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映画「シンクロナイズドモンスター」感想ネタバレあり解説 ダメ女×怪獣=アリじゃん!

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11月3日

シンクロナイズドモンスター

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去る9月17日に初めて「したまちコメディ映画祭」を訪れ鑑賞した作品がいよいよ公開です。

書いたのはだいぶ前になりますが公開と合わせてアップした次第です。

 怪獣とダメ女がシンクロして世界を救うというなんてステキなコンセプト!!しかもそれを愛しのアン・ハサウェイがやるのだから最高かよ!って話で。

しかも9月の時点でこの11月3日という日が、祝日という光に群がる虫のように話題作が集まり過ぎて、映画ファンとしてはクソ忙しい日になるだろうと踏んでどれか1本でも消化しておきたい、そんな時にこの「したコメ」を知り、足を運んだのであります。

 

というわけで一足お先に鑑賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

プラダを着た悪魔」、「マイ・インターン」で子育てやお仕事に悩む女性を演じ、世界中の女性の共感を得たトップ女優、アン・ハサウェイが主演、製作総指揮を務め、トロント国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭をはじめとした世界中のファンタスティック映画祭で話題を席巻した作品。

女子力ゼロのダメウーマンと怪獣バトルという全く対極にあるジャンルが見事ににシンクロした異色のエンタメ作品。

巨大怪獣を操るダメウーマンが、負け犬人生と世界の危機に立ち向かう!!

 

 

Colossal - O.S.T.

Colossal - O.S.T.

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

憧れのニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)だったが、失業してからというもの毎晩酒に酔って暴走し、ついには同棲中の彼氏ティム(ダン・スティーヴンス)に家を追い出されてしまう。

家も仕事も彼氏も失ったグロリアが向かったのは、生まれ故郷の小さな田舎町。 そこでばったり再会した幼馴染のオスカー(ジェイソン・サダイキス)に誘われ、グロリアはオスカーが営むバーで働くことになる。

グロリアが新生活への一歩を踏み出す中、衝撃のニュースが世界を駆け巡る。 韓国のソウルで突如巨大な怪獣が現れたというのだ。 テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、ただひとりグロリアはある異変に気付く。

「この怪獣、私と全く同じ動きをする…?!」舞い上がったグロリアは、怪獣を操り世界をさらなる混乱へと陥れるが、そこに「新たなる存在」が立ちはだかる―!(HPより抜粋)

 

 

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監督

今回監督を務めたのはナチョ・ビガロンド

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初めて聞く名の方です。

スペインの方だそうで、ファンタスティック映画祭などで知名度を上げ、今回アンハサウェイとの共作に至ったとのこと。

 

どんな作品を作ってきたのか簡単に調べてみました。

タイムトラベルを新しい切り口で描いた低予算SFサスペンス「タイム・クライシス」で長編映画デビュー。

世界中の映画祭で話題となり、宇宙人に侵略され地球最後の日になるかもしれない日に、奇妙な関係の4人によるもう一つの戦いを描いたSFコメディ「エンド・オブ・・ザ・ワールド地球最後の日、恋に落ちる」では念願のアメリカでの上映までこぎつけた。

その後も、サイコハッカーに狙われた女優と、彼女を救おうと奔走する青年を描いたサスペンススリラー「ブラック・ハッカー」では、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で観客賞にノミネートされ、他の映画祭でも話題となったとのこと。

 

ブラック・ハッカー [Blu-ray]

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キャスト

主人公のダメウーマン、グロリアを演じるのはアン・ハサウェイ。

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今やハリウッドにおいて彼女以上の美しさを持った女優はいません。偏見ありありですがモンキーはそう信じています。

そもそも今まで「プラダを着た悪魔」でダサ地味女から華麗な変身を遂げた女性を演じたり、「マイ・インターン」では女社長とママの二足のわらじで奮闘する女性を演じたりと、女性の憧れ的存在を体現したかと思えば、ガリガリの華奢な体と丸坊主頭で衝撃を受けた「レ・ミゼラブル」で会心の歌と演技で魅了したり、「ダークナイトライジング」では前進黒スーツのキャットウーマンでアクションもこなし、もっと前で言えば「ブロークバック・マウンテン」や「ラブ&ドラッグ」でヌードを披露したり、夫の性的嗜好に悩んだり、難病を持つ女性を演じたりと、とにかくいろんな役をこなしてきました。

 

そんな演じてきた役柄から彼女が酒浸りで家も彼氏もいないダメダメ女子をやるというイメージがありません。私生活はもしやズボラな人なのか?

 

彼女に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

待機作として、「インターステラ-」以来となるマシューマコノヒーとの共演で話題の映画「Serenity(原題)」、そしてあの「オーシャンズ」シリーズを女性のみにしてリブートするという話題作「Ocean's Eight(原題)」が控えています。

 

 

 

 

グロリアの幼馴染、オスカーを演じるのはジェイソン・サダイキス。

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元々はコメディアンとして「サタデー・ナイト・ライブ」で活躍されていたそうですが、この方といえば、もちろん「なんちゃって家族」でしょう。

 

なんちゃって家族 [Blu-ray]

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いい歳してマリファナの売人として仕事している主人公のミスにより、落とし前として麻薬をメキシコから運ぶ羽目になったが、国境を超えるという難題をクリアするために思いついたのは、訳アリばかりを集めた疑似家族だった。

 

もうですね、コメディ映画は日本で流行るのが難しいんです。自分もぶっちゃけ劇場での鑑賞をスルーしてしまい、口コミでこの作品を知りました。自宅での鑑賞でしたが、非常に面白かったです。

とにかく疑似家族というなんちゃってから始まった欠点在りありの彼らが一連の旅をしていくことで、少しづつ絆を深めていくんですよね。

めっちゃベタなんですけど、このベタさがものすごくいいんです!ちゃんとカタルシスがあって、ユーモアが満載で、それでいて成長過程も全員に用意されている。その年のベストに挙げている人も結構いたのですが、納得の作品です。

 

彼はほかにも、パワハラセクハラバカハラ上司を排除すべく計画を立てるも事態が急変していくコメディ映画「モンスター上司」や、人気アプリゲームの映画化「アングリーバード」では主役のレッドの声を担当するなど今ノリノリの俳優であります。

 

今後はアレクサンダー・ペイン監督の新作映画「ダウン・サイズ」に出演、来年3月に公開予定です。

 

 

 

他にも、グロリアの恋人ティム役を、今年一番動員数の多かった洋画「美女と野獣」で野獣を演じたダン・スティーヴンス、ジョエル役に「セッション」、「ブリッジ・オブ・スパイ」に出演していた注目の俳優オースティン・ストウェル、ガース役に、「シン・レッド・ライン」、「リンカーン」などに出演していたティム・ブレイク・ネルソンが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如現れた同じ動きをする怪獣。グロリアはどんな悪戯をし、そしてどんな危機に立ち向かうのか。また、どんなユーモアが散りばめられているのか。ダメ女子あるあるは沢山出るのか?

ここから鑑賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

コメディというよりもダメ人間の成長ドラマ!アンが好きな人も怪獣好きも楽しめる1本!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B級ならではの面白み。

彼氏に家を追い出され田舎へコソコソ帰ってきてしまったグロリア。それと同時にアメリカの裏側韓国で怪獣が出現。たまたま見ていたニュース映像で自分と同じ癖を持つ怪獣にどこか心当たり。

気になっていろいろ試したらやっぱりそうだった!アタシと怪獣がシンクロしてる!!

 

怪獣というSF要素とダメ女の堕落と更生というヒューマン要素を、アメリカの田舎と韓国の都会という全く真逆の場所から世界観を構築させていく、ミクロとマクロをうまく活用した、低予算ならではのアイディア勝負で見事に描いた作品でありました

 

この怪獣はある一定の時間、一定の場所でないと出現できないという設定を入れることで、田舎町の住宅街にある公園というとてつもなく狭いフィールドと、韓国のビルが立ち並ぶ繁華街という、ここで災害起きたら絶対やばいじゃんて場所をうまく繋げ、地球の裏側で起きている大惨事と、アメリカの閑散とした小さい町の小さい公園の対比をうまく表現していました。

 

何がうまいって、怪獣のほうをメインにした映像を作るとCGでお金がかかるから、役者を動かすことで、あたかも怪獣が暴れてるように感じさせる工夫が見事だったんですよ。

 

グロリアが公園で何か動くたびに、それを家のテレビで見ている人の叫び声や驚嘆する声を入れることで、今韓国の街がどうなっているのか想像させながら見せるというものだったり、

敵との直接対決でもやはり公園シーンをメインにし、劣勢のグロリアにテレビを見ている住民の反応を入れて、その戦いぶりをよりリアルに感じさせるためスローモーションにして映したりしてなど、臨場感を出すのが上手いなあと。

 

要は住民はテレビの中継でしか状況がわからないんですよ。

実際の戦いはあんたらが住んでる裏の公園で繰り広げられてるのに。

今人生の絶頂期なんだからやりたいことやらせろと考えてる敵と、その身勝手な行動によって悲鳴を上げてる韓国の人たちを守るために金的やら猫パンチで攻撃する姿が、大人のつかみ合いのケンカ程度のものなんだけど、そこそこ必死にやってる感じもまた面白いし、この違和感を無くして臨場感を醸し出す手法、これが素晴らしいんですよ。

 

 

じゃあ我々は韓国でどういう状況なのか全くわからないままなのか?ってことは全然なくて。オスカーやガースが持ってきたタブレットや携帯越しから覗くことができるので、人を踏まずに歩く姿が本当に踏まずに歩いてるのか、とか、道路に文字を書く怪獣の姿とか、難しい細かい部分はちゃんと見せてくれるので、伝わりやすかったですね。

 

 

 

 怪獣って何のメタファー?

