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映画「ちはやふる結び」感想ネタバレあり解説 青春全部賭けて突っ走れ!

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3月17日

ちはやふる 結び

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 競技かるたに恋と友情と汗と涙と笑顔といった、青春の全てを捧げた高校生たちを描いた感動の前後編。

はい。私見事に劇場スルーしました。

この手の作品て、ある程度年取ると警戒してしまいがちで。

需要としては10代から20代前半くらいをターゲットにしてるんでしょ?そんな感じするもんね~じゃあ俺見ないでおこーっと!

なんてスルーしたらいろんな世代の人が絶賛してて、あれ!?マジで!?と。

 なのでレンタル開始してから速攻で借りて見て超いいじゃん!!!て。

特に上の句はおもしろかったですね~。

下の句も良かったんですが、上の句に比べるとパワーダウンしちゃってるのが残念だったなと。ただ下の句には主役を食う女の登場のおかげで十分楽しめましたけど。

 

なので、今回の「結び」公開は、おいモンキーこらぁ!ワレこんだけ映画館行っといて何劇場スルーしとんねん!ちゃんと劇場で見ろやぁ!

もう1本公開してやるから!!

と、映画の神様に言われてると勝手に思い込んで早速鑑賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

「競技かるた」を題材にした少女コミックにもかかわらず、年齢や性別を越え幅広い層から絶大な支持を得た、末次由紀原作の国民的ベストセラーコミック「ちはやふる」。

2016年には「上の句」「下の句」と2部作での実写映画化され、200万人を超える観客動員を記録。

大人も感動すると話題になった作品が、完結編として帰ってきた。

前作に引き続き、キャスト、スタッフが結集し、また新たなキャストも加えて行われた今作。

瑞沢高校かるた部は最後どんな有終の美を飾るのでしょうか。

 

 

 

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あらすじ

 

 

いつも一緒に遊んでいた、幼なじみの千早(広瀬すず)・太一(野村周平)・新(新田真剣佑)。

家の事情で新が引っ越してしまい、離ればなれになってしまうが、高校生になった千早は、新にもう一度会いたい一心で、太一とともに仲間を集め、瑞沢高校かるた部を作った。
「新に会いたい。会って『強くなったな』と言われたい。」


創部一年目にして、全国大会に出場した瑞沢かるた部だったが、千早は個人戦で史上最強のクイーンに敗れ、さらに強くなることを部員たちと誓った。

 

あれから二年―、かるたから離れていた新だったが、千早たちの情熱に触れ、自分も高校でかるた部を作って、全国大会で千早と戦うことを決意する。


一方、新入部員が入り、高校三年最後の全国大会を目指す瑞沢かるた部だったが、予選を前に突然、部長の太一が辞めてしまう。
動揺と悲しみを隠せない千早…。
千早、太一、新は、再びかるたで繋がることができるのか?

 

今、一生忘れることのない最後の夏が始まる。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

 

監督

上の句、下の句に続き手がけるのは小泉徳宏

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名前こそはじめて聞いたんですが、調べてみたら案外色々作品撮ってたんですよね。

でも見てるの「タイヨウのうた」しかない・・・。

 

というわけで監督の作品をサクッとご紹介。

大学時代に自主映画製作を積み、2006年、太陽にあたることのできない難病の少女とサーフィンに明け暮れる少年との切ない愛を描いた「タイヨウのうた」で長編映画監督デビューします。

その後も、事故で記憶が1日しか持たない男が、学生プロレスに出会い、体にできた傷を通じて生きる実感を取り戻していく青春映画「ガチ☆ボーイ」。

化粧品のCMで共演した女優陣で構成し、昭和初期から現代までのそれぞれの時代に生きた女性達三世代を描いたドラマ「FLOWERS/フラワーズ」。

 音楽業界を舞台に、天才サウンドクリエイターと切ない恋愛模様を描いた「カノジョは嘘を愛しすぎてる」などを手がけています。

 

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 キャラクター紹介

 

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左上より。

  • 綾瀬千早(広瀬すず)・・・誰よりもかるたを愛し、瑞沢かるた部を作った張本人。無駄美人と言われ、恋愛にも鈍感。
  • 真島太一(野村周平)・・・瑞沢かるた部を影で支える千早の幼馴染で、人一倍努力家。千早に恋心を抱く。
  • 綿谷新(新田真剣佑)・・・かるたの非凡な才能を持ち、千早に競技かるたを教えた。千早に淡い思いを寄せる。
  • 大江奏(上白石萌音)・・・呉服屋の娘で日本文化と古典をこよなく愛す。百人一首への愛情は誰よりも深い。
  • 西田優征(矢本悠馬)・・・瑞沢かるた部のムードメーカーで、あだ名は試合時に食べていたことから「肉まんくん」。
  • 駒野勉(森永悠希)・・・勉強一筋だったが千早たちに動かされ瑞沢かるた部に入部する。あだ名は「机くん」。
  • 花野菫(優希美青)・・・千早たちにとって初めての新入部員。太一への恋心から入部を決意する。
  • 筑波秋博(佐野勇斗)・・・菫と一緒に入部するも、かるた経験者ゆえにプライドが高く、先輩達と衝突することも。
  • 我妻伊織(清原果耶)・・・新の高校の後輩で1年生ながら準クイーンの実力者。新のことを「おにい」と呼び慕っている。
  • 若宮詩暢(松岡茉優)・・・史上最年少でクイーンとなった実力を持つ。個性的なキャラクターグッズが大好き。
  • 周防久志(賀来賢人)・・・大学1年生からかるたを始め、3年で名人に。競技かるた界の最高峰に君臨する名人。和菓子が大好物。
  • 須藤暁人(清水尋也)・・・全国大会常連の名門・北央学園でエースだったOB。通称「ドSの須藤」。
  • 木梨浩(坂口涼太郎)・・・北央かるた部の主将で、かるたへの愛は強い。あだ名は「ヒョロ」。
  • 宮内妙子(松田美由紀)・・・千早たちの情熱、競技かるたの奥深さを知り、瑞沢あかるた部の顧問に就任した先生。
  • 原田秀雄(國村隼)・・・千早、太一、新をいつも見守ってくれている師匠今でも夢は名人。

 

前作のおさらい

 

 

ちはやふる-上の句-

ちはやふる-上の句-

 

 

 

 

小学校時代、転校生の綿谷新から“競技かるた”を教わり、その魅力の虜になった綾瀬千早。

幼なじみの真島太一を巻き込み、3人は競技かるたを通して強い絆で結ばれていく。しかし小学校卒業とともにバラバラとなってしまい、家の事情で故郷の福井に戻った新とは遠く離ればなれに。

かるたを続けていれば新と再会できると信じる千早は、高校に入るとすぐに“競技かるた部”の創設に乗り出し、高校で再会した太一を再び巻き込み、2人で部員集めに奔走する。

何とかメンバーを集め部を立ち上げるが、問題は山積みだった・・・。

 

かるたと聞くと一見地味で真剣味のしないイメージですが、こんなにも汗をかき体力を使うものだとは誰も思わなかったことでしょう。

鑑賞中、演者の熱気やまなざし、熱量に圧倒され、ガチ中のガチスポーツじゃんこれ!と思った人も少なくないはず。

そこから畳の刷れた音、かるたをはたく音などからその場にいてみている感覚に陥ってしまうほどの臨場感が素晴らしいです。

 

一応群馬人ということで、僕も幼少時代強制的に「上毛かるた」という群馬人のソウルトイズに触れていたこともあり、かるたで勝負するということがどれだけ速さを要し、頭を使い、尚且つ足がしびれることか体験済みであり、レベルは違えど、それを思い出させてくれた作品でもあります。

 

そしてなんと言っても広瀬すずの好演は忘れてはいけません。

天真爛漫なふるまいやアクティヴな行動、何事にも一生懸命な姿はとても輝いていて、かるたに対するひたむきな姿勢は、正に青春そのもの。そして消耗時の魂が抜けたような顔が笑えるおまけつき。なんと魅力的なことか。

 

これを劇場で見逃してしまったのが悔やまれます。

 

 

 

ちはやふる-下の句-

ちはやふる-下の句-

 

 

  創部一年目にして強豪北央学園に勝利し、全国大会への切符を手にした瑞沢高校競技かるた部。

千早はさっそく新に優勝の報告をするが、“もうかるたはやらん”という新のまさかの告白に動揺を隠せない。それでも、太一やかるた部の仲間たちとともに全国大会に向けて練習に励む千早。

そんな時、自分と同い年でありながらクイーンに君臨する孤高の絶対王者・若宮詩暢の存在を知り、千早の中で課題が増えていき、周囲を混乱させてしまう。

 

 

ここ最近2部作公開ってパターンは興行的には稼げるものの、評価的には厳しいってことが多くて。

中には、稼ぐためだけに無理やり2部作につくるって作品もありましたが、ちはやふるに関しては全くそんなことなく作られており、ちはや最大のライバル若宮詩暢を演じた松岡茉優がとにかく最高。

彼女の圧倒的強さに翻弄され完全に周りを見失うちはやは、スラムダンクで言う所の花道と同じ状態で、そこから彼女がどれだけ周りの仲間によって自分があるのかを見出していく展開は非常に胸アツでございます。

 

上の句の方がぐっと来る場面が多かった分こちらが見劣ってしまうのが少々残念ではありますが、上の句が太一の物語だとすれば、下の句は千早の物語ともいえる成長譚であり、そこから一人でなくみんなでかるたをやることが、何よりも力になるという美しく素晴らしい答えを見つけた彼らを目に焼き付けて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

長々とイントロダクションを書き連ねてしまいましたが、瑞沢かるた部は果たして最後の夏をどう過ごすのか、千早を巡る男たちの結末は。熱い熱い青春の1ページがどう刻まれるのか。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

青春全部賭けて突っ走った瑞沢かるた部に拍手!

一瞬は永遠に刻まれることを教えてくれた青春映画の新たなる1ページでした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細かい部分は「繋ぐ」を見ないと?ってなる。

今作は前日譚にあたる「結び」を見ておくと非常にわかりやすい運びになっていました。

1話10分程度で構成された全5話がHuluで独占配信されているんですが、実はレンタルビデオ店でもレンタルされており、実際鑑賞してみました。

結果、冒頭の部分や周防の近寄りがたいけど隙がめっちゃあるユーモアセンス、ラーメン屋が千早にとってどの程度の縁があるのか、我妻伊織と新の関係が明かされており、これを観ておくとより深く理解できるかと思います。

 

  • 第1話「今日は千早ちゃんの素敵な誕生日」

2年生になって毎日練習の日々を送る瑞沢かるた部。千早の誕生日ということでみんなが千早のためにサプライズで祝う姿が描かれています。

 

  • 第2話「2度目の全国大会、それぞれの想い」

ここでは2年目の夏、団体戦で見事全国3位になったことが明かされます。太一は自分がミスしたことを悔やみ部員たちに謝るも次こそは全国優勝と全員が再び心に誓っていました。

 

  • 第3話「千早ちゃん。クイーン朝鮮への正念場」

太一と新とよく通った屋台「ラーメンぽん太」で、つい口から出まかせで「お手つきしなかったらラーメンおごる」と言ってしま居、おごる羽目になってしまった所持金少ない原田先生と千早十の駆け引きが繰り広げられる中、クイーン戦であたるとされる我妻伊織の存在や若宮詩暢の強さを改めて痛感する千早が闘志を燃やしていく模様をコミカルに描いています。

 

  • 第4話「日本一を目指す西の挑戦者たち」

ここでは新が名人戦への挑戦権を獲得するために、かるた会で練習する風景が描かれています。みんなが新の事を「おにい」と呼んだり、伊織の新への想い、その相手がクイーン戦東の挑戦者だということに気付き闘志を燃やす姿などが描かれています。

 

  • 第5話「名人・クイーン決定戦≪序章≫」

ここでは本編直前にあたる名人戦直前の模様が描かれています。

詩暢は控室でひたすらかるたを並べ余裕の笑みを浮かべていますが、名人周防の方はひたすらもみじ饅頭を頬張る姿をコミカルに描いています。

ここで名人戦お相手が原田先生だということ、付き人が北央学園のドSの須藤だということ、周防の声がめっちゃ小っちゃくて何言ってるか聞こえないことなどが明かされており、クイーンの挑戦者が千早のように見えて幕が閉じるのですが・・・。

 

 

これを抑えておくと本編での「?」な部分を補えることができると思います。Huluに入ってない人もレンタルして鑑賞できるので、より楽しむために見てみてはいかがでしょうか。

 

 

やっぱり太一だよな。

高校生最後の夏を迎えた瑞沢かるた部が、様々な試練を乗り越え、再び全国大会に挑んでいく様を、最新技術やアニメーション、あえての無音といった演出や、ひとりひとりの心理描写、百人一首から読み取れるそれぞれの想いなど、前作で活かしたやり方をさらにブラッシュアップして有終の美を飾った完結編でございました。

 

モンキー的には上の句が非常によくできていたと思っていて、それを決定づけたのは、凡人であるが故に苦悩しながらも大事な人のために身を粉にしてかるた部を支えた太一という男をしっかり描いてくれていたからであり、それが今作でもしっかり描かれていたことがまずうれしかったです。

 

物語はまさかの2年生を猛スピードで片づけ3年生の春から描くという流れ。

2年生の名人戦終了後、新が千早に告白したことを知り、しかも親の期待を背負って東大理Ⅲ受験に挑むも成績が思うように伸びないという、ごくごく普通の高校生の悩みにぶつかった末、かるた部を去ってしまう苦渋の決断。

結果去ってしまったところで彼の気持ちが報われるなんてことはなく、結局かるた名人の周防久志と対決したことで、彼からかるたで強くなること、そして心を強くすることを教わっていくわけですが。

 

ぶっちゃけ恋に勉強にノックアウトしてしまったら自暴自棄になってしまうのは大人になった自分も身に覚えのある事であり、非常に共感できるキャラということもあってやっぱり彼から目を離せません。

 

予備校で一人残り、何度もシャーペンの芯を折りため息をつく姿は彼の心情を良くとらえていました。

チャンスにはドアノブがついていない、という先生の何気ない言葉も気が付けば彼を後押しするものへとつながるシーンも、まさかの上の句で屋上に取り残された太一と千早の再会に繋がるという演出、それを逃さなかったことで彼にとっての高校生活がどれほどのものになったか太一は気づかされます。

そしてそのチャンスがまさに目の前にいる周防との出会いに繋がり、彼は周防のそばで特訓を続けていく。

そして時の流れに逆らうことはできないけど、この一瞬は永遠に閉じ込める力がある。

千年の時を超えた今我々の前で読まれているように、その一瞬は誰かに受け継がれ誰かに与えることができる。

それができるのは今しかないと、周防が経験から得た教訓が太一のかるた熱を再び燃やし、走る姿には胸アツです!

 

 

コミカルなシーンが目立った。

ちはやふるってこんなに笑うとこあったっけ?というほど今回は笑わせる要素が非常に多かったのが印象的でした。

特に場内で笑いが起きたのは、周防の天然ともいえるボケっぷりです。

「繋ぐ」でもその片鱗が垣間見えていましたが、本編では爆発していました。

 

太一が名人戦の対戦相手だった原田先生の弟子だったことを知った中華料理店でのシーン。ここは先輩が、と太一が財布を開けようとしたところを制止して会計を済ませようとすると、財布の中身にお札が一枚も入ってないww

ベタではありますが場内爆笑でしたw

この後、お金を稼ぐために渋々断っていた夏期講習の講師の依頼を受け太一をアシスタントに従え授業をしに現地へ向かうんですが、京都ということもあり甘いものに目がない周防にとって八つ橋は格好のスイーツであり、ここでもまたいろんな味を吟味しては目的地になかなかたどり着けない周防に苛立ちを見せる太一とのやり取りが描かれており、ここでもユーモアあふれるシーンとなっていました。

 

他にも、相変わらず無駄美人の千早に、新が告ったことが噂になっていることを何とか食い止めようとする奏ちゃんとのやりとり、新入生勧誘時での千早の本気かるたのせいで部員を逃さないための嘘くさい演技、そこから結局本性を出してしまう千早。

 

オリエンテーションでの新1年生女子のイケメン探し、相変わらずスノー丸に夢中の詩暢が全国大会団体戦に初めて出場する新の応援に見向きもせず、スノー丸限定ライブに参加する姿、そしてガチ中のガチな応援姿とその顛末。

その後もスノー丸によってやりたくない仕事をやる羽目になる詩暢。

彼女の今作での立ち位置は非常に面白かったのですが、下の句であれだけクールな女王だったのに、今回スノー丸のせいで完全コメディリリーフになっていいたのは今回非常に残念でした…。

 

後は新率いる藤岡東高校かるた部の件。

「繋ぐ」で伊織は新の事が好きだということが明かされているのですが、本編では伊織が口を開くたびに新が食い気味で断るシーンが何度も描かれていて笑いを積み上げていました。

「おにい」、というだけで「ゴメン好きな人がいる」と返す新。だんだんその返しが早くなって秒殺が瞬殺になってしまうんですが、さすがにこれは伊織がかわいそうでしたねw

それでもくじけない彼女の屈強な精神が千早とのかるた対決で活かされていたのでオッケーなんですけども。

 

 

 

 しのぶれど。こいすてふ。

 

しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は
     ものや思ふと 人の問ふまで

 

 

恋すてふ(ちょう) わが名はまだき 立ちにけり
    人知れずこそ 思ひそめしか

 

今回本編で重要な歌になったのがこの二つ。

上の方は、誰にも知られないと思っていた恋心が、とうとう我慢できず顔に出てしまったという意味。

下の方は、恋しているという噂が立ってしまった。誰にも知られないようにひそめていたのにという意味。

 

この句は奏ちゃんが劇中でも語っていたんですが、当時歌合せの時に同時に読まれた歌として語られており、どちらも甲乙つけがたい素晴らしい歌として残ってきたそうです。

もしかしたら自分のせいで太一を路頭に立たせてしまったかもしれないと落ち込む、太一に思いを寄せる1年生の菫が、今回2人の対決までの過程を作った人物としてうまく描かれていたように思えます。

 

どちらも今と同じように昔の人たちも恋する気持ちは変わらないことが読み取れる句ですが、これが太一と新の二人の心情を直に表しています。

とうとう千早に思いを告げた新。それが噂になってしまい、様々な人物の想いまでも困惑させていく流れになっていました。

そして太一はその思いを告げぬままひたすら耐え忍んできた立場。下の句では詩暢が必ず獲る句として描かれていましたが、今作では太一の歌として使われていました。

 

2人を象徴するこの2つの歌は、クライマックスでの藤岡東での対決で見事に最後の一枚としてこの2つが残ってしまい、運命戦を迎える劇的な展開に。

読み方的に有利なのは「恋すてふ」なんですが、「運命戦は、運命じゃない」という原田先生の言葉に従い、「しのぶれど」を選ぶ太一。一線を越えようともがく太一に、奏ちゃんが、これまで耐え忍んできた人にだけわかる力があるというセリフが乗っかり、どちらの句が読まれるかという緊張の一瞬は手に汗握るシーンでありました。

 

 

最後に

回を重ねるとその分パワーアップしようと、登場人物が増えていくのはよくあることなんですが、それをしてしまうとボリュームアップするのがメリットなのに対し、全員を均等に描くことに無理が生じてしまうのがデメリットだと思っていて。

 

千早は千早で太一がいなくなってしまった状態でどう全国大会を勝ち上がっていくのか。

太一とばったり出会って、彼の腕をひぱってひたすら「なんで?なんで?なんで!?」徳返す姿が切なかったんですけど、そんな状況で立ち止まっていた時の原田先生が言ったセリフ「メガネ君がかるた止めるといった時、眉毛君はどうした?」という問いに、「私たちは強くなって彼が来るのを待つ」という答えにたどり着き、あらぶる心からふたたびちはやぶる佇まいへと変化していき、みんなをひっぱていく存在へと成長する姿をキチンと劇中で描いたんですけど。

 

正直千早と太一だけなんですよね、ちゃんと成長が見えたの。

他の3人、奏ちゃん、肉まんくん、机くんは今回完全控えで、新に至っても伊織との掛け合いくらいで彼がどうやって全国大会に臨むかってのは全然なくて。いくら団体戦初めてだからってなんか藤沢東のチームワークみたいなのがつみあがっていく描写があっても良かったんじゃないか。

もっといえば、瑞沢の新入生の成長描写も少なくてあっさりし過ぎというか。

個人プレーが目立った筑波は、一度大きな失敗をしてしまったんだけど、最後にそれを克服する姿が描かれていたのは良かったんだけど、反省してからの描写が足りなくてちょっともったいないなぁと。

 

そして一番は若宮詩暢が全然見せ場がないということ。

確かに今回は個人戦に焦点を充てず団体戦メインで描いていたから彼女がかるたクイーンとしての立場は活かされてなかったんですが、にしてもだ、やっぱり一人でやるかるたが一番て思ってる事に対しての、千早のチームワークこそが強くさせるって答えで個人戦で勝つって描写がどうしても見たかった自分としては非常に悔やまれる部分だったなと。

今回笑わせるかほくそえむかどっちかしかないんだもん。クイーンたらしめる姿を見たかったなぁ。

 

まぁ全部入れたら結局2部作構成になってしまいそうだから仕方ないことなんだと思います。これはこれでよかったんだよ。うん。

 

この日々がずっと続けばいいのに、と思うのがまさに青春だよなぁと。

で、その時代を過ごして築き上げたものをどうやって後世に伝えるか。強い人は周りにもそれを与える力を持っている、その答えにたどり着いた千早のラストは良かったですね。

 

あぁ終わっちゃったんだなぁ。ちゃんと上の句も下の句も劇場で見ておけばよかった・・・。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10


映画「トゥームレイダーファーストミッション」感想ネタバレあり解説 ララたん、ひたすらリポD状態。

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3月20日

トゥームレイダー・ファースト・ミッション

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アンジェリーナ・ジョリーの抜群すぎるプロポーションにより、アクションよりもそのたわわに実ったお胸に視線を奪われがちだった「トゥームレイダー」。

同じことを思った制作陣が、やっぱりスレンダーな女性の方が身のこなしとか考えると適役なんじゃない?と考慮した結果、今回抜擢されたスレンダー美女。

 ド頭から失礼な発言ですが、人気アドベンチャーアクションが今回リメイクされて公開です。

ララって名前は、アンジーよりも彼女の方がぴったりだと思うwララっぽくね?

 

今回いったいどんな秘宝を求め、どんなサバイバルを繰り広げるのか。

そして過去、ダニエル・クレイグジェラルド・バトラーといったアクション俳優を輩出しているだけあって、ララの相手役を誰が演じるのかも見もの。

 

今回何年振りかにワーナーブラザーズの試写室という、普段の試写会場よりもいい環境で早速鑑賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

イギリスのゲーム会社が制作した世界的人気ゲーム「トゥームレイダー」。

主人公の女性が様々な遺跡の中で冒険を繰り広げるアクションゲームは、その人気にあやかってアンジェリーナ・ジョリー主演によって映画化。

実の父親ジョン・ヴォイトがララの父親役としても話題となった彼女の出世作は、その後続編も公開される人気となり、今回アカデミー賞女優によって新たな「トゥームレイダー」を作り上げた。

アカデミー賞女優が強靭な肉体改造を成し遂げ、誰よりも強く賢く美しい、21世紀を代表するニューヒロインが誕生した。

 

トゥームレイダー (字幕版)

トゥームレイダー (字幕版)

 
トゥームレイダー2 (字幕版)
 

 

 

 

ライズ オブ ザ トゥームレイダー 【CEROレーティング「Z」】 - PS4

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あらすじ

 

ララ・クロフト(アリシア・ヴィキャンデル)は普段はごく普通の女子大生。

資産家の令嬢として生まれ、冒険家だった亡き父の遺志を受け継ぎ、初めての冒険に挑む。

それはなんと、神話上の島に隠された、世界を滅ぼす“幻の秘宝”を封印すること。

ミステリアスな土地で繰り広げられる、無敵のアドベンチャー・ヒロインが誕生するまでの物語ー
知られざる“ララ・クロフト伝説”がついにベールを脱ぐ!(HPより引用)

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監督

今作を手掛けるのはロアー・ウードック

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 今回で5作目となる長編映画の監督作品だそうなんですが、日本で公開される作品てこれが2作目のようで。

ぼくは今回はじめて彼の作品をみることになるんですけど、彼のはじめての日本公開作品てちょっと話題になったんで気にはなってたんですよね。

それがこれなんですけど。

 

 美しいフィヨルドの警官が広がるノルウェーを舞台に、大規模な崩落によって発声した巨大津波の恐怖を描いたディザスタームービーだそうなんですが。

主人公が長年地質学者として地震の研究を続けていて、引越しを翌日に控えたときに観光地での地盤に異変が起きたことを知って、さあ急げと。

でも、津波到達するのあと10分しかないよ!どうすんの!!っていうお話だそうです。

 

ちょっとおもしろそうですね。今回のこれが合っての大抜擢なんでしょうね。本編でも嵐で荒れる海の中に飛び込むララとかいい画でしたし、トゥームレイダーってオタから大体とったら何かしら自然の猛威が襲う仕組みなんで、きっと「THE WAVE」でのディザスター感を出してくれるんじゃないかと。

 

久々に復帰したアバウト男さんが以前ブログで書いていたのでそちらも是非どうぞ!

 

www.aboutman7.com

 

 

 

キャスト

主人公ララ・クロフトを演じるのは、アリシア・ヴィキャンデル。

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コードネーム U.N.C.L.E.」から着実にステップアップして立派な女優さんになりましたよね。女優でアクション映画主役でたらかなりの地位だと想いますよ。

こういうのを何年かに1本撮って、その間にアカデミー賞狙いの作品に出演してもらって、是非ジェニファー・ローレンスのようなキャリアを積んでほしいですね。

 

彼女に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

謎の組織「トリニティ」の一員で、ララの行く手を阻む男、マサイアス・ヴォーゲル役に、「ジャンゴ 繋がれざる者」、「ヘイトフル・エイト」そして「アントマン&ワスプ」に出演予定のヴォルトン・ゴギンズ

ララと共に冒険に出るルー・レン役に「アイアン・フィスト」、「ウォークラフト」、「ジオストーム」のダニエル・ウー

ララの父リチャード役に、「300(スリー・ハンドレッド)」、「モナリザ・スマイル」のドミニク・ウェスト

香港で質屋を営むマックス役に、「ショーン・オブ・ザ・デッド」、「ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!」、「ワールズ・エンド/酔っ払いが世界を救う」のニック・フロストなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回ララのがいかにして冒険家としての一歩を踏み出すかを描くとのこと。一体どんな謎を解き、どんなワナをかいくぐり、どんな強い女性へとなっていくのか。

女性版「インディー・ジョーンズ」の名に相応しい彼女の活躍に期待です!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

感想

 ララたんひたすら「リポビタンD」のCM状態!限界突破を繰り返し本能を開花させていく、新たなる第1章でした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中までのあらすじと詳細。

ジムで格闘技をし汗を流すララ。父がいなくなってから彼女は一人で生きていくことを決め、日々を謳歌していた。

相手はかなりの実力者故に、首をロックされギブアップしてしまう。

次こそはとリベンジを誓うもジムの料金を滞納するほど生活はギリギリだった。

自転車で荷物を運ぶメッセンジャー便で生計をたてている彼女は、自転車に穴の開いたペンキを垂らしながら、自転車で逃げ回る「キツネ狩り」の懸賞金が600ポンドと聞き飛びつく。

仲間から自転車で街の中を縦横無尽に逃げ回るララ。うまく逃げ切れるかと思ったが、とあるビルの前で父によく似た男性に目を奪われ、幼少時の事を思い出し、よそ見して車にぶつかり警察沙汰になってしまう。

 

彼女を引き取りに来たのは、ララの父が経営していた会社「クロフト社」の重役アナ(クリスティン・スコット・トーマス)。

大きな会社を経営しながらも、本当の関心ごとに夢中だった父リチャードは、仕事やららの面倒をアナに押しつけていたが、7年前に姿を消して以来、社長の席は空席だった。

このままでは彼が築き上げた資産は売りに出されてしまう。果たしてそれがリチャードにとって本望なのかと問うアナに対し、自分がクロフト家の人間だとしてもとしても私は会社を引っ張っていく人間ではないとかたくなに拒否してしまう。

 

しかしながら、父が遺したものが無くなってしまうかもしれないということが気になり、ララは会社を訪れる。

そこには顧問弁護士とアナがおり、彼の死亡断定書にサインすることでリチャードのすべての権利がララに移るわけだが、これで父が法的に死亡するという意味になり、躊躇してしまう。

しかし死んだら娘に渡すように、と父から託されたからくり箱を弁護士はララに渡す。

 

終着点が最初の文字となる、という謎の言葉とともに渡されたからくり箱。幼少時父がララにオモチャとしてよく与えたからくり箱をいとも簡単に解くと、中から鍵が現れる。

この鍵が一体何の鍵なのか。一緒に入っていた手紙の言葉が父へと近づく一歩なっていることに気付いたララは、父が遺した大豪邸の蔵を訪れる。

見事に暗号を解いたララは蔵の下から現れた隠し階段を下りていく。すると、そこには父が遺したたくさんの資料が積まれていた地下室だった。

再生して、と書かれたビデオカメラを再生すると、父がこれまで娘や会社に隠れて何を探し求めていたのかが本人によって語られていた。

 

彼の妻であり、ララの母親を亡くしたリチャードは、その後起きた超常現象の証拠を探すため、ひたすら旅に出ては、それが妻とのつながりだと信じ込んで、気づけばそれが彼にとってのライフワークとなっていた。

たどり着いたのは、日本の弥生時代に君臨していた邪馬台国の女王卑弥呼にまつわる神話。

彼女は邪悪な力を得ており、その強大な力を封じ込むためクーデターが起き、彼女をある島に封印したという。

その墓を再び開けると人類にとってとてつもない脅威になるということ、そしてそれを人類支配のための道具にしようと目論む組織がいることを明かし、自分しか知らない場所を他の人に漏らさないために、このビデオメッセージを消去しろという内容の映像だった。

 

人類を守るため、そして娘を守るために行動してほしいと訴える父リチャードの想い。

しかしそれは父に近づけるかもしれないという希望と捉えたララは、親譲りともいえる冒険心に駆られ、生きている父に会った最後の人物を探しに、香港を訪れる。

 

母の形見だった勾玉を担保に船を買う金を作るララ。見事に質屋に値切られ「忍耐力」という名の船と、その持ち主ルー・レンを探しに船着き場へ。

道中青年3人組にバッグをひったくられるが、見事に奪還に成功。しかし青年たちは刃物を出し再びララに襲いかかる。

逃げ場を失ったララは、丁度たどり着いた先が「忍耐力」と書かれた船だった幸運に見舞われルー・レンによって難を逃れた。

しかし、酔いつぶれていたルーは船の上から落下し、ララに助けられる。

 

実際彼を問い詰めると、船を貸したのは彼の父親であり、彼もまた父を失った状態であった。金のためならという条件で船を出すルー。

父が遺した謎の島は6000にも及ぶ小島の中の一つで、そこは海流がぶつかる地点から「魔の海」と呼ばれ、船乗りの間では絶対近寄ってはいけない場所として認識されていたのであった。

リチャードが遺した手帳の暗号を解き島の場所を突き止めたララは、ルーを説得し冒険の旅に出るのであった。

 

果たして無事島にたどり着けるのか。そして父に近づけるのか。

冒険家ララ・クロフトの本能がついに開花していく。

 

 リポD連発。

今回ララは胸チラがちょいセクシーなタンクトップ姿で駆け回ります。

孤島でのずぶ濡れ泥まみれ汗まみれのアクションてこともあり、どうみても僕には「リポビタンD」のCMにしか見えませんでした。

といっても今やってるカズのヤツじゃないですよw宍戸開とかケインコスギんときのね。

 

組織のやつらの隙を見て逃亡を図るララ。まずは全力疾走する姿に手に汗握る展開。

しかしたどり着いた場所は断崖。下には川が流れているも激流の勢い。意を決して木にしがみ付こうとしますが、やっぱりそこは無理。銃でバンバン撃たれてる状況なのでここで「ファイトーーー1ぱああっつ!!」とかなりの高さからジャンプ。

激流なのと、両手が縛られている状態のためアップアップしながら川を下っていきますが、数メートル先は滝になっておりまたもや危険な状態。

丁度ボロボロで錆びついた戦闘機がうまい具合に岩と重なっているではありませんか!

何とかそれにしがみついて無事危機を脱しますが、そこはボロボロの戦闘機.

人が乗っかったものなら今にも折れてしまいそうな翼。翼の折れたエンジェルとなってしまうのか・・・軋む音に怯えながらここでも再び「ファイトーーーー1ぱーーーーっつ!!」と意を決して機体へジャンプ!!

無事助かりました!!

中に入ってまずは縄をほどきましょうかね~って安心したのもつかの間。

やはりボロボロの戦闘機に触れてはいけなったのです。ララが入った機体の位置が悪かったのか、次第に重さで傾いていきます。

うまく縄を切って機体にしがみ付くララ。

機体はまさかの落下・・・ではなく、反転して別の何かに引っ掻かった状態で止まります。

しかし、やはり持ちこたえられるのはほんの数秒。このまま滝の中へ真っ逆さまになるのか!

 

するとなんて都合のいいところにパラシュートが!!頑張って手を伸ばすララ。ここでも届かない手を必死に伸ばして「ファイト―――――!!1ぱーーーーーっつっ!!!

 

一体何度ファイトすればいいのか。ファイトって1発だからいいのに、こう何発も使うとね・・・w

 

何とかパラシュートを掴み機体とともに落下しながら空を舞うララ。イエ~~イ!!パラグライダッ!(ホリケンLOVE)。

だが開いたパラシュートはすでに穴の開いた状態でうまく方向を制御できません。

結果森林へ突っ込み何とか着地に成功するも、お腹に思いっきり木の枝が刺さっている状態!

これは痛い。いたあ~~~~い!!!

このままでは身動きもできない状態。残りファイトいくつ残ってるか知りませんが、きっと残りわずかに違いないファイトを再び使って木の枝を抜きます!!!

ふぁ~~~いとお~~~~~~っ!!!!いっぷぅわ~~~~~~っっっつううううぃいいいやあああああっ!!!!

 

 

何とか危機を乗り越えましたが、さすがのララも精魂使い果たしたくらいぐったり。身を隠して体力回復に勤しみます。

 

これはほんの一部ですが、このようにララたんは、危機を乗り越えるたびに本能を開花させていくというサイヤ人のパターンで戦闘能力を上げていくのであります。

 

アリシアでよかった。

前作のアンジー版「トゥームレイダー」では、強く逞しく賢く気高く美しい、どんな状況も瞬時で判断する力を持つララ・クロフト像を作り上げていたわけですが、今作は主人公ララ・クロフトの最初の冒険になるという物語なため、ララは体力や根性はあるものの、あらゆる面で未熟で経験不足で、心に葛藤や躊躇し立ち止まってしまう、メンタルの弱さが要所で描かれていました。

 

島についたはいいもののいきなり危機に陥ってしまう彼女を駆り立てるのは、父親譲りの冒険心と本能ともいえる危機回避能力であり、そこから彼女がどう冒険家として成長していくのか、謎を解いていくのかという展開でありました。

 

今回この未成熟なララを演じたアリシア・ヴィキャンデルが凄くハマっていたように思えます。

冒頭でも書いた通りアンジーのナイスバディがちらついて、その体であんなしなやかな動き出来るの?なんて些細な疑問を持っていたんですが、アリシアくらいスレンダーなら納得だなぁと。

で、彼女の声ってすごく低いんですね。だから落ち着いてるようにも聞こえる、そこから自信に満ちたようにも聞こえるんです。

だから序盤での格闘技やキツネ狩りも声と表情が自身に満ち溢れているんだけど(実際腹筋バッキバキでしたねw)、やはり実力がまだ伴っていない。でもめげずに前を向いて生きようとする姿が凄く好感を持てました。

比較しちゃいけないんだけどアンジーはすでに完成したララだったからあの自信に満ちた表情はあれでよかった。でも、こっちはまだ未完成なんで、表情に隙を作って演じてるアリシアうまいなぁと。

 

初めて敵の兵隊を殺してしまう時も、自分がしでかしてしまったことに怯えてしまうんですが、そういうララを見るのはすごく新鮮でしたし、そういう部分でもきちんとララを演じたアリシアがアクションだけじゃないってところを感じられた部分でもありました。

そんなララがこの冒険でどう強くなっていくのかは見ものです。

 

で、また声の話に戻るんですけど、彼女叫ぶときは地声が低いから声が割れちゃうんですね。もうそこがキュートというか。

本気で飛ばないとしがみつけないような距離を必死で飛んでいくんですけど、そういう時に思わずかすれた叫び声がこだまして。なんというか、魂の叫びというかそのかすれた声が未完成なララを表現しているようにも聞こえてすごくよかったです。

 

実際のスタントも率先して彼女が演じたようで、格闘技での彼女の引き締まったボディ、鮮やかに寝技に持ち込む技術、走りながら弓を射る勇ましい姿や、とべそうにもない距離を高く飛ぶ跳躍力など、運動面で見てもピカイチでありました。

 

やはりまだ未完成だから今回ハマったなぁというのが正直な所なので次回作はやるかわかりませんが、どういうララ像を作るのかが楽しみの一つになりそうです、

 

父と娘の物語

今作は雄大な自然ある島の中でのサバイバルアクションや、遺跡の中での謎解き、嵐の中の海といったスペクタクルな画に圧倒されっぱなしなんですが、きちんと人間描写も描かれています。

 

やはり物語の大部分を占めるという理由から、リチャードララの人間描写は前作にあまりなかったシーンの一つ。

ララの事をベイビーと呼び、二本指を自分の口に当てた後、ララのおでこにあてる姿が何度も映されます。

 

本当は娘と離れたくない思いをかみ殺して冒険に出るリチャードの表情を惜しみなくアップで映し、その事情も知らず普通に振る舞う幼少時の娘ララ。

そんなララは大人になり、その時のことを常に思い出し彼の面影を求めるのですが、彼のビデオメッセージの真意を理解せず、父を求めるあまり忠告を無視して冒険に出てしまう。

お互いがお互いを思う姿はアドベンチャー映画だけではない親子の愛の物語としてもうまく機能していたように思えます。

 

ここがヘンだよ!トゥームレイダー。

今回それなりに楽しめたモンキーですが、どうしてもここヘンだよね・・・と思ってしまったところをざっくり挙げたいと思います。

まぁ変だからと言ってつまらなかったわけではないのですが、思ったことを書くことに特化したブログですのでご容赦ください。

 

  • 卑弥呼が邪悪な女王

父リチャードが探し求めた場所は日本のある島にある卑弥呼の墓。

卑弥呼は触れるだけで人を殺してしまうというとんでもねー能力を持った伝説として語られており、彼女の墓を持ち帰って人類を支配しようと企む「トリニティ」という組織を阻止すべくララは立ち上がるのですが。

まずこの島の名前が邪馬台という名の島で、この時点でおかしい。

島流しにした島の名前がなぜ邪馬台国みたいな言い方になってるのか。

 

そして邪悪な女王ってw一応記録としては卑弥呼には鬼道と呼ばれる、何か人々の心を掌握するような力を持っていたなんて説があるようですが、それでも邪悪ってのはちょっとひどいよなぁw

 

  • 卑弥呼の墓

卑弥呼の墓は島の中にある岩山の中に掘られていました。しかしどうやって開けるかは、リチャードしかわからず、そのカギとなるモノをララに託したんですが、船が座礁した時に紛失しちゃうんですね。

いやそれ絶対必要だから無くしちゃダメなんじゃね?って思ったんですけど、まぁ巧いことララはしっかり覚えてて。

そこはまぁいいんですけど、そこに書かれた文字ってのが、明らかに弥生時代にあったであろう文字ではなくて、めっちゃ西洋っぽい表形文字といいますか。エジプトかメソポタミア文明で見つかったかのような象形文字でして。

そんなの弥生時代に日本まで文明来てたの?と。

 

そして岩山の入り口をいくつものダイヤルロックみたいなものがついていて。

で、筒状のものに描かれてた絵文字に合わせていくと扉があくという仕組みなんですが、この技術もその時代にホントにあったの?とちょっと疑問。

 

他にも、床がどんどん抜けていく場所では、色のついた石を壁の穴に嵌めると止まる仕掛けになってるんですが、赤、青、黄、青、黒とありましてそのどれもがまぁ現代的な石というか、当時そんな色の石ないだろうと。

 

  • トリニティが鬼。

人類を支配しようと企む謎の組織「トリニティ」。その実態は劇中でも特に明かされず、島で見たコンテナのマークに「パトラ」と書いてあったくらいしかわからないんですが、唯一わかったことがあります。

それはこの組織鬼すぎるだろ!ということ。

 

その理由はただ一つ。

卑弥呼の墓を見つけ持ち帰るまで帰ってくるなという命令に縛られ、7年間もその島から出してもらえないヴォ―ゲルたち組織の皆さま。

ララと会ってないを言い出すかと思いきや、「ようやく人と話せた」というため息交じりのセリフ。そりゃあそうだ7年間も成果を出せず、リチャードのせいで全然見当違いのところをひたすら爆破しても何も出てこない。

定例報告してもいつも同じ内容。しかも話し相手が誰かも想像つかない状態、俺は一体誰と話してるんだ・・・と焦燥に駆られるのも無理はないです。

 

というかトリニティも7年やって成果でないなら引き上げるとかさせないんですかねwまぁきっと使い捨てとかにしようとしていたんでしょうね。もし見つかんなくても。あ―恐ろしい。

 

  • 香港から船?

父が遺した手紙には香港で船を2万ポンドで勝った形跡が残っており、それを頼りにララも香港を訪れます。

結果としてはそこで出会ったルーの父親もリチャードに同行して島を目指したようなんですが、地図上ではですね、香港から船で行くよりも台湾から船で行った方が日本に近いんですね。

これは想像ですが、きっと台湾ではだれも船を貸してくれなかったんでしょうw

だからちょっと遠い香港でチャーターした。もしくは昔イギリス領だった香港ですからそういった事情もあっての設定なんでしょうが、ちょっと考えたらどっちが利口かはわかると思うんですけどねw

 

 

 

最後に

 「THE WAVE」でその手腕を買われただけあって、決死のサバイバル感をうまくCG描写をすることでララの危機的状況をうまく描いていたし、そのギリギリな状況の中からどう考えても「リポビタンD」のCMみたいに「ふぁいとーーー!!!いっぱあああぁっっつ!!!」って声が聞こえそうな限界突破なララがモンキー的にはツボでした。

オマケに今回の相棒がダニエル・ウー演じるルー・レンというアジア人であるがゆえにクライマックスでルーが岩山からララを見つけ手を掴んだ瞬間、もうここまで来たらダニエル・ウーじゃなくてケイン・コスギだったら完璧リポDになったのに・・・と作品と関係ないことが頭をよぎって仕方ありませんでしたw

 

このアクションだったりサバイバルな状況がですね、実は冒頭からずっと続いててこれのおかげで飽きないように工夫されていて、アドベンチャー映画としては良かったと思います。

ただ卑弥呼の墓に入ってからは既視感のある仕掛けばかりで、出来たらそこにも新たな試みをしてほしいなとも思った部分ではありました。

 

変な部分もありましたが、アドベンチャー映画としては十分楽しめる映画だったように思えます。それもアリシア・ヴィキャンデルの地道なトレーニングの甲斐あってのアクションだったし、オスカー女優としての面もきちんと見せた心理描写だったようにも感じます。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「曇天に笑う」感想ネタバレあり解説 曇天どころじゃない、荒天だ。

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3月21日

曇天に笑う

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てんて~んどんどん てんどんど~ん てんて~んどんどん て~んどんどん

あのいつも明るい性格で賑やかに歌う、頭からはみ出したえびがトレードマークのどんぶり野郎「てんどんまん」が主役の映画!!

デデン!

「天丼に笑う」!!

 かぁ~~~~~つまらん!!!つまらんなぁ~~~!!!

 

曇天ひっくり返しただけじゃねえかっ!そんなオープニングだから誰も読んでくんねえんだ!

 

以後気をつけません。

 

というわけで、「亜人」でがっつりアクションもできるんだぜ!って見せ付けた本広監督が、若手俳優を集めて明治時代を舞台にした、ドキっ!男だらけのオロチ退治!なアクション映画が公開です。

とりあえずですね、みんなかっこいいけど華奢すぎるよwwガチマッチョはいねえのかw

そんな見た目は置いといて早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

文明開化の明治初期を舞台に、若者たちの譲れない思いと絆、主人公たち兄弟の宿命を描いた人気コミック「曇天に笑う」が、舞台やアニメといった様々なメディアからとうとう実写映画にも、世界を広げてきた。

宿命を背負った3兄弟と、幕府の精鋭、そして政府の転覆を暗躍する忍者といった3つの組織が、男のプライドと生き様、覚悟を背負い、巨大な敵に立ち向かっていく。

今注目の個性派若手キャストが勢ぞろいし、中でも主役はほぼノースタントでアクションをこなすという気合のいれ様。

兄弟の絆はもちろん、神社に仕える男たちが大蛇の暴走を阻止するというスピリチュアルな要素も入れた娯楽大作アクション映画です。

 

曇天に笑う コミック 全6巻完結セット (アヴァルスコミックス)

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曇天に笑う  上巻 DVD-BOX

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曇天に笑う  下巻 Blu-ray BOX

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あらすじ

 

 

幕末が終わり、文明開化が幕をあけた。

しかし、その裏では新政府に不満を持つ者が溢れかえり、犯罪率は過去最大。

日本は混沌の時代を迎えていた。

 

滋賀県の琵琶湖畔に建つ曇(くもう)神社は、数百年に渡り大津の町の治安を預かってきた。

第14代当主は、三兄弟の長男・曇天火(てんか)(福士蒼汰)。「どんな時でも笑っていられる強い男になれ!」という強い信条を持つ、強く優しく、お調子者の快男児で、大津の民から絶対的な信頼を寄せられている。

次男の空丸(中山優馬)と三男の宙太郎(若山耀人)、そして10年前に大怪我をしていたところを天火に助けられた金城白子(きんじょうしらす)(桐山蓮)と4人で暮らしている。

 

このところ大津では曇天が続いており、オロチ(大蛇)の復活が近いのではないかと、町民達が不安を募らせていた。

オロチとは、300年に一度、曇天が続くときに、〈器(うつわ)〉となる人間を利用して蘇り、すべてを滅ぼす巨大な力。

 

忍者集団・風魔一族がオロチのパワーを利用して政府転覆を狙う一方で、政府は岩倉具視(東山紀之)が管轄する特別チーム〈犲(やまいぬ)〉がオロチを封印するために動いていた。

5人のメンバーからなる犲には、実はかつて天火も所属しており、オロチを封印するためには6人の力が必要だった。

しかし、10年前に風魔一族に両親を殺されたことを機に、天火は国のためではなく弟たちのために生きることを決意し、犲を脱退。

犲の隊長である安倍蒼世(古川雄輝)は、オロチの復活を阻止するために、器の発見と抹殺を急いでいた。

 

ひょんなことから兄が犲のメンバーだったことと、両親が風魔に殺されたことを知った空丸は、兄を越えたいという強い思いから、犲に稽古をつけてほしいと懇願する。

最初は劣勢だった空丸だが、「あの曇天火と同じ兄弟と思えないな」という言葉を耳にした途端、身体に異変が起き、人外の力で犲を跳ね飛ばす。

空丸が〈器〉だと気づいた蒼世は、国のために空丸を斬る決意をする。

 

〈器〉へと変化し、苦しみ悶える空丸。

天火は空丸を助けようと曇家に代々伝わる、オロチを封じる力を持つといわれる二本の“護り刀”を手に、空丸に歩み寄る。

刀を振りかざした瞬間、思いも寄らぬ敵が天火を襲い、空丸は風魔一族に連れ去られてしまう。

 

天火は深手を負いながらも、空丸を助け出すために、風魔のアジトである獄門処へ一人乗り込む。

皆既日食までに空丸を助け出さないとオロチが復活してしまう。

果たして天火は、愛する弟を助け出せるのか・・・。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

 

監督

今作を手がけるのは本広克行

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幕が上がる」で、ようやく小舞台の実写や、オタ度全開の刑事映画に終止符を打ち、更なる映画製作を突き進めるのかと思いきや、がっつりアニメ作ったり、コミック原作のアクションエンタメをやったりと、あれそっち路線行くの?と拍子抜けしながらも、CGを駆使するなどして満足度の高い作品を手がけてくれています。

 

去年は命を繰り返す新人類の怒涛のエンドレスリピートバトルを描いた「亜人」を手がけ、長い物語を大胆にカットしてアクションに特化させ、上手く続編へと孕みを持たせた内容にモンキー的には満足でした。色々言いたいことはあるけどねw

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

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左上より。

  • 曇 天火(福士蒼汰)・・・曇神社の代14代当主。三兄弟の長男。どんなときでも笑顔を絶やさず、周囲の人々を明るく照らすような男。腕っ節の強さ、鉄扇片手に悪人達を懲らしめる。かつては右大臣直属部隊「犲」の隊長だったが、訳あって隊をやめた。

 

  • 曇 空丸(中山優馬)・・・三兄弟の次男。負けず嫌いでまっすぐな少年。兄を背負う重荷を少しでも減らそうと、日々鍛錬を欠かさないが、少し気負いすぎる面も。ちょっと放っておけないタイプ。

 

  • 曇 宙太郎(若山耀人)・・・三兄弟の三男。天火のことを父親のように慕う。とにかく純真な男の子で、兄二人はもちろん、大津の人々にもかわいがられている。

 

  • 金城白子(桐山蓮)・・・元は風魔の忍者。大怪我をしていたところを天火に助けられて以来、曇神社に居候中。いつも微笑みを絶やさない、空丸や宙太郎のもうひとりの兄のような存在。

 

  • 安倍蒼世(古川雄輝)・・・右大臣直属部隊「犲」の隊長。ときに冷徹な判断を下すが、国を護る志は誰よりも熱い。隊を抜けた天火をまだ許すことができない。

 

  • 鷹峯誠一郎(大東駿介)・・・犲の副隊長。男らしく巨大な斬馬刀を自在に使いこなすツワモノ。新人・武田楽鳥の剣の師匠。

 

  • 永山蓮(小関裕太)・・・二丁拳銃を華麗に扱う犲メンバー。天火、蒼世とは幼馴染で、二人の辛さをよく理解している。

 

  • 武田楽鳥〈市川知宏)・・・志願して犲に入隊した新人。まだまだ下っ端扱いだが.剣の腕はかなりのもの。

 

  • 犬養善蔵(加治将樹)・・・犲最年長のメンバー。どんな敵も拳でねじ伏せる。度量が広く、天火とも仲がいい。

 

  • 岩倉具視(東山紀之)・・・明治政府の重鎮。右大臣を務め、幕府が倒れる以前から、オロチ討伐を目的とした部隊「犲」を極秘裏に創設。

 

  • 迅影(池田純矢)・・・風魔一族。破壊神オロチ(大蛇)の復活をもくろむ忍者集団。

 

  • 霧生(若葉竜也)・・・風魔一族。破壊神オロチ(大蛇)の復活をもくろむ忍者集団。

 

  • 雷牙(奥野瑛太)・・・風魔一族。破壊神オロチ(大蛇)の復活をもくろむ忍者集団。

 

 

 

 

 

原作もアニメも全く知りもしませんでしたが、これおそらく女性人気がすごいんでしょうね。キャスティングもそんな匂いが・・・。

それはともかく話はなんとなく想像つきますが、アクションは一体どんなアクションなのか楽しみです。監督もしかしてこれも過去作リンクやるんすか?

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

笑えるかこんなの!

ぶっちぎりで笑えなくて泣けない、何もかも中途半端で急ぎ足で説明過多でとっちらけの、やっちゃった映画でした。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうした本広。

明治維新後という新時代の幕開けと共に訪れた300年ぶりの曇天模様。

どの時代にも幸せな毎日を送っている人もいれば、不満を募らせ荒れ狂う者もいるわけで、その治安を保っている男たちこそが曇3兄弟。

罪人を獄門島へ収監する役目を担い、町人たちから野菜を分けてもらうほど愛されている彼ら。

そんな彼らの中に、人々に災いをもたらすオロチの生贄となる器が!

