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映画「ヒメアノ〜ル」感想 森田剛恐るべし!監督の作品力もパワーアップ!

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5月28日

ヒメアノ~ル 

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 ヒメアノ〜ル…シロノワール…ボラギノール…ロンメダール…ヒゲをソール…バカがみーる…ブタのけーつ…よこのやーつ…おこりだーす…やがてなーく…そんなよーる…ロンメダール…

何やってんだろロンメダール。


1人ハライチでした。


この作品をチョイスしたのは古谷実原作のコミックの実写化、だから観たいのではなく、森田剛という男の演技に対する本気度をみてみたいと思ったからだ。

 ほとんど舞台でしかお目にかかれないしテレビでは脇役ばかりというわけで。

そして、古谷実原作コミックを1度も読んだことの無い私としては、純粋に役者たちの演技と吉田恵輔監督の新作という観点での感想になると思います。

 

と言ってはみましたが、ただ単に面白ければいいくらいの感覚で見に行って参りました。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

「なにも起こらない日々」に焦りを感じながら、ビル清掃会社のパートタイマーとして働く岡田(濱田岳)。同僚の安藤(ムロツヨシ)に、想いを寄せるユカ(佐津川愛美)との恋のキューピット役を頼まれ、ユカが働くカフェに向かうと、そこで高校時代の同級生・森田正一(森田剛)と出会う。

ユカから、森田にストーキングされていると知らされた岡田は、高校時代、過酷ないじめを受けていた森田に対して、不穏な気持ちを抱くが・・・。岡田とユカ、そして友人の安藤らの恋や性に悩む平凡な日常。ユカをつけ狙い、次々と殺人を重ねるサイコキラー森田正一の絶望。今、2つの物語が危険に交錯する。(HPより抜粋)


『ヒメアノ~ル』予告編

 

 

 

 

 

 

 

 

監督・キャスト

監督は自ら脚本も手がけるという吉田恵輔。

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最近の若手映画監督って演出や作風に独特のユルさが必ずある気がして。監督もその一人だなぁと。すべて見たわけではないですがそんな感じがします。基本、人間の情けない部分とかダメな所を人間同士が支えあうような作品が多い気がします。そして、程よくエロスがあるw

で、今作ではそんな監督お得意のユルさに加えて今まで見られなかった鋭さが加わってくるので監督の新たな試みに期待です。

 

デビュー作がゆうばり国際ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得後、自ら執筆した小説を映画にした「純喫茶磯辺」が評価され、その後も、

同棲カップルの前に現れた彼女の妹の存在が2人の歯車を狂わせて行く、イタイ大人と奔放なコドモの三角関係をコミカルに描いた「さんかく」や、

幼い頃に自分を捨てた母の訃報が舞い込み、納骨に訪れた母の故郷でその足跡を追う、親子愛を描いた「麦子さんと」、

夢も目標もないまま農業高校入学した少年が、酪農に関わることで命と向き合い葛藤し成長していく姿を描いた人気コミックの実写化「銀の匙」があります。

 

 

 

 

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 劇場ではスルーしましたが評判を聞き、見たら普通に良い青春映画でした!

 

受験に失敗し親への反発も相まって、寮があるという理由だけで逃げるように農業高校に入学した主人公が、周りの生徒のモチベーションの高さに劣等感を感じたり、家畜の世話の過酷さにくじけそうなるも、生まれたばかりの子豚に、“豚丼”と名付けて可愛ろうとするのだが・・・。

 

主人公同様見る我々も、酪農の厳しさや置かれている状況、家畜への思いなどを時にユーモアに描き、考えさせられ、それを乗り越え答えを導き出す主人公に深く感情移入できる作品だと思います。個性的なキャラも面白いし、中でも広瀬すずの姉、広瀬アリスの健康的なエロさがたまらん!!エロがなければ青春映画でないっ!!ww

 

 

 

 

 

 

 

 

主人公、でいいのかな?森田正一役に森田剛。

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もうデビューして20年も経ちますか、V6さんよ。かつてはセンターポジションとしてグループの顔としてCMやらドラマの主演やら務めてきた彼も、気がつけばグループの末っ子・岡田准一の覚醒によりメディアはおろかCDシングルのソロパートまで彼に奪われてしまう始末。

それでも、活動の場を舞台に焦点を絞り、先日亡くなった蜷川幸雄宮本亜門からも賞賛されるなどのキャリアを重ね、念願の映画単独初主演となります。

 

イメージとしては、やはりいくつになってもやんちゃで、やる気ない感じで、「うひょひょひょひょwww」と人をいじるという印象がありますが、

いろんな記事を読んでいくと、そんなことはなく内面はすごく真面目でストイックな人なんだな、と。ジャニーズというブランドを纏っている以上生半可ではやれない仕事だよなぁ、そもそも。

できることならあまりにも評判がいいので生の芝居を一度拝見したいですがチケットが超争奪戦らしいので、あきらめて映画で彼の演技を堪能したいと思います。

 

 新曲出るみたいですよー。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一人の主人公・岡田を演じるのが濱田岳。

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すごく真面目な演技をしたり、等身大の青年を演じるのが多いですかね。ちょっと前まではテンション高めの役とか毛色の違う役やってた気がするんですけど。

 

CMでも「金ちゃん」として大活躍の彼ですが、子役からキャリアスタートしてるという実力派。

3年B組金八先生」での狩野伸太郎役で彼を知りましたが、生徒の中ではすでにスバ抜けた演技力でしたね。

 

映画では、先日の「殿、利息でござる」の感想で書きましたが、「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」「ゴールデンスランバー」「ポテチ」と中村義洋監督と伊坂幸太郎原作タッグの作品に全て出演しているほど切っても切れない関係であり、

他にも、「鴨川ホルモー」「偉大なる、しゅららぼん」の万城目学原作の映画にも欠かせない存在だったりします。

 

 

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 12歳から30歳までを一人で演じるという、ある意味で彼を堪能できる作品。

 

全員団地暮らしだった小学校の卒業生。その中で主人公は突然、“一生、団地の中だけで生きていく”と宣言。中学に通わず、団地に閉じこもった生活を始める。勉強や運動、団地の見回など規則正しい生活を続け、無事ケーキ屋に就職し、恋人もできる悟だったが…。

 

 

全然暗い話ではなくいたってコミカル。

映画的メタファーをきちんと組み込んだ団地というコミュニティー、そして住民の減少していった問題も描きながら、主人公の規則的な生活、過去のトラウマなども丁寧に話が運ばれ、終盤のハプニングでは伏線が功を奏し映画に勢いをつけます。

十何年もの成長過程を濱田岳本人がずっとノーメイクで演じるというのがすでにギャグで笑えるんですけどね。

 

 

 

 

 

 

他にも、岡田の同僚でユカに思いを寄せる安藤役をムロツヨシ、岡田に思いを寄せるユカ役を佐津川愛美駒木根隆介山田真歩大竹まことが出演します。

 

 

 

予告が「ピンクとグレー」みたいな二部構成みたいな映画ですよ!ってなってるけどそんな映画じゃないことを期待して。

果たして、原作の独特な雰囲気を削がずにポップさと過激さを描くのか、はたまた監督独特の解釈で展開していくのか、

それでは、鑑賞後の感想です!!












笑いと恐怖が交差する!青春でラブコメでサスペンスなエンタメ映画の誕生!

以下、核心に触れずネタバレします。












笑顔が生まれては消え、生まれては消え…

ぐはぁ〜…記事の冒頭、何をふざけてたんだ私は!
率直に言えば楽しさと怖さの振り幅があり過ぎて見終わった後の満腹感がハンパない。
99分という上映時間が150分くらいに感じた作品でした。
「ハハハハハッwww…はっ!!…ケタケタケタケタwww…えっ!?…」ニタニタニタニタ…硬直…
といったように、口角を上げさせては下げ、上げさせてはそのまま顔を動かせないほどハッピーサイドとスケアリーサイドをうまく見せつけてくれました。

時速110キロくらいの巧みな笑いの変化球できたかと思いきや、バスッ!!っと150キロの恐怖のストレートですよ、これは。
ええ、見逃し三振です。はい。ヤラレました。

でですね、笑いと怖さが切り替わるだけじゃないんですよ。
シンクロさせるんですよ!この真逆の感覚を!!

これはね、ちょっとおかしくなります。あれ、ひょっとして私はサイコパスか?みたいな。
なぜ、こんな不謹慎にニタついてしまうんだ?


という、コメディとホラーが同居し同調し交差していく不思議な作品でありました。






監督の作品力がパワーアップ!

今まで監督が作ってきたのって、人間味溢れた日常的なものがほとんどで。
で見た後の、人間て面白いな、まだまだ捨てたもんじゃないなっていうのを改めて教えてくれるような感覚になるんです。
で、今回はその日常に潜んでいる恐怖を非常にうまく取り入れていて、今までサスペンスやホラーなんか撮ったことのない人がここまでやれるのか!
監督の凄みというかポテンシャルに感動しました。

物語の構成も斬新で、冒頭から途中までは監督お得意の、
ほのぼのとした日常の中で社会的に底辺にいるポンコツ2人が、退屈な毎日の中で人生に活路を見出せず、うだうだしたやり取りを送りながら、
ふと恋が生まれ、芽生え、実った者もいれば摘まれてしまう者もいて。
そこから摘まれてしまった者はちょっとした憎しみで友情にひびが入って。
実った方も小っちゃい嫉妬とか、エロに探究心があったりとか。
といった、いい歳こいて青臭い青春ラブコメをユルさマックスで笑わせて演出してるわけですよ。

もちろん、その中で伏線としての恐怖がちょこちょこ顔を出すんですけど、まだまだ幼虫程度で。

で、あー面白いなぁ〜って思ってた瞬間!
死んだ顔した森田剛!!で!
なんとここでタイトルバック!!
うお〜〜!!今まで見てきたほのぼの青春ラブコメは物語が始まってもいなかったのか〜〜っ!!
というあまり類を見ない斬新な演出!

普通冒頭だったり、始まって5分、長くて10分くらいですかねータイトル出てくるの。
これ、30分は経ってます!!
これがねー、思わず目を見開いてしまいました。ここから少しずつスケアリーな展開になってくるんですよ。


そして、森田剛演じる森田くんがですね色んな人を殺していくんですが、これがまたリアル!
サックサク刺していく殺し方もあれば、ジワジワと息の根を止める殺し方もあって。
サックサク殺すやり方は、背中でひと刺しした後、突っつく程度に刺していくんですが、血がプシューッと出るのでなくシャツに血が滲み出るという演出で。
ジワジワと息の根を止める殺し方は、仰向けになって力で抑えられながらもゆっくりと包丁で心臓部を刺していくんですが、この包丁がちょっとずつ体内に入っていくのを見せるんですね〜。
両者とも目を瞑りたくなる殺し方で。後者に至ってはプライベートライアンでこんなシーンあったなぁ〜…と思いながら顔をしかめて見ていました。

他にも、色んな死に様を見せつけられるんですが、
一番おかしくなったのは、岡田くんとユカがエッチするシーンと森田くんがバットで殴っているシーンです。
エッチが段々盛り上がって体位が後背位になって喘ぎ声が大きくなっていくシーンと、被害者の女性が四つんばいの状態になり、森田くんがバットで背中を殴り続けるシーン。
このシーンを何度も何度も切り替えて映すんです。
今見てるものに対してのドキドキはエッチしてるシーンに対してなのか、それとも人が殺されてるシーンに対してなのか、
あれ?今何に高揚してるんだ?区別がつかねーっ!!
といったわけのわからない感覚に陥ってしまいました。
この演出はホント見事です。この作品を象徴するシーンかもしれません。








役者たちもハンパなかった!

この作品を語るなら避けて通れない森田剛の演技力。
相変わらずひょろっとしてて気怠そうなんですよ、既に。
でも決して素ではなくて森田くんになってて。悍ましいオーラがそこにはあって。
真顔の時点で、何考えてるかわからない装いから、殺意が芽生えた瞬間、狂気がぶわっ!と放たれて。
後半からのギラつきが恐怖でしかなく、殺してる所もレイプしてる所も、あなた過去に実際やってませんか?wwと思うほど様になってて。
何でしょうこの瞬発力。あの細い体からみなぎる力。
はぁー、これが舞台で培った演技力ですか!と。
今年度の賞レース、事務所の力もあるかと思いますが、なかったとしてもノミネートされれば納得できる演技だったと思います。

ただ、この狂気に満ちた演技は対極にいた2人がいるから際立ったのも事実で
濱田岳とムロツヨシの超自然なのに小技をたくさん放り込んでくるユーモアセンス!
これがあるから森田剛が映えるんですね。


濱田岳の純朴で将来性のないチェリーっぷり。これに拍車をかけるムロツヨシのキモさマックスなイタイ先輩の掛け合いが非常にコミカル。
ふざけてんのかマジメにやってるのかマジでわからない。演技じゃないように見せる演技とは正にこのことだなと。
で、佐津川愛美の初々しい素振りから実は大胆な女性が絡んできて面白おかしいトライアングルでの会話劇が見ていて飽きない!!

前から思ってましたが、佐津川愛美の端っこにいるのに妙に存在感がある演技力、いつも感心してました。
今回は監督お決まりのエロス担当をかなり体を張ってやっていたわけですが、まぁエロい。エロいですわ。この女ドスケベだな。プライベートもw
と思いたくなる素晴らしい演技でした。










ただでさえ内容が薄いのに、もう途中から何書いてるかわかりませんww
とにかく緩急あり過ぎて疲れますこの作品は。
それだけ集中して見られるし、作品に没頭できると思います。しかも上映時間99分!私はすごく体感時間が長く感じましたが、あっという間だったという人もいるかもしれません。

去年の日本映画は、世界から益々遠ざかってるなんて言われて、やりたいことは自主映画じゃないと無理!みたいな風潮がありましたが、アイアムアヒーロー然り海よりもまだ深く然りこの作品然り、商業映画でも作品性が強く尚且つ面白い、外に出しても通用する作品が今年は多い気がします。
今回も良作でした!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10



映画「デッドプール」感想 解説 俺ちゃんヤリ過ぎ!!これがR指定のアメコミ映画だッ!

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6月1日

デッドプール

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アメコミね、大好きなんですよ。

でも、こいつはよく知らなかった・・・。

なんか人気投票でも1位とっちゃうくらいだそうで。

基本私はアベンジャーズ中心なので、これを機に好きになっちゃおうと思います!

俺ちゃんスーパーだけど、ヒーローじゃないんだよねぇ・・・いいじゃんっ!!!www

もうさ正直さ、正義がどうとかさ、宿命だとかさ、堅苦しいのおいといてさユカイツーカイモーマンタイなヒーロー映画があってもいいよね?

きっとこいつがやってくれるでしょう!!

 

 つーわけで、試写会当選したので公開前に見てまいりました!!

 

 

 

 

 

あらすじ

 

ウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、かつて特殊部隊の有能な傭兵だった。

そんなウェイドが一夜の相手として知り合ったのが、娼婦のヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)。彼らは一年間の同居を経て、結婚を決意する。幸福な未来が待ち受けると思ったのも束の間、ウェイドは全身にガンが転移していると診断、余命は、あとわずかとなりーー。

激しく落ち込むウェイドに末期ガンが治せるとある男から聞かされたウェイドは施設に赴くが、そこでは施設を仕切っていたエイジャックス(エド・スクライン)を中心に人体実験がほどこされ戦闘マシンとなって売られる、という恐ろしいプロジェクトが進んでいた。

やがて、どんな攻撃を受けても回復できる肉体を手にするウェイド。しかし怒りが収まらない彼は、エイジャックスと激闘し逃亡する。

実験によって皮膚がただれたウェイドは、顔を隠すためマスクを作り「デッドプール」と名付け、ヴぁ熱砂ともう一度幸せな生活を送るためエイジャックスを探し始める(HPより引用)


映画『デッドプール』予告編

 

 

 

 

 

キャスト

ウェイド・ウィルソン=デッドプール/ライアン・レイノルズ

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今までほんとアタリ作品がなかったライアン。世界で一番セクシーな俳優なんて称号を持ち、奥さんはブレイク・ライヴリーという超絶美人なのにヒット作に恵まれない悲運の持ち主。

報酬100万ドルを我が手にと猛者たちが入り乱れるさまを描いたノンストップ・バイオレンス・アクション「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」で主役級の扱いを受けスターの仲間入りを果たすも、

棺桶の中という極限の閉鎖空間を舞台に、一人の男の必死の脱出劇を描いた「[リミット]」、銀河の平和を司る宇宙警察機構の一員に選ばれた男が強敵との壮絶な戦いに挑むDCコミックスのヒーロー作品「グリーン・ランタン」、

CIAの新入りが元CIA凄腕エージェントの最重要危険人物と共に決死の逃亡を繰り広げるノンストップ・アクション・サスペンス「デンジャラス・ラン」、

成仏できないゴーストたちを取り締まる天国の警察署のエージェント・コンビが活躍する人気アメリカン・コミックスの映画化「ゴースト・エージェント/R.I.P.D.」など

主役で出演するも大作ものがことごとく不評。

「[リミット]」は個人的には好きなんですけどねぇ。

 

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そんな彼が長年にわたりずっとあたためて来たのがこの「デッドプール」だそう。

ウルヴァリンX-MEN ZERO」でも本人がデッドプール役として出演しているが、そのフォルムは原作とはまったくといっていいほどかけ離れたものでした。

それを自分がコミックで魅了されたキャラクターとして具現化すべく今作ではプロデューサーとして製作にも携わっています。

彼が求めていたデッドプールを見たマーベルの創始者スタン・リー氏も絶賛し「彼以外にこの役は考えられない!」と言わせるまでにその完成度は高いものと思われます。

 

 

 

 

他の出演者として、恋人ヴァネッサ役を「The OC」「GOTHAM ゴッサム」などの人気TVドラマシリーズで活躍するモリーナ・バッカリン、ウェイドの友人・ウィーゼル役を「トランスフォーマー/ロスト・エイジ」に出演していたT.J.ミラー、デッドプールをサポートするネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド役をメジャー作品初出演となるブリアナ・ヒルデブランド、宿敵エイジャックス/フランシス役を「トランスポーターイグニション」で主役を演じたエド・スクライン、エンジェル・ダスト役を「エージェント・マロリー」のジーナ・カラーノがそれぞれ演じます。

 

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デッドプールてどんな奴よ?

私のように彼をよく知らない人、結構多いかと思います。

てなわけで、ちょっとでも作品を面白く理解できるように調べてみました。

 

  • 回復能力

デッドプールになるきっかけを作った人体実験。

これは、原作でも映画でもあるとおりウルヴァリンが受けたウェポンX計画(体内にアダマンチウムを入れられて鉄の体になるやつ)のときに、体内から摂取した自己治癒能力・ヒーリングファクターを注入したのがこの人体実験であり、全身まで転移した癌がこれで治るかと思いきや・・・まさかの癌細胞がヒーリングファクターの力により活発化!

結果、体中ケロイド状になってしまい、予告でのウィーゼルとのやりとりのように「腐ったアボカドと腐ったアボカドがヤッてるみたいだ!!」と馬鹿にされてしまうわけです。てかどんな例えだよwww

おかげでそのときの痛みは感じつつも、怪我や傷を負ったとしてもウルヴァリンのように簡単に治ってしまう脅威の回復力を備えております!

 

 

  • 第4の壁の突破

彼が面白いといわれるのが精神の不安定からくるイカれっぷりと、とにかくしゃべること、その内容が歯に衣着せぬジョーク、

そして、そのベシャリをなんとこちら側に向けて話してくるというところ。

演劇の世界では、右に第1の壁、左に第2の壁、後ろに第3の壁と、舞台の正面に位置した透明上の壁のことを第4の壁と表現しており、この壁が観衆がいる現実の世界と、壁の向こうで行われているお芝居=フィクションである演劇の世界を隔てる境界線として存在しています。

この第4の壁を壊すことで、演者は観客に見られていることを自覚しはじめ、デップーはこの掟破りな方法でわれわれを楽しませてくれるんですねぇ。

 

意外とこの「第4の壁を壊す」人結構いるんですねぇ。

例えば、古畑任三郎がその一人。ドラマのオープニング。誰もが知ってる暗がりからライト1つで登場し視聴者に今回の事件のさわりを話すシーン、それと終盤の解決の直前。急に暗転して「え~、犯人は1つ大きなミスを犯していました~。ヒントはぁ~これ。古畑任三郎でした。」っていう一連の流れ。

これがまさしく、演技する上で存在しなければならない壁を突破しわれわれに話しかける手法であります。

 

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 他にも、ウディアレンなんかが自分が出演してる作品で、やたらこちらに向けてあーだこーだ言うシーンもそのひとつですね。

 

  • チミチャンガ

忍者のようなカメが一致団結するときに発する掛け声~はカワバンガっ!

まぁ、どっちも聞きなれない単語ですが、チミチャンガとはデップーが好きな食べ物だそうで。

メキシコで人気の揚げブリトーをそう呼ぶそうなんですが、トルティーヤでコメやチーズ、鶏肉などを包んで揚げた後に、ワカモレやサワークリームなどをかけて食べる料理とのこと。

ブリトー自体セブンイレブンでしか見かけないし買った試しもないほど認知度の低い料理ですが。そもそも日本で食えるのか?

クックパッドにレシピが載ってるではないか!しかもデップー好きの!!

cookpad.com

まぁ、あくまで好きな食べ物って情報だけで、物語にどれだけ絡んでくるかは見てみないとわかりません。タートルズでいうピザに目がない感覚なのかな。

 

 

  • 格闘技術

やはり元傭兵だけあって銃裁きはお手のもの。マシンガンや拳銃はもちろん、背中に携えた日本刀もうまく使いこなすといった、アメコミヒーローっぽくない現実的な武器で戦闘します。

今回の撮影にあたりアクションシーンでは、モハメド・アリの動きを取り入れ、日本刀を使った対決シーンでは、日本や中国の剣法、フィリピンの格闘武術・カリをミックスした動きで原作からのデップーを表現したそうです。

 

 

 

 

という具合に調べてみました。これを頭に叩き込んで本編を楽しもうじゃありませんか!!!

というわけで、どこまでぶっ飛んでて、どこまで面白いのか。

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グロい!エロい!お下品!三拍子揃ったノリノリアメコミムービー!!

以下、核心に触れずネタバレします!ギリギリまでします!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

とにかくブッとんだ描写!セリフ!

もうねイキナリですよ。あっ!これはふりきってやるなっていう。
オープニングのスローモーションでのシークエンスがふざけてますもんww
ライアンレイノルズってとこに世界で一番セクシーな俳優とか、監督の名前のところにギャラが超高いとかをいちいち書いてあって。
もうそういうおふざけが過ぎる映画ですよ〜これっ!ていうのを感じさせるオープニングで。
 
で、全編を通してファック!シット!アスホール!マザファッカー!の連発に加え、ジョークが下品!やり方が卑怯!!他の映画を小バカにする!といったセリフから、
血飛沫飛び散る!クビは吹っ飛ぶ!刀は体を突き刺す!ウェイド彼女とヤリまくる!
といったように完全に今までのアメコミ映画とは一線を引いた大人の悪ふざけムービーになってました!
もちろんアクションも他とは違うやり方で、新体操並みの回転を駆使したしなやかな動きでの銃さばきだったり、二刀流も鮮やかでBGMに合わせたリズムで繰り広げられてるし、車内のバトルシーンもあらゆる角度から撮っておりスピーディな展開で迫力がありましたね。
 
 
 
これね、確かにディズニーマーベルやワーナーDCが毎年映画をやるたんびに薄々気づいてはいましたが、もうねアメコミの内容は飽和状態なんですよ。
新しいヒーローを産んでは、正義を全うし葛藤し成長し、犠牲を出しても貫くといったようなプロットを、楽しくやるかシリアスにやるかのどっちかで突き進んでは、
映画館へ足を運び一喜一憂している我々アメコミファン。
 
そんなファンですら新鮮で斬新で刺激の強いアメコミって出来ないものか、と心のどこかで思っていたかと思うんです。
 
そんな思いをわかってか出来上がったデッドプールは、まさに私のような想いを汲んだ作品であり、大いに笑え大いにバイオレンスなコンプライアンス無視のオトナな映画でした。
 
 
 
 
 

知っとけばもっと笑えるトリビア満載!

これは、かなり深いネタバレになるかも。でも、知っとくとツボります!
 
 
まずは、音楽!
今回音楽を担当したのは、マッドマックスバットマンVSスーパーマンでぼくらの心を鷲掴みにしたジャンキーXL
もしかしてまたドンドコドンドコとかギターギュいーん!な音楽なのかなぁ、と思っていましたが、今回は80年代漂うシンセミュージックをベースにしたBGMで、最初の出だしの音なんか初期のバットマンで使われたプリンスの「BAT DANCE」を彷彿とさせる音楽でした。
主に序盤とデップーのバトルシーンはこのBGMで盛り上げてくれており、いやーカッケーなー!とテンション上がりっぱなしでした。

Maximum Effort

Maximum Effort

  • Junkie XL
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
他にも、80年代ポップスを筆頭に、シカゴの曲や、ジュース・ニュートンの「夜明けの天使」や、
ウェイドが大好きなワム、じゃなくてワム!ですよ!覚えといてwとか言いながら流れるのはジョージ・マイケルの「careless whisper」なんですけどw
極め付けは、ニール・セダカの「カレンダーガール

Calendar Girl (1999 Remastered Version)

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  • ニール・セダカ
  • ポップ
  • provided courtesy of iTunes
これは、カレンダーのように毎日最高な彼女と歌った曲で、この曲をバックにあらゆるイベント行事を意識したウェイドとヴァネッサのワ〜オ!な営みを演出するエローい使い方になってます。
 
 
そして、忘れちゃいけないヒップホップたち!
予告でも使われてるDMX、や、女性ラッパーグループ、Saltnpaper、
など最近の曲でなくちょっと古めで懐かしい音楽で演出されてます!ジョージとかジュースニュートンなんか全然アメコミっぽくないんですけどね。
これが入ることでこの映画が実はラブストーリーなんだよってのを訴えてる要素のひとつにもなっています。
 
 
 
 
ここからは、映画のパロディだったり小ネタとして使われたものを挙げたいと思います。
まずは、X-MEN

 

 

 

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これは本編でだいぶ重要な映画のひとつになってます。
なんてったってデップーがメンバーに誘われてる件が出てきますから!
銀色のクローム製のデッカい男コロッサスと、新入りであるボウズの女の子ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドが戦いをサポートするんですが、いきなり登場シーンはあの学園からだし、なぜか2人しかいないという経費削減さも面白さの一つ。
しかも、デップーはひっきりなしに誘いを断り、マカヴォイ?スチュワート?どっちが出てくるの?とプロフェッサーXを演じる両者をネタに笑わせてくれます。
他にもウルヴァリンを毛むくじゃらとdisったり、演じてるヒュージャックマンをそんな風に使うとはwwなんてシーンもあるのでどれか1本は見ておいたほうがいいですよ!
ちなみに、コロッサスはX-MENシリーズでも登場しますが役者は違いますね。
 
 
ヒーロー系で忘れちゃいけないのがグリーンランタン。
そう、ライアンレイノルズの紹介でも書きましたが、興行大失敗しかもジャスティスリーグの欠かせない存在なのに、映画版では今現在登場されない予定という完全干され状態のヒーローを、ウェイド自身が「緑のコスチュームは勘弁して!」と皮肉ってます。
 
 
 
続きまして、「127時間

 

 

 

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登山家アーロン・ラルストンがキャニオニングの最中事故に遭い脱出するまでを描いた作品なんですが、まさかこれをパロディにするとはw
これは、この映画のネタバレにもなってしまうので伏せますがこの127時間での一番重要なシーンをあっさり使っています。
 
 
 
そして、「96時間

 

 

 

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元CIAのおっちゃんが別れた妻と娘を守るため組織を1人で壊滅していく話ですが、誰もがふと疑問に思う、このシリーズの核心をつくことをウェイドがdisってます。
 
 
 
そして忘れちゃいけないのが「フェリスはある朝突然に

 

 

 

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高校生のフェリスが校長からの疑惑の目を用意周到な計画で欺き、友達とズル休みした1日をコミカルに描いた青春映画なんですが、
デップーと共通しているのが第4の壁の突破をこの映画もやっていてかなり意識してるのと、
とあるシーンをデップーが丸パクリしています!これ以上は言えん!これだけは見てから見に行って欲しい!
正直見なくても笑えますが、おそらく笑ってる奴らのほとんどはフェリスを知らない人たちで、それを意図したシーンとしてでなく、ただえーなんで〜wwってくらいでしか笑ってないはずなので。
チキチアァ~www
 
 
他にも、ちょっとした一言でスターウォーズロードオブザリングライオンキングアベンジャーズスパイダーマンエイリアン,マトリックスやハリウッドスターもたくさん名前でできます!
ま、大体のネタが配給元の20世紀フォックスの作品なんですけどね。
 
 
 
 
 
 
 
 

でもさ、やっぱり世界が狭いかな。

今までになかったアメコミで、笑えて刺激的な映画で小ネタが満載ということもあり楽しめることに変わりはないのですが、
非常にシンプルでひねりのない話に若干退屈してしまったところもありました。
内容はいたって簡単で、ガンになって実験台にされて顔がグチャグチャになって彼女に会わせる顔がないから、こんな姿にしたあいつをぶっ殺すって話で。
 
おそらくそのまま時系列通りでいくと単純過ぎるのがバレると思ったのかクライマックス前から始まり2年前にさかのぼってっていう順序で進んでいくんです。
 
そんな工夫をしておきながら退屈しちゃった背景には、やはりヒーローとはいえ自分のことと彼女のことしか考えてない分、見てるこっちはヒーローお決まりの背負ってるものとか葛藤が少ないし、まして危機感も薄い。
だから、感情が湧かないしドラマ性も薄く感じてしまうのが理由なのかな、と。
 
これには、アベンジャーズ好きな私だからこその意見であり、今までのアメコミ映画に慣れ過ぎたが故の感覚なのかもしれません。
ハナっから構えて見るのでなく頭からっぽで見るのがベストだと思います。
 
 
 
 
 
 
 
ディズニーマーベルは娯楽の王道で、ワーナーDCは重厚なシリアス路線で、フォックスマーベルは、より大人で過激なアメコミを今後目指していくのかなぁ。
とにかくおフザケ感が楽しくて笑える、他のアメコミとは違った娯楽映画でした。
15歳未満は見ちゃダメだぞ!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「サウスポー」感想 父親に戻りたいの?チャンプに戻りたいの?

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6月3日

サウスポー

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左利きってタイトルがこの物語にどれだけの意味を持つのか。きっとないと思うけども・・・。

 

実は私もサウスポーであります。親の教育もあって箸と筆は右なんだけど。

そんなことはどうでもいいんだ!!感動!感動!とごり押しの宣伝に半信半疑で私も映画館というリングに上がってきたしたよ!!

いざ、ゴング!!

例えベタ!!

 

 

 

 

 

あらすじ

誰もが認める無敗のライトヘビー級王者、ビリー・“ザ・グレート”・ホープ(ジェイク・ギレンホール)は、ボクシングの聖地マディソン・スクエア・ガーデンで行われた試合で強烈な右で逆転KOを決め、脚光を浴びていた。

彼の武器は怒りをエネルギーにする過激なスタイルだが、妻(レイチェル・マクアダムス)と娘の心配は絶えない。そして、その怒りが引き金となり、最愛の妻の死を招いてしまう。

悲しみに暮れ自暴自棄な生活を送るビリーは、ボクシングにも力が入らず世界チャンピオンの称号を失い、信頼していた仲間、そして娘まで失ってしまう。もはや何もない。明日の生活にさえ困るどん底の境遇の中、ビリーは第一線を退き古いジムを営むティック(フォレスト・ウィテカー)に救いの手を求める。(HPより引用)


ジェイク・ギレンホール驚異の肉体改造!『サウスポー』予告編

 

 

 

 

 

監督・キャスト

監督は、アントワーン・フークア

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んー、いわゆるガンアクションものが基本だけど、そこからにじみ出る人間描写がうまいというかなんというか。有名どころしか見てないので、こんな特徴しか挙げられませんが。

 

大学卒業後、コマーシャル製作やMV製作を経て、非常な裏社会に身を投じながらも心を持った殺し屋をチョウ・ユンファ主演で描いた「リプレイスメント・キラー」で監督デビュー。

その後、新人刑事がベテラン刑事とタッグを組んで訓練するも、想像していなかった事態に巻き込まれていく「トレーニングデイ」で、主演のデンゼル・ワシントンアカデミー賞主演男優賞を受賞し話題に、

元開閉の凄腕スナイパーが、国家的陰謀に立ち向かうサスペンスアクション「ザ・シューター/極大射程」、

最近では、デンゼルと再タッグを組み挑んだTVドラマの劇場版で、過去を捨て正体を隠している男が、出会った少女の背後にいるマフィアと戦うために過去の封印をとくクライムアクション「イコライザー」などがあります。

次回作は、なんとデンゼル、イーサン・ホーククリス・ブラットイ・ビョンホンを集め、あの西部劇の傑作「荒野の七人」をリメイクが控えています。

 

 

トレーニング デイ [Blu-ray]

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 悪には悪で、ってどっぷり浸かってんじゃねーかww

 

ロス市警の麻薬取締課に配属となった新人刑事が一緒にコンビを組んで仕事を教わるベテラン刑事。そのカリスマぶりはまさに手本であり憧れ。だが実際は、犯罪摘発のためと自ら法を犯していくベテラン刑事の姿だった・・・。

 

イーサン・ホークが新人っぽくなくて、デンゼルのギャングまがいな感じに戸惑いますが、普段のバディものとは真逆の方向へ進んでいくお話で、新人刑事特有のまっすぐな正義とベテランゆえのゆがんだ正義の攻防が見ものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

主演のビリー・“ザ・グレート”・ホープを演じるのはジェイク・ギレンホール。

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はい、6月期待の作品でも書きましたが、演技派、ストイック、イケメン、ギョロ目、筋肉バカ、そして姉がブス。彼について連想するワードはこんな感じです。

ホント最近はインディペンデント作品にばかりで存在感発揮してますね。大作映画はペルシャでコケたからもうコリゴリ?