これは恐らく、酔っぱらってばかりの堕落した生活を続けている自分の「負」の部分の象徴ではないでしょうか。

もしくは、酔っぱらって二日酔いした時の後悔の「念」みたいなもの。

 

最初こそ彼女はこれに気づき、仲間に披露するんですが、もちろん酔っぱらってます。だからふざけた動きをしてシンクロしていることを楽しむんですね。

ですが、このふざけた行動により過ちを犯すことで彼女は我に返るのです。大変なことをしてしまったと。

 人は酔っぱらうとこんなにもほかの人たちに迷惑をかけているんだよ、とでもいうのでしょうか。

 

これを機にこんなことやめようと思うんですが、ここで宿敵が登場してしまうんですね~。

 

 ちなみにこの敵ですが、グロリア同様あることがきっかけで、自分もロボットとして活動できることを知るんです。

そして都会でライターとして成功していたグロリアを妬んでいたわけで、その彼女が仕事で失敗し、田舎に舞い戻ってきたことに、どこか勝ち誇ったかのような態度なんですよ。

だから自分の配下においてふんぞり返ってるんですけど、グロリアはある男性と一夜を共にしてしまうのを知ってしまったことで怒りが頂点に達するんです。

 

そこからはもう敵のやりたい放題が続きます。

 

グロリアは自分の失態に気づいて正気を取り戻そうと努力しますが、その人物は全く気付かないんですよね、自分がやっていることを。

正確に言うと、理解はしてるんですが、プライベートでは順風満帆ではない、ただでさえ閑散とした田舎町から出ることもできない、だからお酒に逃げて毎晩飲んだくれて現実逃避してるわけで。

 

いったいグロリアはどうやって敵を倒すのか。

クライマックスをぜひご堪能あれ。

 

 

 やっぱりアン・ハサウェイは可愛い。

 

モンキー的に一番の見どころは、やはり彼女のルックスに尽きます。

今までの彼女の役柄とは全く違う役ですよね。

仕事もない、彼氏に捨てられる、酔っぱらい。典型的なダメ女。

要はシャキッとしてないわけです。その心の緩さが服装や髪型から見て取れるんじゃないかと。

いつかのPUFFYのようなパーマの取れかけた重~いロングヘアー、カーキのコートにクロのスキニージーンズといったラフなファッション。

「プラダを着た悪魔」や「マイ・インターン」の時のファッションアイコンだった彼女とは真逆ですよね。

でもそんなアンもまたいいんだこれがw

 

二日酔いの気だるそうな顔もかわいいし、頭ポリポリするしぐさもかわいい。ファイティングポーズ姿も、シンクロしたことに気づいた驚きの表情も、、シンクロしながら腰をフニフニくねって踊るのも、今まで見たことない姿にときめいて仕方がないです。

 

 

 

最後に

ここが良かった!ってのを書いてみましたが、総合的に見るとコメディという要素が弱く、クスっと笑える部分は多々あれど、そこまで手を叩いて笑えるほどではなく、一人の女性の再生物語というヒューマンドラマのほうが的を得ているかもしれません。

 

そしてこの映画を見て嫌だったのは、一人馬鹿みたいにケタケタ笑う「ゲラ」が会場の空気を乱していたからです。モンキー的にはこの「ゲラ」に関してはどちらかという好意的です。ほんとに面白いのにみんなが笑うのに躊躇してるときなんか、こういう方がいると会場は暖かくなるからです。

 

ただ時としてそれが逆効果になるときもあります。まさにそれがこの映画を鑑賞してる時でした。ぜひ空気を読んでほしいのです。そのゲラが大笑いしてそれが派生するなら続けてもいいでしょう。ですがそうでないときは弁えることを知ってほしい。

 

オレ超楽しんでる!!みたいな主張だけの笑い声はしゃべってる奴と同等ですから。

 

帰る途中、お客さんそれぞれが彼の笑いに不快感を露にした会話が後を絶えませんでした。

 

 

とにかく、彼女がなぜこんな映画の製作に携わり、主演まで務めたのか、色々ひも解いてみると面白いかもしれません。自分はしませんがw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10


映画「マイティソーバトルロイヤル」感想ネタバレあり解説 終始笑いに富んだポップコーンムービー!

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11月3日

マイティ・ソー バトルロイヤル/ソー・ラグナロク

 

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アベンジャーズならぬリベンジャーズ結成へ!ソー第3弾は、「シビル・ウォー」に参戦できなかったソーの逆襲とでも申しましょうか、彼を中心に暴れ回る超エンタメ映画になってそうな予感であります。

今回この「バトルロイヤル」という日本用のサブタイトルに、twitterでは否定的な意見が多数ツイートされていましたが、モンキー的にはですね、ラグナロクよりかはこっちの方がお客さん入りそうだなぁと。

 単純にそう思いません?良いか悪いかは別にして。

やっぱりいっぱいお客さん入って欲しいじゃないですか、マーベル映画なんで。

というのもですね、最近ではマーベルキャラクターのTシャツがユニクロなどで販売されることが増えたじゃないですか。

で、自分も欲しいなぁと思ってお店を覗いてみると、人気のキャラは売り切れなんですよね。

で、何が残っているかというと、ソーとハルクなんですよ・・・。

だから!!マジでこれを機に人気になってほしいのであります!!!

 

アベンジャーズで1,2を争う強い奴らがタッグ組んで、ムジョルニアを片手で壊しちゃう頭角だらけの女と戦うんだぜ!!面白そうじゃねーか!!

というわけでいつも最速上映かまして来ましたよっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

マーベルコミック原作「マイティ・ソー」の実写映画3作目にして、マーベル・シネマティック・ユニバース代17作目。

前作「ダーク・ワールド」以降のソーと、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」以降行方をくらましていたハルクがタッグを組んで、宇宙最強の敵に立ち向かう。

 

 

マイティ・ソー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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Thor: Ragnarok (Original Motion Picture Soundtrack)

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あらすじ

 

 

アベンジャーズの一員として、地球を守るために戦ってきたソー(クリス・ヘムズワース)の前に、邪悪な敵・ヘラ(ケイト・ブランシェット)が突如現れる。

ヘラは、アベンジャーズのメンバーですら持ち上げることのできないソーの最強の武器ムジョルニアをいとも簡単に破壊し、圧倒的なパワーでソーを宇宙の果てに弾き飛ばしてしまう。

遠く離れた星で囚われの身となったソー。ここを脱出するには、この星で絶対王者として君臨するチャンピオンとの1対1の命がけのバトルに勝たなければならない。

だが、ソーの前にチャンピオンとして現れたのは、かつて共に闘った仲間のハルク(マーク・ラファロ)だった。

果たして、史上最強の敵からソーはこの世界を守ることができるのか……。(Movie Walkerより抜粋)

 

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監督

今回製作にあたって白羽の矢が立ったのはタイカ・ワイティティ

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すごい名前ですね~。ニュージーランド出身の方だそうです。かなりお茶目で親しみやすそうなお方に見えますが。

 

全く知らない方なので、今までどんな作品を手掛けたのか調べてみました。

監督以外にも俳優やコメディアンとして活動されてるそうで、実は本作にも出演しています。

2004年に発表した「Two Cars,One Night」がアカデミー賞短編映画部門にノミネートされたことで、世界に知られるようになります。

その後、大学時代コンビを組んでいたジェマイン・クレメントと共同監督として製作した作品で、現代社会で共同生活を起こるバンパイアたちの楽しい日常を、俳優達のアドリブやモキュメンタリーを取り入れて描いたコメディ「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」 がトロント国際映画祭はじめ各映画賞で話題になりました

2016年には、ニュージーランドの作家バリー・クランプの原作小説を映画化し、ひょんなことから老人と反抗的な少年が山奥で逃避行を繰り広げるサバイバルな映画「Hunt for the Wilderpeople」を製作。

一貫してコメディ要素の強い作品が多いようなので、本作にも監督の笑いが散りばめられていることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

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今回も登場人物多いんで手抜き。左上から。

 てか、公式が結構ネタバレかましてるんでご注意を。

 

 

 

  • ソー(クリス・ヘムズワース)

 

アベンジャーズで”最もアツい”雷神

アスガルドの王子。武器はムジョルニアと呼ばれる究極のハンマー。ヘラによって破壊され、惑星サカールに飛ばされてしまう。現地で囚われていたが、オーディンが予言した「世界の終わり」を阻止するため、アスガルドへ向かう。(HPより)

 

予告の最後で、自分で黒龍波を食った飛影(幽遊白書より)を思わせる、雷を浴びたソーがめちゃめちゃ気になります。 これまで明確にパワーアップしたキャラがいないので、このソーがそうなるのかなぁと期待しています。

 

  • ハルク/ブルース・バナー(マーク・ラファロ)

 

アベンジャーズで”最もピュア”な怪物(モンスター)

研究者ブルース・バナー博士が実験の際、大量のガンマ線にさらされた結果、DNAが進化。感情が怒りに触れるとアドレナリンが活性化して、最強の超人・ハルクに変身する。アベンジャーズの一員で、ともに戦ったソーは盟友。クインジェットでサカール星にたどり着くが、グランドマスターに操られ格闘大会の王者として日々をおくる。(HPより)

 

アベンジャーズでソーと互角、いやそれ以上の力を持つハルクが満を持しての登場です。「エイジ・オブ・ウルトロン」で喪失感を抱いたままどこかへいってしまったバナー博士。

どうやってあのコロシアムでソーとハルクが戦うような流れになるのか気になるなぁと思ってたら、ちょっと待て。あのクインジェットは宇宙空間もいけるのか?キャラ説明でさらっと書いてるけど詳細が気になります。

 

  •  ロキ(トム・ヒドルストン

 

宇宙一の裏切り王子

ソーの弟。だが、2人に血縁はない。ソーが留守の間を見はからってオーディンを地球に追放、自らオーディンになりすまし、アスガルドを統治した。嘘や裏切りは日常茶飯事。ハルクに叩きのめされた過去があり、以来、彼を天敵と見なしている。(HPより)

 

 ソーにはやはり彼が出てこないと意味が無い。今回もまた協力しては裏切る、期待通りの活躍を見せてくれるのでしょうか。ハルクがいるからビビッて終わりかなw

 

  • ヘラ(ケイト・ブランシェット)

 

復讐に燃える美しき死の女神

死を司る女神として恐れられる、美しすぎる最強の敵。変幻自在の能力を操り、ソー自慢のムジョルニアをあっさりと破壊する。オーディンによると、世界を滅ぼすほどの破壊力を身につけているという。そのオーディンを恨み、アスガルド崩壊を目論む。復讐に燃えるのは理由があり、ソーとの因縁も匂わせる。

 

コメディ映画撮ってた人が監督なんですよね。これただの予想なんですけど、この復讐の理由がしょうもない気がするんですよねwとにかくむちゃくちゃ強そうなのは予告から見てわかりますので、その強さにしびれたいですね。

 

  • ヴァルキリー(テッサ・トンプソン

戦闘力MAXの女戦士

ヒューマノイドを装って、賞金稼ぎとしてソーを捕縛。グランドマスターに売り渡す。大酒のみで暴れると手がつけられないが、実は女性らしくキュートな面もある。(HPより)

 今回初登場の女性戦士。今回ジェーン登場の気配がないので実質ヒロイン?