オロチの器を見つけ次第抹殺しようと企む政府の戌、オロチを復活させ今の世の中をひっくり返そうと企む忍者たち。そして自分の兄弟が器となったことを知り、己を信じ助けようと模索する長男・天火。

様々な思惑が交錯する中、オロチは復活してしまうのか、そして弟の命は。

 

 

上映時間94分という恐ろしく短い内容の今作。

なるほど、ざっくりした時代背景やオロチの説明をヒガシにナレーションでしゃべらせ、こんだけキャラがいるのに深い人物描写もしなければ、アクションにも時間がさけるし、ピクリとも笑えないどうでもいい小ネタを挟む余裕があるわけだ。

 

この上映時間、監督の前作「亜人」もそれくらいだったと記憶しているが、あちらは原作で描かれてる一部分だけ映画にして、アクションに特化したから荒唐無稽な話だったとしても楽しめる要素があったわけで、急にアクションに目覚めたのかどうか知らんが、今回もそっち重視で行くのかな?と思ったらアクションも雑でした。

いや正確にはアクションが雑なんじゃなくて、テンポが悪いのか。

 

今回も原作の一部分だけ抜いての作品に仕上げたのかどうかわかりませんが、脚本はヒドイし、なんでそうなるんだよ、というツッコミも多いし、小ネタは笑えないし、後ろの雑音が邪魔だし、正直仕事後の映画鑑賞ってホントに面白くないと睡魔がパないわけで、案の定ウトウトしましたよ、ええ。

 

 

まぁ、こんな愚痴ばかりの感想になるよってのをここで最初に言っておきます。

というわけで、そんな映画だったけど見どころとか褒めるところとかなんとか探して発表しようと思います。

 

良かったところ。

  • キャストが全員男前。

これはもう予告とかホームページで事前に調べた時点でどの層を狙っているかがわわかりやすいキャスト陣だなというのは理解できたわけですが、実は意外と年齢のいってるイケてる俳優陣が総出演しているのがまず見どころでしょう。

しかも彼らが演じるのは、文明開化の鐘が鳴る明治時代なわけで、江戸の匂いがまだ残る中で西洋かぶれの近代的ないで立ちをする彼らがまぁカッコイイわけです。

 

福士蒼汰演じる天火に至っては終始きれいな着物を纏い、岩倉具視に呼ばれたパーティーでは、長い髪を結びタキシード姿でギャップ萌え。しまいには滝行をして自慢のナイスバディまで見せてくれるんだから、ファンにはたまらないですよね。

 

 

で、犲たちは揃いもそろって全員、首のフォックまで閉めたドイツの軍隊のような制服。冷徹なリーダーに、でっかい刀を振り回し後輩に喝を入れる鬼先輩、特にとりえないけどいかにも女子ウケしそうな銃使い、メシいっぱい食ってそうな愛想のある力持ち、そして特別部隊に入ったことでちょっと背伸びしてしゃしゃり出る若手と、あらゆるキャラが揃い団結して戦う。

こうなったらイケメングループ特有の○○担当みたいなファンが出てきてもおかしくない、ドSと包容系と美形と草食と力持ちが揃い、高水準な編成となっているわけです。

 

え~でもアタシのタイプこの中にいなぁ~いと思ったあなたには、将来有望な曇兄弟の3男宙太郎君なんていかがでしょう。

あんちゃんと小ぃにいちゃんにくっついて町の治安を守る宙太郎君の特技は、石をゴムで引っ張って当てるパチンコですが、てんで当たりません。それに対してあちゃぁ~みたいな顔をする顔はとてもキュートです。

しかもネバネバした食べ物が嫌いで兄ちゃんたちに無理矢理食わされるという末っ子特有のいじられ様。

そんな彼も一番下だから誰よりも空気の読める素質を持っています。あれだけ兄ちゃんから「笑え」と言われ続けただけのことはあり、天火兄ちゃんが負傷してもうダメか・・・と辛気臭いムードになれば、ほっぺをつねって笑顔を作り場を和ませるのであります。

こんな弟欲しかったぁ~なんて思えるきゃらくたーなのではないでしょうか。

 

  • 冒頭の映像で一気に入れる。

ドンドコドンドコ和太鼓のリズムに乗せながら、町を少し上から眺めるように始まる冒頭。そこまで大きな町には見えませんが、そこでは丁度お祭りのような催しがやっており、ここで監督お得意の沢山の人を見せることで画が映えるように見せる演出が活かされております。

そこからだんだん町人目線まで降りて来たら事件スタート。カットなしで狭い路地裏を逃げ回る罪人の後ろ姿をしっかりとらえ、3兄弟の見せ場が始まるわけです。

これはすごくよくできている映像だなと。

やはりたくさんの人を動かしての撮影は相当な準備とリハーサルがないとできないわけですから、それを途中までワンカットで見せ惹きつけるのは冒頭のシーンとしてのツカミは見事だと思います。

 

果たしてここでももクロのメンバーがちらっと映っていたことに何人が気づいたことか。

 

  • 音楽も良かった。

その冒頭のドンドコドンドコは和太鼓バンドの「GOCOO」が実際に出演して演奏していました。打ち込みのドラム音や電子音などが加わり映像とともにグルーヴが増していく爽快な音楽でございました。

主題歌を担当したサカナクションの楽曲にも参加してこの映画を盛り上げてくれていたようです。

 

 

悪かったところ。

率直な感想がつまらなかったわけでして、そりゃあおかしいいだろ、なんだこの演出、いるかこれ?みたいなあらゆる腹が立ったところつまらなかったところを隠すことなく書こうと思います。

 

  • 邪魔。

本広監督といえば、手前で出演者が会話したり、アップで映っている演者の背後で何かしら笑わせようとする演出が多々あります。

僕が好きなドラマ「踊る大捜査線」では特に乱発しており、青島が湾岸署をたらいまわしにされエレベーターでぐったりしているときに後ろにカエル急便がいたり、すみれさんと魚住係長がなんか喋ってる時に、後ろで緒方と森下がいがみ合っていたりと、とにかく画のどっかで何かしら遊び心を入れる演出をするのが特徴です。

 

正直手前に映っている人物の行動や言動が主軸なわけで、後ろがあまりにも主張し過ぎるとそっちに意識が行き過ぎて肝心の話が入ってこないことがあります。

要するに行き過ぎた演出をするとかえって逆効果だと。

これは僕の視点ですが、監督のこれまでのこうした演出は正直僕はギリギリセーフでやってこれたと感じています。

しかし今作は、特に冒頭のシーンですが町に群がる町人たちがカメラに近かったせいか、なんかやろうとしている姿が背景と化さず主張し過ぎていて非常に鼻につきました。

とうとう一線を越えてしまう演出をしてしまったかと残念で仕方ありません。

 

さっきも書きましたが、今回ももクロのメンバーが町娘役でちらっと映っております。しかも担当カラーのアイテムをつける親切な衣装で。

この時手前の役者のアップの後ろでボカシ気味に映っているんですが、これくらいがちょうどいい加減だと思うんです。後ろでなんかやってるな、ってのが。

 

  • ギャグが寒い。

本広監督はコメディ色の強い毛色の監督ではありませんが、クスッと笑わせる演出をよく取り入れています。

しかし今回はクスッともしない演出が目立ちました。

 

例えば、曇天が続くことでオロチがやってくるんじゃないか、お天道様が出ないから稲が育たねえ、ああオラこんな農業嫌だ、みたいな農民たちの不安をなだめる宙太郎との掛け合いが映っていましたが、ここで宙太郎は「大丈夫、天火兄ちゃんがなんとかしてくれる」みたいなことを言うんですが、まぁ説得力がないわけですよ。隣にいる宙丸は「?」みたいな顔で彼を見てるので。

そこで農民と宙太郎の会話のやり取りの間にウシガエルが鳴くんです。

よくあるのが、なんか素っ頓狂なこと言ってそれを聞いてる別の人間のほげぇ~っとした顔でカラスの鳴き声が入るパターンをよく目にしたことある方も多いかと思いますが。

恐らくこれをウシガエルでやろうとしたんでしょうが、この時の間が凄くへたくそで、しかも終盤ずっと鳴いてるんですね。

いやそういうのって1回ないし2回程度だからウシガエルの鳴き声が活きるわけで、最後に何度も鳴かせちゃせっかくのコント、いやシーンが台無しというか。

 

他にも、岩倉具視のパーティーで迷子になった宙太郎を探しに来た宙丸とどこへ行くかが定まっておらず2人して会談の手前で何度もぶつかるというのを延々とやってるんですけど、これもクドイ。

多分4回くらいやってたと思うんですけど、これも間が悪いし、彼らの背中を映してるしテンポが悪い。

笑わせたいならもっと彼らを近くでおさめて、変な間を置かずにポンポンやった後に、やっと同じ方向に行ったかとフェードアウトさせてからやっぱりもう一回みたいな方が笑えると思うんです。言葉で説明すんの、難しいなw

 

後は宙太郎全般の件ですね。そもそも彼のやることなすこと笑えないです。

 

そもそも笑わせるためにやってないのかもしれませんが、そこをいつまでもひひっぱってやってるし、もっと緻密に見戦火や行けないところを切ってまでカットをかけずにやってるんだから、きっと笑わせようとしてることは明確です。

 

もう少しこういうところで本領発揮してほしかったですね。

 

  • ツッコミどころ満載。

途中でも書きましたが、まず岩倉具視演じる東山紀之のナレーションが延々と続きます。いわゆる説明です。

いつまで説明するんだ?というくらい説明してます。

しかも岩倉がオロチを封印するにはってのを、犲に説明した後、間髪入れずに次のシーンで白子が天火に同じ説明をしてるんです。ウザ。

 

刑務所に収監されている風魔一族のお面をつけた男。

風貌や髪の色からどう見ても白子に見えます。でも白子はシャバで普通に曇兄弟と暮らしているから彼ではありません。

ちなみに白子は元々風魔一族だってことが明かされていますが、そうなってくると自ずとこのお面の男の正体って見えてきますよね。白子に関係してるって。

せめてもうちょっとわかりづらい設定にしてくれないと。せめて髪の毛の色変えろよ。

 

天火は宙丸に乗り移ったオロチを封印しようと、曇家に伝わる刀を抜いて宙丸に刺相とするんですが、背後から何者かに刺されて重傷を負います。

どうしようと困惑しながらも宙太郎の治療によって風魔一族にさらわれた空丸を助けようと獄門島へ単身乗り込むんですが、手下どもをあっという間に一撃で倒すんですね。

あれ?おめぇさっき背中刺されて立てないくらいじゃなかったっけ?と。その軽い身のこなしはそんな傷を負ってもすぐできるもんなんかい?と。

 

よくよく考えてみると風魔一族相手に一人で戦おうとする宙丸も腕に傷を折ったりしますが、その後天火との稽古で全くの無傷になってることが分かります。

そういうとこですよね~雑なのって。

 

雑で言えば獄門島にいる囚人たちがオレンジの囚人服着てるのもおかしいです。明治時代の囚人手そんな色の服着てたの?

 

  • 人物描写が薄い。

一応3兄弟の仲の良さや、天火が背負うもの、次男の葛藤などは描かれていたので大方物語はわかりやすく進行していくのですが、それ以外の人物描写が弱すぎ。

特に犲たちはあれだけ器殺すとか言っといて、元犲のやつの弟が器だとわかっていても任務を遂行するくらいのこと言ってるのに、コロッと天火の味方になっちゃうのがなんとも。

天火一人で風魔一族と戦っているところを漁夫の利で宙丸殺そうとして天火のお兄ちゃんパワー爆発!!の方がガチの三つ巴って感じでクライマックス盛り上がると思うんですけどね。

 

安倍蒼正はそれなりに主要キャラなのはわかるから、天火との確執なんかも描かれてましたけど、他の奴らがなんで天火と仲良くしゃべってるのとか一瞬よくわからないですよね。

もちろんみんなで映ってる写真が何度も映るからこいつら同期なんだってのが伝わるんですが、せめて昔話くらい織り交ぜて彼らが仲良かったってのをセリフに盛り込んでも良かったし、そこから彼らの人となりが伝わるんじゃないかなぁと。

 

 

後は核心に触れてしまうツッコミどころばかりなので控えますが、なぜおまえはそこにいてチャンスをずっと窺ってたんだよ、他にできることあったろ、とか、オロチオロチいうとりますけども、オロチ全然出てけえへんやんかとか、風魔一族に命狙われてるのに何でそんな大事なことをお前は兄弟に隠してんだとか、まぁ色々ありまして。

 

何というかとにかく残念な映画でありました。はい。

 

 

 

最後に

これまで本広監督の作品を追いかけてきたので今回も鑑賞したのですが、これまでずっと擁護してきたのに、今回は無理でした。

なぜ1時間30分でこの物語を収めたのか、もっと人物を掘り下げていけば泣ける部分も強調できたかもしれないし、アクションだってもっとやれたかもしれない。

今回アクションのカメラワークがなんか雑に感じたんですよ。宙丸視点でアクションやるとことなんか良かったんですけど最後がなんか雑というか。いわゆる時代劇のクライマックスみたいな感じ。アクションというか殺陣になるのかあれは。

だったらもっと時代劇っぽく見せりゃよかったんだよ。

 

正直冒頭の「天丼に笑う」とか俺のボケも面白くないんですけど、それと同じくらい今回は笑えない映画でした。いろんな意味で。はい。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆★★★★★★★★2/10

 

映画「BPM ビートパーミニット」感想ネタバレあり解説 かつて命を削って戦った若者たちがいた。

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3月24日

BPM/ビート・パー・ミニット

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 去年のカンヌ国際映画祭でグランプリと国際映画批評家連盟賞をダブル受賞した作品がいよいよ公開です。

エイズを題材とした作品を、僕のようなほとんど無知に近い人間が見ていいのだろうか、いや僕のような人間こそ見るべき映画なんだろうと、そんなことを見ようか見まいか悩んだときに感じまして。

ちょうど1年前にも「わたしは、ダニエル・ブレイク」という映画を見て、世の中こんな生きることが苦しい状況なのかを痛感し、人間てなんだろうと途方に暮れながらも感動した映画とであったことを考えると、この映画もそんな、僕に何か教えてくれる映画であって欲しいなと。

 そもそもなんで観たいかってのは、カンヌの冠ってのは興味が湧くもので、ここ最近そこまで理解できない作品てのはなくて。

それとこのポスターですよね。すごくいい。ピンクが程なく使われていて、後ろに対照的な緑があって、真ん中にとびきり笑顔の青年。なんとなく、なんとなくだけどこの物語が透けて見える感じが良いなと。

タイトルも良いですよね。一応音楽やっていた身としては、曲のテンポを現す言葉として使うのでなれてはいますが、ここでは心拍数とかの方を指すのかな?

 

とにかく、病に抗うように生きる炎を燃やした彼らの物語を早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

90年代初頭のパリを舞台に、HIV/エイズの活動団体「ACT-UP」のメンバーの生死をかけた製薬会社や政府に対する過激な抗議活動、その中で一組の恋模様を描いた青春映画。

当時実際にメンバーとして活動していたという監督の実体験を基に物語を構築し、ゲイパレードのデモ行進などの、彼らの活動ぶりから醸し出される空気感や躍動感、絶望を抱きながらも限りある生を謳歌しようと必死に叫ぶ姿を見事に再現させている。

彼らの魂の叫びが観る者を激しく揺さぶる、渾身の1作。

 

Moving Politics: Emotion and ACT UP's Fight Against AIDS

Moving Politics: Emotion and ACT UP's Fight Against AIDS

 

 

 

 

 

あらすじ

 

90年代初めのパリ。

HIV/エイズは目には見えない形で確実に広がり、、とくに若い世代に大きな被害を及ぼしていた。だが、政府も製薬業界も一向に対策に本腰をいれず、社会的にもHIV感染者に対する偏見や差別が広がりつつある。

そんな状況の中、パリを拠点に活動する団体「ACT UP-Paris」には、様々な人が集まっていた。

恐怖や不安に苛まされる感染者はもとより、恋人や子供が感染し対策を訴える家族、あるいは陽性ではないものの問題意識を持った者。彼らにとって、団体こそが本音を語れるいわば疑似家族のような存在であり、他のメンバーたちと熱心な議論を交わしたり、抗議活動に参加することは個人的な支えにもなっていた。

新しくメンバーに加わったナタン(アルノー・ヴァロワ)もそんなひとりで、HIV陰性ながら、積極的にミーティングや示威活動にに参加していく。

彼らはエイズ患者やHIV感染者への不当な差別や環境を改善するため、正しい知識を啓蒙するためのデモ活動や、政府や製薬会社への抗議、高校での性教育などの活動を行っていた。

グループの中でももっとも政治的で行動派なカリスマ的存在のショーン(ナウエル・オエレーズ・ビスカヤート)は、自身もHIV陽性という現実を抱えており、温和な活動を続けていてはいつまでも現状を変えられないと訴えていた。

メンバーのまとめ役であるチボー(アントワン・ライナルツ)や、オーガナイザーのソフィ(アデル・エネル)は、そんなショーンのやり方に、時に反感を覚えながらも、製薬会社の責任者達の偏見や無関心さに失望し、行動を共にする。

やがて彼らは、製薬会社のオフィスに押しかけ、血液に見立てた真っ赤なペンキ袋詰めにしてオフィス中に投げつけたり、許可なく学校を訪れて生徒達にコンドームを配ったりと、その活動は日に日に過激さを増していった。

内向的なナタンは密かにショーンに惹かれていく。

ある日、女子学生に差別的な言葉を投げかけられたナタンにショーンがキスをしたことをきっかけに、二人の距離は一気に縮まる。

 

まるで死への恐怖に抗うかのように、エネルギッシュに生を謳歌し、お互いを求め合う二人。だが病魔は確実に、ショーンの身体を蝕んでいた。

 

一向に治療薬の開発は進まず、手の施しようがない状況下で、目に見えてやつれていくショーン。

そんな彼をナタンとACT UPのメンバーたちはただ見守ることしかできず――。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

 

 

監督

今作を手がけたのはロバン・カンピヨ

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毎度毎度ヨーロッパの著名人はわからず勉強不足だなと痛感するんですが、今作でカンヌグランプリを獲ったことで、今まで以上に広く知られることになったのではないでしょうか。

 

そんな監督はローラン・カンテ監督と出会うことで彼の作品に携わり、中でもローラン監督が一番高く評価された作品で、多くの移民達が暮らすパリのある地域の学校で、出身国も生い立ちもバラバラな生徒達の1年間を見つめていく「パリ20区、僕たちのクラス」に共同脚本として参加。

その後手がけた「イースタン・ボーイズ」はベネチア国際映画祭でオリゾンティ賞(最優秀作品賞)を受賞し注目されたようです。

 

パリ20区、僕たちのクラス [DVD]

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今作は監督が当時ACT UPのメンバーだったことから作られたとのことで、よりリアリティある内容になっていることでしょう。

 

 

 

キャスト

ACT UPの中心メンバー、ショーンを演じるのはナウエル・オエレーズ・ビスカヤート。

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アルゼンチン生まれの俳優さんだそうで、何作か主演を演じたり、賞を受賞しているようですが、どれも日本では公開されてないみたいで、今後これを機に公開作が増えれば良いですね。

 

ソースが少なすぎてなんも書けん・・・

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ショーンと惹かれあっていく青年ナタン役に、これが活動休止後の復帰作となったアルノー・ヴァロワ。

ACT UPのオーガナイザー、ソフィ役に、「水の中のつぼみ」、「午後8時の訪問者」のアデル・エネル。

メンバーのまとめ役チボー役に、アントワン・ライナルツなどが出演します。

 

アデル・エネルしか知らない・・・

 

 

 

 

 

 

実話から生まれた若者たちの闘いと、それと平行して過ごしたかけがえのない愛と青春の日々。どれだけ魂を揺さぶられるのか楽しみです。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

感想

 まるでドキュメンタリーのよう!!

公に抗議した青年たちの活き活きとした「生」に、一生懸命生きることの意味を教えてもらった!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無知は敵だ。

まずこのような活動団体があったことを今回の映画を通じて初めて知った。

初めて知った、と言いながら時代背景は90年代初め。すでに25年以上も前の事。

確かに少年時代急激にエイズについて学校や「ACT AGAINST AIDS」のライブや12月1日が世界エイズデーであること、川田龍平さんがよくTVに出て活動していたこと、コンドームの必要性など、知る機会は増えていったわけだけど、感染した人たちやその運動に賛同した人たちががこうやって、過激な活動をして世間に訴えていたことなどは全く持って知らなかった。

 

「エイズ」も「HIV」の区別もままらなない自分にとって、こういう映画を手掛けたことはすごく称賛できることであり、また渦中の彼らも一人の人間であり、ゲリラ活動や真剣に議論したりするだけでなく、限りある時間を謳歌している姿にも感銘を受けた。

 

ただただのほほんと過ごして日常を消化している僕のような人間よりもよほど彼らは生きる価値のある人間で、それに対し決まりごとのように努力している、とか理解しているとか上辺だけ言ってその場を逃れようとしている製薬会社の人間たちに心底腹が立った。

 

もちろん製薬会社の人間も努力していたのかもしれない。だが彼らの命の砂時計は刻一刻と減ってきており、その砂がいつ全て落ちるのか理解したうえでそんなこと言ってるのかい?と。

実際製薬会社は新薬を作ったけど、生産が追い付かないためにくじ引きで配るだとか小バカにしてるし、団体と意見を交わす席を設けても上から目線の姿を見て、全く状況を理解してない考えに見えて、マジで出直して来いと。

 

普通に生きたい。

正直最初は見ていてちょっと怖かった。

製薬会社のプレゼンテーションに潜入し、血のりの袋をぶつけて俺たちは怒ってるんだ、みたいな演出を繰り返していて。

でも、最初のゲリラは間違った行動だったという説明がされる。本当は血のりは人間にぶつけるためのものではなかったし、警察が来た時に自らつけるために持ってきた手錠も、会社の役員にかけて自分たちの訴えを叫ぶための道具ではないと。

 

行動こそ過激に見えてしまうかもしれないけど、決した彼らは暴力で訴えるようなことはしないし、根底にあるのは自分たちの話を真摯に受け止めてほしいというポリシーがあった。

ちゃんとそれを冒頭に挿入することで、彼らの行動が過激だけど彼らなりのルールを用いて動いているということが説明されていたので、最初の恐怖感は拭うことができた。

 

当時はゲイであることが今以上に偏見や差別的な目でみられ、尚且つエイズ患者という病気がのしかかることでよほど息苦しい生活を強いられていたのかもしれない。

電車内で男同士がキスをするだけで座席から立ち一目散に離れる乗客の姿や、高校の授業を中断させコンドームを付けろと訴えるも、あたしたちゲイじゃないからコンドームなんていらないと間違ったことを認識してしまっている少女たち、製薬会社に抗議している彼らを拘束しようとする警察たちが全員手袋をしていること、それが当時の世間の考えであって、まともに扱われていなかったとんでもない偏見をされていたというのがうかがえる。

 

そんな彼らが真正面から抗議したところで、対等に扱ってくれるわけがない。

同じ人間なのに。

だからこそのゲリラ的な行動だったんだなと。

 

それを繰り返すことでメディアが扱い、世論が動き、世界が変わればと。

 

「ACT UP製薬会社で新薬の製造を急げと訴え」みたいな記事とか、「ACTUP今年もゲイプライドでパレード」とか。

そうすれば彼らって何モノ?って興味は沸くし、自然と知ることになるんですし。

 

そんな活動をしながら、一組の恋愛要素もしっかりと盛り込んでいるのが面白い。

一人はHIV陰性の男性で、もう一人は創設メンバーにしてHIV陽性の男。

ひょんなことから急接近し愛し合っていく。

コンドームの必要性を訴えているのに、陰性のナタンはゴムなしで性行為しないとした気にならないと話す。でも陽性であるショーンはそれはダメだよと返す。

どうしてエイズに感染してしまったのか、なぜナタンは陰性のままなのか、互いの過去が少しづつ明かされていくのも、HIV患者という部分を外せばごくごく普通の恋愛描写なんですね。

ショーンの病状が悪くなって献身的な介護をしたり、その中で二人で海に出かけたりクラブで踊ったりってのも、前半では活動メインで描かれているんだけど、こういうのを挟むことによって自分たちとの距離が縮まって見えて。

 

要は彼らも普通の生活を送っていたんだなと。普段の僕らと違うのは、週1回ミーティングをすることと野外活動くらい。病気だってのが一番違うことなんだけども。

 

人生を賭けた行動の隙間でこうした日々を見せてくれることが非常に良かったです。

 

エイズとHIVの違い。

今でこそエイズで死ぬことはないという時代になってきているけれど当時はやはりエイズ=死だったみたいで。というか今でもそう思ってる人多いんじゃないでしょうか。

そしてエイズとHIVは同じだと思ってる人。はい、まさに自分がそうでした。

 

映画でも語ってる通り無知は敵であり、罪だとも思っているモンキーとしてはこれを機会に最低限の事は学ぼうと調べてみました。

 

まず、HIVとエイズの違いですが、

HIVとは「ヒト免疫不全ウィルス」の略で、免疫に必要な細胞(マクロファージやCD4陽性細胞)などに感染するウィルスの名前だそうです。

実際にショーンや他の陽性患者はしきりにCD4がいくつまで下がってきているというセリフがありましたが、どんどん免疫が落ちてきていたというのが分かると思います。

 

それに対し、エイズはこのHIVウィルスが増えたことによって様々な病気を発症することをエイズ(後天性免疫不全症候群)と呼ぶんだそうです。

ショーンは、口内にカンジダが出来たり、クリプトスポリジウム症、カポジ肉腫などさまざな合併症になっています。

 

 

感染経路についてですが、輸血の際や注射の使いまわし、コンドームを使用しないままのアナルセックスなどがあげられ、ゲイがHIVウィルスに感染してしまう要因はもちろんのこと、劇中で薬物使用者にも注意を促していたのはそのためだったんですね。

実際、精液、血液、膣分泌液などの体液HIVは分泌されており、それらが粘液や傷のついた部分に触れないようにすることが予防の一つとされており、性行為でのコンドームがいかに大切な予防対策なのかが理解できると思います。

 

映画の舞台である90年代では、まだ抗HIV薬が浸透していなかったり、開発の成功がされていなかったために、こうしたデモ活動の矛先が製薬会社や政府だったわけですが、96年に開発に成功したのをきっかけに、世界中で少しづつ治療を受ける患者が増え、現在では年間死亡者はへってきているそうです。

 

HIVを無くすことは無理だそうなんですが、エイズになることはこの抗HIV薬を投薬することで、免疫が減ることがおさまり、普段かからないような病気になることなく普段の生活に影響されない暮らしを送ることが可能だそうです。

そのためには早期発見することが第一だそうで、特に日本人はこの構図を理解していない人が多く、検査をした段階で免疫が落ちており、既にエイズを発症している人が多いのが現状とのこと。

 

こうした状況にならないためにも予防と検査は大事だというのが今回調べて学べました。

 

 

最後に

 今回どちらかというと映画を楽しく見るというよりも学ぶための教材感覚で鑑賞した方が強かったです。

正直もう一度見たいかと言われるとそこまでの出来とは感じられなかったので見ないとは思いますが、時に映画は自分が今まで知らなかったことを教えてくれる面を持っており、そういう意味では一度見て損はない作品だったと思います。

 

かつて過激な行動を繰り返し世間や政府に偏見や病気の存在を訴えた人たちの戦った記録でもあり、彼らの活動によって今死なない病気にまで進歩したこと、その反面多くの命が失われてしまったこと、例え死ぬとわかっていても生きようと必死にもがいて日々を謳歌した人がいたこと。

そういう人たちが「今を生きる」ということがどれだけ美しいものかというのをしっかりとらえた作品だったと思います。

 

とりあえずですね、会議とか討論するときは拍手じゃなくて指パッチンでやった方がいいですねw今回それがすごくよかったw

あれ絶対効果的でしょ。だってブーイングとか拍手とか雑音なしで言いたいこと言えるんだもんw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

モンキー的2018年4月期待の新作映画

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3月25日

モンキー的2018年4月期待の新作映画

 

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春が・・・二階から落ちてきた・・・。

(重力ピエロより)

 

 

2018年ももう4分の一が終わろうとしています。

ようやく寒さも和らぎ、着込んでいたジャケットを1枚脱いで、花粉症との闘いもこれからが本番。

しっかり予防対策して映画館へ行きましょう。上映中のくしゃみは目立つし恥ずかしいし、ひどければ迷惑になりますからね。

 

 

さて、3月最終週に怒涛の新作映画が公開されますが、実は4月の頭もこれでもかと詰め込んだ新作映画たちが待ち構えています。

映画館はスケジュール組むの大変ですな。

まぁどうせ、どこもいちばん大きいスクリーンはドラえもんなんでしょね。

 

というわけで今年の春休み&GW映画は、映画好き野郎どもが映画好き少年になってしまうラインナップです!!!

野郎ども!!!心してかかれ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

娼年

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期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

4月6日公開

 

  • 出演

 

 

森中領・・・松坂桃李

御堂静香・・・真飛聖

咲良・・・冨手麻妙 ほか

 

  • 解説

 

 

「娼夫」として生きる男を主人公に性の極限を描いた石田衣良の同名小説を、2015年に上演した舞台版が大きな反響を呼んだ監督・三浦大輔×主演・松坂桃李のコンビで映画化。

大学での生活も退屈し、バイトに明け暮れ無気力な毎日を送っているリョウ。ホストクラブで働く中学の同級生シンヤがリョウのバイト先のバーに連れてきたホストクラブの客、御堂静香。彼女は秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナーで、恋愛や女性に興味がないというリョウに「情熱の試験」を受けさせ、リョウは静香の店で働くこととなる。「娼夫」という仕事に最初は戸惑うリョウだったが、女性たちひとりひとりが秘めている欲望の奥深さに気づき、そこにやりがいを見つけていく。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 去年の「彼女がその名を知らない鳥たち」や今年公開した「不能犯」などで絶賛役者魂爆発中の松坂桃李が、今度は娼婦ならぬ、「娼夫」と称して世の女性達を抱きまくって、彼女たちを奉仕するというお話だそうですが。

 

監督が三浦大輔ということもあり、「愛の渦」を彷彿させるようなけっこうがっつりのカラミが予想されます。

そちらは爆笑中の爆笑で楽しませてもらいましたが、こっちはきっとコメディ色など一切いれず、淡々と満たされる女性と空虚な主人公から繰り出す愛の営みが描かれることでしょう。

そこから愛というものがなんなのかが描かれていくのではないでしょうか。

 

 

 

 

クソ野郎と素晴らしき世界

 

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期待度☆☆☆★★

 

youtu.be

4月6日公開

 

  • 出演

 

 

稲垣吾郎

草なぎ剛

香取慎吾 ほか

 

 

  • 解説

 

 

元「SMAP」の稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が出演するオムニバス映画。

監督・脚本には、「愛のむきだし」「新宿スワン」の鬼才・園子温、舞台「トロワグロ」で岸田國士戯曲賞を受賞した山内ケンジ、お笑いのほか文筆業などマルチな才能を発揮する「爆笑問題」の太田光、CM界で活躍する気鋭の映像ディレクター・児玉裕一という4人を迎えた。

監督:園子温×出演:稲垣吾郎の「ピアニストを撃つな!」、監督:山内ケンジ×出演:香取慎吾の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」、監督:太田光×出演:草なぎ剛の「光へ、航る」、そして「クソ野郎★ALL STARS」が出演する児玉裕一監督の「新しい詩(うた)」という4つのストーリーで構成される。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 元SMAPという括りをいつまでしなければならないのか、とはいえファンだけが使う「パリピア」と呼ぶのもなんだし、ソフトバンクのCMでやっていた「スマシプ」なんてのもアウトだろうし、結果的に3人のグループ名もないので結局はこの元SMAPで呼ぶしかないのが現状。

 ジャニーズ帝国からの圧力により、または帝国の力におびえるTV局の忖度により、今や彼らの活躍をTVで拝めないのなら、今回の映画は見て損はない作品だと思うのです

 

これだけ経験を積んだ3人なんですから、演技だってきちんと様になっているし、何より彼らはスターなんですからスクリーンで絶対映える。

ぜひ楽しませてもらいたい。

 

ただ気になるのはオムニバス映画ということ。

それと彼らが歩もうとしている今後への思いみたいなのを反映した映画だったらちょっと嫌だなぁと。

彼らのSNSを見ると今までの鬱憤を晴らすかのように自由度の高い発信をし続けていますが、今後への思いなんてのはそこで十分に受け取っているので、映画でやったら逆にウザく感じてしまいそう。

 

 そこはもう単純にエンタメでやってほしいなってのがちょっとあります。

とにかくSMAPのファンである私としては、彼らをスクリーンで見られるだけで幸せなのです。 

 

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

 

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期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

4月6日公開

 

  • 出演

 

 

スモルダー・ブレイブストーン博士・・・ドウェイン・ジョンソン

シェリー・オペロン教授・・・ジャック・ブラック

ムース・フィンバー・・・ケヴィン・ハート

ルビー・ラウンドハウス・・・カレン・ギラン ほか

 

 

  • 解説

 

 

1995年製作の大ヒット作「ジュマンジ」の続編で、「ワイルド・スピード」シリーズのドウェイン・ジョンソンが主演を務めたアドベンチャーアクション。

高校の地下室で居残りをさせられていた4人の生徒たちは、「ジュマンジ」というソフトが入った古いテレビゲーム機を発見する。早速そのゲームで遊ぼうとする4人だったが、キャラクターを選択した途端にゲームの中に吸い込まれ、各キャラクターのアバターとなって危険なジャングルの中に放り込まれてしまう。マッチョな冒険家やぽっちゃりオヤジなど本来の姿とかけ離れた姿に変身した彼らは、ゲームをクリアして現実世界に戻るため、それぞれ与えられたスキルを使って難攻不落のステージに挑む。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

映画野郎たちが映画少年へと変貌するであろう4月の期待作第1弾。

 

 すごろくやってたら家の中がすごろくの世界になっちゃった「ジュマンジ」と「ザスーラ」。このシリーズは大人も子供も楽しめるのがいいところ。

ただ今のゲーム事情を意識したのか、ボードゲームでは古い!今はTVゲームだろう!ということでアバターという形でゲームに参加する設定になっているのが、過去2作と違うところ。

 

 予告に合わせ流れるガンズアンドローゼスの名曲「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」が、この映画がどれだけノリと勢いであふれているかが感じられる。

 

ジャック・ブラックとケヴィン・ハートがキャスティングされている時点で笑える映画であることも確定。そのケヴィン・ハートとドウェイン様は「セントラル・インテリジェンス」でも共演済みなので息もぴったりでしょう。

これは楽しみ。

 

 

 

ワンダーストラック

 

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期待度☆☆☆★★

 

youtu.be

4月6日公開

 

  • 出演

 

 

ベン・・・オークス・フェグリー

ローズ(12歳)・・・ミリセント・シモンズ

ローズ(12歳)/リリアン・メイヒュー・・・ジュリアン・ムーア ほか

 

 

  • 解説

 

 

「キャロル」のトッド・ヘインズ監督が、「ヒューゴの不思議な発明」の原作者ブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を実写映画化。

原作者セルズニックが自ら脚本を手がけ、ローズのパートを白黒サイレント、ベンのパートを音声つきカラーで描くことで世界観の違いを表現。

2つの異なる時代を舞台に、それぞれ大切なものを探す2人の子どもの旅を独創的なタッチで描き出す。

1977年、ミネソタ。母親を交通事故で亡くした少年ベンは、母の遺品の中から、会ったことのない実父に関する手がかりを見つける。その50年前、1927年のニュージャージー。厳格な父に育てられる聴覚障害の孤独な少女ローズは、憧れの女優リリアン・メイヒューの記事を集めたスクラップブックを大切にしていた。ある日、ベンは父を捜しに、ローズは憧れの女優に会いに、それぞれニューヨークへ向かう。2人の物語は、やがて不思議な縁で結びつき……。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 「キャロル」の監督作品なのに、映画賞にあまり顔を出さないだけでこんなにも話題にならんものなのか。

まずこれがさみしいので期待作に入れてみました。

 

1927年と1977年の物語が、どのようにしてめぐり逢い感動を生むのか。

 モノクロとカラーで分けてるのもきっと意味があるはず。

 

キャロルで描かれた50年代のニューヨークはそれはそれは美しかったので、今作でも当時の世界をうまく再現してくれそう。

 

そして音楽もかなりこだわった演出がされているそうで、その辺も注目したい。

予告で流れるデヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」は劇中で流れるのか。

 

 

パシフィック・リム/アップ・ライジング

 

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期待度☆☆☆☆☆

 

youtu.be

4月13日公開

 

  • 出演

 

 

ジョン・ボイエガ

スコット・イーストウッド

菊池凜子 ほか

 

 

  • 解説

 

 

人が乗り込み操縦する巨大ロボットのイェーガーと「KAIJU」と呼ばれる巨大モンスターの戦いを描いて話題となったSFアクション大作「パシフィック・リム」の続編。

前作から10年後、平穏を取り戻しはずの地球に進化を遂げたKAIJUが現れたことをきっかけに、新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロットたちの戦いを描く。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

映画野郎たちが映画少年へと変貌するであろう4月の期待作第2弾。

 

 前作を劇場で鑑賞した時の客席で起きた興奮のスタンディングオベーションが今でも脳裏に焼き付いている、心と頭に記憶された「パシフィック・リム」。

その続編なんだから期待せずにはいられない。

 

ペンとコスト長官の息子が主人公ということと、マコが出演するということで、そこまでの月日は流れていないように感じます。

 そしてなんといっても東京をめちゃくちゃに破壊しながら戦うというのが今回の見どころの一つ。しかも夜の戦いが多かった前作に対して今作は真昼間で戦うんだから動きもより鮮明に確認できることでしょう。

 

監督がデルトロからスティーヴン・S・デナイト監督に交代したものの、監督は「シェイプ・オブ・ウォーター」を撮りながら、きちんと的確なアドバイスを作品にしていたそうで、製作総指揮としてしっかり責務を果たしていることでしょう。

 

 

 

 

女は二度決断する

 

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期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

4月14日公開

 

  • 出演

 

 

カティヤ・・・ダイアン・クルーガー

ダニーロ・・・デニス・モシットー

ハーバーベック・・・ヨハネス・クリシュ ほか

 

 

  • 解説

 

 

「愛より強く」「そして、私たちは愛に帰る」「ソウル・キッチン」でカンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭それぞれで受賞歴を誇るドイツの名匠ファティ・アキン監督が、ダイアン・クルーガーを主演に迎え、突然の悲劇で家族を奪われた主人公の女性が絶望の中で下す決断を描いたドラマ。

ハリウッドはもちろん、フランスなどヨーロッパ映画でも活躍し、英語、フランス語、ドイツ語を操るクルーガーが、ドイツ語を使った演技に初挑戦し、2017年・第70回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した。

ドイツ、ハンブルグ。トルコ移民のヌーリと結婚したカティヤは幸せな家庭を築いていたが、ある日、白昼に起こった爆発事件に巻き込まれ、ヌーリと息子のロッコが犠牲になってしまう。警察は当初、トルコ人同士の抗争を疑っていたが、やがて人種差別主義者のドイツ人によるテロであることが判明。愛する家族を奪われたカティヤは、憎しみと絶望を抱えてさまようが……。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 ファティ・アキン監督の新作は、今回も自身の生まれであるドイツとトルコ移民を題材に描いた意欲作。

「愛、死、悪に関する三部作」を終えた監督の更なる思いがにじみ出ているに違いない。

それに加えカンヌ映画祭で女優賞を受賞したダイアン・クルーガーの演技にも注目。

 「ザ・ホスト 美しき侵略者」以来の鑑賞になる彼女の作品なのですが、それとは違った感情爆発の演技になってそう。

二度決断するとありますが、一度目と二度目が何のどんな決断なのか。復讐の決断なのか、それを諦め赦す決断なのか。

実際起きた事件ということでその辺も調べて解説できればと思います。

 

 

さよなら、僕のマンハッタン

 

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期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

4月14日公開

 

  • 出演

 

 

トーマス・ウェブ・・・カラム・ターナー

W・F・ジェラルド・・・ジェフ・ブリッジス

ジョハンナ・・ケイト・ベッキンゼール ほか

 

 

  • 解説

 

 

「(500)日のサマー」「gifted ギフテッド」のマーク・ウェブ監督が、サイモン&ガーファンクルの名曲「ニューヨークの少年(The Only Living Boy in New York)」に乗せ、ニューヨークで暮らす青年の恋愛や成長を描いたヒューマンドラマ。

大学を卒業して親元を離れたトーマスは、アパートの隣室に越してきた、W・F・ジェラルドと名乗る不思議な中年男性と親しくなり、人生のアドバイスを受けるようになる。そんなある日、父のイーサンが愛人と密会している場面を目撃してしまったトーマスは、W・Fの言葉に後押しされ、父の愛人ジョハンナに近づく。謎めいた隣人W・Fと父の愛人ジョハンナとの出会いを通して、それまで退屈で平凡だったトーマスの人生に変化が訪れる。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 去年ベストにも入れたマーク・ウェブ監督の「ギフテッド」がまだ記憶に新しい中、早くも監督の新作が公開。

 相変わらず都会の景色や人の流れの中で、何かにもがいている青年にフォーカスを充てる観点はさすがだなと感じる予告編。

小汚いオヤジがお似合いのジェフブリッジスがめっちゃ都会の謎の男に洗練されているのがちょっとツボ。そんな男とオヤジの不倫相手によって主人公がどう変わっていくのか。

主人公の名字がウェブというのも気になる。

サイモンアンドガーファンクルの曲がこの物語をどう彩るのか。

 

 この週は予定が入ってるので初日に見られないのが残念・・・。

 

いぬやしき

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期待度☆☆☆★★

 

youtu.be

4月20日公開

 

  • 出演

 

 

犬屋敷壱郎・・・木梨憲武

獅子神皓・・・佐藤健

安堂直行・・・本郷奏多 ほか

 

 

  • 解説

 

 

「GANTZ」の奥浩哉による人気コミックで、テレビアニメ化もされた「いぬやしき」を、木梨憲武&佐藤健主演、「GANTZ」につづき奥作品の実写化を手がける佐藤信介のメガホンで映画化。

会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に襲われた犬屋敷は謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓も犬屋敷と同様に人間を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく交錯していく。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 「GANTZ」の奥浩哉原作コミックだから、どうしても「GANTZ」の佐藤信介になっちゃうよね。モンキー的には「アイアムアヒーロー」の佐藤信介で紹介してほしいんだけど。

 

 コミック読んでないんでわかりませんが、おっさんがサイボーグと化して人を救うお話なようです。空中戦が見どころなようなのでどんなもんか期待したいところ。

 

ノリさんは役者としてもいい演技してくれるので、悲哀臭たっぷりのじじいからどうヒーローへと昇華させてくれるのか楽しみですね。

佐藤健は「亜人」に続いてまたもやこういうアクションをやるんですね。ほかにいなかったのか俳優は。というか奥浩哉が描く顔なんだよな、佐藤健って。

 

 「亜人」のようなハイスピードアクションが売りなのかな。佐藤監督はアクションにおいては国内ではなかなかの人なので、そこは期待。

 

 

 

レディ・プレイヤー・1

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期待度☆☆☆☆☆

 

youtu.be

 4月20日公開

 

  •  出演

 

 

ウェイド・・・タイ・シェリダン

オリビア・クック

マーク・ライランス ほか

 

 

  •  解説

 

 

スティーブン・スピルバーグ監督が、アーネスト・クラインによる小説「ゲームウォーズ」を映画化したSFアクション。

貧富の格差が激しくなった近未来。人類の歴史を変えたと言われ、世界中の人々がアクセスする仮想ネットワークシステム「OASIS(オアシス)」に突如としてメッセージが発信される。それは、OASISの開発によって巨万の富を築いた大富豪のジェームズ・ハリデーが死去し、OASISの隠された謎を解明した者に、すべての遺産を明け渡すというものだった。メッセージを見た孤独な青年ウェイドは、全人類が探すオアシスの秘密をめぐり仮想空間で冒険を繰り広げる。

作中のゲーム世界には、アメリカはもとより日本のアニメやゲームに由来するキャラクターやアイテムなどが多数登場する。(映画.comより抜粋)

 

 

  •  期待どころ

 映画野郎たちが映画少年へと変貌するであろう4月の期待作第3弾。

 

 僕らが親しんできたキャラクターが勢ぞろいと噂の今作。

現実での生きがいを見失い、非現実に生きがいを見いだしてしまうような世の中になる予感の中、こういう映画を作るってのはきっと意味があるんだと思いますが、そこはまず置いといて、バーチャルの世界で宝探しとそれを狙う悪の組織との攻防ってだけでまず面白そう。

ハンターハンター」のグリードアイランド編みたいなお話だよね、何となく。

 そしてガンダムや、デロリアン、アキラ、ストリートファイター、アイアンジャイアントとあらゆるキャラが登場というのも楽しみの一つ。原作ではウルトラマンも出てくるそうなんですが、映画には出てこないそう。著作権が厳しいそうで。

 

これは何とか公開までに原作を読みたいなと思ってます。それだけ楽しみ。

2か月連続でスピルバーグ作品を見られる贅沢。

 

 君の名前で僕を呼んで

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 期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

 4月27日公開

 

  • 出演

 

 

オリヴァー・・・アーミー・ハマー

エリオ・・・ティモシー・シャラメ

パールマン教授/エリオの父・・・マイケル・スターバーグ ほか

 

 

  • 解説

 

 

1980年代のイタリアを舞台に、17歳と24歳の青年が織りなすひと夏の情熱的な恋の行方を、美しい風景とともに描いたラブストーリー。アンドレ・アシマンの同名小説を原作に「日の名残り」「眺めのいい部屋」の名匠ジェームズ・アイボリーが脚本を執筆、「胸騒ぎのシチリア」などで知られるルカ・グァダニーノ監督がメガホンをとった。第90回アカデミー賞で作品賞ほか4部門にノミネートされ、アイボリーが脚色賞を受賞した。

83年、夏。家族に連れられて北イタリアの避暑地にやって来た17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に泳いだり、自転車で街を散策したり、本を読んだり音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオはオリヴァーに特別な思いを抱くようになっていく。ふたりはやがて激しい恋に落ちるが、夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてきて……。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 アカデミー賞授賞式で初めてティモシーシャラメ君を見たけど、これはなんて美青年なんだと。この映画をきっかけに日本でも火がついてくれたらうれしい。女性層から。

きっとこれを見た後、性別なんてただの記号でしかなくて、そこには互いの想いで描かれたひと夏の恋模様でしかなかった、なんて書きそうな予感w

 

 君の名前で僕を呼んでってタイトルがよくわからないんだけど、というかどういう意図があるのかがわからないんだけど、それは映画を見ればわかるのだろうか。

 

 

 

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

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期待度☆☆☆☆☆

 

youtu.be

4月27日公開

 

  • 出演

 

 

トニー・スターク/アイアンマン・・・ロバート・ダウニー・Jr.

ソー・・・クリス・ヘムズワース

キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース・・・クリス・エヴァンス ほか

 

 

  • 解説

 

 

「アイマンマン」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」などマーベルコミック原作で、世界観を共有する「マーベル・シネマティック・ユニバース」に属する各作品からヒーローが集結するアクション大作「アベンジャーズ」シリーズの第3作。

アイマンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったシリーズ当初からのヒーローたちに加え、「アントマン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ドクター・ストレンジ」「スパダーマン ホームカミング」「ブラックパンサー」からも主要ヒーローが参戦。地球を破壊するほどの力を秘めた宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズは全滅の危機が訪れるほどの激しい戦いを強いられる。

監督は「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 映画野郎たちが映画少年へと変貌するであろう4月の期待作第4弾。

 

これまでシリーズでの重要アイテムだった「インフィニティ・ストーン」の全貌がここで明かされ、最強のヴィラン登場もあり、いよいよこのMCUも佳境に入ってきた19作目。

アベンジャーズ2.5とも称された「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」では、別々の道を歩みながらも必要な時は呼んでくれという、戦友の手紙で幕を閉じ、その後の彼らが気になるわけですが。

 

 とりあえず、直前作品となった「ブラックパンサー」ではこのインフィニティストーンが出てこなかったということで、最後の石ソウルストーンはどこで出てくるのか、だれが持っているのか、どこにあるのかが気になるところですが、これ下手したらここでも出てこず、次のアントマンアンドワスプで出てくるんじゃないかと勝手に思ってます。

 

だからインフィニティガントレットは今作では完成されず、それ以前にほとんどヒーローたちはやられちゃうんじゃないかと。で、最後の「アベンジャーズ4」で阻止するかまたは完成させてしまった状態で戦う羽目になるのか、って展開と予想してるんですが。

 

何にせよ、これまでのヒーローが集結するんだからそれだけで楽しみだってことですよ。トニーとストレンジ、ソーとガーディアンズ、ブラックパンサーとキャップ。いい組み合わせですよ。

そしてホークアイは果たして出てくるのか・・・。

 

 

 

パティ・ケイク$

 

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期待度☆☆☆☆★

 

youtu.be

4月27日公開

 

  • 出演

 

 

ダニエル・マクドナルド

ブリジット・エバレット

シッダルタ・ダンジェイ ほか

 

 

  • 解説

 

 

困難な状況に置かれながらもラップで成功を収めようと奮闘する女性を描き、サンダンス映画祭で話題を集めた青春音楽ドラマ。

ニュージャージーで飲んだくれの母や車椅子の祖母と3人で暮らす23歳のパティは、憧れのラップ歌手O-Zのように音楽で成功して地元から抜け出すことを夢見ていた。しかし現実は金も仕事もなく、周囲からは見た目を嘲笑されるつらい日々。ある日、駐車場で行われていたフリースタイルラップバトルに参加した彼女は、渾身のライムで対戦相手を破り、諦めかけていた夢に再び挑戦するべく立ち上がる。そんな彼女のもとに、正式なオーディションに出場するチャンスが舞い込んでくる。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 貧しい生活や窮屈な暮らしからの脱却を図ろうとするときに、音楽でそこから抜け出そうとする物語が大好きなんですが、この映画もその図式を組み込んだ作品。

8マイル」や「ハッスル&ブロウ」、「ストレイト・アウタ・コンプトン」などあまりラップには関心がない自分でも熱くさせてくれるラッパー映画。

やはりその言葉には彼らの思いが積み込まれており、そこから生まれるパッションにやられてしまうんだなぁ。

いったいどんなカタルシスが生まれるのか楽しみ。

 

 

 

 

その他の話題作

 

  • 8日公開

ラブレス(「父、帰る」のアンドレイ・ズビャギンツェフ監督作。アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品)

  • 13日公開

名探偵コナンゼロの執行人(人気アニメ最新作)

クレヨンしんちゃん/爆盛!カンフーボーイズ 拉麺大乱(こちらも人気アニメ最新作)

  • 20日公開

アンロック 陰謀のコード(ノオミ・ラパス主演のサスペンス・アクション。)

  • 27日公開

ママレードボーイ(伝説の人気少女コミック実写化)

となりの怪物くん(こちらも人気少女コミックを菅田将暉と土屋太鳳で実写化)

  • 28日公開

オー・ルーシー!(寺島しのぶ主演で、中年女性が英会話教師に恋する物語)

ザ・スクエア思いやりの声域(「フレンチアルプスで起きたこと」の監督最新作)

 

 

 

 

 

 

 4月も話題作てんこ盛りな1か月。ちょっと男どもが好きそうなラインナップだし、コナンもしんちゃんも見に行ってもいいんだけど、ここに挙げた作品も絶対面白い作品だと思うので、あまり映画館に行かない人も是非1本でもいいから見に行ってほしいなと。

 

そして、4月から東宝と松竹映画は金曜日からの公開となります。これが興行にどう影響してくるのかも気になるところ。

モンキー的には金土休みなのでめっちゃうれしいので、今年だけにとどまらず来年もこれでやってほしいなと期待しております。

 

というわけで以上!あざっした!!

映画「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」感想ネタバレあり解説 政府の圧力なんかに負けるな!