 

彼に関しては、去年の映画「ナイトクローラー」にて書いてるのでどうぞ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

ビリーの妻、モーリーンを演じるのは、ハイ来ました!!オレのレイチェル・マクアダムス!!

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・・・っておいっ!!誰だこれ!レイチェルじゃねぇぞっ!!誰だこのケバいネーちゃんは!これじゃ道端レイチェルじゃねーか!!

・・・と愚痴りたくなるほど、これぞボクサーの妻って感じの変身振りですね。でもね、あたしゃ認めないよっ!こんなレイチェル!

もういいか。

 

レイチェルに関しては、今年を代表する作品でもある「スポットライト 世紀のスクープ」で紹介してますのでぜひ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

ビリーをどん底から這い上がらせるためにトレーナーを引き受けるティック役にフォレスト・ウィテカー。

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ハリウッドのべぇ師匠と勝手に言ってますが、演技も熟成された演技で存在感を常に残す俳優さんです。

 

舞台やテレビから俳優として活躍し、クリント・イーストウッドがジャズ音楽に対する熱い想いから作られたサックス奏者チャーリー・パーカーの生涯を描いた伝記映画「バード」で主演し、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞

その後も、あらゆる作品で純粋なお人よしを演じれば、めちゃくちゃ悪い役を演じたりと、幅広くキーパーソンとして活躍。

その結果ウガンダで大統領となった男が独裁政治へと変貌していった史実に基づく話を白人の医者という架空の人物からの支店で描いた「ラストキング・オブ・スコットランド」でアカデミー賞主演男優賞をはじめその年の賞レースを総なめにし、絶賛され、

最近では、ホワイトハウスで7代に渡って仕えた黒人執事が、激動するアメリカの歴史を政治の中枢からみることになった波乱万丈の伝記映画「大統領の執事の涙」で久々の主演を演じ、観客の涙を誘う見事な演技を披露しています。

 

 

 

ラストキング・オブ・スコットランド [DVD]

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 この男のクセが強いんじゃっ!!

 

 スコットランドの医学校を卒業したニコラスは、高い志を胸にウガンダのムガンボ村にある診療所へとやって来たと同時に、ウガンダでは軍事クーデターによってアミン新大統領が誕生、そして偶然にも、ケガをしたアミンを救ったことで彼の主治医に抜擢される。公私にわたって信頼を築いていくが・・・。

 

独裁者は怖い。そんなのわかっておきながらもフォレストウィテカー演じる大統領がニコラスに不気味に近づき不気味に笑い、やがて本性を現し疑心暗鬼に駆られた彼の狂気に震えてください。マカヴォイ演じたニコラスの、欲におぼれ我に返り制裁される若気の至りっぷりにも注目。

 

 

 

 

 

 

果たして、無敵のチャンピオンがどんな風に転がり落ち家族とともに這い上がり再生していくのか。そこにどんなドラマが待っているのか!

それでは、鑑賞後の感想です!!















ドン底からの再生が、あまりにも普通すぎて盛り上がりに欠ける。

以下、核心に触れずネタバレします。











エミネムの半自伝的映画でしたか。

この映画実は主題歌を歌うエミネムが失意のドン底から再びトップに返り咲く自伝的内容をボクシングに置き換えて作られた話なんだとか。
当初はエミネム自身が8mileに続いて主演を演じる形で進んでいたらしいが、やはり無理があったかジェイクギレンホールに変更して制作を続行し完成したとのこと。

設定ではライトヘビー級でなくウェルター級でやるそうだったけど、いやいや、これエミネムがやってたらひどい有り様だったんじゃないか?
ライトヘビー級のジェイクで正解でした。

ナイトクローラーでもそうだったように徹底的に精神も肉体も追い詰めた彼だからこそ表現できた役柄だったと思います。
すぐ頭に血がのぼってブチ切れる単細胞なとことか、プレースタイルもパンチドランカーで力と強さがモノを言う戦い方とか、いかにも頭の悪いボクサーにしかみえなかった。
そして、あのゴリマッチョな体。元々マッチョな体だったけど、ナイトクローラーからまたあれ以上にパンプアップしたとなると並の努力じゃ到底ムリ。
そこは賞賛したい。




物語としては物足りなさ過ぎる。

序盤は、ビリーのリング外での私生活と事件が起きるまでを簡潔に描いていました。
ケンカを売られたらすぐ買う短気なビリー、でも家に帰れば子煩悩なパパ。
子供にボクシングを見せてやりたいが、妻の教育方針に従うしかできないシーンは印象的で、ここでどんなに短気なビリーでも妻の言うことには逆らえないというのもわかる。

そして、事件はビリーと妻が幼少の頃育った施設の義援金を募るパーティの帰りで起こる。
チャンピオンに執拗に対戦を求めるミゲルの暴言により我慢が出来なくなったビリーと取っ組み合いの乱闘騒ぎ。
その場にケリを付けようとミゲルのSPが拳銃を発泡し、場が落ち着いたかと思いきや銃弾はビリーの妻の腹を突き抜けてしまう。
ここでのジェイクの迫真の演技にはやられました。
完全にキレた鬼の形相から一変、悲しみ叫ぶその表情はさすが演技派。

その後のビリーの落ちっぷりは見事なもので、復讐するためにミゲルのSPの家に拳銃を持って尋ねるも、ラリった奥さんと子供の姿に思わず嘔吐。
滞納金を精算するために組んだ試合も戦意喪失、制止には行ったレフェリーを頭突きしてライセンス剥奪。
家や私財は差し押さえられ、子供とは保護能力がないとみなされ施設に送られる。
裁判所が下した判決は30日間で環境を整えセラピーを受け、真っ当な父親になること。
女神を失った彼に光を与える者も道しるべもなく、堕ちるとこまで堕ちていく。

そんなビリーにとって再起をかけるにはボクシングしかなく、足を運んだのはかつての試合で判定まで持ち込まれた相手のトレーナーが運営する錆びれたジムだった。

割とここまではスムーズに話が運んでわかりやすかったのですが、なぜセラピーに行かずジムへ行ってしまうのか。
ここで、ボクサーでなく父親にならなくてはいけないのに。まだ王者のプライドが邪魔をしたのか、状況を把握できてなかったのか。


ここから再起を目指し人生をやり直していくわけですが、ホッピーという少年の小さなサイドストーリーといった伏線も活かしてないし、
トレーナーのフォレストの演技は素晴らしかったですが、彼の背景があまり描写されてなくイマイチのれない、
一番思ったのは父親に戻りたいのかボクサーに戻りたいのかはっきり見えないところ。
きっとボクサーに戻って昔のような子煩悩な父親になるというのがビリーにとってのゴールを見せたかったのだろうが、何かチグハグしていて父親としての再起とは感じられなかったです。






肝心の試合もノらない。

とにかく試合が短い。
クリードのときは30分くらいあったんじゃないかってくらい試合に焦点を置いて、そこだけで充分臨場感があってドラマチックになっていたにもかかわらず、
こちらは些か短縮ぎみ。というか編集バッサリいってたか、これ。
せめて1、2ラウンドはじっくり行こうぜ。

ライトヘビー級なのにミゲルが細すぎて体格がえらい違うようにも見えたし、その鍛えた体をフル活用するような試合運びにも見えない。
撮影場所がそれなりに豪華だし、テレビ中継を観てるかのような迫力はあったのにカメラが近づくとスローモーションね。
とはいえ、山ピーあしたのジョー程ではないですけど。

演者結構本気モードでやってたと思うんだけどなぁ。

あとは、タイトルのサウスポーね。最後だけじゃん!!
重要だけど、最重要ではない。
これ以上書くと核心に触れちゃうので伏せますが、親子の絆を戻すような意味合いは全くないです。








他にも物足りない部分はありますが、ざっくり言えば、演者は素晴らしいけど話と試合がいただけない。
王道ストーリーだけど、王道すぎて普通。
こんなところでしょうか。
エミネムの主題歌も特にグッと来ず。だってヒップホップ聞かねーし。

いっそ家族抜きでビリーの再起の人生だけにスポットをあてて描いた方がグッときたかも。
あとね、ここにはオレのレイチェルはいなかったw

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

映画「マネーモンスター」感想 これは事件?演出?予想の斜め上を行く劇場型犯罪エンタメ作品!

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6月10日

マネーモンスター

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マニーマニーマニー♪マスビーファニー♪インザリッチマンワー♪

 

Money, Money, Money

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お金がらみのことになるとこのABBAの歌を思い出す私ですが、「マネーショート」に続きウォール街ネタな映画の登場です。

 6月第2週は個人的に期待作、見たい作品が6本くらいあるので公開日と優先順位を考え、まずはこの映画から。

なんで土日仕事なんだよバカタレ。

というわけで、忙しい週末の幕開けです。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)の軽快なトークと財テク情報で高視聴率を稼いでいるTV番組『マネーモンスター』。番組ディレクターであるパティ(ジュリア・ロバーツ)はセットの陰に潜む不審者に気がつく。突然鳴り響く銃声。犯人(ジャック・オコンネル)が銃を手にリーを人質にとり、番組がジャックされた。

株の情報操作が意図的に行われ、全財産を無くしたとTVを通じて視聴者に訴える犯人。その原因は、数日前のO.Aでリーが発した情報だった。犯人の主張の中で、リーは自分自身も後情報を無自覚にタレ流していたことに気づく。いったい何が起きているのか。

ウォール街の闇に封じ込まれた情報操作を暴くため、リーは人質から“共犯”へと立場を逆転させる。一方で警察の銃口は彼らに狙いを定めていた。事件の中継を通じて、徐々に見えてくる“真実”。その核心が暴かれようとしたとき、彼らと全米の視聴者が直面する、知ってはならない「結末」とは・・・。(HPより抜粋)

 

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監督・キャスト

監督は、実はこれが4作目。大女優ジョディ・フォスター

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実は私この人と同じ誕生日で。勝手に深い縁を感じております。だからといって全部見てるわけじゃないんですけど。

ちなみに、ほかに同じ誕生日がメグ・ライアン。そして、松崎しげるw なぜ日本人はお前だけなんだッ!!

 

 

女優としての作品は多々鑑賞してきましたが、監督作品はこれが初めてになります。

軽く調べてみると、

1991年とかなり前から監督してたんですねー。知らなかった。

リトルマン・テイト」という天才児がその母親と児童心理学者によって苦悩と葛藤から抜け出し成長していくお話だそうで。

ホーム・フォー・ザ・デイ/家に帰ろう」では、一見平凡ながらもそれぞれが事情を抱えた複雑な一家が一堂に会した休暇での出来事を描き、

3作目「それでも、愛してる」ではいろいろとお騒がせ俳優となってしまったメル・ギブソンを主役に迎え、鬱症状を抱えた男が社会復帰と家族の絆を取り戻していく話と、全作がヒューマンドラマというものになっています。今回サスペンスだけど大丈夫か?

 

 それにしても、今作のプロモーションがかなり気合入ってるのが驚き。4作目にもかかわらず。

カンヌ映画祭に出品されるのも意外だし、ましてや日本でのプロモーションに監督自ら来日し、まさかのMXテレビ「5時に夢中」に生出演!!

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リアルタイムでは見ることはできませんでしたが、Youtubeで見ると、ADとしてカンペを出してのサプライズ!!生放送中に犯人が乱入するという映画の内容にも絡めた登場に驚きでした。

トークも非常にユーモラスで、今年5月にハリウッド殿堂入りしたときの印象を聞かれると「非常に光栄です」なんていうかと思いきや、「固くて冷たかったわw」と、記念碑の触り心地の感想を言い放つボケっぷりに思わずふかわもつっ込むwww

 

で、極めつけが、

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こんな大女優を東京ローカルの生放送に出演させるという暴挙というか大博打というか・・・とにかく 宣伝部の皆さん、よくがんばったと思います!!すごくいい宣伝でしたよ!!!

そして、ジョディのチャーミングな振る舞いとノリのよさに好感度があがりました。

 

 

 

 

 

 

主役のリー・ゲイツを演じるのがジョージ・クルーニー。

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ジョージも俳優兼監督業をこなしてますからね、きっとジョディの監督振りを見て、同じ気持ちを感じたりアドバイスしたり、はたまたテクニックを盗んだりとかを撮影中でしてたのでしょうか。

先月公開された「ヘイル、シーザー」での軽くヌけた大御所俳優役は見事でした。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

番組ディレクター・パティを演じるのがジュリア・ロバーツ。

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個人的にはあまり好きな女優さんではないですねぇ。自由奔放にやっててお高くとまってる感じの人なんだろうなぁ、と。松島菜々子はこれになりてぇのかなぁと。

 

リチャード・ギアと共演したロマコメの傑作「プリティ・ウーマン」で一躍トップスターの仲間入りを果たした後、

冴えない書店主とハリウッド女優の恋愛模様を描いた人気作「ノッティングヒルの恋人」といったラブストーリーから、

ジリ貧で3人の子持ちシングルマザーが半ば強引に働き始めた弁護士事務所で、持ち前のガッツと正義感を武器に巨大企業の環境汚染の実態を暴くサクセスストーリー「エリン・ブロコビッチ」ではアカデミー賞主演女優賞を受賞、

これをきっかけにハリウッドでギャラががめっちゃ高い女優としても認知されています。

今作で、「オーシャンズ12」以来のジョージとの共演も話題を呼んでいます。

 

 

 

そして、犯人役にジャック・オコンネル。

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今年公開したアンジェリーナ・ジョリー監督作品「不屈の男 アンブロークン」で主役を演じた若手俳優さんです。

よろしければこちらもどうぞ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

といった、監督として作品作りに意欲的な大女優とビッグネーム2人が再び共演した、番組ジャックから見えた驚愕の真実とは?マネーモンスターとはいったい誰のことなのか?

それでは、鑑賞後の感想です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予想外にエンタメ!!食い入るように見てしまう面白さ!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事件も放送もリアルタイムで進む

アメリカのテレビって日本の地上波放送と違って多チャンネル。スカパーみたいなもんでニュースならひたすらニュースみたいに、ジャンルに特化した番組を24時間放送していて。

だから競争も激しいし、事件なんぞあれば放送を自粛せず、徹底的に追うというスタンスで。

そんなハプニング、いやトラブル、いや劇場型犯罪をTVショーにしてしまう司会者とスタッフの巧みな連携プレーが非常にサスペンス感を加速させる演出が見事でした。

 

 

生放送直前から物語はスタート。

今日も台本にないことバンバン言って週末のディナーを楽しむぜ!

と息巻くリー。

それに頭を悩ませながらもそんな彼で番組は持ってると自分に言い聞かせ裏で番組を仕切るパティ。

番組スタートと同時に簡単にセキュリティを突破してスタジオに潜り込む犯人カイル。

既にこのセキュリティの甘さががフィクションだろ!wと観る前からツッコミたくてウズウズしてたけど、これから始まる壮大なTVショーが始まると知っていたらダラ〜っとふんぞり返って見ないで、襟を正して観ておけば良かったと少し反省。

 

というわけで冒頭5分少々で事件は勃発。ノリノリで番組を進めるリーは、演出のひとつと思い、シャレをかますも一気に憔悴。

スタジオに緊張感が押し寄せる。

カイルは、この番組でリーが銀行に預けるよりもこの株だぜ?と太鼓判を押した上場企業の株に亡くなった母の遺産6万ドル全て注ぎ込み無一文になってしまった。

その償いを番組の司会者と、現在暴落した理由を釈明する予定だったアイビスのCEOがゲスト出演する日を狙って計画を実行したのだった。

 

カイルは番組中断をしようとするならリーを殺すとディレクターに脅し、生放送を続行。

事件は世界中に発信されることになる。

 

ここからが面白い。

カイルの要求は自分を人生のどん底に陥れたリーとCEO2人に暴落の本当の理由と謝罪をしてもらうことだった。

だが、CEOは姿を見せない。連絡もつかない。

真相の究明をすべく時間を引き延ばすためディレクターであるパティはこの危機的状況をうまく利用し、人質状態のリーにイヤモニで番組の進行を命令するのだった。

ここからかつてない壮大な劇場型犯罪が幕を上げる!

ワクワクドキドキのエンタメ度がここから加速していくんですねぇ。

こっからは見てのお楽しみ。

 

 

 

2大ハリウッドスターの阿吽の呼吸

オーシャンズやミケランジェロプロジェクトの時のようなナイスミドルで妖艶な2枚目でなく、ヘイルシーザー!の時のようなヘタレ野郎もこなすジョージが、今回は両方のタイプを見事にこなしているように思えました。

司会者リーの小粋なジョークとアメリカのテレビ番組ならではのハイテンションな進行がホンモノのように感じ、一視聴者のように見入ってしまうほど。

そして、彼にひとつの疑問が浮かんでからの顔と行動、空気感があのリーダーシップを発揮していた時の2枚目ジョージに変わった時は嬉しかった。

ヘタレ野郎でヘンテコダンスを披露したジョージも嫌いじゃないけどやっぱりかっこいいジョージの方が私は好みですね。

でも、最近のジョージは頬にほんのりチーク塗ってやしないかい?

なんかそれがおじいちゃんぽさを助長してるように感じでたんだけど、劇中では酒を飲みながら番組進行してるって言ってたのでそれのせいとして。

 

そんなリーをブースから支持するパティ演じたジュリアロバーツのスピーディ且つ緊張感漂わせる顔つきも見事で。

きっと生放送でハプニング起きた時の対処はこうなんだろうなって思わせる臨機応変な指揮はそう簡単にこなせるものではないしベテランならではの演技なんだろうなと。

で、表向きは事件の早期解決目的なんだけど、絶対視聴率も気にしてるなって演出も指示してて。ジュリアっぽいしたたかな一面もw

 

スタジオのリーとブースにいるパティ。同じ場所にいないにもかかわらず、大御所2人久々の共演は安心して見られるし、連携プレーもお手の物でした。

犯人カイルを演じたジャックオコンネルの若手ならではの感情と勢いに任せた迫真の演技もあるからこそ、2人が引き立つし、逆に対極にいるカイルも犯人役として良かったと思います。

 

 

そして、監督したジョディもまた良い仕事をしたなぁと感じました。

このリアルタイムサスペンスを絶妙な編集と撮影と過去の経験で劇的なエンタテインメントに仕上げ

話の根底にあるあネット普及によるスピード重視な経済状況、それに踊らされる株主たち、それにアメリカンドリームを求める貧困層、高みの見物をしながら私服を肥やす奴ら、何でもエンタメにしてしまうアメリカのテレビ番組の在り方などなどアメリカの現代社会をキチンと取り入れていて、

ラストは決してハッピーエンドではないところもまた、才能豊かで知的であるジョディならではな作品だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

うだうだ書きましたが、財テクやら金融トレードやら経済に疎い私でも全然楽しめる一本でした。

とにかく疾走感あり最後まで目の離せないサスペンスです。

おもしろおかしく株の説明をしながらサプブライム問題を描いたマネーショートよりも確実に楽しめます。

あえて悪いとこを挙げるなら、緊張と緩和の波を作って欲しかった、もっと巨悪を扱うのかとも思ってたし。まあ巨悪っちゃあ巨悪なんだけど。

そして、翌週のマネーモンスターの放送はねえだろwwと。

 

どうでもいいんだけど、隣に座ってたじいちゃんが始まって速攻でイビキかいて寝たのにはビックリだったなぁ。1時間近く寝てたんすよ。

アンタ何しに来た?

満足度 ☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

 

映画「エクスマキナ」感想 見たことあるようでない人工知能との心理バトル

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6月11日

エクス・マキナ

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今月1番の期待作です!!

アカデミー賞脚本賞にノミネートして視覚効果賞を受賞したってことは、単純にSF作品にして話がすげーっ!!って言ってるようなもんです。

 キャッチコピーがいいっすよね。「全てがアップデートされた最新のSFスリラー

オラ、ゾクゾクすっぞ!!

でも、裏を返せば何年かしたらアップデートされちゃうんだろうなぁ。

なんてひねくれたこと考えず、見た後でずっとアップデートされず記憶に留まる作品であることを期待し、見に行ってまいりました。

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さない社長のネイサン(オスカー・アイザック)が所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。


しかし、人里離れたその地に到着したケイレブを待っていたのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”(アリシア・ヴィキャンデル)に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという、興味深くも不可思議な実験だった・・・。(HPより抜粋)

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監督・キャスト

監督は今作がデビュー作となるアレックス・ガーランド

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名前こそ耳にしたことはありませんでしたが、ダニー・ボイル監督作品にはかかせない人だったんですね。いやー如何に監督以外に目がいってないかがバレバレですね。

レオナルド・ディカプリオが「タイタニック」の後に選んだ作品として知られ、日常に退屈していた青年が夢の楽園を捜し求め、後に恐ろしい事態へとなっていくミステリアス・アドベンチャー「ザ・ビーチ」の原作を書いており、その縁から監督であるダニー・ボイルとの共同製作にかかわっていく。

その後、人間がウイルスによって凶暴化したロンドンを舞台に、生き残ったものたちのサバイバルを描いたSFホラー「28日後・・・」や、衰えた太陽をよみがえらせるべく宇宙へと旅立った乗組員が予期せぬ事態に遭遇していく近未来SFサスペンス「サンシャイン2057」では脚本を手がけ、

決められた運命を受け入れながらも翻弄されていく3人の人生を、静かに淡々と描いた「わたしを離さないで」では、製作総指揮と脚本を手がけるなど徐々に監督になるべくステップアップしていきます。

 

そして、今作で監督デビュー。アカデミー賞視覚効果賞はじめ、様々な賞にノミネート、受賞するなどしてその才能を遺憾なく発揮しています。

次作もオスカー・アイザックと再びタッグを組んで作品制作に取り掛かっているんだとか。そちらも楽しみです。

 

 

 

 

社長の家に訪問することになったプログラマー、ケイレブを演じるのはドーナル・グリーソン。

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なにでブレイクしたんだ!?っていうくらい話題作に立て続けに出てます。主役としては華がない感じですが、2番手3番手としてはいい存在感かな。

今年でいえば、スターウォーズ、不屈の男アンブロークン、レヴェナント蘇えりし者とこれで4作目ですよ、彼を見るの。しかも、7月公開の「ブルックリン」にも出てますからね。日本でファン増えないかな。

彼に関してはこちらで紹介しています。よろしければどうぞ。

 

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美しい女性型AIロボット、エヴァを演じるのはアリシア・ヴィキャンデル。

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この方もこの1年で急激に露出度が増えた女優さん。写真で見てもわかるとおり、何とまぁキレイなお顔だち。

次作はハリウッド界のジミー大西ことマット・デイモン主演作「ジェイソン・ボーン」に出演とのこと。

彼女に関してはこちらで紹介しています。よろしければどうぞ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

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そして、人里はなれた山奥でひっそりと暮らす検索エンジン会社のCEO、ネイサンを演じるのがオスカー・アイザック。

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ははは・・・・。誰だアンタ!と思うほどオスカーの変わり様にビックリです。

どれだけ違うかって?彼の出演作の写真がこちら。

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左上から、スターウォーズ・フォースの覚醒、8月公開のX-MENアポカリプスエンジェル・ウォーズ、ドライヴ、ロビンフッド、インサイドルーウィンデイヴィス、アメリカンドリーマー。

見よっ!この七変化っ!!

まさにハリウッド界の山田孝之ですよ。

もちろん山田孝之以上に演技の幅が広く、時にハイテンションに、時に天真爛漫に、時に狂気に、時に高潔に、時に情けなく時に頼りないでもどこか憎めない、などなどいい奴悪い奴ダメな奴腹の底何考えてるか読めない奴と様々な役をこなす彼が大好きです。

だからこの作品を見たい一番の理由はオスカーが出てるから!これであります。まずは彼の演技を堪能したい、話や内容はそれからです!

 

 

彼に関してはこちらで紹介しています。よろしければどうぞ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

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というわけで、才能豊かな監督のデビュー作を、これからの映画界を背負って立つ次世代俳優たちがどんな物語を見せてくれるのか、そしてAIロボットと人間との間にどんな戦慄が待っているのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既視感はありつつも静かな恐怖がまとわりつくSFスリラー!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風景やセットの美しさとセリフの小難しさ

まず目に飛び込んでくるのは、ネイサンが住む別荘の大自然。

ケイレブがヘリで向かうその場所は、彼が目的地にいつたどり着くのかウズウズしていた2時間前から別荘の敷地というありえねー広さ

そこから見える絶景に、雪解け水が流れる小川、朝もやの中そびえ立つ山々、そこから顔を出すお天道様の眩い光は生唾ごっくんな美しさであり、

それはそれはこれからビリーバンバンの歌が流れ、15秒後には「いいちこ」のCMだったのか!

なんて妄想してしまうほど美しい自然でした。

そこへポツンと構えた別荘は表向きこそ金持ちが訪れる避暑地みたいな造りだけど、実際はネイサンの研究施設であり、ケイレブの部屋に至っては窓のない閉塞感と圧迫感が同居した居心地の悪さがありました。

かといってシェルターのような重苦しいものではなく和テイストなデザイン性を意識したいかにもSFチックで直線的な構造できっとネイサン好みの施設になっているのでしょう。

 

このSFテイストな感じと解放感溢れた大自然のコントラストが物語に強弱をつけていたように思えます

 

 

じゃあ話はどうだったのか。

序盤こそ前振りなどほとんどなくすんなり入れたものの、全体を通してセリフが小難しいしスラスラ入ってこない

まだお口に入ったままの肉の塊が飲み込めていないのに口につっこまれるかのような感覚。

おい私の咀嚼力!いや、私の脳内処理能力!頭の悪さ!

バカな私では少々難解な会話が多々あり、久々に頭の悪さを呪いました。

 

詳しく言うのであれば、専門用語が飛び交う会話ではなく、どこか思考的であり哲学的であり。

特にネイサンやエヴァが話すセリフはケイレブに対して高度な問いかけが多々感じられ、

どういうこと?

と理解しようとする間に、ケイレブが答えちゃうもんだからおいてけぼりになっちゃうんです。

 

それもこれもアリシアの美貌とオスカーの怪演ばかりが目に飛び込んでうわの空だっただけかもしれないんですけどね。

 

 

 

 

 

三者三様の素晴らしい演技

一応主役はケイレブ役のドーナルグリーソンなんで彼のことから書くとすると、優秀なプログラマーだから選ばれたっつーんで社長の別荘に行くんですけど、既に優秀さが彼から感じられないんですね。この時点でグッドキャスティングなわけなんですけど。

彼のイメージは素朴でオクテで非モテでいい人な感じがやっぱりあって。

それが見事に発揮されてるのがいいんですよね。

特にエヴァとのガラス越しの会話なんか、向こうが低い温度の表情だったり質問をした時のケイレブの隙だらけの態度とか人間味とかすごく伝わりやすいし、エヴァに徐々に惹かれていく様がオーバーでない自然な表情で良かったと思います。

 

 

アリシア演じたエヴァも、わざとらしいロボットではなく少し人間に寄せてはいるけど心の豊かさがない、義務的で感情の起伏が少ない感じを見事に体現していて。

途中からケイレブに対して、アンドロイドでなく人間と認識させるべく服を着てカツラをかぶるんですけど、目に入った瞬間吉川ひなのに見えて仕方なかったです。

それだけお目目ぱっちりなお人形さんみたいで。それでいて声がハスキーで。

まあ美しかった。

監督からすごく曖昧で微妙な演技を要求されていたと思うんです。

だって人工知能か機械かを人間に判断させるテストの被験者で、機械なのに人間と思わせなきゃいけないわけで。

しかも、機械過ぎてもいけないし人間過ぎてもいけないという立場故に中立的感覚でずっと演じなきゃいけない。

これを最後まで演じ切ったのはさすがでしたね。てか、最後のほうでほんのちょっと人間味を魅せる表情がホントよくて。溜めて溜めてのあの表情か!と。

 

 

まあね、この2人はこれくらいにしてですよ。

俺のオスカーアイザックが今回も最高だったぜー!!!って話ですよ。

もう怪演ですよ、クレイジーですよ、マッドサイエンティストですよ、とにかくヤベー奴ですよ!!

お前そんな引き出しいつから持ってたんだよ!!

 

まず見た目がヤベーんすよ。

この現代に頭丸めてもじゃヒゲの社長がどこにいるって!

アレにオレンジ色のツナギ着せたら完全に囚人だよ!ダークナイトで船の爆破スイッチ押さなかったアイツだよ!

んでもってタンクトップで筋トレしてっからムキムキでさ、亀仙人のじっちゃんじゃねえんだからさ!

んでもって酒ばっか飲んで酔っ払ってさ、常に頭の中は回っているのら〜とか言っちゃってさ、それじゃあハングオーバーのアランじゃねえかww

スターウォーズの時の頼もしい好青年だったポーダメロンはどこいったよ!!面影どこにもねーよ!!

 

というようにカタチから見入ってしまうオスカーの役作りに今回もまた脱帽し、

演技でもケイレブを受け入れているかと思いきや試して試して小馬鹿にする、頭のいいのをイヤミに見せつける奴を見せたかと思えば、

急に持論を展開するセリフをエモーショナルにケイレブにぶつけたり、心のない空っぽな目でケイレブを見下したり、平然な顔でマッドなことをさらーっと言い放つわけですよ。

一番引いたのは、「アンドロイドの股間に穴開けて超敏感なセンサーを搭載してあるんだ、だからヤることは可能だよ」

ゾワゾワゾワゾワっ!!

こんなセリフを真顔で言う。社長がヤベーってのもあるけど、もうオスカー自身の言葉にも聞こえてしまう演技!

役が彼に寄ってるんじゃなくて、彼が役に寄りすぎてるんじゃないかな。

 

そして彼の新たな技、ディスコに乗ってダンス!振り付けがダセー!!ww

もう何でもできんじゃ〜ん。すげーよオスカー。

これだからさぁ、次のアポカリプスも楽しみなんだよ。オスカーがオスカーを獲る日は近いぞ!!