 

  • オーディン(アンソニー・ホプキンス

ソーの父であり偉大なる王

ソーの実父。アスガルドの王。全能の神でもあり、この世のすべてを見通す力を持つ。ロキに記憶を消され、地球に追放されていたが、ドクター・ストレンジによって発見され、記憶を取り戻して「世界の終わり」を予言する。ヘラとの間には根深い因縁がある。(HPより)

 前作「ダーク・ワールド」のラストで、オーディンの正体が変身したロキだったわけですが、一応生きてたんですね。ヘラとの因縁とは一体。

 

  • ヘイムダル(イドリス・エルバ

ソーの国の誇り高き守護神

アスガルドと地球をつなぐ架け橋ビフレストを守っていた、最強の番人。ロキの謀略で氷漬けにされたこともあるが、その強さは指折り。今作ではアスガルドの民を守るため、ソーたちとともに派手に戦う!(HPより)

 兜取ったら一瞬誰だかわからないですねwちゃんと全作出てるんですが。

 

  • グランドマスター(ジェフ・ゴールドブラム) 

格闘マニアのクレイジーな独裁者

宇宙の辺境にある惑星サカールを独裁する統治者。格闘大会を主催し、服従ディスクで支配下に置いた絶対王者ハルクの挑戦者として、ヴァルキリーからソーを譲り受ける。なお、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場するタニリーア・ティヴァン/コレクターとは兄弟である。(HPより)

 今年5月に公開された「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」のエンドロールで踊っていたのは彼でございます。どういう繋がりなのかって、コレクターと兄弟でしたか。

 

  • スカージ(カール・アーバン

アスガルドでも屈指の強さを誇る戦士

ヘイムダルに代わって、アスガルドと地球をつなぐ架け橋ビフレストの番人を務める。ヘラがアスガルドに入国して以降、王家を裏切って彼女の手下となる。(HPより)

 

  •  ホーガン(浅野忠信

アスガルドの三勇士=ウォーリャーズ・スリーの一角

ソーに忠誠を誓い、命がけで守ることを信条とする。ソー不在の中、アスガルドの危機に軍を率いて立ち上がり、ヘラと戦う。(HPより)

 他の二人は出ねえのか。

 

  • コーグ(タイカ・ワイティティ)

惑星サカールの囚人

グランドマスターの独裁に反対し、革命を企てて投獄されている。ソーとは獄中で出会い、お互いの理解を深める。その縁で、アスガルドを守る戦いに参加する。(HPより)

 これ監督自身です。一笑いありそうw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

復讐に燃える最強の“死の女神”ヘラ VS. マイティ・ソー率いる型破りのチーム“リベンジャーズ”、シビルウォーにはみ出された彼らが一体どんな戦いが繰り広げられるのでしょうか!こじんまりせず大暴れして欲しいですね!すごすぎて胃もたれしそうだなw

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

ソー・ミーツ・ユーモアっ!!!笑い要素てんこ盛りへと路線変更した超娯楽映画でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とにかく笑った。

シビルウォーから漏れたアベンジャーズ最強の二人が共闘し、故郷アスガルドを死の女神の魔の手から救うという、超シンプルな内容を、非常にどうでもいいやりとりでユーモア描写を強化し、今まで王の息子と一般人というロミジュリ的恋愛ベースで暗いテイストの過去作から大きく路線変更した非常に笑えて楽しい作品でした。

 

 

まず特筆すべきなのは、ユニークに飛んだ笑いの部分です。

前作ダークワールドでは、クライマックスのバトルでの星々やあらゆる場所を行ったり来たりが楽しかったので、若干のユーモア修正が垣間見えたわけですが、今作は一転して最初から最後まで笑いっぱなしの内容でした。

 

それはもう冒頭から匂わせていて、いきなり鎖でグルグル巻きで捕らえられたソーが、これまでの経緯を自分で語りながら始まるというのもの。

敵がひたすら怒りをぶちまけているのに、自然に鎖が動くせいで、ぶら下がった状態の自分の体を固定できず、肝心の話を正面を向いて聞けないという件が最高ですw

しかもこれを2階もかます天丼ぶり。まぁ1回やったらこれもう一回来るなって予感はしてました。

 

そんなオープニングを皮切りに、アスガルドへ帰れば、ロキの銅像が立っていて、その下で親父オーディンが、自分たちの息子の悲劇を激にした芝居を観ているというアホっぷりw

ここで、ん?となりますよね?だって、前作のラスト、ロキがオヤジに化けていたんですからあれ?ってなるんですけど、結果ソーのいない間にロキガオーディンに成りすまして幅を利かせていたわけで。

で、ここでまさかのサプライズ!!!!このオーディンが見ている芝居でロキの役をやっている人物がめちゃめちゃサプライズでした!!!まさかのあの人がアメコミ映画に初出演ですw一瞬髪の毛が黒いロン毛だから気づかなかったのですが、ちゃんとみるとあれ?ウソっ!?何やってんだよお前!!wwwと。

是非その目で確かめてみてください。あのブタメンです。

 

 

その後、父を探しに地球へワープするんですけど、このワープして地球へ行くまでの編集をエドガーライトよろしく、チャッチャッっと見せる編集でテンポよく場面転換し、私服で地球に到着。

通行人と一緒に写真を撮る茶目っ気ぶりを見せながら、さらっとジェーンとの恋の終わりを告げるセリフ。あ~やっぱり駄目だったか・・・。

 

するといきなり、魔法陣がロキの足元を囲み、ロキ真っ逆さま。紙切れを見ると、ブリーカーストリート177Aの文字。

キターーーーッ!!!ドクターストレンジの登場です!!

非常に短い出演ではありましたが、「ドクター・ストレンジ」のオマケシーンでのやり取りを中心に、2人のベタでコミカルなやり取りが楽しいシーンでした。

ストレンジがロキのことを危険人物とみなしていたため彼の異次元空間に閉じ込めてたと思ったら、30分も落下していたというオチは爆笑でした。

帰るときに魔術で傘にされたムジョルニアを呼ぼうとすると、上の階からガラスの割れる音が。

下を見てしかめっ面をするストレンジにお察しします。

 

 

こんな感じでですね、とにかく笑いに徹したやり取りを沢山入れながら本筋を進めていくんです。

 

 

ハルクとのやりとりが楽しい!

今作の最大の盛り上がりは何といっても、「エイジ・オブ・ウルトロン」以降行方知れずだったブルース・バナー=ハルクとの再会、そしてチーム結成だと思います。

 

ヴァルキリーによって囚われの身となり、グランドマスターのいる惑星サカールでのバトルイベントに強制参加させられるソー。

その最強王者として君臨するのがハルクだったわけで、ソーも存在を訴えて思い出してもらうんですが、ハルクは戦うことで頭がいっぱい。

何とかして気をなだめようとソーが思いついたのが、ナターシャ(ブラック・ウィドウ)がハルクを手なずける際にやっていた一連の件。

はい、思い出してください。「エイジ・オブ・ウルトロン」でオープニングとクライマックスで、戦いが終わるとハルクを落ち着かせブルースに戻す役目をナターシャが担っていて、「日は沈むわ」といいながら近寄り手のひらを撫でるという方法を使うんですが、これをソーがやるんですね~w

あんな泣けるシーンをお前がやるなwwナターシャだからブルースに戻れるんだよwまさかのギャグにしてしまうなんて!!

 

ちなみにこれこの後3回くらいやりますwやる度に笑ってしまいます。

 

そして、ここでもうひとつ思い出してもらいたいのが、「アベンジャーズ」。ロキはハルクを使ってアベンジャーズの解体を目論んでいたのですが、結果作戦は失敗に終わり、ハルクにボッコボコにされたんですね。

実はロキはこれが未だにトラウマになっていて、この戦いをVIP席で見ていて、彼が出た途端身震いするんですね。これが最高に面白く、明らかに動揺しているロキの姿がかわいくもあり、自業自得だろとも思ったり。

 

戦いの後はなぜか同じ部屋でブルースには戻らずハルクのまま。しかもハルクのまま風呂に入っているwもちろん素っ裸なので、ソーは局部を直視。ソー曰く相当デカいようですww

そこで、何とかここから脱出してアスガルドを救う手助けをしてほしいと頼むんですが、ハルクは拒みます。

 

ハルクは地球に嫌われていると思い込んでいて、これを言うとへこむんですね。なんかかわいい。

それでも、ソーが俺とお前は強いみたいな主張をすると、ハルクは俺が炎でお前は水、いや俺も炎だよとソー、いや俺は燃え盛る炎、お前は小っちゃ炎、とへこんでも自分最強論を一歩も譲らないんですねw

 

てかハルク、しゃべられるんですよ普通に。これどうやらブルースとは別人格みたいで、要は今までしゃべられたんだけどそのシーンがなかったという風に見たほうがいいのかなと。そこんとこ一切説明なかったんでわかりませんが。まぁ言葉は理解してましたからね、しゃべられたとしても何ら不思議ではない。

 

で、ハルクは行方をくらました後、乗っていたクインジェットによってサカールにたどり着いたんですが、そこからずっとハルクだったことがわかります。

このクインジェットに乗って惑星からの脱出を試みるんですけど、ソーの指紋と声紋認証が読み込まないんですね。ソーといってもブッブー、雷神といってもブッブー、最強アベンジャーといってもブブー。ここは機転を利かしトニーが作ったということで、サーファー乗りと言うとようやくロック解除。トニーのやることはいちいち悪ノリですw

まぁこの後、ブルースが指紋と声紋認証すると、AIの方から最強アベンジャーといてくれます。残念なソーw

 

 

他にも、クインジェットの機内にあった私服がトニーのしかなく、仕方なく切るんだけどズボンのサイズが小さくて、何度もせがれいじりをするブルースや、いつでも最強を自負する意地の張り合いをしながらも互いを讃えあう2人のやり取りが妙に可愛くも見え、お前らイチャイチャし過ぎだろと。

 

 

 

ソー弱すぎじゃない?

まぁ今回ヘラのあまりの力に太刀打ちできないソーだったわけですが、それもそのはず彼の恋人的存在でもあるムジョルニアを、ヘラのバカ力によって壊されてしまい、素手で戦うしか術がなく、かなり四苦八苦していたのであります。

 

一応ですね、彼は神です。神だからこそこれまでの戦いで強さが目立っていたわけで今回どうしたもんかと。

オープにングでのバトルはですね、このムジョルニアを駆使して戦う様が見られる唯一にして最後のムジョルニアでの戦いだったわけですが、これあってのソーだよなぁと思ってみてたわけです。

 

で、簡単にムジョルニアを壊されてしまい、その後どうなったって、簡単にすかべんじゃーに捕まるし、首元に付けられたピップエレキバンみたいなやつでスイッチ一つで電流ビリビリになって身動き取れないし、それのせいで椅子に施錠させられたり、部屋から出れないしとちょっと情けない姿が多かったです。

 

逆に考えればこのムジョルニアが無くなったことで真の強さを発揮できたし、いろんな武器を持って戦うソーが見られたのは大きな収穫です。バズーカだったり、斧だったり、二刀流なんかも見れます。

 

逆にヘラは強すぎ。

今回今までで最強の敵と宣伝で豪語していただけあって、ヘラとソーとの力の差は歴然でした。

ロングヘア―をかきあげると、あのツンツンヘアーに変身して戦闘モードになるんですけど、パワーというよりかは魔術的な力の強さですかね。

地下から大きなつらら状態の岩をガンガン投げつける力だったり、接近戦でもアクロバティックで身のこなしの軽い回し蹴りやらヤリまくって兵士たちをいとも簡単にやっつけてしまう。

永久にに燃え続ける炎を使って、地下奥深くに眠る死者を甦らせる能力も備えており、とにかく圧倒的。

 

いったいどうやって倒すのか。真の強さを解放したソーは太刀打ちできるのか。意外な結末はもしかしたら賛否あるかも。個人的にはアリでしたけどねw

 

 

小ネタも満載。

今回アイテムがチラっと映っていましたね。

アスガルドの王宮の保管庫には「アベンジャーズ」で回収したコズミックキューブがあったり、ガラクタ扱いされたインフィニティガントレットも映っていました。ヘラ曰く偽物といっていたので、本物ではないとは思いますが。

この保管庫にあるものを取りに行ったロキがコズミックキューブを見つめるんですが、アイツもしかしたら盗んだか?