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3月30日

ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書

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 国を揺るがす一大スクープ。それを出し抜かれた新聞社がこっちもやるぞ!と息巻くものの、政府がもみ消そうと圧力をかけてきました。このままじゃ敵扱いになるけど、それでも記事にするのか否か。

政府の陰謀に屈することなく報道の自由を貫いた女性発行人とその記者たちの奮闘を描いたアカデミー賞ノミネート作品。

 これが40年前の出来事であり、今そのようなことが繰り返されつつあると危惧した監督が、計画を前倒して作り上げた1作。

アメリカで大統領からフェイクニュースと揶揄されてしまっているメディアに対してのエールとも取れる今作ですが、まさかこの日本でも映画と同じようなことで盛り上がってしまっている、絶妙なタイミング。

 

森友学園への国有地売却に関する文書が、原本とは違う内容の文書が国会に提出されていたという朝日新聞のスクープ。果たしてそこに書かれた政治家達は関与していたのか。

 

是非メディアの方々にはこの問題を圧力なんかに負けずに追及して欲しいものです。

 

と、あまり政治的なこと書くと色々と面倒なのでこれくらいにして、この絶好のタイミングに公開される不屈のドラマ。

早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

今年度アカデミー賞作品賞、主演女優賞にノミネートされた今作。

1971年アメリカ政府がひた隠しにしてきた極秘文書の存在が明るみなった実話を基に、報道の自由を護るため奔走した記者たちの信念の戦いを、世界最高の監督と世界最高の俳優陣が描く。

 

ペンタゴン・ペーパーズ 「キャサリン・グラハム わが人生」より

ペンタゴン・ペーパーズ 「キャサリン・グラハム わが人生」より

  • 作者:キャサリン・グラハム,小野善邦
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2018/03/23
  • メディア:単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」オリジナル・サウンドトラック

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

国家の最高機密文書<ペンタゴン・ペーパーズ>。
なぜ、アメリカ政府は、4代にわたる歴代大統領は、30年もの間、
それをひた隠しにしなければならなかったのか―。

 

1971年、ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国内には反戦の気運が高まっていた。

国防総省はベトナム戦争について客観的に調査・分析する文書を作成していたが、戦争の長期化により、それは7000枚に及ぶ膨大な量に膨れあがっていた。

ある日、その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。

ライバル紙のニューヨーク・タイムズに先を越され、ワシントン・ポストのトップでアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、残りの文書を独自に入手し、全貌を公表しようと奔走する。

真実を伝えたいという気持ちが彼らを駆り立てていた。

 

しかし、ニクソン大統領があらゆる手段で記事を差し止めようとするのは明らかだった。政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか…報道の自由、信念を懸けた“決断”の時は近づいていた。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

監督

 今作を手がけたのは誰もがご存知スティーヴン・スピルバーグ

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今回この脚本を読んで、他に製作予定だった作品をずらしてまで撮影取り掛かったとのこと。それはトランプ政権発足からわずか45日後のことだったそうです。

それは何故か。

政府の監視という立場である報道機関が、ことあるごとに取り上げたニュースを、「フェイクだ」と大統領から圧力をかけられてしまい、萎縮してしまうマスコミの昨今の状況に危機を感じたからだそう。

1971年に起きた政府の陰謀。それに立ち向かった彼らの姿勢を今見習うべきではないだろうか。圧力なんかに負けるなと監督はこの映画を通じていち早く伝えたい、そんな想いがこの異例のスケジュール変更に現れていると思います。

 

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

 

www.monkey1119.com

 

 

www.monkey1119.com

 

今作を見た後には、「レディ・プレイヤー1」が公開と、なんと1ヶ月もたたずに彼の新作がお目にかかれるという、今年とんでもない贅沢。

あぁ待ち遠しい。

 

wwws.warnerbros.co.jp

 

 

 キャスト

アメリカ主要新聞誌としては初の女性社主、発行人となった、ワシントン・ポストのトップ、キャサリン・グラハムを演じるのは、大女優メリル・ストリープ。

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今作で21回目のアカデミー賞ノミネートという快挙を成し遂げた彼女。

ぶっちゃけあなたは十分賞賛されたんだから次世代の女優に枠を譲りなさいよとも思えますが、彼女の一つ一つの作品に対する役作りはストイックであり、それに値する演技だからこそなんでしょうね。

 

そんな彼女の代表的な作品をサクッとご紹介。

劇作家と幼馴染の友情、そして恋人との交流を描いた「ジュリア」で映画デビュー。

ベトナム戦争に赴いたために心に傷を負った3人の若者の生と死を描いた「ディア・ハンター」でアカデミー賞助演女優賞にノミネート

破局を迎えた結婚生活の中、慣れない家事と仕事を両立していく父と残された息子のハートウォーミングなドラマ「クイレマー、クレイマー」でアカデミー賞助演女優賞を受賞します。

そしてナチスのホロコーストを題材にした一人の女性の悲劇「ソフィーの選択」でアカデミー賞主演女優賞を受賞を果たします。

 

その後も、20世紀初頭のアフリカを舞台に愛と冒険に生きた女性を描いた「愛と哀しみの果て」、平凡な主婦と道を尋ねたカメラマンの永遠に心に残る4日間を綴った「マディソン郡の橋」、時を隔てた3人の女性たちがある小説を通じてそれぞれの人生を描いた文芸ドラマ「めぐりあう時間たち」、実在する人気ラジオ番組をモチーフに、最終回を迎えるラジオショーのステージに立つ出演者のそれぞれの思いを哀愁とユーモアを織り交ぜて画が良く群集劇「今宵、フィッツジェラルド劇場で」、一流ファッション誌で働くことになったヒロインが、鬼上司にコキ使われながらも恋に仕事に奮闘していくコメディドラマ「プラダを着た悪魔」などに出演し、存在感を発揮しています。

 

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今宵、フィッツジェラルド劇場で [DVD]

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近年では、鉄の女の異名でイギリス発の女性首相となった人物の人生と知られざる素顔を描いた伝記ドラマ「マーガレット・サッチャー鉄の女の涙」で2度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞、音痴の歌姫と知られる女性の驚きと感動の人生を綴った音楽伝記ドラマ「マダム・フローレンス/夢見るふたり」などで、卓越した演技を披露しています。

 

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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 待機作には、結婚式を目前に控えた娘と母に起きる騒動を人気POPグループ「ABBA」の歌と踊りに乗せて陽気に綴った「マンマ・ミーア!」の続編、「マンマ・ミーア!/ヒア・ウィー・ゴー」が8月公開予定です。

 

 

 

メリルでだいぶ書いてしまったので、後のキャストは簡単に。

ワシントン・ポストの編集主幹ベン・ブラッドリー役に、「ザ・サークル」、「ハドソン川の奇跡」のトム・ハンクス。

ベンの妻トニー・ブラッドリー役に、「それでも夜は明ける」、「キャロル」、そして「オーシャンズ8」の公開が控えるサラ・ポールソン

編集局次長ベン・バグディキアン役にTVドラマ「ブレイキング・バッド」の弁護士役でお馴染みボブ・オデンカーク

取締役会長フリッツ・ビーブ役に、トレイシー・レッツ

取締役アーサー・パーソンズ役に、「キャビン」、「ウォルト・ディズニーの約束」のブラッドリー・ウィットフォード

第8代アメリカ合衆国国防長官ロバート・マクナマラ役に、「スター・トレック」、「キングスマン・ゴールデンサークル」のブルース・グリーンウッド

元アメリカ合衆国軍事アナリスト、ダニエル・エルズバーグ役にマシュー・リス

キャサリンの娘ラリー・グラハム・ウェイマス役に、「キングス・オブ・サマー」、「LEGOムービー」のアリソン・ブリーなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

スピルバーグ×メリルストリープ×トムハンクスという豪華トライアングルと、大統領4代にわたってひた隠しにしてきた事実を記事にするかしないかという選択。

我々が知る由もなかった葛藤と戦いがここに描かれていることでしょう。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

男性主導の社会の中でのしかかった重圧に耐えながらも、凛とした姿勢で決断した女性の姿が素晴らしい!

そして、政府の圧力に屈せず報道の自由を全うした記者たちに拍手!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さすがスピルバーグ。

死んでしまった夫の代わりに、必死に社主として振る舞う大手新聞紙初の女性社主。

株式公開に踏み切った中で、突如飛び込んだ一大スクープ。

報道すれば法廷侮辱罪に問われ、東国はもちろん会社も家庭も全て崩壊してしまうかもしれない。しかし、政府が隠ぺいしてきた事実をこのまま葬っていいのか。

男性主体で進んできた社会の中で、決してなりたいと願って臨んだわけでもないポスト。

重役たちと記者たちの意見に挟まれながらも、彼女は一つの決断をする。

 

 

近年、「リンカーン」や「ブリッジ・オブ・スパイ」といった史実に基づく物語を重点的に手掛けている監督が、他の映画に着手しているにもかかわらず、予定を急きょ変更して今作を最優先して手掛けた1作。

トランプ大統領のフェイクニュース発言に怯え、畏縮してしまってるメディアに対し、叱咤激励ともいえる渾身のメッセージが爆発した魂の映画でありました。

 

 

今月末は見たい映画が目白押しの中、TOHOシネマズ日比谷オープン記念ということで1日早く鑑賞することができました。

正直仕事後の披露したコンディションの中、一見難しそうでとっつきにくそうな社会派ドラマを咀嚼することができるのか。

頭空っぽで楽しめそうなヴァレリアン/千の惑星の救世主や、スパイスリラーで緊張感のあるレッドスパロー、はたまたゲイリーの演技に見せられてチャーチルにするか、それとも先行上映で一足お先にジュマンジでストレス発散するか。

 

目移りしたくなる3月末興行の1発目をあえてこの映画にしたわけですが、非常に見ごたえのある作品でした。

 

やはりスピルバーグはセリフで緻密に展開するのはもちろんのこと、なんといっても画作りが素晴らしいのであります。

冒頭からベトナム戦争でどんどん若者が負傷し、アメリカの戦況が危ういということをサラッと描き、この現実に業を煮やしたエルズバーグが文書を持ち出し夜な夜なコピー機の前で怪しい光を浴びながら、どの政権がベトナム戦争の真実を隠蔽してきたのかを淡々と読み上げる不気味さを演出する一方で、寝る間を惜しんで日々猛勉強しているグラハムという姿を、夜中にふと目が覚め布団の上から資料がバサバサ落ちてくるというだけで理解させる巧みな演出。

 

おまけにそこからベンとの朝食で二人の考えている方向が全く違うということまで伝えてしまう何ともわかりやすい冒頭。

「ブリッジ・オブ・スパイ」でもそうだったように、このオープニングをちゃちゃっと端的に見せることで、ワシントンポストでのグラハムの立ち位置やベンの剛腕ぷり、そして着々と事件が迫ってきているということが読み取れ、一気に没入できるのであります。

 

キャサリンの葛藤と成長

そしてさらに特筆すべきなのは、メリル・ストリープ演じるキャサリン・グラハムが序盤、父や夫が築いてきた会社を守るために、一人の母という立場と同時に、社会に出て働くためにどれだけ努力しても中々強気な発言ができないでいる状態を見せ、社主として社交的に振る舞うなかで、まさかの国防長官とお友達であるがゆえに、ベンのスクープ命に疑問を持つんだけど、記者たちの熱意に押され、ようやく自分の立場に気付き、決心するまでの葛藤を細かに見せ、顔と声を震わせながら決断をする姿、そして終盤重役たちに放つ凛とした姿勢!

これは父の会社でもない、夫の会社でもない、私の会社よ!わかった!?寝ます!!!

 

かっけ~~~~~っ!!!

 

ペンタゴンペーパーズを公にしたことがスパイ行為にあたるからといってニクソンから記事差し止めを要求されようとも、その姿勢を貫けばきっと後からついて来る者たちが出てくる。憲法修正第1条である報道の自由の灯をここで消してはいけないのだ。

国民は知る権利があり、メディアは政府を監視しなければならない。いくら政府の人間と仲良くしても、きちんと線引きしなくてはならない。

キャサリンはベンから報道のあるべき姿を学び、それを体現すべくやるべきことをやり遂げたことで、最後裁判所から出てくるときには女性たちが彼女を歓迎するかのように群がっているのです。

 

劇中でもホームパーティーをする光景があり、男女が食事を囲みながら、ニクソンを風刺した様なアメリカンジョークで盛り上がるなか、女性たちはサロンの時間と称し、男性と女性で部屋ごとに分かれ深い政治の話は男だけ、みたいなシーンや、重役会議でも唯一女性であるキャサリンが何とか発言しようとしても他の重役が全部話してしまい社主である彼女の話など誰も耳を傾けようとしない、といった女性が仕事をしにくい環境がどこもかしこも蔓延っている風景が顕著に目につくのも時代が読み取れる部分の一つ。

 

そういった男性中心の社会の中で彼女が立ち上がり、その後の道を切り開いていった彼女の変化を楽しめるのもこの映画の魅力の一つだと感じました。

 

そもそもこれ男でもこの選択はなかなかできないんじゃないかと。

よく考えてください。株式公開した状態で会社をつぶしかねない内容の記事を出すか出さないか、さあ決めてくださいですからね。

冒頭でも緊急事態にまつわるセリフが出てますが、それがこのことなんですよ。

要は記事を出したら、政府から圧力かけられ刑務所行き➡株主が離れる➡読者も失う➡会社倒産➡家族や社員が路頭に迷う。こんな負のスパイラルになるって普通は想像できますからね。

それだけ会社のトップってのは責任が重いわけです。自分のこと以外に社員やその家族の事まで考えなくてはならない。

それを経験浅いお飾りのような女性に決断させなくてはならない周りの人間の気が気じゃない感じもすごく伝わるし、端から見たらそうなんだけど私は覚悟を決めました、これを掲載しないで何が新聞社だ!という強い意志を、あれだけの男性たちに囲まれながらもひるむことなく言い放つ姿。

立場は人を変える、というのはよくできた言葉で、クライマックスの姿はホントに素敵でありました。

 

ベンだって負けちゃいない。

最初こそ自分の上司を肩書だけの存在だと鼻で笑ってたベン。

とりあえず話は聞くけど指図はしないでくれる?と朝食会でキャサリンに言い放つベンのザ・男な感じがちょっと鼻につくんだけど、さすが元敏腕記者というだけあって編集会議でも戦況を見極めずばずば決断してく姿はさすがであります。

 

キャサリンが素人からプロの顔になっていく過程を見せると同時に、この物語はそんなオレ様肌でスクープ命のベンが、最初ニューヨークタイムズに出し抜かれたことに心底腹を立てるんだけど、徐々にスクープすることでなく、その内容をいかに世間に伝えることが大切かってことに情熱を燃やし、かつてケネディ夫妻と仲良くしたことを指摘され、理解してくれないキャサリンと衝突するんだけど、奥さんに言われた一言でキャサリンが置かれている立場に気付き、彼女を称えることで二人の理解が深まり、決断に至るという運びになっており、キャサリンとベンが向かい合うことで後半一気に速度が上がっていくのが凄く見ごたえある内容になっていました。

 

メリル・ストリープもその一つ一つの演技が繊細でキャサリンが変わっていく姿が最初と最後で全然違ったわけですが、ベン演じるトム・ハンクスも負けてません。

この物語が「大統領の陰謀」に繋がってくるというのはいろんな媒体で書かれていたり歴史を辿って行けば周知の事実なわけで、ここは鑑賞前に「大統領の陰謀」はおさらいしておこうと久々に見ておいたんですね。

 

もちろんワシントンポストの記者が主人公のお話なので、このベン・ブラッドリーも登場するわけです。

 

こっちはちょっとおっかない風貌で近寄りがたい感じがあるんですが、記者たちをキチンと支える優しさと責任感を兼ね備えた姿が印象的でした。

実際トムが演じたベンも、ちょっとおっかない感じがあったり、机の上に必ず足を乗っけるところなんか全く一緒でしたけど、こっちの方が特ダネに意欲的で負けず嫌いな面があり、それと同時に記者たちのボスとして鼓舞しながらちゃんと仕切るというのが目立ちました。

 

同じ人物だけど別の役者が演じることで、ベン・ブラッドリーと言う男が、時に積極的で先頭に立って指揮する面もあれば、お尻に火をつけたかと思えば、後ろから見守るような人物であることが、この2つの作品から感じられるのではないでしょうか。

 

 

最後に

事件の全容を描くのではなく、ある新聞社の男女にフォーカスをあてた今回の映画。

実際大手柄をあげたのはニューヨークタイムズだからそっちを物語にした方がいいんじゃないか?と最初は思いましたが、このスクープをあげた新聞社が記事差し止めにあったことで、スクープ優先に力を注ぐことが大事ではなく、その内容を圧力に恐れず追求し伝える勇敢さを描くことだ大事だと。

 

そしてラストで描かれるのは、この後続く大きな事件の前触れ。

実はそこがモンキー的には一番盛り上がったんですけど、え?まさかスピルバーグこれの続編でもやるんじゃ?なんて勘違いしたわけですが、そうじゃなくてワシントンポストがその後も事件を追求する姿勢を貫いたという意味合いなわけで、そういう意味でも、ニューヨークタイムズじゃなくてワシントンポストを題材にした理由なんだと感じた映画でありました。

 

すごく贅沢を言えばもっと緻密にキャサリンの心情を汲み取ってくれたらよりドラマチックなんだろうなとは思いましたが、スピルバーグの先を読む力ととそれをどれだけ早く完成させ世に出すことができたのかを考えると、よくその速さでこんな完成度の高い映画が作れるなと。

 

実際アメリカの記者たちの一部は刑務所に入る覚悟で事件を追及している人もいるそうで、ぜひ日本のメディアの方々もそういう覚悟で臨んでいただければ世論ももっと活発に動くんじゃないでしょうか。きっとこの映画のように後からついて来る者がたくさん出てくると思うんですよ。

難しいとは思いますが、この映画見て感化されてもいいのではないでしょうか。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「ヴァレリアン/千の惑星の救世主」感想ネタバレあり解説 寄り道だらけのスペースオディティ。

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3月30日

ヴァレリアン/千の惑星の救世主

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 これがなければスターウォーズは生まれなかったといわれる伝説のコミックを、リュック・ベッソンが映画化した作品が日本でも公開です。

巨額を投資して(制作費2億ドルだとか・・・)製作したものの、アメリカの初週の興行成績が1700万ドルという散々な結果になり、世界的に大失敗となってしまった今作。

 「フィフス・エレメント」で懲りたと思ったのに、再びSF映画に手を出した監督。

彼の歴史にまたもや汚点を作ってしまったのか。その中身は?

個人的にSF映画大歓迎ですし、奇抜なファッションとかまた観られるのかと思うと普通に楽しみではあります。

 

今年に入って「ジオストーム」とか「マンハント」に見られる、色々雑だしツッコミどころ満載だけど、これはこれで楽しいよね!的な映画だったら嬉しいなと。

こういう映画を褒めてですね、みんな映画館に観に行ってほしいんですよほんと。

 

そんなわけで早速観賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

1967年フランスで発行された伝説的SFコミックを、このマンガの熱烈なファンである、「レオン」、「フィフス・エレメント」のフランスの名監督リュック・ベッソンによって映画化。

銀河をパトロールするエージェントの男女が、全宇宙の存亡を揺るがす陰謀に立ち向かっていく物語。

スター・ウォーズに多大な影響を与えたとされるキャラやクリーチャー、壮大なスケールといった世界観を今回完璧に再現し、その効果もあってフランス国内で大ヒットを記録。

コミックの世界観を完全再現した元祖ギャラクシーアドベンチャーです。

 

 

 

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あらすじ 

 

一つの恋よ、叶え。一つの銀河を、救え。

 

西暦2740年。

宇宙を守る任務を帯びたエージェントの
ヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)は、
星から星へと飛び回り、あらゆる種族が共存する
“千の惑星都市・アルファ”へ派遣される。

 

しかし、その深部には謎の放射線反応が見られ、“アルファ”は滅亡の危機にあった。
「10時間以内にその原因を究明せよ」という極秘ミッションを託された2人の前に突如現れたのは、
30年前に消えたはずの惑星の住人たち。彼らの思惑とは一体…?

 

果たしてヴァレリアンとローレリーヌは“アルファ”の危機を救うことができるのか―!?(HPより抜粋)

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監督

今作を手がけたのはリュック・ベッソン。

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先日来日し、ジャパンプレミアに登壇した監督。マスコミの写真撮影のときに途中で降壇してしまったことが書くネットニュースで報道されていましたが、それを一緒に登壇したお笑い芸人のせいのように書いていたり、その時起きたことをきちんと書いたりと、媒体によって様々な書かれ方をしていました。

読んだ限りでは後者だよなぁと。監督は早めに降りて、来てくれた人たちの挨拶やサインに応じたようで、決して芸人のネタに嫌気が指してって流れではないよなぁと。

 

そんな良い人、リュックベッソンですが、よくよく考えたら俺「レオン」と「フィフス・エレメント」しか観ていないことに気づきましたw

基本的にはアクション映画を撮る人なんですよね。フランス人だからかあまりそういうイメージなかったんですけど、

そして女性が主人公という点も特徴のひとつでしょうか。

 

というわけでザックリ過去作を紹介。

フリーダイビングの世界記録に挑む2人のダイバーと、海に生きる男を愛してしまった女性のを描いた海洋ロマン「グラン・ブルー」や、政府の秘密工作員に仕立てられた女性のパワフルでスタイリッシュなアクション映画「ニキータ」で名が知られるようになります。

アメリカで製作することにもなり、ニューヨークを舞台に凄腕の殺し屋と12歳の少女の純愛と戦いを描いた「レオン」は多くの日本人が好む作品として今でも挙がるほど人気に。

 

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その後も、今作の礎ともいえるSF映画で、5千年に一度の危機が迫る地球を救うためタクシードライバーと謎の美女が世界を救っていく「フィフス・エレエント」、フランスの英雄を少女という視点で描いた悲劇的スペクタクルロマン「ジャンヌ・ダルク」などを製作。

 

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一度引退を表明したものの復活し、新種のドラッグにより超人的能力に覚醒したヒロインの暴走を描いた「LUCY/ルーシー」などがあります。

 

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キャラクター紹介

 

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左上より。

  • ヴァレリアン(デイン・デハーン)

 

 

本作の主人公。銀河をパトロールするエージェント。

スカイジェットを乗りこなし、 宇宙連邦捜査官として名誉勲章多数受賞のデキる男。

ただし、私生活ではちゃらんぽらんなプレイボーイ。
常に相棒のローレリーヌを口説いているが、相手にされることはない。(HPより)

ポストディカプリオと言われてましたが、「アメイジング・スパイダーマン2」以来大作映画でお目にかかれてなかったなぁ。

 

  • ローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)

 

 

本作のヒロイン。宇宙連邦捜査官。ヴァレリアンの頼れる相棒にしてクールビューティ。
拗ねてもキュート。情報屋トリオのドーガン=ダギーズと仲が良い。
ヴァレリアンの愛の告白には辟易している。(HPより

スーサイド・スクワッド」で魔女エンチャントレスを演じた彼女です。やっぱ超きれいだな。

 

  • フィリット司令官(クライヴ・オーウェン

 

 

ヴァレリアンたちの上官。遅刻に厳しい。
ふたりに惑星キリアンへの極秘任務を命ずる。
対暴動用戦闘アンドロイドであるK-トロンの部隊を護衛につけている。 (HPより)

 

紀里谷和明監督の「ラスト・ナイツ」以来でしょうか。「キングアーサー」とかもやってたから、モンキーにとって彼はもはや中世の人w

 

  • バブル(リアーナ

 

 

踊り子エイリアン。
特技はポールダンスと早着替え。ヴァレリアンとはバブルが働くショーパブで知り合う。
その素性を知る人はいない。(HPより)

 

 

  • 客引きジョリー(イーサン・ホーク

 

 

アルファ宇宙ステーション内の一大歓楽街“天国横丁”に住む客引き野郎。特技はピアノ。
ヴァレリアンを「グラム・クラブ」というパブに呼び込む。(HPより)

 

 

  • 国防長官(ハービー・ハンコック

 

 

遅刻に厳しいが、フィリット長官ほどではない。
国際法の遵守に暇がない。(HPより)

 

なぜハービー・ハンコックが映画になんか出てるんだ・・・。

 

  • ネザ軍曹(クリス・ウー

 

 

宇宙連邦政府職員。
オクト=バー将軍の配下で働いている。まじめで勇敢。(HPより)

 

 

  • アイゴン・サイラス(ジョン・グッドマン

 

 

惑星キリアン周辺を縄張りとする屈強な宇宙海賊。
真珠(ルビ:パール)とミュール変換器(ルビ:コンバーター)を狙っている。 (HPより)

 

 

  • オクト=バー将軍(サム・スプリルエル

 

 

ネザ軍曹の上官。フィリット司令官同様、遅刻に厳しい。
非常に生真面目で常にリスクを考えて行動している。(HPより)

 

 

  • ドーガン・ダギーズ(吹替:THE ALFEE

 

 

5,000の言語を扱う愉快な情報屋トリオ。
3匹はいつも一緒に行動し、ローレリーヌに情報を売るために近づく。
料金は3匹分かかる。 (HPより)

 

 

 

 

 

 

 

他にもいろんなキャラやクリーチャーたちがたくさん出る模様。果たしてすべて把握できるのかw

各映画誌のコメントを観ると、とにかくすんげー映像のオンパレードのようですが果たしてどれだけぶっ飛んだ作品になっているのか楽しみでございます。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

いや~~~面白くてつまらないw

美男美女の任務と称したちょっとした宇宙旅行記!!

正に「劇薬!」なぶっ飛びB級スペースオペラでした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これがリュックベッソン。

地球を離れあらゆる種族と共存していくことで進化していくアルファ宇宙ステージョン。その施設内で起きた不具合を、捜査官であるヴァレリアンとローレリーヌが謎を追求していく中で、ガジェットや個性的な種族、街並、などなど様々なアイディアやビジュアルを惜しみなく詰め込み、果たして本編にそのエピソード必要なの?というくらい、とにかく寄り道、ヨリミチ、YORIMICHIしながら、2人の愛の物語を綴ると共に、アルファの危機を救っていく様を描いた大作とは名ばかりのB級チックスペースオペラでございましたw。

 

 

いやぁ~長いw長かったなぁ。

この映画、確かに面白いです。色んな惑星の住人たちのビジュアルや、面白いアイテムの数々を掘り下げていくと、既視感はあるもののニヤケてしまうようのものばかりで、確かにワクワクしながら見ていられるということは十分感じたわけですが、もうとにかく本筋とは関係のないエピソードがどんどん入っていくから、寄り道のオンパレードでヴァレリアンとローレリーヌって、ほんとに優秀な捜査官なの?とか、結局これって2人のハネムーンの予行練習なんじゃねえの?とかじっと見ていられなくなって雑念がガンガン沸いてくるというw。

 

いやね、寄り道しなければこの壮大な宇宙に存在する異星人だったり、その星々でどんなことが行われているかとか、彼らが使っている道具とかを堪能できないわけで、寄り道あっての本筋だろ?って言われても仕方のないことなんですが、それにしてもまぁ寄り道ばかりなわけですよ、ええ。

 

 

実は脳内で眠っていたリュックベッソン映画ってどんなんだっけ?ってのを呼び起こそうと思って、公開前に自宅で「フィフス・エレメント」を超久しぶりに監視賞したわけですけど、当時はなんかすげえ面白え!ってなった記憶があったんですけど、年齢を重ねたからか、思いのほか楽しめないことに気付いてw

元々賛否あった作品だからってのもあるんでしょうけど、これだけ映画を見いてきた成果視点が変わってきたんでしょうね。とにかく音楽がダサいし、クリスタッカーがウザいし、てか物語に必要ないし、ヴィランがショボいし、あ、ビジュアルはかっこいいけどw、地球の危機を救う割にはなんか規模の小さい話だなぁと色々不満が出てきてしまってw

いいところって言ったら当時のミラ・ジョヴォビッチクソかわいいってのと、ヴァレリアンとたどり着いたところは一緒で「愛は地球を救う」ってことかな、くらいで。

 

要は年齢を重ねたことで色々見る目が変わっちゃったから今回の映画も面白いんだけど、つまらないよねって結論に至ったわけであります。

かといって、これまで上げた不満要素は、今まで見てきたような不満とは違った感覚で襲ってきて、なんか許せちゃうというか。

これぞ劇薬ってキャッチコピーがホントその通りで、終始トリップ状態で楽しめる映画だったってことですかね。

 

 

美男美女の掛け合いが楽しい。

楽しめる要因として一つ大きく挙げられるのは、主人公のヴァレリアンとローレリーヌを演じたデイン・デハーンとカーラ・デルヴィーニュの掛け合いと演技でしょう。

デイン君演じたヴァレリアンは、とにかくチャラい。服装もチャラいけど言動や素行がとにかくチャラいのであります。これまで俺リストに入った女性は数多く存在しており、モノにすれば別れの繰り返し。

そしてとうとう運命の人ローレリーヌを見つけ、あの手この手で求愛、求婚、俺って最高じゃね?なウザ~い傲慢ぶりを押し付けてくるわけですが、まぁ相手にされない。

 

そりゃあそうです、女性が求める男性はやはり誠実でなくては。こんなチャラくて軽薄で傲慢で、ただヤリたいだけ、モノにしたいだけのような男は門前払いってのが相場でございます。

ただなんでしょうね、女性って生き物はちょっと危険な匂いのする男に意識してしまうってのも事実でして、ローレリーヌは相手にしてない、というよりは彼をもてあそんでいるという接し方が適切だったのかなと。

ホントに嫌なら仕事でパートナーなんか組まないですもんねw

 

だから心の中ではヴァレリアンというとこに惹かれていたのは序盤で理解できたことでしょう。彼がピンチになれば援護するし、レッドゾーン区域からヴァレリアンの通信が途絶えれば、危険を承知で単身救助しに行くわけで、始末書行きにも拘わらず警備員を倒して逃げ出し、怪しい漁師と共に記憶の先を読めるクラゲを捕獲し、そのクラゲによってローレリーヌにとってヴァレリアンという男がどれだけ大切かというのが垣間見えたし、そこは仕事上の付き合いを超えた、ヴァレリアンへの愛が存在していたわけです。

 

なのに、なのにだ!

ヴァレリアンという男は、つくづく女心が分からない奴で、せっかく危険を冒して助けに来たローレリーヌに感謝もしない。こういうのはいけません。

まぁどうやら彼の弱さをローレリーヌに見られたくないってことのようですが、まぁ男ってこんな生き物ですよね。女には弱みを見せてはいけない、みたいな。

 

そして彼には大きな欠点がありました。それは愛が欠落していたということです。

結局女をとっかえひっかえしていたのも、責任というものに怯えていたからで、弱みを見せられないのもそういうことで、パール人があれだけのことさせられても赦すというのに、ヴァレリアンと来たら任務だからと言ってあるものを彼らに返そうとしない。

結局は相手の事を考えて物事言わない行動しない=相手への愛が足りない、ということなわけで、それをローレリーヌから諭されたことで気づくんですね。

 

 

壮大な宇宙の物語はあくまで世界の設定でだけで、実はごくごく普通の男女の愛の物語でもあったわけです。

これがデインくんとカーラちゃんという美男美女があれこれやり取りするもんだから画的にもすごく映えるし、楽しかった要因でもありました。

 

寄り道多いなぁ。

とまぁ、二人の物語ってのはわかったんですけどね、まぁ内容は寄り道だらけの本筋いつ挿入されんの?ってお話だったんですが、一体どう寄り道したのかってのをざっくり解説したいと思います。

 

冒頭、美しい惑星ミュールに何やら飛行体が落ちてきたことによって星もろとも消滅してしまうエピソードが流れるんですが、ここは大事です。

で、そこからヴァレリアンとローレリーヌのミッションが描かれます。

 

政府の所有する変換器てのが奪われてそれを奪還するってエピソードなんですが、そこで惑星ミュールにいたパール人の存在と、変換器が彼らの所有していたものだってのがここで明かされます。

この変換器を盗んだアイドン・サイラスというモンスター。ヴァレリアン、お前を必ず見つけてこの恨み晴らしてやる!みたいなこと言ってましたが、この後出てきませんwそこは伏線じゃないのかw

 

で、無事アルファに帰還し、ようやくちゃんとした任務。これから安全保障委員会で司令官が演説するからそれの護衛ということでしっかり装備して任務に就くんですが、ここで司令官が何者かにさらわれます。

 

はい、こっからが寄り道です。

ヴァレリアンがローレリーヌの指示のもと、さらった者たちを追いかけるんですが、近道だからとどこどこの方角を突っ走れと命令。いや目の前壁だよ?マジで言ってんの?いいから行きなさい!、てな具合で、壁ぶちやぶって飛んで潜って走り抜けてと、とにかく一直線。

途中アルファに住んでいる種族のエリアの地域とか通るから、画としては楽しいんですけど、ここに果たしていくらお金をかけたんだろう・・・と。

 

結果ギリギリのところでカーブを撒かり切れずスカイジェットが破損。レッド―ゾーンに入ったところでヴァレリアンとの通信が途絶えます。

ローレリーヌは心配になって警備員を煙に巻いて単身助けに来ます。ただどこにいるのかわからない。すると、彼女を気に入っている3匹の宇宙人ドーガン=ダギーズがやってきて、居場所がわかるところがあるよ?と、地下深くのガラナ海へ連れていかれます。

オスのクラゲを捕獲しにいきますが、ここでひと悶着。そのクラゲはブロモザウルスという深海魚と共生しており、捕獲しようとすると襲ってくるわけで、ローレリーヌは大変な目に遭います。

何とか捕獲し皮コーテックス質クラゲを頭からかぶり、ヴァレリアンの記憶を探って彼がどこにいるか突き止めます。

 

何とかヴァレリアンを見つけたのですが、まだまだ本筋に戻りません。危険区域に生息する蝶があまりにも美しいのでローレリーヌが触れると、それが危険な種族ブーラン・バソールに捕らえられてしまうんですね~。

はい今度はヴァレリアンが助ける番。

彼らの縄張りにはほかの種族が入れず、どうにか潜入したいヴァレリアンはスーパーコンピュータのアレックスに相談し天国横丁で姿を変えられる人物との接触を図ります。

客引きジョリーに声をかけられ、パブで女性のダンスを堪能。早く助けに行けや、と見てて思いましたが、このダンスステージが思いのほか長い。

実は彼女こそが姿かたちを変えられるバブルというエイリアンで、彼女の素性を聞き身元がわかるIDをやるから助けてくれと交換条件で協力を依頼。

バブルの変身能力により、ブーラン・バソールに化けたヴァレリアンは見事潜入に成功。

 

一方捕らえられたローレリーヌは、ブーランバソールにお着替えを要求されます。モンキー的にはこの件が一番笑ってしまったんですが、このブーランバソールに言葉は通用せず、どんなにローレリーヌが言葉でここから出せと説明しても、ひたすら洋服を自分お身体にあてて、この服にする?それともこっちにする?みたいなジェスチャーでへらへら笑ってるんですね。この顔がめちゃめちゃアホ顔でわらけてしまいました。

 

結果ブーランバソールの長である皇帝3世の生贄だったというオチ。

何とか彼女を救出して難を逃れるんですが、バブルはケガをしてしまい、ローレリーヌを守ってと言葉を残し息絶えてしまいます。

 

 

そしてようやく本題へと突入。

まぁ長い長い寄り道で、パブでのシーンでイーサンホークとリアーナが登場するのに、2人とも速攻で退場ですからね。

ヴァレリアンとローレリーヌのソロパートと考えると、必要なエピソードだったかもしれません。この単独行動によって、いかにお互いが大切な存在なのかというのが理解できるわけですから。にしてももっと簡潔に描けたろ。

 

色々細かいこと。

  • 変換器

惑星ミュールに存在する変換器。機器かと思ったら生き物なんですね。

見た目はちっちゃなドラゴンみたいなかわいい動物なんですが、こいつになんか食わせるとお尻から溢れんばかりの量を生産してくれる希少動物だったんですね。

惑星が滅んでしまったのでこいつしかいないために気象なんですが、にしても飲み込んだものをケツから大量生産てなんかやだなぁw

 

  • 様々なガジェット

序盤のミッションで訪れた惑星。巨大市場に潜入して変換器を取り返す任務なんですが、ここで敵の監視を操るってコントロールするガジェットが登場。

相手に放って体に付着させればすぐ神経を伝って意のままに操れる武器。これはちょっとカッコよかったです。

他にも、巨大市場といっても辺り一面砂漠なんですが、みんなVRゴーグルを置付けてお買い物するんですね。で、実際かったものは機械を通して実物のものに変換して持ち帰る設定だったり、体を透明にして箱型の銃を装着して潜入する武器だったり、首元に付ける翻訳機、シュノーケルから出てくるクモのような機械が粘膜を引き裂いたり、スカイジェットなどなど、面白いアイテムがたくさんあったのはよかったですね。

 

  • スペースオディテイ

冒頭の映像がですね、めっちゃ良いんです!

初めて地球人が宇宙に行った時の映像から、アルファ宇宙ステーションがどのようにして大きなものへと変化を遂げたのかってのを、デヴィッド・ボウイの名曲スペース・オディテイを流しながら描いてるんですけど。

歌詞の内容もですね、宇宙にいるトム少佐と管制塔とのやり取りを語りながら、この広い宇宙の中では僕のような損愛はちっぽけで無力だ、って歌ってる中で、地球人が少しづつ他の惑星の住人と握手をしながら、交流を深めていく姿が描かれてるんです。

これがですね、あれ?もしかしてこの映画めっちゃいいスタート切ってるじゃん!これは評判以上の映画なんじゃないか、と思わせてくれるんですが・・・まぁ勘違いでしたw

 

でもこのオープニングはですね、非常に良かった!あ、いいところあったわ他にもw

 

 

最後に

僕はこんな感想になりましたが、楽しめる要素が詰まった作品であることは間違いないです。筋書きに粗があるのでそこが気になっては仕舞いましたが、とりあえず監督が描いた世界観を堪能できれば後は気にすんなよ!といえる映画だったように思えます。

だから資格効果はすごいです。若干背景がウソくさく見えますが、そこはこの映画の味ということでw

やっぱり黒幕はショボいんだよなぁ、フィフスエレメントと一緒で。

 

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「レッドスパロー」感想ネタバレあり解説 ハニートラップで2つの国を欺け。

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3月30日

レッド・スパロー

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 去年シャーリーズ・セロン姐さんがゴージャスファッションにブロンド姿で敵をフルボッコにしてくれたスパイ映画「アトミック・ブロンド」が話題となりましたが、ここ最近女性スパイものがはやる兆しでもあるんでしょうか

 

そりゃあ多様性の時代ですから女性がスパイやったって何の問題もない。むしろ美しいからどんどんやってくれ。ボンドもイーサンハントも好きだけど、やっぱり男をボッコボコにする女性は見ていて爽快ですよ。

 そんなアトミックブロンドに続けと、特別美人ではないけれどセクシーな目つきとバディで魅了してくれるジェニファーローレンスがスパイになってハニートラップをしかけるお話。

 

ジェニファーがハニートラップねぇ。そりゃ騙されるだろw

 

というわけで早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

33年間CIAで工作員をしていたジェイソン・マシューズ原作のスパイ小説を、「ハンガーゲーム」の監督主演コンビで映画化。

バレリーナとしての将来がたたれたヒロインが、選択を与えられずスパイとして育てられ、相手を誘惑しコントロールする心理操作で罠を仕掛けていく。やがてそれを国家にもしかけていく、スパイ映画史上最高にセクシーで先の読めない作品です。

 

レッド・スパロー (上) (ハヤカワ文庫 NV)

レッド・スパロー (上) (ハヤカワ文庫 NV)

 
レッド・スパロー (下) (ハヤカワ文庫 NV)

レッド・スパロー (下) (ハヤカワ文庫 NV)

 

 

 

 

あらすじ

 

【スパローの心得】

①ターゲットの欲望を見抜け

②自らの全てを使いターゲットを堕とせ

③心を捨て国家のために道具となれ

 

ステージでの大ケガによって、ボリショイ・バレエ団での地位を失ったドミニカ・エゴロワ(ジェニファー・ローレンス)。

そんな彼女に手を差し伸べたのは、ロシア情報庁の幹部である叔父のワーニャ(マティアス・スーナールツ)だった。

 

病気の母親の治療費を工面するため、ドミニカはワーニャの指示で、スパイ=〈スパロー〉の養成学校へ送られる。

標的を誘惑し、心理操作するテクニックを学んだドミニカは、その才能を買われ、ロシア情報庁の上層部に潜む、アメリカとの内通者を探り出す任務を任されることになった。

モスクワからブダペストへ動いたCIA捜査官、ネイト・ナッシュ(ジョエル・エドガートン)に接触したドミニカは、彼から内通者の正体を聞き出そうとする。

ハニートラップでネイトの心をとかしていくドミニカ。

 

しかし二人の関係は立場を超えた複雑なものになっていく。

そして、その任務はドミニカを想像も超える運命に導き、彼女は敵国アメリカのみならず、祖国ロシアからも狙われることに…。

窮地に立たされたドミニカが大国を相手に仕掛けた最大のトラップ=罠とは!?(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

監督

今作を手がけたのはフランシス・ローレンス

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名前こそピンと来ませんでしたが、主演のジェニーファーローレンスと「ハンガーゲーム2」から「ハンガーゲームFINAL レボリューション」まで共に作品を作ってきており、今作もタッグを組んだとなると、相当な信頼関係のもと撮影されたことでしょう

 

ハンガーゲームもバトルロワイヤルに出る羽目になってしまった主人公が理不尽な国家に反旗を翻す物語でしたが、今作もスパイになってしまったヒロインが才能を開花し、国家にひとあわ吹かせる筋書きは似ていますね。

 

そんな監督の作品をサクッとご紹介。

天国と地獄が現実世界のすぐ裏側でせめぎあっている中で、異界者を見分ける特殊能力を持つ男がヒロインの妹の自殺の謎を解いていくダークヒーローアクション「コンスタンティン」で映画監督デビュー。

その後、人類が絶滅してしまった近未来を舞台に、たった一人になってしまった科学者が人類再生の可能性を探っていく、「地球最後の男」をウィル・スミスでリメイクした「アイ・アム・レジェンド」、

1930年の大恐慌時代を舞台に、行き場を失ったことでサーカス団に入った青年と、団長の妻との切ない恋の行方を描いた「恋人たちのパレード」、

そして意に反して参加したサバイバルゲームに優勝し、やがて強大な国家に軍を率いて攻防していくヒロインの過酷な運命を描いた「ハンガーゲーム」シリーズの2から最終作までを手がけました。

 

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キャスト

 

バレリーナから一転スパローとして生まれ変わる主人公ドミニカ・エゴロワ演じるジェニファー・ローレンスと、アメリカの内通者の正体を聞き出すため接触するネイト・ナッシュを演じるジョエル・エドガートン。

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ジェニファーは、去年の「パッセンジャー」以来の劇場作品。

アカデミー賞主演女優賞ノミネート作品「Joy」も、ダーレン・アロノフスキー監督最新作「マザー!」も劇場公開されず、ちょっと不運が続いていますが、今回久々に彼女をスクリーンで拝めることに感謝であります。

今後は、X-MENの新章ともいえる「X-MEN ダークフェニックス」で再びミスティーク役として出演予定。アメリカが11月公開予定だそうなので、日本では来年か早くて年末公開になりそう。

 

そんな彼女の代表作をサクッとご紹介。

3世代の女性達が織り成す愛と葛藤と再生の物語「あの日、欲望の大地で」でヴェネチア国際映画祭新人女優賞を獲得した後、残された家族を守るため、行方不明となった父を探すために裏社会へと足を踏み入れていく少女を描いた「ウィンターズ・ボーン」でアカデミー賞主演女優賞をはじめ多くの賞にノミネートし、若手女優として一気に注目を集めます。

最愛の人の失ったことで心のバランスを保てなくなった男女が、ひとつの目標に向かって協力し希望に向かう姿を描いた「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー賞主演女優賞を受賞。

天才詐欺師がFBI捜査官とタッグを組ん囮作戦をを展開していくクライムコメディ「アメリカンハッスル」でもアカデミー賞助演女優賞にノミネートするなど賞レースに欠かせない女優へと成長していきます。

それとは対照的に、人類の共存側と破滅側とで二分するミュータントたちの前日譚を描いた「X-MEN」シリーズや、ヤングアダルト小説の映画化「ハンガーゲーム」などの娯楽大作映画に出演する面もあり、アメリカの20代の女優で一番上にいるといっても過言ではないキャリアを積んでいます。

 

 

 

 

 そしてジョエル・エドガートンですが、去年は人間とオーク、エルフが共存するsけいあを舞台に、多様性をテーマにしながらも警察官が世界を救うという娯楽映画へと昇華させたNetflix配信限定のファンタジーアクション映画「ブライト」しかなく、映画館で彼を見られなくかったことがちょっと残念。

 

監督もできるし役者としても伸び盛りなのでどんどん映画に出演して欲しいですね。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ドミニカの叔父でロシア情報庁の幹部ワーニャ役に、「君と歩く世界」、「リリーのすべて」のマティアス・スーナールツ。

スパローを育てる養成学校の校長役に、「愛の嵐」、「スイミング・プール」、「さざなみ」のシャーロット・ランブリング

ステファニー・バウチャー上院議員役に、「RED/レッド」シリーズのメアリー=ルイーズ・パーカー

そしてウラジミール役に、「運命の逆転」、「ジャスティス・リーグ」のジェレミー・アイアンズなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

国家の美しい武器となったヒロインがどんな誘惑と心理戦を繰り広げ、観衆をあっと驚かせるのか。どれくらいのサプライズがあるのか期待です。もちろんジェニファーの艶やかな姿にも!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

ややこしっ!!!

国歌のために一肌脱ぎます!な女スパイのあっち行ったりこっち行ったり色仕掛けがもんのすごいんだけど、ややこしっ!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何がどうしてそうなったのかわからん。

バレリーナの夢を絶たれた主人公。病気の母を養うために、生気のない町の人たちと同じ人生を歩まぬために、彼女の下した決断は叔父の薦めによって望んでいなかったスパイになること。才能を開花した彼女はすぐさま任務に就き、アメリカに情報を流しているスパイを突き止めること。アメリカのスパイに近づき情報を手に入れようとするが、やがてロシア側にも命を狙われていく。

心理操作で異性を操るすべを身に着けた彼女が最後にどんなハニートラップを仕掛けたのか。

 

ジェニファーローレンスの妖艶さが随所で際立った迫真の演技、そして一体彼女が何を企んでいるのか最後まで予想がつかない展開、なんといってもロシアって怖いっ!そんなことを感じさせてくれる映画でございました。

 

 

率直な感想を申し上げますと、何がどうなってそうなったのかってのは最後に明かされるんですが、それを明かしたところで、はっ?どういうこと?と腑に落ちないというか理解についていけないというか。

どれも明確じゃないんですよねエピソードが。

今ドミニカはどちら側についてどちらを欺いてるのかってのがややこしくてですね。

例えばドミニカが何かしたやらかした時、お前こら!って状況になるんですけど、これ作戦です!みたいなこと言うわけですよ。え?これ作戦なの?みたいな。

 

いきなりプールの会員証で本名書くとかスパイとしてやっちゃダメじゃん!て一瞬思うんですけど、まぁ相手がスパイですから今更偽名書いたところで意味ないか、みたいなこととか、ロシア側に二重スパイの疑いをかけられて拷問されてるのも、今ここで生かして向こうに行けば信用が増すわ!とか、どれも作戦です!ってなってて、いやいやその場しのぎの考えなんじゃないの~?と疑って見ちゃうもんだからもうワケワカメって感じでw

 

要はある時点から彼女は壮大な計画を立てていて、そこから作戦は始まってたということなんでしょうけど、上映時間が2時間30分近くあるもんだから、集中力切れちゃうんですよ、ず~っと不穏な感じで緩急ないし。だから1個躓くと置いていかれてしまうというか。

 

ここがヘンだよレッドスパロー。

ということで、完全に置いていかれた映画を整理しながら解説できればと思うんですが、まずはですね、明らかにこれヘンだろって引っかかった部分をまとめてみました。

 

  • ロシアなのに全員英語ってどういうことだw

ヒアリング能力ないんですけど、明らかにジェニファーローレンスなどロシアにいる人間はめっちゃロシア訛りの英語だってのはわかるし、だからドミニカが大使館で通訳してるって設定も納得できる。

にしてももうちょっとロシア視点で会話しても良かったんじゃないかい?と。

しょうがないアメリカ映画だから。

 

  • ロシアをどうしたいんだアメリカはw

そう、アメリカ映画なんで終始ロシアが嫌な国のように描かれてます。

国家に育ててもらったんだから、国家に恩返ししなさい、とスパイ養成所で訓練を受けるんですが、まぁやってることがひどいです。

人権を無視しした卑劣な訓練はもちろんのこと、拷問、殺人とやりたい放題。

逆にアメリカはそういうことしないし、亡命ウェルカムだぜ!と懐の大きさをアピールしちゃうサービス精神。

こういうのはよくないですね~。せめて同じように描かないと。まぁ原作者がスパイだから体験論も含まれた内容なのかな?読んでないから知らんけど。

 

  • バレリーナ無理でしょw

これはもう見る前から予想してたことですが、あんなボンキュッボンなジェニファーがバレリーナって設定がそもそも無理です。

実際踊ってる姿を見てちゃんとバレリーナになってるし、ボディダブルでしょどうせと思って引きの画を注目したらどうやら本人のようで・・・。いやいやいやそれでも違うでしょ、と思って調べたらやっぱり替え玉使ってたそうですが、ジェニファー自身もかなり練習を積んだそうで、やっぱりつま先立ちしてる姿は彼女なんですねきっと。

そういう女優魂は買いますが、ボディラインだけはどうにもならなかったですねw

しっかりたわわなバディで踊っておりました。

 

  • なぜ逃げた?