 

 

 

 

 

視点を変えてみる。

この映画はやがて人間を超えるものが生まれてしまう、しかも遠い未来ではないというメッセージが込められているわけですが、

その一方で、ケイレブがエヴァに恋してしまうという一方的なラブストーリーにも取れるし、

逆にエヴァを我々が人工知能としてみてしまえば、カゴの中の鳥が自由を獲得するために男2人を出し抜いて要塞から脱出するミッションストーリーにも感じられる。

もちろん監督の意図は一番最初のものだと思うし、徐々に危機が近づいてくる演出や電子音で構成された効果音や音楽が物語をスリラーチックに導いてるわけだから自ずと人工知能の怖さに目線が行ってしまうんだけど。

 

ケイレブのラブストーリーで言うならば、こんなに切ないものはなくて。

テストの試験官として色々エヴァを言葉巧みに試すのに気が付いたら試されてるのは自分で、

夜も眠れなくなって目が離せなくなって、お前あいつのこと好きなんじゃねーん?と突かれては見透かされないように虚勢を張って、

モヤモヤした思いは恋だったと疑惑は確信へと変わり、やがて彼女を思うあまり狂っていくという。

そして彼が出した答えとその先に待っていたものがあまりにも無情。

 

と、こんな風にも観れるし、

 

エヴァ目線で見るのであれば、人工知能が人間より優れてるとか云々よりも、

このテストに合格しなければ殺される!なんとかしなくては!と試験官であるケイレブを7日間かけて少しずつ心理的に追い込み、その合間にネイサンの監視網を掻い潜りトラップを仕掛け、その時を今か今かと心待ちにしている。

みたいなようにも観れる。

 

 

違う視点で見ても楽しめるよなぁ、という提案でした。

だって頭悪いから本筋がイマイチ理解できなかったんだもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも、視覚効果賞を取るだけのアンドロイドの完成度はSF好きには必見だし、スリラー映画としての後半からジワってくる怖さもあります。

ただ、いかんせん私はオスカー愛の強さとセリフの小難しさによって話が入ってこない、気持ちがノらないという感じになってしまいました。

 

期待値が高かっただけに少々残念ではありましたかね。でも、普通に楽しめたんですよ、これでも。

オスカー満足度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆10/10

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「裸足の季節」感想 少女たちの美しさが一際輝くフェミニズムムービー

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6月

裸足の季節

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話題になっていたのは知っていたんです。ただ、公開したら見ないだろうな、と。

はい、甘かったです。予告を見るまでは。

 シネスイッチ銀座にて「すれ違いのダイアリーズ」を鑑賞したときに流れた予告で完全に気持ちを持ってかれました。見たい!!と。

それだけこの5人姉妹の行く末が気になりました。

というわけで、今回はアルトマン監督のドキュメンタリー以来の恵比寿ガーデンシネマにて見てまいりました。

 

 

 

 

 

あらすじ

イスタンブールから1000km離れた黒海沿岸の小さな村に住む13歳のラーレは、美しい5人姉妹の末っ子。10年前に両親が亡くなってから、祖母のもとで姉たち――長女ソナイ、次女セルマ、三女エジェ、四女ヌル――と、叔父のエロルと共に暮らしている。

下校途中、姉妹たちは男子生徒と海で騎馬戦をして遊んでいるところを隣人に見られたことが原因で祖母から折檻を受ける羽目に。

この日以来、姉妹たちは外出を禁じられ、家に閉じ込められた。不埒なものは処分され戸に鍵までかけられる、文字通り“カゴの鳥”となった彼女たちを待ち受けていたのは退屈な花嫁修業の日々。

とうとうきてしまった次女の婚礼の日。末っ子ラーレは辛かったら逃げてと慰めるも完全に諦めていた次女を見て決心する、

運命を切りひらくための計画を――。(HPより引用)

 

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監督・キャスト

監督は、今作で長編映画デビューを果たしたデニズ・ガムゼ・エルギュベンさん。誰やねん。

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トルコ生まれの方で、アメリカやフランスなどを渡り映画を学んだそう。

今作をカンヌ映画祭の監督週間で上映したことにより各国の関係者から絶賛され、トルコ語なのにもかかわらずフランス映画代表としてアカデミー賞外国語映画賞にノミネートしたという快挙を成し遂げました。

この作品には彼女の幼少のころの実体験が投影されているそうで、脚本も彼女が手がけています。

ポストソフィアコッポラなんて呼ばれちゃうのかな。

とにかく堪能したいですね。

 

 

 

キャストに関しては3女役の子以外演技初経験ということで、役柄だけ書きます。ホームページからの引用ですけど。

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画像左から

四女ヌル(ドア・ドゥウシル

のんびり屋さん。五女ラーレとまだ遊んでいたい幼さが残る。

 

長女ソナイ(イライア・アクドアン

ちゃっかり者。実は彼氏持ち。こっそり抜け出して会ったりしている。

 

次女セルマ(トゥーバ・スングルオウル

長女を見て育ったのか、性格はおっとり。

 

五女ラーレ(ギュネシ・シェンソイ

サッカーの好きな天真爛漫な女の子。

 

三女エジェ(エリット・イシジャン

感情を表に出さない内気な性格。

 

やはり5人姉妹とあって、長女がやんちゃだとそれを見ていた妹たちはおとなしい感じですね。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、彼女たちの自由への疾走がどれだけ眩しいのか。そして、その先に希望の光はあるのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風でなびく長い髪の姉妹が、そして映像が美しい!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんてったって映像がキレイ

まずはこれを褒めなきゃいけない。

光を多用したフィルム的な質感で、演技未経験な少女たちの一瞬一瞬を逃さないその撮影方法が素晴らしいと感じました。

ただでさえ彼女たちにとって苦痛でしかない牢獄のような生活を、太陽光が5姉妹の表情や動きを柔らかく包み込んでくれることで、些細なことでも見守ってあげたくなる、そんな見方ができたように思います。

原題Mustang(野生の馬)の通り、たてがみのように風で暴れまくる少女達の長い髪が、押さえつけることのできない10代の一番多感な動きを象徴していたように思えます。

そして特にヤバかったのは冒頭でも書いた通り5姉妹が部屋でくっついて寄り添う部屋にさす木漏れ日。

正に天使です。ただでさえ可愛らしい5人が部屋に閉じ込められ、風紀を乱すありとあらゆるモノを奪われ(フランス革命の写真でさえ没収されるのが非常に印象的)、なす術もなく寄り添って横たわる姿。

落胆してるけど、その眩い光が何か動き出したくてウズウズしてるようにも感じたシーンでした。

 

 

なんてったって5姉妹がキレイ

海外の10代の女の子たちは何であんなに大人っぽいんでしょうか。もちろん幼さは感じますが、すごく大人びた表情を見せるのが今回改めて感じました。

 

見た目からしても感じたし、夏の日差しと閉め切った部屋で何もできず、今にも飛び出したい彼女たちから放たれるエネルギー、

それが最大限活かされたサッカー観戦なんかいい表情だったし、長女が彼をじっと見る目だったり、次女のウエディングドレス姿からこぼれる涙、流れに抵抗できないと悟った時の三女の危うい真顔、最初と最後で顔つきが変わった四女、そして、無邪気にはしゃぐ末っ子、

5人5様の美しさと躍動感がこの作品に収まっています

 

 

 

 

おばあちゃんはまだ優しい。

都会とは違い、人の流れも無ければ情報や流行、世相などといったものが滞ることで、慣習だったり信仰だったり文化を重んじることで閉塞的になってしまう田舎町。

トルコがどんな国かは知らないけれど、見事なまでに男尊女卑で仕来りにうるさい背景がその町には存在していて。

観る前は、姉妹以外の大人全員が敵なのかと思ったんだけど、おばあちゃんはまだ寛容的でした。

両親を失い10年間大事に育てた孫娘たち。今までどんなに彼女たちがわんぱくで男子たちと遊んでても、町の仕来りに従順な叔父に怒られても、きっとおばあちゃんは守る側だったように思った。

でも、近所の人に告げ口されたことで周りの目もあったんだろう。叱らなければいけなかったのだと思う。

 

家の長が息子に変わって求婚するという訳のわからないルールに刃向かう長女をどうにかしてやらなければ、とナイスアイデアを助言したり、

家を抜け出してサッカー観戦にいった彼女たちがテレビにまる写りしているのを見つけてしまい、男共にテレビを見せない為にブレーカーを壊し、町で唯一電気を引っ張る配線を石で壊したりと、混乱を避けるためとはいえ、優しさがあったように思う。

 

しかし、男たちは彼女たち含め女たちを軽視し、常に命令口調だったりと絶対君主と化しているのが目立ち、特に彼女たちの叔父にあたるエロルに至ってはラスト婚礼の儀式を台無しにした姉妹に対し、暴君となって拳銃を持ち出し殺してやると叫ぶ始末。

そして、唯一分からなかったんですが、夜中のエロルの行動ですかね。具体的な説明描写はなかったものの、いやな予感しかしなかったんですがどなたかわかる方いたらコメント下さい。

あれはやっぱりアレなんすかね。

当たってたとしたらほんとクソ野郎だな、と。

 

とはいえ、心優しいジェントルマンも登場するので田舎町でも捨てたもんじゃねーなと思いましたけども。

 

 

 

 

トルコの社会的背景

やっぱり宗教なんですかね。

イスラムの教えがラジオから流れ中指を立てる三女のシーンが象徴するように、女性の行動全てが性的衝動に駆られていると解釈されてしまう風潮があるそうで、今だに女は子供を産む機械だと思ってるようで。

それに対して姉妹たちが思いっきり抗ってる姿は、監督の思いそのものなんだろなぁと。

特に末っ子である主人公の思ったことをすぐ口にしたり行動する躊躇しない部分は、完全に大人でないからこそ説得力があり、自由そのものであり。

お前らや昔の奴らが決めたルールで勝手に大人にすんじゃねえ!!アタシが夢見る大人はそんなクソ色の服着て過ごす人生じゃねー!!

そんなふうに見えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ、末っ子のナレーションでの説明とか正直いらないし、邦題ダサいし、結果オーライとはいえ5人全員で逃げると思ってたのにあら違うのね、という想像していた流れではなかったことは不満です。

それでも、日本ではうん10年前にはとっくになかった風潮が未だに存在している国で、自由を求め走り出す少女たちのほとばしるパワーとキラキラした美しさ、その全てを収めた美しい映像は見る価値ありです。

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「ノックノック」感想 あらすじ解説 キアヌ悶絶!超絶美人のお仕置き地獄!!

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6月14日

ノック・ノック

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あ~とうとう私もイーライ・ロス監督デビューです。ホラーとかグロいのとかほんとダメで。

 イーライ・ロスってのはそんなのばかり撮ってる人だと勝手に決め付けてました。

でも、予告見たら「あれ?なんだこれ、面白そ!」

ってことで意を決して見に行ってまいりました。

 

 

 

 

 

あらすじ

 
ある平和な父の日。理想的な家庭を築き上げたエヴァン(キアヌ・リーブス)は家族でビーチに行く予定だったが、仕事の都合で一人留守番をすることになる。芸術家のカレン(イグナシア・アラマンド)と子ども二人を見送り、早速仕事に取り掛かる。
夜になり、外は豪雨が降り注いでいた。久しぶりに自分だけの時間を手に入れたエヴァンは、昔DJをやっていたときに集めたレコードを爆音でかけ、仕事に集中している。カレンからの電話を切った後、ドアをノックする音が聞こえることに気付く。こんな深夜に一体誰が…。
エヴァンは不審に思いながらもドアを開けると、そこには雨でずぶ濡れになった二人の美女が立ち尽くしていた。ジェネシス(ロレンツァ・イッツォ)、ベル(アナ・デ・アルマス)と名乗る二人は道に迷ってしまったため助けを求めていた。彼女たちに暖をとるようにと家に招き入れるエヴァンだったが、それは破滅の道への第一歩だったー。(HPより抜粋)
 

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監督・キャスト

監督は、脚本、製作、出演などもこなすイーライ・ロス。

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冒頭でも書いたとおり見たことありません、この方の作品。

でも、過去の作品からしたら今回はワリとソフトなほうだろうと。なので決心して見に行ったのですけども。

 

主な作品として、

森の中でパーティーをしていた若者たちが謎のウィルスに感染されていくスプラッタホラーを、低予算でありながらその優れた内容に複数のスタジオが争奪戦となったデビュー作「キャビン・フィーバー」をはじめ、

淫らな欲望を満たそうとヨーロッパを旅する若者たちが訪れた宿で想像を絶する恐怖が襲い掛かるスプラッタホラー「ホステル」と女子大生が主役の第2弾「ホステル2」、

そして去年、食人族映画を現代によみがえらせた意欲作で、アマゾンの先住民族に捕らえられたアメリカ人学生を悲惨な運命が襲うカニバル・ホラー「グリーン・インフェルノ

などホラーやスプラッタを得意とする監督とのこと。

どれもこわくて見れません。いつか克服したいですね。

 

 

 

 

 

今回の主役。道に迷った美女二人を親切心で家に入れてしまった男、エヴァンを演じるのは去年見事に復活したキアヌ・リーブス。

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長い低迷期を抜けてようやく去年「ジョン・ウィック」で戻ってきてやったぜ!!と高らかに宣言したキアヌ様。

今作といい今年の3月に公開した「砂上の法廷」といい、どちらも大作扱いでの上映ではないんですねぇ。ジョン・ウィックも超A級ではない作品だったし、もう彼は大作はやらないのでしょうか。もう日本じゃあまりお客さん呼べないのかな。

個人的にはコンスタンティンの続編なんか期待してますけども。無いか。

彼に関しては、こちらで紹介しています。よろしければどうぞ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

そんなキアヌ様を誘惑し地獄へと誘う小悪魔ちゃん、いやド悪魔ちゃんジェネシスを演じるのはロレンツァ・イッツォ。

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はい、どなたか存じません。

おーっと、監督の奥さんでしたか。知らなかった。撮影時の監督とのプライベートショットがありました。

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うわぁラブラブじゃないですか!!てか、ロレンツァキレイだなっ!!

 

どうやら、監督が出演した「アフターショック」に彼女も出演していたのがきっかけのようですね。

そして「グリーン・インフェルノ」の主演に抜擢。今後も夫婦で作品つくりをしていくんでしょうね。

 

 

 

 

 

もう一人のド悪魔、ベルを演じるのはアナ・デ・アルマス。

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キューバの女優さんだそうです。もう眉毛の反り上がりっぷりがすでに悪魔。

主な出演作がまったくわからないので、今後の出演作として、「ハングオーバー」シリーズのトッド・フィリップス監督の最新作で、20歳にして武器のディーラーに成り上がっていった実話をジョナ・ヒルマイルズ・テラー主演で描いた「war dogs(原題)」に出演とのこと。

 

 

 

 

 

 

というわけで、主人公にどんな破滅の道が待っているのか。そしてこれをきっかけにイーライロスに興味がわくのか!?

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これじゃあキアヌがかわいそうだ!でも、オモロww

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男の夢が詰まっているんだなぁ。

イーライロスデビューは怖さなんかよりも同情という切ない気分と女たちの容赦ない非道っぷりに笑いに包まれた、当初の予想を覆す体験でした。

もちろん、効果的な音楽やハプニングもあって恐怖感を煽ってくるんだけど、キアヌがあの野太い声で叫び喚きジタバタする姿がそれを全て吹き飛ばし、ガキ使のハイテンションベストテンでも見てるかのようなブッとんだギャグにしか見えずww

おかげさまで楽しく拝見いたしました。

 

これはねー、男がどんなに隠しても隠せないヤりたい願望に漬け込んだ鬼畜の所業ですよ。

私だって超美人2人がずぶ濡れで震えて玄関の前に立ってたら、暖をとってと家に招くし、どんなに抵抗したってあんな風に誘惑されたらそりゃあ…ねー。男性諸君。わかるでしょ?

 

妻も子供も留守!近所は誰もいない!何も気にしなくていい!妻と3週間もエッチしてない!夜中の1時!女2人!情熱的なスペイン人!金髪!バスローブ!積極的なスキンシップ!エロ話!極め付けはシャワータイム!

どうだこの好条件!

ヤらない方が男じゃねーだろ!!

しかも3Pときたんもんだ!!

これぞ男のロマンだ!!

 

 

 

 

 

 

ただひとつ言うなら相手が悪かった…

 

昨今の不倫問題に、もうすぐ父の日という、なんてグッドでバットなタイミングでの公開でしたが、

これ女性が見たらどう思うんですかね?

非常に興味あります。これでそれでも男が悪いとか言う女性は、こっちの身にもなって意見して欲しいですけどw

事情を説明したらわかってくれるんですかね〜。わかってくれないのかな〜。

女性からの厳しい意見お待ちしております…。

 

 

 

 

 

生き地獄までの道のり

閑静な住宅街に構える庭付き一軒家。壁には家族との仲睦まじい写真が飾られ、庭や家具は芸術家である妻の作品が置いてあり、愛に溢れた家族であることがわかる。

そこで暮らすエヴァン一家の幸せに満ちた朝はサプライズから始まる。

久しぶりの妻とのイチャつきを子供達に邪魔されてしまったが、父の日ということで子供達が作ったチョコレートケーキと彼らの写真で彩られた目覚まし時計をプレゼントされ満面の笑みを浮かべるエヴァン。

 

だが、そんな家族との幸せな時間もあっという間。

妻と子供達は大きな展示会を控えた打ち合わせついでにビーチへ出かけることになり、一緒に行く予定だったエヴァンは急な仕事を片付けなくてはならず、しかも痛めていた右肩のケアをしにマッサージ師がくることもあり、犬のモンキーと留守番することに。

出かける前に妻の仕事をサポートするルイスが荷物を持ってくる。1人寂しく留守番をするエヴァンにジョークで秘密のパーティー楽しみだねと妻に聞こえるようにつぶやく。

夫がそんなパーティーするわけないと分かった上でからかう妻。

そして、家族を見送り黙々と仕事に取りかかっていく。

 

 

因みに痛めていた右肩の説明や伏線は特になかったのですが、なんか意味あったのでしょうか。

秘密のパーティーの件はラストの伏線へと繋がっているのでお楽しみに。

 

 

 

話は真夜中。土砂降りの雨。

かつてDJをしていた過去を持つエヴァンにとって音楽は何者にも代え難い趣味になっており、レコードでないといけないほど拘りを持っている。

それを聞きながら作業をするのは彼にとってどれほど至福の時だろう。

流れているKISSデトロイトロックシティがそのときの彼の心情を見事に表現している時、ドアをノックする音に気づく。

 

ドアを開けるとずぶ濡れで震えている女性が立っている。

友人の家を訪ねてきたもののどこを探しても見つからず、途中でタクシーを降ろされ、20分もの間彷徨っていたせいもあり携帯は水没、どこをいっても留守と途方に暮れているところに明かりのついたエヴァンの家を見つけ訪問してきた。

 

エヴァンは親切心からとりあえず中に入ってもらいタオルとiPadを差し出す。

調べてみるとどうやらタクシーの運転手の聞き間違いで全然違う場所へ降ろされたということで、

エヴァンはまたも親切心からタクシーを手配する。

およそ45分で到着予定、その間世間話で時間を潰そうと考えたエヴァンに、女性たちからの催促がエスカレートしていく。

初めてお邪魔する他人の家にもかかわらず、どこか図々しさを醸し出す2人。勝手に濡れた体でソファーに座り、大切なレコードを勝手に流すといった2人を叱ることなく、エヴァンは大人の対応でそつなくこなす。

 

趣味や仕事、家族構成などの自己紹介がてらのトークで広げようとするものの、なぜか2人は大胆な下ネタ話へ路線変更していく。

対面して話そうとするも、すぐに近づいてスキンシップをはかる2人。

四角に置かれたソファーや椅子を、逃げるかのように席替えしていくエヴァン。

そんな攻防戦を潜り抜け残り時間もロスタイム。

1人がトイレに行く間、ベルと名乗る女性がスペイン人だと知ったエヴァンは勝手にいじろうとするレコードプレーヤーから離そうと、スペイン人アーティストのレコードをかける。

だが選曲ミスだったのか、ひどく情熱的な歌詞の四つ打ちのアップテンポな曲をかけてしまい、踊りだすベル。慌てて違うレコードを漁り、慣れた手つきで曲をつなげミックスしていくエヴァン。

 

だか、ベルの欲望は止まらない。

キスをせがもうとするベルに抵抗するエヴァン。

そこへタクシーがようやく到着。

乾いた服を差し出そうとバスルームに行くと2人は勝手にシャワーを浴び始める

親切心に満ちた優しいエヴァンも少々怒り気味。タクシーを待たせちゃいけない、早く着替えてくれないか。

彼女たちのあられもない姿を見まいと目を手で塞いで注意するが、2人はエヴァンをバスルームへ誘う。

そして彼女たちの誘惑は暴走し、エヴァンのズボンを下ろしはじめ、とうとう実力行使にでる。

 

誘惑に負け快楽に溺れるエヴァン。その時はさぞいつもとは違う悦びを味わったことだろう。

生き地獄が待っているとも知らずに…

 

 

 

という流れでここからエヴァンが堕ちるとこまで堕ちていきます。

この後エヴァンにどんな罰が、いや悲劇が待ち受けているか見てのお楽しみということで。

 

 

 

 

キアヌが叫ぶ!喚く!天を仰ぐ!

映画「スピード」ではバスの乗客を助け、「ハートブルー」では犯人に情が湧き高い空に銃をぶっ放し撃てず葛藤し、「マトリックス」ではザイオンを救うべく救世主として戦い、そして「ジョンウィック」では伝説の殺し屋として見事な復活を遂げ、強い正義感を持つ男を多々演じてきたキアヌでしたが、

この作品にはそんなキアヌはどこにもいない!!

女2人に縛られ、犯され、ひっぱたかれ、肩を刺され、おパンツで猿ぐつわされ、ヘッドフォンで爆音ノイズを流されなどなどありとあらゆるお仕置きになす術もないキアヌを堪能できます!

 

そんな中で泣きながら怒り、喚き、嘆き、叫び、赦しを請うキアヌが情けなく、でも仕方なく。

これはもう笑うしかありません!

この表情全て顔芸でしかないほど百面相

する彼を見たことがない!

そしてラストに待ち受けるお仕置きは最高に面白いです!

そんなことしてそんなお仕置きを…

SNSを使った新手のお仕置きは今後流行るかも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ女2人の悪業の理由は説得力はあるもののインパクトに欠けるかな、と。演出の問題かな。バックボーンにきっかけとかあったら見方が変わったんだけど。

あとはその悪業をもっと振り切ってやったら恐怖感が増したかなぁ。内容は案外テレビドラマでもやるような感じだったし。

 

というわけで、女を甘く見ると痛い目にあうという教訓をものすごくオーバーな展開で楽しませてくれたホラーサスペンス映画だったと思います。

その後の家族がきになるなぁ。

満足度 ☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「10クローバーフィールドレーン」感想 ネタバレ解説 宣伝方法に異議あり!どうしてあそこまで見せちゃった?

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6月17日

10 クローバーフィールド・レーン

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おいおい、このポスターすでにネタバレなんじゃねぇのかい?パラマウントさんよー。

 情報がほとんど解禁されていない謎の映画。とはいえ、JJエイブラムス製作でタイトルにクローバーフィールドって入ってんだから、正当な続編なんじゃないの?

でもさ、10とレーンて何よ?ボウリング??レーンて聞いたらそれしか出てこないwww

とにかく、感想はいつも以上にネタベレを避けて書こうと心に誓い早速見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

目を覚ましたら、シェルターの中にいることに気付いたミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)。その日から「きみを救うためにここへ連れてきた」と話すハワード(ジョン・グッドマン)、自らシェルターに逃げてきたエメット(ジョン・ギャラガー・ジュニア)の3人のシェルターでの共同生活が始まる。

ハワードは、本当に信用できるのか?それとも別の目的がある悪人なのか?疑心暗鬼の中、共同生活が続いていく――。

ある日、ミシェルは必死にシェルターから抜け出そうと試みるが、「ドアを開けるな!皆 殺されるぞ!」と叫びながら制止しようとするハワード。ミシェルはシェルターのドアまでたどり着く。ミシェルの表情が恐怖と驚きに満ちた表情に変わっていく。
シェルターのドア越し、彼女の眼に見えていた世界とは――?(HPより抜粋)

 

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監督・キャスト

監督は今作が長編映画デビューとなる、ダン・トラクテンバーグ

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情報が少ないです。しょうがないですよね、デビュー作なんですから。

テレビゲームを題材とした短編映像がYoutubeで公開され再生回数は1700万回を突破。これがきっかけでJJエイブラムスから声がかかり、この作品を手がけたそう。

ユーチューバーの皆さんもどういう縁でそうなるかって考えたら気が気じゃないですね。

 

 

 

 

主演のシェルターからの脱出を試みる女性ミシェル役はメアリー・エリザベス・ウィンステッド。

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ん~どっかで見たことあるなぁ~と思って調べてみたら、意外にもいろんな映画に出演していました。特にインディペンデント系の映画。

 

幼いころからバレリーナを目指していたものの身長の高さを理由に断念、役者を志したそうです。

スーパーヒーロー養成学校を舞台にした「スカイ・ハイ」に出演後、悲惨な予知夢を見てしまった主人公が運命から抗おうと奮闘するファイナル・ディスティネーションシリーズ第3弾「ファイナル・デッドコースター」の主演に抜擢。

その後、クエンティン・タランティーノ監督作「デス・プルーフinグラインドハウス」では、仲良し4人組が中古車でカースタントをしに行く道中で唯一置いてけぼりを食らう女優の女の子・リーを演じ、

ダイハード4.0」「ダイ・ハード/ラスト・デイ」では世界一ツイてない男ジョン・マクレーンの疎遠だった娘役を演じるなどキャリアを積んでいます。

待機作では、サンダンス映画祭で話題沸騰した、無人島で死体と友達になるという奇想天外な映画「スイスアーミーマン」でポール・ダノダニエル・ラドクリフとともに出演予定とこのこと。

 

 

 

スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団 The Ultimate Japan Version [Blu-ray]

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 あ~この子ねっ!!って思った作品はこれでした。

 

売れないバンドマンスコット・ピルグリムは彼女がいるにもかかわらずラモーナという女の子に一目ぼれ。彼女と付き合いたいスコットはラモーナから「私と付き合いたければ、元カレ7人と戦って勝たなければいけない」と告げられる。

 

非常にB級な内容ですが、それもそのはず。「ワールズ・エンド」「ホット・ファズ」のエドガーライト監督の作品で、ファミコンゲームを彷彿とさせた8bitサウンドで構成された音楽と、格ゲーさながらのバトルアクション。んでもってピュアなラブストーリーというマニアで知られる監督ならではの作りこみ。

キャストもメアリーの他に、ブレイクする前のスターがたくさん。

ルーム」のブリー・ラーソン、「キャプテンアメリカ」のクリス・エヴァンス、「ピッチ・パーフェクト」のアナ・ケンドリック、ちゃっかり日本から双子のイケメン斉藤兄弟も出演と豪華です。

 

 

 

 

 

 

 

 ミシェルをシェルターで匿うなぞの大男ハワード役にジョン・グッドマン。

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イメージとしてはコーエン兄弟監督作品御用達といったところでしょうか。

挙げてみれば赤ちゃん泥棒バートン・フィンクビッグ・リボウスキ未来は今オー・ブラザー!、そしてインサイド・ルーウィン・ディヴィスと多数出演。

三谷幸喜西田敏行クドカン阿部サダヲ北野武大杉連みたいな間柄なんでしょうか。

意外にもモンスターズ・インクのサリーの声は彼が担当しています。まぁ、見た目の配役に関しては日本も同じですがキャリアが違うよなぁ・・・。

 

 

 

左手を大怪我している青年エメット役にはドラマや舞台を中心に活躍しているジョン・ギャラガーJr.が演じています。

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クローバーフィールドをおさらい

 

 

クローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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 今回も製作はJJエイブラムスであり、続編なのか?というファンたちの問いに対して彼曰く「クローバーフィールドと血の通った作品であることは間違いない」とコメントしたからにはおさらいしといたほうがいいよね?

ではどんな映画だったのか?

 

クローバーフィールド事件と呼ばれる騒動を一般人が記録したれたビデオカメラを政府が回収、再生した映像がこの映画そのものとなっています。

一般人がビデオカメラで撮影しているというPOV方式のため、「何か」から逃げているときなどの手振れはかなりひどく公開当時酔って途中退場した人もいたそう。(私の知り合いがそうでした。)

 

ビデオカメラの持ち主は、大企業の日本支社に副社長として栄転することになったロブ。その兄であるジェイソンと彼女はサプライズパーティーを決行するためカメラを拝借しパーティの模様と、ロブに内緒で友人たちにメッセージをもらっている様子が映っている。

そこへ突如ニューヨークを襲った「何か」を目撃したロブたちは、街からの脱出を試みるが、ロブに一本の電話がかかってくることで脱出をやめ、ロブたちはある場所へ「何か」が襲ってきているにもかかわらず危険を顧みず向かっていく。

そんな生々しい映像が写っています。

ちなみにこの撮影を任された友人ハッドの役は、「デッドプール」でウェイドの友人ウィーゼル役でおなじみTJミラーです。やっぱりコメディアンだからなのかデップー同様ひどいジョークばっかしゃべってますwwしかも撮影してるから顔はほぼ出てこないw

 

実はこのビデオカメラの映像はロブの過去に撮影した映像から上書きしたもので、たまにちょろっとアル映像が流れます。この映像がサイドストーリーとして描かれているロブとある女性との重要な映像になっているんですけど、

一番最後の映像に空から海へ「何か」が落ちてきているのがわずかですが確認できます。これ有名な話かな?知らない人は最後まで見逃さないように!

 

 

という小さなトリビアも織り交ぜての雑な解説でした。

じゃあどこが繋がっているのか?POV方式ではないし、「何か」もポスター画像を見る限り同じやつらじゃなさそうだし。

とりあえず頭の片隅にでもおいて鑑賞することにしましょう。あくまで血が繋がっているだけですからね。

 

 

 

というわけで、ミシェルは脱出できるのか。ハワードは善か悪かどっちなのか。エメットはどうやってシェルターに入ったのか。というかほんとに登場人物は3人だけなのか。前作とどう繋がっていくのか???

謎!なぞ!ナゾ!だらけの密室劇!!!

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の10分はまるで別物!でも、別でよくね?

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逆にネタバレしすぎてダマされたww

この映画、どこをどう書こうにもネタバレになります。

なぜかと言うと、もう予告もポスターもやはり大いにネタバレされていたからです。

予告で既にシェルターの中と外のシーン、そしてポスターにはデカデカとアレが写ってる。これに対してビッグなサプライズが待っていることもなく、大雑把に言えば見たまんまです。これを見た人は恐らくこうなんだろうな、はい、その通りです。

なんのこっちゃない。

パラマウントピクチャーズは何考えてるんだろうか。

てか、話は逸れますが、パラマウント映画は日本での配給に関してユニバーサル映画を主に配給している東宝東和と一本化したのでこの作品の配給は東宝東和になるんすね。

それがどうしたって話ですけど、なんか宣伝方法に腹立ってね。同じ思いの人がいたら苦情はそこへってことでw

 

 

 

密室劇はそれなりに楽しめた。

シェルター内での話が大方占めてしていて、登場人物は3人だけで(一応ね)繰り広げられる疑心暗鬼な腹の探り合いによる心理劇は概ね楽しめました。

 

ファッションデザイナーのミシェルは彼(彼の役は調べたらブラッドリークーパーでした!)とケンカし家を出てしまい、行き先も決めずただ北を目指して車を走らせていました。

その車中から流れる大規模停電に耳を澄ました途端、車が何かに衝突し横転。意識を失います。

目がさめるとそこはある建物の中。点滴が打たれ、右脚はケガ。その足を手錠で繋がれており身動きが取れない。

携帯は圏外。不穏な足音。

監禁されたと思い込んでいたが、実はハワードという男に助けられたことを知る。

ハワードによれば、外は何者かによる襲撃とウイルスによって生きているのは自分たちだけだと知らされる。

それでもハワードの威圧感と信憑性の弱さに不安を拭えないミシェル。

カギをもらい部屋を出ると、腕をケガしたエメットという青年が1人。

彼はこのシェルターを作るのを手伝っていた男で、作業中に突如現れた光に驚き、シェルター内に逃げ込んだ時に負傷したという経緯をミシェルに語る。

 

未だ事態を把握できてないミシェルは、ハワードに対する恐怖心と不信感から外への脱出を試みるも、外には血だらけの女性が中へ入らせてと助けを求めてくる。

ハワードから絶対中へ入れるな!と煽られ立ちすくんだまま血だらけの女性は生き絶えてしまう。

 

ようやく事態を飲み込んだミシェルとエメットはハワードのある告白を信じ、3人で家族のように寄り添って生活していくことを決めるが、ある痕跡を見つけたことで事態は急変していく。

 

 

ここから徐々にスリルになっていきますよー!ここからは見てのお楽しみ。

 

 

ジョングッドマンはやっぱりただもんじゃない。

何と言ってもハワード演じるジョングッドマンの迫真の演技が、我々見てる方にもミシェルと同じような疑心暗鬼にさせ、こいつはいってえ何もんだ!?何企んでんだ!?という空気を作り、常に緊張感をもたらせてくれることで、密室ならではのスリルを味わうことができます。

あの体格ですからね〜常に呼吸が荒いのがまた不気味で。で、あの人ちょっと舌ったらずな喋り方でコメディではそれがお茶目に感じるんだけど、今作に至っては怒った時の喋り方が、舌ったらずがゆえに言葉がでないほどの怒りに思えて。

 

命の恩人という立場と設定が元海兵ということもあって、規律を重んじルールは絶対。感謝は態度で。恩を仇で返すな。みたいな常に上から目線なんすね。

現地で身につけた危機的能力や腕っぷしも強いし、腰には拳銃構えてるし後半あぶねーもん出してきますから。

で、あるトラブルの後、急に身なりを整えて夕食にしようってとこがあんすけどそれも怖く見える。

そんな彼を本当に命の恩人と思うか、それともあぶねー野郎と思うか、ミシェルとエメットの立場になって彼を疑り深く見ていくと楽しいと思います。

 

 

 

 

 

でも結局肩透かし。

正直最初の10分と終盤30分くらいですかね、ドキドキしたの。

恐怖感を煽る音楽がヤケにバカでかくて、ずーっと流れてるのがなんか嘘くさくて。で、密室での会話劇だから基本的にダレるんですよ絶対。

だからサスペンスのお決まりでね、15分に一回脅かす演出が入る。それが疑惑が進展するものかと思ったら、てんで大したことない。

これをヘイポーが見てたら「ヤダ何これ〜‼︎‼︎‼︎もうやだやだーっ‼︎何これーっ!」と相変わらずのビビリを見せつけてくれるんでしょうけど、私はそうはいきませんでした。

ビビリは得ってやつですかね。

 

 

後はクローバーフィールドとの関連性ですよ。正当な続編でないとはいえDNAは受け継いでるって、

 

最後なんか味気ないよね?

じゃあさ、JJに頼んでどうにかしてもらおうよ!

え?クローバーフィールドの名前貸してくれるの?

え?名前貸すからにはJJの好きなアイツ出さないといけない?

ん〜どうしようかなぁ、じゃあ最後にこれ持ってきてSFにしちゃおうよ!

 

ってレベルの関連性にしか感じないんですよねー。

このタイトルの意味も一番最後にわかるんですが、ふんっその程度か、という驚きの低さ。

 

だったらクローバーフィールドの存在を徹底的に隠して、タイトルは未題にして宣伝であの映画と繋がってるっていうのをガンガン謳って煽った方が、鑑賞後の驚きが増すんじゃないか?