 

他にも上記で書きましたが、地球での恋人ジェーンとの別れ、クインジェット側から見たナターシャとのやり取りなど、色々描かれていたように思えます。まだ気づいてない箇所もあると思うのでもう一度見に行きたいですね。

 

そしてエンドクレジット後のオマケですが、次回作「インフィニティ・ウォー」へと繋がりそうなシーンでした。

ぶっちゃけあれが何なのか確信は持てないんですが、まぁ宇宙空間での部分なのでなんとなく察しはつくかと。

そちらにもご期待ください。

 

予告と違う3つの部分。

普通に見ていてあれ?こんなシーンだったか?と思った部分が少なくとも3つありました。

1つは、ヘラがムジョルニアを破壊するシーン。予告では、すでに崩壊しかけたようなアスガルドらしき場所が背景だったのですが、本編では地球の海が見渡せる崖の上の草原でした。

2つ目はハルクとの対決シーン。予告では2人が飛びかかってハルクにアッパーをかまそうとして終わるんですが、本編では武器を持ったソーがハルクの顎めがけて飛びかかるものでした。

そして3つ目。これはクライマックスで真の力を発揮するソー。予告では雷を浴びたソーの姿が映っていますが、本編では、右目をヘラによって失っており、実際には両目でなく片目しか見えてない状態。なので、雷を浴びて目が光るのは両目でなく片目だったんですね。

恐らくはネタバレを恐れての編集だと思うんですが、1つ目は全く違うので驚きでした。

もしかしたら他にも予告とは全然違うがあるのかも。

 

 

GoGからのソー。

今年は5月に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」(以下GoG)が公開されまたもやファンの心を鷲掴みにした作品だったのが記憶に新しいところ。

今回のソー・バトルロイヤルをみて、そのGoGを意識した演出だったなぁと感じました。

今作は80年代テイストのBGMがふんだんと使われており、シンセサイザーを使ったディスコチックなサウンドが非常に効いていたように思えました。

それに加え、今までアスガルドというちょっと中世っぽい雰囲気だった世界観が、別の惑星に舞台を移したことで、一気に宇宙モノ近未来ものSFモノに切り替わったように思えました。

さらに言えば、配色がです。鮮やかでビビットな色遣いでして、各キャラのポスターの配色をを見れば一目瞭然なんですが、とにかく多彩な色を使って派手に描いてたんですね。

で、極めつけはこのユーモア演出の多さです。

 

これを踏まえると、なんかGoGの世界観に寄せた感じがしてですね、これもしかしてインフィニティウォーへとつながるような流れを意識しての描写なのかなぁ、なんてふと思ったんです。

かなり無理矢理な予想ではありますが、グランドマスターのプロフィールにも、コレクターの兄弟という設定ですし、やはり宇宙空間にいるのですから、つながるのはここだよなぁと。

 

 

最後に

国とは何を示すのか、何を指すのか、何をもって国と呼ぶのか、そんな部分もちょろっと描きながらクライマックスを迎えていく物語でしたが、ソーはこの後続編やるんでしょうか。この後の続きが気になります。

 

終始笑いのとんだ路線変更が見事にマッチした今作でしたが、正直言うと中身が全くない作品だったのという部分も。

やはり会話ベースがひたすら多く、カメラワークもバトルシーンはとんでもなくよかったんですが、やはりこの会話のシーンになるとギャグやユーモアでごまかしてる部分が多く、日本のドラマ特有のカメラに向かって話すという画が動かないシーン連発もあり、全くどうでもいい話やシーンばかりなんですね。

実際マーベル映画で一番短い上映時間になるはずが結果このやり取りをどうしても入れたいという監督の要望で時間が延びたという経緯もあるので、そこに力を入れたことはわかるんですが、もうちょっと工夫があってもよかったのかなぁと。

 

これを考えると、同じような雰囲気の演出を意識したと思われるGoGリミックスの方が、笑いをふんだんに盛り込みつつ、最後にきちんといいはなシーサーにもっていったずば抜けて面白かったなぁというのが本音です。

 

面白いのは当たり前なんですが、ちょっと今年のマーベルシネマてぃっくユニバースは、個人的には期待値を超える作品が少なかっただけに残念ですね。

次回作は「ブラックパンサー」ですが、こちらも予告を見る限りではめちゃめちゃ面白そうです。いったいどうインフィニティウォーへ繋がっていくのか、公開日まで待ち遠しいですね。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

 

映画「IT/ イット それが見えたら終わり」感想ネタバレあり解説 恐怖に打ち克つ少年たちの成長譚。

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11月3日

IT イット “それ”が見えたら、終わり。

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あ゛あ゛ああぁぁ~~~~~怖いぃぃぃぃぃいいいっ!!

のが嫌な当ブログ管理人モンキーです。こんにちは。

今回は、アメリカで予告映像が解禁後24時間で1億9700万回再生され、興行収入もホラー映画のオープニング(初週ってことかな)歴代ナンバー1を記録した超人気映画がとうとう日本で公開ということで、 早速観賞してきたんですけども、見に行く前からイヤでイヤで・・・。

 

じゃあ見に行かなきゃいいじゃんって思ってるあなた!!

今年は怖い映画を克服しようと頑張ってる最中なのであります。去年「イット・フォローズ」も「ドント・ブリーズ」も劇場に見にいかなくて後悔したんですよ。自宅で観賞したけど劇場で見たらもっと良かったんだろうなぁって。

なので、勇気を振り絞って観にいってきました!!あ、ジグソウはハナッから見る気ないです、はい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

いくつもの原作が映画化され、公開されるたびに傑作映画の仲間入りを果たすホラー小説家スティーヴン・キング

これまでも、「キャリー」、「シャイニング」、「ミザリー」、「ミスト」や、ホラー以外でも「スタンド・バイ・ミー」、「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」など数々の話題作として語られている。

そんな彼の作品の中で、世界中の読者に強烈なトラウマを植え付けてきた作品が、映画となって蘇る。

世界で公開されるや否や瞬く間に大ヒットを記録し、世界中の人々を震撼支えた本作は、静かな街に相次ぐ子供達の失踪事件をきっかけに、子供にしか見えない殺人ピエロによって、底知れぬ恐怖心が植え付けられていく緊張の連続が描かれていく。

 

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IT〈1〉 (文春文庫)

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あらすじ

 

 

一見、静かで平和な田舎町を恐怖が覆いつくす。子供の失踪事件が多発していたのだ。

内気な少年ビル(ジェイデン・リーベラー)の弟も、ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。

悲しみに暮れ、行方不明の弟を案じるビルの前に、”それ”は突然現れる。

“それ”を目撃して以来、恐怖にとり憑かれるビル。

しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。不良少年達にイジメの標的にされている子供達も“それ”に遭遇していた。

自宅の地下室、バスルーム、図書館、そして町の中・・・。

何かに恐怖を感じるたびに“それ”はどこにでも現れる。神出鬼没、変幻自在の“それ”からは、決して逃げられない。

ビルとその秘密を共有することになった仲間達は“それ”に立ち向かうことを決意。“それ”の正体は何か?その目的は?消えた子供達はどこに行ったのか?

真相に迫るビルたちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた・・・。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

 

 監督

 

 今作を手掛けたのは、アンドレス・ムシェッティ

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アルゼンチンの監督さんだそうです。ホラー映画を中々見ない自分としては、全く知識がないんですが、ホラー畑から注目される人は、その後大成しますからね、覚えておいたほうがいいかもです。 

 

 今回が2作目の作品なんですが、前作はギレルモ・デル・トロの目に止まり、彼の製作総指揮の下作られたそうで、精神に異常をきたした父親によって小屋に監禁された姉妹が、数年後発見されるも、姉妹の周りで不可解な行動が多発していくゴーストホラー「MAMA」。

 

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 これが評価され今回抜擢されたようです。

 

 

 

 

 

キャスト

基本子供達が無名なので、ピエロの格好をした男、“それ”ことペニーワイズを先に紹介。演じるのは、ビル・スカルスガルド

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うぉぉ怖え・・・。でも、素顔はこんな感じ。

 

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はい美形。素顔もペニーワイズ級だったらどうしようかと思いましたよ。

スカルスガルドでピンと来る人も多いかと思いますが、お父さんはスウェーデンの名優ステラン・スカルスガルド。「ドラゴン・タトゥーの女」や「マイティ・ソー」のセルヴィグ教授が有名ですかね。

そしてお兄ちゃんは、最近ちょくちょく名前を聞くイケメン俳優アレクサンダー・スカルスガルド。バッキバキのシックスパックを見せ付けてくれた「ターザン:REBORN」が有名でしょうか。

そんな有名家族の一員として、俳優のキャリアを重ねているビルは今後も目が離せない俳優なのであります。

 

どんな作品に出演していたかというと、アスペルガー症候群の青年を主人公に描く青春ハートフルコメディ「シンプル・シモン」、全米で大ベストセラーとなったヤングアダルト向けのディスとピアSF小説を実写化した3部作の最終章「ダイバージェントFINAL」、最近では、ベルリンの壁崩壊間近の緊迫した時代を舞台に、国家機密にあたるスパイ文書を奪還すべく、奔走する女エージェントを描いた「アトミック・ブロンド」で主人公を東ベルリンでサポートするメルケルを演じたのが記憶に新しい所。

 

www.monkey1119.com

 

 

今波に乗ってる俳優さんの、こわ~い演技やいかに。

 

 

 

一応わかる範囲で子供達の簡単な紹介も。

主人公となるビル役には、「ヴィンセントが教えてくれたこと」のジェイデン・リーベラー。

弟ジョージ役には、スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルのコミックをドラマにした作品に出演することになっているジャクソン・ロバート・スコット

他にも、リッチー役に、Netfrixオリジナルドラマ「ストレンジャーシングス」のマイク役でお馴染みフィン・ウルフハード、「はじまりへの旅」に出演していたニコラス・ハミルトンも出演。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでビビリなモンキーは、一体劇中で何度すくみ上がり、何度雄たけびをあげ、何度失神し、何度失禁したか。それはねーわ。

今後道化師を見かけたらトラウマになること必至の今作。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

確かに怖い!怖いけど、少年少女たちが恐怖から打ち克つための成長譚でした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恐怖を乗り越え大人へと近づく。

デリーという黒歴史が根付く町で相次ぐ子供たちの失踪事件。子供たちにしか見えないピエロの恰好をした❝それ❞が、少年少女たちを恐怖の渦へと陥れていく様を、スリリングに魅せながら、子供たちのひと夏の経験、青春などを合わせて構成した、ホラーテイストの青春映画でございました。

 