ネイト・ナッシュは部屋で何か暗号を解読した後外で誰かと接触したところを警察に見られ、危険を察知して拳銃を発砲して威嚇し、ダッシュでアメリカ大使館へ逃げるんですが、上司からなぜ発砲した?と問い詰められるんですね。

これ冒頭で起きるんですけど、まさに上司の言う通りでそんなことで素性バラしやがって今まで積み上げたことが意味ないじゃんと。

スパイなんだから捕まっても素性がバレないようにして穏便に済ませろと。

結果麻薬取締官のパトロールに偶然出くわしたってだけのことで、そんな取引してないんだから多分職質で大丈夫だったと思うんですけども。

 

まぁ接触した人間を思っての行動が大事になってしまった、という彼の言い訳も理解できるんですけど、そんなヘマやらかしといて、ロシアの情報提供者マーブルは俺としか連絡とらないぜ、だから復帰させろってのもどうかと。

自分が上の立場ならお前は配属先変更!って言いますけどね。

 

  • スパイはこんな水着を着てはいけない。

はい。目立ちすぎです。

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これはすごいぞレッドスパロー

変だ!ってだけじゃフェアじゃないんで、ここが凄いんだよってところも書いていこうかと思います。

 

  • ジェニファーのおっぱい

僕も男ですから、女スパイが色仕掛けで心理操作するって時点で、あれもしかしてジェニファーヌードシーンあるんじゃない?と想像してしまったわけですよ。

しかもこれR15指定ですし、下手したらかなり生々しいシーンがあるんじゃないかときたいしてたわけですが、予想もしてないところでそれは訪れました。

スパイ養成所では、相手の欠けた部分に付け込めば、心を意のままにすることができるということを教えていました。そのためには自分の身体を武器にして相手に接触することが一番効果的だと。

だからまずは恥じらいを捨てて、恥を恥と感じないようにする訓練をするんですが、やっぱりいきなりみんなの前で服を脱げと言われても躊躇してしまうのは当然ですし、イチモツを目の前に出されて咥えろといわれても、たとえそれがただの肉だと言われてもいやなものは嫌なわけで、そんな訓練をひたすら国家のためにやらされてたんですね。

 

で、ポテンシャルのあるドミニカは感覚が訓練生の中でもずば抜けていて、相手の欠けた部分=性癖とか性的嗜好、性格なんかをズバッと言い当てるんですが、その訓練生の中に自信満々な男性がおりまして、ちょっとした恥をかかせたことが彼を怒らせちゃうんです。

だから彼女をレイプしてしまおうと、シャワーを浴びているとことを襲ってしまいます。もちろんドミニカは相手を殴打して失神させることで事なきを得るんですが、これは訓練としてはNGだと先生から指摘されてしまいます。

そうです、心を操らなければいけないんですから犯されても相手をモノにしないと。

なので、改めて彼を満たしなさいと命令されるんです。

で、男が主導権を握ろうとしてるのは明白でドミニカに命令するんですけど、これに反発して触らせないんですね。で、自分から服を脱いで素っ裸になります。

さぁ挿れなさい、とドミニカが主導権をとっていくんです。要は男は力が欲しかった、相手より上に立ちたかったということを察知して、あえて逆撫でさせるような行動をドミニカはとったんですね。

 

ということで、このタイミングで?ってところでジェニファーのヌードを拝めるとは思ってもみませんでした。もちろん男が目の前に立つので局部はキレイに隠れていましたが上半身は丸見えです。

 

逆にネイトとエッチするところは服脱がずにエッチするんでそこは、ん?と思いましたけど、冷たい水浴びせられたリ、議員に強引におパンツ脱がせられてしまうところもあったりと今回ジェニファーローレンスはかなり頑張っていたように思えます。

 

  • グロテスクなシーンも多かった。

そんなエロティックな部分と同様にグロテスク、というか生々しいシーンも多々ありました。

バレエの舞台本番で、バレリーノの身体がドミニカが決めポーズしてるところに思いっきりの飼ったことで足がヘンな方向に曲がって骨折してしまうんですが、この時の音が生々しかった・・・。

その後手術もズームアップはしていないものの、しっかり上からドミニカを捉えて手術シーンを映していましたね。

 

拷問シーンもきつかったですね。

アメリカの上院議員と情報交換していたロシアの二重スパイを仕事を奪い、ネイトと任務を遂行していたドミニカ。議員が死んでしまったことで、ロシア側はドミニカに疑いをかけます。

まずは水責め。裸にして椅子に括り、冷水をジェット噴射であてて精神的にも肉体的にも追い込むんですが、ドミニカが叫んでる時に、なぜかラウドロックが流れたのはなぜなのか。

その後もタオルをカラダにあてたうえでハンマーで殴るという古典的なやり方で追い詰めます。これはいやだ・・・痛いなんてもんじゃないだろ・・・。

 

ネイトもマーブルの名前を吐かせるために拷問されてしまいます。

首を針金のようなもので締められ、体を結束バンドで椅子に括られ、やけどに使うローラ―みたいなので体の河を1枚1枚剝がすという痛々しい拷問。

ドミニカも手伝い始めるんですが、ドミニカは局部の河をはがすというとんでもない行為をおっぱじめます。これは多分ネイトを助けるための演技なので実際にはやってない行為だと思うんですが、そこ攻めるかとw

 

で、隙をついてドミニカはこの殺し屋に反撃。相手もナイフでドミニカやネイトの身体をサクサク斬りはじめるんですね~。そしてドミニカはマウントをとって殺し屋の体中をナイフで刺しまくります。あ~~血だらけ。やだ。

 

 

最後に

他にも、シャーロットランブリングの不気味さがヤバかったですし、RED以来久々に見たメアリー=ルイーズ・パーカーがめっちゃ年取ってたのショックだったし、情報提供者誰なのかは大方予想ついたんですけど、そこからのサプライズに驚いたのは確か。

種明かしを駆け足で流した時に、そういうことか!と。これはすっきりした。

 

 

タイトルのレッドスパロー。赤はロシアの事を指し、その鳥かごから抜け出すことができないスズメ=ドミニカという意味合いが読み取れます。

そんな中で彼女は、やりたくもないスパイという職をつかって、色んな人物を欺いていくわけです。

ネイトや上院議員、ルームメイトのスパイ、モスクワの上司、そして叔父。

全ては彼女の復讐劇として結末を迎えると同時に、ネイトという男を解放するために仕掛けたようにもみえ、彼を愛していたことだけは真実だったのかもしれません。

 

スパイものというとアクションが見られると勝手にに思い込んでしまいますが、この映画は体を動かすのでなく心を支配し敵国から情報を盗むという部分にフォーカスをあてた作品だったため、終始派手さはありません。

しかしながら、体を張った演技やグロいシーンなどでインパクトを与えながら、一体ドミニカはどちらにつこうとしているのかを最後まで予想を突かせないよう事をばせている脚本は、見応えがありました。

 

ただ、やはり長尺というのが集中力を欠いてしまい、モンキー的にはちょっと整理するのに苦労した、理解できるところと出来ない箇所があったという点から心から楽しかったという結論には至りませんでした。

 

てかね、ドミニカの叔父さん、どう見てもプーチンにしか見えないんですけどw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10


映画「ウィンストンチャーチル」感想ネタバレあり解説 ネバー!ネバー!ネバー!サレンダー!!

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3月31日

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

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今年度アカデミー賞で、主演男優賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞の2冠を獲得し、イギリスの英雄を描いた映画が公開です。

授賞式の余韻がまだ残った状態での公開という嬉しい配給と、去年映画ファンを興奮させた「ダンケルク」の裏側を描くということもあり、男性陣はとても興味の湧く作品なんじゃないでしょうか。

 めっちゃアガる映画だと思うんですよ。このチャーチルを映画にするってこと。

嫌われ者から英雄になるんですから。

もちろんチャーチルのやってきたこと全て英雄譚かどうかってのは抜きにしてですよ、彼のこの決断がなかったら、歴史がものすごく変わっていたわけですから。

 

とか言っといて、チャーチルのことよくわかっていませんw色々記事を読んでから観賞しようと決めていたので、感想の部分で彼のことについて触れられたらと思ってます。

 

早速観賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

1940年、第二次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランス陥落間近、その余波がイギリスにも迫っていた状況下、就任したばかりのイギリス首相ウィンストン・チャーチルに大きな決断が迫っていた。ヒトラーに屈するのか、それとも闘うのか。

そのたび重なる失策と変わった性格で政界から嫌われていた男が、イギリス絶体絶命の中首相へ就任してから史上最大の救出作戦と謳われた「ダンケルクの戦い」まで、究極の選択と決断に追い詰められた苦悩と葛藤の27日間を描く。

 

本作は、主演のゲイリー・オールドマンが特殊メイクアーティスト・辻一弘の確かな腕により、合計時間200時間かけて見事なまでにチャーチルに似せて作りあげ、その演技が評価され、ゲイリーが見事アカデミー賞主演男優賞を受賞、彼を完璧なチャーチルへと返信させた辻が、アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。

 

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 (角川文庫)

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ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 (オリジナル・サウンドトラック)

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  • アーティスト:ダリオ・マリアネッリ& ヴィキングル・オラフソン
  • 出版社/メーカー: Universal Music LLC
  • 発売日: 2017/11/17
  • メディア: MP3 ダウンロード
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

 

あらすじ

 

 

1940年5月、第二次世界大戦初期。

ヒトラー率いるナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。

内閣不信任決議が出されたチェンバレン首相(ロナルド・ピックアップ)の後任として、外相のハリファックス(スティーヴン・ディレイン)が最適任者だという声があがるが、本人はこれを固辞。

そこで、国民からの人気は高いが、たび重なる失策から政党内の “嫌われ者”であったウィンストン・チャーチル(ゲイリー・オールドマン)に白羽の矢が立つ。

 

朝から酒をたしなむ変わり者の夫を叱咤激励する妻クレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)や、気難しくもウィットとユーモアに富んだチャーチルの言葉をタイピングする秘書エリザベス(リリー・ジェームズ)のサポートを受けながら、国難に陥ったイギリスの新首相に就任したチャーチルは、ドイツとの和平交渉をすすめるチェンバレンとハリファックスらに陰口を叩かれながらも、「決して屈しない」と徹底抗戦を誓う。

 

そんななか、ドイツ軍に追い込まれた英国軍は、フランス・ダンケルクの海岸まで撤退し孤立状態となっていた。

30万人もの兵士が包囲され、救出するすべがない。ならば彼ら兵士を救うべく船をダンケルクへ向かわせるのだ、大型船はもちろん、ボートや小型船など民間の船もすべて召集して   

こうしてダイナモ作戦が実行された。

日に日にナチス・ドイツの勢いは増す一方で、英国にも上陸の危機が迫る。

ヒトラーに屈するのか、それとも戦うのか。

ヨーロッパのみならず世界の運命がチャーチルの手に委ねられた。日々悩み、葛藤するチャーチル。

そんな彼の姿に、就任当初はチャーチルに対して懐疑的だった英国王ジョージ6世(ベン・メンデルゾーン)も心を開き、二人は絆を育む。
そしてついに、チャーチルは歴史的決断を下す   。 (HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

監督

今作を手がけたのはジョー・ライト

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彼の作品からキーラ・ナイトレイが好きになったって多いと思うんですけど、残念ながら僕それ見てなくて、逆に彼のアメリカ映画しか観てないという・・・。でもいい映画撮るんだよこの人!!

 

そんな彼の作品をサクッとご紹介。

大学卒業後、MVや短編映画の製作、TVドラマを手がけるなどのキャリアを積んだ後、長編映画第1作目となった、プライドと偏見が邪魔をして素直になれない男女の行方を描いた、ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」の映画化「プライドと偏見」が、アカデミー賞4部門ノミネートする快挙となり、一躍有名になります。

その後デビュー作で起用したキーラ・ナイトレイを再び主演に抜擢し、小説家を夢見る少女の過ちによって引き裂かれた男女、そしてそれを一生かけて購う決意をした少女の人生を描いた「つぐない」もアカデミー賞作品賞含む6部門ノミネート

 

 

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アメリカ映画製作しはじめ、新聞記者とホームレスの天才音楽家の交流を綴ったコラムを映画化した感動ドラマ「路上のソリスト」。

過去作にも出演したシアーシャ・ローナンを主役に抜擢し、父親によって殺人マシーンに育てられたヒロインの宿命と壮絶な戦いを描いたアクションスリラー「ハンナ」。

ピーターパンが誕生するまでの物語を描いたファンタジー「PAN~ネバーランド、夢の始まり~」などがあります。

 

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キャスト

英国首相ウィンストン・チャートルを演じたのはゲイリー・オールドマン。

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 今作で念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞したゲイリー。「裏切りのサーカス」でノミネートしたものの、長いキャリアで一度ノミネートされなかったのがウソみたい。 

 

ゲイリーといえば、今作のようにいろんな奇抜な格好だとか、エキセントリックというか変わった役柄を演じるのが特徴的で、最近ですよ、いい叔父さんみたいなのやってるの。

シドアンドナンシー」のシド・ヴィシャス。

ドラキュラ」のドラキュラ伯爵。

トゥルー・ロマンス」のポン引き。

レオン」のスタンフィールド捜査官。

フィフス・エレメント」のへんな髪型のやつ。

など。

 

とんでもなくブチギレたり壮絶な死に方をしたりなど、超個性的な役をやってはそのどれもがカッコイイ。

でも僕はやっぱり、傷ついた少年の肩ににそっとジャケットをかけ、これが世界の終わりじゃないと語ってくれるゴードン(ダークナイト3部作)が一番好きですかね~。

 

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他のキャストはこんな感じ。

チャーチルの妻クレメンティーン役に、「イングリッシュ・ペイシェント」、「オンリー・ゴッド」のクリスティン・スコット・トーマス。

チャーチルの秘書エリザベス役に「シンデレラ」、「ベイビー・ドライバー」のリリー・ジェームズ。

国王ジョージ6世役に、「名もなき塀の中の王」、「ローグ・ワンスター・ウォーズ・ストーリー」のベン・メンデルゾーン。

チェンバレン首相役に、「ジャッカルの日」、「マリー・ゴールドで会いましょう」のロナルド・ピックアップ。

ハリファックス外相役に、「ゲーム・オブ・スローンズ」のスタニス・ラシオン役で有名なスティーヴン・ディレインなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

事実に基づく物語なので答えは出ているんですが、チャーチルの演説だけでも一見の価値ある作品になっていると思います。それをゲイリーがやるんですからきっとすごいぞ!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

アカデミー賞主演男優賞に納得の演技!

歴史ドラマなのに軽妙でユーモアを忘れない演出が素晴らしい!

ヒトラーが恐れた男はとんでもなくパンクなおっさんでした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飽きさせない作り。

戦時中に起きたトップの交代。白羽の矢が立ったのは野党を唯一抑え込むことができる政界一のの嫌われ者。四六時中酒を食らい、葉巻を加え口を真一文字にし、猫背で青白い顔でこちらを睨みつけるように視線を送り、口を開けば何かと攻撃的に話す。

 

そんな男の就任からわずか1か月に起きた英国のピンチ。彼がいかにしてこのピンチを切り抜けたか、どうやって国をまとめ前を向かせ、後のヨーロッパ、いや世界を救うきっかけを作ったのかを、美しい空撮とそれに対比するかのように所狭い室内劇をバランスよく描き、時にユーモアを織り交ぜた軽妙な会話をベースに、ゲイリーオールドマン他主要人物の極上の演技で構成された歴史ドラマでありました。

 

 

公開日に新作映画が重なったことで、立て続けに鑑賞した今日でありますが、その中でも一番好みで面白い映画でありました。

基本歴史ドラマは、その歴史を知らないとやはり楽しめないわけで、近代史に疎い自分としてはネットではありますが色々読むなどの予習をして臨みました。

実際そんなことしなくても結果的に面白くできており、その要因として一番に挙げられるのは、監督の演出だったように思えます。

 

本題が「ダーケストアワー」=最も暗い時間、ということで、秘書になりたてのエリザベスがチャーチルの部屋に入ると、カーテンで閉め切っており真っ暗なんですね。そしてカーテンを開けることで部屋に刺す一筋の光。

これから首相に任命される彼を暗示しているかのような演出にまず驚き。

 

そんな暗い部屋の中で新聞を読みながら葉巻をふかし、ブランデー片手に朝食をとるチャーチルが、一体どういう人物なのかを一気に見せ、言うとおりにタイプライターを打てないエリザベスを罵倒した後、奥さんには頭が上がらないという構図もここで理解させるのが非常にうまいなと。

 

それから所々挿入される上からの視点。神様なのかはたまた戦争で亡くなった人たちなのか、それともお天道様なのか、一体誰の視点なのかはわかりませんが、劇中ほとんど室内での出来事なので、こういう視野の広い映像を挟むことで、こちらも縮こまって見続けないよう配慮した画作りだったのではないでしょうか。

 

他にも、車の中から民衆を覗くチャーチルの視点。戦時中にもかかわらず町の灯とはごくごく普通に暮らしているのが読み取れる風景なんですが、これが後半雨の中歩く人々に変わり、普通に暮らしてはいるけれど心に不安を抱えているというのを前によるメタファーで描いており、それを悟ったチャーチルが国王の助言万年青地下鉄に走る流れもうまいなと感じました。

 

細かいところで言えば、朝食の用意をパパッと映すテンポのいいカット割り、スクリーンいっぱいに表示されるゴシック体の日付表記、ラジオ演説での赤ランプだったり、国会での演説での白いハンカチがどういう意味をもたらすのかを冒頭で説明しておいてラストシーンで伏線を回収する流れ、中々仲良くなれないジョージ6世と、最初は正面での会話だったのに対し、チャーチルを理解し、彼に賛同の意志を伝えるときは横に座って離す構図も、机を挟んでではなく、寄り添って会話をするといったことで気持ちが近づいたことを表す画だったり、音楽も前半はチャーチルとその取り巻きとの絶妙な掛け合いを楽しませるような明るい曲調のクラシックが流れたかと思えば、徐々に重厚音のヴァイオリンが鳴り響く曲調へと変わり物語を盛り上げていたり、きっと探せばもっとあるんだろうけどこういた細かい演出を随所に置くことで、ただでさえ入りづらい歴史ドラマを楽しく面白くそしてシリアスに仕立て上げ、エンタメ映画に昇華させてるのが僕は非常に楽しめた要因だったように思えます。

 

ゲイリーオールドマン。

そしてそれと同じように、この映画にひと際輝きを与えてくれたのが、今作でアカデミー賞主演男優賞を獲得したゲイリーオールドマンの演技でしょう。

 

彼のとにかくまくし立てる口調、たどたどしくなる口調、アメリカ大統領に懇願する弱々しい口調、イライラいしてる奥さんをなだめる優しい口調、などなど、喜怒哀楽をうまく調整しながら、歩き方や姿勢、クセ、仕草といった細かい所作まで終始チャーチルになり切って演じ、辻一弘さんによる特殊メイクも手伝って完璧に演技していたと思います。

 

元々クレイジーな役柄が多かったゲイリーですが、今作はそのクレイジーさをチャーチルで爆発させているのがいいですよね。

もういい歳なのに血圧大丈夫かよってくらい、酒を食らい、葉巻を吸いまくり、夜中まで起きて考え事して部下に指令出したりとエラく活発に動いていて。

それであの高圧的な態度に攻撃的な口調。ちょっとでも気に障ると怒っちゃうおじいちゃんじゃねえかwと思ってしまうクレイジーっぷりが最高でした。

 

特にハリファックスとの口論はすさまじかった。

イタリアのムッソリーニがドイツとの間に入って仲介し、和平交渉をしてくれるという案をハリファックスはチャーチルに提案するけど、決して譲らないチャーチル。それをやってしまえば、ヒトラーの思うつぼだ!と。

戦わなくていい策があるならそっちを選ぶべきと豪語するハリファックスに対し、何もしないで敗北してしまうことが今後の国家の繁栄にどれだけの損害を生むか、と譲らないチャーチル。

平行線をたどる2人の意見は廊下でのバトルに白熱し、過去にチャーチルがやらかしたガリポリの戦いを引き合いに、君の判断が国を誤った方向に行かせてしまう、待て待て待て!あれは俺が悪いんじゃない、上がもたもたしてたから失敗したんだ、そんな過去の話を今持ち出すんじゃない!君が譲らないなら私は辞任する!とエスカレート。

このやり取りは劇中の中でいちばん白熱したエピソードだったと思います。

 

それとは逆に、奥さんとの微笑ましい掛け合いはチャーチルの違う面が舞いまみえる部分でもありました。

実際特殊メイクはしているものの目だけはゲイリーなんですよね。それが強調されたのはこの奥さんとの会話だったように思えます。

すごく優しい眼差しで奥さんをなだめ、奥さんも彼をブタちゃんの愛称で語りかける。

 

その眼差しは地下鉄での民衆との会話でも見られます。一人一人の名前を覚えながら対話をし、覚悟を決める重要な部分でもチャーチルと人となりを表現するために目で演技していたように思えます。

 

劇中に出て来た部分の解説。

  • 首相前のチャーチル

なぜチャーチルが嫌われていたのか。それは政党をコロコロ変えたのが原因ではないかと言われております。

とにかく攻めの姿勢で言いたい放題やりたい放題のチャーチルは、最初保守党に所属するものの、保守党を非難してきたことで、自由党に移り、結局保守党へ戻ってきます。

そんなことをすれば周りの人間から信用されなくなるのは当たり前で、彼を激しく非難するハリファックスや前首相チェンバレンもまた、過去の因縁から彼を敵視していたわけです。

 

かつてチェンバレンはヒトラーに立ち向か事に失敗したことがあり、チャーチルはそのことでひたすら彼を追い詰めたようです。

また財務相時代のチャーチルは、事業税を削減する計画を推進しようとしていましたが、当時首相だったチェンバレンは、それをすることで保守党の地方政府の収入が減少してしまうことに悩まされていたんだそう。

ハリファックスは1930年代にインド総督という役職についており、そのインドが独立することで激しく反発していたチャーチルからかなりの攻撃を受けていたという過去があります。

 

  • ダイナモ作戦

去年クリストファー・ノーラン監督が手掛けた「ダンケルク」。

ドイツ軍の電撃作戦によってフランスのダンケルクにまで追い込まれたフランスとイギリスの連合国軍兵士を、民間船を使って逃がすという史上最大の救出作戦を描いた映画なんですが、この作戦を命令したのがチャーチルです。

実際に今作でもチャーチルが首相に就任してすぐ起きた事件であり、「ダンケルク」では描かれてませんでしたが、ダンケルク近くのカレーという場所に4千人の兵士をいかせることでドイツ軍の侵入の時間稼ぎをし、その結果30万人を救出することに成功したのですが、その代償はとても大きなものだったことが今回描かれています。

 

  • ガリポリの戦い

ハリファックスが劇中でチャーチルの過去をほじくった会話の中に登場したガリポリの戦い。

第一次世界大戦時に行われた作戦の一つで、当時海軍大臣だったチャーチルは、かつてドイツ、オーストリアと同盟関係にあったトルコVSイギリス、オーストラリア、ニュージーランドとの戦いの中で立てた作戦の構想を主張していました。

これを遂行することで戦局を大きく変えるきっかけになるとされていたわけですが、トルコ軍の抵抗によって、イギリスは思うように好戦できず、最終的には撤退を余儀なくされます。

これが原因でチャーチルは海軍大臣を辞任する羽目になってしまいます。

 

  • ジョージ6世

ベン・メンデルゾーン演じたジョー氏6世ですが、彼のしゃべり方が少したどたどしいことに気付いた方はいるでしょうか。

そう、彼はあの「英国王のスピーチ」でコリン・ファースが演じた人と同一人物です。

ジョージ6世は吃音に悩まされていたことがこの英国王のスピーチでも描かれていました。

実際に、チャーチルを当初気に入っておらず、友人でもあるハリファックスが首相になることを望んでいましたが、やがて「イギリス近現代史上、最も個人的な友情で結ばれた国王と首相」を言われるほどの絆を結んでおり、その後5年間チャーチルと共に国民の士気を鼓舞し続けていったそうです。

 

  • Vサイン

チャーチルはよく写真に写る際、勝利(Victory)を意味するVサインを高く掲げてたそうなんですが、劇中ではこのVサインを逆にして写真を撮られており、これがクソくらえという意味だということを知らず、エリザベスから笑われながら指摘されたシーンが挿入されていますが、実際にチャーチルはこれを知らなかったそうで部下から教えてもらったんだとか。

 

 

最後に

クライマックスは演説の魔術師の意網を持つチャーチルならではの心に語りかけるスピーチで幕を閉じます。

このままヒトラーの配下になっていいのか。もしこの和平交渉が成立すれば平和な暮らしが待っているかもしれないが、宮殿や城にはあの旗が立つことになる。果たしてそれでいいのか。

ドイツに降伏することが今後のイギリスにどれだけの事態を招くことになるのか。確かに戦い続けることで多くの犠牲者が出るかもしれないが、幸福はそれ以上に悪い結果を招くことになる。

そんなことをいち早く見抜いたチャーチルの英断によって、今の世界があると考えると、この映画で描かれていることは、とても重要なことだというのが感じられる作品だったということが理解できるかと思います。

 

あくまで彼が首相に就任してからわずかの期間を切り取った作品なので、これがチャーチルのすべてではないわけですが、彼の政治家人生の中での一番の功績に特化したことで、非常にわかりやすいお話になっていたのではないでしょうか。

いやホントはチャーチルこんな奴じゃないから、とか言って作品を評価するのではなく、映画そのものを鑑賞してほしいなと願っております。あくまで映画ですからね。

やはり監督の演出と役者の演技によって、面白く作られていることがまず素晴らしいのだと強く言いたいです。

 

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

映画「ジュマンジ2/ウェルカム・トゥ・ジャングル」感想ネタバレあり解説 キャラとプレイヤーのギャップに爆笑!

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3月31日

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

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 悦子の母乳だ!

わかる人だけわかればいいです、はい。

4月はぼくたち21世紀映画少年が、目を輝かせながら夢中になれる大作映画がなんと毎週公開され、こんな毎日が続けばいいなとバカみたいなこと考えてGW終わってからも仕事なんかしないで、あ~~~映画ばっか見てくらしたぁ~~い、頭ん中とろけちゃいそう~~~ぐはぁ~~。

ってならないように心して欲しいんですけども、その第1弾とでも言うべき作品がいよいよ公開です。

 

海の向こうじゃバカみたいに当たってるみたいで、是非日本もその恩恵に与って国内の洋画興行を一段と盛り上がる起爆剤になって欲しいなと。

てかですね。配給会社さんエライですよ。4月の大作映画を上手くぶつからないように週ごとにずらしてくれて。感謝です、はい。

 

いい加減本題に入りますけど、ボードゲームがリアルに繰り広げられていくという謎のゲームを舞台に、ある姉弟とゲームに閉じ込められたおっさん、ヒッキーのおばちゃん4人でクリアを目指す「ジュマンジ」の続編であります。

90年代ガキんちょだった我々が大人になるちょうど良いタイミングでこの映画の続編てのがまたニクいんですが、これがですね~ちょっと不満。

時代が変わればジュマンジも変わるって、ボードゲームからTVゲームにしちゃうのはどうなんでしょう、と。

これアドベンチャーゲームになっちゃうの?サイコロ振るとかないの?

 

しかも父子の話とか感動できるエピソードが前作にはあったわけで、今回は完全に高校生男女だけになってるし。

 

しょうがないのかなぁ。時代なのかなぁ。ドウェインジョンソンだもんなぁ。

 

と!前置きが長いし、愚痴ってますが、楽しみであることは変わりません!!

オレだってみんなとマジジュマンジ!!!って言いてえもん!

 

てなわけで早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

クリス・ヴァン・オールズバーグ著書の同名絵本を、父と子の絆を主軸に改変し、映画ならではのダイナミックな演出と、俳優陣によるコミカルな掛け合いが受け大ヒットした「ジュマンジ」。

そして忘れちゃいけないのが精神的続編と称されている、宇宙版ジュマンジ「ザスーラ」。

そんなボードゲームの世界が突如現実世界に現れるプロットを現代版にアップデートし、それぞれ普段とは違う容姿のアバターに変身しTVゲームの中に入ってしまった悩める高校生達を主人公に描く。

コンティニュー機能やそれぞれがの特性を駆使してクリアを目指すという設定は正にTVゲームそのもの。

危険極まりない猛獣だらけのジャングルの中で、彼らは果たしてクリアできるのか。

 

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あらすじ

 

 

1996年。

父親がビーチで偶然拾ってきたボードゲーム「ジュマンジ」に、高校生の息子は古くさいからと興味を示さない。

ある夜、ジュマンジの箱から太鼓の音が響き、息子は箱の中にテレビゲームのカセットを見つける。

そのカセットをマシンにセットすると――。

 

 

そして現代。4人の高校生が学校で居残りとなっていた。

気弱なゲームオタクのスペンサー(アレックス・ウルフ)、頭が悪いアメフト部員のフリッジ(サーダリウス・ブレイン)、セルフィー大好きうぬぼれ美人のペサニー(マディソン・アイスマン)、そしてシャイで真面目なガリ勉のマーサ(モーガン・ターナー)。

地価倉庫の片付けの言い渡された彼らは、そこで古いテレビゲーム「ジュマンジ」を発見する。

それぞれプレイするキャラをセレクトして遊び始めると、なんとそのままゲームの中へ吸い込まれてしまった・・・。

 

気がつくと回りはジャングル!しかも選んだゲームキャラの外見に!!

 

案内人ナイジェル(リス・ダービー)によると、ジュマンジの世界が危機を迎えているという。

ヴァン・ベルト(ボビー・カナヴェイル)という男が伝説のジャガー像から聖なる宝石を奪い、平和だったジュマンジに呪いがかけられてしまったからだ。

その宝石をジャガー像の眼に戻し、「ジュマンジ!」と叫んで呪いを解く、というゴールが4人に託された。

 

恐るべき強敵に、危険な野生動物たち、ジャングルの大自然・・・。

それぞれのスキルを駆使し、次々と立ちふさがる難関と戦う4人。各自に与えられた「ライフ」は3回。つまり3回命を落とすとゲームオーバーになるのだ。

現実世界に帰るには、ゲームクリアしかない!

ジュマンジ内で出会った仲間も加わり新たなチームとなった5人は、果たして全員帰ることができるのか?(HPより抜粋)

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監督

今作を手がけたのは、ジェイク・カスダン

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なんとお父さんは、「ボディガード」の監督や、「スター・ウォーズ」の脚本などを手がけたローレンス・カスダンなんですね~。

そんな父を持つ息子はどんな作品をやってるかというと、どうやらジャド・アバトーとつるんでいたようでコメディ映画中心と、お父さんとは全然違う道を歩んでおります。

 

彼が今作を手がけるということは思いっきりコメディ要素満載なんでしょう。

というわけで彼の作品を簡単にご紹介。

今作でも出演しているジャック・ブラックトム・ハンクスの息子コリン・ハンクスが共演した青春コメディ「オレンジカウンティ」、玉の輿だけが人生の目標という女教師が生徒をも巻き込む大暴走を繰り広げる学園コメディで、キャメロン・ディアスジャスティン・ティンバーレイクという元カップルだった2人が共演したことでも話題となった「バッド・ティーチャー」、再びキャメロンを主役に迎えた「SEXテープ」などを手がけています。

 

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キャラクター紹介

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左上より。

  • 気弱なゲームオタク・スペンサー(アレックス・ウルフ)⇒勇敢でムキムキな冒険家、スモルダー・ブレイブストーン博士(ドゥエイン・ジョンソン

 

 

<スキル>    <弱点>

勇気       なし

クライミング

スピード

ブーメラン

キメ顔

 

  • セルフィー大好きうぬぼれ美人、べサニー(マディソン・アイスマン)⇒デブオヤジの地図専門家、ジェリー・オベロン教授(ジャック・ブラック)

 

 

<スキル>  <弱点>

地図製作   持久力

考古学

古生物学

 

  • シャイで真面目なガリ勉、マーサ(モーガン・ターナー)⇒タフなセクシー美女戦士、ルビー・ラウンドハウス(カレン・ギラン

 

 

<スキル>  <弱点>

空手     毒

太極拳

合気道

ダンス・ファイティング

 

 

  • 勉強苦手なアメフト部スーパースター、フリッジ(サーダリウス・ブレイン)⇒足が遅い武器係で動物学者ムース・フィンバー(ケヴィン・ハート

 

 

<スキル>  <弱点>

動物学    ケーキ

武器運び   スピード

       強さ

 

 

  • 他のキャラたち

・ ジュマンジの案内人ナイジェル(リス・ダービー)

・5人目の仲間シープレーン(ニック・ジョナス

・宝石を盗みジュマンジを混乱に陥れた強敵ヴァン・ペルト(ボビー・カナヴェイル)

 

 

 

 

 

 

 

 

身体も性格も性別真逆のキャラになってしまった高校生4人が一体どうゲームを攻略していくのか!?

そして96年でジュマンジのソフトをセットしたあの高校生はどうなってしまっているのか!?

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

これ超楽しい!!

ブレックファストクラブな面々が、協力し合ってゲームをクリアしていき、一度きりの人生をエンジョイするために一歩を踏んだ青春アクション映画でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一度きりの人生だから。

オタク、地味、バッドガール、体育会系。それぞれ交わることのない4人の男女が、普段と真逆のキャラになってゲームを攻略していく中で、自分の中で失った欠片を誰かが埋めるように、互いを認め合いながら協調性を見出していき、ゲームのようにはいかない一度きりの人生をどう生きるかを見据えて生きようと決心していく、中高生必見の成長譚であると同時に、コメディスターが渾身のトークやアクションで終始盛り上げ、ゲームあるあるのような小ネタでとにかく楽しませてくれる、春休みに持ってこいの映画でございました!!!

 

 

今回ですね、TOHOシネマズ日比谷限定で行われた、「超体感シネマ」というシステムで鑑賞しました。これに関しては後程説明するとして、普通に見ても楽しい映画なのに、これのおかげでもっと楽しく鑑賞できました。

 

当初抱いていた前作ありきの不満というのも、実際見てみたら全く意識せず鑑賞できたし、何よりゲームだけの話じゃない。

現実の世界では、高校生ということもありこれから自分たちがどう生きるか未だその道を決められていないティーンズたちが、このゲームを通じて一回り大きくなって成長していくこと、他人を批判して距離をとってばかりの彼らが、ゲームで協力しながら攻略していくことで、スクールカーストなどとうに忘れその人の本質を見極めていくこと、現実の自分とは真逆のキャラになることで、今までなかった自分に喜ぶ者もいれば、劣った外見にへこむ者もいて、その見た目による偏見を無くすことで、心で通じ合っていくことを彼らはこのゲームで学んでいくんですね。

 

実際ジュマンジ自体もそれを理解させるために選びたいキャラを選ばせてもらえないという設定になっていたわけで、なるほどよくできてるなと。

 

そしてサイドストーリーとして1996年にジュマンジを手にした男の子の話も、グッとくる中身になっていて、物語をさらに盛り上げる要素の一つになっていました。

 

昨今「パワーレンジャー」、「スパイダーマン・ホームカミング」のような、校内で全く違う部類の人間たちが一つのグループの中で、互いを思いやり一つになって何かを成し遂げようともがき、何者でもない彼らがどう成長するかを描くパターンの作品が増えてますが、今作もそれと同じ匂いのタイプの映画であることは事実で、人種やセクシャルマイノリティといった多様性を重んじる映画が増えたように、学校内にも存在する様々なタイプの人たち、自然と生まれてくる階級的なものを取っ払って描く映画は、日陰で生活するような人たちにも光をあててくれるので誰もが傷つくことのない作品へと仕上がっているのが非常に良いと思います。

 

またジュマンジの続編であるということから、ゲームの世界に宝石を盗んだことで呪いをかけた人物がヴァン・ペルト(前作にも登場)だったり、5人目の仲間となるシープレーンが拠点にしていた家の木に、アラン・パリッシュ(前作でロビン・ウィリアムズが演じていた役名)ここにありという言葉が掘られていたりと、きちんと前作がつながっていることを示唆する部分も描かれているのがうれしいサプライズ。

 

 

ゲームでは、ライフが3つあるから、一度死んじゃえばやり直せるけど、現実の世界ではそうはいかない。

だから勇気をもって一歩踏み出し今とは違う世界を見ることで視野が広がり、可能性に富んだ将来を歩むことが、これからの人生を楽しむ近道なんだとこの映画は教えてくれているような気がします。

 

コメディ要素が超楽しい!

まぁ色々と小難しいことから書いてしまってますけど、そんなね!この映画はこんなことを言ってるんだ!とかってのは二の次で、映画って楽しいよね!!ってことを思い知らせてくれる作品になっていたことがうれしいんですよ。

これなら今まで映画館に行ったことのないキッズやティーンズたちもこぞって見に行きたくなるような内容だし、ほんと映画って楽しい!って感じたことでまた映画館に来たくなるきっかけにもなる要素を含んでると思うんです。

 

その要因として大きいのは、とにかく笑わせてくれるということ。

実際アメリカのコメディ映画ってすごく面白いんだけど、お客さんが入らないって思われてて中々映画館で上映するのが難しいんですね。

でも最近は「テッド」や「ハングオーバー!」のように口コミで中高生も興味が沸くような映画が映画館で公開されてコメディ映画の需要が高まってきてるし、実際レンタルビデオ店でも未だこの手の映画は高回転してる現実もあるわけで。

で、ジュマンジ自体がコメディ映画として括るのはちょっと違うんだけど、そういうテイストの作品を探している中高生たちが、上に挙げた映画を通じて増えてきていることもあって、今回ジュマンジはうってつけの映画だなと思うんです。

 

コメディ要素もテッドやハングオーバーのようなお下品なものではないから親も安心ですし、家族でも観に行ける映画としても強みがある。実際お父さんもTVゲーム世代ですし。

 

 

で、その中身なんですが、まずキャラクターが面白い。

ゲームオタクで外見に自信の無いスペンサーは、ドゥエインジョンソン演じるムキムキでハゲで強い男ブレイブストーン。勇敢な石の塊ってことですかね。

もう端的に言えば自分の容姿をいじるドゥエインジョンソンが最高です。ひたすら自分のマッチョバディを触ったり、声に出して素晴らしいみたいなことをずっと言ってるわけです。

キャラだから実際は彼が言ってるのでなくて、スペンサーが言ってるわけで、そのギャップが面白い。

逆にこれだけコワモテな風貌なのに、ライフが残り一個になると当然ビビり出す仕草とか、木に登ってリスのような小動物と遭遇してビックリして木から落ちて、怖い!とか言っちゃうのもまた面白いw

 

一番笑えたのは、地味な女の子マーサのキャラ、ルビーとのキスシーン。

お互い秘めた思いを募らせており、それに気づいた両者が初めてかわす口づけ。もちろん目を瞑ってキスするもんだから唇がどこにあるのか見えてない。しかもファーストキスなのに、無理してディープキスするもんだから口でなく頬を舐めまわすような気持ちの悪いキスをお互いがするというなんとも不気味な画w

他にも特技がキメ顔ということもあって、何かあるごとにキメ顔をする所とか、ゲームオタクなのでいざバトルとなるとパンチ!ブロック!とか声に出して戦うところなど、ギャップで笑ったりする部分が多かったですね。

 

 

地味な女の子マーサは、外見イケイケで格闘スキルのあるルビーラウンドハウス。

ジャングルなのにめっちゃ肌が露出している格好でゲームしなければならないんですが、その分めっちゃ強い。バイクが突進して来たら飛び蹴りで一撃したり、音楽に合わせてダンスしながら相手を一網打尽にしてしまう持ち主。

で、そのセクシーな外見なのに、自分に自信がないということもあって、倉庫の見張りをを誘惑して敵を惹きつける役目を果たそうとするんですが、これがヒドイw

イケイケ美人のベサニーからレッスンを受けて臨むんですが、まずお尻を振りながら歩くのがぎこちない、髪をフリかきあげて上目遣いするんだけど、体が硬すぎて頭がボサボサになるだけ、下唇を噛んでセクシーさをアピールするんだけど、全然魅力的じゃないwせっかくの外見が台無しというギャグになっていましたw

 

逆に現実の世界ではセルフィーで朝に弱い私をインスタに挙げるほど自分に酔いしれているベサニーですが、ゲームではデブの中年オヤジ地図製作者のジェリーオベロン教授。

これをジャックブラックが演じているんですが、全ての所作が女の子になっていてそれだけで笑えます!

最初こそ外見いショックを受けて立ち直れなくなってるんですけど、徐々にその姿に慣れゲームを攻略していきます。

用を足したくなって、どうやったらいいかわからないと、ブレイブストーンやムースに教えてもらいながら用を足すんですが、女性とは違い男性の用の足し方があまりに簡単すぎて感動してしまうシーンは爆笑モノです。

他にも、見張りを誘惑するルビーのために色気の出し方を教えるんですが、これをジャックブラックがやるもんだから、ぱっと見気持ち悪いんだけど、見事に女の子になってるからこのギャップがたまらなく面白いw

 

 

そして最後は頭の悪いアメフト部フリッジは、足が遅くて体格の小さい動物学者ムースフィンバー。

現実ではスポーツ男子ということでそれなりにスクールライフを謳歌してるから部類と手は上の方に位置するんだと思うんですが、それもガタイの良さあってこそ。

小さな体になってしまったことに、中々対応できないんですが、出現した動物を見るや否やその動物のステータスを瞬時に口にして攻略の糸口にする役目を担っており、地図の欠けた部分を探す場面でも、蛇の特性を見抜き、牙を抜いてみんなを助けるなどして活躍。

その後ずっと自慢してるのがまたかわいいんですけどw

あと、弱点がケーキってなっててなんだよそれwと思ったらケーキ食うと爆発して死んでしまうという本編にはほとんど意味のない要素の孕んでおり、このキャラの中では正直役に立ってるのか経ってないのかわからないけどいないと困る立ち位置自体がウケますw

後はもうケヴィンハートのセリフのトーン自体が既に笑えて、マルガリータ3杯飲んで酔っ払ってるときなんかは最高です。

 

 

このようにキャラの見た目と中に入ってる人物が違うことで生じるギャップをどうコミカルに描いているかを重点にして笑いを作ってるのがこの映画の面白いところ。

ちょっとした下ネタもありますが、まぁうんこチンチンレベルの子供でも笑えるネタなので子供が見ても全然安心です。

 

 

またゲームあるあるもたくさん詰まっており、ライフが3つということで死ぬと天から降って再び登場するのとか、ゲーム内のキャラが喋る相手や内容が違うと無視される、同じことしか言わない、見当違いの事を聞いても教えてくれないといったNPC(ノンプレイヤーキャラ)の登場、それぞれが持つ特技がゲーム攻略のカギになっているところ、実はそれによってアクションだけじゃなくRPGの要素も含んでいたり、ステージが4つあって、その道中で謎も解いてから進まないといけないなどなど、ゲームをやったことある人ならだれでも理解できる要素がたくさんあります。

 

超体感シネマは映画を楽しくさせてくれる!

本黄海は4月6日からなんですが、今回全国の4Dスクリーンで先行上映を実施していました。自分も4Dは一度経験してるんですが、正直楽しいけど話が頭に入ってこないし、1回の料金がお高いのであまりコスパ良くないなと思って敬遠していたんです。

ですが、今回オープンしたばかりのTOHOシネマズ日比谷で1週間限定で試験的に実施した超体感シネマで鑑賞できることを知り、激戦の中座席予約して鑑賞したわけなんです。

 

どうやって鑑賞するのかというと、あらかじめ用意されたベストを着用して鑑賞するというもの。

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こんなの。

 

このベスト、ドリンクホルダーに設置されたスイッチとケーブルで繋がっており、ベストにマジックテープで固定された振動デバイスが、上映中の音楽や登場人物の心音、動物の走る音などと連動して振動する仕組み。

実際体に合わせられるようにマジックテープに付着したデバイスは取り外して調節可能になっていて、自分もなるべくフィットするように体に合わせて鑑賞しました。

 

 

今回配給がソニーピクチャーズということで、より良い音楽を追求しているソニーだからこそでできたシステムによって実現できた、新しい映画の鑑賞方法になっています。

 

普通スクリーンに行くと幕間の時間まで予告やCMが流れてるのが普通なんですが、今回は予告なしの本編のみの上映。ただ、事故の無いようにスタッフが十借り上映前に説明してくれていました。

やはり初の試みですし、これを機に普及を目指そうとしてるわけですから、細かい配慮は必要ですよね。

 

注意事項としては、

  • 12歳以下は鑑賞不可。
  • 妊婦、心臓の弱い人、アルコール類を飲んだ人も不可
  • 飲食物の持ち込み禁止
  • 貴金属は外す
  • ジャケットは脱いで
  • 胸ポケットに入れているものは出す

などに気を付けなければいけないようです。

 

そして実際どうだったかと言いますと、これ振動がすごいw

笑っちゃうくらいすごいw

よくユナイテッドシネマとしまえんでIMAXを鑑賞するときに200円追加で払って座席が振動で揺れるウィンブルシートを使って鑑賞することがあるんですが、あれの比ではありません。

何でしょうね、例えていうなら体に張るタイプの電気マッサージの10倍くらい強い振動を体で感じられます。ちょっと大げさかなw

 

もうあれですよ、ソニーのロゴが最初でるじゃないですか。ポォンって。

あそこからグワングワン振動が来るわけですよ。場内どよめきですw

 

それからジュマンジのドンドコドンドコの音に合わせて振動が来たり、大きな動物たちが走るたび、ロケットランチャーが飛んでくるたび、キャラが緊張するときにあがる心拍数と同じようにゆれたり、ヘリコプターのプロペラ音、動物に食われるときも、爆発するときも、BGMのドラム音も、ベサニーの立ちションに至るまで、あらゆる場面に連動して揺れるんです。

 

とにかく強いんです振動が!これ心臓が弱くなくてもきついと思う人多いかも。

ただスイッチは自分でオンオフ可能なので、どうしても体調がすぐれ無くなったら切ってしまえばいいので安心です。

 

ずっとドキドキしっぱなしなんですよwどのタイミングでくるのか予測できないし、前に4つ、背中にひとつついてるからどこが揺れるかわからない、全部揺れたり一部分が揺れたりとバリエーションも豊富。

これで眠くなる人絶対いないでしょうw

 

不満があるとすれば、ケーブルで繋がっているので、万が一トイレに行きたくなる時は脱がなくてはいけないこと、上映時刻に遅れてくる人がスムーズに座席に付けないこと、特に今は春なのでいいですけど、冬場はアウター脱いで観なきゃいけないからかさばるし、遅れてきた人は見てる人の邪魔にならないように装着しなくちゃいけない。

 

それさえクリアできれば何の問題もなく楽しめるとは思います。

 

 

最後に

ちょっとした不満を言うのであれば、もっとゲーム的な展開があっても良かったのかなと。各キャラが違う武器で戦ったり、ボスのヴァンペルトと一戦交えないのも残念。

後はシープレーンのサイドストーリーの結末。もっと感動的なエピソードにしてくれたらよかったなぁと。これは今回の着地で全然アリなんですけど。

 

とにかくマジジュマンジ!!!な楽しい映画でした。

中高生のみんなは是非友達と見に行って映画館で見る映画がどれだけ素晴らしいかを経験してほしいし、きっといい思い出になるのではないかと。

そしてオモシロかったら是非前作「ジュマンジ」も見てほしい。感動の度合いはこっちの方が大きいので。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

映画「クソ野郎と美しき世界」感想ネタバレあり解説 これが彼らの決意表明と新しい地図

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4月6日

クソ野郎と美しき世界

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 去年の「72時間ホンネテレビ」でしたっけ。

森くんとの再会はさすがに感動しましたね。

それ以外はちょっとグダグダ過ぎましたけど、なかなか地上波でお目にかかれなくなった今、このタイミングで映画を上映するという彼らの戦略が吉と出て欲しいなと。

 

 それもこれもSMAP再結成という日を密かに望んでいる、いちファンとしての願いであり、そのためには彼らがこうやって活動していくことが不可欠なのかなと。

 

現在POP UPショップで映画の世界観を体験できるという試みをしている今回の映画。

さすが国民的スターだけあって、整理券はいつも配布終了するほどの加熱ぶり。

お値段のほうもちょっと付加価値つけすぎじゃないか?と、気になる部分もありますこんなもんでしょうw限定ショップなんて。

 

雨上がりのステップ」も非常にいいメロディとアレンジで。さすが菅野よう子といった出来。ファミマ行くと流れるんだけど耳に残るんだなぁあのサビが。5人で歌って欲しい。うん。

 

で、色々力入れてるのもわかるんですが、作品のほうが未だ完成されてないという事態も聞き捨てならないw

マスコミ試写も打てない状況のようで、果たして公開日に間に合うのか、又は完成したとしても粗が目立つんじゃないか。

とにかく彼らの久々の演技を堪能しに観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

クソ野郎が見る美しき世界とは、をコンセプトに、元SMAPの3人が出演し、4話からなるオムニバス構成で描く。

アクションあり、ファンタジーあり、ラブあり、そしてミュージカルありと詰めに詰め込んだ内容とのこと。

全てのエピソードが繋がっており、映画のラストで1つの物語として完成されるようです。

果たしてその内容や如何に。

 

映画 クソ野郎と美しき世界 オフィシャルブック (TJMOOK)
 

 

 

3人の窓 稲草香 稲垣吾郎×草彅剛×香取慎吾

3人の窓 稲草香 稲垣吾郎×草彅剛×香取慎吾

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

アクション&ファンタジー&ラブ&ミュージカル、オールジャンルムービー!

 

恋に落ちたピアニスト、歌を喰われたアーティスト、息子を亡くした父親、そんな彼らが迷い込んだ美しき世界とは。

 

エピソード1:「ピアニストを撃つな!」

全力で走る女、フジコ(馬場ふみか)。フジコを追う不気味なマスクをした極悪人“マッドドッグ”(浅野忠信)。彼らが向かう先にいるのは天才ピアニスト。

 

エピソード2:「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」

歌を食べて生きる少女“歌喰い”(中島セナ)と、歌えなくなったアーティストの不思議な関係。

 

エピソード3:「光へ、航る」

失った息子の右腕を探す旅を続ける夫婦。2人が沖縄の海で出会ったのは……?

 

エピソード4:「新しい詩」

夜な夜なクソ野郎たちが集まるダンスフロアで、ショーが繰り広げられる。

 

 

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監督・キャスト(エピソード1)

最初のエピソード「ピアニストを撃つな!」の監督を務めるのは、園子温

そしてキャスト陣は、大門(マッドドッグ)役に浅野忠信、ジョー役に満島真之介、フジコ役に馬場ふみか、そしてピアニスト役に稲垣吾郎

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園監督といえば、バイオレンスとエロスを惜しみなく描くのが特徴ですが、今作もそんな監督の色が出ていそうですね。

ラップミュージカルな「TOKYO TRIBE」なのか、はたまたバイオレンスコメディな「地獄でなぜ悪い」か、もしくは「愛のむき出し」のような中毒性のあるエピソードなのか。

中々楽しみです。

 

そしてこのエピソードは稲垣吾郎が出演ということで、彼の代表作を簡単にご紹介。

吾郎ちゃんの映画はまさかのヤクザ映画からキャリアが始まります。

1980年の新宿を舞台に、ヤクザの青年とエリート学生という対照的なふたりの奇妙な友情を軸に描く「さらば愛しのヤクザ」に出演。

シルヴィア・クリステル主演の同名青春映画をリメイクし、少年と家庭教師の愛を描いた「プライベート・レッスン」で初主演。

催眠によって異常な事件が巻き起こるサイコスリラー「催眠」、喜劇作家と検閲官が台本の中の“笑い”を巡って攻防を繰り広げるコメディ「笑いの大学」で主演作が続きます。

そして彼の中で転換期となった作品で、蛮行を繰り返す将軍の弟を抹殺すべく集まった刺客たちが多勢を相手に壮絶な戦いに挑むアクション時代劇「十三人の刺客」で、当時ジャニーズとしては異例の悪役として出演し高評価を獲得。これを機に、主役ではなく脇で光る演技を見せていきます。

 

十三人の刺客<Blu-ray>通常版

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 その後も、最愛の娘を失った母親が、わが子の生まれ変わりを一途に信じ再開を願う姿を描いた「桜、ふたたびの加奈子」、朝の連続TVドラマ小説から世界で反響を呼んだ戦中と戦後の混乱期を生きた女性の物語を映画にした「おしん」、人の死を目撃したいと衝動に駆られていく女子高生たちのヒューマンミステリー「少女」などに出演しています。

 

少女 Blu-ray特別版

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待機作として「半世界」が久々の主演映画として現在撮影中とのこと。

 

 

監督&キャスト(エピソード2)

2つ目のエピソード、「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」の監督を務めるのは、山内ケンジ

そしてキャストは、歌喰い役に中島セナ、そしてアーティスト役に香取慎吾の2人。

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 山内監督は、CMやドラマ舞台などで活躍されている方のようで、映画でいうと「At the terrace テラスにて」が一番有名でしょうか。

 

 そして香取慎吾ですが3人の中では一番キャラ作品の多い人かな。

そんな彼の作品をザックリご紹介。

返還直前の香港を舞台に、フリーライターとカメラマンの失態からのドタバタ劇を繰り広げる「香港大夜総会/タッチ&マギー」で初主演を飾ります。

その後少年達と未知のロボットの交流を描いたSFファンタジー「ジュブナイル」、藤子不二雄A原作の人気コミックの実写化「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」、大晦日のホテルを舞台に、従業員と宿泊客が織り成すエピソードをグランドホテル方式で描いた「有頂天ホテル」、TVドラマの映画化「西遊記」、盲目の居合いの達人として昭和から続いてきたシリーズの完結編「座頭市 THE LAST」、週間少年ジャンプで長きに渡って連載されたコミックをTVドラマ後劇場公開された「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ~」、フジテレビが誇る人気TVドラマからの劇場版最終作「躍る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」などに出演しています。

 

人気脚本家にして舞台作家三谷幸喜や、阪本順治監督などから愛され複数の作品に携わったり、その愛嬌のよさも手伝って人気キャラに扮した作品が多いのが特徴です。

 

 

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監督・キャスト(エピソード3)

3つ目のエピソード「光へ、航る」の監督を務めるのは爆笑問題の大田光

そしてキャストは、裕子役に尾野真千子、オサム役に草彅剛、その他新井浩文健太郎などが出演します。

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 大田監督は実は一度監督として作品を手がけたことがあり、90年代に人気オムニバス映画の第4弾「バカヤロー!4YOU!お前のことだよ」の第1話「泊まったら最後」を監督しています。

 

そしてこちらのエピソードは草彅剛が出演しています。

バラエティではそんなの1ミリも感じないのに、つかこうへいから天才といわれた彼。

SMAPの中では遅咲きだったのに、今では引く手数多の役者として大成しました。

そんな彼の作品をサクッとご紹介。

初主演は、自転車便をテーマにしたドラマ「メッセンジャー」。

その後も主演作が続き、死者を思い続けたことで自分の前に蘇り、思いがけない再会をする人間ドラマ「黄泉がえり」、日本列島の沈没に怯える日本国民と一組の男女の運命を綴ったSFドラマ「日本沈没」、「劇場版クレヨンしんちゃん」シリーズの中で大人をも感動の渦に巻き込んだ作品を実写化した「BALLAD 名もなき恋のうた」、ガンに冒された妻に毎日短編小説をを送ることを決意した夫婦の実話を基にした「僕と妻の1778の物語」、ひょんなことから介護ヘルパーとなったヤクザ組員の物語を描いたTVドラマの映画化「任侠ヘルパー」などがあります。

 

 

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そして、最後のエピソード「新しい詩」を児玉裕一監督が手がけ、クソ野郎★ALLSTARSが出演します。

 

 

 

 

 

 

中々オムニバス映画って見る機会無いんですけど、一体どんなエピソードで、どう繋がっていくのか楽しみです。

クソ野郎たちが見た美しき世界とはどん場所だったのか。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

感想

何かを失おうと真実は目の前にある!どうするかは自分次第!