えーっ!あの映画の話だったのー!?みたいな。

 

と思ったんだけど、これじゃお客さんこないか…

入り口広げないとだもんなぁ。

 

何かうまいやり方なかったもんか…

 

こうなっていくと映画化にこぎつかないブラックリストからクローバーフィールドのブランドを使って無理やり映画にして、DNAは受け継いでるって言えば成立するようなことになりかねないと思うんですけど。

考えすぎですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

密室劇に関してはそれなりに楽しめたものの、宣伝でのほぼネタバレとサプライズの小ささが先行し楽しめなかったという感想です。

音楽やアクセントで使われた映画に深い意味があるけど、それがどうしたって感じですかね。

こうした方が面白いんじゃないという案は、所詮素人の戯言に過ぎないので流して下さいw

以上!あざっした!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

 

 

 


映画「レジェンド 狂気の美学」感想 トムの1人二役が冴える!凶暴双子の深イイ絆

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6月18日

レジェンド 狂気の美学

 

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イギリスが生んだ男の中の男!!マンオブザマンッ!!トム様の新作でございます!!!

 

 

 しかも今回1人2役ですか~。どっちか頂戴っ!!!なんて女性ファンもいるんですかねぇ~。野郎のファンのほうが多いのかな。

去年はマッドな狂犬で魅了してくれました。

今回はギャングスターってことでまたまたおっかない役を演じるんですかねぇ。

というわけで早速見てまいりました!!

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 1960年代初頭、活気に満ちたロンドン。強い絆で結ばれた双子のギャング、レジー(トム・ハーディ)とロン(トム・ハーディ)のクレイ兄弟は、その頭脳と暴力で街を支配していた。

アメリカン・マフィアと手を組み、政治家やセレブリティと親交を深めた彼らは一大犯罪帝国を築いていく。

そんな時レジーは部下の妹フランシス(エミリー・ブラウニング)と出会い、恋に落ちる。

フランシスのために悪事と手を切ると約束したレジーはナイトクラブの経営に注力するようになるが、それを快く思わないロンは破滅的な行動を連発。組織内に不協和音が生まれ、さらに警察の執拗な捜査が迫り、兄弟の絆と栄華は脅かされようとしていた―。(HPより抜粋)

 

 

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監督・キャスト

監督はブライアン・ヘルゲランド

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 おっかない顔してますねぇ。あ~この人もいつもながら名前聞いたことない・・・。

調べましたよ~もちろん。お~っ!「L.A.コンフィデンシャル」の脚本書いた人でしたか!!

 

エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃」で脚本デビュー。その後シルベスタ・スタローン主演の「暗殺者」などを経て、

97年に製作・脚本に携わった、縄張り争いが激化した50年代のロサンゼルスを背景に、1つの事件がやがて警察内部の腐敗を浮き彫りにしていくクライムサスペンス「L.A.コンフィデンシャル」でアカデミー賞脚色賞を受賞

その後も、クリント・イーストウッド監督作で、ある事件によって再会した幼馴染3人の悲劇を描いた、ある意味大人になったのび太、スネ夫、ジャイアンの構図とも見られる重厚なサスペンスドラマ「ミスティック・リバー」でも同賞ノミネートする実績を持つ。

監督としてはメル・ギブソンを主演に迎え、裏切られた相棒と女房に対して復讐に燃える男を描いた「ペイバック」でデビュー。

 最近では、アフリカ系アメリカ人として初めてメジャーリーガーとなり、背番号は永久欠番として今でも語り継がれるジャッキー・ロビンソンを描いた「42 ~世界を変えた男~」を手がけています。

 

脚本に関しては、「グリーンゾーン」「ソルト」「サブウェイ123」など手がけていますが、監督としては見てないものばかりか、さほど有名な作品はない様子。今作がどんなものか楽しみですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

主演の双子の兄弟レジーとロンを2人1役こなすトム・ハーディ。

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彼が一躍有名になったのはやっぱり「インセプション」ですかねぇ。そして、「ダークナイト ライジング」!!筋肉モリモリでしたねぇ。ちょっとだけひょっとこ顔な気がするのは私だけでしょうか。

 

 故郷ロンドンで演劇を学び「ブラックホーク・ダウン」でハリウッドでビュー。

その後も舞台と平行しながらイギリス映画に出演し続け、知名度を上げるきっかけにもなった作品が、

人の夢に入り込みアイデアを植え付ける男たちがさまざまなトラブルに巻き込まれながらも任務を遂行していくSFアクション「インセプション」。夢の中で別人に成りすます「偽装師」イームスを熱演し、

クリストファー・ノーラン監督に気に入られことで、バットマン三部作の最後を飾った「ダークナイトライジング」では、肉体改造をし、バットマンを窮地に追い込むほどの怪力を持つ傭兵ベインを体当たりで演じ話題となった。

最近では、去年大ブームとなった「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で主役マックスとして自身を投影したかのような暴れっぷりを見せつけ、

レヴェナント 蘇えりし者」ではディカプリオ演じるヒュー・グラスの敵役として私利私欲にまみれた男ジョン・フィッツジェラルドを苛酷な撮影環境の中見事に演じています。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

レジーの婚約者、フランシスを演じるのはエミリー・ブラウニング。

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知名度はまだまだなのかなぁ。知る人ぞ知るお方。フランス人形みたいなまあるいお目目と頬骨の出っ張りをみるとキャメロン・ディアスかこの人を思い出す。

 

両親を亡くした3兄弟に不幸なことが次々と降りかかるファンタジー映画「レモニー・スニケットの世にも不幸な物語」で注目を浴び、

ある理由で精神病院に送られてしまった少女が、現実世界を過酷な戦場に置き換えることで、仲間たちとミッションをクリアし脱出を試みるファンタジーアクション「エンジェルウォーズ」で主役に抜擢され堂々と演じています。

最近では、病弱な女の子と彼女に恋したミュージシャンとその友人が、恋に友情に音楽にといった青春の日々をミュージカル調で描いた「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」で、その美声とルックス、ポップなファッションを身に纏い、かわいく演じています。

 

 

 

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール 通常版 Blu-ray

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 話のおかしいとこをつついちゃダメ!ベルセバの音楽と世界観を堪能せよ!

 

 拒食症で入院中の少女イヴは、ミュージシャンを夢見る日々。ある日、病院を抜け出した彼女は、ライブハウスでギタリストのジェームズや少女キャシーと知り合い一緒にバンドを組むのだったが…。

 

ベルアンドセバスチャンのメンバーが監督とあって音楽もベルセバ一色。どこかレトロ感のあるファッションとポップでキャッチーな歌の世界にどっぷり浸かれる、そして個人的にツボだったのがキャシー演じるハンナ・マリーのどストライクなタヌキ顔の愛らしさと歌の下手さのギャップwwこれにはやられたwww非常に彼女を好きになった作品でした。エミリーもかわいいけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも「キングスマン」でブレイクしたタロン・エガートンも出演しております。着々とキャリアを積んでるなぁ。

 

 

 

 

 

というわけで、1人2役で演じたトムがどう演じ分けるのか、イギリスの裏社会にその名をはせた双子のギャングがどうのし上がり袂を分かつことになっていくのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャング兄弟の栄光から破滅をサラッと流し見。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっさりテイストは吉か凶か

ギャング映画。まず浮かぶイメージは内容が暴力的だったり、重く深く人間模様を描いていたり、そこから醸し出す哀愁なんかがたまらない。

ラーメンで言えばこってり油増しくらい濃ゆいものだったりするんです。

しかし、この映画は非常に全体的にポップです。ぴったり当てはまる言葉ではないと思いますが歴代のギャング映画よりかは明るく軽いタッチで展開も早く、

飽きのこないあっさりな塩ラーメンのようなギャング映画でした。

だから、ギャング映画好きは物足りなさだったり薄っぺらいと感じたりする作品かもしれません。

 

トムハーディ主役とあって男性客で埋まっているかと思いきや女性客もかなり多く、これくらいのテイストならギャング映画の暴力描写に慣れてないであろう彼女たちも目を瞑るようなこともなく安心して観られるかもしれません。

ちょっとだけうわっ!ってなりますけど。

 

 

今作は終始レジーの恋人フランシスのナレーションで事が運んでいきます。

この時点で歴代のギャング映画同様のイメージで鑑賞しにきた私は、それとは違う映画なんだな、と解釈しました。

60年代の文化が花開くスウィンギンロンドンを表現するかのような、ムード溢れるジャズロックやモータウンサウンド、軽快なカッティングが染み渡るクラシックロックなどなどテンポのいい音楽、んー要するにガイリッチーがよく使いそうな感じの音楽っつった方が伝わりやすいか?

まああんな感じでねポンポン展開していくんですよ。

 

これのおかげでですね、いざ乱闘シーンだったり襲撃シーンだったり兄弟ゲンカだったりといったシリアスになるような部分もコミカルに見えます。

それを証拠に会場は笑いが起きていましたから。

 

あと映像の質感もエライクリアというか鮮明というか、60年代を描いていて衣装やセットや街並みもモノホンに見えるのに肝心の映像が綺麗すぎて軽いんです。

 

これらを踏まえて、ギャング映画という括りでも、本来のギャング映画とは一線を画した作りになってるかなと思います。

 

 

 

 

トムハーディの見事な使い分け

兄のレジーと弟のロンを演じきったトム。これは素晴らしかったです。

レジーに関しては、頭脳明晰で人当たりも良く奇策なんだけどキレたら止まらない、いわば現実主義な考えの性格ということもあって、こういうトムを見るのが久々という気がして安心した、ほっこりした印象を受けました。

喜怒哀楽のはっきりとした表情もまたギャングっぽくなくてよかった。

 

それとは対照的なロンがですねー、一癖も二癖もある役柄を見事に演じていて。

口に詰め物でもして喋ってるようで、常にメンチ切ってギラギラしてて。

精神的に病んでる役柄だから行動や言動もネジが外れたような演技でした。

 

殴り方や殺し方も、感情的なレジーに対して冷徹で限度を知らないロンという具合に双子でもこんなに違うかというのを見事に使い分けていたと思います。

 

 

 

 

クレイ兄弟とは何者か

この映画は、クレイ兄弟が頭角を現してきたところから数年間を描いていて、それまでの軌跡は語られてないため、どんな背景かあったのか調べてみました。

 

ロンドンのイーストエンドは第二次世界対戦によって崩壊したことでスラム街と化し家庭環境も貧しかったため、そこから這い上がるには父がそうだったようにボクサーになるかギャングになるかしかない状態だったようです。

どこの国でもこんなのありますよね。

やはり父の遺伝子を受け継いだのかケンカは強く警察沙汰になることも多々あったようで、気がつけば悪い道へ足を踏み入れていき裏社会で頭角を現していきます。

 

ロンドンのギャングは、このクレイ兄弟とリチャードソンという男の組織が2分していてしょっちゅう縄張り争いしていました。

クレイ兄弟はうまく警察の矛先をリチャードソンの方に導いた結果、彼は逮捕されクレイ兄弟はアメリカンマフィアと手を組んだことで一気に飛躍していきます。

 

映画でも描かれたことですが、兄弟ならではの切っても切れない腐れ縁ぶりと絶大な信頼をお互い寄せているのがわかります。

2人が何かしら離れると事が上手くいかないし、くっつくと凶暴な双子に戻る。レジーはレジーでフランシスと結婚しカタギになって実業家としての道を歩んでいきたいけど、精神的に病んでるロンの暴走を止めるには自分が近くにいないといけないとわかっているから昔のレジーに結果戻っていくし、

ロンはロンで何考えてるかわからないけど、ケンカでのレジーの凶器はダメ!という言いつけも守るといった行動から忠実であるのがわかります。

フランシスに対しても遠ざけたりイヤミなことを言ったりしますが、胸の内はレジーが選んだ人ということもあり信頼している一面もあり、不器用ながらもレジーに対して愛情を持っている事がわかります。

 

 

そんな兄弟の栄光と破滅はお互いを思いあった絆あっての人生だったように思えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

すいませんほぼネタバレかもしれないんですけど、実在した人物のお話なんでね仕方ないとして。

とにかくトムハーディの見事な1人二役を堪能していただけたらと思います。普通に笑えます!特に兄弟ケンカは。

あと、タロンエガートンがムチムチ!!

それ以外は好みです。

私は有りか無しでいったらナシでしたww

だってなんか薄っぺらいんだもん。あっさりしすぎて。歴史の上っ面をなぞっただけなんだもん。どっかひとつ深い話があれば良いんだけど。

あ、フランシスとの話は深いか。

でもそれ以外はうーーんー…。、

 

ま、お後がよろしいようで、これにて!

以上、あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

モンキー的2016年7月期待の新作映画

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さあ!下半期突入です!

夏休み映画のはじまりです!!

去年よりインパクト弱いです!!!

でも、期待作目白押しです!!!!

 みんな見るの決まってると思うんだけど、これハズしちゃダメでしょっ!!てのも混ぜてのラインナップで参りたいと思います。6月ほど見たい本数ないのが残念なんですけども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅

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youtu.be

 

期待度 ☆☆☆★★

 

7月1日公開

 

出演 ジョニー・デップ

   アン・ハサウェイ

   ミア・ワシコウスカ 他

 

解説

 

ティム・バートン監督が「不思議の国のアリス」をもとに描いた大ヒットファンタジー「アリス・イン・ワンダーランド」の続編。悲しい過去にとらわれたマッドハッターを救うため、時間をさかのぼる旅に出るアリスの姿を描く。(映画.comより抜粋)

 

 

期待どころ

 この映画のことよりもジョニデの離婚問題に話題が集中してしまっているのが非常に残念。アメリカでの本作の評価が低いということもあるのかもしれない。ティムバートンが監督降板してしまったのも要因かもしれないけど、とりあえずさ日本じゃ大ヒットした映画の続編なんだからまずは前作おさらいして楽しもうよ!という気持ちで新作に臨みたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルックリン

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期待度 ☆☆☆★★

 

7月1日公開

 

出演 シアーシャ・ローナン

   ジュリー・ウォルターズ

   ドーナル・グリーソン 他

 

 

解説

 

1950年代、アイルランドからニューヨーク・ブルックリンにやってきた移民の少女の青春や揺れ動く心を、「つぐない」のシアーシャ・ローナン主演で描き、第88回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされたドラマ。(映画.comより抜粋)

 

 

期待どころ

今年度アカデミー賞によって日の目を見ることができたシアーシャローナンの出世作。ほんと日本公開遅い!!!

都会へ出てきた何も知らない少女がどう成長し、故郷へ戻った後の人生をどう決断するのか。都会の男か田舎の男か・・・モテるなぁシアーシャ・・・。ん~誰にでもこんな経験あるかもしれない。当時の時代背景も含めてみるとなお深く見ることができそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラワーショウ!

 

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期待度 ☆☆☆★★

 

7月2日公開

 

出演 エマ・グリーンウェル

   トム・ヒューズ

   クリスティン・マルツァーノ 他

 

 

解説

 

100年以上の歴史を誇るイギリスのガーデニング世界大会「チェルシー・フラワーショー」に挑む女性の奮闘を描いた人間ドラマ。型破りなアプローチでフラワーショーの歴史を塗り替えた実在の景観デザイナー、メアリー・レイノルズをモデルに、夢にも恋にも全力でぶつかるヒロインの姿を描き出す。(映画.comより抜粋)

 

 

期待どころ

ノックノック」を見に行った際に予告で流れ、面白そうと思った作品。ざっくり言えば夢見る女子のサクセスストーリーですね。予告で見せすぎな感じとありきたりなプロットですが、扱う題材がガーデニングってのが気になる。イギリス王室も認めた人って謳ってますからね、さぞすげーもん作るんだろなと。假屋崎省吾もびっくりとか帯がつくのかな。あの人ガーデニングじゃないかww 面白かったらガーデニングが趣味の母にも薦めてみようかと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インデペンデンス・デイ リサージェンス

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期待度 ☆☆☆☆★

 

7月9日公開

 

出演 リアム・ヘムズワース

   ジェフ・ゴールドブラム

   ビル・プルマン 他

 

 

解説

 

1996年に製作・公開され、世界中で大ヒットを記録したSFパニック超大作「インデペンデンス・デイ」の20年ぶりの続編。前作も手がけたディザスター映画の巨匠ローランド・エメリッヒ。(映画.comより抜粋)

 

 

 

期待どころ

はい!きましたよ~っ!!2015年の怒涛の大作続編ラッシュから延期という選択をし、20年のときを経て満を持しての続編でございます!!

とかいっといて私見てませんでしたwwwだから急遽見ましたよ!だから記憶も鮮明ですw

何が嬉しいって壊し屋ローランドエメリッヒ監督が続投ってのが嬉しい。キャストもウィルスミスは出ないけどあの人やこの人、その人の子供たちが主役というのも嬉しい。前作「ホワイトハウスダウン」くらいの破壊規模が丁度いいなぁと思ってたけど、今作でまたど派手にやってくれることを祈ります。あとうまいところではさむユーモアにも期待。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シング・ストリート 未来へのうた

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期待度 ☆☆☆☆☆

 

7月9日公開

 

出演 フェルディア・ウォルシュ=ピーロ

   ルーシー・ボーイントン

   ジャック・レナー 他

 

 

解説

 

はじまりのうた」「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督の半自伝的作品で、好きな女の子を振り向かせるためにバンドを組んだ少年の恋と友情を、1980年代ブリティッシュサウンドに乗せて描いた青春ドラマ。(映画.comより抜粋)

 

 

 

期待どころ

前作「はじまりのうた」からまだ間もないジョンカーニーの新作がもう見られるなんて!!!はい、この時点で満足です!!

もう予告が神がかってるんです。80年代のダブリンてだけでかっこいいのに、

いいか、大切なことはすべてロックが教えてくれるんだぜ!!とばかりに主人公の兄貴が弟を応援する姿。そんな兄貴に背中を押されて恋した女にまっしぐらな主人公!

もっとすごいのは前作で超有名スター使ってるのに今作は無名の俳優で勝負するという監督の凄み。話だけで勝負するのが勇ましい。

なぜか7月はアイルランドの作品が目立つのは何の因果か。とにかく超期待。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファインディング・ドリー

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期待度 ☆☆☆☆★

 

7月16日公開

 

声の出演(吹替え) 木梨憲武

          室井滋

          上川隆也 他

 

 

解説

 

ピクサー・アニメーション・スタジオの大ヒット作「ファインディング・ニモ」の13年ぶりとなる続編。前作の主人公マーリン&ニモ親子の親友で、ナンヨウハギのドリーが、忘れていた家族を探すために繰り広げる冒険を描く。(映画.comより抜粋)

 

 

 

期待どころ

去年以上に傑作を世に送り続けているディズニー映画。まさかのニモに続編とはね。してやられましたよ。しかも主役がニモじゃないっていうのがさすが。

前作とはとてつもなく画質だったり動きののクオリティが違うんだろうなぁ。ディズニーアニメはそっちの面でも心ときめくからすごいんだわ。

今年の夏もジブリ映画がないので夏アニメも波乱の状況ですがこの映画がひとつ頭に飛び出るのかな。まぁこの後のワンピース次第か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤング・アダルト・ニューヨーク

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期待度 ☆☆☆★★

 

7月22日公開

 

出演 ベン・スティラー

   ナオミ・ワッツ

   アダム・ドライバー 他

 

 

解説

 

イカとクジラ」「フランシス・ハ」のノア・バームバック監督が、ニューヨーク・ブルックリンを舞台に、世代の異なる2組のカップルの交流と友情を描いたハートフルコメディ。(映画.comより抜粋)

 

 

期待どころ

監督の前作「フランシス・ハ」が非常に面白かったので新作も見てみたいなということで入れてみました。大人をこじらせた夫婦が若い夫婦に感化され、何を見出し何に気づくのか・・・?

スターウォーズカイロ・レンを演じるアダムドライバーが笑うとこも案外見所なのかも。

ウディアレンなフレイバーがするコミカルな内容なのにも期待

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トランボ ハリウッドにもっとも嫌われた男

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期待度 ☆☆☆★★

 

7月22日公開

 

出演 ブライアン・クランストン

   ダイアン・レイン

   エル・ファニング 他

 

 

解説

 

ローマの休日」など数々の名作を生んだ希代の脚本家ダルトン・トランボの波乱万丈な人生を、テレビシリーズ「ブレイキング・バッド」で知られるブライアン・クランストン主演で描いた伝記ドラマ。(映画.comより抜粋)

 

 

期待どころ

5月に公開された映画「ヘイル、シーザー!とセットで見ると面白い町山智浩氏がおっしゃっていました。それも手伝ってハリウッドテンは覚えたつもりです。

まさに1950年代のハリウッド映画にかかせない人物の真実が明かされるとあって、アカとして虐げられてきた男の映画への情熱と信念、それを支えた家族がどのように描かれるのか楽しみですね。

ダコタファニングの妹、エルファニングを堪能できるのも久々な気がする。スーパー8以来かな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ONE PIECE FILM GOLD

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期待度 ☆☆☆★★

 

7月23日公開

 

声のゲスト出演 満島ひかり

        濱田岳

        奈々緒 他

 

 

解説

 

人気アニメ「ONE PIECE」長編劇場版のシリーズ13作目。前作「ONE PIECE FILM Z」(2012)に続いて原作者の尾田栄一郎が総合プロデューサーを務め、ドラマ「謎解きはディナーのあとで」や「LIAR GAME」などの黒岩勉が脚本を担当。(映画/comより抜粋)

 

 

期待どころ

ただ単にワンピースの読者であり、尾田先生製作総指揮になってからかかさず見に行っている、そして777巻が欲しいそれだけのために行くということでいれてますww

作品の本質にあるメッセージ性とか脚本家の名前見たらわかるでしょって話で。とりあえず本編を汚すことのない、辻褄があってればいい。その程度の期待です。

金の亡者に金がすべてじゃねーっ!!!とでもルフィに言わせたいのか?それはやだなぁ・・・。てかこんなに金で覆われたアニメは聖闘士星矢以来な気がする。気のせいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シン・ゴジラ

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期待度 ☆☆☆☆★

 

7月29日公開

 

出演 長谷川博己

   竹野内豊

   石原さとみ 他

 

 

解説

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の庵野秀明が総監督・脚本を務め、「のぼうの城」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の樋口真嗣が監督、同じく「のぼうの城」「進撃の巨人」などで特撮監督を務めた尾上克郎を准監督に迎え、ハリウッド版「GODZILLA」に登場したゴジラを上回る、体長118.5メートルという史上最大のゴジラをフルCGでスクリーンに描き出す。(映画.comより抜粋)

 

 

 

期待どころ

おそらく公開前から見てもいないのにyahoo映画やらまとめサイトで酷評の嵐と揶揄される格好の的として、今年一番注目を浴びる作品であることは間違いないと思います。

とはいえ、それは映画に興味がある人だけで、ゴジラを終わらせてから何のプロモーションもしていない東宝のせいで、女子供はまず来ないだろうな、と。下手したらおっさんばかりかもww

それにしても映画館行く度に予告流れるからちょっと飽きてますwwそして何回見てもこの予告編の作り方がエヴァにしか見えない。1カット1カットがそっくりだし、音楽もそれっぽい終末感出してるのがまたエヴァだし。

そんな予告では一切セリフもテロップ表示もないので未だ謎が多く、ベールに包まれているわけですが、やはりゴジラは震災に対するメタファーなのか、それとも原発なのか。いずれにせよ何かを風刺した作風のような気がします。

樋口監督も特撮に専念してるので、進撃の巨人再び!!のような最大の危機は回避したかな、と。

いろいろな見方をする人もいるだろうけど私はそれほど詳しくないので最初のゴジラと84年ゴジラはちゃんと見ておこうかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、ブロックバスター大作続編がせめぎあう中で、ミニシアター系作品がどれだけ輝きを放つか、そして中ビッグな作品をほんとにこのままだと見なくなっちゃうなぁどうしようという問題。んでもって邦画実写はゴジラ以外なし!な問題。といろいろ考えちゃう7月になりそうです。

そう!新宿シネマカリテで毎年恒例のカリコレやるんですけど、毎年行ってみたいなぁと思いつつ行けていないので今年こそはどこか時間見つけていきたいなぁ。

オープニング作品がリチャードリンクレイターの新作とか絶対チケット取れないし・・・。

 

以上!あざっした!!

 

 

映画「TOO YOUNG TO DIE 若くして死ぬ」感想 解説 クドカン×長瀬が魅せる!音楽ネタ満載のロックな青春コメディ

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6月25日

TOO YOUNG TO DIE! トゥーヤングトゥーダイ!若くして死ぬ

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事故を連想してしまうが故に、公開延期を余儀なくされたクドカン新作映画が満を持しての公開であります!!!

 マジどんだけ笑わせてくれんのか超楽しみっしょ。まざっふぁっか~!!!

というわけで、早速観てまいりました。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

フツーの高校生・大助(神木隆之介)は、同級生のひろ美ちゃん(森川葵)のことが大好き。修学旅行中のある日、大助は不慮の事故に遭ってしまう。目覚めるとそこは―深紅に染まった空と炎、ドクロが転がり、人々が責め苦を受ける、ホンモノの【地獄】だった!! なんで俺だけ!? まだキスもしたことないのに、このまま死ぬには若すぎる!!
慌てる大助を待ち受けていたのは、地獄農業高校の軽音楽部顧問で、地獄専属ロックバンド・地獄図を率いる赤鬼のキラーK(長瀬智也)。
キラーKによると、なんと、えんま様の裁きにより現世に転生するチャンスがあるという!
キラーKの“鬼特訓”のもと、生き返りを賭けた、大助の地獄めぐりが幕を明ける!!!!!(HPより抜粋)

 

 

 

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監督・キャスト

監督は宮藤官九郎

 

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 池袋ウエストゲートパークでの脚本以降、そのユーモアセンスと確実にノリと勢いでやってるだろwwと思わせるギャグセンスが私の心を掴んで離さない、大変好きなお方であります。まぁあくまでTVドラマの話なんですけど・・・。

なんでしょうねぇ、映画だとクドカンの本領が発揮されてないというか。彼の場合描きたいことが2時間じゃ収まらないんじゃないのか?って毎回監督作品見た後に思っちゃうんだよなぁ。今回もそんな気がしてならないんだけど見ないわけにはいかない!

で、似たような人として福田雄一がいますが、私が思うのは彼は企画だけで突っ走って着地点がないのに対して、クドカンはきちんと泣き落としがあること。もちろん湿っぽくならないように笑わせて締めるから作品として満足できる。比べちゃいけないんだけどね。

 

とりあえず映画での活動を軽く。

劇団「大人計画」に所属し、俳優として演技もすれば、バラエティ番組の構成作家から、TVドラマの脚本、果てはロックバンドを結成し紅白歌合戦にまで出場するほど売れっ子の彼。

そんな彼が2005年にしりあがり寿原作の漫画で、ゲイのカップルが自分探しの旅としてお伊勢参りに向かうまでを、歌やダンスなどエンタメ要素満載で作り上げた「真夜中の弥次さん喜多さん」で映画監督デビュー。

その後も、ひょんなことからダメオヤジパンクバンドと全国ツアーを巡業する羽目になった女性の奮闘劇「少年メリケンサック」、

ある目標のために毎日柔軟体操を欠かさない中学生と、謎のシングルファーザーとの交流を通じて妄想を爆発しながら現実とも着あっていく姿を描いた「中学生円山」と定期的に作品を作っています。

また、脚本としても多く携わっており、行定勲監督の「GO」や松本大洋原作の「ピンポン」、最近では生田斗真主演の「土竜の唄」などで脚本を手がけています。

 

 

 

少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

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 クドカン監督で好きなのはこれですかね。

 

ネットで偶然パンクバンド“少年メリケンサック”のライブ映像を見つけたレコード会社から契約切れ寸前のOL。さっそく契約交渉へ向かったが、現われたのは50歳を過ぎおっさんだった。映像は25年前のもので、しかもネット上で異常な盛り上がりを見せてしまい、ツアーをやることになるが・・・。

 

これキャッチコピーが「好きです!パンク!嘘です!」っていうのがいかにもクドカンらしく当時若かったこともあり映画館でケタケタ笑ったのを憶えてます。もうバンドが完全にセックスピストルズのパクリだしww(農薬飲ませろはサイコーwww)佐藤浩市木村祐一を兄弟役にさせるとか相変わらずぶっ飛んだことするなぁと。ただ残念なのは宮崎あおいはコメディ向いてねぇなと。なんか間が悪い。一生懸命すぎる。そう考えると「あまちゃん」の能念ちゃんはハマッってたなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

主演の赤鬼キラーKを演じるのは長瀬智也。

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キャラ紹介

地獄専属ロックバンド「地獄図(ヘルズ)」のボーカル&ギター。ライブでは鬼ギターをかき鳴らし、MOJA(亡者)と呼ばれるオーディエンスたちを熱狂させる。興奮すると身体が巨大化。地獄農業高校の軽音楽部顧問でもある。地獄に落ちてきた大助に生き返り方を指南、鬼特訓を施す。現世では大助が行きつけの練習スタジオ「スタジオぱんだ」でバイトする近藤という青年で、音楽で食っていくのが夢だった。

クドカンと長瀬。はいこれで見るの確定!!というくらいこのコンビが大好きです。弥次さん喜多さんはちと微妙でしたけど、TVドラマは必ず見てたなぁ。うちの親父が「うぬぼれ刑事」大好きでしたww

その「うぬぼれ刑事」以来6年ぶりのタッグなので楽しみであります。

 

90年代から活躍する俳優はTVドラマが主軸だったせいか映画で見るとなぜかスクリーンに映えないというか、テレビサイズの演技しかできないというか。だから無理に映画に出なくていいと思っちゃうんですけど、彼もその一人かなぁ。あまり映画で長瀬の構図が頭に無い。なので、彼の映画出演作品ほとんど見てません。

 

主な作品として、

2002年に日韓交流作品として作られた、日本人と韓国人の刑事が様々な違いに衝突しながらも事件解決のため犯罪グループを追いかける「ソウル」、上記にも書いた「真夜中の弥次さん喜多さん」での主演、

名作「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア」のリメイクとして作られた、余命わずかな歳の離れた男女が思い出の海を目指して旅するロードムービー「ヘブンズ・ドア」があります。

 

真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション [DVD]

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地獄に落ちた高校生・大助役に神木隆之介。

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キャラ紹介

自分のことしか見えていない高校3年生。同級生のひろ美に片思いしている。修学旅行中に不慮の事故で若くして死に、気づくと地獄に落ちていた。SNSで「死ぬ」「死にたい」「テスト最悪もう死ぬ」とつぶやき、軽音楽部で「スーサイド」という曲まで演奏していたため、地獄で最も重い罪「自殺」と判断されてしまう。現世に甦って大好きなひろ美に会うために、キラーKから鬼特訓を受けることになる。

 子役としていろんなドラマや映画に出演していた彼がハーレイジョエルオスメント君のようにならなくてホントよかったww

最近では話題作からミニシアター系作品などに出演し、バラエティでは、あ~現代っ子だなぁと思わせる性格を存分なく見せてくれていると思います。

 

そんな彼の映画でのキャリアは、「踊る大捜査線2~レインボーブリッジを封鎖せよ~」から。そこから小学生という立場を利用し、いくら仕事とはいえあの上戸彩のおっぱいを触ったという、超うらやましいを飛び越えてお前は死刑だっ!!と怒り心頭だった記憶しかない「インストール」、初主演となった「妖怪大戦争」や「遠くの空に消えた」と立て続けに出演、

気がつけば子役から青年になり、「劇場版 SPEC」、大傑作「桐島、部活やめるってよ」、宗次郎役は自分しかいないとオファー前からなりきっていたるろうに剣心」、そして、配役逆だろとしてきされ、いざフタを開ければこれまた良作だった「バクマン。」と快進撃を続けています。

待機作として「ハチミツとクローバー」の原作者で知られる羽海野チカ原作の内気な性格の棋士の周りの人との交流と自身の成長を描いた青春コミック「3月のライオン」が来年公開予定となり主演を演じる予定です。

 

こちらもぜひ。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

他にも魅力的な役者をキャラ紹介とともに。

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左上からキラーKの元カノなおみ(尾野真知子

 「スタジオぱんだ」で近藤(現世のキラーK)と出会い、同棲して献身的に支えていたが、言い訳ばかりで現実を見ない彼に愛想を尽かして家を出ていく。怪しいルックスで、大助に「死神」というあだ名をつけられる。

 大助の同級生ひろ美(森川葵

大助が想いを寄せる同級生。思わせぶりな態度をとられた大助は、地獄で悶々とその真意を考え続ける。

地獄の緑鬼COZY(桐谷健太

「地獄図(ヘルズ)」のドラマー。キラーKには従順で、邪子には優しい三枚目。身体が巨大化するキラーKに興奮し、キラーKが持つ鬼Phone、鬼Padにもノリよく反応する。現世では名古屋のチンピラで前科6犯、逃走中にバイクで転び、若くして死ぬ。

 地獄の鬼・邪子(清野菜名

 「地獄図(ヘルズ)」のベーシスト。大助の話を聞いて慰めてあげたりする優しい赤鬼。現世では車上荒らしの常習犯で、彼氏に刺され、若くして死ぬ。大助がひろ美の話をするたびにイライラするのは、ひょっとして一目惚れ!?