原作を一度も読んだことのないスティーヴン・キングですが、やはり彼原作の映画とあって、ただ怖がらせるだけじゃない、ただ驚かせるだけじゃなく、学校生活において負け犬扱いされていた子供たちが、それそれ抱えていた、目を背けていた恐怖やトラウマに立ち向かいながら、ほのかな恋、熱い友情を武器に、大人びた顔になり成長していくという流れに、どこか懐かしくもあり、所々涙を誘う場面もあり、怖さ先行だと思っていた物語は意外な驚きと発見と感動のあった作品でした。

 

思い返せば、子供の頃夜中にトイレに行くことさえも怖くて我慢して、それでも我慢できなくて恐る恐るトイレに行った記憶だったり、薄暗い部屋に一人で入れなかったり、物置にひとりで行けなかったり、小さいけれど怖くてどうしようもできなかった過去がありますが、いつから僕らは恐怖を恐怖と思わずに大人へとなっていったのだろう。

気が付かないうちに、僕らは❝それ❞に怯え、気が付かないうちに、僕らは❝それ❞を克服していたのかもしれません。

 

そういった今となっては大したことのない恐怖が、ペニーワイズという形になって現れ、それを克服するための通過儀礼的な物語として描かれていたように思えます。

 

 

なんだかんだで怖かったよね。

今回渋谷で鑑賞。恐らく口コミで気になりやってきたとは思うんですが、劇場には若い世代が押し寄せており、上映前、劇中、上映後とそれそれは騒がしい場内でありました。

特に上映中は、ことあるごとに「きゃっ!!」っと女性が思わず声を漏らすほどのリアクションだったのが印象的です。

 

じゃあ自分はどうだったのかというと、正直思っていたほどのホラー描写ではなかったというのが率直な感想です。

あれ?俺いつの間に怖いの慣れちゃったんだろう?もしかして席が悪かった?大きなスクリーンじゃなかったから?そんな色んな自分に対する疑問を抱きながら鑑賞していたわけですが(いや集中しろよオレw)、思い返してみるとやっぱりあれは怖かったなぁと。

 

予告でもあったジョージ―が遊んでいた船が排水溝に墜ち、そこからペニーワイズが顔を出すというシーン。初見は怖っ!と思いましたが、いざ劇場で見ると、こいつこんなとこで何してんだよwというどうでもいい疑問が頭をよぎり、笑いをこらえていました。

だっておかしいでしょうwなんでそんな狭いところにいるんだよw

ですが、その後が怖かった。

船をとろうとするジョージ―の腕をガブリと噛みちぎってしまうのです!!おーーーっと聞いてないよ~~そういうの!!しかもお前歯何十本あんだよってくらい口のかが鋭い歯だらけ。

これにはビクッとしましたね。

 

他にも、ビルの家のガレージで、ベンが集めた資料を映写機で見るというシーン。

全ては下水道から始まっていることに気付いた彼らは、その恐怖に取り乱してしまいます。すると、勝手に映写機があらかじめ入っていたビルの家族の写真を投影しだし、母親の顔が徐々にペニーワイズに変わっていくのです。

消そうにも消せない映写機を倒し、一度止まったかと思いきや、今度は壁から立体的にペニーワイズが飛び出てくるという演出!!

ここで2つ離れた席に座っていた女性は声を出して驚いていましたね~。まぁつられて自分もビクッとなってしまったのですがw

 

とにかくたくさんあるんですよホラー描写が。まぁホラー映画なんだから当たり前ですけども。

ベバリーの家の洗面所から声が聞こえて、排水溝を覗いたら髪の毛が彼女を縛り付けてそこから大量の血が部屋一面に流れ込んでくる場面とか、ビルの家の地下室にいくと、床に水が張っていていないはずのジョージ―が言葉をずっと連呼した後、血相を変え怖がらせ、その水面からペニーワイズがケタケタ笑う件。

まぁここはジョージ―が怖かっただけで、はげかけたペニーワイズの濡れた髪の姿観たら逆に笑えたんですけどねw

あとは何だろ、親父に追いかけられるベバリーが洗面所で待ち伏せて、親父をノックアウトするんですけど、振り返ったら奴がいるところとか、ペニーワイズの家の前を通ったエディが、感染症になった男に襲われるとか、とにかく5分に一回はホラー描写が出てくる演出でした。

 

 

彼らが抱える恐怖。

映画の登場人物は子供ながらな恐怖やトラウマを抱え日々を過ごしていました。

 

主人公ビルは、弟のジョージ―が行方不明になったことを、1年経った今でも探そうと躍起になっておりそれがずっと心に引っかかったまま生活していました。

彼のために作ったペーパーシップを持ち出し、雨の中外へ出かけたまま姿を消してしまったジョージ―。もし自分が船を作っていなければ、病気で床に臥せていなければ、などとずっと自問自答していたのかもしれません。

 

エディは母親の入れ知恵で、とにかく健康面において過剰に神経質でした。

喘息持ちということからだと思うのですが、日々の薬の摂取や、日常生活において色々な体に関する知識を持ち合わせていますが、ばい菌やエイズウィルスなど、母親からから聞いたであろう程度の情報で色々判別してしまっているようでした。

 

リッチーはグループの中で一番やんちゃでおしゃべりなメガネをかけた男の子。

彼はあまり恐怖やトラウマを持っていない様子でしたが、彼はピエロに対して恐怖を持っていました。

 

スタンリーは、家の部屋に飾ってあった絵画に映った男に恐怖を抱いており、それに怯えていました。

 

そんな彼らは学校の上級生である不良グループに執拗に嫌がらせやいじめに遭っており、それに対しても立ち向かうことができず肩身の狭い毎日を送っていました。

 

このグループに後々3人が加わります。

一人はマイク。両親を火事で亡くし、祖父の家で羊の家畜業を手伝っていました。

殺処分しなければならず羊に銃口を向けるもなかなか撃てないでいる彼のピュアな面に同情するも、祖父の羊になるかオオカミになるかはお前次第だという言葉は、アメリカの田舎町ならではの教えだなぁと。

そんな彼のトラウマは両親を火事で亡くしたこと。それと肌の色です。

狭い街で数少ない黒人の家系とあって、町の人たちから煙たがられていたことが不良グループの暴言から読み取れます。そして、火事で部屋に閉じ込められた両親の腕が扉から黒こげの状態で出ているところを直視したことが脳裏に焼き付いていて、それから離れられないでいました。

 

2人目は転校生のベン。

転校してきたばかりなのと、ふくよかな体型が災いし、不良グループから目の敵にされます。図書館でこもっていた彼は、町の歴史を知ろうと書物をお読み漁っていくと、定期的に街で惨殺事件や、失踪事件といった黒歴史があったことを知り、彼はのめり込んでいきます。

 

そして3人目は紅一点のベバリー。

彼女は学校でビッチ呼ばわりされいじめの標的に遭います。それは噂だったわけですが、彼女は父親から性的暴行をされていたことが分かります。

父親に怯えながら毎日を過ごし、友達もできないでいました。

 

そして彼らはことあるごとに❝それ❞=ペニーワイズに遭遇し、恐怖に見舞われていくことになります。

 

青春映画としては最高。

ホラー描写もよかったのですが、物語のほとんどは彼らの成長と友情、そして中なk思うように伝えられない恋愛要素だったと思います。

 

少しづつ仲間を増やしていき、恐怖に立ち向かっていく過程の中で、仲間を思う気持ち、仲間との意見の違いによる亀裂と修復、ベバリー、ビル、ベンの三角関係などどれもが眩しい!

 

ビルとベバリーは3年生の時に学芸会でキスをした間柄とあって、心のどこかに互いを思っているように見えます。ですが、名無しの絵葉書に書いてあった言葉に胸を打たれたベバリーは、その主に惹かれていくんですね。彼女はビルが書いたと思っていたんですが、実はベンだったわけです。

このベンが見かけによらず偉く積極的で、意識が飛んだ彼女を呼び起こそうとキスするし、絵葉書を書いて思いを伝えたり、なかなかうまく言えないビルよりもすらっと、「その髪型キレイだね」と言えてしまう度胸の持ち主。

お前転校生で友達出来ないってあれだけ縮こまっていたのに、そういうとこはガンガンイケんのね~。なまいき~w

で、この三角関係の終わり方がめっちゃ切なくてですね、もちろん泣きましたwそうやっていろいろ経験して大人になっていくんだよ、うんうん(泣)

 

この青春模様がですね、湖でパンツ一丁ではしゃぐ中混ざってくるベバリーの姿に見とれてしまう彼らの下心とか、不良グループに報復するべく立ち向かう姿とか、本編から少し離れて彼らの眩しい姿が垣間見えるのがまた良いんですよ。

 

 

 

ストレンジャー・シングスって知ってる?

80年代、少年、スクールカーストの一番低い子たち、自転車、友情、こんな素材が詰まった今作だったんですが、まぁ恐らくスティーヴン・キングってことでみんな「スタンド・バイ・ミー」を思い出すんじゃないかなぁと。

 

スタンド・バイ・ミー [SPE BEST] [Blu-ray]

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彼らもまた小学校最後の夏休みに死体探しに出かける青春物語ということで、非常に設定が似ているんですけど。

ただモンキーはですね、これよりも今ドはまりしている「ストレンジャー・シングス」を思い出したんですね。

www.netflix.com

こちらもですね、80年代の田舎町で、主人公グループの少年1人が行方不明になる事件が発生し、紐解いていくと町にある研究所が絡み、そこで換金されていた謎の少女と少年たちの友情と、未知の生物の存在、謎が謎を呼ぶミステリー、SF描写などふんだんに盛り込んでいるドラマなんですけど。

 

今作でリッチーを演じている彼がこのドラマで主人公を演じているということもあり、ものすごくこれが頭をよぎったんです。

 

ストレンジャーシングスもスティーヴンキングリスペクトが要所要所で入っていて、これも自転車、スクールカーストの下位、少年たちの友情、ほのかな恋、謎の物体、などなど今作と非常に似ていいることがわかります。

 

で、今シーズン2が配信されたばかりで、自分も時間を見つけて見ているんですけど、今作を見たら早くこの続きが見たくてしょうがないですwブログ書いてる場合じゃないww

 

もしこの「IT]が気に入った方は是非ご鑑賞ください。是対ハマると思います。あ、ネトフリ契約してみてね。

 

 

 

最後に

今回第1章ということで続編が気になりますが、今作に限って端的に感想を述べるならば、思っていたほど期待していたほどのホラー描写ではなかったことに落胆しながらも、少年少女たちのひと夏の成長譚が色濃く出ていたという予想していなかった展開は非常に楽しく鑑賞できました。

いくら憎んでいたからって人を殺してしまう彼らの神経をスルーしてしまうのはどうかとは思ったんですが、続編への伏線となるのか、それとも続編は彼らでなく別の少年たちが主人公になるのか気になるところではあります。

 

ペニーワイズは現実の存在なのか、それとも彼らが作り出した悪夢なのか、その線引きが非常にあいまいで読み取れない箇所が多かったのですが、事実は事実としてちゃんと終わっているところを見ると、現実に存在したのかなぁと。

これに関しては、原作をお読まないとわからないかも。

 