そんなメッセージを込めたオムニバス映画。

しかし映画としては正直面白くはない・・・。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピアニストを撃つな!」について

天才ピアニスト吾郎による弾き語り、いや引き説明から始まる物語。

全身ピンクのボンテージスタイルで着飾ったフジコが、祭りにで賑わっている街の中をひたすら走り回る。

どうやら黒づくめの男たちから追われているようだ。

彼女はマッドドッグという男のもとを離れ、一目ぼれした吾郎のもとへと向かう道中だった。

テキ屋の主人の協力もあり無事追手から逃れ吾郎の元へとたどり着くフジコ。

 

吾郎はある日モルモットを撫でていた。そのしぐさに一目ぼれしたフジコは、去り際に彼女から打ち上げ花火を渡される。

それを打ち上げれば私に会えると言い残し吾郎から去っていく。

急に近づき馴れ馴れしい態度に最初こそ苛立ちの表情を見せていた吾郎だったが、色々な女性と恋愛関係を続けていても、フジコの無神経なふるまいや、無垢な笑顔、強引な態度を忘れることができず、気づけば彼女に夢中になっていた。

 

ようやく吾郎の部屋にたどり着いたフジコ。吾郎は彼女の身体をピアノ代わりに奏でていく。身悶えるフジコ。

するとそこへマッドドッグ一味がやってくる。

マッドドッグは重たいレザーのコートを纏い、口にマスクを付けていた。それを外すと気絶するほど鋭い嗅覚を持つ男だった。犬の1000倍だとか。

その鼻を頼りにフジコを追ってきたマッドドッグは吾郎のその指をハンマーでたたき割ろうと拷問を始める。

果たして吾郎の指はどうなってしまうのか。

 

 

追う男、求める女、奏でる男の三角関係を、時にバイオレンスに時に破天荒に演出し、愛の何たるかを惜しみなく描いた、園子温監督らしいぶっ飛んだ世界観で魅了したラブストーリーでありました。

 

モンキー的にはこのエピソードが一番好きです。

一番の理由としては、久々に監督らしい作品だなと感じたのが一番大きいかなと。

「愛のむきだし」にも通じる部分があったなぁと。

 

いきなりナルシシスト全開の吾郎ちゃんはやっぱり吾郎ちゃんで、いきなりシャワー浴びてバスローブを羽織る姿は監督分かってらっしゃるなと。

そして監督作品に欠かせないエロチックな部分もたっぷり堪能できました。馬場ふみかの衣装がまずエロい。胸元がっつり寄せてあげたボンテージファッションでひたすら町を走らせるのなんて完全に園子温ワールドじゃないかと。

とにかく彼女を走らせ胸を揺らしひたすら愛してる~と連呼させるのは中毒性のあるシーンでしたね。

もちろん脇で登場する監督作品常連のでんでんや、冨手麻妙神楽坂恵なども出演しており、存在感を発揮していましたし。

 

そして組織のドン、マッドドッグ。これもう完全に「マッドマックス怒りのデスロード」のイモータンジョー意識でしょうw自分の女を追いかけるという設定まで同じですから。

よくこんな要素を取り入れたなと。

そして彼の側近ジョーも、人の痛みを感じると自分の事のように感じてしまう体質の側近て使いモノにならねぇじゃねえかw

 

衣装や祭りの喧騒感、手持ちカメラでひたすら追っかけ撮影などで形成されたこのエピソード。ずば抜けて笑えるものではありませんでしたが、監督らしい作品という視点から言えば満足のいくエピソードだったと思います。

 

 

「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」について

繁華街の裏路地、ごみ置き場の隅で腹をすかせた少女。サラリーマンに声をかけられてもそこを動こうとしない。

ストリートミュージシャンが歌を披露している。女性客が多いということで女性目線の歌を歌おうとするが、歌を忘れてしまう。客に紛れ口をもぐもぐしながら見つめる少女。

ライブハウスで弾き語りのおじさん。軽妙なMCで客を沸かすも、彼もまた歌い出しを忘れてしまう。外にはまた口をもぐもぐしながら座り込む少女。

テレビ局で歌の生放送。尾崎紀世彦の名曲「また逢う日まで」を歌おうとするとこれまた歌を忘れてしまう。そこでも舞台裏でしゃがみ込み口をもぐもぐしている少女。

 

一方、香取慎吾は警察の取り調べをしている。街の壁に絵を描いたせいだ。

絵は家で書いて、外では唄えばいいじゃない。持ち歌いっぱいあるんだから、と刑事に言われ家に帰るが、やっぱり衝動は止められない。

再び外に出て壁に絵を書こうとするが、刑事の言葉が離れない。

仕方なく持ち歌を歌おうとするが、歌い出しが出てこない。すると少女が口をもぐもぐしたのちお腹が苦しいと倒れてしまう。

 

彼女は「歌喰い」だった。人の歌を食べ生きているのだった。うんちをすることで隊長を良くした彼女。どうやら歌を食べると人間の構造と同じできちんと排泄物として処理されるようだ。

歌を取り戻したい慎吾は、そのうんこを食べれば歌を取り戻せると言われ、彼女のカラフルな排泄物を歌を食われた者の元へ届けに行く。

果たして慎吾は歌を取り戻せるのか。

 

 

我々の知る香取慎吾本人の役で描かれたエピソード。歌を食いそれをうんちとして出しそれ持ち主が食べれば取り戻せるという、一見ファンタジーだけどよくよく考えたら不快極まりない話でありました。

何というかファンタジーでやるならもっとボカして描いてほしかったなぁというのが率直な感想。

 

僕はこの映画、ジャニーズという大きな場所を離れ彼らがこれからどう進んでいくのか何をやっていくのか、という意思表明な映画だと思っていて、それを結構ストレートに話に盛り込んでいくのかと思っていたんですね。

だからこのエピソードを見た時、お、これはかなり突っ込むとこまで行くのかと感じたわけです。

絵を描くことを日常的に行っている香取慎吾。しかも刑事から持ち歌あるんだから唄えばいいじゃない、で歌おうとした歌が、「らいおんハート」のサビの出だしにも感じたり、「世界にひとつだけの花」のサビの出だしにも感じたり。でもそれが歌えない。

それはなぜか。もちろんSMAPの曲ですから色々著作権とかにもひっかかるわけで。

で、ここからその歌はもう歌えないけど、そこから自分はどんな歌を歌って自分を表現しようかみたいな答えに向かっていくと思たんですけど、その答えがイマイチ自分には響かなかった

 

結局は、一アーティストの男と歌を食う少女の出会いと不可思議な現象を描いただけで、慎吾自身が何か成長したり、彼女が歌の代わりになる食べ物を見つけて生きるとか、そういう成長や変化を描いてるわけでなく、このエピソードだけで何かが解決する要素は全くないというか。

 

このエピソードはんすごくモヤモヤして終わってしまったなというのが非常に残念でありました。

 

「光へ、航る」について

傷だらけの青年。左手の小指を切断された痛みに耐え起き上がると、「指借ります」の置き手紙。

場面は変わり、男女が寝そべったベッドの上でダブル不倫をしていた男を暴力で脅す一人の男。

自分の妻を寝取ったことで怒っている。彼から金を巻き上げ追い出した後、妻の頬を叩く。逆上して怒鳴る妻。息子を取り戻すには金が要るのよ!このクズ!とまくし立てる妻。

 

野球選手になるのが夢だった息子航(わたる)は、半年も病院で眠り目を覚ますことはなかった。ドナーとウロ億でもしていたのか航の右手は知らない誰かに移植され、その右手を探しに妻は行くあてのない旅を続けていたのだった。

仕事ばかりしていたのか夫婦の中は険悪だった。息子のキャッチボールの相手はいつも妻だった。自分をかまってくれない父親を妻同様クズと呼んでいた息子。

けじめとして仕事をやめた夫だったが、遅すぎると責める妻。

北へ向かっていた夫婦は目的地が見つからないことも加わり苛立ちが募っていたが、ニュースサイトで沖縄に右手を移植された女の子が誘拐されたニュースを知り、一路沖縄へ向かう。

果たして息子の右手は見つかるのか。

 

 

世の中の時事問題を風刺しながら漫才をする爆笑問題の太田光監督作品ということで、エピソードの中に、「文春砲」や、「北はミサイルが飛んでくる方」、「オスプレイ」、「辺野古基地反対」などと言った時事ネタが随所で目立つ一方で、息子の死をきっかけに夫婦の仲を不器用ながらも取り戻そうともがく姿、それでも過去を取り戻すことはできない辛さ、その中で見つけた一筋の「光」に、かすかな希望を見出す、ある家族の話でありました。

 

「任侠ヘルパー」のヤクザ姿を連想させる草彅剛の演技が良かったですね。言葉の一つ一つから感じられるぶっきらぼうさ、世の中の不条理ににらみをきかせるような鋭い目線、そこから微かに感じる過去への反省。

世間から怖がられるような存在なのに、その怖さに全く恐れず対等な目線で啖呵を切る妻役の尾野真知子の演技も見事でありました。

 

しかしながら、時事ネタをやや強引に盛り込んだことで、全く作品と関係ない会話が続くのが気になるところ。

田舎のサラリーマンのダブル不倫を文春に売りつけるぞ、というダレトク?なやりとり、北ってどっちだ?の答えがミサイルが飛んでくる方、といううまくもない例え、自分からセクハラです!と呼んでおいて、警察官撒く方法が、辺野古基地反対!と運動家を装って近づかせない逃げ方。

まぁ最後のやり取りは、警察官もやっぱりそいつらに絡むが面倒で、オスプレイって何?って聞かれてちゃんと答えられない妻から読み取れる世間の浸透の薄さみたいなものを風刺したようにも感じられますが、本編とは全く関係のないことで、それが伏線となるならまだしもただ言わせたいだけのようにしか感じないやり取りは逆に不快でした。

 

それでも最後はきちんと感動に繋がるように仕上げ、タイトルの意味が晴れて理解できるオチを付けたのはなるほどなぁと。

 

「新しい詩」について

クラブ「クソユニバース」に集まった各エピソードの面々。それぞれのその後の物語と事の顛末をこのエピソードに詰め込むことで、「クソ野郎と美しき世界」として完成される締めのお話。

吾郎はフジコと連番しながらピアノで歌い、慎吾は歌を取り戻しその喜びを踊りながら表現し、剛は息子の大事にしていた野球のボールを追いかける。

 

真実とは作り出すものでもなく、ただそこにあるもの。それをどう捉えるか、、どう受け止めるか、どう見つめるかは自分次第。

そこから逃げずに向かっていくことで美しい世界が広がるのだ、さあクソ野郎ども真実を見よ!というようなメッセージを放った新しい詩。

 

このエピソードでオムニバス映画が一つの作品として完成されるわけですが。

全体を通して褒めるならば、やはりメディアでの活躍を見ることが少なくなってしまった彼らの活き活きとした演技や姿をみられたのは、長く彼らをお茶の間で拝見し楽しませてもらった身としては喜ばしい限りで、これを機にもっと活躍の場を広げ、新しい試みに挑戦してもらえたらいいなぁと感じたわけですが、作品の評価としては微妙というのが率直な感想であります。

 

結局のところ、彼らがなぜクソ野郎なのかがよくわからない。

ピアニストは本当の愛を理解せず女をとっかえひっかえしていたことがクソ野郎なのか、慎吾は歌を歌うことをせず壁に絵を描き続けることで平静を保っていたことがクソ野郎なのか、ヤクザの夫は自分の仕事ばかりで息子とを妻を家族をほったらかしにし、いざ息子が亡くなったことでその溝を埋めようとすることがクソ野郎なのか。

そんな彼らがクラブで一堂に会し、歌い踊ることで今を見つめて前を生きようとする決意をするのが美しき世界なのか。

 

どれもクソ野郎度が中途半端でその彼らが何を見出したかという答えも正直ぼやけていてわからない。もっと言えば、最後に流れる歌も歌詞の意味が入ってこないし、曲調がなぜスローテンポの歌なのか。あれだけ華やかなクラブでのオンステージで締めるのだからしんみり終わらせるのもなんか違うというか。

 

やはり新しい挑戦というのがテーマだから色々規則的なことをしないで映画を描くというのが根っこにあるのかもしれない。それを受け入れられなかった僕の感性はやっぱり乏しいもので何とか褒めどころを探そうと努めたけれど、やっぱり駄目だったわけで。

 

 

最後に

SMAPは大好きです。ジャニーズの中でいちばん。同じ時代を生きてきたので尚更です。

中々5人で一つの作品に出ることが難しかった彼らのうち3人が一つの作品に出演し、ネクストステージに向かって輝いてる姿を、しかも映画館で画大きなスクリーンで見られたのはものすごく嬉しい。

これが彼らが描いた新しい地図なのか。ここからまたひとつずつ歩んでいくのか。美しい世界を構築していくのか。どうかそれを作り続けてほしい。楽しませてほしい。

そういう意味では非常に良いスタートをきれたのではないでしょうか。

 

しかしながら映画としての評価はファンの方には申し訳ありませんが僕の中では低いです。楽しむことはできませんでした。

 

どうしてもこういうことを書くと叩かれるので、怖いながらも言葉を選んで正直に感想を述べてみました。まぁ覚悟してます。はい。

とりあえずですね、映画見た後のランチはベーグルでした。なんだかんだで触発されてる俺。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

映画「娼年」感想ネタバレあり解説 終始気まずいと思うほど過激な描写でした。

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4月6日

娼年

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 原作小説から舞台、そして映画とどんどん大きなものへとなっていく作品「娼年」。

映画と音楽以外のエンタテインメントは超がつくほど疎い私モンキーですが、小説も舞台もすこぶる評判がよかったなんてまぁ知る由もなく。

去年あたりから映画に出演するたびに全く違う顔を覗かせる松坂桃李くんは、もしかしたらこの舞台から豹変していったのかもしれないと思うと、大損こいたなぁと。

舞台を観劇するってのも悪くないなぁと。ただチケット取れねんだろうなぁw

 

なんか劇中ひたすら桃李君がヤリまくるって話ですが、これは絶対女性だけでなく男性も今後の人生において教訓になるような気がします。いや真面目に。

セックスとは何なのか。ただの性欲の捌け口でしかないのか。それとも全てさらけ出すことで愛の意味を知ることなのか。

人とのふれあいを裂けることが多くなった今、この映画がどういう意味をもたらすのか。

そんなことを考えながら早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

 2001年直木賞候補となった石田依良原作の恋愛小説を、今作映画化と同じ演出主演で舞台化。

観客の前で役者陣が一糸纏わぬ姿で演じるというセンセーショナルな表現が話題となり、即完売という伝説の舞台を、今回映画として再び作り上げた。

娼婦ならぬ、娼年となった主人公と様々な女性が織り成す性表現は,人と人との本質的なコミュニケーションを描いていく。

観る者の感情を刺激し、爽快感で締めくくる美しく鮮烈な愛のドラマが誕生した。

 

娼年 (集英社文庫)

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逝年 (集英社文庫)

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あらすじ

 

 

主人公の森中領(松坂桃李)は東京の名門大学生。

日々の生活や女性との関係に退屈し、バーでのバイトに明け暮れる無気力な生活を送っている。

 

ある日、美しい女性がバーに現れた。女性の名前は御堂静香(真飛聖)。「女なんてつまんないよ」という領に静香は"情熱の試験"を受けさせる。

それは、静香が手がける会員制ボーイズクラブ、「Le Club Passion」に入るための試験であった。

 

入店を決意した領は、翌日から娼夫・リョウとして仕事を始める。

最初こそ戸惑ったが、娼夫として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていく。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

監督

 

今作を手がけたのは、同作品の舞台演出を手がけた三浦大輔

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ハマの番長ではありません。

劇作家であり、演出家であり映画監督でもある三浦監督。

どうしてもこの映画と監督を結び付けてしまうのは「愛の渦」。

 

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 秘密の場所で男女が乱交するってだけの話なんですが、いわゆるセックスあるあるをふんだんに織り交ぜることで、最初こそ躊躇したくなるがっつりな描写なんですが、徐々に笑わずにはいられない状態へと変化していき、ラストはある人物によって虚しさしか残らないというなんとも一筋縄ではいかない作品。

タイトルどおり見た人全て愛の渦へと吸い込まれていく映画なんですが、こっちはそういったユーモア描写というものを積極的に取り入れることで案外カップルでも楽しく観賞できんじゃね?ってなるんですが、果たして今作はどうなることやら。

 

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

 

キャスト

 

 主人公の大学生、森中領を演じるのは松坂桃李。

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今年は「不能犯」に出演し、人間の愚かな部分を炙り出してはほくそ笑むイヤミな男を熱演していました。

去年の「彼女がその名を知らない鳥たち」やでも女を弄ぶ浮気男を見事に演じ注目されていましたが、そんな評判のいい作品を吹き飛ばしてしまいそうなほど、今作はインパクトを残しそうな気がします。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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他のキャストはこんな感じ。

会員制ボーイズクラブ「Le Club Passion」のオーナー御堂静香役に、元宝塚女優で、「柘榴坂の仇討」、「闇金ウシジマくん」に出演していた真飛聖。

田島真也(シンヤ)役に、「クローズZERO」、「トウキョウソナタ」の小柳友

静香の娘、咲良役に、「みんな!エスパーだよ!」「アンチポルノ」の冨手麻妙

平戸東(アズマ)役に、「斉木楠雄のΨ難」、同役で舞台にも出演した猪塚健太

老女役に「津軽じょんがら節」、「大奥」、舞台でも同名で出演した江波杏子

他にも、西岡徳馬馬渕英里何佐々木心音などが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

R18指定ということでかなり過激な内容が予想される今作。男は女性を抱いていくことでどう変化していくのか、何を得るのか。

覚悟して臨んだモンキーは何を思ったのか!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

終始気まずいくらい淡々描かれる性描写!

性への多様性を重んじながら一人の青年を大人の男へと成長させる物語でした!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

性の悦びは様々。

女性なんてつまらないと吐き捨てながら日々の生活に生きがいを見いだせない青年が、娼夫となって様々な女性と触れていくたび、性の悦びと共に主人公の中にぽっかり空いた穴が少しづつ埋まっていき、また他者が抱える性の悩みや痛みを知ることで彼らに安らぎと快楽を与えていく、あらゆる性への在り方を尊重した作品でした。

 

誰にだって性に対してコンプレックスはあり、ノーマルな人もいればアブノーマルな人と、それを受け入れてくれる者もいればそうでない人もいる。

ではアブノーマルな人はどうすれば自分の中でうずいて仕方ない性癖を解消してくれるのか。そこへ現れたザ・普通の人リョウが彼らの悩みを解消し、心にゆとりと安らぎを与えていくというもので。

実際男はそういうことに対して誰かと話す時比較的オープンな部分があるとは思いますが、こと女性となるとなかなか難しいものなのでしょう。アブノーマルな部分を腹を割って話せる友人がいれば別でしょうが、なかなかそうはいかないんだと。

そういう自分を受け入れてくる人=娼夫がいることでどれだけ助かることか。

まぁあくまでこれは犯罪ですので、簡単に肯定することはできませんが、何が言いたいのかってそういうことに悩みのある女性もいるんだよと。

物語ではもちろんそれっておかしくない?恥ずかしくない?と問題提起する人物もいるし、ちゃんと法で取り締まるよう配慮はしているんで問題ないかとは思うんですが。

 

がっつりセックス。

しかしながら、最初から最後までセックス描写が絶え間なく続くので、男一人で鑑賞した身としてはまぁ早く立ち去りたい~~~と。

隣に座った方が女性二人組ということもあって、まぁ気まずい。

何この人、一人でこんな映画見に来てるの~?なんて思われたらどうしようと上映開始当初は雑念が沸々と沸いておりました。

 

まぁ慣れというものはこういう時助かるもので、ある程度時間が立てば映画に集中できたわけですが。

 

しょっぱなからセックスです。桃李君のきれいなお尻をしっかりと捉えたカメラと共に、激しく肉と肉がぶつかり合う生々しい音と激しく漏れる吐息、思わず出てしまう喘ぎ声。

股間をうまく隠しながらそれ以外は惜しみなく丸出しであり、そんな冒頭のシーンからすぐさま静香の娘咲良との情熱の試験。

肌の透けたネグリジェで現れた咲良といざ行為を始めますが、この時点ではまだリョウは自分主体のセックスしかできていません。相手の事を考えず、自分のペースで愛撫をし、手で股をいじり生のまま挿入しようと試みます。

カーテンから差し込んだ夜の月明かりが彼らの身体を照らすことで、まるで夜の海の中抱き合う二人に見え、それはそれは美しく映し出される演出。

 

そんな美しさとは裏腹にリョウ中心のセックスは続き、静香からあなたのセックスなんてこれっぽッちと5000円を渡されます。そこに咲良絡もう5000円もらい、なんとか娼夫の最低設定料金1万円を達成し合格。はれてリョウは娼夫としてデビューします。

 

それからというもの、彼の持ち味である誰に対しても物おじしせず平等に扱う普通の佇まいと、年上キラーな表情爆発で、次々と顧客を作ってくリョウ。

相手をじらし我慢に我慢を重ね性欲を溜めていく常連客とは、ホテルに入るや否やおっぱじめる荒々しい性行為。普段はしないお口での愛撫に身悶えるリョウ。

プラトンをこよなく愛する文系女子は、小学生の時に覚醒した性癖をしっかり受け止め彼女に幸福感を差し上げるサービスっぷり。お前はたじろぐということをしないのか。何でもかんでも興味で受け止めるのか。

 

その後も熱海まで出張、余名1年半の車いすの夫は、抱けない妻を他の男性に乱暴に抱かせ、それを録画することで性欲を満たそうとしており、その相手をリョウにやらせようと目論む。

人相が見えるとムラムラしないことからリョウにサングラスをかけさせ、要望に応えるリョウ。服をはぎ、言葉で妻も夫も責め立てていく。この変態女、この変態旦那。

あまりの潔さとサングラスでエッチしている姿に段々と笑える展開となり、とうとう旦那が興奮し自慰行為を始めてしまう始末。さすがにそこまでは予想してなかったリョウはあっけにとられるが、もう旦那の右手は止まらない!

続けたまえ森中君!!!

録画していたビデオカメラをぶん投げひたすらしごく車いすの変態野郎。しかし妻の目は明らかに恍惚な表情を浮かべていた。うちの旦那が興奮してる!さっきまでしかめっ面だった夫があたしのセックスで興奮してる!

ここまで来たらもう止められない。リョウは激しく腰を振り声を荒げたのち、旦那の要望通り、妻のお尻にめいいっぱい精液をぶちまける。まさかの旦那も一緒にフィニッシュ!

何だこのバカバカしい光景はww

さすがの場内も今までの緊張感がほぐれたのかこのシーンだけは笑う声が聞こえる状態。いやこんなの誰が見たって笑うだろ。

 

そんなこんなで最初から最後までセックス連発の光景をいい大人たちが行儀よく大きなスクリーンで見るという異様な時間を過ごしたわけであります。

しかしながらこの性行為、いかにも淡泊というか一方的な流れというか。バリエーションがワンパターンというか。

確かに死んだ魚のようなリョウが少しづつ生気を取り戻していく姿は絵に書いたようにわかるのですが、とんでもなく速い腰の動かし方、それ逆に痛くしてない?って思うほど高速な手マンが妙に目についてしまう点も。

まぁしばらくそんな行為をしていない自分がこんなこと言うのもなんですが、現実的なエッチってこんなんだっけ?もうちょっと緩急つけたりしないかい?腰はすごく速く動いてるけどそれ気持ちよくさせてる?ただ素早いだけじゃない?みたいな。

女性も女性でそんな簡単に喘ぎますか?まぁ溜まってたって解釈なら理解できますがなんか勢いだけでやってる感じに見えてしまったというか。

AVでもそんなセックスしてねえよと。生々しさは感じるけどフィクション感が出まくってるよなぁと。

これに関しては「愛の渦」でも感じたんですけどなんですかね、あれから監督の演出は変わってないということになるのかな。

 

桃李君はすんげー。

ここ最近演技が抜群と光る主役の松坂桃李ですが、今回も素っ裸で頑張ってくれています。

最初こそ死んだ魚のように、女なんて・・・どうせ帰って寝るだけの退屈な時間ですから・・・大学なんて言っても意味ないし・・・とネガティヴな発言を繰り返し、もう僕なんてこの先生きていても生きた心地なんてしないんですというプラカードを持って歩いてるような青年を表情と視線で演じたのち、あらゆる女を抱いていくことで水を得た魚のように俺って生きてる!呼吸してる!光合成してる!このお金今のバイトの時給で換算したら何時間分働いたことになるんだ!あぁこんな女性いるんだ!人間て女性って素晴らしい!と変貌を遂げていきます。

 

ここで難しいのは、その素晴らしさの感情の度合いを娼夫の仕事だけにとどめていること、そして日常やバーでの仕事の時は視線だけで活き活きとしている表情を作ること。しっかりここを線引きしているのでパッと見彼がどんどん生きた心地になっているかは判断しにくくなっているのです。だから彼に好意を寄せている恵だけは彼がなんか変わったということに気付くよう演じているのです。

 

そしてリョウが静香と咲良と食事をする際、過去の話を語るシーン。いったい彼がどうして年上の女性に好かれるのか、またどうして彼が大人の女性に抵抗がないのか、その詳細が明らかにあり、そこで彼の中でつっかえていたものが取れた時の涙を流す場面では、少しづつ感情をほぐしていき一筋の涙を自然に流す演技を見せることで、この映画の感動できる瞬間を作り出していました。

 

もちろんそういった演技だけではありません。

やはりひたすら濡れ場をやるわけですからかなり精神的にきたことでしょう。性行為をしながらどうやってこのリョウという男が成長するかを見せなければならない。それ以前にきちんと濡れ場も成立しなくてはいけないわけで大変役作りに苦労したと思います。

 

ただ腰を動かすだけの運動とセックスを罵っていたリョウの当初の濡れ場も、上でも書いた通り自己中極まりない淡泊なセックスでしたが、それでも濃厚なキスをし胸を揉みし抱き、激しく腰を振り、きれいなお尻をプルプルさせながら演じてます。

そこから徐々にリョウの性の悦びを開花させながら濡れ場をこなし、お口でやられる際の身悶え方や、文系女子の性癖をまじまじと見てもいやな顔せず見届け、サングラスかけながら攻めたてるセックスも恥じらいを見せず見事にこなし、しまいには江波杏子とも堂々と口を重ねる堂々たる演技。

こういう部分はやはり恥じらいが出るのが普通だと思いますが、それをきちんと演じるのは役者としては完璧なんじゃないでしょうか。

 

もちろん相手役の女性陣も同じこと。よくもまあここまでやってくれましたね。こういう演技をすれば今後大きな役をもらえるでしょう。なんてったってこの濡れ場を演じたってことは肝が据わってますから、次何がきても物怖じしないですし。

 

ただ一つ思うのは、果たして松坂桃李はプライベートでもこういうセックスをするのか。いやしないよねw演技だもんねwフィクションだもんねw余計なお世話だよねw

 

 

最後に

ここまで一応褒めの感想を書きましたが、正直気持ちが悪かったのが本音。

娼夫を束ねるオーナーが娘を使って試験をさせ、それを見てるとか、ドMのナンバー1娼夫の性癖に目を細めて見てしまったりとか、後はそういうところでも普通に受け止めてしまうリョウって逆に普通じゃないんじゃないかとか、それ以上に濡れ場が終始同じことの繰り返しなのが残念。

もっとバリエーションあると思うんですけどね。なんつうかね、早いんですよ全てにおいてこういそのものが。映画だからそういうのって考えちゃダメなのかな。

あとはやっぱり体を売ることは決して良くない、ということを踏まえてリョウを成長させてほしかったですかね。いやフィクションなんだからそんなこと言ったってしょうがないというのは当たり前なんですけど、じゃあいつまで続けるのさこの仕事、ってなるわけで。

そこはそれを経てもっと他者を尊重して見る目を持つようになって終わるとかでもよかったと思うわけですよ。

 

とにかく役者陣の演技の熱量は素晴らしいです。これだけは見てよかった。

今後の彼らを作品で見るときはこの映画を思い出してしまうんだろうな。

西岡徳馬さん、あなたのしごきっぷり見事でした。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「ワンダーストラック」感想ネタバレあり解説 ドブの中から星を見上げた子たち。

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4月7日

ワンダーストラック

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 あ?AC/DCの曲か?

あ、ワンダーね。サンダーじゃなくて。

トッド・ヘインズ監督の最新作が日本でようやく公開です。

前作「キャロル」では質の高い時代背景の再現により、女性同士の美しい物語にさらに深みを与えた恋愛映画でしたが、今回は時代の違う子供たちが主役の物語のようで。

 

グーニーズ」といい、「IT/イット」といい、「ストレンジャーシングス」といい、子供が主役で冒険していくような類の映画はいつ見ても楽しいもので、童心に帰れたりするから非常に好きなジャンルではあるんですが、今回鑑賞する作品はちょっとそれらの作品とは違って、今の状況を変えたいと願って旅に出るというようなお話。

でも意を決して踏み出した世界によって、少年と少女にどんなワンダーストラックが訪れるのか。

 

いや俺にも訪れるかもしれない、ワンダーストラックが。

てかこれ賞レースは全然引っかからなかったのか?まぁいや。

てなわけで、早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

ヒューゴの不思議な発明」の原作者ブライアン・セルズニックが執筆した小説を、本人初の脚本と、「エデンより彼方に」、「キャロル」と人種差別や同性愛といったマイノリティを題材に愛を紡いでいく物語を常に作り出しているトッド・ヘインズ監督によって映画化。

彼の最新作は、愛する人も居場所も無くした少年と少女が、初めてぶつかる人生の壁を乗り越えていく姿を描く。

大切な人を探すために踏み出した旅路で、不思議な運命に導かれる二人。

そこで待っていたのは驚きと幸せの一撃=ワンダーストラックだった。

 

ふたつの時代を行き来しながら展開していく人生のワンダーランド。当時の風景や色づかいに定評のある監督の最新作です。

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

1977年、ミネソタ州ガンフリント。12歳のベン(オークス・フェグリー)は、母エレイン(ミシェル・ウィリアムズ)を交通事故で亡くし、伯母の家で暮らしている。

父とは一度も会ったことがなく、母は「いつか話すから」と言いながら、なぜか父の名前すら教えてくれなかった。

 

ある嵐の夜、母の家に秘かに戻ったベンは、「ワンダーストラック」というニューヨークの自然史博物館の本を見つける。中にはキンケイド書店のしおりが挟まれていて、「愛を込めて、ダニー」と記されていた。

きっと父親だと直感して書店にかけようとした電話に、雷が落ちてしまう。病院で意識を取り戻したベンは耳が聞こえなくなっていたが、父親を探すためにニューヨークへと旅立つ。

 

何とかキンケイド書店を見つけるが、店は閉店していた。途方に暮れたベンは、声をかけてきた少年ジェイミー(ジェイデン・マイケル)のあとをついて行き、自然史博物館に辿り着く。

 

 

1927年、ニュージャージー州ホーボーケン。生まれた時から耳の聞こえないローズ(ミリセント・シモンズ)は、大きな屋敷に父と使用人たちと暮らしていた。

支配的な父とは心が通わないローズにとって、女優のリリアン・メイヒュー(ジュリアン・ムーア)の映画を観て彼女の記事を集めることだけが心の支えだった。

 

ある日、リリアンがニューヨークの舞台に出演すると知ったローズは、彼女に会いに行こうと決意し、ひとりで船に乗る。

兄のウォルター(コーリー・マイケル・スミス)が働く自然史博物館にも行ってみたかった。ローズはリリアンが稽古中のプロムナード劇場を探しあてるのだが──。

 

1977年、父親が自然史博物館で働くジェイミーに、立ち入り禁止の資料室へと導かれるベン。

そこでベンは、母と“ダニー”の出会いにまつわる書類を発見する。果たして、ダニーがベンの父親なのか? 彼は今どこで何をしているのか? 

その先には、ローズが鍵を握る、さらなる謎が待ち受けていた──。(HPより抜粋)

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監督

今作を手がけたのは、トッド・ヘインズ監督。

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ベルベット・ゴールドマイン」や「アイム・ノット・ゼア」といったミュージシャンを題材にした映画も作れば、自身がLGBTということもあり、「キャロル」のような同姓愛がテーマの作品も作ったり。

どれもぶれないのは現代ではなく、そのときの時代風景や背景、美術などを非常によく再現しているということでしょうか。

全ての作品を見てるわけではないのですが、どの作品もそんな風に感じます。

 

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

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キャスト

 

1977年の主人公ベンを演じるのは、オークス・フェグリー。

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深い森の中で出会った少年と不思議な生物の絆と大冒険の行方を描いた「ピートと秘密の友達」で少年ピートを演じてのが彼であります。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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1927年の主人公、ローズを演じるのはミリセント・シモンズ。

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今回の役どころが耳の聞こえない少女ということなんですが、彼女は実際に投薬過多によって聴覚を失う障害を持っているとのこと。

オーディションで監督の目に留まり今作に抜擢されたそうですが。今後はろう俳優の提唱者になることを目標としているとのこと。

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ローズが憧れる女優リリアン・メイヒュー役に、監督の過去作「エデンより彼方に」や、「めぐりあう時間たち」、「アリスのままで」でアルツハイマーになっていく女性を演じアカデミー賞主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーア。

ベンを博物館へ案内する少年ジェイミー役に、Netflixドラマ「ゲット・ダウン」、「パターソン」などに出演していたジェイデン・マイケル。

ローズの兄、ウォルター役に、監督の前作「キャロル」や、TVドラマ「GOTHAM/ゴッサム」でレギュラー出演しているコリー・マイケル・スミス。

年老いたウォルター役に、「ロボコップ2」の麻薬組織のボス・ケイン役や、「脳内ニューヨーク」に出演したトム・ヌーナン

そして、ベンの母親エレイン役に、「ブルー・バレンタイン」、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、「グレイテスト・ショーマン」、リドリー・スコット監督最新作「ゲティ家の身代金」の公開が控えるミシェル・ウィリアムズが出演します。

 

 

 

 

 

 

彼らが時代を超えてどう繋がっていくのかそこにどんな奇跡が待っているのか。耳の聞こえない彼らを通じて監督は何を伝えようとしているのか。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

2つの時代を交差しながら紐解かれる、ドブの中から星を眺めた聾唖者たちの物語。

でも弱いなぁ~驚きと幸せの一撃・・・。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

監督は過去の時代を作るのが巧い。

サイレントからトーキー映画へと移り変わろうとしていた時代と、ニューヨーク大停電が起きた時代。

2人の耳が聞こえない少年少女が一人冒険の旅でたどり着いた先にある驚きの一撃を、監督得意の忠実に再現した時代背景、サイレント映画へのリスペクト、ほとんどセリフの無い内容、その時代を象徴した楽曲に乗せて、交互に魅せていく。

 

この映画の特徴は、やっぱり監督が描く過去の時代の作り込みのすごさにあると思います。

27年のローズがいた時代は全てモノクロで描かれていて、衣装や美術、街並などといった背景もほぼ忠実に描かれていて、その中で耳の聞こえないローズの視点で物語を展開させていました。

逆に77年のベンがいた時代は、ミネソタ州からニューヨークへと場所を移し、少々赤みがかった質感の映像で映し、これもまた町の看板や水浴びをする黒人の少年たち、光化学スモッグやネオンサインなどあらゆるものがその時代を再現していました。

 

ローズの物語。

ローズの物語。父親に何かと怒られ反抗的な態度をしていた彼女。本屋で雑誌のページを破りながら、家に持ち帰りスクラップ集を作り続ける毎日。

リリアン・メイヒューによほどの憧れを抱いているのが分かります。

部屋には色々な紙で作られたジオラマ模型が飾ってあり、それが伏線になってるんですね。

で、この時代は彼女が映画館でリリアンの映画を鑑賞した後に、トーキー映画の誕生を知らせる垂れ幕が飾られていて、今までは耳が聞こえないからサイレント映画で楽しめたのに、今後は好きな映画も楽しめなくなることが予想できる場面でした。

 

ローズのエピソードは、全てサイレント映画として構成されています。

しかもローズの視点で描かれているから、BGM以外の声は一切ないのはもちろんのこと、彼女は手話も覚えていない設定のようで、彼女に何か話しても何を言ってるか観てるこっちもわかりません。

お父さんに色々怒られてるんだけど、彼女自身も何て言われてるかわからない。

街の人が道案内してもどう説明してるのかわからない。

そんな状態の中で彼女はニューヨークに行ける度胸が凄いです。

よほどリリアンが好きなんだなぁ、と思ったまま見てたら、リリアンはお母さんだったんですね。

このお母さんであるリリアン演じたジュリアン・ムーアの表情がまた素晴らしい。

楽屋口からリハーサル風景を覗いていたローズにリリアンは気づき、周りの人にうまく説明して楽屋まで超笑顔で連れていき、部屋に入った途端顔をこわばらせてかつらも取って鬼の形相。

どうやら離婚したようで離れ離れに暮らしているのがここで理解できます。それでも自分の娘ですから、誘拐されたりしたらどうするの!と心配はしてる様子。

 

ローズの心境といえば、せっかく会いに来たのに何で怒られなきゃいけないんだよ、てかお父さんもそう、いつも私に怒鳴ってばかりで。

ローズには兄がいました。しかも博物館で働いてたんですね。誕生日おめでとうのはがきをもらい、ニューヨークに行くついでに兄にも会いに行こうと博物館を訪ねます。

ここでお兄ちゃんも警備員に起こられているローズに気付き怒るかと思いきや、自分の家に連れていきしっかり面倒を見るんですね。

ローズにとって兄は唯一の心の拠り所だったというのが見て取れます。殴り合いの間ねっ子もすごく微笑ましい光景でした。

 

とにかくローズパートは、ローズの心境も相手が何を言ってるのかもよくわからないんだけど、サイレント映画ってこういうものだし、実際ローズ自身が見る世界はこんな世界なんだってのを表現しようとしたんだと。

とはいえ、ちょっと不親切にも感じたのが本音。普通サイレントなんだから場面切ってセリフ出すような演出くらいしてもいいのになぁと。実際劇中劇でリリアンが演じていた映画もそうやってることだし。

まぁそれが恐らくメモ用紙に書いた言葉なんだとは思うんですけどね。

 

ベンの物語。

所変わって77年。母親を亡くしおばさんの家でいとこたちと暮らすベン。彼が狼に追われている夢にうなされて起きるところから始まります。

この夢が伏線になっていることにこの時全く気づきもしませんでした。

お母さんはいつもお父さんの事を聞くと話をはぐらかします。話す時が来たら話すと。しかしその時はやってきません。お母さんは亡くなってしまうからです。

 

叔母の家からすぐ近くにある元の家に灯りがついていて夜中に向かうと、そこには母の服を着て一服している従姉がいました。

叔母さんには一服していたこと黙っておくから少し一人にさせてとお願いし、嵐がどんどん近づいてくる中彼は一冊の本を見つけます。

「ワンダーストラック」と書かれた本を読むと博物館の事が書かれた内容でした。そこにしおりが挟まっており、ダニーという名前の男からお母さんに向けた言葉が書かれていました。もしかしたらこれがお父さんかも。そのしおりはキンケイド書店のもので、そこにいると確信したベンは電話をかけて見ます。

しかし、雷が家に落ち、彼の耳はそれにより聞こえなくなってしまいます。

 

病院で目が覚めたベンは最初自分の口がきけないと思い込んでいましたが、叔母さんに説明されてようやく自分の置かれた状態に気付きます。

窓の外を見ると長距離バスが止まっていました。彼は決心しニューヨークへ父を探しに旅に出ます。

ようやくキンケイド書店にたどり着きますがやっていない、むしろ閉店したような雰囲気。そこへ偶然通りかかった黒人の親子とぶつかり、ベンはなぜか彼らの後をついていきます。

たどり着いた場所はアメリカ自然史博物館。その親子のお父さんはそこの職員で、息子は仕事が終わるまでいつも博物館の中で時間をつぶしているようでした。

ベンも入場料を払って中へ入ろうとしましたが財布を落とし、それに気づいた黒人の男の子はそれをダシに彼に追いかけられながら博物館の中へと誘導します。

ようやく捕まえたベンは自分が耳が聞こえない、しかもなり立てだということを打ち明けジェイミーという黒人の男の子と打ち解けていきます。

彼が立ち止まった場所はベンがよく夢でうなされる狼のジオラマ。

そこからジェイミーと共に博物館を探検していくことで、この場所が自分にとって来るべき場所だったとこに気付いていくわけですが。

 

女優の母を探しに旅に出るローズに対し、こちらは父かもしれない人物を見つけに旅に出るお話。比較していくと、どちらも手話ができない聾唖者であり、家族を探しに出る旅と共通点の多いことに気付きます。

一応こちらの時代をベースに描いてるので、ローズの時代のお話よりも時間配分は多いし、真実に向かうまでの手掛かりが多いのもこちら。

そしてローズの視点で描かれていたことで全く言葉がなかった27年に対し、こちらは普通にベンがしゃべるようになっています。

 

核心に触れるかもしれませんが、ジェイミーはベンと出会った時耳が聞こえないのを知らなかったから、キンケイド書店が移転したことをきちんと伝えられえていませんでした。なのでそこできちんと伝えられていたら、ジェイミー必要ないんじゃね?とちょっと意地悪な考えが浮かんでしまって。

わざわざ自然史博物館まで行って遠回りしなくとも、たどり着いたんじゃないだろうかと。

でもまぁそこはジェイミーの孤独も描きたかったのだと思うわけであります。彼がベンの落とした財布を拾って彼をからかったのも、書店が移転したことを早く告げなかったのも、友達が欲しかっただけのこと。

ベンがまだ見ぬ父親を探して自分の居場所を見つけたかったのと同時に、ジェイミーもまた家にいても自分の居場所がなく、一人こうして父親の仕事が終わるまで寂しく博物館で探検していたわけですから、境遇としてはさほど変わりがないのかなと。

 

そしてこのエピソードでは音楽のチョイスも良かった。

終始流れるデヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」。おいおいつい先日「ヴァレリアン/千の惑星の救世主」でも流れてたからかぶってるじゃねえか、なんて当初思ってましたが、こちらの方がその曲を大事に扱ってましたね。

宇宙飛行士と管制塔のやり取りを歌にした彼の曲。50年という遠い月日に存在した二人が交信してやり取りするかのような意味合いを持っていたようにも思えます。

エンドロールでも子供たちが歌う「スペース・オディティ」が流れ物語の余韻を増幅させてくれました。

そして「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」の予告で散々流れて劇中で一回も流れなかった「フォックス・オン・ザ・ラン」も流れる選曲。

これは特に意味をなさなかったように思えますが当時流行ったってことでしょう。

 

 

最後に

オレたちはドブの中にいる。それでもそこから星を見上げる者たちだっているんだ。

オスカーワイルドの名言だそうですが、この言葉がベンの家に貼られています。。

ベンもローズもジェイミーも、この世界で息苦しく過ごしていました。誰も僕を見てくれていない、私の事を理解してくれていない。

そんなドブの中にいるような環境、時代の中で、自分の憧れる人、あったことのない父親、そして仲良くしてくれる友達=星を見上げ探し求めることで、その星々が線を結び、大きな星座となって時代を超えた奇跡を生む。そんな物語だったのではないでしょうか。

 

感想の見出しでも書きましたが、ぶっちゃけ大きな衝撃はないです。劇的なものを求めていた身としては爽快感は少なかったですが、なんというかほのぼの?いやほんわかした終わりといいますか、心が温かくなるようなラストでした。

彼らがとった行動は偶然でなく必然であり運命でもあったわけで、こういう物語って作るの難しいと思うんです。数あるエピソードを順番をバラバラにしてうまくつなぎ合わせなければいきませんから。

そういう意味ではよくできた映画だなぁと。

とにかく画と音で楽しませてくれる映画だったと思います。今回ロクなこと書いてないなぁw

どうでもいいですけど、主役のベン演じたオークス・フェグリー君、デヴィッド・ボウイに似てない?

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

映画「パシフィックリム2/アップライジング」感想ネタバレあり解説 胸アツなとこひとつもねえよ。

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4月13日

パシフィック・リム/アップライジング

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ロボットと怪獣の激闘を描いた「パシフィック・リム」。

エルボーロケットにチェーンソード、操縦するにはパイロット同士がドリフトしなければならないなどなど、日本で生まれた特撮やアニメに要素をこれでもかと詰め込んだこの映画に、日本の、いや世界中の野郎共が少年の眼差しで観賞し、興奮の熱気に包まれ、心に刻まれたことでしょう。

 そんなロボットや怪獣に夢中になった男の子のための映画が、5年の時を経て再びスクリーンに戻ってきたのであります!!!!

 

前作で地底に開いてしまった時空の穴を塞いだはずなのに、なぜ再びKAIJUは姿を現したのか。そしてイェーガーに戦いを挑んでくるイェーガーは一体誰なのか。

そしてそして最終決戦地・東京でのクライマックスバトルはどれだけ熱い闘いになるのか!

はっきりいって、おもしろかっこいいぜ!!な内容になっているのでしょうか!?

 

少年ハートにさせてくれる4月の新作映画第2弾!

女の子だって一緒に楽しんだって良いんだぜ!!一緒に夢中になろうぜ!!

 

そんな気持ちを胸に抱いて早速観賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 「シェイプ・オブ・ウォーター」で今年度アカデミー賞作品賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督。

彼が子供のころ夢中になった日本の特撮やアニメを映画にすべく約5年前に手がけた作品で、環太平洋沖に突如出没し、世界中に破壊と混乱に招いた「KAIJU」を倒すべく開発されたロボット「イェーガー」との決死の攻防と、それに搭乗したパイロット達の葛藤と成長を描いた「パシフィック・リム」。

日本が生んだポップカルチャーが、海外で、しかもハリウッドで映画となったことに、日本の男子はおろか、世界中の男子をも夢中にさせたあの映画がさらにパワーアップして我々の前に姿を現す。

 

物語は多くの犠牲者を出しながらも、無事KAIJUを撃破した前作から10年後の世界で、英雄となった父を持つ息子を中心に新世代となる若き勇者達のを描く。

 

 登場人物がが次の世代へと受け継がれていくように、監督の魂も受け継がれ、彼と同じく日本のポップカルチャーに多大な影響を受けた監督に今回バトンタッチされ、彼を支えるようにデル・トロは今作で製作総指揮として携わる。

 

 

 

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パシフィック・リム アップライジング

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  • アーティスト:オリジナル・サウンドトラック(音楽:ロアン・バルフェ)
  • 出版社/メーカー:ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2018/04/11
  • メディア: CD
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あらすじ

 

 

 

人類とKAIJUの死闘から10年が経ち、地球には平穏が戻っていた。しかし、進化を遂げたKAIJUが再び現れ、世界を絶望の淵へと突き落す。若きパイロットたちは、よりスタイリッシュに洗練され、パワーアップを果たした新世代の人型巨大兵器“イェーガー”に乗り込み、KAIJUに戦いを挑む。(Movie Walkerより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

監督

今回ギレルモ・デル・トロに代わって監督を務めるのは、スティーヴン・S・デナイト

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デル・トロ監督同様、彼自身もウルトラマンゴジラ機動戦士ガンダムといった日本の特撮やアニメーションに心を奪われ大人になったそうで、今作の最終決戦地を東京にしたのも、これまで見てきた特撮作品のように憧れの街を壊すという、一つの夢が叶ったと考えているようです。

長編映画の監督は今回が初のようで、これまでに、TVドラマ「スパルタカス」や、「ヤングスーパーマン」、Netflixドラマ「デアデビル」などに携わってきたそう。

 

www.monkey1119.com

 

次回作などの詳細はまだ無いようですが、何か大きな作品を手がけて欲しいですね。

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

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左上より。

  • ジェイク・ペントコスト(ジョン・ボイエガ)・・・搭乗イェーガー【ジプシー・アヴェンジャー】人類の為に犠牲となった英雄スタッカー・ペントコスト司令官(イドリス・エルバ)の息子。偉大なる父とは別の道を歩むも、運命が彼を新たな戦いに導いていく。 

 

 

  • ネイサン・ランバート(スコット・イーストウッド)・・・搭乗イェーガー【ジプシー・アヴェンジャー】・・・PPDC(環太平洋防衛軍)トップクラスのパイロットであり、若い才能の育成にも力を注ぐ。かつてペアであったジェイクとは過去に浅からぬ因縁がある。

 

  • アマーラ・ナマニ(ケイリー・スピーニー)・・・搭乗イェーガー【ブレーザー・フェニックス】つらい過去を背負い、KAIJUへの復讐を心に誓う少女。
    極秘に自分の手でイェーガーを作り上げるが、やがて壮大な戦いに巻き込まれていく。 

 

  • ニュート・ガイズラー博士(チャーリー・デイ)・・・ドイツ人の生物学者。前作でKAIJUの脳とドリフトするという荒業で勝利に貢献した。その当時のドリフトが、10年を経た本作でも大きな影響を及ぼす…! 

 

  • リーウェン・シャオ(ジン・ティエン)・・・世界を守る為、新型イェーガーの開発に心血を注ぐシャオ産業のトップ。 

 

  • ハーマン・ゴッドリーブ博士(バーン・ゴーマン)・・・ドイツ人の数理学者。気難しく天才肌で独特のキャラクターで人気を博し、本作でも獅子奮迅の活躍を見せつける。ニュートとの絶妙なコンビネーションは健在ながら、まさかの展開が待ち受ける・・・

 

  • チュアン司令官(チャン・チンチューン)・・・前作の後、司令官不在となったパイロットたちをまとめあげる。

 

  • ジュールス・レジェス(アドリア・アルホナ)・・・イェーガーの整備や、KAIJUとの戦闘時には指揮ラインの管理を務める。エキゾチックな美貌を兼ね備え、縁の下の力持ちとしてパイロットたちを支える。 

 

  • 森マコ(菊池凜子)・・・ジェイクの父スタッカーに養子として育てられ、ジプシー・デンジャーのパイロットとして、人類を救った英雄。世界を守るため今も戦い、若きパイロット達を率いる存在となった。

 

  • リョウイチ(新田真剣佑)・・・搭乗イェーガー【セイバー・アテナ】次世代の若きパイロットの一人。

 

  • ヴィク(イヴァンナ・サクノ)・・・搭乗イェーガー【ブレーザー・フェニックス】次世代の若きパイロットの一人。両親をKAIJUに殺された過去を持つツンデレ美人 。

 

  • ジナイ(ウェスレイ・ウォン)・・・搭乗イェーガー【ブレーザー・フェニックス】次世代の若きパイロットの一人。前作の中国人イェーガーパイロット夫婦の息子という最強DNA 。

 

  • レナータ(シャーリー・ロドリゲス)・・・搭乗イェーガー【タイタン・リディーマー】次世代の若きパイロットの一人。ラテン系お姉さんキャラ。

 

  • イリヤ(リーバイ・ミードン)・・・搭乗イェーガー【ガーディアン・ブラーボ】次世代の若きパイロットの一人。同国出身のヴィクとは正反対の脳筋ロシアン。

 

  • スレシュ(カラン・プラル)・・・搭乗イェーガー【ガーディアン・ブラーボ】次世代の若きパイロットの一人。訓練生最年少ながらもっと勇気と決断力を持つ男 。

 

  • メイリン(リリー・ジー)・・・搭乗イェーガー【セイバー・アテナ】次世代の若きパイロットの一人。訓練生最年長、KAIJUの毒に汚染された川辺で育つ 。

 

  • タヒーマ(ラハート・アダムス)・・・搭乗イェーガー【タイタン・リディーマー】次世代の若きパイロットの一人。献身性ピカイチの優男 。

 

 

これが今作のイェーガーだ!!