 じゅんこ(皆川猿時

 ガールズバンド「デビルハラスメント」メンバー
「地獄図(ヘルズ)」と敵対するガールズバンド「デビルハラスメント」のボーカル&ギター&ダンサー。超絶速弾きギターテクとロックなビジュアルでキラーKたちを圧倒。大助の動向を異常に気にする。

 修羅(シシド・カフカ

 デビルハラスメントのメンバー。
疾風怒濤のドラマー。

 大助の同級生・松浦(古舘寛治

 事故の生存者だったが、不倫の罪で地獄に落ちて30年ぶりに大助と再会する。享年47。現世では大助とバンドを組み、キーボードを担当していた。

 

 

これ以外にもまだまだいます!!!あーもうめんどくさいんで見て探してwww

 

 

 

というわけで思春期真っ只中の高校生が地獄でデスメタル!!というクドカンならではの悪ふざけにどんなドラマが待っているのか!?そしてクドカン史上笑える映画になっているのか!?

それでは、鑑賞後の感想です!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相変わらずのクドカン節炸裂!これ見てロックも地獄も学べ!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クドカン作品はやっぱりこうでなきゃ。

最初から最後まで真っ赤なロック魂全開の音楽で彩られ、その場で考えたようなノリで覆われたギャグセンスと、根底にあるネガティヴ思春期少年の心境の変化が巧みに計算された脚本力。

これぞクドカン作品と思える作品でした。

 

やはり彼の作品の主人公ってどこにでもいるような、頭の中エロで妄想ばっかして死んでるように生きてる奴で。

でも意外と考えてることだったり感じることが繊細で、純粋な心を持つ男なんすよね。

で、大人になった私たちが主人公に過去の自分と重ねて見たりしちゃうもんだから忘れてた気持ちを思い出して元気になれる。

そんな物語をストレートに描くんじゃなくて、中高生が考えそうなバカバカしいギャグでオブラートに包むから表面上はくだらないコメディなんだけど、

人間て気の持ちようでどうにでもなるから生きてりゃなんとかなるぜ!って言ってる気がして。

それを毎回違うテーマで描いてるけど根底にあるのはそういうものなのかなと。

 

 

今作は、大助の思春期本能丸出しな目的

だけのための地獄での日々だけでなく、キラーKがなぜ鬼となったのかという悲しい過去が大助に変化をもたらし終盤に繋がる構成になっていました。

バカまっしぐらで終わらせないクドカンの泣き所もちゃんと用意されているのがさすがです。

 

 

 

音楽ネタ満載!バンドマンしかわかんなくね?

冒頭からトゥーヤング!トゥーダイ!トゥーヤング!トゥーダイ!のあの主題歌のPVさながらの演出にシビれます。

歌詞も聞いてみると若くしてこの世を去った伝説のミュージシャンを讃える歌になっていて、

オープニングでは英語バージョン、エンドロールは日本語で歌われていて如何にもクドカンらしい詞だなぁと。

俺の右腕はカートコバーンで左腕はジミヘン、下半身はマイケルジャクソンで、声は忌野清志郎って音楽やってるやつなら誰もがなりてえ体だなぁオイ!と昔のミュージシャン魂を呼び覚ますかのような歌詞が最高でした。

 

向井秀徳が作った音楽と共にネタがたくさん転がっています。

軽いジャブで言えば地獄にもあの楽器店の老舗山野楽器があるwwwもちろんもじってます。

音楽スタジオでは、アンプの上に飲み物は置くな!とかシールド(ギターからアンプにつなぐコードのことね)きちんと巻いて返せ!といったあるあるネタ、

往年のミュージシャンが鬼として出演し、地獄ロックバトルロイヤル通称ジゴロックwwでは、char野村義男のギターバトルもたまらないし、

場面転換で歌い上げる元憂歌団のボーカル木村充揮のしゃがれ声も久々に聞けたし、終盤ではROLLYマーティフリードマンとのツインギターも堪能できるとあってロック好きにはたまらない豪華な競演も見逃せないです。

 

このジゴロックでは優勝すると現世に蘇ることができる特典があり、それに優勝するために大助は猛特訓するんですが、過去の優勝者がオジーオズボーンジークシモンズそしてもう1人、この2人に共通するある方なんですが、クドカンならではの発想でゲラってしまいました。地獄の淵から蘇ったイメージはありますが、この人は関係ねーしww

 

ギターのテクニックできゅい〜んて出す奏法をチョーキングって言うんですが、これを顔で弾けっていう件があります。これは、ギター弾いたことある人なら分かると思いますが、これやるとき顔がドヤ顔になったり指と同じ動きの顔したりしちゃうんですよねーwwこれもあるあるネタ。

 

そして極めつけなのが、音楽では7つの音階をアルファベットで表記されます。AからGまであるんですけど、ギターもコードを抑えるときに使うんですが、ジゴロックで優勝するための奥の手としてある言葉の頭文字をもじったものになっていてこれまたうまいネタになってます。

 

見つけたネタはこんなもんでしたが、他にもたくさんあるので探してみてください。

 

 

 

 

他にも思ったこと。

とりあえずですね、地獄について学べます。

人は死んだら地獄で閻魔大王の裁きを受けるんだそうです。ここで輪廻転生していくんだとか。その選択肢は六道と呼ばれる6つの道が用意されていて、天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、そして地獄道。

大助はこれにより何回も輪廻転生していくんですが、なぜか所縁のある場所のトイレから生まれ変わり面白おかしく描かれています。

 

ただ、この説明が修学旅行のバスの中で不良グループが地獄について書かれた本を読んでるところを説明しているのがありえないwwwそんな不良いねーよ!

 

あとヒロインの森川葵がすこぶるかわいい。彼女が歳をとった役を宮沢りえが演じてるんですが、顔がそっくりだなぁと。彼女の20年後もさぞ美しいことかと。

 

あとほんのチョイ役に中村獅童が出ています。その役がヒドイwwwひどすぎるwwwセリフ一言しかない のでお見逃しなく。恐らく誰もやったことない役でしょう。

 

 

 

とはいえ、ほぼセットで作られた地獄に小規模で出来上がった世界観はせっかくの映画なのに物足りなさは感じたし、長瀬智也でもっと笑いたかった。それと序盤端折りすぎ。

一番は最初の方でも書きましたが、やはりクドカンはどうも2時間じゃおさまんない気がして。

詰め込み過ぎですね、ネタが。欲しがるくせに注文多いワガママな私をお許し下さいエンマ様。

 

 

 

 

 

 

 

 

笑いどころ満載なくせに、泣き所も用意されたロックなコメディでした。

とりあえず細かいネタ、音楽、森川葵wこれはたまらない。

観た後にやんちゃだった頃の10代の気持ちにきっとなれるはず。

 

以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「日本で一番悪い奴ら」感想 解説 なぜ笑ってしまう!クソ真面目な社畜野郎の栄光と挫折

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6月25日

日本で一番悪い奴ら

 

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新宿スワン以来かな、綾野剛

 今月最後の週なのにもかかわらず、今月最初の邦画ということで。やはり洋画中心の鑑賞生活を送ってるんだなぁ、と改めて実感。だってわくわくしそうな映画がないんだもの。

もっとわくわくする日本映画を作ってくれ。絶対見に行くから。

と、日本映画の発展と向上を願いつつ(笑)早速見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

大学時代に馴らした柔道、その腕っ節の強さを買われ、北海道警・刑事となった諸星要一(綾野剛)。強い正義感を持ちながらも、うだつのあがらない日々を過ごしていた。ある日、署内随一の敏腕刑事・村井(ピエール瀧)から刑事の“イロハ”を叩き込まれる。

それは、「刑事は点数。点数稼ぐには裏社会に飛び込み、S(スパイ)を作れ」というものであった。

言われるがままに“S”を率い、規格外の捜査に突き進む諸星だが・・・。(HPより抜粋)

 

 

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監督・キャスト

監督は白石和彌(かずや)。

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この方といえばもちろん「凶悪」ですよ。てかそれしか知らん。あんな後味の悪い映画を作る人も最近ではなかなかいないなと感心しましたね。

 

若松孝二監督のもとで助監督として経験をつみながら、犬童一心行定勲といった著名監督作品に参加をした後、

知的障害者の兄とその弟、デリヘル嬢との奇妙な生活が、やがてそれぞれの過去が暴かれることによって行き場を失いながらも、どん底の中でもがき希望を見出していくヒューマンドラマ「ロストパラダイス・イン・トーキョー」で長編映画デビュー。

そして、死刑囚の告発をもとに、警察すら知らなかった殺人事件を追う貴社の執念と驚愕の真相を描いたクライムサスペンス「凶悪」で監督・キャストともに数々の賞を受賞した。

NETFLIXドラマ「火花」の3話と4話の監督も彼が担当したそうです。まだ見てないんだよなぁ、火花。

 

 

凶悪 [Blu-ray]

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 なんでこれあんなにヒットしたんだろう。「告白」みたいなのと勘違いした人絶対いたよなぁ。

 

それは死刑囚の須藤が関わった3つの殺人事件について告白から始まった。彼が“先生”と呼ぶ首謀者の男を雑誌で取り上げて追い詰めてほしいというのだった。最初は半信半疑だった記者の藤井だったが・・・。

 

何といってもピエール瀧とリリー・フランキーサイコパスな演技、これに尽きます。おかげで山田孝之が霞んで仕方ない。画面の向こうでとんでもないことをしているのに見入ってしまうのは彼らがどれだけ魅力あふれる演技をしていたかってことですよね。作品自体は陰鬱になるのは避けられないので好みではないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主演の諸星要一役には塩系男子ブームの先駆け的存在、綾野剛。

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彼のイメージは、髪型から役に入る、小栗旬のバーターから出世、女優に依存、病んでる一歩手前・・・とあまりいいイメージないです。それはきっと小栗旬の方が人間らしく見える分、彼には影の部分が大きく見えたりするからですかね。比べちゃいけないし嫌いじゃないんですけどね。

 

仮面ライダー555全部見てたのに気づかないくらい存在感のないデビューから、着々とキャリアを積み、世間に知られるようになったのが、

鈴蘭のテッペンをとるためにケンカケンカのカラスたちが他校と対決する人気漫画映画の続編「クローズZEROⅡ」でキレたら誰も止められない男、漆原凌を演じたこと。

確かこのとき小栗旬に声の小ささを指摘されボイトレ行けって言われたエピソードを何かの番組で見たような・・・。Aスタジオかな??今考えると発声方法がぜんぜん違うのがわかります。

それからドラマ「カーネーション」「最高の離婚」や映画「GANTZ」「るろうに剣心」「白ゆき姫殺人事件」など話題作には欠かさず顔を出し、

閉塞感漂う町で無気力な毎日を過ごしていた男が、社会の底辺で行き場を失った姉弟と関わることで少しずつ動き出していく姿を切なくも優しく描いた「そこのみにて光輝く」では作品とともにその年の賞レースを席巻、俳優として一皮向けた作品になりました。

今後控えた作品として、吉田修一原作の小説を李相日監督により映画化した「怒り」で謎の住所不定の男を演じ、妻夫木聡演じるエリートサラリーマンと一夜を共にするという、体を張った演技を披露することで話題を呼んでいます。

 

 

去年見た綾野剛主演作。脚本がひどかったですねー。文章もひどいなーこれ。

 

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他の出演者として、スパイその1暴力団幹部・黒岩役に歌舞伎役者でおなじみ中村獅童、スパイその2麻薬の運び屋・山辺役に「TOKYO TRIBE」で主演を演じたYOUNG DAIS、スパイその3盗難車のバイヤーのパキスタン人・アクラム役にまさかの大抜擢!お笑い芸人デニス植野行雄、主人公諸星のライバル刑事・栗林役に「るろうに剣心」の左之助役、そして優香と結婚おめでとう!青木崇高、そして、道警随一の敏腕刑事・村井役に監督の前作「凶悪」で俳優ブレイクしたピエール瀧とバラエティに富んだ俳優陣が脇を固めます。

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というわけで、日本警察最悪の不祥事をどれだけエンターテインメントに仕上げたのか、そして正義感あふれる男がどう悪の道へ突き進んでいくのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直球男の成れの果てに胸クソ悪いのに笑ってしまう!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これR15で平気?

もうタイトルから皮肉。日本で一番悪いやつら、日本でいったら普通ヤクザとかイメージしますけど、彼らよりも悪いことをしてるのは実は警察だよ、と。

で、蓋を開けてみたら正義の仮面をつけて悪行という悪行をやりまくっている。

笑えない。笑えないですよ。

でもそれを胡散臭いVシネっぽい音楽でテイストを軽くして、徐々にダークサイドへ堕ちていく主人公を面白おかしくエンタメに仕上げた監督の手腕が見事でした。

前作「凶悪」の重苦しい作品とはうって違ってこんな作品も作れるとは意外や意外。

 

描写に至ってはベッドシーンからの絡みからラリっていく様子からとにかく映倫の基準が15歳未満鑑賞不可という判断に対して疑問に思って仕方ないほど濃厚に映し出されていてビックリ。R18でもいいんじゃないかと思うくらい。

デートムービーには向いてませんw特に付き合いたてのカップルは。

 

 

 

周りが悪ければ悪に染まる

純朴な青年が如何にして悪に染まるかを全編を通してみていくわけですが、やはり周りの環境がそうさせた結果なんだなと痛感させられました。

 

柔道という特技が北海道警察の目に留まり就職するわけですが、見るからにホント柔道一筋で生きてきたんだなぁこいつというのが見てとれます。

配属されても右も左もわからないまま目の前の仕事に言われた通りまっしぐらに行動したり、調書を書いたり、失敗して怒られたり。

きっとこの時点で考える余地なんかなかったんだろうなぁと。言われたことが全て正しくてそれが正義で。

そんな全てに対して直球で受け止める柔道上がりの男に悪の道へ招く先輩刑事のセリフにはゾッとします。

世の中に安全なんてない。安全にしたければ産婦人科医になって生まれてくる子供を片っ端から殺せばいい。そうすればやつらが悪いことをすることすらできなくなる。

めっちゃ極論すぎる。

 

所詮警察も公的機関なんかではなく会社であり、それを証拠に主人公を推薦したのだって柔道で警察日本一になりたいというちっちゃなメンツのためであり、たくさん検挙して点数を稼がなければはじき出される、結果が全てのどこにでもある会社なんだ、

きっと先輩刑事も道半ばで悟り、唆され形成されたんだろうなと。

 

吸えないタバコが様になっていくのと同時にあらゆる手を尽くし味をしめていく主人公。

身震いしながら得た手柄に周りは賞賛し、より良い結果を求められプレッシャーはやがて快感へとスライドし、やがてそれが当たり前になっていく。

しかも、凶悪な事件が相次ぐことで公共の安全を担う警察も対処すべく拳銃対策を強化。メンツが大事な大会社は結果で世間にアピールしなければいけない。新たなノルマに四苦八苦する地方警察は検挙のエースに白羽の矢を立てる。

もはやヤクザ、売人、パキスタン人で構成されたチーム諸星に勝てない要素などなく、言われるがまま仕事をこなす主人公。

 

自分の意思と主張を捨て、飼い慣らされていく社畜となった彼に誰か救いの手を差し伸べる奴はいなかったのか。

その末路に訪れる悲哀感と絶望感がついさっきまで笑顔で見ていた自分は存在せず、なぜ悪い奴でなく悪い奴らというタイトルなのか考えさせられます。

 

 

 

綾野剛頑張ったけどさ。

約26年間という時間を1人で演じた綾野剛。

純朴な青年から少しずつ悪さを身につけ風貌から口調の変化、そしてクスリに手を出した時のラリった顔は見事なまでに釘付けになりました。

この主人公同様にまたひとつ演技力をつけたのは確かなんだけど、やっぱり実年齢以上の役になると、カラダが細いからなのか恰幅の良さが出てないせいか言葉も態度も風貌も貫禄は出せてないなぁと。

同様に芸人やミュージシャンをキャスティングするのも悪いことを悪く思ってないピュアさを出すにはもってこいだとは思うけれど、その道にこの人ありなキャスティングでもいい気がしたんだよなぁ。TKO木下なんか演技うまいけどヤクザはまだ早い。

 

まあ、それもこれも予習になるかと思ってみた「県警対組織暴力」を見て昭和稀代の役者オールキャストの凄みをみてしまったからなんですけどね。

ちなみにこの作品もヤクザとズブズブな刑事の兄弟との絆、抗争から捲き起こる悲劇を描いてます。警察組織自体は悪くは描かれてませんが比較してみると面白いかも。

仁義なき戦いを全て見てる人なら全て笑えるはず。何てったって梅宮辰夫がまさかの超正義感の持ち主ってのがすでにギャグww

 

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稲葉事件とは

この映画は、実際に起きた現職警官が逮捕された事件を当人が書き上げた本が元になっています。

 

恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白 (講談社文庫)

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2002年、北海道警察の生活安全特別捜査隊班長であった稲葉警部が覚せい剤取締法違反容疑などで逮捕され有罪判決を受けた総称が稲葉事件と呼ばれ、

裁判で語られたことで北海道警察のやらせ捜査や拳銃検挙が偽証だったことなどの不祥事が明るみになり、日本警察史上最悪の不祥事と当時話題になったそうです。

しかも、この事件で逮捕されたのは稲葉氏のみで他に関わった人物は自殺しているか軽い処分で済まされたそうです。

 

当時の警察は検挙を挙げないといけない時代だったそうで、稲葉氏は結果を出すべく映画同様にスパイと手を組み検挙をでっち上げて行ったそうです。

そのスパイとの取引に自腹ではやっていけず覚せい剤をさばくことで大きな利益を得ます。

上からは結果、スパイから金と板挾みに苦しんだ稲葉氏は覚せい剤に手を出し、破滅の道を突き進んでいったそうです。

 

現在稲葉氏は刑期を終え、刑事経験を活かし探偵業を営んでいるそうです。

札幌の探偵事務所 元道警刑事

 

 

 

 

 

 

 

 

全体を通して不謹慎な内容なのに笑ってしまう演出に楽しめること間違いはありません。実録シリーズといえば東映に相応しい渾身の力作でした。欲を言えばもっとガラの悪い、同情の余地なんか微塵もない映画にして欲しかったなぁ。それじゃあお客さんこないんだろうけど。

綾野剛みたさに女性も楽しめるんじゃないでしょうか。ヤりまくってますけどww

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

モンキー的2016年上半期映画ベスト10選

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今週のお題「2016上半期」

6月28日

モンキー的2016年上半期映画ベスト10選

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去年の映画界の盛り上がりに比べ、今年はおとなしい年になるだろうなんて言われてましたけどね、

そんなことないって!!!良作テンコ盛りじゃん2016年!!!

 そりゃあクソみたいな作品もありましたけど、いい流れで来てるんじゃないでしょうか、今年の新作映画たち。

 

まだ上半期なので去年と同じように順位はつけず、この10本がよかったっ!!って感じで挙げたいと思います。

相変わらず満足度は10段階評価なのに現在8が最高という状態ですが、基本6以上のものは高評価に属している感覚なので、満足度6以上のものから選んでみました。

上半期で新作映画を鑑賞した本数は51本!いいペースかな。

それでは、公開日順で発表します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブリッジ・オブ・スパイ

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満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

スピルバーグとコーエン兄弟が魅せる巧みの技。

新年1発目。しかも、巨匠の新作。2時間半という長時間にもかかわらず、コーエン兄弟の脚本力とスピルバーグ監督の説明の要らない映像での説明描写が見事で、決して退屈しない作品になっていたと思います。

特にマーク・ライランスの表情を出さない飄々とした演技は印象的でした。

私の師匠がトム・ハンクス演じた主人公は隙のないやつだから嫌いだ!といっていましたが好みは別として、完璧すぎて人間の弱い部分があまり感じなかったのは事実。

というかトム自身がそう見えてしまう。それはしょうがないかもしれないけど。

 

主人公の誰にでも平等であるという考えと、諦めない不屈の精神に心震えた作品でした。

 

 

 

 

 

 

 

ザ・ウォーク

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満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

本番以外もエンタメ性溢れたガクブルムービー

少々甘く評価したかな?とも感じたけど、何を隠そうジョセフ好きな私は、彼のフランス語交じりの英語をしゃべる隠れた演技力と、自分の半生をデップーのようにこちらに語りかける解説は非常に楽しく鑑賞できた要因のひとつでした。もちろん本番の綱渡りもだけど。

それと監督の仕掛けた、綱渡りは緊張するからそこまでは愉快に楽しませないとね!といわんばかりの、スパイ大作戦さながらの潜入、変装、隠し撮りなどなど、計画から実行までのプロセスをとにかく楽しくみせたエンタメ力。

序盤の緩和と、本番の超が付くほど緊張と、本番終了後の小さな悲しみと。

たかだか高いとこで綱渡りするだけの映画をここまで面白くする監督と役者、さすがっすね!

 

 

 

 

 

 

オデッセイ

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満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

宇宙空間にディスコソングは似合わないと思っていた。

宇宙を舞台にした映画は基本暗いし緊張します。どこか機械的でスリリングだったりシリアスだったり。そんな宇宙映画のイメージを払拭した作品だと思います。

設定こそピンチなはずなのに音楽は70’sのノリノリディスコソングだし、主人公はポジティブでユーモラス。で、そんな彼を必ず帰還させようする人たちが希望を捨てていない。

こういう宇宙モノを待っていた!そんな気分にさせてくれました。

デヴィッド・ボウイのスターマンをBGMに、スタッフたちが一生懸命帰還させる術を不眠不休で練っているシーンが大好きですね。あそこは泣いちゃいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロブスター

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 満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

一生無理して結婚生活or一生独身を貫く、どっちがいい?

そこそこ豪華なキャスト陣、外見はメルヘン中身はシリアス。全く見る気がなかった作品だけに期待度の低さとと満足度の幅が大きかった作品。

結婚しないと動物になっちゃうという不可思議な世界に突如現れた、メタボひげのコリンファレルがなんてったって面白いんだこれが。お前ちょっと前までゴリマッチョだったろwww

館で繰り広げられる洗脳的マナー講座や、お仕置き、寸止めプレーなどなどブラックユーモア満載、そして後半、というかラストの意味深さにあんなに楽しいのに真顔で映画館から出なきゃいけないという弄ばれた感。

婚活中の男女にぜひ見てもらいたい1本ではないでしょうか。余計なお世話か。

 

 

 

 

 

 

 

ルーム

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 満足度 ☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

 バイバイ、狭くて小さな世界。

前半と後半で話の展開がまったく異なってくる親子の苦難とその後を描いたヒューマンドラマ。

扱っている話は監禁だし、そこで生まれた息子ジャックは誰の子かって考えたくもない。それでもジョイは立派な母親として振舞う姿は共感するし、この部屋を出た後の2人の変化も同情してしまう。そんな困難を乗り越えた2人のラストシーンに静かな感動がありました。

とにかくジャック目線で描かれる物語も説得力があるし、かつて幼い自分が見ていたはずの目線なのに異世界に感じてしまうのが不思議な気分でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スポットライト 世紀のスクープ

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 満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

 取材、取材、取材。ジャーナリズムって根気だな。

今まで意識してなかった近しい存在がとんでもない悪事をしでかし、しかも隠蔽していた。その近しい存在とは神に仕える者たちだった。

外部から編集長に就任した男の小さな疑問がなければ、こんな巨悪は明るみにならなかった。この事実を知るだけでもこの映画を見る価値は十分にあると思います。

作品特有の過度な演出や表現はほぼ無く、取材の連続と事件の真実をひたすら追いかける記者たちの会話劇なんだけど、内容が徐々に真相に迫っていくたびに、知りたいという欲求が芽生えのめりこんでいきます。

今年のアカデミー賞作品賞だけに必見の1本だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ズートピア

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 満足度 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10

トランプさん、この映画ご覧になりました?

アニメーション、シナリオ、エンタメ性、メッセージ性、ドラマ性、ギャグ、トリビアなどなどすべてにおいて緻密に計算された超娯楽作。☆8個で申し訳ない!でも、これ以上に面白い映画が出てきたらどうするんだ!しばらくないだろうけど。

それくらい楽しくて楽しくて、でも楽しいだけでは決して語れない痛烈なメッセージも避けずに通れない作品。

ネット上では吹替、字幕どっちで見るべきか色々語られていたけど、初めて映画館でディズニー映画を字幕で見た自分としては大変満足しています。そもそも、E-girlsAmiの歌なんか聴きたくもないわ。

何年後かわかりませんが、続編期待しています。で、願わくば、その頃にはちょっとでもズートピアの精神が広がっていますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シビル・ウォー キャプテン・アメリカ

 

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 満足度 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10

祭りのあとに切ない悲劇。インフィニティウォーへどう繋がる?

ディズニーマーベルはですねぇ、必ず3回は映画館で見るんです。だから良かろうが悪かろうがこういうベスト映画に入れないようにしたいんだけど、これに関しては映画の出来が良すぎてつい入れちゃいました。ディズニーマーベルではガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと同等の良さかな。

互いの正義感の相違から夢のオールスターバトルへと発展し、最後は憎しみのぶつかりあいというヒーローがゆえに醜い戦いに。それもこれもすべて黒幕の仕業なんだけど、ヒーローもやはり人間なんだな、と。

個人としてはブラックパンサーの答えに1票です。結局シリーズ次作のドクターストレンジの日本公開日はいつですか??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海よりもまだ深く

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 満足度 ☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

台風の一夜が変えた、家族たちの小さな前進。

なんでこうサクッと良作作っちゃうかねぇ、と感心しかしない是枝監督が魅せる、団地という小さな世界で描く小さなお話。なのにタイトルは壮大に感じる。

どうしようもない主人公の情けない部分や、母との会話でつい笑ってしまうあるある感、登場人物が時折放つ人生にまつわる名言。どれも愛くるしい。

そして、自分を思い返すことができ、どこで間違ったんだろう、これからどこへ向かうんだろう、そんな自問自答もさせてくれたりする映画かな、と。

監督作品の中で比較的笑いの多い作品で、見やすく飽きないそして一度寝かせてからもう一度みたいと思わせる伸びしろのある映画だなと思います。とりあえず人生の節目節目で見たら絶対面白いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒメアノ~ル

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 満足度 ☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

ほのぼのな日常に潜む非日常。ジャニーズの悪役枠は吾郎ちゃんじゃない。

吉田恵輔という映画監督を今後絶対目を離しちゃいけない人物へと確立させた1本だし、安定の笑いを放り込む役者、アイドル顔負けの怖さを見せ付けたかつてのグループセンターだった男がここまで楽しませてくれるとは思いもしなかった。

コミック原作をきちんと映画という作品に落とし込んだうまい解釈と、日常から非日常へと誘うタイトルロール、快楽と恐怖を同時に感じさせる切り替え描写、殺人鬼を作っているのは結局人間なんだよという教訓など褒めるところしかない作品でした。

なんで☆6つなのかは怖いの苦手だからです!!ははは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年の上半期はこんな10本が良作となりました。いやぁ堅い。堅すぎるwwまさかアカデミー賞作品が半分も入るとは。まぁ前半はね大体ここかGW映画が絶対入っちゃうんですよ、しょうがない。

また年末に順位をつけて書こうと思ってます。ぜひお付き合いくださいませ。

で、下半期はどんな映画が待機してるのか。主な作品をズラズラ~っと並べてみると、

 

7月

  • ウォークラフト(ダンカン・ジョーンズ失敗の予感)
  • アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅(アリス待望の続編!)
  • インデペンデンス・デイ リサージェンス(こっちは20年ぶりの続編!!)
  • シング・ストリート 未来へのうた(音楽ドリーマーは必見)
  • ファインディング・ドリー(あの物語から1年後のお話)
  • ONE PIECE FILM GOLD(尾田先生監修!)
  • シン・ゴジラ(シンは結局何の意味だ)

8月

  • ジャングル・ブック(ディズニーがまたすげーの作ったらしい)
  • X-MEN アポカリプス(オスカーアイザックばかり見てます)
  • ゴーストバスターズ(ビルマーレイはやはり出演ナシ?)
  • ミュータント・ニンジャ・タートルズ・シャドウズ(多分見ないww)

9月

  • スーサイド・スクワット(DCコミックの悪役たち集結!)
  • 怒り(吉田修一×李相日×渡辺謙!)
  • BFG(スピルバーグ監督初めてのディズニー映画!)
  • レッドタートル ある島の物語(ジブリ新作は海外アニメ)
  • ハドソン川の奇跡(C・イーストウッド×トム・ハンクス!)
  • 高慢と偏見とゾンビ(非常に気になるw)

10月

  • アングリーバード(子供たちの食いつきがパない!)
  • SCOOP!(大根仁×マシャ!!)
  • ジェイソン・ボーン(BGMのサイレンが鳴り響く!)
  • 少女(湊かなえ原作で本田翼×山本美月)
  • 永い言い訳(西川美和監督久々の新作)
  • 何者(朝井リョウ原作再び傑作なるか)
  • スタートレックBEYOND(アントンよ安らかに)
  • ジェーン(ナタリーポートマン主演の西部劇)
  • インフェルノ(ラングドン教授シリーズ第3弾!)
  • デスノート Light up the NEW World(もう10年ですか。)
  • 湯を沸かすほどの熱い愛(今後有望株の中野量太監督最新作)
  • PK(きっと、うまくいくのアーミル・カーン最新作)

11月

  • ミュージアム(大友啓史監督×小栗旬)
  • アウトロー2(トムクルーズ、ジャックリーチャーシリーズ続編!)
  • ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最期のモテ期(女子は必見っ!!)
  • ぼくのおじさん(山下敦弘×松田龍平)
  • ファンタスティックビーストと魔法使いの旅(ハリポタスピンオフ!)

12月

  • 海賊と呼ばれた男(山崎貴×岡田准一 100パー見ませんw)
  • ローグ・ワン スターウォーズストーリー(ep3と4の間のお話)
  • 妖怪ウォッチ (人間は実写だそうですww)
  • バイオハザードⅥ ザ・ファイナル(やっと終わるぜ)
  • ドクターストレンジ(ディズニーマーベル最新作)
  • ピートトドラゴン(ディズニーまたヤバイのぶっこむの?)

 

というような大作、話題作が控えています。楽しみですね~。ワクワクしますね~。確実に友達と遊ぶのが遠のきますね~。彼女なんかもってのほかですね~。

 

これ見ると・・・おいおいおいおいおい!10月ヤベーなっ!!!熱いな!!!確実に単館行ってる余裕ないな・・・。

早めのスケジュールを立てないといけないっぽいですぞこれは。

 

これに加えまだまだ配給や買付や公開日の決まってない洋画たちが待機してるので下半期も目が離せません。

 

 

というわけで以上!あざっした!!

 

 

映画「アリスインワンダーランド 時間の旅」感想 解説 時をかけるアリス!わかりやすくて味気なくなっちゃった!