なんかあんまし怖くなかったね~なんて思わずに、自分が子供の頃いかにして恐怖を克服したのか思い返してみると、感情移入できる作品かもしれません。だって僕らにだって、レベルは違えど恐怖を克服し、甘酸っぱい経験をし、大人になっていったのですから。なんちって。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「ノクターナルアニマルズ」感想ネタバレあり解説 初めてのトムフォードは刺激だらけでした。

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11月3日

ノクターナル・アニマルズ

 

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ファッションデザイナーなのに映画も撮れちゃうってどんなセンスしてるんでしょうか。しかも、映画祭でも賞を取ってしまう実力。二兎を追うものは一兎をも得ず、なんてことわざがありますが、この作品の監督には通用しなってことですよね。

 今回完全に、ギョロ目バチボコマッチョの演技派俳優じぇじぇじぇジェイク・ギレンホールの作品てことで観賞しようと思っていたんですが、監督がトム・フォードだとは思いもよらず。

しかも内容が、深まる秋にふさわしいミステリーということで、核心を突かないよう書きたいと思います。一体どんな美しい謎なのか。

というわけで早速観賞してきました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

007 慰めの報酬」以降ジェームズ・ボンドが着用するスーツを衣装提供したり、ハリウッドスター達がこぞって華やかな場で彼のスーツを纏うことで知られるファッションブランド、トム・フォード。

彼の才能はとどまる事を知らず、デビュー作がいきなり各映画賞にノミネートされる評価を獲得し、今回再び映画を製作。

離婚した夫婦が20年のときを経て、「捨てた愛」と「失った愛」をどう見つめ、いかなる変化を遂げるのか。作中小説と過去と現在が入り乱れ、複雑にして濃厚な世界が描かれる。

デザイナーである監督の視覚、ファッション、アートがふんだんに盛り込まれた恋愛映画にして極上のミステリー映画です。

 

ノクターナル・アニマルズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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あらすじ

 

 

スーザン(エイミー・アダムス)はアートギャラリーのオーナー。夫ハットン(アーミー・ハマー)とともに経済的には恵まれながらも心は満たされない生活を送っていた。ある週末、20年前に離婚した元夫のエドワード(ジェイク・ギレンホール)から、彼が書いた小説「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」が送られてくる。

夜のハイウェイの運転中に、レイ(アーロン・テイラー=ジョンソン)らに襲われるトニー(ジェイク・ギレンホール二役)とその妻(アイラ・フィッシャー)と娘(エリー・バンバー)。家族を見失ったトニーはボビー・アンディーズ警部補(マイケル・シャノン)と共に行方を探すのだが……。

彼女に捧げられたその小説は暴力的で衝撃的な内容だった。精神的弱さを軽蔑していたはずの元夫の送ってきた小説の中に、それまで触れたことのない非凡な才能を読み取り、再会を望むようになるスーザン。彼はなぜ小説を送ってきたのか。それはまだ残る愛なのか、それとも復讐なのか――。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

  監督

今作を手掛けたのはトム・フォード。

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冒頭でも書きましたが、この方はファッションデザイナーであります。映画ファンからすると監督としてのイメージが強いかと思われますが、元々はそっちのお方ってことです。

経営難のGUCCIを彼のセンスと腕で建て直し、クリエイティヴ・ディレクターとしてイヴ・サン・ローランと兼任するほどの買われっぷり。

ちなみにこのブランドまだ10年ちょっとしか経ってないんですね~。さすがであります。

 

そんな彼のデビュー作。まだ見てません・・・。どんな作品か調べてみました。

 

シングルマン コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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 こちらがそのデビュー作。監督が脚本、製作もした意欲作。

クリストファー・イシャーウッド原作に自身の体験を重ねた仕上がりになってるそうで、愛するものを失い、絶望の中で自らも死を決意した男の一日を美しく丁寧に綴っていた作品だそうです。

この作品が米批評サイト、ロッテントマトで86%をたたき出し、主演のコリン・ファースはアカデミー賞ノミネートを始め、様々な賞で喝采を浴びました。

ちなみにトムフォードのブランドは眼鏡やサングラスが人気だそうで、その火付け役となったのがこの映画でコリン・ファースがかけている眼鏡なんだとか。

 

こんなすげえ作品も未だ見れてないなんて、まだまだだなぁオレ。

 

 

 

 

 

キャスト

アートギャラリーのオーナー、スーザン・モローを演じるのはエイミー・アダムス。

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魔法にかけられて」や「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の頃のかわいらしいエイミーが懐かしい・・・。すっかりお母さんというか・・・おばちゃ・・・いやいやいや美しいことには変わりないのだ!!!何をいてるんだオレは!!!めっ!!めっ!!

今年はなんといっても「メッセージ」での言語学者ルイーズを演じたことですよね~。あなたに泣かされましたよオイラ。

 

www.monkey1119.com

今後の待機作として、 一応チョイ役だとは思いますが、今月公開の「ジャスティス・リーグ」にロイス・レイン役として出演、アダム・マッケイ監督作「Untitled Dick Cheney Project(原題)」、そして!!「魔法にかけられて」の続編「Disenchanted(原題)」も控えてるとのこと!

 

 

 

 

スーザンの元夫エドワード・シェフィールド、そして作中に登場する小説内の男トニー・ヘイスティングス2役を演じるのは、ジェイク・ギレンホール。

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今年は宇宙での密室パニックスリラー映画「ライフ」、Netflix映画「オクジャ/okja」に出演したジェイク。相変わらず作品を吟味しての出演です。大作映画にはもう出ないんですかね。

ふと思うんですが、ジェイクって出演した作品の監督が出世するって傾向があるんですよね。

プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」以降、いわゆる大作モノから遠ざかって、小規模の作品ばかり出演しているんです。その後出演した作品の監督が大作映画を撮るという作品を挙げてみると、

  • ダンカン・ジョーンズ監督・・・「ミッション:8ミニッツ」⇒「ウォークラフト
  • デヴィッド・エアー監督・・「エンド・オブ・ウォッチ」⇒「スーサイド・スクワッド」、「フューリー
  • ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督・・・「プリズナーズ」、「複製された男」⇒「メッセージ」、「ブレードランナー2049
  • アントワン・フークア監督・・・「サウスポー」⇒「マグニフィセント・セブン

ちょっと強引ではありますがこんなにも出世した監督がいるんですね~。

中でもドゥニドゥニことドゥニヴィルヌーヴ監督は、かなりの先見の明があったのではないでしょうか。

 

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 次回作は、「パトリオット・デイ」でも題材になったボストンマラソンで重傷を負った主人公の物語「ストロンガー」が来年公開です。

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

小説内の登場人物、保安官ボビー・アンディーズ役に、「レボリューショナリー・ロード」、「マン・オブ・スティール」、そして今作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートしたマイケル・シャノン。

同じく小説内の登場人物でトニーの家族を襲うレイ・マーカス役に、「キック・アス」、「GODZILLA」、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のアーロン・テイラー=ジョンソン。

同じく小説内の人物でトニーの妻、ローラ・ヘイスティングス役に、「グランド・イリュージョン」、「お買いもの中毒な私」のアイラ・フィッシャー。

スーザンの現在の夫、ハットン・モロー役に、「ソーシャル・ネットワーク」、「コードネームU,N,C,L,E,」、「ローンレンジャー」のアーミー・ハマー。

アン・サットン役に、「ハドソン川の奇跡」、「ラブ・アクチュアリー」のローラ・リニーなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

監督いわく、この物語は人生において選択がもたらす結果と、それを諦め受け入れてしまうことへの警告、そして人間関係すらも安易に捨てられてしまう文化にあって、献身や愛、忠誠を語り、人間関係をめぐる物語だそうです。

果たして初のトムフォードを理解できるか、俺!

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

複雑な構成から導かれる結末に唸る!こんな女はこうなるべきだ!と同情したくなる、完膚なきまでに打ちのめした復讐の物語!

今回はがっつりネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決して難しい話ではない。

仕事で成功し何もかも手に入れた女の元に元夫から届いた一冊の小説。その物語と現在、そして元夫の回想シーンが複雑に構成されながらも、少しづつ明らかになる元夫の思い、その思いに翻弄される女。

女は何を感じ、何を得ようとするのか。何故元夫は20年という歳月を経てこの本を送ったのか。全てが明かされた時、観る者の感性を刺激する。

 

 

ゴージャスな美術や衣装や映像、それと真逆に劇中劇でのまっさらな荒野、そこから放たれる美と醜、現在と過去、あらゆる対比で紐解かれていく作品であったと同時に、緻密に計算された脚本、主演二人の卓越された演技、そして息が詰まりそうになるほどの深い悲しみとスリリングな展開に非常に満足できた作品でした。

 

 

正直これってどういうことを示唆してるんだろう?という部分が多かったことは認めるものの、その洗練されたアート性、深い悲しみと憎しみが同居した小説内物語に心動かされ、見終わった後の深いため息は決して疲れたという意味のものではなく、なんかすげえもん見せられたなぁというものでした。

 

なんか回りくどい書きはじめになってますが、結論から言えば、元妻に対して、てめえよくもオレを捨てやがったな!オレの20年にわたる積年の恨み!いまここで晴らしてやるぜ!って話で。

で、そんなこともわからずに不眠症も手伝って小説に没頭して、あらやだ・・・何・・・あたしの元夫ってこんな才能あるの?ウソ・・・スゴイ・・・この小説売れるわ・・・別れるんじゃなかった・・・あぁドキドキするぅ・・・会いたい・・・逢いたい!!この気持ち止められな~~~い!!!ってなって最後に初めて彼の小説の本当の想いに気付く、これで復讐完了!っていう流れです。

 

これをですね、現在のスーザンの全て手に入れたにもかかわらず満たされない日々と、過去のエドワードとの馴れ初めと結婚生活、そして「ノクターナルアニマルズ」という小説の中の話を、ごちゃ混ぜにしたのが今回の映画ってことです。

ごちゃ混ぜって言い方!!これは失礼。巧みに計算された順序で展開された映画ってことです。

 

 

スーザンの現在

明らかに太っている裸の女性達が、きらびやかに腰を振って踊っているシーンから始まる今作。これはアートギャラリーでスーザンが手掛けた展示作でした。

彼女はそんな仕事に成功し、公私ともに満足のいく生活を送っているかと思いきや、旦那のハットンは事業がうまくいっておらず、しかもこそこそ浮気をしている。

仕事で褒められてもあんなのはジャンクと言い放っていることから、達成感のようなものすら得ていないといった状況。

 

そんな中、元夫から送られてくる小説にのめり込んでいきいます。

 

スーザンの過去

彼女の家系はいわゆるブルジョアで、彼女の両親は典型的保守的な差別主義者でした。ゲイである兄を勘当してしまうほど。それにコンプレックスを抱いていたスーザンは、小説家志望の優しく温厚な性格のエドワードに惹かれていきます。

 

もちろんそんな交際認めませんよアタシは!百歩譲って交際はいいとして結婚は断固反対!あなたアタシの子よ!そんな意志の弱そうな男とうまくいくわけないじゃない!