「KAIJU」が出没してから、防衛軍はいくつものイェーガーを開発してきました。

前作では、コヨーテ・ダンゴ(日本)の第1世代から、ストライカー・エウレカ(オーストラリア)の第5世代まで登場しており、今作ではその10年後ということで、第6世代からのイェーガーが登場しています。

 

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左上より。

  • ジプシー・アヴェンジャー(第6世代)

「ジプシー・デンジャー」の遺伝子を受け継いだフォルムに加え、フォルムも細くなっており可動域が高くなっている。

 

・全長:81.6m 

・重量:2004t

・機動力:8

・攻撃力:9

・防御力:8

・武器:チェーンソード、グラビティスリング、エルボー・ロケット、プラズマ・キャスター

 

 

  • ブレーサー・フェニックス(第5世代)

今作唯一の第5世代。別名は「シャンハイシールド」。

 

・全長:232フィート

・重量:2128t

・機動力:3

・攻撃力:9

・防御力:10

・武器:ボルテックスキャノン、アンチカイジュウ・ミサイルランチャー

 

 

  • ガーディアン・ブラーボ(第6世代)

エンジと白でコーティングされたイェーガー。2本の鞭で戦う。

 

・全長240フィート

・重量:1975t

・機動力:6

・攻撃力:8

・防御力:9

・武器:Elec-16アークウィップ、コアサルヴォチャージ

 

 

  • セイバー・アテナ(第6世代)

登場するイェーガーの中で、最もすばやく美しいフォルムが特徴な、全身オレンジ色のイェーガー。

 

・全長:252フィート

・重量:1628t

・機動力:10

・攻撃力:8

・防御力:5

・武器:プラズマソード(大1小1)、N-16パーティクルチャージャー

 

 

  • タイタン・リディーマー(第6世代)

同じく第6世代のイェーガー。一番尾攻撃力を誇る。

 

・全長:

・重量:

・機動力:5

・攻撃力:10

・防御力:9

・武器:モーニングスター、EMPミストグレネード

 

  • オブシディアン・フューリー

全身黒で覆われたイェーガー。ジプシーアヴェンジャーと同じチェーンソードを2本持っている。パイロットは搭乗せず可動する模様。

 

・機動力:8

・攻撃力:9

・防御力:8

・武器:ツインプラズマチェーンソード、AKMサルヴォランチャー

 

 

 

 

 

 

 

何はともあれ、前作を観賞して気分を高めてから見に行くのがやっぱりベストでしょう!

昔こんな記事も書いてました・・・

 

www.monkey1119.com

 

果たして我々を興奮と熱狂の渦に巻き込んでくれるのか!?

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

イェーガーも話も萎んでしまいました・・・。

前作のあの興奮はどこに行った!!!

胸アツなポイントが全然ない。デルトロよ帰って来てくれ!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは進化なのか。

裂け目を閉じ怪獣との決戦に勝利した防衛軍。命を犠牲にして戦ったスタッカー長官の息子を中心に、何者にもなれていない彼と訓練生の成長過程を織り交ぜながら、無人機イェーガーの暴走、その黒幕の正体、再び現れる裂け目、そしてカテゴリー5の怪獣との東京最終決戦までを、前作とはまるで違うバトルスピード感やほとんどが昼間での戦いという前作との差別化を図りアップデートした作品でありました。

 

 

まず最初に言っておきたいのは、これが良くも悪くも進化した時代の話だということ。

怪獣との攻防から10年の月日が経ち、違法とはいえ個人でイェーガーを作るものもいれば、怪獣崇拝信者まで出てくるほど多様化され平和になった。

防衛軍も怪獣が出てこないとはいえ、地球の平和を守るため第6世代のイェーガーを開発したり民間企業から新たなイェーガーを提供されるなど、本気の地球防衛という信念だけでなく、色々政治的な面やビジネスの匂いが感じられるものに変わっていた。

 

イェーガーの開発技術も進化し、あれだけ重厚的でひとつひとつの動きが鈍く、原子力で動いていた第3世代から第5世代とは打って変わって、非常にスリムで身のこなしが軽く、バリエーションある動きにまで発展し、パイロット同士の適合性も以前より制限が減り、誰でも相性が合えば可能というものにまで軽減された。

それは登場人物にも変化があり、前作はから引き続き登場したマコは、パイロットから退き長官として管理職のような立場へと昇格したことで貫録を見せ、ニュートとハーマンの凸凹博士コンビも、あれだけ水と油だった奴らが別々の道で活躍。しかもあのクレイジーさまで解消された。

 

 このように時代とともに人も技術も進化していった。これを映画として良しとするか、悪しととるか。

 

「今」の映画。

あの頃はよかった、と歳を重ねると思うことがよくある。

あれこれ便利な世の中になったけど、そうなったことで何かを見失ってしまっている現在。不便だったからこその利点というものがあり、それに懐かしみ過去を美化し今を憂う。

今作はそんな過去を美化し今を憂うような年齢になった自分からすると、残念極まりない作品へとなり下がってしまったように思う。

 

今作は今を象徴するロボットアニメの思わせるロボットのフォルムに感じた。エヴァンゲリオンを匂わせる姿や、途中ちらっと映ったUCガンダムがそれを確信させたように思う。

それでいて色々と合理的な動きや描写にすることで、物語を簡略化し、便利な世の中になった「今」と同じような作りになっており、これが「今」のロボット映画だと言われてるようにも感じた。

 

もちろん今の10代達からしたらこの映画は興奮に満ちた作品になっていたことだろう。身のこなしの軽い柔軟な動き、ロボットらしからぬアクロバティックなアクション、高層ビルをなぎ倒しながら怪獣にダメージを負わせる破壊してナンボの戦い方、などなど彼らが子供の頃熱中したあのロボットアニメたちの匂いで充満してるのだから。

 

正当な続編として認めたくない。

しかし個人としては、これをロボットと呼んでいいのか?パシフィックリムの正規の続編として認めていいのか?とまで考え込んでしまうほど残念で仕方なかった。

 

奇形でなくカッコよさしかないイェーガーのフォルム、全く溜めもしない必殺技、二人同時に必殺技の名前を言わない、重厚感のない動き、コクピットに搭乗するシーンの排除、コクピット内での多彩過ぎる動き、拮抗しない怪獣とのバトル。

前作ではこれ見よがしな監督のロボットや怪獣に対しての愛が詰まっていたように思う。

その愛の象徴が微妙なダサさだったり、鉄の塊のような重くて動きにくい作りだったり、常套句のような必殺技の掛け声だったり、とにかく体作ってないとばててしまいそうなくらい運動量の多い操作だったりするわけで。

 

さらにいえば、巨大な2体の戦いがどれだけ恐ろしく巨大で凄まじい戦いをしているのかが肌で感じる普通の人間の視点でとらえたカメラワーク。

前作ではとにかく2つの巨体をしたから見上げる視点で捉えた映像が多用されたことで、街が破壊されていく様やその2体の動きの鈍さがよりリアリティに感じ、我々観衆もその場にいるような、もっと言えば怪獣によって行き場を失った被災者のような感覚にさえ陥ることができた。

今作ではそれが全くない、カメラは下から見上げる視点を極力減らし、パイロットの視点が多くなっていた。だから大きな高層ビルもさほど大きく感じないしそびえ立ってる感じもしないし、スケールも小さく感じてしまう。

 

 

また、夜のネオンが怪しく光る香港でのバトル、その灯りが遠くで光る中ヘリのライトだけで怪獣を追いながら戦う海の中でのバトルのように、暗くて見えないことで不気味さを生み出し、それが地球の危機というものを助長させていたし、怪しく光るイェーガーと怪獣が際立って見え、今作は前作と差別化を図るための演出だったとはいえ、こんなに良かったと感じさせる演出をすべて排除してしまった事に大きな疑問を感じる。

 確かに、昼までの戦いによってイェーガーと怪獣の動きが鮮明となり、動きを正確に捉えることは大きな利点になるが、その分軽さが目立ち、迫力も減ってしまたように思う。

 

脚本にしてもそうだ。

これまで自堕落な生活を送り何かから逃げていたジェイクの前で大きな悲劇が起きたにもかかわらず、それを活かした心理描写になっていない点。一度パイロットになって挫折して宙ぶらりんな生活をしていたジェイクが、血がつながっていないけど自分を本当の弟のように可愛がってくれた姉によって道を作ってもらった。それだけ大事な家族なのに、なぜあんなことになってその悔しさを怪獣にぶつけようとしないのか。

 

そもそも立ち直りが早すぎる。仕方のないことにしては軽すぎる。彼が変わる大きな着っかけなのだからドラマチックにしてもいいのではないか。前作のようなくよくよしてる暇なんてない危機的状況ではないから今回のようなドライな演出は理解できるが、これでは主人公に感情移入もできない。むしろ誰にも気持ちに入り込めない。

 

また訓練生もあれだけの人数がいたせいで、ブレーザーフェニックスのパイロットたち以外にバックボーンもなければ設定も少ない。アマーラとヴィクに焦点を充てているのは途中から目に見えているのだから、あれだけいがみ合っていた二人が戦っていくうちに絆を深め最後にハイタッチするくらいの描写はあれば胸アツものだったのに。

 

いがみ合ってることという点では、ジェイクとネイトのコンビもしっくりこない。

過去に不仲になったことが明かされるが、レンジャーとなったネイトは大人になり、ジェイクが嫌いだけど、もうそういうことはしないと勝手に大人の状態になっている。

だったらジェイクをもっと引っ張って大人へと成長させるような立ち位置にした方が彼の存在価値が上がるようにも感じた。

 

てか、真剣祐にいたっては「気をつけ!」しかセリフを言ってないのでは?

 

中国の企業が防衛軍に介入することで、パイロット不要の無人機ロボットの製造とその承認をさせておきながら、結果新戦力でなく、まんまと敵の罠にハマってしまったという件。

中国スポンサーがついている以上そういう部分は避けて通れないわけですが、あんな遠回しで善だか悪だかわからない周りくどい使い方をせずに、「オデッセイ」のように黙って観てたけど最後に協力することで国としての株が上がるようなやり方でも良かったように思う。

そもそも、この無人機イェーガーで世界を守ろうとする意味がよくわからない。

これまで通りパイロットを一人前に育てるのと同時に性能のすぐれたイェーガーでやればいいのに。無人機にすれば確かに人命を守ることができ、尚且つ合理的に機能できる、もしかしたらかなりの赤字だったのかもしれないんんでしょうが、ハッキングされる恐れがあるということでマコが懸念していた通りの結果になるわけで、それって「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でトニーが計画して失敗したことの繰り返しでしょう。

 

他にも、自家製イェーガーのスクラッパーのトランスフォーマー感。マイケルベイに気に入られたいのか?

ジェイクの訓練生への鼓舞。親父の名言を息子がやろうと企んだシーンだったけど全く中身のないスピーチで全然響かない。

東京の街並みが明らかに東京でなく、中国の新興発展都市のような作り、富士山にレアアース?中国の発想じゃないのかい?しかも怪獣たちの本当の狙いがそれ?だったら前作の怪獣の狙いもそれだったのかい?それを怪獣が狙うならこんな周りくどいことしないでもっとゴールにたどり着きやすい作戦があったでしょうに。

 

最終的に言えば、前作から10年経って大地震が起きたことで再び裂け目ができて怪獣たちが復活した、今の防衛軍で歯が立たなくて、中国のシャオ産業が協力し無人機イェーガーを量産し、各地に出没した怪獣を倒すと同時に、既存のイェーガーとタッグを組んでコンビプレイして撃破。ジェイクも腑抜けだったけど、大きな損失とそれを支えるかつての犬猿の仲の支えによって自身を変え訓練生と共に戦う、訓練生もそれぞれ前作での戦いで家族を亡くした過去の悲しみや怒りを怪獣にぶつけるような内容にして描いた方がドラマがあるしシンプル。それでいて人間描写でアガる要素もできて一石二鳥。

今回のような進化したビジュアルが気にくわなかったとしても、全然見ごたえある映画になると思うんです。

 

 

最後に

あくまで個人的な感想で、こうしたら面白いのにというのも僕自身の思い付きであり、時が進んでいるのにもかかわらず、未だに過去に縛られて前に進めない情けない男のグダグダ語った愚痴であることは間違いありません。

それだけ前作を傑作だと思ってる身としては、こんな映画になってしまったことが悔しくて仕方ありません。ギレルモ・デル・トロ監督が離れ別の監督になってしまったことでこんなにも落差が生じてしまうのかと。

 

第3作目を作るときには是非デルトロに帰ってきてもらって、あの重厚感と鈍い動き、無駄なカメラワークに溜めに溜めた必殺技とお決まりの場面を沢山作ってもらって胸アツな映画にしてほしいです。

後あの凸凹博士コンビとハンニバル・チャウ、そしてローリーに帰ってきてほしい。

ジェイクはチャウに何してダマしたの?ローリーは死んでしまったの?色々伏線はあるけど何もその後が語られていなくて気になります。

 

4月の新作映画大作4本立て第2弾。野郎が少年に戻る週末は、歳をとったこともあり受け入れることができない作品となっていました。ジュマンジは受け入れられたんだけどなぁw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆★★★★★★★★2/10

映画「さよなら、僕のマンハッタン」感想ネタバレあり解説 ボンクラのぼくが、大人になるまで。

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4月17日

さよなら、僕のマンハッタン

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500(日)のサマー」、「ギフテッド/gifted」のマーク・ウェブ監督の最新作が早くも公開です。 

マンハッタンのビル群に背を向け歩き出そうとするポスターの青年。どうやら彼がこの場所で成長していく青春ドラマのようです。

 「マンハッタン」と言えば、ウディ・アレンが思い浮かびますが、彼が作るようなマンハッタンとはまた一味違うテイストのような気がします。

「500(日)のサマー」では、ロサンゼルスの美しい風景が一人の青年の恋模様を、時に優しく時に厳しく見守ったような画作りでしたが、今作におけるニューヨークは果たして。

 

公開日に行きたかったですが、スケジュールの都合上いけなかったのでちょっと遅れて観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

 

「500(日)のサマー」や「アメイジング・スパイダーマン」など一人の青年が成長していく青春映画に定評のあるマーク・ウェブ監督が、10年の歳月を経て暖めてきた企画を満を持して映画化。

大学卒業を機に親元を離れた青年が、風変わりな隣人と父の不倫相手に出会ったことで、いつもとは違う日常を送り、やがて人生に変化が訪れていく姿を描く。

まだ何者にもなれていない青年が経験する、息苦しさからの脱却という大人への通過儀礼は、アメリカン・ニューシネマの傑作「卒業」を彷彿とさせ、見る者に、大人でも子供でもなかったあの頃の気持ちと人生の素晴らしさを思い出させてくれる。

また舞台であるNYの美しい街並みや、監督がチョイスする名所といったロケーションや、サイモン&ガーファンクルボブ・ディランといった70年代を代表するフォークソングの劇中歌も作品を盛り上げてくれる。

 

ニューヨークの少年

ニューヨークの少年

 

 

 

The Only Living Boy in New York (An Amazon Original Soundtrack)

The Only Living Boy in New York (An Amazon Original Soundtrack)

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

退屈だった僕のニューヨークライフ。

彼らと出会った日から、それは過去になった。

「人生に身を委ねろ。窓を見つけて、飛び出せ」

 

大学卒業を機にアッパー・ウエストサイドにある親元を離れ、ロウワー・イーストサイドで一人暮らしを始めたトーマス(カラム・ターナー)は、風変わりなアパートの隣人W.F.ジェラルド(ジェフ・ブリッジス)と出会い、彼から人生のアドバイスを受けることに。

 

ある日、想いを寄せる古書店員のミミ(カーシー・クレモンズ)と行ったナイトクラブで、父(ピアース・ブロスナン)と愛人ジョハンナ(ケイト・ベッキンセール)の密会を目撃してしまう。

W.F.の助言を受けながらジョハンナを父から引き離そうと躍起になるうちに、「あなたの全てを知っている」という謎めいた彼女の魅力に溺れていく。

退屈な日々に舞い降りた二つの出会いが彼を予想もしていなかった自身と家族の物語に直面させることになる・・・。 (HPより抜粋)

 

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監督

今作を手がけたのは、マーク・ウェブ監督。

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今作の脚本を10年も惹かれ続けた結果、ようやく作品にできた監督。

長年の思いが実り、撮影中はまるでバケーションのようだったと語っています。

「アメイジング・スパイダーマン」では、大きな映画だっただけに苦労もかなりあったようで、そういう意味で今作はプレッシャーも感じず、開放されながら製作に望めたと仰っています。

舞台のニューヨークについても監督は、進化を続けているものの、驚くほど雑然とした部分があり、それでいて美しい街でもある。人種や文化のるつぼというアメリカの側面を象徴しつつ、まったくダメな要素もある。それらが全て集約されていて、物語を描くにはピッタリの環境、とのこと。

 

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

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キャスト

今作の主人公トーマス・ウェブを演じるのは、カラム・ターナー。

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いやぁ全然知らない俳優だなぁと思ってたら、「グリーンルーム」に出演してたんですね!気づかなかった・・・。

確かバンドメンバーだったと思うんですが、パンキッシュな役柄とは真逆の悩める青年として今回演じるようで。

 

そんな彼の出演作を簡単にご紹介。

モデル業から俳優へと転身した彼は、ケイレヴ・ランドリー・ジョーンズとともに出演したドラマ「クイーン・アンド・カントリー」で注目されます。

映画としては、小さなライブハウスで凶暴なネオナチ軍団に監禁された売れないパンクバンドのメンバーたちとの壮絶な攻防を描いたサバイバルスリラー「グリーンルーム」、世界的大ヒットゲームを映画化した作品で、歴史の裏で対立してきた2つの組織の抗争に巻き込まれた男が冒険するにつれ覚醒していくアクション映画「アサシンクリード」などに出演しています。

 

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今後の待機作に、ハリー・ポッターシリーズスピンオフ映画の続編「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」が11月に公開予定。主人公ニューとの兄、テセウス・スキャマンダーを演じるそうです。

 

 

 

 

奇妙な隣人、W.F.ジェラルドを演じるのは、ジェフ・ブリッジス。

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おお~、いつもロン毛で髭モジャの印象のせいで、あまり都会的な雰囲気を感じなかったですが、そのトレードマークともいえる顔周りをさっぱりするだけでこんなに変化しますか。さすが役者です。ついでに酒とタバコも断ったのかな?w完全に「トゥルーグリッド」のせいだなw

 

今年はあまり出演してなかった「キングスマン・ゴールデン・サークル」以来の作品になるのかな。トーマスをどんな風に導くのでしょうか。楽しみです。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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他のキャストはこんな感じ。

トーマスの父、イーサン役に、「007/ゴールデン・アイ」から「007/ダイ・アナザー・デイ」までジェームズ・ボンドを務めたピアース・ブロスナン。

父の不倫相手ジョハンナ役に、「アンダーワールド」シリーズ、リブート版「トータル・リコール」、「ホワイトアウト」のケイト・ベッキンセール。

トーマスの母、ジュディス役に「セックス・アンド・ザ・シティ」のミランダ役でおなじみ、シンシア・ニクソン

トーマスがほのかに思いを寄せるミミ・パストーリ役に、「DOPE/ドープ!!」、DCコミックヒーローの単体映画「Flashpoint(原題)」のメインキャラに抜擢された今後注目の女優、カーシー・クレモンズが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

どこか淀んだ質感のある映像。ニューヨークってそういうところなのか?まずは監督が映し出す風景を堪能しつつ、トーマスの心の揺れなんかを感じられたらいいなと。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

これたまんねえなぁ・・・。

相変わらず路頭に迷った青年を成長させる監督のテーマとハイセンスな作りに惚れ惚れ!!てかもう一度見たいわ。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり俺はマークウェブが好き。

「商業主義に負けた」NYのマンハッタンを舞台に、家庭問題や友達以上になれない相手への不満や将来の悩みを抱える青年が、奇妙な老人と父の不倫相手を通じて、確かな一歩を踏み出していく青春ストーリー。

 

観賞前はそこまでの期待は持っていなかった。監督のこれまでの作風からしてやけに地味と感じたから。

その予感はクライマックス直前まで的中していた。

決してつまらなくは無いが、どこか哲学的なセリフや閉塞的なビル群ばかりが写り、それが退屈さを助長させているように感じた。

しかし、油断していた。

まさかクライマックスで思いもしない展開になるとは。

誰もが幸せな結末を迎える作品になるとは。

てっきりこれまでの生活に別れを告げてマンハッタンを出る=過去からの脱却をすることで、これからの人生を見出していく、そんな話だと思っていた。

 

これはやられた!やっぱり監督すげえな!

やっぱり閉塞的なビル群ばかり映す画に意味があって、哲学的なセリフや会話の端々からセンスが感じられて、見た目イケメンだけど人生こじらせてそうな主人公だったり、決して悪意でなく本能で男を好きになってしまう妖艶な美女とか、酒とタバコをこよなく愛する得体の知れない奇妙なインテリ老人なんかを上手くキャスティングして、そして選曲した音楽がまたニューヨーク!って感じのシャレオツなラインナップで、そういったもの全てが上手くかみ合ってるよなぁと。

 

監督の作品の主人公って外見こそイケてるのに女性に対してはウジウジした奴らばっかりなんですよね。それがどこか自分と重なるというか共感できるというか。なんか惹かれるんですよね。

イヤ外見は重なりませんよwええ。天と地ですからw

だからそういう、こと恋愛に関して背中を押してくれるときもあれば時に残酷な現実も見せたりしてくれることが、あるあるだったりタメになったり。

今回も目の前に意中の女性がいるのに、刺激を求めて別の大人の女性に走っていくことで、手に入るものが手に入らなくなってしまうことを教訓として描いていたり、そこに至るまでの駆け引きを指南するW.F.の言葉がなんか沁みたり。

 

 

だから結局の所監督って一人の青年の喪失と再生、そして成長をいつも描いていて、今回もそれに当てはまるお話でありました。

途中までは「(500)日のサマー」を思わせるような、意中の女性をモノにできずくよくよしている内容でありましたが、いきなり危険な匂いを醸し出すことで今までの監督作品にはない一面を見せ、結果何もわかっていなかった主人公の暴露によって、ようやく自分がしでかしたことや家族から愛されていること、大人にはいろいろな事情があることに気づき、それを受け入れたことで家族の誰もが幸せになる物語へと昇華させていき、どこか「gifted/ギフテッド」にも通じる部分が垣間見え、ある意味これは監督の集大成又は監督作品の第1章の終わりとして位置づけられる作品じゃなかったのではないでしょうか。

 

そう思えるのも、インディペンデントな作品を2作続けて撮ったわけですから、きっと撮りたかった作品を作れたと思うんです。今作もずっと暖めてきた作品だったわけですし。

だからもしかしたらここで一区切りつけて、大作映画に再びチャレンジ、もしくは賞レースに入るような作品を作っていくんじゃないかなぁと。

あくまで妄想ですがそんな風に感じます。

 

90分にも満たない作品なのに、体感時間が思いのほか長いな・・・とじっとスクリーンを見つめながら雑念がこみ上げたことを見終わった後後悔しています。

ちょっとこれはソフト購入案件だなぁ。

 

「対比」と「無難」

今作を見て感じたこと。それは「(500)日のサマー」と似ているようで違うということと、主人公に父親が突きつけた「無難」という言葉が作品の演出にも反映されていたことです。

 

「(500)日のサマー」の舞台はロサンゼルス。

画質は灰色がかったいかにも都会な色をベースに、カラフルなときもあれば思いっきりグレーな時と、そのときそのときの主人公の心情を表しているかのような色遣い。

それでいてビル群を抜ける二人とそのビル群を眺める公園でのトムという、閉鎖的な画と開放的な画を上手く見せていたと思います。

総じていうのであれば「今」でデジタルで無機質にも取れる画が多いかなと。

 

で、今作はというと、恐らくニューシネマを意識してかフィルムっぽい質感で彩られており、主人公が訪れる場所もアナログだったり老舗感があったり、立ち並ぶビルの風景も空を塞ぐようにビルのてっぺんまで映さず撮っており、それが見事に主人公が現状から抜け出せない空気を作り上げていて、ようやく最後にNYの街を空撮することで彼が解き放たれたように見せてるんですね。

総じていうのであれば、「昔」でアナログで哀愁と刹那が漂う雰囲気とでもいいましょうか。

 

他にもいろいろあるんです。

JGLが演じたのはトム。今作のカラムターナーが演じたのはトーマス。

W.F.がトムと呼んでも?というと、トーマスで。と返すんですよね。

どっちもトムなんですよね要は。でもあえて区別した。一人の女にウジウジしたトムとは違い今作は一人の女から別の女に乗り換えた、いや夢中になった。

そんな部分を見比べると実際トムでいいのにトーマスと強調した意味が見えてくるのかなと。

 

彼をアドバイスするのも対比的。

サマーのほうでは、トムに色々アドバイスするのは、妹のレイチェル。

主人公よりも年下でしかも異性になるんですが、今作では主人公よりも年上で同姓の隣人。

 

そしてそしてこれが「無難」と繋がってくることなんですが、「(500)のサマー」はとにかく実験的な演出が目立つ作品でした。

時系列のシャッフルから、アニメーション、ミュージカル、喜劇、理想と現実の2面構成などなどとにかくMVで培ったであろう様々な演出で映画のセオリーをぶち壊し新たな映画の作風を生み出したような作品だったんですが、今作はそういった実験的な演出はまるでなく、劇中のセリフで引用するのであれば「無難」でした。

 

この「無難」という言葉、出版社を経営する父に自分が書いた小説を見せたところ「無難」だといわれるんですね。このことがずっと彼を苦しめており、コネ入社で俺の会社に来いと父に言われてもそんな「無難」な人生は嫌だと突っぱねたりするわけです。

 作家になれなかった父が息子の才能を嫉妬しての言葉にも取れるのですが、結末はそうではなくて。

 

話は戻りますが、見てる最中にこの言葉が引っかかって仕方なくて、もしかしたらどこかに「無難」が転がってるのかなぁなんて考えたんです。

そしたら演出がよくある技法というか、映画の作り方というテキストがあったとしたらその手順どおりの演出方法になってるなぁという部分に行き着きました。

既視感のある映像ってことですかね。

 

たとえば、冒頭から結末までナレーションはW.F.が全てやっていて、これは最後にその意味がわかるんですが、映画ではよくあること。

 他にも父の不倫を目撃するナイトクラブ「The Box」で行われている女装した男性のショーでは、彼の踊っている姿を後ろから映し、照明を上から照らす演出。

ジョハンナを尾行する際の地下鉄車内。ドアの向こうから彼女を覗く自分がドアに反射して映る撮り方。

ミミに思いを打ち明けられると同時に、自身がフラれたことにショックを受けて絶望に打ちひしがれる 時の雨、ジョハンナの家に訪ねるときに映し出される赤信号点滅による嫌な予感の暗示、机を挟み対話する際の相手の背中を手前において奥から話しかける構図などなど、どれをとっても「無難」な画の撮り方に思えました。

 

監督って自分の色を出すために同じ演出をする人をよく見かけますが、今作は非常にオーソドックスというか、「(500)日のサマー」を引き合いに出してみてしまった自分としてはどこか物足りなさを感じた点があります。

しかしながら、ニューシネマっぽさがどことなく見られる点から言えば監督にとってはこれが実験だったのかもしれないし、それをやるのであればサマーのときのようなやり方は必要ないというわけで、僕の考察は全くの見当違いといいますか、勝手に比較してんじゃねーよということでww

 

大人になるとは。

お母さんがトーマスと外で一服するときに涙を浮かべながら、「世界で一番長い距離なのは現実と理想の間よ」なんて言葉を走らせるのですが、大人になるってどういうことって問いに対してのヒントのような答えのようなセリフだったなと。

これに重ねるように、友人の結婚式で新郎だか新婦の叔父が指揮の場に相応しくないお祝いのスピーチを酔っ払ってくっちゃべるんですけど、そこでも結婚とは何か的なことを、人生の先輩として色々語り教訓として述べるんですけど。

 

要は大人には色々な事情がありそこに主義主張をぶつけて言い合うのではなく、お互いを尊重して例え隠し事があってもそこを突かず、見てみぬふりをして穏便に暮らすことが夫婦を長く保つ秘訣で。

それに対しトーマスの母はその現実と理想があまりにも果てしなく遠いことに苦しみながらも何とか夫婦を演じていたわけで、それが誰のためって未だに大人になれてないトーマスのためで、理想の相手という窓を見つけて飛び出そうとしている父が飛び出すのを待っているわけで、自身もいい歳しても理想を追いかけているわけで、それが訪れるのを待っているわけで。

 

もう何がいいたいのかわからなくなってしまいましたが、白黒つけるのは難しくて、好きとか嫌いとかほしいとかそう簡単に言ってはいけないわけで、大人は秘密を守って生きてるってドーナツホールの大人の掟の歌詞になぞらえて無理やり言ってみました。はい。

 

それができなかったトーマスはやっぱり未熟で、何もわかってなくて、でも最後に起こったことを赦す事で全てが丸く収まってくってのが、ちょっとした大人への通過儀礼になってて素敵やん、て。

 

NYの街とトーマス

 

この物語は、芸術性で溢れたはずが商業主義に負けて衰退の道を進んでいるニューヨークということを冒頭でまず語っていて、それがいい人なんだけど平凡すぎて退屈な男トーマスとイコールになっていることがなんとなくわかると思います。

だから彼が付き合いたいと思っているミミはそんなニューヨーク=トーマスのことなど気にも留めず、世界中でツアーをしているミュージシャンのニックが忘れられない=この街から出たいと思ってるんですね。

 

そんな平凡で退屈な男トーマスは、今後どうなりたいか悩み中。とりあえず頭の中にあることはミミちゃ~ん!おれんとこきてぇ~!!ですから。

それが父の不倫相手という刺激をみつけてからはどんどんのめりこんでいきます。もうミミのことなんてどうでもいい。

 

何でのめりこんだか考えてみました。

多分自分で行動して初めて手に入れたものだったからなのかなと。

ミミを口説いてもダメ。親父に作家として無難だといわれ遠まわしに才能がないという烙印を押された。実家でパーティーしても場違いなことを言う始末。

まぁなにをやっても思い通りに行かないわけだったトーマス。

 

これもまた街の視点で見ると、色々憧れのマンハッタンを取り戻そうと躍起なってた時期があったのでしょうか。

 

そしてW.F.のアドバイスどおり、相手を失うことでおとずれる恐怖という概念をミミに植え付けたことで、ミミの思いはトーマスへと向けられるのに、ちっともわかってないトーマス君。追いかけてばかりだと追われていることに気づかない。そもそもトーマスは眼もくれてない。

いいこじらせぶりだ。俺でもやると思うけど。

 

 

かくしてトーマスが奇妙な隣人と不倫相手に出会ったことで、大人への第一歩を踏み出すこの物語は、輝きを失ったニューヨークが再び輝きを放って欲しいと願う監督の思いがトーマスに反映されてできた作品だったのではないでしょうか

また、自分はどうあるべきかを周りの人たちによって見出し、それが呼応して周りの人もようやく自分を捜し当てていく、そんな話で、ニューヨークってそういうとこだよって自分見つける場所だよっていわれてるようにも感じた作品でした。

 

 

最後に

キャストの演技も素晴らしかったし、音楽もナイス選曲でした。

途中速いテンポのジャズがスキャンダラス感を煽っていてかっこよかったし、結婚式で流れた「A Whiter Shade of Pale」流しちゃうとこね。歌詞の内容はよくわかんないけど、結婚式で流す曲じゃないと思うんだけどあれ。

 

途中着地点を見失って支離滅裂な文章になりましたが、毎度のことです。ご容赦くださいw

とにかく深いんですよ色々。セリフとかきちんと拾っていけばもっと作品が理解できたと思うんですけど仕事後のレイトショーってこともあり、前半はじっと見ていたとはいえ頭に話が入ってこなくて・・・。

悔しいのでソフト購入しようと思いますw監督好きな故に。

 

てか親父の不倫相手と寝るってけっこうきついよね・・・。で、それを受け入れる不倫相手がもっときつい・・・。

 

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10


映画「レディプレイヤーワン」感想ネタバレあり解説 ボクらのスピルバーグが帰ってきた!!!

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4月20日

レディ・プレイヤー1

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 4月の新作映画は、毎週毎週映画野郎たちが少年に戻ってしまうラインナップとなっており、まさに夢のような1ヶ月となっております!

その第3弾(勝手に自分で言ってます)が公開されます!!!

 

近未来、現実では貧富の差が激しくなり現実逃避したくなった彼らのために生まれたVR(ヴァーチャル・リアリティ)の世界を舞台に、その仮想現実の中で争われるトレジャーハンティング。

しかもその世界の中には、僕らになじみのあるポップカルチャーが満載で、しかも日本のキャラまで出てくるってよ!!!

それが一堂に会してスクリーンの中でうじゃうじゃしてるんだから興奮すにはいられない。

 

はい。モンキー、あれだけ原作と映画は別モノだから、映画で説明できないものは挿入するな、とか、補足を原作小説でしようとするな、みたいな原作読まない派だったのですが、今作における期待と予告観賞時の興奮が収まらず、原作上下巻読破いたしましたwww

 

あまり本読まないからペース配分とかわかんなくて、結果夜更かししまくって夢中になって読んでしまいました。

正直言うと難しい専門用語や、知らないポップカルチャーなんかもあったり、主人公のオタク度がとんでもなさ過ぎるんだけど、ただの貧乏アバターがあることをきっかけに第一関門をクリアしたことで、物語が一気に盛り上がっていって、そこからはもう!!!

いちいち「えっ!?」、「マジかっ!?」、「キターーーッ!!」とか声に出してしまうほど夢中でした。

 

もちろん今回は映画ですから、原作から色々改変して脚色してるので、このようにはいかないにしても、原作者が脚本に参加してるからきっと上手くやってくれてることでしょう!

 

そんなこともあり、この映画にはかなりの期待を寄せています。

ということで早速見に行ってきましたよ~~!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

80年代ギークでもある、SF小説家アーネスト・クラインが発表した同名小説を、その奇抜なアイディアで未来を想像し、数々の人気映画で僕らを魅了し続けてきたスティーヴン・スピルバーグによって映画化。

ゴーグル一つつけることで全ての夢が実現するVR(ヴァーチャル・リアリティ)ワールド「OASIS(オアシス)」。寝食以外は誰もがそこを訪れ、望んだ者へと変化し現実ではできなかった願望をかなえていく最高の世界。

その「オアシス」の創設者が残した遺言により、全世界を巻き込む宝探しが始まった。

日常とオアシス内で起きる数々の謎解きやアクション、ドラマを、最先端のテクノロジーと楽しくさせる魔法をスピルバーグが詰め込んだ。

 

映画でしか味わえない興奮と感動が体験せよ!

 

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

 
ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

 

 

 

Ost: Ready Player One

Ost: Ready Player One

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

 

2045年。

多くの人々は荒廃した街に暮らす現実を送っていたが、若者たちには希望があった。

それはVRの世界、「オアシス」。

そこに入れば、誰もが理想の人生を楽しむことができる。

 

ある日、そのオアシスの創設者、ジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなり、彼の遺言が発表された。

“全世界に告ぐ。オアシスに眠る3つの鍵を解いた者に全財産56兆円と、この世界の全てを捧げよう”。

 

突然の宣告に世界中が湧き立ち、莫大な遺産を懸け争奪戦が始まった。

地球で最も発展した町、オハイオ州コロンバス。この現実でパッとしない日常を送り、オアシスに自分の世界を求めていた17歳のウェイド(タイ・シェリダン)もまた参加者の一人だ。

 

オアシスでであった仲間たち、そして謎めいた美女アルテミス(オリビア・クック)と協力し、争奪戦を勝ち残ろうとするウェイド。

しかしそこに世界支配のため、すべてを手に入れようとする巨大企業、IOI社も出現して・・・。

3つの鍵に隠されたメッセージの秘密とは?

アルテミスとの恋の運命や仲間との絆も試されるウェイドは、謎を解き、IOI社の陰謀を阻止することができるのか?

現実の世界とオアシス。その両方で繰り広げられる冒険は、信じがたい次元へと発展していく――。

想像を超えた戦いの先に勝利を手にするのは一体誰だ!?(HPより抜粋)

 

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監督

監督はこの方、スティーヴン・スピルバーグ!

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今作で過去10年の作品の中で一番の興行収入をたたき出したスピルバーグ。

最近の作品は実話を基にしたシリアスな作風のものばかりだったこともあり、今回のようなSFアドベンチャーは我々にとっても待望のジャンルだったと思います。

それがこうして結果として出たこと、批評家の評価も上々ということでまずは一安心といったところ。

 

そして彼の黄金期といってもいい80年代、その中で生まれたポップカルチャーをこれでもかと盛り込んだ今作に、当時を謳歌した人にとっては涙モノだったに違いないと思います。

僕も後になってから触れた世代とはいえ、原作で扱われたキャラや作品のオマージュは読んでいて興奮を隠せなかったし、それをスピルバーグが映画にすることは当然であり適役であり必然だったと、製作発表の段階で感じていました。

 

彼がこの映画にどんな魔法をかけたのか楽しみで仕方ありません。

 

また、つい先月にも彼の良作「ペンタゴンペーパーズ/最高機密文書」が公開されたばかりとあって、今年は彼をスルーするなんて非常に勿体無い年になるのではないでしょうか。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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キャラクター紹介

 

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左上より。

  • ウェイド・オーウェン・ワッツ/パーシヴァル(Parzival)(タイ・シェリダン)

 

オハイオ州コロンバスに住む17歳の少年。両親を亡くし、トレーラートラックが詰まれた通称スタックパークの7階にある叔母の家で育つ。

アバター名アーサー王に仕える円卓の騎士から拝借。アルテミスから親しみを込めて「Z」と呼ばれる。

イーストエッグハンター、通称ガンターとしてオアシスで争奪戦に挑む。

 

  • アルテミス(Art3mis)(オリヴィア・クック)

 

オアシス内では有名な「シクサーズ殺し」であり、戦闘能力の高いガンター。IOIからオアシスを守るため日々奮闘している。

第一の試練でパーシヴァルに助けられ、それ以降パーシヴァルと関係を続けていく。 

 

 

  • エイチ(Aech)(リナ・ウェイス

 

オアシス内ではパーシヴァルと親友。ラボには様々なアイテムがあり、改造したり自分で作ったりとメカニックに強い。

アノラックゲームを攻略すべく、ハリデーが愛したさまざまな作品やゲームを二人して議論したり遊んだりして親睦を深めている。

現実世界ではキャンピングカーに乗って場所を転々としている。

 

  • ダイトウ(森崎ウィン

 

日本人のガンター。礼儀正しくお辞儀を欠かさない。

トップラスの戦闘能力を誇るガンターとしてアノラックゲームを攻略している。 アバターは三船敏郎をモデルにしている。

 

  • ショウ(フィリップ・ツァオ

 

中国人の少年ガンター。こちらもトップクラスの戦闘能力を誇り、トリッキー且つクイックな動きで敵を倒していく。ダイトウと共に協力しながらアノラックゲームを攻略している。

 

  • ジェームズ・ハリデー(アノラック)(マーク・ライランス)

 

VRソーシャルシステム「オアシス」の創設者。オグデン・モローと共に会社を立ち上げ瞬く間に億万長者となる。

オアシスで行われるゲームの勝者に遺産とオアシスを譲るという遺言動画を、全ユーザーに向けて発信。瞬く間に争奪戦が始まる。

青春時代を過ごした80年代を愛しており、ゲームではそれが謎を解く鍵となっている。

 

  • ノーラン・ソレント(ベン・メンデルゾーン

 

世界的企業IOI( Innovative Online Industries)の責任者の一人。ハリデーの死後、オアシスを買収するために企業の力を集結して挑む。雇われガンターのシクサーズを従え非情なやり口でゲームを進めていく。IOIナンバーは655321。

 

  • オグデン・モロー(サイモン・ペッグ

 

ハリデーと青春時代を過ごし、彼と共にオアシスを創設する。

近年はハリデーとは距離をとっており、遠くからアノラックゲームの様子見をしていた。

コミュ障だったハリデーとは違い、社交的な振る舞いで会社の運営全般と担当していた。共通の女性キーラと3人で青春時代を過ごし、後に結婚している。

 

  • アイロック(T・J・ミラー

 

ソレントが裏で取引をする一匹狼のガンター。最初のカギコッパ―キーを手に入れたウェイドを水面下で捜索し、困らせる行動を起こす厄介者。 

 

  • シクサーズ

 

IOI社が率いるガンター集団。会社から言いくるめられ金で雇われた存在で、様々な分野に精通した者たちで組織編成し、他のガンターを寄せ付けないよう結託して邪魔をする。

全員がIOI社のロゴがはいったヘルメットを被り黒のライダースーツを着ている。

名前の由来は全員6桁のIDナンバーを持っていることから彼らを馬鹿にした言い方として「sixers」と他のガンターから呼ばれている。

 

 

 

 

 

 

 

現実に希望を持てなくなった近未来、なりたい者になれる仮想現実空間で少年達は悪の巨大企業に邪魔されず、無事3つの鍵を手に入れることができるのか!?

そしてパーシヴァルの前に現れるアルテミスとは何者なのか!

そして一体いくつのイースターエッグが隠れているのか!!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

一度見ただけでは探せないキャラの数々はもちろんのこと、現実に生きがいを感じられない若者たちが、ゲームを通じて現実の素晴らしさを教えてくれる、最高にアドベンチャーで最高にハッピーになれる映画でした!!!

今回はネタバレ全開でいきます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

期待通りでした!

人々が現実に生きがいを感じられなくなり理想の生活が出来なくなった近未来。

オハイオ州コロンバスで生活する主人公が、オアシス内で仲良くなった仲間と友情を築き上げながら、世界企業第1位になりたい一心で汚い手を使いながらゲーム攻略を企む悪の企業IOIの魔の手から、ゲームの秩序を守るため、そして1位を目指すために冒険していく友情、努力、勝利の3拍子揃ったジュブナイルムービー。

 

冒頭から最後までとにかくたくさんのキャラやガジェット、ゲーム、音楽、小ネタが散りばめられていて決して1度見ただけではその世界を目で捉えることができない頭にインプットできない贅沢な映像の数々と、様々な事情を抱え現実逃避に勤しむ少年少女たちが、ゲームを通じて互いを理解し尊重し友情を深めることが攻略のカギとなり、大きな敵と戦いながら宝探しを繰り広げる楽しさ、その楽しさを自分でもオアシスで体感できるような没入感、そして何といっても最後に語られる「非現実な世界では得られないことが現実の世界では存在することをしっかりメッセージとして伝えることで、目の前の事を見失いがちな今を生きる人々の心に刻まれる最高にクールで今だからこそ実現できた、あと4杯おかわりしたいくらい最高に楽しい映画でございました!!!!

 

僕は4月に入ってからこの映画をどれだけ楽しみにしていたことか。

原作上下巻を2周し、それに出てくる観てない映画、聞いてない音楽、やったことのないゲームを熟知し、ハリデーの事ならウェイドの次に負けないくらいの知識を得て、期待を膨らませ挑んだわけですが。

そんなに事前学習して楽しさ半減しちゃうんじゃないか?と思うじゃないですか。

ぜんぜん大丈夫!!

そんなことしたって超たのしかったんですよ!!!!

 

やっぱりね、原作読んだって文章だけでしかないから脳内でしか画が浮かばないわけです。それを良くここまで再現してくれた!ってだけでまず満足なんです。

予告をみただけでもアガる要素が満載だったじゃないですか。

デロリアンと金田のバイクが並走するんですよ?

でそれを追いかけるのがTレックスやキングコングですよ?

ガンダムとアイアンジャイアントがメカゴジラと戦うんですよ?

DCキャラの大軍に混じってストⅡキャラやキティちゃんが普通に歩いてるんですよ?

んなもんサイコーに決まってるじゃねーか!!

 

日米ポップカルチャーがこれだけ融合して一つの映画に描かれるってだけでもう殿堂入りですよ。

 

 

で、そこで使われる音楽もね最高なんですよ!

ヴァンヘイレンの「JUMP」から始まって、テンプテーションズアース・ウィンド&ザ・ファイアビージーズといった60's、70'sの名曲が流れて、プリンスや最終決戦で流れたツイステッドシスター!エンディングはホール&オーツ!!

どれも知ってる曲だし馴染みのある曲ばかりに加え、アラン・シルヴェストリが作ったメインテーマがまたこの映画にピッタリで80年代エンタメ映画を彷彿とさせる仕上がりで!

 

またゲーム関連も僕は調べないとよくわからなかったんですが、アドベンチャーやジャウストといった80年代70年代を代表するゲームから、セリフの端々で出てくるマリオカートなんかも出てきてどこも見逃せない聞き逃せない作りなのが、その世代を生きた人もそうでない人も引き付ける魅力を放ってるんですよね。

 

 

まぁこの辺はおかわりして観るので、あとで徹底解説したいと思います。

 

現実逃避しちゃうよね。

この物語の舞台は、荒廃した街に暮らす人々がトラックを積み上げて共同生活をする世界。

貧富の差は今以上に開き、人々は現実を直視できなくなり、ヴァーチャルリアリティに没頭するという設定。

 

監督はVR登場時、悲観的な考えを持っていたそうですが、この映画を製作するときは考えを変えたそう。遅かれ早かれこういう時代が来るのだからそれを受け入れることで生きることを楽しめばいいと仰っていて。

もちろんこんなことばかりして生活するのって決していいことだけでは済まされない。

だけど、現実で辛いことばかりあったらどうだろうか。

 

ウェイドはおばさんの家に住ませてもらい、おばさんの彼氏から殴られたり、おばさんから追い出すよと脅される日々。

サマンサは自分の顔にできた母斑によって見た目を気にして暮らさなければならない。

ヘレンは黒人の女性ということで差別的な扱いを受けてきた。(原作ではレズビアンでもあります。)

そんな現状を変えてくれるのがオアシスだとしたら。

なりたい自分になれるとしたら。

 

そこにいる間は周りのアバターは、決して偏見の目を持たず、差別もせず、事と次第によっては裕福にもなれ強くもなれる、暴力だって受けない。

 

もし現実で辛い状況にあるのならばこの仮想現実は全て問題をクリアできる。

そういう意味ではVRって非常に便利なものなのではないでしょうか。

 

他にも実際問題世の中では色々なことが起きてるのに、そんなことなどお構いなしで自分の好きなことに熱中したり、興味のないことは無視したり、色々とおろそかにして生活している人も多いはず。僕もその一部です。

 

だからこの映画はこれから来る未来、「くるみ」映画なんですよ。

 

だけどこの映画は、そんなVRファーストな世界を肯定しながらも、それを通じて現実の素晴らしさもきちんと提示してくれてます。

 

当初のウェイドはこのクエストをクリアすることだけが生きがい。

だからエイチとよく絡んでも実際会いたいという欲求は芽生えてこない。オアシスであってるんだからそれでいいと思っている。でも、最初のゲームをクリアすることで注目されIOIから目をつけられてしまう。

 

自分一人では解決できない問題にぶつかっていく。

そこで必要になってくるのが仲間。彼らとともにミッションをクリアすることで絆を結んでいき、力を合わせていくことで友情が芽生える。

ここでじかに会っていたら見た目の先入観から違う選択肢を選んでいたかもしれないけどオアシス内ではそんな心配もなく平等な目で見ることができ、心と心でわかりあえる。

そしてその心はやがて好意にかわり、たとえ相手がどんな姿であろうと直に会いたくなる。会ってみたくなる。

 

目で情報を入れないから素直な気持ちで会えるんですよね。だから母斑があるサマンサを見ても決して偏見で見ない。

そして現実世界で会うことになった仲間たちはIOIから身を隠しながらミッションを遂行していく。もうアバターとして仲がいいから心で繋がっている。

 

そんなハイ5の面々がやがて勝利し、ハリデーから現実の大切さを教わる。

現実は決していいことばかりじゃない。嫌なことも辛いこともある。でもオアシスの中では決して体感することのできない素晴らしい出会いだったり、なんてたってメシがうまい。

実際ハリデーは現実から逃げてしまったことで、キスをする勇気を持つこともなければ、一番大事な友達も失ってしまった過去があり、自分の殻に閉じこもてしまった。それでもいいと思っていたけどいざ自分に死期が近づいたときに果たしてこの人生は是か非かと考えた時、後悔の念を知ることになります。

だからこのゲームを通じて自分を好きになってもらいたいという思いと動揺に、自分と同じようなことになってほしくない思いを持っていました。

 

だからVRでは体感できるかもしれないけど、体験することはできない。あくまで疑似体験でしかないのです。リアルは現実でしか体験できないということを、ハリデーを通してスピルバーグはこの映画でしっかり語ってくれるのです。

 

あえて不満を。

原作を2度読んでも興奮してしまうくらいこの作品が原作も映画も大好きになりました。

もちろん満足度はかなりのものです。

しかしながらちょっと待て!と言いたくなるような部分もなくはないです。

これはしょうがないよなぁ、という思いが一番強いんですが、あえて!あえて不満を述べたいと思います。

 

まずはこの映画2部作にはならなかったんだろうか。

140分という上映時間はどの場面も中弛みもなく終始ワクワクしていられるんですが、実際には試練はもっと難しくないといけないわけです。なんてたってハリデーコンテストが始まって5年も経っているのですから。

この「難易度」を排除してしまってるのが非常に残念なんです。

 

例えば第一の試練。

コッパ―キーの在り処がサクッと見つかっててみんながこぞってカーレースに参戦しています。キングコングが邪魔でどうしてもゴールにたどり着けない。

どうすれば攻略できるかをハリデー図書館でヒントを探しに行くんですが、この攻略の仕方が5年かからずともクリアできるんじゃない?ってくらい簡単で。

セリフでは当初こそみんながこぞってこの図書館でハリデーの過去をほじくり返して探っていたみたいですけど、いやいや500億ドル手に入るんだからみんな諦めんなよw

 

そうなってくると、二つ目のカギジェードキ―の攻略もおかしい。

ハリデーが愛したポップカルチャーがこのゲーム内には蔓延っていて、クリアするにはどれだけハリデーを知っているかがカギなのに、エイチと来たらシャイニングを見ていないw

ちょっと待てwってなりますよそりゃあ。

まぁエイチはガンターとしてはかなりの戦闘力を持つアバターなので劇中では敵をガンガン倒す方に尽力してたかもしれませんが。実際コレクションハンパないし。

 

一番のおかしいところは、IOIの研究グループです。あいつらバカでしょw

あれだけの精鋭が揃っていながら全然攻略できてないんですから。まぁ原作でもそこまで頭良くないですけど、そこそこ力は発揮してるんですよ。

で、全然役に立ってないのに、3つ目のカギクリスタルキーの在り処は速攻で見つけてしまうw

 

もちろん時間内に納めなくてはならないからガチで難しくしちゃうと尺が足らない、観衆が理解できないって問題が生じちゃうわけで、仕方がないんです。

仕方がないんですけどこれをですね、例えば2部作にわけて、ハリデーに関してはめっちゃ知識あるけど軟弱で貧乏でどこにも行けないアバターのウェイドをしっかり見せた後、ひらめきと知識でジェードキーを手に入れることで、こんな弱い僕でもクリアできるぞ!てのを見せて前編終了!このワクワクの続きは後編で!みたいにしたらすごくじょりあがると思うんですよ。

まぁ要は原作に忠実にやったら最高だよね!ってことなんですけども。

 

もう明らかに矛盾してますw散々映画は映画、原作は原作って区別して見ろって言っておきながら、実際は原作に忠実にやったらもっと面白くなるって・・・。

でも、あえての不満ですから。僕はこの映画超好きですよ!

 

 

そして一番大きな不満。

それはウルトラマンが出てこないということ!!!