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7月1日

アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅

 

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夏休み映画1発目は約6年ぶりの続編です。今回は残念ながらジョニデの来日はありませんでしたが、ヒットすることは間違いないでしょう。アメリカの評価は低いようですが。

 というわけで、早速見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

美しく成長したアリス(ミア・ワシコウスカ)は、父の形見のワンダー号の船長として、3年に渡る大航海を成功させてロンドンに戻ってきた。だが、彼女を待ち受けていたのは、父の愛した船を手放すという厳しい現実。途方に暮れる彼女の前に、突然、青い蝶アブソレムが現れ、友だちのマッドハッター(ジョニー・デップ)の危機を告げるのだった。アリスはハッターを救うため、鏡を通りぬけてワンダーランドへ―。そこには、死んだはずの家族の帰りを待ち続けるハッターがいた。
白の女王(アン・ハサウェイ)らは、ハッターの家族を蘇らせるため、アリスに過去を変えてほしいと頼む。そのためには、時間の番人<タイム>(サシャ・バロン・コーエン)が持つ、時を操れる<クロノスフィア>が必要だった。クロノスフィアを盗んだアリスは、タイムの追跡を逃れながらワンダーランドの時間をさかのぼり、仲間たちの“子供時代”へ―。だが、アリスは知らなかった。それがワンダーランドの“はじまり”の真実を知る、禁断の時間の旅となることを…。果たしてアリスはハッターを救うことは出来るのか?そして、ワンダーランドの運命は…?(HPより抜粋)

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監督・キャスト

前作監督したティム・バートンは続編嫌いという噂通り、今回製作に携わるのみということで抜擢されたのがジェームズ・ボビン

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はい、初めて知るお方です。どんな人物かもちろん調べました。

っておい!!「ザ・マペッツ」の監督かっ!!これは知らなかった。

監督の経歴が短いので「ザ・マペッツ」の紹介をば。

 

ザ・マペッツ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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 パペットマペットって言えばわかるかな?それのマペットの方です。

 

仲良く暮らすマペットのウォルターと人間のゲイリーは彼女とL.A.に旅行に行くことに。マペット・ショーの熱狂的ファンであるウォルターは、あこがれのマペット・スタジオに行けると大興奮するが、いざ訪れてみると、マペット・ショーの殿堂はすっかり寂れており・・・。

 

ジャンルはミュージカルコメディになるんでしょうか。マペットと共存する世界だからファンタジーにも感じますけど。「セサミストリート」だと思ってみればなんら違和感はございません。ディズニー映画ならではのノリで歌いまくり踊りまくりの良作です。続編は公開してたけど見に行ってねぇな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

ここからは、キャラ紹介とともにキャストの方々を。

主役はもちろんワンダーランドの救世主、アリス。演じるのも前作同様ミア・ワシコウスカ。

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3年前のアンダーランドでの冒険で成長し、亡き父の後を継いで船長として活躍する勇敢な女性。だが厳しい現実に直面し、愛する父や理解者を奪い去る時の流れに敵意を抱く。そんな彼女が再びアンダーランドに誘われ、過去に心奪われた友・マッドハッターを救うため、<タイム>と戦い、過去を変えようと時間をさかのぼる。

 

なんかロシアっぽく見えますけどオーストラリア出身の方なんですね。

やはりブレイクは前作「アリス・イン・ワンダーランド」のアリス役の抜擢でしょう。

その後も、精子提供により妊娠出産したレズビアンカップルとの生物学的父親の存在が気になり始めた子供たちが織り成す複雑な人間模様を描いたヒューマンコメディ「キッズ・オールライト」や、

何にも屈せず成長した女家庭教師の過酷な運命と真実の愛を描いた古典的名作のリメイク「ジェーン・エア」、

最近では、問題を抱えたハリウッドセレブ一家が封印した存在の出現により歯車が狂っていく様をシニカルに描いた鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督作「マップ・トゥ・ザ・スターズ」、

ギレルモ・デル・トロ監督最新作で、古びた大きな屋敷を舞台に恐ろしくも美しい幽霊譚を描いたゴシック・ホラー「クリムゾン・ビーク」などに出演しています。

 

 

 

 

 

続きまして過去に囚われた帽子屋、マッドハッター。役も前作同様ジョニー・デップ。

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 奇天烈で、傷つきやすい心を持つ帽子職人。アリスと心の絆で結ばれている。どんな時でもアリスを信じ、彼女のためには自身の危険も顧みない。だが今や、過去に心を奪われ、帰らぬ家族を待ち続けている。自分の世界に閉じこもり、元気を失って妙に真面目になってしまった彼は、アリスの記憶すら失って危機的状況にある。

 

相変わらずのド派手っぷり。普通の人間の役に物足りなさを感じるのが世界共通になってしまったからにはとりあえずこの役はジャック・スパロウまでのつなぎってことでw

 

今年はこれがありましたね。

 

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お次はこの方、ワンダーランドの暴君、赤の女王。演じるのはヘレナ・ボナム=カーター

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アンダーランドの暗黒時代を支配したかつての暴君。3年前のアリスの活躍により、荒涼たるアウトランドに追放された。巨大な頭を持ち、残忍で、感情を抑えられず、「首をはねよ!」が口癖。妹・白の女王に激しい嫉妬心を燃やす。過去も現在も未来も支配する野望を抱き、<タイム>に取り入り、アリスを捕らえようとする。

 

特殊メイクに奇抜な衣装といえばこの人以外出てこない。そしてこの人を見るたびに広田レオナが頭から離れない。てか姉妹だろww

ティムバートン作品にはなくてはならない存在。それもそのはず、籍は入れてないものの内縁の妻ってやつですかね。子も設けたそうですが残念ながら破局。その後のティムバートン作品は正直パッとしないなんて声もちらほら。

 

文豪ヘンリー・ジェイムズの名作を映画化した「鳩の翼」でアカデミー賞主演女優賞にノミネート後、「PLANET OF THE APES 猿の惑星」「ビッグ・フィッシュ」「チャーリーとチョコレート工場」「スウィーニートッド」「ダークシャドウ」という具合にティムバートン作品には欠かさず出演しております。

もちろん、「英国王のスピーチ」では献身的な妻を演じアカデミー賞助演女優賞にノミネートしたり「レ・ミゼラブル」ではすばらしい歌声を披露するなど見た目のインパクトだけではなく確かな演技力も備え持つ女優さんであります。

 

 

 

 

 

 

ワンダーランドの賢君、白の女王。もちろん前作同様我が姫、俺の!アン・ハサウェイ!!

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 赤の女王の妹で、現在のアンダーランドの統治者。皆から愛される美しい女性。マッドハッターを救えるのはアリスだけだと考え、時間の番人<タイム>の存在と、時間をさかのぼる禁断の方法をアリスに明かす。全てをハッピーに見せる善き女王の彼女だが、実は複雑な心を抑えている。赤の女王との間に幼少期の秘密を抱える。

 

いえ~い!!超好き~!!超大好き~!!でもこの役きら~い!!白塗りこわ~い。最近出産したから体ムチムチだよね~。

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これはこれでたまらんのだけど。

 

去年の作品。ワーキングママは必見。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

最後!今作の敵になる時間を操る番人、タイム。サシャ・バロン・コーエンが演じます。

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 無限の空間にそびえる永遠の城に棲む、<時間>の化身。尊大にして孤独。万物にパワーをもたらす万物の大時計を守り続けており、その大時計とシンクロする時計仕掛けの心臓を持つ、半身人間、半身機械の摩訶不思議な存在。過去を変えようとして時間をさかのぼるアリスを追い、その行く手に立ちふさがる。

 

長くなってきたので彼についてはまた今度。

 

 

 

 他にも、おなじみのキャラクター達がたくさん出てきます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス・イン・ワンダーランドをおさらいしよう

 

アリス・イン・ワンダーランド ブルーレイ [Blu-ray]

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 正直言って皆さん覚えてないでしょ?私も覚えてません。復習のために見直しました。

 

 子どもの時に体験した不思議の国(ワンダーランド)での記憶をすっかり失くしていた19歳のアリス。ある日、好きでもない相手からの突然のプロポーズに困惑していた彼女は、チョッキを着た白うさぎを目に止める。その不思議なうさぎを追いかけて穴に落ちてしまうアリス。

辿り着いたのは、アンダーランドと呼ばれているあのワンダーランド。白うさぎをはじめこの世界の奇妙な住民たちはみな彼女の帰りを待っていた。アンダーランドは今や独裁者・赤の女王に支配された暗黒の世界で、アリスこそが年代記が予言する救世主だったのだ。

そして、そんなアリスを誰よりも待ちわびていたのが、赤の女王への復讐を誓う謎多き男マッドハッターだったのだが…。

 

 われわれがよく知る原作のその後を、そして不思議の国をさまよっているだけの夢オチというアニメとはまったく違うテイストで描かれています。

ワンダーランドは実は幼少のころの記憶違いでホントはアンダーランド(地下世界)、ずっと夢の中だと思っていたこの世界は、現実に存在するんだという記憶を取り戻し、

周りの人によって仕組まれた結婚や、アンダーランドでの預言の書からも逃げ出したりと自分で何も決断できなかった少女が、マッドハッター始め沢山の仲間から励まされ、やがて自分の意思で判断し、運命は自分で切り開くものだと悟り、大人の女性へと成長していくサクセスストーリーは、ディズニー映画として安定の出来であったと思います。

 

「私おかしいのかな?」

「君はおかしい。でも、おかしい人は皆優れている。」

 

かつて父の言葉で救ってもらったようにマッドハッターにもこの言葉で彼を救うシーンは印象的です。

 

もちろんティムバートンが描く原作に忠実で、しかも独創的な世界観は見事です。華やかな中にも毒を盛り込んだような演出はお手の物。

体が大きくなるケーキや小さくなる飲み薬、トランプ兵やチェシャ猫たちも原作同様、不気味でありながらもどことなく可愛らしい存在であり、

赤の女王の暴君ぶりから動物たちを足蹴にする様、そんな彼女を煽てる取り巻きからは独裁政治を思わせる。

監督なりの風刺もちゃんと入っています。

 

ただ終盤戦うっていう展開はどうかと思いましたが、構成上仕方ないのかなぁ。

当時映画館で見たときは3Dがしょぼく感じた印象が残っています。後付けだったんだっけ?忘れてしまった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで待望の続編は、どこまで成長したアリスを見ることができるのか?マッドハッターはどうしてしまったのか?今回もあの不可思議な踊り、ファッターワッケンはお披露目されるのか!?

それでは鑑賞後の感想です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成長したアリスにさらなる壁!前作よりわかりやすい!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムトラベルアドベンチャーです。これ。

細かいことは抜きにしてティムバートンの世界観をそのまま引き継ぎ、不可解な部分は省いて非常にわかりやすい物語となっていました。

もちろん映像技術は日進月歩。CGは前作と比べ物にならないほど鮮やかで、極彩色で覆われたアンダーランドや、時空の海を駆け巡るシーン、そしてクライマックス。その美しさにIMAXでみとけばよかったと後悔。

話に関しては、前作のティムバートンぽい、あってもなくてもいい不可解なセリフを容赦なくカットしたことで、観衆がいちいち立ち止まるようなこともなく、とにかくわかりやすくことが運び、アンダーランドの過去を紐解くことで、どうして赤の女王が暴君と化したのか、マッドハッターと父との溝、終わらないお茶会の謎も解明され、見終わった後は前作よりスッキリすることでしょう。

 

ただ個人としては、あれから3年経ったからかアリスの影を背負ったような下がった眉毛は見当たらず、マッドハッターたちの答えのないなぞなぞもなければ、あのファッターワッケンもない!

白の女王の少しズレたお嬢様っぷりもなければ、赤の女王の名ゼリフ「首をハネろー!!」もあまり連呼されず。

前作でのみんなと違うことは決して悪いことじゃないという名言があったように、普通とは少し違うティムバートンのマトモじゃないあの感じがあってこそのアリスだと認識していたせいか、

案外みんなマトモになっててそこは少々残念ではありました。

 

 

そして、今作はマッドハッターの過去にいって真相を探るというタイムトラベルに。

しかも追っ手がやってくるわ、時間を扱う作品あるあるナンバーワンである、歴史をいじると世界が崩壊するという王道パターンはハラハラドキドキもあり子供達でも楽しめるお話になっていたと思います。

前作でのジャバとの戦いに剣と鎧着て挑むアリスに違和感MAXでしたが今回はそんな違和感もなく堪能できたかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

成長したアリスにさらなる壁

ちょっとネタバレ度が上がりますが。

前作でのラストで、父が成しえなかった中国までの航海を終えたアリス。途中海賊に襲われても、不可能は一番嫌いな言葉だ!と言い切って、信じることを諦めなかったその佇まいから既に前作の薄幸なアリスはどこにもいませんでした。

 

そんなアリスに大きな試練が待ち受けます。航海の間に会長が亡くなったことで、現会長が前作で結婚の申し入れを断ったヘイミッシュに。

仕事と割り切って付き合うアリスに対し、ヘイミッシュは復讐心ありあり。

突きつけた内容は、担保にしていた家を返す代わりに父の船をよこせというもの。

父を亡くしたアリスにとって船は父そのもの。理不尽な要求に悩んでいた時、あの世界の生き物が彼女をまたアンダーランドへ誘います。

しかも、マッドハッターに異変が。

アリスは再びアンダーランドへ旅立ちます。

マッドハッターに何が起きたのか。そして、父の船を手放すことになってしまうのか。

 

 

 

前作は穴の中からアンダーランドへ行く手筈でしたが、今回は鏡が入り口でした。

鏡は自分自身を投影するものとしてよく使われることからやはりアンダーランドはアリスが作った世界なんだということが今回強調されてるように思います。

そんな知らぬ間に築いてた自分らしさの檻の中(ミスチルw)で彼女は時間というものをひどく憎んでいることがわかります。

それを指すものは父を失ったという過去。そんな気持ちに問いかけるようにマッドハッターの悩みが重なり不可能なものとしてしか認識できず、

あれだけ信じることを諦めなかった信念をあっさり放り投げるかのような言葉をマッドハッターに浴びせてしまい家を追い出されてしまいます。

 

時間はアリスをどう苦しめ、どう救うのか。彼女の力量が試されていきます。

 

 

 

 

 

 

 

アリス感はやはり無い、か。

同じことになりますが、やはりアリスっぽさが全く感じられないというのが、不満点。

アリスっぽさって何よ!?と言われても困りますが、私の知ってるアリスはやはり前作のあの感じ。あれがほとんど感じられない。

大時計のハチャメチャシーンはアンダーランドっぽく見えないし、サブキャラ達の出番もほぼない。

ジェリーブラッカイマーが絡んでるじゃないかってくらい予定調和な話があまりにも平凡に感じてしまう。

前作はけっこうムダな描写があったんだけど、序盤のちっちゃくなっておっきくなって、またちっちゃくなってとか。

今回は一気に場面転換したりテンポか早い。

やはり監督が変わるとこうも違ってくるのか。

檻に入れられたはずのデカヘッドはそもそもどうやって出てきて、どうやってタイムと関係を作ったのか。

マッドハッターは太ったんじゃないか?白塗りでほおのコケ具合がデーモン閣下並みに強調されてたような。

そしてアリスが一度現実世界に戻ったことで避けて欲しかった部分が見えてしまい、せっかくのファンタジーが台無しじゃねえか。これはいただけない。戻る理由がない。

 

 

こんな感じで不満点、いや、疑問点といった方がいいかな。

とにかく監督降板での続編は覚悟してみるべきかと。

 

 

 

 

 

 

 

良く言えば娯楽映画としてわかりやすい、楽しい。悪く言えばティムバートンが作り上げたアリス感は失われてしまった。

というのが感想です。

良くも悪くもディズニー映画でしたね。

そうそう、前作のど頭。三日月からチェシャ猫に化けて始まるというオープニングでしたが、今作は過去に行くというのがテーマだけあって、チェシャ猫が三日月に変わるという凝った演出でした。

こういうの大事。

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

映画「ブルックリン」感想 解説 今年上京した女子は観るべし!色合い見事なクラシカルムービー。

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7月3日

ブルックリン

 

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笑っていいとも!ずんの飯尾さんが「長男はブルックリンくん」ていう一発ギャグやってたの誰かおぼえてねぇかなぁ。

そんなブルックリン君は今やクロエ・グレース・モレッツの彼氏だもんなぁ。

え?ブルックリン君て誰って?ベッカムの息子だよ!

え?この映画に出てるのかって?

ごめんごめんぜんぜん関係なかったww 

というわけでアカデミー賞ノミネート作品がようやく公開ということで見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

夢と仕事を求めてアメリカに移り住む人が後を絶たない第二次世界大戦後の1950年代 。

入り口でもあるニューヨークのブルックリンにアイルランドからやってきたエイリシュ(シアーシャ・ローナン)は高級デパートで働き始めるが、新生活にとまどい、故郷からの手紙を読み返しては涙を流してホームシックに。

やがて大学で学び、新しい恋と出会うと笑顔を取り戻し、驚くほど洗練された女性へと変わっていくだが・・・

ある日、突然の悲報でアイルランドに戻った彼女を、家族や友達の優しさと運命的な再会が待ち受けていた・・・。(HPより引用)

 

 

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監督・キャスト

監督はジョン・クローリー

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なんか画像検索したら龍虎の拳のキャラが出てきて思わず笑ってしまいました。そんなキャラ覚えてねーしww

とりあえずいつもように誰だこの人?何監督した人?から調べてみました。

 

アイルランド生まれの方で、舞台監督などを経て、2003年に長編映画として作り上げたのが、強盗計画をたくらむ若者が繰り広げる群像劇コメディ「ダブリン上等!」。この作品でデビューし高評価に。

次作として、少年時代に罪を犯した青年が社会でもがく姿と少し筒明かされる過去を巧みに魅せた問題作「BOY A」でベルリン国際映画祭審査員賞を受賞、

最近では、話題の海外TVドラマ「トゥルーディテクティヴ シーズン2」で複数話を監督したようです。

 

 

 

 

 

 

 

主演のエイリシュを演じるのはシアーシャ・ローナン。

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まだ22才ですよ!ずいぶん前から主演してたからもっと年齢いってるかと思いましたが。なんといっても目が綺麗ですよね。

ちなみに彼女、親がアイルランド人でNY生まれ、育ちはダブリン郊外という境遇の持ち主。彼女以外演じることは不可能!!

 

2007年に公開されたキーラ・ナイトレイ主演の「つぐない」で13歳という史上7番目の若さでアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる快挙を成し遂げる

その後も、無残に殺されてしまった少女が現実と天国の狭間で、崩壊した家族の再生二尽力し自身の悲劇を乗り越える姿をファンタジー且つサスペンスフルに描いた「ラブリー・ボーン」では、主役の殺された少女を見事に演じ、

「つぐない」のジョー・ライト監督と再びタッグを組み、元CIA工作員の父により殺人マシーンと化した少女の宿命と過酷な戦いを描いたアクション映画「ハンナ」では本格的なアクションと金髪姿が印象を残し、

知的生命体と自身と2つの魂が宿った少女がお互いを理解していくことで、侵略者による人類絶滅の危機に立ち向かっていくSFアドベンチャー「ザ・ホスト 美しき侵略者」では別の人格を使い分けるという難役にも挑んでいます。

そして、とうとうこのブルックリンでアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、大人になったシアーシャのこれからに益々期待がかかります。

 

 

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 シアーシャがめっちゃ綺麗です。

 

謎の知的生命体“ソウル”の寄生により体をのっとられていった人類は反乱軍を結成、反撃を伺っていた。その中の一人であるメラニーも寄生されるが支配に抵抗、やがて一つの体に2つの魂が存在することに。やがて共鳴し人類を救う術を見出すが・・・。

 

ガタカ」「TIME」などで知られる近未来映画ばっかり作ってるアンドリュー・ニコル監督ということで、予想通りのおかしな世界をぶっ壊す展開なんですが、恋愛がっつりでヤングアダルトな内容にびっくり。それ以上に砂漠と銀色の衣装、金髪女性たちの美しさと風景のコントラストにうっとりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

エイリシュが帰郷して恋するジムを演じるのが現在お仕事絶好調!!ドーナル・グリーソン

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イギリス人で肉食系ならトム・ハーディで、草食系なら彼で決まりですね。ほぼ独占状態なんじゃないでしょうか。

エクス・マキナで説明したのでそちらも是非。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

そして、ブルックリンでのエイリシュの恋人、トニー役にエモリー・コーエン

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はい、初めて見る方です。調べてみあたら一応「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」に出演してるそうなんですが思い出せん!!ライアンのカッコよさしか記憶がない・・・。今回の演技を目に焼き付けておくことにしましょう。

あ、一応待機作としてブラピのNetflix映画「ウォー・マシーン」に出演してるそうです。これもいつ配信なのか全然情報がない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、今や4人に一人がアイルランド系アメリカ人というアメリカの基礎を作った時代で一人の少女がブルックリンでどう刺激され成長していくのか、人生、家族、恋人、故郷と大切なものをどう選択していく物語なのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地方から都会へてた人ならわかるだろ?彼女の気持ちが!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

辛かろう、寂しかろう、でも頑張ろう

1人の少女が都会の洗礼を浴びながらも逞しく成長していくといった、決して壮大な物語でもなく至ってシンプルなストーリーでした。

アイルランドの小さな町での息苦しさからカバンに夢と希望と少しの荷物を詰めてたどり着いた街での、思っていたのと違うよ!感は、かつて私が地元から東京へ出てきた当時と重なる部分が多々あり、それはそれは共感するシーンばかりでした。

 

今でこそ連絡手段は便利なものに発展し離れていても声や言葉はすぐ届くけど、50年代では手紙が主流。手紙の返事にどれだけ待ちわびたことでしょう。

1人で姉からの手紙を肌身離さず何度も読むエイリシュの涙がそれを物語っていたし、

知り合いもいないし職場に慣れないといった環境に馴染めないといった部分もエイリシュの辛さがひしひしと伝わりました。

 

そんなホームシックになりながらも、恋人との出会いや簿記の資格を取るために勉学に励むことで厳しい環境でも楽しく生きていけることを知り、やがて周りの人たちの態度も変わっていく姿は非常に微笑ましい印象を受けました。

 

 

 

 

アイルランドは緑

エイリシュが纏っている緑色の服は故郷への依存度を示したものになっていました。

冒頭の地元の雑貨店で働いてるところから緑色のカーディガンを着ていたり、ニューヨークへ向かう船の中、ホームシック真っ只中の日常には必ず緑色のコートを着ていました。

ニューヨークへ向かう船の中で相部屋だった女性からのアドバイスで、入国審査の時はアイルランド人とバレないようにアメリカ人ぽく振る舞うようにアドバイスを受けるんですが、その時に赤いスカーフを身につけるんです。

都会へ出てきたのだから、都会の色にならなければいけないという現れになっていたシーンだったと思います。

 

そして恋人が出来ることで、田舎者の殻を破り、緑色以外の様々な色の衣服を着ることからはれて都会の女となり、故郷に依存しなくなっていくのがわかります。

 

逆に故郷へ戻った時の浮きっぷりが面白かったですね。すれ違う人が「何アレ?」「今の見た?」と振り返りうしろ指を指すシーンは、田舎ならではといった光景だったように思えます。

 

 

 

 

アイルランド移民の末路

アメリカでは4人に1人がアイルランド系だそうで、今の大国の礎を作ったのも彼らと言われています。

当時公共事業の建設ラッシュに伴い仕事を求めやってきたアイルランド人たちは、橋や高速道路などあらゆる建築物を作っていきましたが、工事が終わると次の仕事にありつけなかったそうです。

そして職を失いホームレスとなっていくのですが、この映画ではそんな使い捨てのように扱われたアイルランド人たちがクリスマスパーティに訪れるシーンがあります。

パーティの手伝いにきたエイリシュは彼らから感謝の気持ちを歌でお返しされるんですが、故郷を捨てて出てきたけどここにも居場所がない彼らの歌を聞いたエイリシュの表情がとても印象的でした。

 

 

 イタリア系移民の恋人

イタリア人のイメージ。

ジローラモのモノマネでもあるように、趣味は?と聞かれたら「オンナ〜!♩」と言い放つくらいナンパであり陽気なイメージですが、

本編にでてくるブルックリンでの恋人トニーは超純粋でした。

素直にアイルランド人が好きなんだと白状したり、夜間大学に通うエイリシュに次のデートまで待てないからと欠かさずお迎えに来ては家まで送り、大事な話があると言われると臆病になってしまう超純粋青年で非常に好感が持てました。

 

面白かったのはトニーとの食事。エイリシュは出された料理を忘れるほど自分の話に夢中になってるのがわかります。それだけ、トニーが聞き上手なんですね。

で、これと対比して故郷で出会ったラグビー選手のジムとの食事では、ジムの一方的な会話に嫌な顔は出さないながらもエイリシュが常に聞き手に回ってる姿がわかります。

これが違う国の男というだけでない比較対象になっていたのがよかったです。

女の子ならやっぱりトニー派なんですかね。

 

 

 

 究極の選択って…

まあ色々と好感触だったことをかきましたが、エイリシュみたいな田舎者が都会の荒波に揉まれ成長していくのはよかったものの、それ以外は何だよソレ!と思うことが多々ありました。

まあ、エイリシュみたいな女は個人的には好かないですw

相手の立場から見たらこいつカマトトだなぁと。いや正確には計算女か。

トニーとの会話の端々にそんな部分が見えました。愛してるっていってその場で言わない。で、翌日に大事な話とか言ってもったいつけたり。

特に故郷でのシーンは常に腹がたってました。そりゃあ、ブルックリンでの不安定な場所よりも仕事もあって仲良い友達やハイスペックな男が目の前に現れたら目移りするのもわかります。核心ついちゃうんでこれ以上書きませんが。

まあ彼女の究極の選択なんて、違う方選んだらタダの恋愛体質な女の話になっちやってますから。

 

 

 

 

 

 

とにかく、ゆったりと物語が運ばれるシンプルな構成の上京女子の恋に仕事に故郷に都会に悩むお話でした。

意地悪いクソババアやトニーの末っ子の弟のくせ者感といった脇役たちにも注目してもらえたらと思います。

これは男女で意見の別れる作品かなぁ。

 

満足度 ☆☆☆☆★★★★★★4/10


映画「インデペンデンスデイ2 リサージェンス」感想 いくら20周年メモリアルだからってコレはいただけない。

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7月8日

インデペンデンス・デイ リサージェンス

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インデペンデンス・デイって何の日??ってず~っと思ってましたけど、独立記念日って意味だったんですね~。

 何で知らなかったかは私がこの映画を見ていなかったからであります!!20年前なんか映画1本も見てない音楽野郎だったもんで・・・。

せっかく20年ぶりの続編てことでね、前作見ないで映画館いくわけにも行かないんできちんと見ましたよ~。

そんな予習もきっちりこなし早速見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

世界に突如飛来した謎の地球外生命体の侵攻を食い止め、宇宙からの独立を果たしたあの日から20年が過ぎていた。

きっと彼らはまたやってくるに違いない、そのときに備え人類は地球防衛システムを構築し万全の体勢をとっていた。

はずだった。

彼らは予想通り地球を攻めてきた。はるかに想像を超える巨大な進化を遂げて・・・。

過去の襲撃は序章であり警告に過ぎなかった。

20年前のように世界中の都市を破戒し尽くす侵略者の脅威の前にもはや滅亡寸前の人類に起死回生の策はあるのだろうか。

またもや地球の平穏は数人の男女に委ねられた・・・。

 

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監督・キャスト

監督はハリウッド映画界の壊し屋ローランド・エメリッヒ

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ありとあらゆる色んなものを破壊し、人々を追い詰めては人間味のあるドラマを観衆にみせつける、という手口で我々を常に魅了し続ける方であります。

 

そんな彼のハリウッドデビュー作は、ベトナム戦争で死んだ兵士を蘇らせ、究極の特殊部隊を描いた「ユニバーサル・ソルジャー」から始まり、とある遺跡から発見された星と星をつなぐ巨大な環から壮大な旅へと繰り出すSF映画「スターゲイト」で成功を実感、

その後、「インデペンデンス・デイ」でSF映画にエメリッヒありと言わしめるも、次作であり問題作にもなった怪獣だかエイリアンだかわからない「GODZILLA」でラズベリー賞3冠という不名誉を受ける。

しかしここで終わる彼ではなかった。地球温暖化によって世界的な氷河期を迎えてしまうパニックSF映画「デイ・アフター・トゥモロー」ではVFXによるリアルな映像が話題を呼び興行収入としても大ヒット、

そしてマヤ文明によって予言された人類滅亡から必死に生き残るすべを探すディザスター映画「2012」、

そして規模を縮小してもエメリッヒ節は健在だった、テロ組織から大統領を守る議会警察官がはぐれた娘とともに、黒幕とその陰謀を暴くアクションスリラー映画「ホワイトハウス・ダウン」と破壊という破壊ものを徹底し、壊し屋として世界的にも認知されています。

 

 

 

 

 

 

そして気になるキャストですが、公式には何も書いてないのでいろいろ探してみるとやはり前作から続投したり、関わりのある役柄がキャスティングされています。

 

おそらく主人公になるジェイク・モリソンを演じるのはリアム・ヘムズワース

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役としては、前作の襲撃により孤児として育ち、戦闘機のパイロットととして活躍するようです。

さて、この男ピンと来る方もいると思いますが、ご存知「マイティ・ソー」のソー役で知られるクリス・ヘムズワースの弟であります。うん、顔が似てるね。弟のほうが甘いマスクだね。でも、兄貴よりパッとしない・・・w

独裁国家が地域の均衡を保つため行う殺人バトルロイヤルを題材にした映画「ハンガーゲーム」で主人公カットニスの恋人役を演じ、史上最強の傭兵軍団の続編「エクスペンダブルズ2」では一番若手のスナイパーでしたが遭えなく命を落とす結果に。

なかなか存在感を出せる役に恵まれてなかったようですが、今回晴れて大きな役に抜擢されたようですね。

 

 

 

 

同じく今作で重要な役どころを演じるディラン・ヒラー役にジェシー・アッシャー

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ヒラーという名前にピンと来た人はさすがです。彼は前作でウィル・スミスが演じたスティーブン・ヒラー大尉の息子という設定になっています。といっても、彼が結婚したジャスミンの連れ子なので血はつながってませんが、すでに前作で父として慕っていただけに彼の意思を継ぐものと思われます。

と、その前にウィルスミスが演じたスティーブンは出ないのか?

はい。出ません!!スティーブン死んじゃってますw

何があったのかというと、前作での教訓を活かすべく、対応策となった宇宙防衛プログラムの一環で、戦闘機の試用運転に参加した際、誤作動により死亡してしまったとのこと。

うん、要するに、ウィルスミスのギャラが高くて出演はナシになりこんな設定になったようですwwだろうと思った。

 

彼はどんな思いで戦うのか、その背景がきちんと描かれていることを願います。

 

で、ジェシー・アッシャーについてですが現在放送中の海外TVドラマで天才バスケットボール選手の役を演じており次シーズンも決定と波に乗っている様子。

今後に期待したいですね。

 

 

 

 

パトリシア・ホイットモアを演じるのはマイカ・モンロー

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こちらもホイットモアという名前にピンと来た人はiD4ツウです!!

前作で世界の陣頭指揮を執り前線で戦ったアメリカ大統領・トーマス・J・ホイットモアの娘であります。そしてジェイクの婚約者であり、ディランとは前作からの付き合いもあり幼馴染という間柄。でもって父の遺志を受け継いだ女性大統領の下で働いているという設定のようです。

 

マイカ・モンローについてですが、徐々にキャリアを重ねて来ている女優さんのようで、出演作としてシングルマザーと逃亡犯の思いがけない出会いから心を通わせていく「とらわれて夏」や、謎のイラク帰還兵を招いたことで訪れるサスペンスミステリー「ザ・ゲスト」、今年はエイリアン襲来による逃亡劇かと思いきやまさかのヤングアダルトへとシフトチェンジしていった「フィフス・ウェイヴ」、アレしたことでそれに追いかけられるという話題になったホラー映画「イット・フォローズ」では主演を演じています。

 

 

 

もちろん、前作から続投する彼らも今回再登場します。

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左が前作、右が今作です。20年のときを感じますね~。

では一番上から。

  • デヴィッド役のジェフ・ゴールドブラム

ケーブルテレビ放送局で働いていた電波オタクが、地球の危機を救ったことで、宇宙防衛プログラムのリーダーとして今回活躍するようです。

  • 元アメリカ大統領トーマス・J・ウィットモア役のビル・ブルマン

人類の危機を救った大統領は20年たってもその影響力は大きいようで一線は退いているようですが、今回は父としての役割のほうが大きいかもしれません。

  • ブラキッシュ・オークン博士を演じるブレント・スパイナー

エリア51でひたすらエイリアンの研究をしていた彼。前作で死んだと思われていただけに彼の再登場はまさにサプライズですね。

  • ジュリアス・レヴィンソン役にジャド・ハーシュ

前作で息子のデヴィットと共に地球の危機を救った、といっても過言ではない彼。20年たった現在でもご存命でした。老人ホームに住んでいるようです。

  • ジャスミン・ヒラー役のヴィヴィカ・A・フォックス

スティーブンの恋人だった彼女は息子を女手一人で育て、現在では病院勤務しているようです。

 

 

 

 他にも、新たなキャラとしてDr.キャサリン役に、ラース・フォン・トリアー監督作品出っ放しのシャルロット・ゲンズブール、アダムス将軍役に悪役ばかりの印象しかないウィリアム・フィクナー、ランフォード大統領役に「ゴ-ン・ガール」で番組司会者役で出演していたセーラ・ウォード、そしてサムという少女の役を「ホワイトハウス・ダウン」でチャニングテイタム扮する主人公の娘役として熱演していたのが記憶に新しいジョーイ・キングが演じます。

 

 

 

 

 

 

インデペンデンス・デイをおさらい

 

インデペンデンス・デイ(3枚組)[4K ULTRA HD + Blu-ray]

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 最近予習したんでね、バッチリなのですよ!!