所詮あなたはブルジョワ階級の子何だから無理無理!とお母ちゃんのローラリニー。

はいコンプレックス爆発です。今反対を押し切ってエドワードと結婚するスーザンですが、やはり親の子。

才能が認められず中々芽が出ないエドワードに徐々に嫌気が指していきます。エドワードに小説のアドバイスをしても、意見が合わない。それに対し諦めることを選択するスーザン。何故諦めるんだ、そう簡単に捨てることを選択するな。激高するエドワード。

 

実はスーザンは妊娠していました。そのことをエドワードに告げず、ちょっといいなぁこの人みたいな感じで現れたハットンに同行してもらい、スーザンは中絶をしてしまいます。そのことをエドワードに知られてしまい、悲惨な別れ方をしてしまうのでした。

 

ノクターナルアニマルズの内容

ここでは小説の中身をざっくりと説明しようと思います。

 

トニー一家は夜の荒野の道を目的地めがけて車でひたすら走っていました。娘はあまりにも暇で携帯をいじってますが、ど田舎を爆走中ということもあり、電波は圏外。

すると前を走る車が彼らを邪魔してしまうんですね。何とかよけて追い越すんですが、その車に乗ってるのはいかにもガラの悪い3人組。そして追い越したと同時に娘のファックポーズ。これがいけませんでした。

 

そのポーズにムカっときた3人組は、トニーの車を追いかけます。横に付け車をぶつけ路肩に追いやるのです。

これはまずいな・・・そう感じたトニーとその3人組に怯える妻と娘。

 

これは事故で、お前がぶつけた。警察を呼ばないと。いやいやここどこだと思ってんの?田舎道よ?しかも携帯繋がらない。どうやって警察呼ぶのよ。

そんなむちゃくちゃな言いがかりとそれに真摯に対応するトニー。とにかく車から出てはいけないということを最優先に色々交渉するトニーですが、いかんせん妻と娘がビビリまくりで、3人組にあれこれ喚き散らします。

 

とりあえずお前ら近くの町まで乗せてってやる、いやいや自分たちで行くから、それじゃあお前ら逃げちゃうだろ!てかタイヤパンクしてるよ?直してやろうか?

これは罠だ、そう感じたトニーは車を動かすと本当にパンクしていることに気付く。

ここは素直に応じて彼らに修理してもらうしかない。妻と娘を守るためにはそれが一番だ。

だが3人組は二人が車にいたら車体が上がらないから降りろと命令。

 

徐々にパニック度が上がってくる娘はとうとう暴言を吐いたことで、3人組のリーダー格のレイは本性を露わにします。

結果、妻と娘は彼らの車に乗せられ連れていかれ、トニーは修理された自分の車に3人組の一人を乗せて追いかけます。しかし、向かった場所は行き止まりで、その男に無理矢理下され一人荒野でさまよう羽目に。

 

ひたすら歩いてヒッチハイクを試みますが、なかなか乗せてもらえない。ようやくたどり着いた民家で電話を借りて警察に連絡。近くのモーテルで警察からの連絡を待つとボビーという保安官がやってきます。

 

ボビーは事件の全容を聞き、トニーの記憶を頼りに降ろされた場所までたどり着いた後、捜査に乗り出します。

妻と娘はすぐに見つかりました。それも遺体で。ガラクタが積み上げられたような場所に置かれた真っ赤なソファーの上に裸のまま寄り添って横たわった妻と娘。

 

話は1年後。

別の事件でボビーはトニーの言っていたであろう3人組のうち一人を逮捕、もう一人を射殺、もう一人を取り逃がしてしまった事をトニーに伝え、面通しをさせます。

トニーは3人組の一人であることを確認。主犯格であるレイを家までボビーと共に向かいます。

 

その道中で、ボビーは末期がんで余命わずかであることをトニーに告げ、この事件を自らの手で何としても解決したいことを告げます。

 

そして2人を連れて来て、トニーの前に立たせ白状させようとするのですが、なかなか話しません。トニーに銃を持たせ、ボビーは二人の腕を抑えていたのですが、ここでボビーが気分を悪くしその場を離れてしまい、その隙に2人は逃亡を図ります。

逃げ遅れた1人はボビーによって射殺しますが、トニーは今まで抑えていた感情を爆発します。あの時俺が止めていれば妻と娘は助かった。そう自分を責めるトニーは悲しみを憎しみへと変え、レイを追いかけます。

近くにあるトレーラーハウスに逃げ込んだ例を見つけ銃口を突き付け、罪を認めろと脅迫します。

 

しかしながら全然悪びれる様子もないレイ。お前の妻と娘は俺を見下した。中指をたてた。だから殺した。やられたらやり返すだろ、という彼の信条の告白に呆然とするトニー。

トニーは決心し彼を拳銃で撃ちますが、レイはこっそり鉄の棒を隠しており撃たれた隙にトニーは殴れらて意識を失います。

目を覚ますと殴られたせいで目が見えません。外へ出て帰ろうとするトニーは足を踏み外した拍子で、持っていた銃の引き金を引いてしまい自分の腹を撃ってしまいます。

 

ここで物語は幕を閉じていくのでした。

 

 

わかる範囲で解説と考察。

  • 小説について

小説の主人公トニーとエドワードをジェイクギレンホールが演じていることから、これはトニーのモデルはエドワード自身だというのが理解できると思います。

そしてレイはスーザンの事を指しているのでしょう。見下されることを嫌い、本能のまま行動するあたりや、トニーの妻と娘を自分のもの様に扱い、殺して捨ててしまうのも。

で、トニーの妻と娘は生まれてくるはずのエドワードの子供のこと。これは死体の形が映された後、現実でのスーザンとハットンの娘が同じような形で寝ていることから想像できると思います。

 

この辺を抑えて観ると小説内の話がいかにしてスーザンの事に対して憎しみを込めた小説なのかがわかると思います。

 

エドワードもトニーも、どこか優しい感じではありますが、ここぞという時に意志の弱さ、決断力の弱さというのが浮き彫りになっているのが分かります。

トニーはあの時自分がもっとレイを止めていれば妻と娘が助かったのかもしれないと後悔している点は、エドワードがもっとスーザンをつなぎとめていれば子供を中絶させずに済んだということなんでしょう。

 

  • 太った女

冒頭素っ裸で腰を振って踊るデブの女性たち。これが何を意味するのかですが、明確な答えはわからないのが本音です。ですが、お腹に帝王切開の跡が見えたので、これはもしかしたらスーザンの心のどこかにある自分の醜い姿を現したのかなぁと。

実際のこの作品をジャンク呼ばわりすることから、そういう自分を嫌っているようにも見える、処分してしまいたいという心情を感じました。

 

  • スーザンについて

彼女は、結局親に似て地位と名誉と才能がない奴はこっちからお断りみたいなタカビーな女だったことが分かります。

エドワードを小説家として花開くと思っていたのに、いつまでたっても自分の事を書いた小説に全くその節が見えないことだったり、ハットンの事業がうまく言ってないことも重ねてみるとそうなのかなと。

で、送られてきたエドワードの小説に、これは売れる!今のうちに関係を修復しておかないと!みたいな衝動に駆られたんでしょう。お前のこと書いた小説なのにね。

そして愛に飢えていることも。序盤で結構エッチな会話だったり、エッチな話をするテレビ番組に見惚れたりして我に返るシーンがありましたが、これは多分本能が愛に満たされていないことへの伏線なのかなと。

実際ハットンとはマンネリしていてしかも浮気してるところを見ると夜の生活はほとんどないんだろうなぁと。

 

  • ラストの展開

小説を読み終えたスーザンはエドワードに連絡を取って会う約束をこぎ着けます。

おめかししておしゃれなレストランでひたすらエドワードが来るのを待つのですが、いつまでたってもエドワードはやってきません。ぽつぽつと周りのお客さんが減り、ようやく彼女はここまでの流れが全て彼の復讐だったことに気付いて幕を閉じるのです。

 

で、思うのは、現在のエドワードがこの物語で全く出てこないということ。これに関して考えることは3つ。

一つはまだ生きていること。おしゃれなレストランは一面ガラス張りになっていて、中からステキな庭や景色が一望できるような作りになっています。

その席に座ったスーザンを何度かレストランの外から映す視点が挟まれているのですが、これってエドワードの視点なんじゃないかと。

自分の復讐劇をきちんと見届けるにはやはりスーザンがちゃんとレストランに来て待ちぼうけにさせないと意味がありません。

ずっと待っている彼女を遠くから覗いて、アイツまんまときやがったよwwしかも周りキョロキョロして俺がいつ来るかそわそわしてやがる!いい気味だぜ~~!!なんて思ってるのかも。

 

 

もう一つは自殺したのではないかということ。

小説内では、自分に誤射したことで命を絶ってしまうトニーで終わるのですが、トニー=エドワードだということを考えると、彼は一連の復讐を終え自らの命を絶ったのではないかということが考えられます。

ただ、注意しなければならないのは、火曜日に会おうとメールを返信していること。この時点では彼は生きているわけで、もし死んだのなら彼女がレストランに来たことを確認してからが濃厚でしょう。

 

最後にエドワードなんて最初っからいない。

これはもう思いっきり根底からそれた話ですが、そもそもエドワードなんていなくて、スーザンが作り上げた想像の人物なんじゃないかということ。

何故そう思うのかというと、彼女が以前結婚していたことをまわりのスタッフが知らなかったということです。

そして不眠症から来る物忘れのひどさ。会議に同席した女性に髪型を変えたほうがいいと指摘するのですが、その女性はあなたが変えろと言ったんですよと言い返します。

はて?アタシそんなこと言ったのかしら?なんて思い返すことをスーザンはしません。だって自意識の高い女ですから。その場は発想の転換でその時はその時今は今のような返しで自分の意見を貫きます。

そんな部分からやはり不眠症というのは物忘れがひどく、自分か言ったことも覚えてない。壁画を誰が買ったのかも覚えてないということから、エドワードという人物を勝手に妄想し、自分で小説を書き上げ、自分宛に送り、自分が書いた小説に翻弄され、あってにレストランで待つ。そしてラストこれアタシの妄想だったと気づく。

まぁこれに関してはハットンが過去にエドワードと結婚したことを知っているし、中絶の時に車に彼がいて、そこをエドワードが見てるので存在はすると思います。

 

これに関してはぶっちゃけ超無理がありますがあくまで考察ですのでどうかご勘弁を。

 

 

 

 

最後に

今回初めてトムフォード作品を見たわけですが、こんな映画撮れるなんて思ってもみなかったので過去作もチェックしたいと思います。

監督がおっしゃる通り、この物語は人間関係において簡単に答えを出し諦めてしまうことへの警告であり、人と人が繋がっていくにはその選択を簡単に決断してはいけないということだと思います。

きちんと向き合って関係を繋ぎ続けていくことが、豊かな生活への第一歩なんじゃないかと。

 

今作でもまたじぇじぇじぇジェイクは俳優として素晴らしい仕事をしていたし、なんてったってマイケルシャノンが脇役としていい存在感を出していたのが良かったですね。

音楽も優雅でした。なんか007っぽかったのは気のせいかな。

 

今回はがっつりネタバレしてみましたが、やっぱり全部書くのはちょっと気が引けるな・・。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10

映画「ザ・サークル」感想ネタバレあり解説 SNSがもたらす理想と現実

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11月10日

ザ・サークル

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「いいね!」のために、生きている。

味よりも見た目が盛られたものを食べ、友達をレンタルしてパーティーを催し、さりげなくブランド物を隅に置いてアピールしたり、充実した休日、人気のカフェでまったり、友達を踏み台に自分をキレイに、何かと自撮り、あ~あげたらキリがない!!