小学生時代からウルトラマンを見てヒーローを好きになった僕としては原作でこのウルトラマンに変身できるベータカプセルが出てきてちゃんと3分間変身して、メカゴジラ相手にスペシウム光線と八つ裂き光輪で撃退する場面を読んだとき、口をハフハフしながら読んだくらい興奮しましたよ。

 

いやもちろん劇中でのアイアンジャイアントとガンダムがメカゴジラ相手に戦う場面は鳥肌が立ちまくりでしたよ。

これぞ日米ポップカルチャ-の融合じゃないですか!最高じゃないですか!でもでもでもですよ!ここにウルトラマンがいたら俺興奮しすぎて「いけー!!!ウルトラマーーーン!!」とかマナー無視で勝手に叫んじゃいそうになるくらい、おしっこ漏らしちゃうんじゃないかってくらい興奮したと思うんです。

まぁそこまで迷惑行為しちゃうならいなくて正解でしたけどもw

 

今回は残念ながら版権が裁判中のまま製作にはいってしまったということで、なくなく使えなかったそうですが、これを円谷プロダクションの方がもし読んでくれたのなら、ぜひ僕のこの思いを汲んでほしいなと。

もし原作通りになったらこれだけ興奮するいい大人がいるということを。著作権を守ることも大事なんだけど、それを飛び越えたらものすごく感動する人がいることを。

 

原作ではですね、ガンダムに乗るのはエイチなんですね。でもここは日本人が乗った方がいいんだろうと思ったんでしょう。もうゴーグルに「機動戦士ガンダム」ってロゴが反射してるところとか感動ものだし、ちゃんと「俺はガンダムで行く!」って言ってくれるのが最高ですよね。てかダイトウよ、お前あそこまで溜めてでなくてもいいだろうw仲間がピンチだってのにwまぁ2分間しか起動できないからだとは思いますけど。

 

またまた原作の話ですけど、ウェイドは東映スパイダーマンのロボ、「レオパルドン」、アルテミスはマジンガーZのミネルバX,ダイトウは途中で死んでしまってるのでいないですが、ショウは勇者ライディーンで出陣するという日本人、いやスパロボファンにはたまらない陣形なんですよ。

どうですか、これ聞いただけでも読んでみたくなりませんか?そしてなんで映画で出てこないんだよ!って思いませんかw

 

というわけであえての不満でございました。

むしろニタニタしながらの不満です、はい。

 

 

最後に

もっと書きたいこといっぱいあるんですけど、それいれると5万字くらい言っちゃうのでこの辺でw

とにかく最高なんですよ!物語にはツッコミどころもあるかもしれません。でも、沢山のキャラや馴染みのある映画、ゲーム、音楽という沢山の情報がそれを気にさせないくらいちゃんとエンタメ映画として出来上がっております!

 

スタンリーキューブリック監督の「シャイニング」を見てない人、見ておいた方がいいかもしれません。まさかこんなにモロに出てくるとは思ってませんでした。

これは原作にはないので。

いやあるんですけど、別の映画の主人公を完全に演じるというクエストで、これをうまく映画に落とし込んでるなと。

 

え~今回は劇中に出てくるポップカルチャーを徹底解説した記事を近日中にアップしようと思ってますので、ご期待ください。だからあと3回みてきます。

それくらい僕はこの映画を愛してます。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆★9/10

映画「いぬやしき」感想ネタバレあり解説 ジジイVS少年!サイボーグになって新宿上空で壮絶バトル。

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4月20日

いぬやしき

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タイトルのニュアンスと扱ってるジャンルがこれほど結びつかない映画が果たして合っただろうか。

いぬやしきだぜ?

一応漢字で「犬屋敷」ってしたら、なんか犬が棲みついてる屋敷に肝試しで入った中学生が痛い目にあう、見たいな話が想像できるんですけど、これはホラーではないと。

ちなみに、犬つながりで言うと、この公開から1ヵ月後にウェス・アンダーソン監督の「犬ヶ島」ってのがやるんだけど、何、今年戌年だっけ? 

 と、何の先入観なしでタイトルから推測するとびっくりするようなお話でございます。

機械化されたジジイと高校生が空中でガチバトル。楽しそうじゃないか!

原作コミックからの実写化。知りませんでした。しかも「GANTZ」の人。その「GANTZ」を映画にした監督が再び手がけるというわけで、ちょっと危険な匂いがしなくもない。

しかし今CGでアクションやらせたら彼くらいしか信頼できるクリエイターはいないとも思う。

 

何はともあれ早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

作品情報

類型発行部数2000万部を越えた人気コミック「GANTZ」の原作者と、それを映画化した監督が再びタッグを組み実写化。

家族からも職場からも必要とされていなかった初老のサラリーマンと、不平等で理不尽なことを機に自分以外の人間を憎む高校生が突如サイボーグと化し、能力を欲望のままに使う高校生の暴走を食い止めるためサラリーマンが立ち向かう。

クライマックスで描かれる新宿決戦は、実際に新宿の街を封鎖して撮影されたようで、その映像にCGを加え、よりリアルでバーチャルな体験が味わえ、キャッチコピーでも謳っている「空飛ぶ映像トリップ」を楽しめるとのこと。

映像以外にもジジイが善で若者が悪というわかりやすい構図の中に、そんな二元論では片付かないバックボーンも描かれており、なぜ高校生が欲望のままに破壊の限りを尽くすのかもみどころの一つ。

いったい新宿の街はどのような戦場へとなっているのか、最強のジジイを堪能しよう!

 

 

 

 

いぬやしき 私は機械編 (講談社プラチナコミックス)

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あらすじ

 

 

定年を間近に控えるサラリーマン・犬屋敷壱郎(木梨憲武)は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期がんによる余命宣告を受け、深い虚無感に襲われる。

 

その晩、突如墜落事故に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は、人間を遥かに超越する力を手に入れることに。

 

一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓(佐藤健)は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。

自分の意思に背く人々をただただ傷つけていく獅子神と、獅子神によって傷つけられた人々を救い続ける犬屋敷。

 

人間の本質は善なのか、それとも悪なのか・・・。

強大な力を手に入れた二人が、

いま、それぞれの思いで動き出す――。(HPより抜粋)

 

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監督

今作を手がけるのは佐藤信介

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CGを多用したアクション映画といえばこの人、だと思ってます。

正直今まで手がけた作品が、「GANTZ」に「図書館戦争」、そしてあの忌まわしい「デスノート Light up the NEW world」などなど、色々脚本に難ありの作品ばかり。

どれも彼が脚本を書いたわけではないですが、まぁ映画ファンからはツッコまれましたよね。(ちなみに今作は「ビリギャル」を書いた橋本祐志

ですが、「アイアムアヒーロー」だけは別格。

やはり韓国でロケをしたということが大きく、決して日本ではできない大掛かりなカーチェイス、街全体をゾンビだらけにしたりとコミックに忠実に再現したのと、何より主人公の成長がきちんと心に染みた作品でありました。

 

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よくよく考えるとコミック原作ばっかりな作品を映画化してるので、そろそろオリジナルでなんかやればいいのにと思うのですが、そこまでの権限はないのかお金集めで着ないのか。いっそのことハリウッド行って映画何本か作ればいいのに。

 

監督の次回作は人気コミック原作の実写化「BLEACH」とこれまたあーだこーだ言われちゃいそうな作品なんですが、きっとCGやらVFXなんぞは邦画の中で言えばすんごいことになっているのでしょう。

 

 

 

 

キャスト

主人公犬屋敷壱郎を演じるのはとんねるずの木梨憲武。

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30年間木曜の夜を楽しませてきた「とんねるずのみなさんおおかげでした」。

惜しまれながら終了してしまいましたが、今後は役者としても活躍の場を広げるのでしょうか。モンキー的にはコントやって欲しいんだけどなぁ。

今はネットでもできるし期待したいんですけど、やっぱりこの人はテレビの人だからなぁ。急にネット配信とかしないで徐々にお願いしますw

 

そんな彼の出演作をご紹介。

映画初主演は、若き営業マンの奮闘描いた森田芳光監督の異色コメディで、とんねるずの二人で主演した「そろばんずく」。

その後10年あいて次に出演したのは度々コントでもやっていたウルトラシリーズのパロディ版「ウルトラマンゼアス」と「ウルトラマンゼアス2/超人大戦 光と影」。ウルトラマンとウルトラセブンの出演者も出るというファンにはたまらないレアな作品で、当時出光のCMでもやってました。

その後も、竜馬暗殺から13年後の横須賀を舞台に、彼を巡って男女4人が繰り広げる騒動を可笑しく描いた三谷幸喜原作舞台劇の映画か「竜馬の妻とその夫と愛人」。

人間の世界にさらわれたわが子を探す父親の大冒険を描いた魚の物語「ファインディング・ニモ」とその続編「ファインディング・ドリー」では初のアニメーション映画の吹替えを担当するなど映画アニメバラエティ映画など多様な作品に出演しています。

 

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同じく機械の体になった高校生獅子神皓を演じるのは佐藤健。

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も~う高校生役はきついんじゃないかなとは思いますが。

去年の「亜人」に続き今回もCGアクションで見せてくれます。そして今作では何を木に悪の道に堕ちて行くのかといった部分も見どころになってくるんじゃないかと。

影を背負う感じもカッコイイよね、うん。

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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他のキャストはこんな感じ。

皓に好意を寄せる高校の同級生、渡辺しおん役に「リバース・エッジ」「何者」「SCOOP!」の二階堂ふみ

皓の幼馴染で高校の同級生、安堂直行役に、「GANTZ」、「鋼の錬金術師」の本郷奏多

壱郎の娘で皓の高校の同級生、犬屋敷麻理役に、「グッモーエビアン!」の三吉彩花

壱郎の妻、犬屋敷万理江役に、「血と骨」、「アンフェアTHEMOVIE」の濱田マリ

壱郎の息子、犬屋敷剛史役に、「茅ヶ崎物語 MY LITTLE HOMETOWN」、「」に出演した福崎那由他

大量殺人事件を捜査する萩原刑事役に、「ジョジョの奇妙な冒険」「新宿スワン」の伊勢谷友介

そして皓の母、獅子神優子役に「三度目の殺人」「BALLAD 名もなき恋のうた」の斉藤由貴が出演します。

 

 

 

 

 

 

新しいCG技術を使用し、今までにない映像表現を作り上げたと謳う今作。

ジジイ役にノリさんという意外なキャスティングがどう出るか。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

いつも行く新宿の上をジジイとイケメンが飛び回る飛び回る!!!

色々と惜しいのが残念だけど普通に楽しめることは間違いなし!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

率直な感想。

仕事先では年下の上司に平謝りをし、家庭では父としての威厳もない、おまけに末期がんステージ4。生きていく上でこれ以上の三重苦はないというぐらい辛い立場として生きているおっさんと、外で女作って新しい家庭を築き、そのせいで苦しい生活を強いられている母親とその息子。

偶然いた公園で異星人と衝突したことで、サイボーグとしての力を手に入れた不遇の二人が、片方は救いの手を差し伸べ、もう片方は人をその力で裁く道を歩む。

 

おっさんの悲哀と少年の憎悪を全面的に押し出しながら、それぞれの背景を端的かつ丁寧に組み込み、今まで抑えていたアクション描写をクライマックスで一気に放出することで見慣れた街並みを舞台にダイナミックに且つ縦横無尽にぶつかりまくる爽快エンタテインメントアクション映画でございました。

また善と悪は紙一重というような、悪になるにはそれなりの理由があり、彼がどうやってダークサイドに墜ちたのかが非常にわかりやすい映画でもありました。

 

佐藤信介監督ってことで、不安と期待はありました。

しかしふたを開けてみれば「GANTZ」や「デスノート」のようなむちゃくちゃな展開はそこまで見当たらず、割かし没入して楽しめたというのが率直な感想です。

 

いい感じの序盤。

まず何がいいって冒頭から音楽を使わずに、壱郎の現状を淡々と描く場面。

いきなり豪勢な一軒家かと思いきや、その奥にこじんまりとした日当たりの悪い地味な一軒家。奮発引っ越し祝いもロイヤルホストに負け、一人寂しくエビの握りにキャビアを乗せて庭先で夕日にあたりながら頬張る壱郎。お前はいい年してそんな食生活だからガンになるんだ。

職場での仕事のミスでひたすら年下の上司に頭を下げ、思い方を下げて家に帰ればまた肩身の狭い立場。犬を拾っても捨ててきて、と言われ親父の威厳はどこへやら・・・。

ここまで一切無駄のない運びで見せるので、ひしひしと壱郎の哀愁がたっぷりと伝わり、スッと映画に入り込めていたと思います。

 

そして師子神ですが、彼は不登校の友達と仲のいい高校生。授業中ずっと窓の外を見つめ、他の生徒とは絡まないロンリーウルフな感じ。

そんな彼を見つめるしおんがまたせつない。

両親は離婚をしており、親父は別の家庭を作り何不自由ない生活。そんな裕福な家庭を作った親父にはついていかず、弁当屋のパートでやりくりしてくれるお母さんと共に暮らしていることが分かります。

なぜお母さんがこんな貧しい生活を強いられながら暮らさなければならないのか。両親が離婚していなければ僕も幸せな生活を送れていたはずなのに。

序盤から師子神の心の奥のざわつきが、水面下で広がっている感じが伝わります。

 

悪の染まり方。

まず感じたのは師子神がどうみてもアナキン・スカイウォーカーのような墜ち方だなぁということ。

力を手に入れたからと言っていきなり殺しまくるわけではありません。

父の家に行き夕食を頂いた後義理の兄弟である弟と妹を相手にしながら、ふと我に返ると憎悪が沸きあがります。ここで正気を保ち無事帰ろうとしますが、なんでしょう。富裕層の家が軒並み並ぶ住宅街だったのでしょうか、どこもかしこもクソがつくほど幸せそうな笑い声が聞こえるではありませんか。

そのせいでとうとう行動に移してしまいます。留学の許しを得た核家族の家に侵入し、バンバンバンと一家を銃殺してしまう師子神。

この衝動的殺戮をきっかけに、彼は大事な人を次々と失い、それが自分のせいだとは微塵にも思わず自分を責める人たちのせいだと考えてしまうわけです。

 

アナキンも自分の凄まじい力を誰にも認めてもらえず、また禁断の恋に溺れたことも加えて、焦りが出てくるんですよね。そこに付け込んだシディアス卿のせいもあり、見事自分が悪いのではなく自分を認めてくれない奴らが悪いと思い込むようになりダークサイドに墜ちるんですけど。

そういう意味では無理くりではありますが、墜ち方は同じなのかなぁと。

 

僕が今まで見てきた映画の中上位に入るで心にグサッと刺さったセリフ、「アフタースクール」の「お前がつまらないのはお前のせいだ」という言葉がここでも適応されるのかなと。

おかれた環境や相手のせいにして自分は何一つ変わろうとしない。たまたま得た力を得たことで神だと勘違いしはじめ、力を自分のためだけに最大限に発揮する。

哀しいことではあるし誰かが止めることもできたであろう師子神の心。

そんな悲しみと憎しみでできた悪がジジイと新宿で激突するわけです。

 

壱郎の底知れぬやさしさ。

その点師子神と全く対照的な道を歩む実年齢より老け込んだジジイの壱郎。

 

これはちょっとした不満要素でもあるんですが、壱郎はなぜあんなにまで家族から見放されていたんでしょうか。

そこを描いてないので、娘の麻理がなぜあそこまで嫌悪感を示すのかよく分からなかったんですよね。どちらかというと、そこまで言うか?と。

いきなりローンを組んで買った一軒家をけなしまくり、友達にも親父の悪口をボロカス言う、授業参観には来るな、全ての衣類を一緒に洗濯するな、などなど僕の家族では見たことない光景だったため、この娘のセリフがいちいち頭に来ました。

一つ赦せたのはまだ会話があったことくらいかな。これでか言わなかったら完全に親子として終わりでしょう。

 

そしてそうなってくると、壱郎はなぜそこまでして家庭をおろそかにしたのかがよく分かりません。外で女作ったから?稼ぎが少ないから?その性格が災いしたから?

一軒家って人生で一番大きな買い物だってみのもんたがCMで言ってたくらいですよ?家族で相談するでしょうよ、下見だってするでしょう。なぜ子供たちは初めて見るような口調だったのか。

そしてなぜ子供たちにも相談せず購入したのか。

 

色々推測すれば壱郎は言葉でなく背中で語るタイプの父親だったのかもしれません。

カッコをつける事で親父の威厳を保とうとしたのでしょう。言葉では守るからとか、小遣い少なくてスマン、とか、とりあえずその場しのぎの事ばかり言います。

実際家族が今どんな状況に置かれているかも知らずに。

母親が詐欺に遭っていることも知りませんでした。

娘の将来の夢もよく知りませんでした。

息子がカツアゲされているのも知りませんでした。

それを知らずに、大丈夫だ、守るから、安心しろ、の常套句。

全てが抽象的で何も解決してないしアドバイスもしてません。具体的なこと何一つ癒えてません。

 

説教もあまりしてこなかったのでしょう。遅くまで仕事してたから子育てをおろそかにしてきたのでしょう。妻への愛情も間違った注ぎ方をしてきたのでしょう。

仕方がないとはいえ努力をしなかった壱郎が悪い。

 

そんな妄想バッチリな目で壱郎の背景を見てましたが、それでも彼はおかれた立場を他人のせいにはしないんですよね。

自分が末期がんになっても、ローンの事や家族の事を考えるあたりは、やっぱり父親だなぁと。

その優しさは能力を得ても変わりません。

遠距離で人の声が聞こえる力のおかげで助けを呼ぶ声が聞こえれば、仕事をさぼってまで病院に行き、なるべく多くの難病を抱えた人たちを助けます。

その喜びに生きがいを感じたことで、自分の力で他人を押す食うという道を歩みます。

 

そして背中で語ることで親父道を歩く壱郎は最後までそれを貫くのがまたカッコイイ。

説明なんていらない、俺の背中を見ろ、シミだらけだけど。

最後に父親の朝飯の匂いを嗅ぐ姿を見て、ちょっとだけ改心を見せる娘の表情がよかったですね。

 

クライマックスはもうちょっとできなかったか。

今回も新宿で「レディプレイヤー1」を鑑賞後、別の映画館ではしごしたわけですが、そんな見慣れた新宿の街でちゃんとドローンで空撮をし、都庁まで許可を得て撮影した今作の気合の入れ様は認めたいですね。(何を上からw)

だって新宿歌舞伎町を舞台にした「新宿スワン」でさえ新宿で撮影してないですからね。それを考えればよくやった!といえる出来だったのではないでしょうか。

 

ちゃんとTOHOシネマズ、バルト9、ピカデリー新宿を映す配慮もしている徹底ぶりだし、空中戦もそっち行ったら都庁じゃねえじゃん!みたいな間違いもなかったです。

ただこれはあくまで都心に住む人目線ですから、他の地域の人はさっぱりなんだろな。

 

それは置いといて、バトルするときはバトル、しゃべるときはしゃべる、こういうやり方はせっかくのハイスピードバトルなのにもったいないです、せめて取っ組み合いの時に言うとか一個くらいあっても良かったのに。

後はやっぱり、制作費の問題からかCGがショボいです。これはしょうがないというのが一番なんですけど、クライマックスまでCGを抑えたんだから、クライマックスくらいド派手にやってくださいよ。素材としては面白いんだから。

 

 

最後に

不満を挙げればキリがないんですよね。せっかく壱郎も師子神の母親もガンという設定なんだからそこをうまく盛り込むとか、警察があまりにも無能すぎるとか、いくら凶悪犯だからって街中で発砲はねえだろとか、実際人殺しているし、臨時放送もこれテロなんだから、警視総監じゃなくて総理大臣だろうが。

 

サイボーグ能力ももっと見せてくれたらいいのになぁというのもありますね。結局頭のキュインキュインて回るアレはなんだ?動力源みたいなもんか?

 

まぁそんなことはいいとして、何も考えずに楽しめる映画ではあります。

ただもっとできた、というのが想いとしてあります。

ノリさんもよかったし、佐藤健もこの上ないかったるい表情が怖かったです。二階堂ふみのくしゅくしゅヘアー可愛かったな。

斉藤由貴の囲み会見は自虐ですか。てかあの会見普通顔映さねえだろ。おっとまた愚痴。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

 

【ネタバレあり】レディプレイヤー1の登場キャラ元ネタまとめ解説!

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レディプレイヤーワンのイースターエッグはこんなにもあった!!!

 

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全世界大ヒット中の「レディ・プレイヤー1」。

モンキーは原作をがっつり読破し映画に臨んだこともあって、その期待は相当なものでしたが、見事期待通りの作品でありました!!!

 

その映画の中では、オアシスの創設者ハリデーが愛したものや、アバターたちが身につけているモノや容姿、様々なポップカルチャーがあらゆる場面にでており、それだけを探すために何度でも見たくなる映画になっています。

 

そこであまりにも夢中になった私モンキーが3回劇場に足を運び気づいたもの、そして血眼で調べて捜したものを、どこで登場したか、それが何なのかという説明も加えて、各ジャンル別で解説したいと思います!!!

 

なので完全ネタバレですからね!!!!必ず見てから読むように!

 

 

というわけで早速どーぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

映画ネタ

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  •  バットマン及びDCコミック

・バットマン・・・冒頭オアシスにはいる時、エベレストを登るバットマンの姿が。ハリデー図書館や惑星ドゥームでの決戦にも登場。

クラブでのシーンも様々な各時代のバットマンが登場。

最初のカーレース、68年バットマンの愛車バットモービルが映り、エイチのビッグフットトラックに突き落とされる。

ソレントからメールをもらう時のゴーグルにバットマンのステッカー。

 ・「スーサイドスクワッド」でハーレイクインとジョーカーが出会った工場「エースケミカル」が、カーレース中に登場。

 

・ワンダーウーマン・・・ヘレン(エイチの現実の姿)が着ているジャケットにワンダーウーマンのマークのワッペン。

アルテミスが乗る金田のバイクにもワンダーウーマンのステッカー。

 

・ハーレイクインとジョーカー・・・オアシスで最初に作られたクラブ内で2人がちらっと登場。

 

 ・デスストローク・・・次回作の「バットマン」で登場予定のヴィラン。これまたクラブでZとアーティが歩くところをハーレイクインと二人が通り過ぎる。

・デッドショット・・・「スーサイド・スクワッド」でウィル・スミスが演じたキャラ。最終決戦でチラッと映る。

・バッドガール・・・最終決戦で登場。

・キャットウーマン・・・最終決戦で登場。

 

  • ロボコップ(1987)・・・鬼才ポール・バーホーベン監督が作り出したサイボーグ警官が主人公のSFアクション映画。

・ カーレースで、アルテミスが乗る金田バイクがジャンプするとき、映画の舞台である「デルタシティ」の看板が映る。

・オアシス内を歩くパーシヴァルの横をロボコップが通り過ぎる。

 ・エイチのラボ。色々な船やジェット機が並ぶ中、映画で登場したオムニ社が開発した治安維持用ロボット「ED-209」が並んでいる。

 

 

  • スター・トレック(カーンの逆襲)(1982)・・・「宇宙、それは人類に残された最後のフロンティア」から始まる宇宙を舞台にした「スターウォーズ」と並ぶSF大河ドラマ。

 ・ハリデーの葬式シーンで飾られている花の形がスタートレックのマーク。

・その葬式自体が、「カーンの逆襲」で死んだスポックの葬儀と全く同じ。

・エンディングでのウェイドの部屋に「スタートレック」劇場版のポスター。

 

  • 13日の金曜日(1980)・・・何度も続編やリブートされ人気となっているホラー映画。

惑星ドゥームでの最終決戦に登場。

 

  • エルム街の悪夢(1984)・・・夢の中で人々を襲う殺人鬼に怯える人たちを描いたホラー映画。

カーレース直前で、エイチとダイトウ、ショウが参加しているジャイアントロボットの景品争奪バトルにエイチに殺されるフレディ/・クルーガーが映る。

 

  • イレイザー(1996)・・・アーノルド・シュワルツネッガー主演のアクション映画。

惑星ドゥームの最終決戦、デロリアンに乗るパーシヴァルが運転しながら、EM-1レールガンを出して戦う。

 

  • バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)・・・スピルバーグ監督自身が製作総指揮をし、タイムマシンで過去や未来に行きながら歴史を変え難題を解決していく傑作SFファンタジーコメディ。

・パーシヴァルが乗る愛車。ちなみに、車内の時代設定は全て1~3で訪れた時間に設定されている。

・エイチの前でアルテミスと出かける際の衣装選び。鏡の後ろに市長選のポスター。

・パーシヴァルとエイチがオアシス内を歩いていると黄色いコート赤ネクタイ、金属のメガネをかけたドクが通り過ぎる。

・アルテミスのバイクを修理している時、パーシヴァルの髪型を撫でた後、彼を「マクフライ」と呼ぶ。

・パーシヴァルがコッパ―キーの獲得コインで「ゼメキスキューブ」を購入。ゼメキスとは、バックトゥザフューチャーの監督ロバート・ゼメキスのこと。

 

 

  • スター・ウォーズ(1977)・・・「遠い昔、遥か彼方の銀河系で」起きた戦いを描いた一大スペースオペラ。

・パーシヴァルの腰にはハン・ソロ愛用のホルスター銃が装備されている。

・ソレントがパーシヴァルを勧誘する際、「ミレニアム・ファルコン」号を挙げると言い出す。

・コッパ―キーを手にしたときに、アノラックから「パダワン」と呼ばれる。

・ナイトクラブがある惑星で入場の順番を待っている飛行船の中に「Xウィング」がいる。

・エンディング、ウェイドの部屋にR2-D2がいる。テレビの近く。

・アルテミス改めサマンサがウェイドを自分のアジトに連れてきた時に「反乱軍へようこそ」と言う。

・オジュヴォックスの天球のシールド解除の際のアルテミスの行動が、「スターウォーズエピソードⅣ」でのデススターのトラクタービーム解除のパロディ。

 ・エイチ、ダイトウ、ショウが参加しているアーティファクト争奪戦の際、ストームトルーパーがいる。

 

  • マッド・マックス(1979)・・・荒廃した近未来で復讐に燃える男を描いたアクション映画。

・カーレースでレース開始を待つ場面。マックスが乗っているインターセプターが並んでいる。

・アルテミスとデートする際、パーシヴァルが衣装に着替えている部屋の壁に「マッドマックス」のポスター。

・クライマックスの決戦でパーシヴァルがマックスの愛用するソードオフショットガンを使用。 

 

  • クリスティーン(1983)・・・呪われた58年型赤のプリマスの手に入れた少年が、自ら意思を持って復讐し始めていく、スティーヴン・キング原作ジョン・カーペンター監督作品の青春ホラー。

 ・カーレースの際、58年型赤のプリマスが並んでいる。

 

  • ジュラシック・パーク(1993)・・・スピルバーグ監督自身の作品で、バイオテクノロジーによって蘇った恐竜と人間の死闘を描いたSFパニック映画。

 ・カーレースでアバターたちが乗る車をT-レックスが追いかける。

 

  • グレムリン(1984)・・・不思議な動物がやがて邪悪な動物グレムリンとなって田舎町を恐怖に陥れていく、スピルバーグ製作総指揮のSFホラー。

 ・オジュヴォックスの天球が入ったカゴが、ギズモが入っていたカゴ。

・最終決戦でグレムリンが登場。シクサーズを追い込んでいる。

 

  • ラストアクションヒーロー(1993)・・・映画のヒーローに夢中の少年が、映画の中に入り込んでしまうアーノルド・シュワルツネッガー主演のSFアクション映画。

 ・カーレースの最中T-レックスに追いかけられている道に、「ジャック・スレーターⅢ」の電光掲示板。

 

  • キングコング(2005)・・・野心的な映画監督と美しい女優達クルーがとある島で巨大生物に遭うアドベンチャー大作。

 ・カーレースであらゆるアバターの行く手を阻むボスキャラとして、エンパイアステートビルの頂上から飛び降りて登場。

 

  • スーパーマン(1978)・・・地球時によって育てられた宇宙人が地球を守るために戦う、DCコミックのヒーローを娯楽大作にしたSF映画。

・ハリデー年鑑内。人気者になったパーシヴァルがアルテミスによって変装する際、クラーク・ケントのメガネをかけることで、クラークになり切る。

・ハリデーの好きな言葉「「戦争と平和」はある者からしたら冒険物語かもしれないが、ガムの紙の文字を読んで宇宙の秘密を知る人もいる」は、スーパーマンの宿敵レックスルーサーの言葉。

 

  • 宇宙戦争(2005)・・・スピルバーグが手掛けた、異星人による地球侵略に巻き込まれたある家族の絆を描いたSF超大作。

 ・i-R0kとソレントが落ち合う星(多分惑星ドゥーム)の後ろに、地球を襲ったトライポッドが倒れている。

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  • スペースボール(1987)・・・悪の帝国から逃げ出し姫を救出する冒険家たちの活躍を描いた「スターウォーズ」のパロディ映画。

・エイチの工場。様々な飛行船や乗り物が並んでいる中、この映画に出てくるキャンピングカーに翼をつけただけの乗り物、イーグル5号が置いてある。

 

  • エイリアン(1979)・・・巨大な宇宙貨物戦に侵入した一匹の地球外生命体によって人間たちが血祭りにあげられていくSFスリラー。

 ・エイチの缶型の箱にエイリアン2で登場した宇宙戦艦スラコ号。

・アルテミスが使用する銃の中にリプリーが使用していたパルスライフル。

 

  •  2001年宇宙の旅(1968)・・・謎の石版“モノリス”と知的生命体の接触を描くいた、スタンリーキューブリック監督不朽の名作SF映画。

 ・エイチの工場。乗り物が並ぶ中に、船外活動ようのポッドが並んでいる。

 

  • フェリスはある朝突然に(1986)・・・仮病を使いズル休みを謳歌する少年を描いた、青春映画の名匠ジョン・ヒューズ監督の代表作。

 ・エイチの工場。乗り物がたくさん並ぶ中に、主人公の友達の家にある真っ赤な61年型250GTカリフォルニア・フェラーリが並んでいる。

・ソレントがウェイドを誘惑する際、惑星ルーダスにある学校に、劇中の学校を新設しようと提案する。

 

  •  ブレックファスト・クラブ(1895)・・・こちらもジョン・ヒューズ監督が手掛けた、異なる5人の学生が一つの部屋で心を通わせていく、スクールカーストぶっ壊し学園青春ドラマ。

 ・ソレントがウェイドを誘惑する際、ジョン・ヒューズ監督作品であるこの映画の学校を新設しようと提案する。

・ショウが着ているスタジャンはこの映画のイメージした服装。

 

  • メリーに首ったけ(1998)・・・高校時代の片思いの相手を巡って繰り広げられる下ネタ満載のラブコメ映画。

 ・カーレースに出場するのに遅れてきたパーシヴァル。それを髪のセットだといじるエイチが、別れ際キャメロン・ディアスの跳ね上がった髪型にかけていじる。

 

  • トランザム7000(1977)・・・トラック野郎が報酬目当てに大爆走を展開するカーアクション映画。

 ・カーレース。見事コッパ―キーを手にしたパーシヴァルに続いて5位に入ったショウ。大破した車は、劇中でバート・レイノルズが乗っている車,ポンティアック・ファイヤーバード。

 

  • モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975)・・・コメディ集団モンティ・パイソンが「アーサー王伝説」をシュールに描いたファンタジーコメディ。

 ・コッパ―キーを手に入れたコインで買い物をするパーシヴァル。映画でも登場した聖なる手榴弾を2万で購入する。

 

  • ビートルジュース(1988)・・・奇才ティム・バートン監督のブラックユーモアが冴えわたる、ホラーコメディ。

 トップになったパーシヴァルがハリデー年鑑を訪れ、最初に駆け寄るアバターが、この映画の主人公が着る白と黒のストライプスーツを着ている。

 

 

  • カクテル(1988)・・・一攫千金を夢見るバーテンダーが、本当の愛に目覚めるまでを描いたトム・クルーズ主演の青春映画。

 ・エイチの部屋。ナイトクラブに行く前夜パーシヴァルが試着しているシーンで、エイチの部屋の隅に「カクテル」の看板が光っている。

 

  • コナン・ザ・グレート(1982)・・・両親を殺された敵を討つため剣士として成長しながら復讐の旅に出るヒロイックファンタジー。

 ・パーシヴァルとアルテミスがクラブに入るとき左側にひと際デカい男が奥にいるが、それがコナンである。

 

  • ジャッジ・ドレッド(1995)・・・荒廃した都市で治安を維持する部隊を描いたイギリスの人気コミック実写化作品。

 ・クライマックス。アイアンジャイアントの橋を渡って最後までたどり着くが、i-R0kの銃撃によりパーシヴァルが渡れない。そこへアルテミスが援護するとき使っている獣が、この映画の銃。

 

  • ブレードランナー(1982)・・・脱走したレプリカント(人造人間)を捕らえるべく捜査に乗り出す主人公を描いたSFカルト映画の代表作。

 ・ソレントのギアにハッキングしダマしている最中、ダイトウとパーシヴァルの目がオレンジ色に光っている。これはレプリカントが劇中でも瞳がオレンジなのと同じような構造。

 

  •  トランスフォーマー(2007)・・・スピルバーグ総指揮の下マイケルベイが、様々なものにトランスフォームする生命体が主人公の日米合作のアニメを実写化。

 ・最終決戦時にパーシヴァルの呼びかけで表れたアバターの中にオプティマス・プライムの姿が。

 

  • スポーン(1997)・・・人間界と悪魔との狭間で孤独な戦いに挑む男の復讐劇を描いた、人気コミックの映画化。

・最終決戦。仰向けのシクサーズを串刺しににしているのはこのキャラ。

 

  • チャイルド・プレイ(1988)・・・射殺された凶悪犯の魂が乗り移った人形を手にしてしまった親子を描くオカルトホラー映画。

・最終決戦。エイチから試しに使えと渡されたのが、この映画の主役でもあるチャッキー。なりふり構わず刺そうとするので、パーシヴァルはすぐ外へ放り投げる。すると、一気にシクサーズを一掃。

 

  • 銀河伝説クルール(1988)・・・大魔王にさらわれた王女を救うため王子が旅に出る銀河アドベンチャー。

・溶岩に落ちそうになるパーシヴァルとショウ。i-R0kの容赦ない攻撃にリロード表示した隙を狙ってショウが手裏剣のようなものを投げて相手の腕を切断するが、その武器がグレイブ。

 

  • ターミネーター2(1991)・・・前作で敵だったターミネーターが、未来の救世主を守るため過去から現れ、新たなターミネーターと死闘を繰り広げるSFアクション映画。

 ・メカゴジラとの戦いで重傷を負ったアイアンジャイアント。はいすぉ壊されたことで渡れなくなってしまったパーシヴァルたちを向こう側へ渡らせようと橋の代わりになるも、i-R0kの攻撃により力尽きる。映画でT-800が溶鉱炉の中を沈みながら親指を立ててサムズアップするのと同じことをする。

 

  •  素晴らしき哉、人生(1946)・・・不運続きの男が天使と出会い自分のいない世界を見て存在理由を見出していくヒューマンドラマ。

・i-R0kがソレントにかける言葉「友がいれば失敗なんかしない」という言葉は、この映画でのセリフから用いられています。

 

  • 市民ケーン(1941)・・・謎の言葉を残して死んだ新聞王の哀れな生涯をを紐解いていくドラマ。

・ハリデーの「バラのつぼみ」はキーラでなくオグだった=彼の最大の後悔という意味で「バラのつぼみ」を使っているが、元ネタはこの映画ケーンが最後に残した言葉。子供のころ遊んでいたソリにこの画がついており、死に際それを思い出し死んだことで謎を秘めていた。

 

  •  ハイランダー/悪魔の戦士(1986)・・・現代のニューヨークを舞台に謎の一族の戦いを描いたSFファンタジー。

・パーシヴァルが着るGジャンの背中に入った刺繍は映画のアクの戦士クルガンのもの。

 

  • ゴーストバスターズ(1984)・・・大学から追い出された科学者たちが幽霊退治で街を救うSFコメディ。

・パーシヴァルが乗るデロリアン号にロゴマークが貼られている。

 

  • セイ・エニシング(1989)・・・憧れの女の子にアタックし続ける青年の恋模様を描いた青春ラブストーリー。

・第2の関門。ハリデーがキーラをデートに誘ってみた映画の中の一本。

・最終決戦。全アバターが来た時にラジカセを持ち上げて曲を聞かせる場面は、この映画でジョン・キューザックが彼女の家の前でやっていることへのオマージュ。

 

  • サタデー・ナイト・フィーバー(1977)・・・ディスコで踊ることが生きがいの青年がある女性と共に大会で優勝を目指していく青春映画。

・アルテミスと無重力状態でダンスができる「ジャンプ」で踊る際、パーシヴァルがチョイスしたダンス。ビージーズの「ステイン・アライブ」に乗せて踊る。アルテミスは「オールドスクール!」といって嬉しがる。

 

  • シンドバッド七回目の航海(1956)・・・魔術師によって小さくされた姫を救うため謎の島へ旅立つ主人公の冒険を描いた、人形アニメーターの第一人者レイ・ハリーハウゼンが手掛けた冒険ファンタジーの傑作。

・冒頭のオアシス内で一つ目サイクロプスが歩いている。

 

  • バトル・オブ・シリコンバレー(1999)・・・スティーヴ・ジョブズとビル・ゲイツの若き日々を描いたドキュメンタリータッチのドラマ。

・オアシス完成記者会見。オグとハリデーが記者たちの前でプレゼンテーションをしているシーンは、ジョブズとウォズニアック二人をモチーフにしたシーンへのオマージュ。その証拠にティアーズ・フォー・フィアーズの「エブリバディ・ウォンツ・トゥ・ルール・ザ・ワールド」が流れる。

 

  • ゴーストハンターズ(1986)・・・チャイナタウンを舞台に、恋人をさらわれた主人公たちが妖魔皇帝に戦いを挑む、ジョン・カーペンター監督のB級アクションアドベンチャー。

・エイチの工場。彼の部屋にこのポスターが貼ってある。

 

  • サイレント・ランニング(1972)・・・宇宙ステーション内で唯一残った植物を守るため植物学者が苦心するエコロジカルSF。

・エイチの工場。様々な乗り物の中に、この映画の貨物船ヴァリー・フォージが飾ってある。

 

  • バカルーバンザイの8次元ギャラクシー(1984)・・・ミュージシャンで天才の主人公が、次元を超えてエイリアンたちとの攻防を繰り広げるぶっ飛びSF映画。

・パーシヴァルがアルテミスとのデート衣装に悩む際、最後に決めたのがこの映画の主人公の衣装。

 

  • 初体験/リッジモンド・ハイ(1982)・・・処女の女子高生が初体験を経て性に目覚めるも、本当の愛を知る青春学園ドラマ。

・ソレントがパーシヴァルを勧誘する際、ジョンヒューズ監督を本当に知っているか試すため、この映画の事を話す。

 

  • アニマル・ハウス(1978)・・・60年代初めの学生生活の中で優等生VS劣等生で競い合うドタバタコメディ。

・ソレントがパーシヴァルを勧誘する際、ジョンヒューズ監督を本当に知っているか試すため、この映画の事も話す。

 

  • ザ・フライ(1986)・・・物質転送実験の際紛れ込んだ一匹のハエによって起きた恐怖の数々を描いた、デヴィッド・クローネンバーグ監督の代表作。

・第二2の関門。ハリデーがキーㇻをデートに誘い、見た映画のリストに入っていた作品。当然デート向きではない。

 

  • 炎の少女チャーリー(1984)・・・自然発火能力を身につけた少女と、彼女を軍事目的として利用とする特殊機関との闘争を描いたSFホラー。

・ハリデーがキーㇻをデートに誘った時に入っていたリストの中にこの映画が入っている。

 

  • エクスカリバー(1981)・・・アーサー王と円卓の騎士の物語を描いたスペクタクルドラマ。

・オジュヴォックスの天球の呪文は、この映画でマーリンが唱える呪文と同じ。

 

  • マスターズ/超空の覇者(1987)・・・地球にやってきた宇宙の覇者が、様々な困難を経て悪の魔王との戦いに挑むSFアクション映画。

・ウェイドのVR部屋にある弁当箱のような容器の絵柄がこの映画の絵。

 

  • ロッキー・ホラー・ショー(1975)・・・SFと怪奇映画とロックンロールに捧げられたキングオブカルトにして傑作ロックミュージカル映画。

・エイチの現実の姿ヘレンが着ているジャケットのワッペンにこの映画の者が入っている。

 

  •  ロード・オブ・ザ・リング(2001)・・・世界を滅ぼす指輪を破壊するため冒険の旅に出るファンタジーアドベンチャー大作。

・ハリデーのアバター、アノラックはガンダルフをモチーフにしている。

 

  • レイダース/失われたアーク (1981)・・・スピルバーグ監督が手掛けた、聖櫃を巡ってナチスと対決する考古学者の冒険活劇。

・少年時代のハリデーの部屋にこの映画のポスターが貼られている。

 

  •    ゴジラ対メカゴジラ(1974)・・・水爆実験により誕生してしまった怪獣ゴジラと地球制服を企む異星人によって作り出されたメカゴジラの死闘を描いた怪獣映画。

・ソレントがオアシスでの最終決戦で使用するジャイアントロボットがメカゴジラ。ちゃんとメインテーマを使って登場させている。

 

  •  シャイニング(1980)・・・冬の誰もいないホテルに執筆活動するべくやってきた作家とその家族に起きる謎の恐怖を描いたホラー映画。

 ・第二の関門ジェードキーを手に入れるための試練で、ハリデーがキーラと観た映画の中に入ってキーㇻを探すというミッション。しっかりホテル内が再現されていたり、壁に貼られた写真までもハリデー仕様になっている。この映画を知ってる人なら劇中で一番笑える場面。

 

  •  ピーウィーの大冒険(1985)・・・自転車を盗まれた主人公がそれを取り戻すために冒険に出て騒動を巻き起こす姿を描いた、ティム・バートン監督長編映画初監督作品。

・エイチのガレージ入ってすぐにこの映画の自転車が飾られている。

 

  •  ラビリンス/魔王の迷宮(1986)・・・デヴィッド・ボウイの歌に乗せて贈るメルヘンチックなミュージカル。

 ・エイチのガレージにこの映画のポスターが貼られている。

 

  •  フラッシュ・ゴードン(1980)・・・地球制服を企む悪の皇帝を倒すべく立ち上がるヒーロー映画。

・第二の関門。シャイニングを選択した彼らが訪れた映画館にこの映画のポスターが貼られている。

 

  • ウォー・ゲーム(1983)・・・少年ハッカーが軍事機密コンピュータにアクセスしてしまうことで起きる第3次世界大戦の危機を描く。

・こちらも第二の関門。シャイニングをチョイスした彼らが訪れた映画館にこの映画のポスターが貼られている。

 

  • ミュータント・タートルズ(2014)・・・突然変異によって生まれたニンジャの亀たちが悪を退治する痛快アクション映画。

・最終決戦でパーシヴァルに賛同したアバターの中にカメたちが混じっている。マイケル・ベイ製作のタートルずなので少々バトルトードと間違いがち。

 

 

アニメネタ

アメリカアニメ
  •  マービン・ザ・マーシャン

・ 冒頭のオアシス内をうろつくアバターの中に、ルーニー・テューンズの登場人物の一人である火星人であるこのキャラが登場している。

 

  •  アイアン・ジャイアント

 ・巨大ロボと少年の交流を描いたアニメーション映画。劇中ではエイチが注文を受けて一から作っており、最終決戦ではメカゴジラと戦う。

 

  •  ティーン・タイタンズ

・DCコミックスのヒーローチームアニメ。スタックパーク内にこのヒーローたちの絵が描かれている。

 

  • サンダーキャッツ

・80年代にアメリカで人気を博したSFアニメ。劇中では、パーシヴァルのベルトバックルにこのアニメのロゴマークが入っていたり、ダイトウのジャケットのバッジもそのロゴが確認できます。他にもヘレンのジャケットにもこれと同じマークが。

 

日本のアニメ
  •  ハローキティ

・ご存じ日本が世界に誇るサンリオのキャラクター。劇中では冒頭のオアシス内にけろけろけろっぴ、ばっどばつ丸と共に歩いていたり、アルテミスが乗る金田バイクの前の方にキティちゃんのステッカーが貼ってあったりしてあるのが確認できます。

 

  • マッハGoGoGo

・こちらもタツノコプロが手掛けた日本のアニメ。劇中では、カーレースでスタートの合図を待つ車両の中に混じっています。

 

  • AKIRA/アキラ

・近未来を舞台にした超能力を持った少年の暴走を描いた大友克洋監督の代表作。劇中ではアルテミスが乗るバイクが金田が乗る赤いバイクを使用している。

 

  •  カウボーイビバップ

・太陽系を舞台にオンボロ宇宙船に乗って旅する賞金稼ぎの活躍を描いたアニメ。劇中ではエイチの工場内に高速戦闘機ソードフィッシュⅡが飾られている。

 

  • 機動戦士ガンダム

・ロボットアニメに革命をもたらした宇宙戦争を舞台にした人間ドラマ。現在も新たなシリーズが展開されるほど日本では超がつくほど有名なアニメ。劇中では、最終決戦で禅をしながら心を鎮めるダイトウが満を持して、争奪戦で手に入れたアイテムを使ってガンダムに変身する。

「オレはガンダムで行く」は今年の映画ファンの流行語大賞にノミネートすることだろう。

 

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ゲームネタ

  •  デューク・ニューケム

 ・殺陣横スクロールのシューティングゲームで現在もシリーズ化されている人気ゲーム。その主人公が使用しているレールガンをパーシヴァルが最終決戦で使用しています。

 

  • HALO

・xboxで人気のFPSゲームシリーズ。劇中では、最終決戦でシクサーズに束になってかかっていく姿が確認できます。またアルテミスがこの銃を使用しています。最終決戦でもデロリアンに乗っているアルテミスが仲間のアバターからアサルトウェポンを受け取り撃っています。

 

  • スタークラフト

・宇宙で3つの種族間戦争を描いたリアルタイムストラテジーゲーム。劇中では、ウェイドのおばさんの彼氏リックが使うアバターが、ゲームキャラのジム・レイナーを使用しています。

 

  • バトルボーン

・25人のキャラから選んで戦う一人称視点の3Dアクションシューティンゲーム。劇中では女戦士アンブラが最終決戦に、元奴隷の男性アティカスがオアシス内を歩いています。

 

  •  ストリート・ファイターⅡ

・日本で格闘ゲームを流行させた対戦型格闘ゲーム。劇中では、カーレースとパーシヴァルがアイテムを購入するストアにリュウが、最終決戦地に春麗が、ナイトクラブにブランカ、パーシヴァルが最終決戦時にラジカセをもって開戦を伝える背後にサガット、ジャイアントロボットアイテム争奪戦と最終決戦地にエドモンド本田がいます。

また、ソレントとの1対1の時にパーシヴァルが繰り出す必殺技が波動拳です。

 

  • トゥームレイダー

・映画にもなったアクションアドベンチャーゲーム。主人公ララ・クロフトがカーレースと、最終決戦に顔を出しています。

 

  • ギアーズ・オブ・ウォー

・XBOX用サードパーソンシューティングゲーム。徴収兵のカウボーイ、ディジーウォーリンがトゥームレイダーのララとともに、カーレースに出場しています。

 

  • ポールポジション

・ナムコが開発したアーケード用レースゲーム。カーレースで一台だけF1カーが混じってますが、元ネタはこれ。

 

  •  モータル・コンバット

・対戦型格闘ゲーム。略して「モーコン」。劇中では最終決戦にXのキャシー・ケイジ、ハリデー年鑑でアルテミスが変装しているのが4本の手が生えたゴロ―として登場しています。

 

  • Mass Effect

・2009年に発売されたアクションRPG。劇中ではナイトクラブに主人公ジョン・シェパードが登場しています。

 

  • ダンジョンズ&ドラゴンズ

・ドラゴンクエストにも影響を与えたとされるテーブルトークRPG。原作ではかなり重要なゲームですが、映画では、オジュヴォックスの天球のなかの20面体がこのRPGで使うサイコロをモチーフにしており、原作者ガイギャックスの名を使った場所も出て来たリしています。

 

  •  バトルトード

・横スクロールアクションゲーム。この主要キャラの3匹のカエルが最終決戦で登場しています。タートルズと似ているので区別しにくいです。

 

  • ジャウスト

・風船を割られないように相手の風船を割るゲーム。「バルーンファイト」として発売されてます。劇中では剣士がダチョウに乗ったまま最終決戦に挑んでいます。

 

  •  オーバーウォッチ

・まだ新しいゲーム。6人対6人で争うアクションシューティングゲーム。劇中ではトレーサーが最終決戦で登場しています。

 

  • ブラッド・レイン

・ハーフヴァンパイアの主人公が戦うアクションアドベンチャーゲーム。主人公のレインが最終決戦地で姿を見せています。

 

  •  マインクラフト

・立方体のブロックで構成された世界で、新しいブロックを積んだり壊したりして作り上げていくサンドボックスゲーム。冒頭でウェイドがオアシスを説明する際映る。

 

  • ゴールデンアイ007

・ご存じ007の映画をNINTENDO64でFPSで作り上げた人気のゲーム。劇中ではハリデーが好きなゲームとして取り上げられ、使うキャラはオッドジョブ。武器ナシ、チョップのみというこだわりも紹介されている。

 

  • スペースインベーダー

・敵が攻めてくるパターンのシューティングゲームとして爆発的人気を博したゲーム。劇中ではハリデーがこのゲームのTシャツを着ている。

 

  • アステロイド

・アタリが79年に作り出したモノクロのベクタースキャンゲーム。劇中ではカーレースのヒントを得るためにハリデー年鑑を訪れたパーシヴァルが、ハリデーとオグのやり取りを見ているときに、ハリデーが語り出す。

 

  • ギャラガ

・ナムコが作り出した固定型シューティングゲーム。劇中ではハリデーの部屋にポスターが貼られている。

 

  • バイオハザード

・カプコンが生んだ人気アクションシューティングゲーム。劇中では、ハリデー年鑑でパーシヴァルに群がるアバターたちの中にジル・バレンタインがいる。

 

  • ロボトロン2084

・全方位攻撃シューティングゲーム。劇中ではソレントがウェイドを勧誘する際、「タブを飲んでデュランデュランを聞きながらロボトロンをやるのが最高だ」をうそぶいて勧誘している。

 

  • センチピード

・ムカデのような敵を打ち落とすシューティングゲーム。映画「ピクセル」でも登場。劇中では最後の試練でシクサーズが選ぶもこのゲームではないことが分かりゲームオーバーに。

 

  • ソードクエスト

・ファミコンが発売するまで人気だった「アタリ2600」用のゲーム。実際に謎を解くと商品が手に入る仕組みで当時話題となった。劇中では最後の試練でどのゲームを競うかでIOIの研究チームが選んでいた。

 

  • マリオカート

・スパーマリオのキャラたちでカートレースを繰り広げるゲーム。劇中ではIOIから追われているハイ5がカーチェイスしている際に、ヘレンが「マリオカートの練習じゃないんだよ!」と語る。

 

  • パックマン

・日本が世界に誇る「ワクァワクァワクァ」の音が心地いいドットイートゲーム。劇中ではアルテミスが乗る金田バイクのステッカーにミズパックマンが貼られています。

 

  • Revenge from Mars

・ピンボールゲーム。劇中ではエンディングのウェイドの部屋に設置されている。

 

  •  サイモン

・提示された音を記憶して遊ぶパット型のオモチャ。劇中ではハリデーの葬式時ジャケットにバッジとしてついているのが確認できる。

 

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音楽ネタ

  •  DEVO

・70年代から80年代かけて活躍したアメリカのロックバンド。△コーンのような帽子と黄色いツナギがコスチュームなのが特徴。その△コーンをかぶったバーテンダーがナイトクラブに登場している。

 

  •  ピンク・フロイド

・今でも語り継がれるプログレッシブロックの代表バンド。彼らの8枚目のアルバム「狂気」のジャケットのプリズムを発した三角形が、ウェイドのゴーグルに表示され、それをクリックすることでソレントとホログラム状態で通信可能状態となる。

 

  •  ラジオスターの悲劇

・80年代の一発屋バグルスの代表曲。ハリデーが好きな歌としてパーシヴァルがアルテミスに答えた。

 

  • Take On Me

 ・これまた80年代ミュージックビデオ全盛期に爆発的人気となった楽曲。ハリデーが好きなMVとしてこのa-haの曲が挙げられている。「ラ・ラ・ランド」でも使われていたのが記憶に新しいところ。

 

  • スリラー

・マイケルジャクソンが発売した世界で最も売れたアルバム。パーシヴァルがアルテミスとのデートの際どの衣装を着ようか悩んでいた時にマイケルの象徴ともいえる赤ジャケットに着替える。

 

  • プリンス

・あらゆるジャンルを取り入れた80年代を代表するミュージシャン。劇中では、パーシヴァルがアルテミスとのデートの衣装合わせの際、「パープル・レイン」の時の衣装に着替える。また、エイチの工場に行くと「I Wanna Be Your Lover」が流れる。

 

  • ブルー・マンデー

・80年代を代表するテクノバンド。劇中ではナイトクラブのシーンで代表曲「ブルー・マンデー」が流れる。また、彼らの前身バンドであるジョイ・ディヴィジョンのアルバムジャケットのシャツをサマンサが着ている。ちなみに「アトミック・ブロンド」でもブルーマンデーが使われています。

 

  • トゥイステッド・シスター

・70年代から活躍するグラムメタルロックバンド。劇中では「We're Not Gonna Take It!」とパーシヴァルが呼びかけ、そのタイトル曲を後に流す。

 

  • 西暦2112年

・カナダのロックバンド、ラッシュの4枚目のアルバム。劇中ではヘレンがそのジャケットのTシャツを着ている。

 

  • デュラン・デュラン

・80年代を代表するニューウェーブバンド。劇中ではパーシヴァルがデートの衣装合わせで一度ボーカルのニック・ローズのコスチュームに着替える。

 

  •  その他使われている楽曲たち

・ヴァン・ヘイレン「ジャンプ」

・ホールアンドオーツ「You make my dreams」「(500)日のサマー」でトムが突然ミュージカルをする際にこの曲が使われているのも有名。

 ・ブロンディ「One way or another」

・ティアーズ・フォー・フィアーズ「エブリバディ・ウォンツ・トゥ・ルール・ザ・ワールド」

・アース・ウィンド&ザ・ファイア「Can'T hide love」

・ザ・テンプテーションズ「ジャスト・マイ・イマジネーション」

・ブルース・スプリングティーン「スタンド・オン・イット」

・ビージーズ「ステイン・アライブ」

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 その他

 

  •  特攻野郎Aチーム

・80年代の人気ドラマ。カーレース場でドラマで使用されたGMCのバンデューラが登場している。

 

  • ナイトライダー

・こちらも80年代人気の探偵としゃべる車が事件を解決するドラマ。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」では主人公ナイトを演じたデビッド・ハッセルホフがカメオ出演している。

劇中ではパーシヴァルが乗るデロリアンに、「KIT」を搭載している。

 

  • ギャラクティカ

・ドラマから映画にまでなった人気SFシリーズ。劇中ではエイチの缶型の箱にミニチュアサイズになった宇宙戦闘攻撃機コロニアル・バイバーがしまってある。他にもぱーしばるが最後の戦闘でブラスター銃を使用する。

 

  • 25世紀の宇宙戦士バック・ロジャース

・凍結して25世紀で蘇った空軍軍人がエイリアン侵略から地球を守るために戦うSFドラマ。劇中では戦闘機スター・ファイターーがエイチの工場に飾られている。

 

  • ファイヤーフライ 宇宙大戦争

・アベンジャーズのジョス・ウィドンが手掛けた西部劇を用いたSFドラマ。劇中ではパーシヴァルがスペースシップとして宇宙貨物船セレニティー号を使用、またダイトウもこのセレニティー号を操縦し、そこから飛び降りてガンダムに変身する。

 

  • マッドボールズ

・80年代に流行したゴム製のボール型モンスタートイシリーズ。劇中ではメカゴジラで画暴れまわるソレントを仕留めるためにアルテミスがアイアンジャイアントの影に隠れとどめを刺すときにコクピットにこのボールを投げ倒します。

 

  •  アメリカンヒーロー

・80年代放送された、特撮コメディドラマ。劇中ではアルテミスの乗る金田バイクにエンブレムのロゴが貼られている。

 

  • 少女探偵ナンシー

・アメリカで発行された児童向け推理小説。劇中ではソレントのギアの中にインプットしてあった。

  •  モンスタートラック

・一般的にはバギーと呼ばれているが、こちらはクラッシュカーレースに使われる自動車。冒頭のカーレースでその力を発揮する。

 

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情熱しか書いてない感想はこちらw 

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まとめ

皆さんはいくつ見つけられましたでしょうか。

 他にもまだたくさんあるはずです。

ここにはないモノありましたらコメントでお待ちしています!もしかしら寝落ちしてるので、すぐにはお返事できませんがw

 

もちろん見てもわかるものはそのまま、わからなかったモノは調べて書いております。

 

 大好きな映画となるとこうやって調べたり解説するのが大好きなのでついつい長々と書いてしまいましたが、お役に立てれば光栄です。

 

というわけで以上!あざっした!!