 

宇宙センターで衛星アンテナが奇妙な音をキャッチした。報告によると、質量が月の4分の1もある巨大な物体が地球に接近しつつあるという。その正体は異星人の宇宙空母であった。彼らは人類への攻撃を開始し、主要都市は一瞬にして廃墟と化す。絶滅の危機にさらされた人類は、ついに史上最大の作戦を開始する!(HPより抜粋)

 

 

 

大きなエピソードとして

  • デヴィッドと父ジュリアスとの親子愛とデヴィッドの別れた妻コニーへの想い
  • 元戦闘機パイロットのウィットモア大統領の政治面と未知の敵に対する苦悩、そしてはぐれた大統領夫人との再会と別れ
  • スティーブン大尉の、子持ちストリッパーの恋人と結婚願望とその代償に宇宙飛行士の夢が絶たれてしまう現実
  • 宇宙人に誘拐されたと言い張るも変人扱いされている農薬散布業の元戦闘機乗りラッセルのエイリアンに対する復讐と名誉回復

 

があり、エイリアンという未知の存在と巨大な宇宙船から攻撃に遭うことで、ただ地球のために戦うということだけでなく、何のために誰のために戦うのかといった、それぞれに背負った想いがうまく運ばれており、SF映画という枠にとらわれない監督らしい作品に仕上がっています。

 

バカでかい宇宙船の襲来にこれは完全に勝てる見込み無いだろといった絶望感、おいおい都市伝説じゃねーのかよ!?といった禁断の真実、結局核しか道は無いのねというネタ枯れ感、意外な弱点にウソだろ!?と想いつつも見出した活路に終盤への期待感MAXに、

そしてたくさんの登場人物による複数の物語に風呂敷広げすぎじゃねーか??と困惑しつつもきちんとそれぞれにカタルシスがあり、ラストには大団円が待っています。

個人的には大きな役ではないけどラッセルの最期は寂しさとかっこよさが同時に押し寄せる何とも言えない気持ちになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

果たしてヤツらはどれだけの進化を遂げたのか、それに大して人類は打ち勝つ事ができるのか。この20年の間、彼らにどんなことがあったのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ〜あ、やっちゃった…画と話のスケールがとてつもなく差がありすぎ。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こりゃあひでぇ…

リアルタイムで前作を見てない自分は、ツッコミどころは多々ある故、様々な人間模様が巧妙に交わり大団円へ向かって一致団結する展開がすごく楽しめたし、つい最近観たということもあり今回もそんなドラマチックな展開を強く望んで期待していたわけだが、

見終わった後、中途半端な片付け方に非常にガッカリしました。

新加入組のパイロットたちは前線で踏ん張ったけれども、それぞれ過去の過ちや失ったもの、心のしこりに対して敵と戦うことでひとつも解決したように見えないし、

結局レジェンド達が経験を活かして戦うしかなく。

あ、レヴィンソン親子は特に何もしてなかった。デヴィッドはあれほど別れた奥さんに未練タラタラだったのに…

親父もバスの運転手止まり。まぁ若干癒されましたけど。

 

強いて言えばホイットモア元大統領の無謀な男気に拍手。きっとあなたの銅像がホワイトハウスに置かれることでしょう。杖がダミーとか偏頭痛の理由が全くなかったけど。

 

 

 

もちろん、当時のCGとは比べものにならない迫力あるシーンは満載で、序盤のクソでかい宇宙船が地球に襲来した時の無敵っぷりと、引力で吸い付けて叩き落とすという圧倒的な力に、

観た人は必ず「あー地球終わった…」と思うことは間違いないはず。

 

ただ、

 

それ以上のスケールのデカさが最後まで訪れることはなく、あそこで大半の予算を注ぎ込んだんだろうなとか考えてしまう始末。

トランスフォーマースターウォーズをごちゃ混ぜにしたような武器やら戦闘機やらその他もろもろに目新しさも感じず。

宇宙人たちも頭いいのか悪いのかよくわからん。特に家来たち。君たちには奮起という意識はないのか?それぞれがそれぞれの立場で何かしようという判断はできないのか?勝手な行動は死に値すると教えられてきたのか?組織や命令に縛られた忠実なしもべでしかないのか?

私は彼らに何を求めてるんだ?アホか?

…まあみたらわかりますよ。なんか張り合いがなさすぎてね、つい。

 

 

というわけでドラマ性もさっぱり、画の迫力は最初だけ。最後は物足りなさありありです。

 

 

 

 

人類の技術発展しすぎ

あらすじでも書いた通り、前作で長きにわたってエリア51で研究していた未確認飛行物体や、宇宙船から回収した様々な材料により、もしエイリアンが攻めてきても対抗できるように最新鋭の防御対策を構築したわけですが。

 

いやいや、軽〜く月を行ったり来たりしてるかと思えば、その月でなんか作ってるし、果ては土星まで手がとどくほどの技術を持っちゃってるww

 

しかも地球全体にシールドを張れる衛星を完備とか20年でそんなにテクノロジーが進歩してるなら、他に進歩した技術見せてよw

医療とか都市開発とかさ。民間企業には行き渡ってないのね。見るからに街並みや車なんか現状維持でしたね。

 

とはいえ、ホワイトハウスの周りは結構様変わりしてて。あの目の前の池がなくなってたし。演説する広場がクソ広いし客席あったし。

結局人類があの襲来でひとつになったとはいえアメリカがなんだかんだで1番なんすね。

 

 

 

 

消化不良だったとはいえ

褒めるところほとんどないんですけど、やはりホイットモア元大統領のあの魂の演説がまた聴けるのが良かった。誰が何言ったってこの映画じゃ彼のあの言葉がないと締まらないんだなぁ。

今回もまたかっこいい言葉で未来ある若者に希望を託した言葉はシビれましたね。

 

それと監督お得意のヘタレがいいとこもってく役を今回はデヴィッドの秘書みたいなやつが担ってて、ゲリラ組織のボスみたいなやつと少しずつ距離を縮め、気がつけば相棒みたいになってるのは面白かったです。

もっと工夫すりゃあ最高だったんだけど。

 

他には、ジェイクの相棒がウエンツ瑛士そっくりで、そいつが恋する戦闘機乗りの倉科カナ似の中国人がクソきれいだった。

オークン博士の相棒がみせた献身的な愛。切なかったw

ジョーイキングちゃん、気がつけばグラマーになっていてビックリ。

 

そして極めつけが、

 

あのホワイトハウス壊すの大好きな監督が、

今回もホワイトハウス全壊か!

一体どんな風に壊すんだ⁉︎

おー!!キタキタキタキタ!!!

宇宙船がぶつかるぅ〜〜!!!!

アーーーーッ!!!!

 

 

 

…ぴた。

 

 

壊さねーのかよwwww

 

 

 

 

これには吹いてしまいました。

 

 

箇条書きっぽくなりましたが、消化不良とはいえ私が気に入ったシーンと人物たちでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとなく予想はしてました。こんな結果になるんではないかと。

だからもうお祭り映画として考えて、大迫力な宇宙船襲来のシーンだけでも見て損はないと思います

口があんぐり状態になるし、エンドオブザワールドを見事に描いていると思います。

前作の方が面白かったなぁ。

あとで絶賛意見のレビュー見て見落としたところとか、意味不明だった解説を読んでみようと思います。

 

というわけで以上!あざっした!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

映画「シングストリート 未来へのうた」感想 解説 ロックンロール イズ ア リスク!灰色の空に虹をかけた少年。

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7月9日

シング・ストリート 未来へのうた

 

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昨年は音楽にまつわる映画が良作だっただけに今年は音楽映画は目立った傾向にありませんが、そんな中傑作の予感がする超期待の映画がようやく公開でございます。

 なぜそこまで言い切れるのか?それは今音楽映画撮らせたらハズレなしのジョン・カーニー監督だからだよ!!

とにかく公開日まで毎日予告編と主題歌と劇中歌を聴いてきたので、気持ち、出来てます。整ってます。はい。

せっかくなのでこの公開のあとしばらく休館してしまうシネクイントで早速見てきました。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

1985年、大不況のダブリン。人生14年、どん底を迎えるコナー(フェルディア・ウォルシュ・ピーロ)。

父親の失業のせいで公立の荒れた学校に転校させられ、家では両親のけんかで家庭崩壊寸前。音楽狂いの兄(ジャック・レイナー)と一緒に、隣国ロンドンのMVをテレビで見ている時だけがハッピーだ。

ある日、街で見かけたラフィナ(ルーシー・ボイントン)の大人びた美しさにひと目で心を撃ち抜かれたコナーは、「僕のバンドのPVに出ない?」と口走る。

慌ててバンドを組んだコナーは、無謀にもロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ると決意、猛練習&曲作りの日々が始まった――。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

監督・キャスト

監督は、これまで音楽を基にした映画を撮り続けるジョン・カーニー

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ええ、大大大好きな作品を世に送り出している監督さんであります。

なぜこんなに音楽のツボというか、ネタというか、何たるかを知り尽くしているのかというと、地元アイルランドのダブリンで「The framesというバンドで2年間ベースを弾いていたんですねぇ。その傍らバンドのPVやライブ映像を撮っていたこともあり映像活動に専念する運びとなったようです。

今作では彼の少年時代の話をベースにした物語となっているので、今まで以上に細かい演出がちりばめられていると思います。

ちなみにこのバンドは現在でも活動していて、ボーカルのグレン・ハンサードは監督の映画「ONCE ダブリンの街角で」で主演しています。

 

そんな、音楽に身をささげた監督がどんな作品を手がけてきたというと、残念ながら日本未公開のものが多く、今作が日本公開では3作目という少なさ。

 

とはいえ彼の作品が日本でも公開されるほど世界的にも話題となった作品が、監督の地元ダブリンのストリートミュージシャンとチェコの移民女性との出会いが奇跡のメロディとハーモニーを紡ぎだすラブストーリー「ONCE ダブリンの街角で」。

この映画がインディペンデント・スピリット賞で外国語映画賞を受賞したのを機に、アカデミー賞歌曲賞受賞、果てはサントラがグラミー賞にノミネートするほど作品も音楽も高い評価を得ています。

 

もちろん私個人としても音楽映画の中で非常に思い入れも強く、企画として書いたブログでも1位に入れるほど大好きな作品です。

 

monkey1119.hatenablog.com

 

 

そしてついに、ハリウッドで大物スターを迎え作り出した音楽映画で、落ち目の音楽プロデューサーと失意の女性シンガーソングライターが共に音楽を作り再起を図ろうとする中で、音楽の素晴らしさを改めて知っていく「はじまりのうた」では飽和状態と化した音楽業界に一石を投じ、人生においても音楽においても原点からはじめて行く2人を描いています。

 

はじまりのうた BEGIN AGAIN [Blu-ray]

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 つい最近、監督が雑誌のインタビューで、この映画でのキーラ・ナイトレイのことをキーラの取り巻きがどこにでもついてきて仕事をするのが難しかった」「キーラはミュージシャンではなく、音楽をリアルに見せるのが難しかった」「二度とスーパーモデルとは映画を作らない」などと批判的なコメントを語っていたことに対し、直接本人に謝罪した後、関係者にも謝りたいということでTwitterで謝罪文を載せたことが話題となりました。

かなり反省しているとはいえ、ハリウッド映画のやり方に疑問とやり辛さを感じたのか「シング・ストリート」では無名の新人俳優など多用し地元で撮影したりと監督も原点に返っての映画作りに意欲を燃やしているみたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

監督の少年時代がモデルとなった主人公コナーを演じるのはフェルディア・ウォルシュ・ピーロ。

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14歳の時に今回のオーディションに応募し、見事主役の座を勝ち取った男の子です。

彼は母の影響で歌のレッスンを受けており、ボーイソプラノとしてオペラの国内ツアーなんかにも参加した経歴の持ち主なんだとか。本編でも経験値の高い歌声を惜しみなく披露してくれています。

 

 

 

今作のヒロイン、ラフィナを演じるのはルーシー・ボイントン。

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既に10年キャリアのある彼女は、ピーターラビットなどのキャラクターを世に送り出したピアトリクス・ポターの伝記映画「ミス・ポター」でポターの幼少時代を演じデビューを果たします。

その後もエマ・ワトソン主演で描いた「バレエ・シューズ」やTVドラマなどで活躍中です。待機作としてニコラス・ホルト主演で、「ライ麦畑でつかまえて」で有名なJ.D.サリンジャーの人生を描いた映画に出演予定です。

 

 

 

そしてコナーの兄ブレンダンを演じるのがジャック・レイナー。

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マイケル・ベイ監督の代表作「トランスフォーマー・ロストエイジ」に主人公の娘の恋人役に抜擢され、最近ではマイケル・ファズベンダー主演の「マクベス」に出演しています。今後も話題作の出演が控えている若手有望株です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで個人的にも超期待の、思春期真っ只中の少年が恋してカッコつけてバンドやっての、夢に向かって走りまくっていくその先に何が待っているのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青春映画のマスターピース!!言いたいことはただ一つ、ゴーナウ‼︎‼︎

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青春はダサい。でもカッコいい。

始めに言っておくと、これから書く感想は、かつて音楽でメシを食う夢を追いかけ、それを諦めた男があまりにも主人公と自分を重ねた故、入りに入り込みすぎてまわりが見えないくらい没頭してしまっでる状態で書いたので支離滅裂になってるのをご了承くださいww(いつもそうなんだけどね)

 

 

台湾の青春映画の傑作、「あの頃、君を追いかけた」のキャッチコピー「青春は、後悔と恥でできている」という言葉に当時的を得てるなぁと思い、映画館で鑑賞し痛く感動したのですが、

今作は恥も恥と思わず後悔などしない男が、音楽を武器にクソダメでも前に進む物語でした。

主人公の過酷な環境でも自分の世界を確立し未来派と言い切り、好きな女の子のために好きな音楽のために悩みながらも困難を乗り越える姿に大感動し、しばし放心状態でした。

 

とにかくウブで純粋でひねりのない真っ直ぐ過ぎる感情が、ダサく、それでいて眩しすぎるくらいカッコよくて。

ハマったミュージシャンの格好が似合ってなくて、キスの仕方もタイミングも下手くそで。そんな複雑な男心は悲しみの喜びの中でやがて女心が複雑だということを知る歌を作り、観衆を魅了させる。

こんなクソガキでもステージの上で立派なミュージシャンになっていることが最高で。最高で。

 

 

で、もっと最高なのは主人公コナーの兄貴で引きこもりのブレンダン。

ブレンダンは自分の人生を明らかに見極めたのだ。そして、なりたいものになれなかった思いを弟に託すためにロックとは何たるかをコナーに叩き込み、オンナとは何たるかを説く。殻を破ろうともがく弟を茶化しながらも真剣に答える兄貴。

今作のキャッチコピー「君の夢は僕の夢になる」は、コナーのことではなく、ブレンダンのことに聞こえる。

引きこもりの理由も長男ならではの悩みにコナーは涙を流す。彼は知らなかった、兄貴が背負ってたものを。

そして、前に進む弟に感化され変化していくブレンダン。ラストの表情と見ている人たちは同じ気持ちになることだろう。

 

そんな兄弟に過去の自分と今の自分を重ね、ほんの僅かかもしれないけどあの頃の勇気と元気とクソッタレ根性を思い出させてくれる映画だったと思います。いや、そうに違いない。

 

 

 

 

 

物語を彩る音楽が最高すぎる。

正直リアルタイムで聞いていた音楽ではない。でもこの時代の音楽はわかる。

パンク全盛期からMTV開局をきっかけにニューウェーブ、ニューロマンティクスと、音楽の流れが変わっていった80年代。

電子音と多用に変調していくメロディが斬新で新鮮で。

当時を代表するアーティストのオンパレードに、欠かさず見ている「トップ・オブ・ザ・ポップス」に、コナーとブレンダンの好みが何となくわかる。

ダブリンにいるんだからそこはU2なんじゃないの?とも思ったけど、性格上そっちは好みじゃなかったのね。

 

デュランデュランは90年代しか知らないけれど、あんなアイドルチックなことをやっていたのに驚きだったし、

鈴蘭高校を思わせるワイルドサイドの集まり、シングストリート高校の校訓「雄々しくあれ」を象徴するかのようなモーターヘッドクラッシュ

新たな船出へ出発した頃のザ・キュアーの男の後悔満載の「in between days」に悲しみの喜びが詰まっていて、

両親の口論を塞ぐかのように部屋で踊り狂うホール&オーツの「マンイーター」、

ネタとしてバグルスの「ラジオスターの悲劇」をマネたり、フィルコリンズをdisったり、

コナーの相棒、エイモンがビバリーヒルズコップのテーマを披露したりと当時聞いていた人にはきっとツボだし、今の若い人でも新鮮に聞こえる楽曲たちが散りばめられたリスペクトソングばかりでした。

 

 

負けていないオリジナルソング

劇中バンド、シングストリートがそんな80年代ソングを彷彿とさせた音楽もまた負けず劣らずの素晴らしさを光放っているのも魅力のひとつでした。

 

歌詞に至っては、全てコナーのラフィーナに対する思い、置かれた環境、溜まったフラストレーションなど、心情を吐露した思い思いの言葉にグッとくるものがあり胸を締め付けたのですが、

そんな言葉よりもミュージシャン魂に火をつけたメロディやアレンジが悔しいほどたまらなかったです。

 

中でも、お気に入りだったのが「UP」という曲。

アップ

アップ

  • シング・ストリート
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes



UKロックお決まりのAメロ⇨Bメロ⇨Aメロサビ⇨Aメロ⇨Bメロ⇨Aメロサビ⇨Cメロ⇨Aメロサビとメロのリピートという常套手段に、

コードとコードの感覚を広く取りリフでメロディを自由にさせ、サビでキーボードとギターのアルペジオをオリーブオイルとパスタのようにうまく絡ませ、仕上げはラスサビのコーラスにAメロを持ってくる極上のポップロック!!

 

そして、この曲の練習風景がまたたまらない。

エイモンと2人、ギターとピアノで雰囲気混じりで骨組みをしながら、カメラを回転させることで他のメンバーが徐々に現れ音を重ねていくこのシーン!

極め付けはエイモンのお母さんお尻フリフリノリノリで登場!

 

うわあー!メンバーでセッションしながら曲作んの超楽しいんだよ!!

 

 

他にもザ・キュアーを意識した「beautiful sea」や、ホール&オーツリスペクトな「drive it like you stole it」、ピアノオンリーで奏でる「to find you」、デヴィッドボウイっぽさと中国のあのメロディを取り入れた「riddle of the model」、ロックとは反骨心だと中指立てた8ビートでエルビスコステロフレイバー満載の「brown shoes」などなど多彩な曲満載でした。

 

楽曲に関してはプロの方が作ってるので完成度の高いものばかりですが、演奏シーンとか微妙にキメとかハズして録音されてるのがリアルでびっくり。細かい演出が垣間見えました。

 

 

そしてエンディングで流れるマルーン5のボーカル、アダム・レヴィーンが歌う「go now」。

これがまたラストシーンでメチャメチャ泣かせるんですわ!

ゴー・ナウ

ゴー・ナウ

  • アダム・レヴィーン
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

いつもなら、ハイトーンボイスとセクシーなファルセットを巧みに使い分け耳を潤してくれるアダムですが、

この曲に関していえば、キーが低いからなのかすごく苦しそうに声を絞って歌ってるように感じます。

それがものすごく切なく、曲調もスローなテンポから徐々にアップしていく。行くなら今だ、いまが行くときだと、踏みとどまってる者に鼓舞させる歌になっていて、これまたヘビロテ確実な楽曲でした。

 

 

 

 

監督の演出力

監督のブレイク作「ONCE ダブリンの街角で」では、主役の男女が初めて楽器屋でセッションしていくシーンで奇跡のハーモニーを写し、

メジャー作品「はじまりのうた」では、マークラファロが酔い潰れながらもキーラナイトレイが奏でる曲に自然と浮かんでくるアレンジを可視化させることでキーラの歌手としてのポテンシャルを写したり、

ゲリラレコーディングという街の喧騒さえも音に変え、しかも一発撮りという解放と緊張の中で音を楽しむ表情を写し、

果てはこれ確かに恥部だよな、と思わせるお互いのプレイリストを聞きあうという楽しい音楽のシェアの仕方まで教えてくれる親切さを見事に表現しています。

 

今回は音楽の楽しさ、素晴らしさ、演奏する喜びを「UP」の練習風景と「drive it like you stole it」のシーンで演出してくれました。

ある有名映画の名シーンをオマージュした演出なんですが、ライブであの頃のキラキラした時間を見事に演出していました。

この有名映画を観た人ならきっとあの一体感に気づいて感動してくれるはず。

 

 

 

 

愛すべき仲間たち

バンドメンバーたちを忘れちゃいけない。彼らの掛け合いが最高でオーソドックスに笑わせてくれます。

相棒エイモンの思春期ならではの行動や、バンドに箔をつけるためにいれた唯一の黒人ンギグに対してのよそ者扱いから、ンギグ自身が目立ちたがり屋だったり、リズム隊のベースの男の子の捻くれっぷりからのまんざらでもない感。

要所要所で笑わせてくれるのも監督の演出ならではでした。

そして、敵となっていたはずのいじめっ子の男の子にもちゃんと用意されている意外な結末にもグッときます。

 

んでもって、暴力校長は最後までクソ野郎です。いい悪役です。

 

 

 

 

 

 

バンドやりてえ。

恥ずかしながら自分のことを。

高校の同級生と全員で上京しバンドを6年、ソロで4年と音楽活動を丸10年やってました。

モンキーのロゴは当時のバンドのマークです。

いい思い出もあるけれど後悔の方が大きいです。

寝る前たまに蘇ります。もっとああすればよかった、なぜあそこでくじけてしまったのか、今ならこういうことできるのにな。

歳をとればとるほど鮮明に思い出してしまういい日々と悪い日々。

 

この映画を観て良くも悪くも何かに夢中になっていたあの頃の自分たちを思い出させてくれました。

好きな子にライブに来てもらうように仕向けたり、がむしゃらにライブをこなしたり、歌を作りになぜか江ノ島を訪れたりww

今思えばダサい曲でダサい格好でダサいことしてました。

でも今の自分よりかっこよかったなぁ、と。姿勢が。思いが。情熱が。

 

とにかくこの映画はあの頃の夢を、夢を追いかけていた自分を忘れてないか?と問いかけてる気がします。

 

あいつら今頃なにやってんだろうか。生きてるうちに1回ライブをやりたいですね。あのときのメンバーと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あーッと!!またまたグダグダ書いてしまいました。感傷に浸っていました。冗談のひとつも書けませんでした。

もうそれくらい我を忘れるほど超傑作だったと思うんです。

思い出補正ってヤツです。映画のなんたるかなんてどこも観てません。コナーを自分だと思ってしか見てません。

それでいいと思ってます。

 

ラストシーンはどう思うか。きっとあの名画とダブる結末とも考えられます。だからこそあそこで終わって良かったと思います。

その先は考えなくてもいいし、考えたら台無しな気がするし。

 

是非、劇場で観るべし!

そうそう、提供がカルチュアパブリッシャーズなのでレンタルはTSUTAYA限定です

近所にTSUTAYAない人は遠征してでもGO NOW‼︎‼︎‼︎

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆★9/10

映画「ファインディングドリー」感想 欠点は個性!今度は忘れん坊が大冒険!

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7月16日

ファインディング・ドリー

 

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ズートピアの予告で知った人も多いでしょう。え?ニモまたやるの?楽しみ~!!そんな風にディズニーの巧みな宣伝戦略に面白いように引っかかる我々日本人。

 私も見事にハマッてしまった日本人の一人であり。何がハマッたってベイビードリーのかわいさたるや!!!

ディズニー恐ろしかぁ~!!カワイイは罪だよまったく。見た目イカツく無骨でこの世の全てを憎んでるような目つきで暮らしているような私でも簡単に骨抜きにされちゃうんだから。キャラに合わないことさせんなや。

はい。というわけでクマノミ親子の大冒険から1年後。今度は相棒の忘れんぼちゃんが主役のお話でおじゃる。

早速見てまいりました!

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

あなたの忘れられない《思い出》は何ですか?
それは、何年たっても、どんなことがあっても、決して色あせることのない、かけがえのない宝物…。

カクレクマノミのニモのいちばんの親友で、何でもすぐに忘れてしまうドリーが、たったひとつ忘れられなかったもの──
それは、小さなころの《家族の思い出》でした。

どうして、その思い出だけを忘れなかったのだろう?そして、ドリーの家族はいったいどこに…?
謎に包まれた秘密を解く鍵は、海の生き物にとって、禁断の場所=《人間の世界》に隠されていました…。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

監督・キャラクター

監督はアンドリュー・スタントン

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ピクサースタジオ所属のお方みたいですね。

監督デビュー作が、後のアントマンの僕となっていくなんてこのとき微塵にも思っていなかった(冗談)、働きアリを擬人化した「バグズ・ライフ」でした。

その後、今回の前作「ファインディング・ニモ」と続いて製作した、感情が芽生えたごみ処理ロボットがピュアな初恋と大冒険をする「ウォーリー」で2作続いてアカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞する快挙を成し遂げます。

そして初の実写映画に挑戦した作品で、不思議な力で他の惑星に飛ばされた地球人が危機に陥った惑星を救うべく立ち上がる、SF小説を実写化した「ジョン・カーター」では巨額の制作費を投入したものの興行成績が不振、批評家たちからも批判殺到という監督人生の汚点を作ってしまいました。

私もこれ見ましたが既に面白いかつまらないかの記憶すらないです・・・。

 

ジョン・カーター DVD+ブルーレイセット [Blu-ray]

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ここからは、キャラ紹介と吹き替え声優の紹介。

今回の主役は前作でマーリンとともにニモ探しをお手伝いしたドリー

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どんなときも明るく前向きな性格だけど、極度の忘れんぼう。親友のニモやマーリンといっしょに家族のように暮らしている。あることがきっかけで、たったひとつ忘れなかった“家族の思い出”がよみがえり、子供時代に隠された驚くべき秘密が明かされることに…。人間の言葉を解読できたり、クジラ語が話せたり、隠れた特技を持っている。(HPより)

 

ナンヨウハギ
(Flagtail surgeonfish)
日本語吹替版キャスト:室井 滋

 さっき自分で言ってたことを忘れるくらい忘れんぼうなお魚。実際のナンヨウハギは尾びれに鋭いトゲを持ってるようです。

 

 

続きまして、前作で主役の座を奪われたwwマーリン。

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 心配性なニモのお父さん。妻を亡くしてから、男手ひとつで息子のニモを育ててきた。神経質で臆病な性格だが、愛するニモのためなら、どんな危険もいとわない。ニモが人間にさらわれたときには、ドリーと一緒に命がけの大冒険に乗り出した。ドリーには強い恩義を感じ、ふたたび冒険に出るのをためらいながらも、家族探しを手伝う。(HPより)

 

イースト・クラウン・アネモネフィッシュ

日本語吹替版キャスト:
木梨 憲武

 やはり奥さんを亡くしてしまったからか、超心配性だった前作から少しは子離れできたのでしょうか?ジョークが得意って前作で言ってたけど全然オモロない。実際のナンヨウハギやクマノミは映画同様サンゴ礁に生息してるようです。

 

 

 

前作でダイバーに網ですくわれ離れ離れになってしまったニモ。

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故郷グレート・バリア・リーフの美しいサンゴ礁で父マーリンと暮らしながら、エイ先生の学校に通う元気な男の子。 “幸運のヒレ”と呼ばれる小さなヒレがチャームポイントで、身体は小さくても冒険心&好奇心いっぱい。ドリーのことが大好きで、彼女の家族を探す旅に出るために、心配性の父を説得するような優しい一面も。(HPより)

 

カクレクマノミ
(Clown anemonefish)
日本語吹替版キャスト:菊地 慶

見てお分かりのとおり、右のヒレが小さいせいで泳ぎは少々難アリ。マーリンが心配するのもわかる。ニモ親子は生息地の関係上カクレクマノミではなくクラウンアネモネフィッシュが正しいと言われています。私から言わせればどれも同じ熱帯魚でしかない!!

 

 

 

今回始めて登場するタコ。ハンク

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海洋生物研究所で最初に出会った、7本足のミステリアスなタコ。カメレオンのように身体の色をカモフラージュさせることで何でも自由に姿を変えることができ、人間に見つからないように水槽から脱出する達人。あるモノとの交換を条件にドリーの家族を探す手助けをしようとするが、はたして彼の真意は…。

 

ミズダコ
(North pacific giant octopus)
日本語吹替版キャスト:
上川 隆也

 新キャラなので敵か味方かは見てのお楽しみです。実際のミズダコも何でも擬態するようでタコ類では一番大きいそう。吸い付いたら人間でも危険らいいです。

 

 

こちらも新キャラ。その名もデスティニー

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海洋生物研究所の水族館プールに暮らす、ジンベエザメの女の子。あわてんぼうで視力が弱く泳ぐのが苦手なため、その大きな身体をあちこちにぶつけてしまう。世界最大のサメの仲間だが、友だち思いの優しい性格。彼女のプールに迷い込んできたドリーと会話を交わすうちに、かつてふたりは知り合いだったことが判明する…。

 

ジンベエザメ(Whale shark)
日本語吹替版キャスト:
中村 アン

 サメとナンヨウハギがどう知り合ったのか気になりますね。

 

 

 

他にも、ニモの学校の先生・エイ先生や、海流を乗りこなすサーファーカメ・クラッシュとスクワート親子といった前作にも登場した仲間や、シロイルカ、アシカ、ラッコまでかわいいキャラたちが今回もたくさん出てくるようです。

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ファインディング・ニモをおさらい

 

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 インディペンデンスデイと同様に最近見たんです・・・。

 

広大な海の中でカクレクマノミの400個の卵が孵化しようとしていた。しかし、無事に生まれたのは母親の命と引き換えに助かったたった1つだけ。父マーリンは、この子を“ニモ”と名付け、同じ悲劇を繰り返さないと誓い過保護なまでに大事に育てていく。そして6歳になったニモに、初めて学校へ行く日がやって来る。しかし、突然の悲劇がニモを襲う。

 

 愛する妻と生まれてくるであろうたくさんの子供たちを失ったことで、唯一の息子を溺愛し過保護に育ててしまうマーリンの気持ちは痛いほどわかる。でもそれは決してニモのためでなく、これ以上家族を失いたくないという自分自身のためのものでした。

ニモもマーリンのあまりの心配性ぶりに気持ちも行動も窮屈になり何でもできると過信した矢先の事故。

でもこの事故が結果としてマーリンとニモに深い絆が結ばれ、お互いを信頼しあう親子になって行き、

マーリンと真逆の性格だった旅の相棒ドリーも、作品に明るさとユーモアをもたらし物語を活性させ、マーリンは行動をともにしていくうちにいろいろと気づかされていく展開も深いものがありました。

 

そして海の仲間たちも個性的で、今までのイメージを払拭しようと努めるサメや海を知らず水槽の中で暮らすヒトデやハギやハリセンボンたち。魚の特性を生かしたキャラも多数いたりと、相変わらずの楽しませ考えさせるディズニー精神にあっぱれです。

 

今回はどんな生き物たちが出てくるのか非常に楽しみですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでドリーの両親はいったいどこにいるのか、忘れん坊のドリーがなぜ覚えていたのか。そしてマーリン親子は相変わらずの仲なのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のっけから涙モノ!個性豊かなキャラ達が魅せる感動物語

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやぁ泣いちゃったよ。

本編前の短編アニメ「ひなどりの冒険の愛くるしさにやられ、ほっこり顔で見はじめられる本編

でも、いきなり涙腺が襲うほどベビードリーの悲しい経緯が描かれていることに序盤からグチャグチャ顔での鑑賞になってしまいました。

これは卑怯だ!!

でもその涙も両親探しにハプニングに巻き込まれながらも大冒険が始まれば笑顔に変わり、

石の上を独占しふんぞり返ってるアシカや、クライマックスで超絶悶絶級なかわいさと仕草で心を鷲掴みにするラッコ、ドリーと変なアクセントのクジラ語で会話するサメのデスティニー、デコッパチな白イルカ、そして捻くれ者だけど人情深いタコのハンクといった個性的なキャラへの愛着心が湧き、

前にも感じたけどお前らよく海から陸へ進もうって気になれるなぁ、水無いと死んじゃうんだぞ!とツッコミしたい気持ちをこらえながら楽しむことができました。

 

今回腹抱えて笑ったのは八代亜紀が八代亜紀として出演するという、実在の人物が登場した、恐らくディズニーアニメ史上前代未聞の試みをしたユーモアたっぷりの演出。

これは是非劇場で腹抱えて笑ってほしいシーンです。

だって魚が主役で散々人間はボカして描かれてるのにドリーが八代さん八代さんて連呼するからなんなんだコレwwと。

因みに字幕版はシガニーウィーバーだそうですwwそれもおもれー!!