 

 

 

 

映画「アベンジャーズ3/インフィニティウォー」感想ネタバレあり解説 開いた口が塞がらないラスト。

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4月27日

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

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 映画野郎たちを少年に戻してくれる4月の新作映画ラインナップ。

ジュマンジ、パシリム、レディプレ、そして締めはアメコミだ!!!

 

マーベル・シネマティック・ユニバースが10周年を迎える大きな節目。今シリーズのターニングポイントになる今作。

各ストーリーで度々姿を見せてきたあの怪物が、ついに地球をモノにすべくやってきます。

「ニューヨーク決戦」で一時は賞賛されたアベンジャーズも、前作「エイジ・オブ・ウルトロン」ではトニーの尻拭いにより街を壊滅状態させるとんでもない失態を犯し、アベンジャーズ2.5ともとれた「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」ではけが人を出すほどの内輪もめを起こしてしまい、彼らの存在意義が今作で問われようとしています。

 

そんな彼らがようやく一つのデカイ力に立ち向かうべく一つになる時が来たのです!!!

 今度こそチーム一丸となって立ち向かわないといけない状況なのです。

 

もっといえば、やっとお前らちゃんとチームでの活動をするときが来たんだなと。

 

6つの石をそろえると、指をパチンとするだけで宇宙の半分を消し去ってしまう力を持つ「インフィニティ・ストーン」とそれをはめる手袋「インフィニティ・ガントレット」。

現在シリーズではインフィニティストーンは5つしか出てきておらず、最後の石ソウルストーンの在り処はわからずじまい。今作で全て揃ってしまうのか、それとも次回作「アベンジャーズ4(仮)」まで持ち越しなのか。

 

初期メンバーのホークアイは登場するのか、アントマンは?キャプテンマーベルは現れるのか?トニーとスティーブは和解するのか?そしてそしてアベンジャーズは全滅してしまうのか!?

 

とにかく謎が多い今作。

早速観賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

2008年公開の「アイアンマン」から「ブラックパンサー」まで18作品全て世界中で大ヒットし、我々を虜にしてきたマーベル・シネマティック・ユニバース。

ついにシリーズは公開から10周年を向かえ、更なる展開へと我々を誘ってくれます。

 

そのオープニングなのかそれともクライマックスなのか、とにかく分岐点に差し掛かるであろう今作の「インフィニティ・ウォー」。

シリーズ内で重要なキーアイテムとして登場し、6つ全ての石を手に入れると世界を滅ぼす無限大の力を手に入れることができる「インフィニティストーン」。それを集めるべく地球へとやってきた強敵サノスの暴走を止めるため、ふたたびアベンジャーズが集結し、人類を守るため力の限りを尽くしていく。

 

キャッチコピーは「アベンジャーズ、全滅。」

やはり彼らではサノスを倒すことはできないのか、絶望のまま終わってしまうのか。彼を倒す術は果たしてあるのだろうか。

ついにその真実が明らかになる!!

 

 

インフィニティ・ガントレット (ShoPro Books)

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  • 作者:ジム・スターリン,ジョージ・ペレス,ロン・リム,堺三保
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(オリジナル・サウンドトラック)

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(オリジナル・サウンドトラック)

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

それぞれ異なるパワーを持つインフィニティ・ストーンが六つそろうと、世界を滅ぼせるほどの力が得られるという。

アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)、スパイダーマン(トム・ホランド)らアベンジャーズはほかのヒーローたちと共に、インフィニティ・ストーンを手に入れようとたくらむサノス(ジョシュ・ブローリン)に立ち向かうが……。(シネマトゥデイより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

 

監督

この記念すべき作品を手がけるのは、アンソニー・ルッソジョー・ルッソ兄弟。

 

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キャプテンアメリカの2作目「キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー」で、アメコミ映画にもかかわらず、ドローン攻撃機や世界を監視する社会、さらにはウォーターゲート事件を彷彿をさせた、ヒーロー映画でありながら現代のアメリカを風刺した政治的ドラマを作り出し、大ヒットさせた立役者であります。

その手腕を買われ、次回作「シビルウォー/キャプテン・アメリカ」では、政治的な価値観の違いによって生じる亀裂、そして「セブン」のような決して避けることのできない暴露によって破壊へ向かっていく描写で、ヒーロー映画の可能性を広げました。

 

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どちらもシリアスでありながらユーモア描写も忘れない娯楽大作として作られており、この功績あっての抜擢ですから誰もが納得できるし、その期待も大きいことでしょう。

 

今作に関して内容を徹底的に秘密にしており、公開日までイベントで一部映像を見た人へネタバレしないようお願いしたツイートや、劇中にたくさんのサプライズも用意しているということで、とにかく驚きの内容になっていそう。

確かに気になることだらけですし、一体誰と誰が共に戦うのかなんかも気になります。

 

楽しみな人は僕のブログも注意してくださいw

 

 

 

キャラクター紹介

登場人物が多すぎるのでザックリ紹介します。

せっかくなんでチーム別のポスター順に。

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  • アイアンマン/トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr,)・・・「シビルウォー」でキャプテンアメリカと対決。その後スパイダーマンの成長を見届ける。今作でパワードスーツはマーク50になるそうだが、その進化やいかに。

 

  • ドクター・ストレンジ/スティーヴン・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)・・・天才外科医から事故により手を使えなくなるも、エンシェント・ワンの元で修行し、魔術を習得。ドクターストレンジとなる。彼の持つアガモットの眼はインフィニティストーンであるためサノスに狙われるのは決定的。

 

  • ウォン(ベネディクト・ウォン)・・・エンシェント・ワンの図書室を管理していた男。カエシリウス退治後、ストレンジと共にサンクタムを守

 

  • スパイダーマン/ピーター・パーカー(トム・ホランド)・・・ミッドタウン高校に通う15歳の少年。アベンジャーズに入りたくてトニーに認められたくて身の丈にあわない活動をしスーツを返却するも、自力で事件を解決し認められる。今作では新たなスーツで戦う模様。アイアンスパイダー?

 

 

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  • キャプテン・アメリカ/スティーヴ・ロジャース(クリス・エヴァンス)・・・「シビルウォー」で政治戦犯として追われる身になったが、ティ・チャラの協力のもとワカンダ国で身を隠している可能性が高い。以前とは違い髭を生やしワカンダ製の黒い盾を身につけている。

 

  • ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)・・・洗脳されていたことで「シビルウォー」ではテロリスト扱いされていたものの、キャップによって無事逃亡に成功。ワカンダで冷凍睡眠に入ったが、シュリの力で無事回復された模様。ホワイトウルフと呼ばれていたが、その真意は。

 

  • シュリ(レティーシャ・ライト)・・・ティ・チャラの妹でワカンダ王国の王女。兄貴をいじり倒すおてんば娘とは逆に、ヴィヴラニウムをつかったあらゆるガジェットや医療技術までやってのけてしまう天才科学者。

 

  • ネビュラ(カレン・ギラン)・・・ガモーラの義理の妹。当初ガモーラたちガーディアンズの面々によって囚われの身だったが、姉妹喧嘩を通じて和解。打倒サノスにむけて共に旅に出ることに。

 

  • マンティス(ポム・クレメンティエフ)・・・ピーターの父エゴに育てられた宇宙人。てを握ることで相手の心を読めたり、心を操ったりできる能力を持つ。

 

 

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  • ソー・オーディンソン(クリス・ヘムズワース)・・・メンバーの中ではいち早くインフィニティストーンの存在に気づき、それを狙う者が現れることを危惧していた。姉との戦いでムジョルニアと片目をなくし眼帯をつけている。

 

  • スターロード/ピーター・クイル(クリス・プラット)・・・ノリで宇宙を救うガーディアンズを束ねるリーダー。地球人と宇宙人のハーフ。

 

  • ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)・・・サノスの養女。わちゃわちゃしたグループを一括してまとめるしっかり者。しなやか且つ豪快に敵をしとめる。

 

  • ドラックス(デイヴ・バウティスタ)・・・慣用句の通じない全身筋肉な愛すべきおバカさん。マンティスの顔がキライみたいだがどうやら気にはなる様子。恋の進展はあるのか。

 

  • ロケット(声:ブラッドリー・クーパー)・・・武器とメカニック担当。相変わらずその粗暴なクチが災いを起こすが、ヨンドゥと共に行動することで改心の兆しを見せる。

 

  • グルート(声:ヴィン・ディーゼル)・・・「アイアムグルート」しかいわない木のヒューマノイド。生まれ変わりベビーグルートになったが、現在は成長し引きこもってゲームばかりする反抗期を迎えた様子。

 

 

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  • ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)・・・「シビルウォー」ではアイアンマン側についたものの、置かれた立場を理解した上で信念を曲げないキャップを見逃す。ハルクが恋しいはず。

 

  • ブラックパンサー/ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)・・・ワカンダ国王にしてヒーロー。キルモンガーとの死闘を経て、今まで秘密裏にしていた国のあらゆる情報や知識、技術を他国にも開放することを国連で発表する。予告では最終決戦地がワカンダのように見えるが果たして。

 

  • オコエ(ダナイ・グリラ)・・・ワカンダ王国の親衛隊ドーナ・ミラージュの隊長。その身体能力で国王を守るのが務め。

 

  • ハルク/ブルース・バナー(マーク・ラファロ)・・・ハルクの状態でも言葉を理解し、片言で話せるまでになったが、バナーに戻ると記憶は無い模様。ソーと共にアスガルドを戦い脱出。

 

 

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  • スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)・・・サイコキネシスで何でも操る美女。ヴィジョンとの恋の行方も気になるところ。

 

  • ヴィジョン(ポール・ペタニー)・・・トニーのAI、J.A.R.V.I.S.が体を持つことで生まれた人造人間。額にインフィニティストーンをはめている為、今作ではサノスに狙われることになる。

 

  • ファルコン/サム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)・・・キャップの相棒。空を自在に飛び回り空中戦を得意とする。現在どこにいるかは不明。

 

  • ウォー・マシーン/ジェームズ・“ローディ”ローズ(ドン・チードル)・・・トニーの仕事仲間であり親友。ファルコンに後ろから狙われ被弾したことで高所から墜落し重傷を負うが、常に覚悟していたことを自白しリハビリに専念する。

 

 

 

他にも登場しそうなキャラ。

  • ホークアイ/クリント・バートン(ジェレミー・レナー)・・・引退する予定を後ろ倒しにしてシビルウォーに参戦。その後は不明。
  • アントマン/スコット・ラング(ポール・ラッド)・・・次回作が控えているため今作に出演できているか不明(冗談)
  • ロキ(トム・ヒドルストン)・・・ソーの弟。100%裏切ります。
  • ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)・・・ソーと共にアスガルドを脱出したので登場はすると予想。
  • ヘイムダル(イドリス・エルバ)・・・実は最後のインフィニティストーンは彼が持っているのでは?との噂。
  • ハッピー・ホーガン(ジョン・ファヴロー)・・・トニーのボディーガード。もしくはピーターのお守り。
  • ペッパー・ポッツ(グウィネス・バルトロウ)・・・婚約おめでとう。
  • ネッド(ジェイコブ・バタロン)・・・ピーターのオタ友兼ナビゲーター。
  • メイ・パーカー(マリサ・トメイ)・・・エロ過ぎるピーターのおばさん。ピーターがスパイディだと知ってしまったか?
  • コレクター(ベニチオ・デル・トロ)・・・名前の通り色んなものをコレクションしている。現在リアリティストーンを持っているはず。
  •  グランドマスター(ジェフ・ゴールドブラム)・・・惑星サカールの独裁者。実はコレクターと兄弟。

 

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  • サノス(ジョシュ・ブローリン)・・・今作のヴィランにして最強の敵。インフィニティストーンを探し求め宇宙をさまよっている。
  • プロキシマ・ミッドナイト(左上)・・・「ブラックオーダー」と呼ばれるサノスの右腕たち。その中でも最強と称され、ブラックホールなどの力で作られた槍を持つ。
  • コーヴァス・グレイヴ(左下)・・・忠実な部下にして最初の一人。異次元の剣を壊さない限り不死身。
  • ブラック・ドワーフ(右上)・・・頑丈な皮膚と圧倒的なパワーを持つ存在。
  • エボニー・マウ(左下)・・・特に力は無いが最高の頭脳で敵を操る。

 

 

 

 

 

 

はい・・・とにかく山ほどキャラが登場するのと、確実に出るかわからないキャラも入れてるのでいつもより大量です。

元々前後編として製作予定だったインフィニティウォー。なので、アベンジャーズ4は今作のその後に直結する物語だということが予測されるし、サブタイ自体がネタバレになるということで未だ伏せられています。

今作を見ればわかるのか、それともぎりぎりにならないとわからないのか。

とにかく情報が少なすぎて予想できない今作。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

MCU10年の集大成!!緊張と興奮が怒涛の連続!!

だから150分があっという間だ!!!

でも言いたいことはある!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずはネタバレなしで。

2018年4月。毎週毎週お祭り映画が公開されるごとに、僕ら映画ファンは歓喜に満ち溢れ興奮し、休みが終われば息苦しい1週間をやってくるんだけど、また週末に公開されるお祭り映画を糧に仕事を乗り切って、再び感動に包まれる。

そんな1か月だったように思えます。

 

特にモンキーは先週公開された「レディ・プレイヤー・1」には大変感動し結果3回も鑑賞するまでに。

 

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で、正直これがまだ尾を引いていて、とてもアベンジャーズの気分にはなれなかった。それだけこの映画が楽しくて楽しくて、予習やおさらいもしたかったけど、この映画で味わった感覚をまだ忘れたくなくて、結果前日に「シビルウォー」を見た程度。

 

今回も深夜の最速上映に行ったわけですが、映画館につくまでアベンジャーズを見に行くっていう気分ではなかったんですね。

でも映画館について観ると誰もがこの映画の待ちわびていて、通り過ぎる人の顔を覗くとみんなワクワクしていて。

そんな彼らを見ることでようやく自分も早く見たいという欲求がでたというか、みんなと同じ気持ちになれたというか。

 

そして上映開始。

見終わった直後の感想は、あっという間だった!!!

冒頭のロゴ「MARVEL STUDIOS」が、10周年をお祝いする「MARVEL STUD10S」になっていた通り、この10年間の集大成ともいうべきお祭り映画になっておりました。

 

ひたすら漂う緊張感、そこにスッと入るユーモアなやり取り。

アベンジャーズ前作「エイジ・オブ・ウルトロン」や「シビルウォー」の時以上に豪華な面々の初顔合わせや戦いぶり、全てのキャラがどれもカッコよく登場し、カッコよく変身する。

 

え!?そのキャラとそのキャラで組んで戦うの!?

なんて贅沢なタッグや、

オイオイオイオイ!お前登場すんの!?忘れてたよ!

てかなんでそんなところにいるんだよ!

というサプライズ。

 

そして何といってもサノスというどう足掻いても勝てやしない強敵の圧倒的破壊力。

どうやってこいつを倒すんだよ・・・あれもしかしていけるんじゃね?なんて期待と誰も予想していなかった最後・・・。

 

監督やキャストがネタバレしないで!と懇願していたのも納得できるサプライズの連続でありました。

 

それ以外にも恋愛要素だったり、娘への歪んだ愛情、兄弟愛、姉妹愛、師弟愛、絆、友情などなど、様々な愛や情を描くことでドラマチックに描いているかと思えば、お祭り映画ならではのパワフルかつダイナミックな戦闘シーン。

ちょっと一息ついたかと思えば、あっという間に戦闘開始。ストーンを探しに奴らがすぐ追いかけてくるもんだからアベンジャーズたちも休んでられないくらいの感覚で訪れるバトルシーン。

 

全ての要素が詰まった映画だったと思います。

僕も10年追いかけてきただけあって、今回はとても感慨深く感じます。

 

 

なんか全然興奮が伝わらないって?

それはですね・・・ラストがもう開いた口が塞がらない終わりでして・・・。

それと腑に落ちない点もいくつかあったんですね。

これ以上言うと楽しみを削いでしまうのでこの辺で止めておきます、はい。

とか言いながらこの後盛大にネタバレ含めて感想書くんですけども。

なので、今なら間に合います。

観てない方はこの後を読まないように!

 

知りませんよ後で後悔しても。

 

 

ネタバレありで感想を。

はいっこっからはガンガンネタバレしていくんでよろしくぅ~~っ!!!!

監督ゴメン。俺書かずにいられない。

 

 

簡単にあらすじをば。

物語は「マイティ・ソー・バトルロイヤル」でヘラとの戦い後アスガルドを離れたソー達から始まります。

エンディング後のオマケで彼らの前に現れた一隻の大きな宇宙船。

お察しの方も多いと思いますが、その船にはサノスたちが乗っていたんですね~。

 

既に惑星ザンダーを襲い、パワーストーンを手にしていたサノス率いる彼らのの圧倒的強さに、ソーもハルクもロキもヘイムダルも太刀打ちできません。

ここでロキがいつも通り裏切るかと思いきや、まさかの兄者フォーエバー。

スペースストーンを奪われてしまいますが、ロキは隙をついて最期のイタチッ屁をサノスにかまします。

 

この時ヘイムダルは最後の力を振り絞ってハルクを地球へ送ります。

ソー以外の戦士たちはその場でやられてしまい、ソーは一人悲しみに暮れます。

 

場面は変わって地球。

ストレンジがいるサンクタムにハルクの変身が解けたブルースが落ちてきます。

 

場面は変わりトニーとペッパー。仲良くジョギングし、子を宿したことに歓喜する2人。

するとそこへ事情を聴いたストレンジがブルースと共に登場。久々の再会にトニーを抱きしめるブルース。かわいい。

 

既に戦っていたブルースは、奴が地球に来る目的とその計り知れない強さをトニーらに伝えます。

科学を武器に戦うトニーと、魔術を武器に戦うストレンジ。まさに水と油の二人なのか中々仲良くはいきません。

すると、外で異変が。

輪っかの形をした宇宙船が現れ、そこに、エボニー・マウとブラック・ドワーフがストレンジの持つタイムストーンを奪いにやってきます。

スパイダーセンスで危機を感じたピーターも、ネッドに騒ぎを起こしてもらった隙を見て、スクールバスから現地へ向かいます。

 

ここで、トニーが最新ナノテクノロジーを駆使したマーク50に変身。もうスーツを着るのではなく、胸のアークリアクターからスーツが出てくるんですねぇ。むちゃんこカッコイイです。

ブルースもハルクに変身しようとしますが、中々変身できません。

なのでエボニー対ストレンジ、ブラックドワーフ対アイアンマンでバトルが繰り広げられます。ここにスパイダーマンも参戦。師弟タッグついに実現です。

 

エボニーに捕らえられてしまったストレンジを助けるためアイアンマンとスパイダーマンは、宇宙船に飛び乗り大気圏へ。どんどん酸素が薄くなり意識を失いそうになりますが、アイアンマンが彼にアイアンスパイダースーツを送り装着することで難を逃れます。

子供は帰れ!と彼を地球へ送ろうとしますが、パラシュートが引っ掛かり結局二人は宇宙船の中へ。

 

アスガルド人が乗った宇宙船は冒頭で救難信号を送っており、それをキャッチしたガーディアンズたちはその場所へ向かっていました。

いつも通りノリノリ音楽を聞きながらピーターとガモーラは口ずさみ、ドラッグスが居眠り、ロケットはあくび、そしてグルートはゲームw

到着すると悲惨な状況を目にします。そこにソーがべたりと窓にくっつくことで彼を救助。

意識を取り戻したソーは彼らにサノスの事を話します。ガモーラがサノスの娘と知ったソーは彼女をいたわるんですが、そこへ割って入るピーター。俺だってマンオブザマンだぜと言わんばかりにガモーラにいいとこ見せようと張り合います。

ついにはソーのように低い声でしゃべりだし真似をする始末w

 

サノスの陰謀を止めるために一行はリアリティストーンを持っているとされるコレクターがいる星ノーウェアへ向かいますが、ソーは奴を倒すには新しい武器がいるということで、ロケット、グルートと共に惑星ニダベリアへ向かいます。

 

 

一方、マインドストーンを所持するヴィジョンは行方をくらませていました。なんとワンダと共にスコットランドで。

なんとヴィジョン、人間の姿になっておりました。もちろん変身ですけど。

遠くへ逃げようと話すワンダに、石が送る何かしらの信号に応えるべくいかなくてはと話すヴィジョン。

するとそこにサノスの手下、プロキシマ・ミッドナイトとコーヴァス・グレイヴが登場。マインドストーンを奪いに現れます。

 

深手を負ったヴィジョンをかばいながら戦うワンダ。するとそこに電車の影からキャプテン・アメリカ!

そして空からファルコン!暗闇からブラック・ウィドウ!

助太刀した彼らのおかげで窮地を逃れたヴィジョンたち。しかしヴィジョンの持つマインドストーンを守るために何とかしなくてはと、久々に本部へ。

 

そこにはリハビリと恐らくトニーの科学の力によって任務に戻れたローディーがロス長官と通信で会議中。そこに現れたスティーブ達をローディーに逮捕するよう命令しますが、ローディーは却下。この危機的状況にそんなことできっかよ!バカ長官!

 

そこにはブルースもおり、サノスの強さを必死に伝えます。科学者でもあるブルースはヴィジョンのマインドストーンを切り離す案を出しますが、政府の息がかかった場所ではないところでないとそれはできない、と話すとスティーブはワカンダに行くことを提案します。

 

 

再び場面は変わり、トニー達。弟子であるピーターにストレンジをどう助けるか尋ねると、「エイリアン」見たことある?と話します。

苦しい拷問に耐えるストレンジ。そこにアイアンマン登場。船に穴を開けエボニーを宇宙空間へ放りだし、一緒に外に出てしまいそうなストレンジをスパイダーマンが助けることで作戦成功。

制御できない宇宙船の中でどうやって地球へ戻るか、そもそも地球に戻っていいのか、地球に戻ってサノスを迎え撃てばニューヨーク決戦の時のように多くの犠牲者が出る、トニーは葛藤します。

だったらこのままアイツを待ち伏せして作戦を立てて奇襲しようじゃないか。ストレンジは石を守ることを最優先に作戦に乗り、船が向かう惑星タイタンへ向かいます。

 

 

惑星ノーウェアへ辿りついたガーディアンズたち。既にサノスはコレクターを踏みつぶしリアリティストーンの在り処を吐かせようとしています。

ここでドラッグスは積年の恨みを晴らすべく一人乗り込もうとしますが、マンティスの能力で難を逃れます。しかし倒れた物音でサノスに気付かれます。

ここでピーターが作戦を立てようとしますが、ガモーラが勢いよく飛び出しサノスの急所をナイフで突き刺し、サノスは倒れます。

あっけないなと思ったのもつかの間、それはダミーで別の場所から現れたサノスはガモーラを掴み人質にします。

前もってサノスに捕まったら迷わず私を殺してとガモーラから頼まれていたピーター。

涙を浮かべながらも銃口をガモーラに向けますが、サノスの持つ石の力で銃弾はシャボン玉に。

ガモーラを人質にしたままサノスは闇へと消えていきます。

 

 

再び場面は変わり、惑星ニダベリア。

ソーは新しい武器を作りにやってきましたが、星は壊滅状態。そこへ彼に襲いかかる一人の巨人。彼はエイトリというドワーフで、サノスが左手に付けていたガントレットを作らされたあと、星を滅ぼされていたでのす。

しかも腕を失っており新しい武器は作れないと嘆きますが、ソーは武器の作り方はお前の頭の中にある、それを俺たちがカバーすればいいと説得し、星の動力源を復旧させるべく行動に移します。

 

 

ガモーラは最後の石ソウルストーンの在り処を知っていました。しかしサノスは彼女を揺さぶるため前もって妹であるネビュラを拷問しており、それを彼女に見せることで吐かせようとします。

 

あらかじめ姉妹の会話を録音していたサノスはそれを聞かせることで、俺はお前に嘘は教えてない、だから嘘を見抜くのは簡単だと語ります。

 

ネビュラを助けるために正直に話してしまうガモーラ。惑星ヴォルミールにあるということで、サノスとガモーラはその場所へ移動。無事助かったネビュラはマンティスに惑星タイタンへ向かうよう指示し、自らも向かいます。

 

 

惑星ヴォルミールに着くと、一人の人物が彼らを待ち構えていました。

なんと「キャプテン・アメリカ・ザ・ファースト・アベンジャー」で死んだと思っていたレッドスカルでした。

 

ソウルストーンを手に入れるには愛する人と引きかえにしなければならない条件があり、ガモーラは罰が当たった、お前に愛する人なんていないと勝利宣言しますが、サノスは苦しい表情をしながらガモーラを掴もうとします。

 

サノスはこれまでガモーラに対し彼なりの愛情を注いでいたことが分かります。

崖からガモーラを突き落とし、ソウルストーンを手に入れるサノス。残る石はあと二つ。

サノスは惑星タイタンへ向かいます。

 

 

惑星タイタンでトニー一行は、ガーディアンズたちと出会います。

 

ストレンジは意志の力で未来を見ますが勝てる見込みはわずか。トニーの立てた作戦に聞く耳を持たないガーディアンズ。

ピーターは最低だけど俺の考えた作戦ならまぁまぁイケると豪語。

サノスを待ち伏せし、最後の望みに賭けます。

 

 

場面は変わりワカンダ。開国したことで許可なく入れるようになったワカンダにキャップ一行はティ・チャラらに出迎えられます。

 

シュリの技術を使い、ヴィジョンのマインドストーンを取り外そうと試みますが、既にサノスの手下が地球へとやってきます。

 

シールドを張っているため向こうもなかなか入れませんが、その時間を使って体制を整えるティ・チャラ達。

 

 

 

いよいよ決戦の時が近づく。

果たしてトニー達はサノスの急襲に成功するのか、ワカンダ決戦は無事勝利となるのか、それともサノスは全ての石を揃え指をパチンとしてしまうのか。

 

 

あ~~~~ほとんど書いてしまったぁ・・・。

 

サノスの物語

今回の映画、ヒーローたちの苦しい戦いと同時に、サノスがなぜ石にこだわり、星を滅ぼすのかを丁寧に描いていました。

 

彼の住む惑星タイタンは人口が増えたことで資源が底を突きかけていました。そこでサノスは人口を半分にすることで星を救うことを提案しますが、もちろん却下。

そこで強引に無作為に半分殺してしまうんですね。でもそれは手遅れで結果故郷は滅んでしまった。

そういった背景をセリフで語りながら、指パチンするだけで簡単に人口を半分にできるインフィニティストーンを集めることを考え実行していたわけです。

 

この先も全ての命を絶やさないためには貧富の差関係なく選別し半分にすれば我々は滅びることはないという、一見理に適っている考えにも聞こえるけどむちゃくちゃすぎる野望。

 

でも実際故郷は滅んでしまったわけだからどこか彼の言い分も理解できてしまう説得力。

 

そして娘への愛情も確かに持っていたという事実が判明。あれだけ意志に関係なくガモーラを殺人マシーンに仕立て上げておきながら、俺愛してたんだぜお前の事と。

どういう愛情だよそれ。

 

しかしながら貧しく育った彼女を救い育てたことは事実。ヴォルミールで見せた涙と苦悩は本物だったということです。

 

 

ただ一方的に悪というわけではないサノスの視点で見るとまた変わった映画に見えるのかもしれないですね。

 

意外な組み合わせ。

今回はアベンジャーズ初参戦組も混じる大規模な登場人物たち。

どんな組み合わせになるんだろうと思ってましたが、そう来たか!と。

 

やっぱり地球組と宇宙組で分かれるんだろうなぁと思ってたらえ、そこでそう組むの!?というサプライズ。

 

ソーとガーディアンズたちってのはまぁ予想つき来ますが、その後ソーとロケット、グルート組と、ピーター、ガモーラ、マンティス、ドラッグス組で離れ、ピーター組は、宇宙にいてしまったトニー、ピーター、ストレンジと組んで戦うってのは予想しませんでしたねぇ。

 

地球組も最初は、ブルース、ストレンジ、ウォン、トニー、ピーターの組み合わせ。

そこからウォンはいなくなり、ストレンジ、トニー、ピーターは宇宙へ、ブルースはアベンジャーズ本部へ向かう。

 

ヴィジョン、ワンダは、スティーブ、サム、ナターシャと合流し本部へ。そこでローディーと合流し、ブルースと共にワカンダへ。

 

ワカンダにはティ・チャラ、ホワイトウルフとなったバッキ―、オコエらがおり、決戦時にはナターシャとオコエ、ワンダで戦う強い女同士のタッグが熱かったですね。

 

結果、初期のトップ3である、アイアンマン、ソー、キャップは基本別々に行動していたことになりますね。

 

ユーモアもたくさん。

基本終始緊張感が漂う物語でしたが、見てる我々をリラックスさせるように随所にユーモアを入れていたのは良かったですね。

 

中々意見の合わないトニーとストレンジや、ソーに張り合うピータークイル。

意外とトニー主張するピーターパーカー、ハルクに中々変身できないからもう一人の自分に起こるブルース。

アイアムグルートに対し、アイアムスティーブ。

そんなグルートは未だにグレてて、だいぶ声がヴァンディーゼル寄り。

今から作戦いうから集まれーに対し、全く聞こうとしないドラッグス、からの長い沈黙にトニーため息w

私が捕まったら殺してとお願いするガモーラ、それを聞いてうなずくピータークイル。そしてキス。からのそこに1時間もいたドラッグスw俺は透明になるすべを身につけたと言いポリポリなんか食う姿に爆笑でした。

 

個人的な不満。

今回これだけの登場人物全てに見せ場を作り、壮大な物語を描くのは相当至難の業だったしよくまとめたなと思います。

もちろん楽しく鑑賞できたのですが、少々の不満もあります。

 

それはルッソ兄弟監督らしい作品とは到底思えなかったこと。

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」では、政治色を出し、スリラーチックに作り上げたことで、アメコミ映画に新しい風を吹かしたことがたかく評価され、「シビルウォー」では、どちらの正義も決して間違っていないことを前面に出しながら、復讐の連鎖をどうしたら止められるのか、またそれでも復讐してしまうのはなぜなのかという部分にまで追求し、結果帝国の崩壊は外ではなく中から簡単に滅びてしまうことを描くことで、ヒーローたちの結束の弱さを浮き彫りにし、それをサスペンステイストで描いたことで非常に満足のいく作品だったのですが。

 

そうやって過去作と比べると今回のインフィニティウォーは僕の感覚からすると、何か大きなテーマだったり、一言でいうとどんなジャンルに当てはまるのか、彼らを使って何を伝えたいのかといった、監督なりのメッセージやこだわりというのがあまり感じられなかったんです。特にアメリカの現状を裏テーマにするような作風で描くお方たちなので、そういったものが今回感じられず少々残念ではありました。

 

他には、こんなこと言うとファンから怒られそうですが、結果的にほとんどのことを徹底的に秘密にしていたことで、そこから解放された喜びしか満足を得られてなくて、一つの物語として観たら大したことなく見えてしまう薄い話だなぁと。

よく言えばシンプルなんですけど、登場人物多いせいで回りくどくなってますよね。

 

その原因として3つのグループを行ったり来たりするのでテンポがよろしくないといったところでしょうか。

大きく3つの視点を同時進行して描くから小波ばかりで盛り上がりもイマイチ。要所要所でアガるんだけど、結局は1つのエピソードで一旦終わって次のエピソード。これの繰り返し。

出来れば最後は大波として、ワカンダ決戦をもっと引っ張ってクライマックスをド派手にやってほしかったなというのはあります。ニューヨーク決戦のように。

その分他のエピソードを減らすなりしてもっとコンパクトにしても良かったとは思うんですが。

 

シビルウォーのしこりをここで取っ払ってトニーとスティーブを出会わせることは出来なかったのか。

それは次回作までお預けなんでしょうけども。

それとサノスが背負ったものから出来上がった悪に対し、ヒーロー側は何もまだ答えてないですよね。そういう対比も今回ないわけで。

 

ここに関しては全ての僕の不満は今回の映画が前編だからということで片付くんですけどね。

 

だからなぜ当初前後編だったのを、あえて分けたのかよくわからなかったです。

だって完結してないんだもの。結局前後編じゃんと。

 

そもそもお祭り映画なんだからそんな深いテーマを探らなくても全然楽しめるし、何より最強軍団がボッコボコにやられる姿を見るだけで、そんなこといってられない、早くアベンジャーズ4が見たい!って気にはなるので十分満足なんですけども。

 

最後に

ここには書いてないですが、結末は予想できない結末だったと思います。

マジで開いた口が塞がらない。

このあとどうなるんだ!エンドロール後のオマケのあれは!とうとう来るのか!アントマンとホークアイは!

あ~~~続きが早く見たい!

と、とにかくファンにはたまらない映画でございました。

 

アベンジャーズ、全滅。全滅?ま、まぁ全滅か…。

この後どうやってサノス倒すんだよ!!!

 

あ、ピーター・ディンクレイジさん良い役でしたw

というわけで以上!あざっした!!

満足度 次回作までお預け。

映画「君の名前で僕を呼んで」感想ネタバレあり解説 おさえきれないこの気持ち今涙ぐみそう。

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4月27日

君の名前で僕を呼んで

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 先日好きなハリウッド俳優ベスト10みたいなのがTwitterに流れてきましてね、それに対して「これいつの時代だよ?」って突っ込んだツイートに目が止まりまして。

要は超有名どころのスターばかりで、最近話題の若手俳優なんて誰も知らないってことがよくわかるランキングだったんですけども。

 

これがまぁ映画好きとしては悔しいといいますか、悲しいといいますか。

ジョニデ以降洋画で客が呼べるスターがいないわけですから、何とかかっこいいスターがいたら薦めたいというのが現状なんですけども。

 

 そんな中ですね、この人だったら女性陣がキャーキャーいうんじゃない?っていう、イマドキの塩系とでもいいましょうか、草食系とでもいいましょうか、メナードのビューネ君のような、毎日疲れたあなたをそっと包んで癒してくれる、そんな俳優さんが彗星のごとく現れまして。

 

その彼が主演の作品がこのたびアカデミー賞作品賞などにノミネートしたということで注目されてるんですね。

しかも作品の中身は避暑地での男性同士の恋模様ということで、BL好きの女性なら尚更必見の映画ではないでしょうか。

是非彼にはスターダムに乗ってもらって、久々に国内でもハリウッドスターブームが起きてくれたらいいなと期待を寄せております。

 

そんなこんなでも早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

作品情報

17歳と24歳の青年の、初めての。そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを綴ったアドレ・アシマンの同名小説を、イタリア人監督のよって映画化。

男女世代問わず誰にでも思い当たるような、胸の中にある柔らかな場所を思い出すようなまばゆい傑作として評価され、今年度アカデミー賞作品賞はじめ4部門にノミネート、脚色賞を受賞するr快挙を成し遂げている。

また主演のティモシー・シャラメ史上最年少で主演男優賞にノミネートしたことも話題となり、世界中が今後の彼に注目している。

 

「君の名前で僕を呼んで」オリジナル・サウンドトラック

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君の名前で僕を呼んで 【特典:寿たらこ描きおろしカバー&リーフレット付】 (マグノリアブックス)

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あらすじ

 

 

1983年夏、北イタリアの避暑地。

17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)と出会う。

彼は大学教授の父パールマン教授(マイケル・スタールバーグ)の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。

はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。

やがて激しく恋に落ちるふたり。

しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく……。(HPより抜粋)

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監督

今作を手がけたのはルカ・グァダニーノ

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 全く存じ上げない方なんですが、イタリアの映画監督さんだそうです。

ドキュメンタリーも撮ったり、自伝小説なんかも書くほどの才能の持ち主で、ヴェネツィア国際映画祭で審査委員も務めるほど国際的評価の高いお方。

ティルダ・スウィントンがよく作品に参加してるのが特徴でしょうか。

 

そんな監督の作品を簡単にご紹介。

ティルダ主演のサスペンス映画「 The Protagonists」で映画監督デビュー。

その後、当時17歳の女子高生が実体験を赤裸々に綴ったことで話題となった小説を映画化した「メリッサ・P~青い蕾~」、息子の友人との許されぬ情事におぼれていく上流階級マダムを描いた「ミラノ、愛に生きる」では、賞レースでもノミネートされる高い評価を受け話題となります。

そして、シチリアの孤島に恋人とバカンスでやってきた人気歌手の前に、元カノが子供をつれて現れたことで、愛蔵渦巻く人間模様から思いも寄らぬ事件へと発展していく、フランス映画のリメイク「胸騒ぎのシチリア」などを手がけています。

 

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次回作は、その後のイタリアンホラーに多大な影響を与えたとされるクラシックカルト映画「サスペリア」のリメイク作品を、ティルダとダコタ・ジョンソンを招いて手がけるとの事。

 

 

 

キャスト

主人公の17歳エリオを演じるのはティモシー・シャラメ。

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見てくださいこの美しいお顔立ち・・・。

日本でもファンが増えそうなタイプの俳優さんだと思うんですよ、ええ。

きっと出演作もこれから増えてきて、気がついたらどこぞのヒーロー映画に名を連ねるようなスターになるのでしょうか。

 

今回初めて彼を見ると思ったら、彼「インターステラー」でマシューの息子役で出演してたんですね~。どっちかと言うと父と娘の物語なのであまり印象がなかったんですが、まさかこんなに大成するとは。

 

そんな彼の出演作をご紹介。

ジェイソン・ライトマン監督が、ネット社会での他者とのつながりを求める人々を描いた「ステイ・コネクテッド~つながりたい僕らの世界」で映画デビュー。

その後クリストファーノーラン監督の「インターステラー」、年に一度顔をそろえるクリスマスの日を舞台に、それぞれが問題を抱えながらもひた隠して晩餐会をやり過ごすも相同に発展していく家族を描いた群像コメディ「クーパー家の晩餐会」などに出演しています。

 

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今後の待機作は、今年度アカデミー賞にノミネートした女優グレタ・ガーウィグの監督作品「レディ・バード」やウディ・アレン監督の新作映画にも出演とのこと。

 

 

 

 

そしてエリオと親密になっていく青年オリヴァーを演じるのは、アーミー・ハマー。

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これまで「ソーシャル・ネットワーク」のイケメンカヌー部の双子や、「J・エドガー」ではフーバー長官の片腕でデカプーとがっつり絡む演技で注目を浴び、「ローンレンジャー」では、ジョニデとコンビを組み、おいしいとこ全部持っていかれ、「コードネームU.N.C.L.E.」ではハゲかけヘンリー・カヴィルとコンビを組みイケメンスパイを演じてきました。

これだけの容姿がありながら、中々単体での主演作ってのがないので、改めて映画で主役を張るのって難しいことなんだなと彼を通じて感じますが、引き立て役としては評価されてるということなんでしょう。

今回もあくまでシャラメ君が主役ですから。

 

去年は「フリー・ファイヤー」と「ノクターナル・アニマルズ」で彼を見ましたが、今年は何作彼の出演作が公開されるのでしょうか。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

エリオの父、パールマン教授役に、「シェイプ・オブ・ウォーター」、「リンカーン」のマイケル・スタールバーグ。

エリオの母、アネラ役に、「サンローラン」、「僕とカミンスキーの旅」のアミラ・カサール

キアラ役に、「マラヴィータ」、「愛を綴る女」に出演したヴィクトワール・デュボワ

マルシア役に、「メゾン ある娼館の記憶」、「カミーユ、恋はふたたび」に出演したエステール・ガレルなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

男性同士の恋模様を89歳になる監督がどう描くのか。彼らの心理描写もみどころですが、イタリアののどかな避暑地といった風景も楽しめそうな今作。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

感想

痛みを葬るな!

まばゆい光と美しい緑の中で描かれる美しくも儚い初恋の物語でした!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて美しいんだ。

考古学教授を親に持つ主人公の前に現れた大学院生。

夏の終わりが訪れるまで彼と生活していくうちに、少しづつ芽生えていく恋愛感情を、主人公の細かい仕草や小道具などでもどかしさやとまどい、衝動、葛藤などをキチンと映すことで観衆に伝える演出に加え、北イタリアの照り付ける日差し、それに呼応して光り輝く緑と川のせせらぎが静かに心に染み入って、極上の初恋物語へと昇華していき、最後に語られる父親の言葉が全ての報われない人たちへエールを送る、狂おしくて儚くて痛みが溢れてるんだけど、確かに愛があった、君の勇気は決して無駄ではなかったと語ってくれる映画でございました。

 

 

最初から最後までため息が漏れるほど美しい風景、美形男子同士が探り合いながらお互いの気持ちを知っていく適度な距離感を丁寧に近づけていき、放たれる幸福感。そしてその後の押し寄せる痛み。

多感な十代の、それもわずかな夏の時間。

そこで起きた出来事をまばゆい光で優しく包み込んで永遠にしまい込んでしまいたくなる至福の時間だったように思えます。

 

その中でダメだとわかっていても止められないヤキモキした思いを随所で見せるティモシーシャラメの卓越した演技によって、忘れかけていた初恋のあの感じを見事に体現してくれた作品だったのではないでしょうか。

 

何というかお話としては、男と男、いわゆるゲイのお話ではあるんですが、もうここまで来ると美しい男同士の恋愛では括れないというか、男なんてただの記号でしかなくて、人間と人間が向かい合って愛し合うくらいのレベルにまで到達していて。

 

とにかくティモシーくんの少年ぶりとアーミーハマーの一通り経験した大人の色気と余裕が見事に歯車に噛みあっていて、欲しがる者と受け入れる者の対比とか、それがひと夏の恋と分かっていても、自分の事を好きな女子がいても止められない歯がゆさというか切なさというか、濃密でそれでいて繊細で、あぁあああぁああなんかもうベストカップルなんですよ!ええ。

 

娯楽大作好きな僕としては、正直こういうヨーロッパ映画っぽい描写の映画ってどこかダレるというか、退屈になっていく、眠くなっていく、なんてことがしばしば訪れるんですけど、この映画もちょっとそういう気分にさせる意味があるのかないのかよくわからない映像が所々あるんですけど、目が離せないんですねとにかく。

必ずどこかしらにエリオの視線や仕草や動き、言葉に幼いながらの相手を思うがゆえに取ってしまう部分がありまして、これが少しずつ重なることでエリオの恋に対する正直な気持ちだったり、そこから現れる苦しさが伝わってですね、こっちまで溜まらなくなるんですよね。

 

あ~俺もガキの頃あったよそういうもどかしい気持ち!なんかもう止められなくて枕に顔ツッコんで、あああああっ!!って叫んでたよ、どうしようもなくて、みたいな。

そういう経験した人たくさんいると思うんですよ、で、それって至って普通の事で、でもって今回相手が男ってことで秘密にしなきゃいけないわけですよ。時代が1983年ですから。今のようにオープンじゃない。

まして両親と一緒に暮らすわけですからプライベートなんか筒抜けですよ。

ああ俺もうどうしたらいいんだ!って。

でも最後に語る父親の言葉が胸に染みるんですよね。僕はほかの家族の親とは違って君を咎めたりしないと。その気持ちに正直にならないと、30歳までに心が崩壊するぞと。きちんと心と向き合って行動しろよ、それでダメでもいんだよと、痛みを葬るなよと。

父ちゃん最高じゃねえかと。

 

普通思春期を迎えた親父がこんなこと息子に言いますか。静観ですよ。でもちゃんと父ちゃん照れくさそうでしたけどしっかり息子のためを思って話してくれるんですよ。優しく。

僕はここ涙ぐんじゃいましたね。自分の息子を肯定してくれる親。

グッときました。

 

 

エリオのもどかしさとメタファー。

 

最初エリオはやってきたオリヴァ―に対して侵略者だっていうんですね。

これって今の自分の生活を脅かすような邪魔者みたいなニュアンスにも聞こえるんですけど、結果自分の心をしていった、って意味にも聞こえる冒頭のセリフ。

それから、知らぬ間に目で追いかけていき、バレーボールで肩に触れられることで一気に自分の中のモヤモヤに気付いていきます。見られたくなくてその場所をそそくさと逃げ出すのなんてモロですからね。

 

それからというもの、サングラスをかけてはオリヴァ―を見たり、彼がそのギターもう一回弾いて、というと、バッハの雰囲気を別の作曲家のアレンジで弾くことで、気を惹こうとする。実際は最初弾いたのを聞かせて聞かせてほしいオリヴァーはあれんじするな、バッハはバッハでやれと。

要はお前ひねくれてねえで素直になれ、とオリヴァーは言っているようでした。

 

段々エリオのモヤモヤもエスカレートしていき、パンツ一丁で股間をいじくりだしたり、アプリコットに穴を開けて、その穴にアレを突っ込んで自慰行為してしまったり、オリヴァーの洗濯物にあったショートパンツを頭からかぶって腰を動かそうとしたりと一見変態ではありますが、その全てが抑えきれないこの気持ちバーイT-BOLAN状態になっていました。

 

それから、彼らの部屋の構図も二人の心情を見事に表しています。

一番印象的なのは、バスルームが共通ということでそこを通れば行き来できる仕組みになっていて、エリオは互いの気持ちを知ってから扉を開けたままなんですよね。だから夜に帰ってきたオリヴァーが小便してる時扉は開いている=心を開いているという見方ができるんだけど、用を足した後、オリヴァ―は閉めてしまう。彼はまだエリオに飛び込もうとしないんですね。まだ早い、大人になれよと。行き急ぐなよと。

 

あとハエですね。

すごく気になったんですよこのハエ。股間いじってる時、あとオリヴァーと二人で出かけて道端で寝っ転がってる時。あともう一つあって忘れちゃったんだけどこのハエってのはエリオの気持ちのためらいの現れなのかなと。

ハエは周りをぶんぶん飛ぶ虫なので、まぁ鬱陶しいですよね。それを追い払おうとするエリオを紐解くと、君が今抱いている思いはよくない!っていう自制心なのかなと。

もっというとハエはオリヴァー自身なのかなと。

これを追い払うことでエリオはやろうとしていた行動を実行するので、なんかそういう風に感じました。

 

他にも野外クラブみたいな場所で別の女性とダンスを楽しんでいるオリヴァーを喫煙しながらじっと見てる姿なんて動揺の現れですし、オリヴァーが最初から身に着けていたダビデの星のネックレスは、エリオもオリヴァーと同じくユダヤの血を引いている家系ですが、エリオはほかの血が混ざっているからという理由でしてないんですけど、途中で身に着けていた。しかも母親にそれを見られている、ということはこの時点で母親はエリオの気持ちを知っていたのでしょう。

 

また今作は彫刻にもスポットをあてておりそれも何らかのメタファーがあるとは思うんですが、いかんせんおバカなモンキーですからその辺に関して全く知識がないのでわかりませんw

 

とにかく画で情緒を知らしめる監督の演出と、それを見事に演じるティモシーくんの卓越した演技が見事にマッチした映像の数々だったことは見れば納得の作品だったと思います。

 

 

最後に

冒頭から高音で奏でるピアノが、この物語の眩しさだったり初恋のきらびやかさ、若さ、危うさ、まとめて青春チックな雰囲気を醸し出しており、一気に没入できる素晴らしいオープニングで、ほとんどのBGMがピアノで彩られていて、それもまた画の美しさをさらに高めていたように思えます。

ティモシーくんのギター演奏も、長回しでいろんなアレンジで同じ曲を弾くテクニックも素晴らしいですし、言葉も英語やフランス語イタリア語などあらゆる言葉でセリフを言うインテリジェンスな面が映画にもハマっていました。

なんだこいつすげえな!

 

いかんせん彼ばかり目がいきがちですが、彼の相手役のアーミーハマーも見事です。

自分の気持ちを抑えられないエリオとは対照的に、余裕をもって誰とでも接しながら、エリオにそれとなくアプローチする大人テクニック。にもかかわらず、卵を割るのが下手くそ、というかあれ動揺を現してる?

そしてあの顔立ちでめっちゃ頭いいというのもピッタリ。

彼らだからこそ成り立つ美しさだったように思えます。

 

北イタリアで描かれた17歳による少年からちょっと大人への一歩を歩んだ、ひと夏の経験。ラストに魅せた表情は、恋の終わりの切なさとともに、ちょっと逞しさが垣間見える顔で締めくくられます。

僕らはそうやってちょっとずつ大人になっていったのでしょう。

あの頃の僕らをもう二度と経験することはできなくて、あの眩しい太陽と汗ばんだシャツ、そよ風に揺れる木々と青々とした草木の匂いと共に心に刻まれていたのかと思うと、今日はちょっとだけその思い出に浸りながら夜風にあたって一人酒なんてしたくなっちゃう、そんな思いにさせてくれる映画でした。

非常に素晴らしい映画でした。

というわけで以上!あざっした!!

レイター!

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10

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