最近あの人飛び道具でしか見てないww

ちょっとしつこくも感じますが、斬新な演出だったと思います。

 

 

終盤も涙なしでは見られず、二転三転する展開にハラハラ必至に、そして超名曲をBGMにスローモーションで描かれるあることからの解放シーンは晴れ晴れした気持ちになることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

欠けていたら補えばいい。

この物語は前作よりも増して、障害に重きを置いたものになっていました

前作では、ニモの未発達な右ヒレに過度の心配をしていたマーリンの子離れできない面が表立っており、ドリーの健忘症はサブ的な設定に感じました。

でも今作はそのドリーが主役であり、障害を持つが故の苦悩とそれを補える力や支えがテーマになっていたと思います。

 

時折思い出す記憶を頼りに両親探しに奔走するも、道順を教わる時は露骨に弱みを見せます。

誰かに助けを請うことで乗り越えてきたドリーも、こればっかりは1人では乗り越えられない。そんな辛さに胸が締め付けられるシーンでした。

それでも前に進む度胸と性格とドリーならではのアイデアに勇気付けられるマーリン親子のように、

我々もそれを個性と捉え感化されるような気持ちを持たなくてはいけないと言われてる気がします。

 

新しく登場したキャラにもそれぞれ障害を持っており、サメのデスティニーは視力に問題が、白イルカは超音波が使えないといった先天的後天的な障害をもつキャラが支えあって力を合わせてお互いを補いながらドリーをサポートする場面が描かれているのがわかります。

 

そして障害者を支える健常者の苛立ちも見せているのが美談にしないディズニーのいいところ。

両親の記憶を思い出したことで周りが見えず暴走していくドリーのせいでニモが危ない目に遭い、ドリーについ言ってはいけないことを口走るマーリン。

そんなマーリンと同じように見ているこっちもドリーに対しイライラが募るように過剰な演出もしています。

マーリンが自分の過ちに気付くと同様に我々もこれを見てどう向かい合うべきか考えさせられるシーンだったように思えます。

 

 

 

 

 

 

ふとした疑問

確か彼らが生息している場所は、オーストラリアのグレートバリアリーフだったと思うのですが、よくカリフォルニアまで激流でいけたな!とふと感じてしまいました。

あんな小ちゃい魚がよくあそこまでたどり着けたもんだ。

 

ドリーの両親は見るからに健常者に見えたのですが、なぜあそこにいたのか。あそこはそういう魚が隔離される場所って紹介なのになぜ?と。

 

クライマックスのシーンのハンク。お前はそのテクニックをどこで覚えたwww擬人化するにもほどがある。

魚刑務所ってなによwww

 

 

 

 

 

 

あんまり覚えてないや

エンディングで八代亜紀の極上なジャズソング「アンフォゲッタブル」で幕を閉じるんですが、その歌のうまさとユラーリ流れる海の中を映したエンドロールとスローリーなテンポで気持ちいい余韻に浸れるのですが、

私の場合、血と肉と骨と脳内音楽の大部分を占めるMr.Childrenの隠れた名曲「あんまり覚えてないや」ならもっとグッときたのに、と思ってしまいました。

 

HOME(通常盤)

HOME(通常盤)

 

 異性の衣服が散らかるほど盛り上がったであろう昨日の夜の出来事や、世界中を幸せにするメロディが思い浮かんだ昨日の夜の魔法といったつい最近のことを覚えてないにもかかわらず、

若かった頃の両親とのキャッチボールや海に行ったこと、口論や仲直りはちゃんと覚えてる、

そんな小さかった頃の思い出は決して忘れていないよという歌なんですが、

序盤はともかく根本的なメッセージはドリーに捧げたい歌だなぁとふと思い出しました。

 

いい歌なんだよ。ほんと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドリーが放つ名言「人生で一番素敵なことは偶然起こる。計画したらきっと得られるものではない。」というセリフは、偶然の出会いや無計画で思いつきの絶えない行動が、思いがけない結果を生み続けてきたドリーだからこそ説得力のある言葉でした。

 

とにかく最初と終盤は泣けます。そして、忘れん坊なドリーだからこそのスリルある冒険も楽しいです。

そして決してエンドロールが流れても席を立たないように!おまけ映像が流れ前作で活躍したあいつらが出てきます!見逃さないように!

 

というわけで以上!あざっした!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」感想 解説 ペンは剣より強し!思想弾圧に負けなかった天才の半生!

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7月22日

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

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これが最後のアカデミー賞公開作品になるのかな?

おそらくこの人が何をした人で何に成功し何に苦しんだのかほとんどの方は知らないでしょう。

 知るわけもない。だってこそこそ隠れて仕事してたんだから。だから知りませんでした。ついこの前まで。

そんなわけで久々の日比谷シャンテにて見てまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

第二次世界大戦後、赤狩りが猛威を振るうアメリカ。

その理不尽な弾圧はハリウッドにも及び、売れっ子脚本家トランボ(ブライアン・クランストン)は議会での証言を拒んだという理由で投獄されてしまう。

やがて出所し、最愛の家族のもとに戻るトランボだったが、すでにハリウッドでのキャリアを絶たれた彼に仕事がなかった。

しかし、友人にこっそり脚本を託した「ローマの休日」に続き、偽名で書いた別の作品でもアカデミー賞に輝いたトランボは、再起への道を力強く歩みだすのだった・・・。(HPより抜粋)

 

 

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監督・キャスト

監督はジェイ・ローチ

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ごめんなさい、存じ上げない・・・。ケン・ローチならわかるんだけど。

おー、なんと「オースティン・パワーズ」「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズの監督さんなんですね!ゴメン!どっちも見てないっ!!ということはコメディ映画の監督なんでしょうか。くそ、どっちか見て作風知ってからみるべきだったな。

最近は政治色のある題材の作品を中心に作っているようですが残念ながらDVDスルーでの作品ばかり。すでに昔の人なのか。

 

 

 

 

 

監督はさっさと紹介して、主演のトランボを演じるのがブライアン・クランストン。

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こちらも~初めて見る方だと思い調べてみたら、あ~この人か!!と。顔が違ってわからなかったです、はい。

ショービジネス一家に育ったブライアン自身も舞台から役者人生をはじめ、主にTVドラマ中心に活動してきた後TVドラマ「ブレイキング・バッド」でついにブレイク。エミー賞はじめ数々の賞を受賞したことで最近は映画での出演が目立ちます。

2012年のモンキー的映画ベスト1位にも輝いたww昼はカースタントマン、夜は強盗の逃がし屋という2つの顔を持つ男と隣人の人妻の短い恋模様と街を牛耳るギャングへの復讐を描いたバイオレンスアクションロマンス「ドライヴ」で主人公の雇い主として出演、

他にも79年のイラン革命の流れで反米デモにあったアメリカ大使館員を救うべく架空のSF映画をでっち上げるという大胆な計画を打ち出したCIA諜報員の救出劇「アルゴ」では主演のベン・アフレックの上司役として出演、

最近ではあの「GODZILLA」でアーロン・テイラー・ジョンソン演じる軍人の主人公の父であり核物理学者の役を演じています。

どれも調べて気づき、そういえばこの人いたな!!全然トランボの顔じゃないじゃん!!わかるか!?というレベル。これで覚えました。

 

 

 

 

 

そのトランボの妻クレオを演じるのがダイアン・レイン

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歳をとってもおキレイでございます。

とはいっても彼女の作品をあまり見てない私にとってはクラーク・ケントの母ちゃんくらいでしかすぐ思いつかず・・・。もっと昔の名作を見なくては!!

というわけでこの大女優の功績を調べると・・・

はいはい見てたのありました。私は映画の何を見てたのか・・・。

少年少女の純粋向くな恋心を描いた「リトル・ロマンス」で華々しくデビューし一躍人気に。

少年グループの対立を軸に、血気盛んな若者たちの苦悩や喜怒哀楽を描き、スティービーワンダーの名曲「Stay Gold」がいつまでも余韻を残してくれる青春映画の傑作「アウトサイダー」では中立的な立場の少女を演じ、

帰郷した男がロック歌手の元恋人を不良たちから助け出すアクション?なのか?ラブアクション?とにかくあ~これも時代だなぁと感じてしまう「ストリート・オブ・ファイヤー」で元恋人でロック歌手を好演したのが印象的でした。

 ただ、興行的にはヒットせず人気は低迷期に。

月日は流れようやく評価されたのが2002年の作品で、退屈な毎日に刺激を求めるあまり年下の男と情事を重ねた人妻を描いた「運命の女」でアカデミー賞主演女優賞ノミネートをはじめ様々な賞を受賞し再び人気女優に返り咲く。

近年は、DCコミックのヒーロー達を実写化したジャスティスリーグの主軸となるスーパーマンを描いた「マン・オブ・スティール」や「バットマンvsスーパーマン」でスーパーマンことクラーク・ケントの母マーサを演じています。

 

 

 

 

他にも、トランボ一家の長女ニコラ役を「SUPER8」から一段と大人の会談を上ったエル・ファニングが、トランボに脚本依頼する映画会社のプロデューサー・フランク役を「10クローバーフィールドレーン」での怪演が記憶に新しいジョン・グッドマンが、トランボたちを共産主義だと弾圧し糾弾するコラムニスト・ヘッダ・ホッパー役をエリザベス女王を描いた「クイーン」で女優として確固たる地位を築いたヘレン・ミレンが演じています。

 

 

 

 

 

 

 

ヘイル・シーザー!とのつながり

 

monkey1119.hatenablog.com

 TBSラジオ「たまむすび」で町山さんがヘイル、シーザー!の紹介とともにトランボもあわせて紹介していました。

どちらも同じ第二次世界大戦後の1950年代におけるハリウッド映画の光と闇を描いており、登場人物がダブッっているのがわかります。

ネタバレになってしまうのですが、ジョージクルーニー演じる大スターのウィットロックを誘拐するのは、ソ連が掲げた共産主義に賛同していた映画関係者たちでした。実はこの中に名前は伏せているものの、トランボそっくりの格好をした人物が映っています。

彼らは共産主義者たちを追放する動き、いわゆる赤狩りに対し、議会での証言を拒否したことで有罪となり業界から干されてしまった者たちで、ハリウッドテンと呼ばれていたそうです。

このハリウッドテンは今作にも大いに関わってくるし、彼らがどんな思想をもっているのかが明らかになるので、まだやっている映画館があればおさらいを、もしくは調べて予習しておくと面白いと思います。

 

あとは、ヘイル、シーザー!でジョシュブローリン演じる主人公マニックスの周りを嗅ぎ回るティルダ・スウィントン演じるゴシップ記者のモデルが、今作でヘレン・ミレン演じるヘッダ・ホッパーだそうです。

これも比較して見ると面白いかもしれませんね。

 

人物以外でも出来事や時代背景など重なってくるはずなので見逃さないようにしたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、彼がどのように名作を生んだのか、そして窮地にたっても書き続けた原動力は何だったのか。

それでは、鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画史を知らなくてもこの男の信念に胸が熱くなるぜ!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時を知らなくても肩入れしたくなる男のドラマ

恥ずかしながらトランボ作品、ローマの休日しか見ておりません!映画好きにもかかわらず今回改めて50年代60年代の映画をもっと見なければ、と胸に刻んだひと時でした。

なんでって隣に座ってた年配の方がゲラってゲラって。

往年のスターや監督や当時のことをわかっているからこそ楽しめたんだろうなぁと本編を見ながら隣の人を羨んでました。

 

だからと言ってそんな映画史や彼の作品を知らずとも、

幾度の困難が押し寄せても決して屈せず信念をもって続けてきたことがやがて周りを動かし再び這い上がる男のドラマだったことに違いはなく、

彼がそこまで頑張れたのは家族や周りの仲間があってこそ成し遂げることのできたことだったんだな、と感じました。

 

最初こそギャラの高い脚本家として裕福にもかかわらず、低賃金を訴える役者やスタッフと共にデモを仕切る姿に疑問を抱き、

がっぽり金をもらってる映画監督との口論でデモに参加する理由に、モロに共産主義だなぁと感じながらも、

 

アメリカの理想を守る映画連盟」により共産主義者はソ連のスパイだと弾圧され、仲間を大切にするために口を閉ざしたにもかかわらず、信頼していたものに裏切られ、仕事を干されやがてそのせいで仲間を亡くしたりと失意の連続に陥るも、

家族に支えられ奮闘する彼に心を動かされます。

 

 

 

 

非常にテンポのいい流れ

正直寝不足だったので寝落ちしたらどうしようと思っていましたが、冒頭から流れるハイテンポなジャズとタイプライターの音、非米活動委員会で言及されるまでさらっと流れるように魅せる演出の中で、トランボがどういう思想を持っていてどういう人柄でどういう性格なのかを端的にまとめており、映画の世界にすんなり入り込める作りになっていたことで食い入るように見てしまい、眠気などとうに忘れてしまうほど見入ってしまいました。

 

そして刑務所から出所、新天地での小さな仕事にあくせくする毎日、家族との心のズレといった厳しい生活の中でも、仲間や家族に優しい言葉をかけたり手を差し伸べたりするトランボの愛ある人間性が散りばめられており、

終盤でのテレビ放送のシーンでの勝利への確信は心の中でガッツポーズしたくなるほどいいシーンでした。

このシーンはエンドロール中に本人がインタビューを受けている映像が流れるので必見です。

 

 

 

キャスティングが素晴らしい!

とにかく、トランボ演じるブライアンクランストンがユーモアで雄弁に語る仕草が絶妙に良いです。

連盟にビラを配りに行くシーンでジョンウェイン相手に論破する場面や、委員会での質問の返答をうまくかわす口調。

あなた政治家に向いてますww

仲間が武士は食わねど高楊枝のような態度で口論になっても決して意志を曲げない主張と、俺についてこい的な姿勢がカッコよく、

家族と心が離れていってしまい、改心していく所もしゃがれ声にもかかわらず、湿り気のあるなめらかなしゃべり口で自分の弱さを打ち明けるシーンに目が潤み、クライマックスのスピーチのシーンは涙腺決壊でした。

 

 

妻を演じたダイアンレインも仕事に没頭する夫とそれに反発する子供達の間で笑顔を絶やさない良妻賢母ぶりを見せてました。カメラで写真撮ったりジャグリングしてるシーンが印象的でしたね。

他にもB級映画会社のプロデューサー役を演じたジョングッドマンもちょいワルな空気で楽しませたり、カークダグラス役の人も本人ソックリだったし、エルファニングに至ってはカワイイの一言に尽きます!クライマックスの授賞式での大人びたメイクとパーティードレスにうっとりです。

そして極め付けはヘッダホッパー役のヘレンミランがまあ憎たらしい!改め憎たらしくて巧い!あらゆるネタと何千万の読者で相手をゆすり、有無を言わさない剛腕ぷりと計算された嫌味っぷり!90年代テレビドラマでの野際陽子のような執念深い姑と互角なくらいイヤな女を熱演してました。

 

 

 

五、六十代なら当たり前なトリビア

この映画には数々のハリウッドスターが出てきます。

わかりやすいとこでいうと、トランボに救いの手を差し伸べたカークダグラスマイケルダグラスのお父さんだったり、非米活動委員会で質疑応答を受ける俳優として、当時ハリウッドスターであり、アメリカの理想を守る映画連盟に入っていた元アメリカ大統領のロナルドレーガンが写っていたり。

 

西部劇や戦争映画で大活躍したジョンウェインとの口論で戦争を持ち出してきたジョンに対し、トランボが黙らせるやりとりがありましたが、

ジョンウェインはさんざん戦争映画で主演を張っていたにもかかわらず、戦争には行ってないという逸話があります。

このことを持ち出されることを嫌がるジョンは黙ってしまいトランボに論破されてしまうんですねー。

そんな彼が主演した「赤い河」を使ったジョークもありました。

 

 

オットープレミンジャーも当時閉塞的なハリウッド映画の風潮に風穴を開けるべく問題視されるような題材を扱った作品を多く手がけており、トランボを脚本に起用したのもその一環のようです。

人相も悪人面だったせいか舞台で役者をやっていた頃はそんな役ばかりさせられたんだとか。

そんなコワモテっぷりと強引なオファーを見事にこの映画の中で描いています。

 

とまあ、大した小ネタではないですが知っておくと映画がより一層楽しめるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

思想のために自由を奪われてしまうという風潮はこの時ほど表立ってはいないものの、こんな動きが透けて見える現代だからこそ彼の信念は立派なものだったし、そんな彼でも家族や仲間の支えがないと成しえなかったこと。

尚且つ、あんな逆境の中でローマの休日や黒い牡牛スパルタカスといった名作などを量産した彼の天才っぷりに脱帽でした。

 

とにかく彼の作品は今年中に見ます!です!

というわけで以上!あざっした!!

満足度 ☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

 

 

 

映画「ONE PIECE FILM GOLD (ワンピース フィルムゴールド)」感想 777巻ゲット!この夏必見の豪華絢爛な極上エンタメアニメ!*ネタバレあり

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7月23日

ONE PIECE FILM GOLD

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ワンピースほどの人気になると、コナンドラえもんしんちゃんみたいに年1回公開では時間が足りないほどの大作アニメになるんですねぇ。

 会社的には年1と時間かけて作る今のやり方とどっちが儲かるんだろ。てか、前は年1だったよね?

さて、今回見たい理由はもちろん、

ワンピースドームツアーにも行き、ワンピースアリーナツアーも行き、

ワンピース展も2回行き、今年のリアル脱出ゲームにも参加予定するほど、

イベントは欠かさず行っているくらい好きな漫画であり、

今回の先着特典777巻がどうしても欲しい!

これだけのために行きますwwww映画の内容なんか二の次です。すいませんね。いつもの私じゃありません。なので、ゆる~く力抜いて書きますね。

というわけで、シビルウォー以来となる日付変更と同時に始まる回で早速見に行ってまいりましたよん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

世界中の大富豪たちが集い、昼夜問わずショーやアトラクションが繰り広げられる世界最大のエンターテインメントシティ“グラン・テゾーロ”へ乗り込んだ麦わらの一味

そこは世界政府すら手を出すことのできない“絶対聖域”で、海軍も海賊も関係なく、誰もが街のルールに則ってカジノやアトラクションに興じていた。

色めきたつルフィたちの前に現れたのは、金の力で世界政府ですら容易く動かし、天竜人をも懐柔するほどの権力を持つ“黄金帝”ギルド・テゾーロ

すべて豪華絢爛なその街の裏では、テゾーロによる圧倒的な支配が渦巻き、ルフィたちはなすすべもなく街の非情なルールに飲み込まれていく。

そんな中、テゾーロから天竜人への「史上最高額の天上金」の存在が明らかとなり、その支配力は世界を揺るがすほどの暴走を始めていた。

ついに動き出してしまった新世界の“怪物”にざわめき始める世界政府、そして革命軍――。

「自由とは、支配とは」この海を制するための答えを懸けて今、ルフィたちの信念掛けた闘いが幕を開けようとしていた。(HPより抜粋)

 

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キャラクター紹介

みんなご存知麦わらの一味は名前とコス画像で、ひとこと思い入れも添えて。

残りは解説込みで。

では、まず麦わらの一味!

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左上から

  • モンキー・D・ルフィ・・・主人公。懸賞金5億ベリー。祖父は海軍中将、父は革命軍のボス、義兄は海賊王の息子と革命軍のNo.2。で、こいつは海賊王になる男。ギアがはいることで象、猿、大蛇、獅子と名前のついた技が増えてきましたが最上級は何になるのか。案外ルフィって英語できんのね。大蛇をカルヴァリンてわかるやつどんだけいんのよ。
  • ロロノア・ゾロ・・・戦闘員。懸賞金3億2千万ベリー。新撰組でいう土方さん的立ち位置ですかね。はやくたしぎと恋仲になれ。今使ってる刀「秋水」がワノ国編でどうかかわってくるのか楽しみ。
  • ナミ・・・航海士。懸賞金6600万ベリー。今作はお金にまつわるお話なので金の亡者であるこのお方にどうかかわってくるのか。いつか、いつの日か、こんなけしからんバディの女性とお近づきになりとうごぜぇやす・・・(泣)そうそう、ネット上では彼女の出生の秘密が今後物語に深いつながりを持つんじゃないかなんて噂がありますが、そこまで描く余裕あるのかな?
  • ウソップ・・・狙撃手。懸賞金2億ベリー。新世界編からシックスパックになったウソップに感動したけど戦闘能力や強者にビビるのは相変わらず。見聞色の覇気は本物なのでしょうか。てかウソップって実力と懸賞金に差がありすぎだよなぁ。
  • サンジ・・・料理人。1億7700万ベリー(生け捕りのみ)。ドレスローザ編ではほとんど登場しなかったですが、最近になって原作で素性が明かされたことで物語の中心になるので大いに活躍してくれそうなサンジ。スカイウォークも結局は血筋なのかなぁ。映画は本編とは別物なのでサンジファンはたっぷり堪能できることでしょう。
  • トニー・トニー・チョッパー・・・船医。懸賞金100ベリー。最近手当てばかりな気がして私としては存在感が薄くなってきているのは否めない。まぁ立ち位置はドラクエで言う僧侶なので仕方ないか。
  • ニコ・ロビン・・・考古学者。懸賞金1億3000万ベリー。最近すっかり感覚がずれたキャラになってるロビンですが、この人は結局ポーネグリフの為なら裏切ることはしないだろうけど単独行動はしそうな気がするんですよねぇ。勝手な憶測ですけど。映画ではまさかのロブ・ルッチが登場なのであの時のトラウマが蘇ってしまうのかどうか。
  • フランキー・・・船大工。懸賞金9400万ベリー。もはや船大工でなくエンジニアもしくは科学者レベルにまで達した気がする彼ですが、相変わらずの漢っぷりと変形ロボにルフィたち同様目を光らせてます。
  • ブルック・・・音楽家。懸賞金8300万ベリー。ブルックってフランキーよりも身長高いんですよねぇ。そう見えないんですけど。彼もまた死んだ直前しか語られておらず出生地や過去はまだ明らかにされてません。どこでつながってくるのか楽しみです。

 

続いて、映画にのみ出てくるキャラの紹介。

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左上から

  • ギルド・テゾーロ(声:山路和弘)・・・今回の敵です。金を自在に操る“ゴルゴルの実”の能力者とのこと。金で力を誇示するという現実世界でもひれ伏すしかない強大な権力にルフィはどんな啖呵をきって拳を振り上げるのか。
  • カリーナ(声:満島ひかり)・・・ナミと過去に因縁を持ち、テゾーロと行動をともにするステージの歌姫。
  • タナカさん(声:濱田岳)・・・グラン・テゾーロの警備主任。壁をすり抜けるヌケヌケの実の能力者。ドアドアの実より機能性高いのかな・・・。
  • バカラ(声:菜々緒)・・・グラン・テゾーロのコンシェルジュ。相手から運気を吸い取るラキラキの実の能力者。この能力強いん??
  • ダイス(声:ケンドーコバヤシ)・・・グラン・テゾーロのディーラー。マゾ気質で打たれ強いとのこと。ガタイの大きいディーラーって務まるのか?フランキーと体格一緒ですね。

 

最後に本編にも登場するやつら!!どうぞ!!

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左上から

  • レイズ・マックス(声:北大路欣也)・・・かつて伝説のギャンブラーとして名をはせた男。革命軍に入ったという噂。ごめんなさいこいつは本編には出てこないですね。レイズをマックスってめちゃめちゃギャンブラーなネーミング。
  • 赤犬/サカヅキ・・・海軍本部元帥。金で何でも手篭めにするテゾーロにご立腹のご様子。さすがに直接対決はないかな。
  • ロブ・ルッチ・・・元CP9諜報員、現CP0諜報員。ドレスローザ編でまさかの登場と9から0になったということはめちゃくちゃ強くなってる証拠でしょう。映画でどんな役割なのか気になるところです。
  • サボ・・・ご存知ルフィの兄貴で革命軍No.2。原作でのルフィとの再会は涙しました。人気も高いからか映画にも登場ってことですかね。設定としてはテゾーロを監視していたという形での登場のようです。
  • コアラ・・・完全に格好がサボのサイドキックですが、元はフィッシャータイガーによって奴隷から解放された少女であり、奴隷としての癖が抜けず殴られない為に笑顔を絶やさないの女の子でした。その子が革命軍として出てきた時は驚きましたね。

 

 

 

 

 

ハートオブゴールドをさらっと。

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7月16日にTV放送した映画の前日譚である「ハートオブゴールド」。

これを見たほうが本編をより楽しめるよ~って意味合いのサブストーリーなわけで、これに関してはネタバレMAXでいきます。

 

 

あらすじ

ルフィたち麦わらの一味は、旅の途中でオルガ(声:浜辺美波)に出会う。彼女は海軍とマッド・トレジャー(声:小栗旬)というとレジャーハンターに追われているという。

なぜ狙われているのか、それは彼女の生まれ故郷が「アルケミ」という200年前に忽然と消えた鉄鋼の島だからであり、そこで生み出された「ピュアゴールド」なるとてつもない莫大な価値のある石の手がかりとして彼女は追われているらしい。

ルフィたちも航路変更しオルガとともにお宝探しへ乗り出す。果たしてルフィたちはマッド・トレジャーを相手に伝説の宝を手にすることができるのか?そして、マッド・トレジャーの背後に潜む者とは?

 

 

TVアニメスペシャルということで、本編同様ゲスト声優も豪華。トレジャーハンターであるマッド・トレジャーの声を小栗旬、オルガの声を浜辺美波、ほかに水原希子渋川清彦とタレントぞろいになっています。

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さてネタバレ解説ですが、

マッドトレジャーの背後にはテゾーロがおり、彼の命令でピュアゴールドを手に入れようと、手がかりであるオルガを狙ってたわけですね。

しかも、そのマットトレジャーは過去に自分の宝を盗もうとしたナミと、説明はありませんでしたがカリーナと思わしき人物を捕まえ、その女と共に捕らえられたとナミが説明しています。

世界政府もオルガを捕まえるべくロブルッチの指示の下、動いている姿がありました。

こうした接点が本編につながっていくわけですね。

 

そして、仲間よりも宝と言い張るマッドトレジャーに、宝よりも仲間だとキレるルフィの一騎打ちは、背景がキラキラしている中での白熱したバトルでした。

 

とにかく人間の欲深さをテーマにした作品だったのではないでしょうか。きっとその欲が映画版ではもっと巨大なものになっていくのだと思います。

 

さて不満な部分ですが、ゲスト声優の酷さたるや…

特にオルガがまあ酷い。抑揚ねぇし、台詞回しがイマイチだし。渋川清彦もキャラじゃない喋り方だし。多分やる気なかったんだろうなw

小栗旬はキャプテンハーロックでの経験が功を奏したのかドスを効かせた声で小栗旬ぽくなくて好演だったと思います。

 

スペシャルキャラも尾田先生っぽくない印象でした。オルガなんか永井豪作品に出てきそうなどろろん感があり、

マッドトレジャーもゼット将軍とバロックワークスにいたボムボムの実の奴を足して2で割ったような既視感。

 

 

後は技が古い…ゴムゴムのピストル、ガトリング、竜巻き、鬼斬り、刻帝ロゼオ、火薬星などなど初期の技ばかりな気がしましたね。それだけ小物ばかりだったと言えば納得ではあります。

それとちょいちょい過去のシーンの使い回しがちらほら。オルガにメシを食わせるシーン、サンジとゾロが言い合いしながら共闘するシーン、オルガの腕の✖️マークなどなど。オマージュとは言わないよなぁ。同じ作品なんだから。

脚本家はウォーターセブン編まで一気読みしたのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、約3年ぶりの映画版ワンピース、冬から夏にズラしたのはきっとスターウォーズのせいでしょうww

果たして麦わらの一味はどんな大博打を打つのでしょうか?

それでは、鑑賞後の感想です‼︎‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワンピース史上最高の大スケールバトル!黄金だらけに目がくらむ!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豪華絢爛!正に極上エンタメ!

とにかく金にまみれたステージでのド派手な展開、ワンピースならではの細かい設定や遊び心を忘れないユーモアな演出も忘れておらず、

オープニングから楽しませ、クライマックスではグランテゾーロ全てをぶち壊すほどの壮大なスケールでのバトル

ナミとカリーナの友情、テゾーロの秘めた過去、などなど盛りだくさんな内容を詰めに詰め込んだ尾田先生渾身の作品だったのではないでしょうか。

 

そして金が全て、騙されたやつが悪い、金のない奴には自由などなく金のある奴に支配されるのみと豪語する腐りきった悪の外道テゾーロに、

諦めることを決してしない俺が俺であることを俺が決めるフリーダムの塊、ルフィのギア4からの鉄拳制裁で完膚なきまで叩きのめす会心の一撃に爽快になること間違いなしの1本だと思います。

 

 

とにかく舞台であるグランテゾーロの規模がすごい!

入港した途端金粉の雨で迎えられ、ビックバンドジャズのベースに奏でられたBGMとともに見下ろす風景は金とネオンと誘惑に彩られた街並みにオーシャンズもうっとりと感じるロケーション。

田村で金、谷でも金、ママでも金!とヤワラちゃん顔負けな道路も建物も歩道も金、金、金!

 

そんな中で我々を釘付けにさせるのが見事なオープニング。ド頭からCGをフル活用したアニメーションで、

ザッツエンタテインメンツを合言葉に始まるカリーナとテゾーロのオンステージでの歌披露に合わせ借金まみれなロングロング海賊団の苦し紛れの襲撃に余裕綽々な麦わらの一味の戦いに合わせたキャラ紹介と懸賞金の映像がグレート!

 

そして、中盤でのルパン怪盗キッドイーサンハントも羨むお宝強奪ミッション!

能力あっての強引な作戦にハラハラドキドキです。

 

そんな中で描かれる元ドロボウ猫ナミと女狐カリーナの過去のエピソードも、信じてるのか騙してるのかの駆け引きを残しながら物語は進み、

具体的な説明はないもののテゾーロの悪に屈した悲しい過去も垣間見えた人間ドラマもちゃんと織り交ぜています。

 

 

あと忘れてはいけないのが、かわいい小者キャラのギャグセンスに満ちたネーミング。

アメ車ならぬカメ車、8匹の亀からなるカメ8エンジン搭載のロールスロイス改めタートルロイスや、

チキチキマシン猛レースばりになんでもありなホットシェルでは、真っ直ぐ進むことが信条のストレート軍曹や、レース中でチラリと登場する寅さんみたいな海軍中将、

赤外線カメラで防犯する全3タイプの赤目フクロウ

全身金色の凶暴なコウモリゴールデンバットなどなどオヤジギャグなのか子どもならではのユーモアなのか区別のつかない尾田先生発祥のアイディアに満ちた色とりどりのサブキャラが物語にクスリと笑いをもたらしていました。

 

 

 

 

 

とはいいつつ、ツメの甘さも。

とにかく何もかもてんこ盛りにサービス精神MAXな映画だったことに満足なわけですが、

いかんせん詰め込みではないですかえ?

と全体的に首をかしげてしまった印象も否めないです。

 

サカヅキやロブルッチ、サボとコアラに至っては今回の一件に果たして必要だったのか。

サカヅキとコアラに関してはワンシーンのみという寂しさで、

天竜人の護衛や管理をするために登場せざるを得なかったロブルッチに至っては、会場の外でサボとバトルする一幕もあるという、原作でもまだ見せてないCP0としてのロブルッチのお披露目にそれは見せちゃダメなんじゃないかい?とツッコミたくなり、この件要るか?と。

 

バトルシーンでもルフィやゾロが大技を出すほど苦しい展開にならざるを得ない相手でしたが、

それ以外はあっさり片付いてしまうし、向こうの敵の人数が少ないせいで見せ場のないチョッパー、ブルック、ナミに対する消化不良感。

そして、レイズマックスは特にいらんだろといった不要感。

 

一番しっくりこなかったのは、街の人たちが借金まみれになり奴隷として働くという設定は、些か自業自得なのでは?と。金に目がくらんだのはあなた達でしょ。ツケを払わされてる子供達には同情しますが、それで支配に対する自由への主張というのは少し無理があった気もします。

それでいて解決策はルフィの拳というのも無理ありすぎでしょ。

 

 

そうそう、バカラの持つ能力にも疑問点。麦わらの一味がとにかく勝ち続けたあとで奈落の底へ突き落とす、希望から絶望のジェットコースター的展開ですが、

そもそもあれだけ勝ち続けたルフィ達がまずおかしくて。もともと強運だったのか出来レースだったのかはわかりませんが、他人の運を操れるという能力の方が魅力的だし説得力があったのでは?と。

運がなくなったからと、腹痛やバナナの皮やタライ落としというのもギャグとして片付くけど…ありきたりだったかなと。

 

テゾーロのゴルゴルの実の能力もMr.3のドルドルの実の進化版だよなぁ。しかもこの弱点というのが微妙でした。そんなまことしやかに知られてるのなら街の人達にも打開策があったのでは?

 

ゲスト声優に関しては…ノーコメントでww

 

 

とにかく粗探しは好きではありませんが、気になってしまった以上書かざるを得ないと思い書いたまでであり、娯楽作品としては映画館で是非見て欲しい作品である事は間違いなしです。

 

 

 

 

もらった!777巻とトランプ!

今回の劇場鑑賞特典は777巻ということで早速いただきました。

もらったからといって決して本編鑑賞前に中身を見てはいけません!

壮大なネタバレが書いてあります!

0巻の時のような漫画が書いてあるわけではなく、尾田先生直筆のキャラ原画やコスチューム、細かい設定などが記載されており、

他にもナミとカリーナの過去、クライマックスのネーム、そしてテゾーロの過去が描かれたネームが載っております。

特にテゾーロの過去は本編では走馬灯のように流れるだけで全て把握できないのでこの777巻でのテゾーロの過去を見ることでかなり深く知ることができます。

なぜ彼が金の亡者になったのか、なぜ歌が好きなのか?自分より先に笑うやつを嫌う理由とは?背中の星形のキズの意味は?ドフラミンゴとの関係は?ステージショーの名称「GOLD STELLA SHOW」の意味とは?

そしてダークサイドに堕ちた理由とは?

 

はい、これが全て記されています!

なるほど!の一冊です!

 

そしてトランプですが、

それぞれマークと数字が名前に関連付けられたキャラの絵が載っているファンにはたまらない特典でした

が、

ルフィがいない!!

正確にはルフィ単体のものは一枚もありませんでした(泣)

もしかして何パターンかあるのかな?

どなたかルフィ単体の混ざったトランプお持ちの方いらっしゃいましたらコメントお待ちしております!

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というわけでこの夏必見のボリューム超満点の極上エンタメアニメムービーでした。個人的にはワンピース映画のなかでは一番好みの作品だったと思います。

特典欲しさに行くも良し!見たい映画がないから観に行くも良し!ファンならなおさら行くべき!暑いから涼みついでに行くも良し!

映画館だから楽しめる音と映像をご堪能あれ!

満足度 ☆☆☆☆☆★★★★★5/10

 

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