こいつらみんな「いいね!」が欲しくて生きてます。「いいね!」が人生のバロメーターになってます。自分より「いいね!」が少ない奴を見下します。自分をインフルエンサーだと勘違いしています。三度のメシより「いいね!」です。

 と、これはあくまで過剰にSNS(というかもうこれインスタに特化したことだけど)でアピールをする人たちだけの話で、ここまでいかなくとも自分を含めて自らをさらけ出す人は多いはず。

 

で、今回鑑賞する映画はそんなSNSがどれだけ便利な可能性を秘めているか、その逆にどれだけ人々を脅かすものなのかを描いたお話です。

今ならではのテーマだと思い、早速劇場で観賞してきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

2013年に発行され、瞬く間に全米ベストセラーとなったピューリッツァー賞作家デイヴ・エガースの同名小説を映画化。

巨大ソーシャルネットワーキングサービスに晴れて就職した女性が、自ら24時間を公開する事で、想像もしなかった事態を描き、遠くない未来に待ち受けるSNSの光と闇を浮き彫りにしたサスペンスエンタテインメントです。

 

ザ・サークル

ザ・サークル

 

 

 

 

あらすじ

 

 

世界No,1のシェアを誇る超巨大SNS企業〈サークル〉。

創始者であるカリスマ経営者のベイリー(トム・ハンクス)が掲げる理想は、全員類が隠すことなくオープンにする“完全”な社会だ。

 

大きな輪を意味する〈サークル〉はでは、誰もがいつでも繋がりあい、互いの体験をシェアしあい、最高に刺激的な毎日を送ることができる。

憧れの最先端企業〈サークル〉社に採用され、日々奮闘する24歳の新人・メイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけにベイリーの目に留まり、新サービス〈シーチェンジ〉の実験モデルに大抜擢される。

至る所に設置された超小型カメラにより自らの24時間をすべて公開したメイは、あっという間に一千万人を越えるフォロワーを獲得し、アイドル的存在となる。

 

ベイリーの理想「全人類の透明化」を実現するため更なる新サービス〈ソウルサーチ〉の公開実験に臨むメイ。

だがそこには思わぬ悲劇が待ち受けていた。

あまりにも膨大な善意の渦に隠された〈サークル〉の重大な欠陥に気づきはじめるメイだったが・・・。(HPより抜粋)

 

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監督

今回この作品を手掛けたのは、ジェームズ・ポンソルト

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今回原作のデイヴ・エガーズと共同で脚本もこなしている監督さん。

この手の作品はやはり若い監督がやったほうが現代チックでいいですよね。これを大御所がやると作家性が強く出てしまう気がしてなりません。要するにちょうどいいってことです。はい。

いつもながら新進気鋭のクリエイターは全くわかりませんので、彼が手掛けた作品を調べてのご紹介。

 

インディペンデント映画の祭典・サンダンス映画祭がプレミア上映された作品「Off The Black」で長編映画デビュー。

その後も映画祭に出品し、アルコール依存症の女性の挫折、そして再起していくまでを描いた「スマッシュド~ケイトのアルコールライフ~」、「The Spectacular Now」が2年連続同映画祭の審査員特別賞を獲得。

他にも、ローリングストーン誌の若手記者が人気作家に密着取材する「人生はローリングストーン」などがあります。

 

人生はローリングストーン [DVD]

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キャスト

主人公メイ・ホランドを演じるのはエマ・ワトソン。

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ようやくハリーポッター以外の彼女の代表作になった「美女と野獣」。それに続いて今年2作目の主演作です。

正直彼女を一度もかわいいとかきれいとか思ったことないタチなんで、彼女の魅力とかはスルーで!!

というか彼女についてはこちらで。

 

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 超巨大SNS企業のCEO、イーモン・ベイリーを演じるのはトム・ハンクス。

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去年 ある意味トムハンクスイヤーだった2016年。今年はこれで2本目で、しかもそこまで目立った作品ではないので、なんか久々な感じ。

トムはどちらかというと、ロマコメ、ヒューマンドラマの人のイメージが強いので、こういう社長!というかCEO!みたいな役柄ってどうなんだろう、とちょっと違和感があります。

まぁ彼もオスカー俳優ですから、そんなもの忘れさせてくれるほどトンデモCEOを演じてくれることでしょう。

 

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

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今後の待機作に、スティーヴン・スピルバーグ監督、共演メリル・ストリープという超豪華な布陣で、ベトナム戦争時代の機密文書暴露ドラマ「ザ・ポスト〈原題)」が控えています。アカデミー賞来るかな。

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

メイの親友で、彼女をサークルに入社できるよう取り計らうアニーアラートン役に、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のネビュラ役でお馴染み、カレン・ギラン

サークルの開発者にして、会社の目指す未来に危機感を抱くタイ・ラフィート役に、「アタック・ザ・ブロック」、続編も控える「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のフィン役、「パシフィック・リム/アップ・ライジング」のジョン・ボイエガ

メイの幼馴染マーサー役に、「6才のボクが、大人になるまで」で主演を務めたエラー・コルトレーン

そして、メイの父親ビニー役として「エイリアン2」、「アポロ13」で注目を浴び、今年急逝したビル・バクストンなどが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

ありとあらゆる個人情報をオープンにし、理想の世界を目指すSNS企業。それに翻弄される一人の女性を通じて、ネットの闇を映し出すであろう今作。一体どんな問題提起をしているのでしょうか。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

何かず~~っと気持ち悪い。

SNSがもたらす可能性と行き過ぎた危険性を孕んだ、警鐘的映画でした

!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何か新興宗教にハマッた人たち見てるみたい。

世界的に成長著しいSNS企業に就職した主人公を中心に、個人情報の開示をすること、それを世界中の人々がシェアすることで、互いが助け合えるという可能性を示しながらも、その開示が果たして本当に必要なのか、それゆえに起きてしまう事故を通じて、SNSという媒体と如何に向き合って付き合ってかなければならないのかを痛感させられる作品でした。

 

主人公のメイは水道局の電話係というかクレーム処理のようなものの担当として日々働き、家に帰れば半身マヒの父とその面倒を見る母見て暮らしている。

明らかに理想とは程遠い生活を送っているわけですが、そんな時友人から世界的SNS企業「サークル」の面接の日程を組んでもらえたことで、彼女の生活が一変していく。

 

よく企業PRの映像とかでありがちな、風通しの良い雰囲気とか、みんなが笑って楽しそうに仕事してる姿、課外活動のイベント風景などなどを見ると、正直そんなわけねえだろ!なんて思ってしまうタチなんですが、このサークルという会社は正にそれを画に書いたような雰囲気でございまして。

 

とてつもなく広い庭で、ヨガやら映画、読書、スポーツなどなど、みんながそれぞれ満喫しながら社員と関わり、いざ仕事となると、顧客満足度でいい数字をとるために必死になって業務をこなす。

でもってシェアすることが全てと謳ってるもんだから、あらゆることは社員に筒抜け。友人関係、家族構成、日々の出来事、社内成績などなど。

そして何か悩みがあれば彼らは助けてくれるし、相談にのってくれる。だってシェアこそケアなのだから。

 

その極め付けがフライデー何ちゃらという社長ベイリーによる講義というか、新作発表というか、ただのスタンディングパフォーマンスというか。

ここで彼が素晴らしい言葉や新しいアイディア、そこから生まれた機器を紹介することでみんなが声を荒げる。シェアって最高!その中心で働いてる俺ら最高!世界の最先端にいる俺ら最高!

 

そんな会社を紹介した友人のアニーは社内の重要な40人の一人だそうで、世界各地を飛び回り不眠不休でサプリメントやら何やら摂取して働いているにもかかわらず、毎日を楽しく過ごしている様子。

 

ざっくりいうならみんなベイリーという教祖に洗脳された信者というか。でその教祖が段々政治家と絡んできて、世界を乗っ取ろうと画策してる、みたいな。

 

メイの現状からしたら、この会社の居心地は今まで体験したことのない刺激的な場所ではあるが、正直見てるこっちはまぁ気持ち悪い気持ち悪い。

仕事に喜びを感じて一生懸命頑張る人たちには申し訳ないが、仕事にこれっぽっちも情熱を持っていない自分としては、拷問に近いものを見せつけられている気がして、終始不快な顔をしてみていたわけで。

 

きっと単純という言葉の細胞で構成されているモンキーとしては、このメイの立場にいざなったら、たとえどんなに疲労困憊でも、そこにいることが関わっていることが楽しくて幸せで常に笑顔で働いているんだろうけども、明らかに今そっち側にいない身としてはやっぱり気持ち悪いんですよ、このサークルという会社が。

 

 

SNSという麻薬。

今でこそ生活の一部と化しているSNS.。匿名でつぶやく人もいれば、自分の顔や私生活を堂々とさらし、他人から「いいね!」をもらうことで、自分をさらけ出すことを正当化していることがトレンドになっているわけですが。

 

正直自分も過去に人前で歌を歌ってパフォーマンスをしていた身としては、こういうことに関しては全然抵抗がなく、むしろ喜んでやりますよくらいのスタンスで、インスタやらtwitterで自身をさらしてるわけで。

確かに何か自分の事を発信してレスポンスがあるのって気持ちいいですよね。

自分もこのブログで共感のコメントをもらうと嬉しいですよ。でもってそこそこアクセスもあるので、数字が増えたり反響があると嬉しい。

だからもっとやるぞって気になる。で、減ると焦るwだからもっと躍起になる。

 

きっとインスタグラマーやユーチューバーを名乗る方も同じですよね。完全に気持ちよくなってるし、酔いしれてる。自分をさらけ出すことに喜びを感じてやっている。

与えられてるうちは気持ちよくて、いざ無くなると欲しがる。

 

で、これは自分が自分の意志で勝手にやってることだからいいのであって、全員を対象にSNSを通じて他人から見られる、見られなくてはいけなくなる世の中になったらどうなるのかってのが、この映画の示しているところで。

 

 

メイはある事故をきっかけに、自分のバスタイム以外の私生活を全て公開するサービス「シーチェンジ」の実験モデルに抜擢されます。

出勤途中でも仕事中でも何気ない会話も気象から終身までフォロワーにひたすら話しかけるという、まるで芸能人密着24時という状況。まるで気が抜けない。てか気が抜けた顔なんて見せたらみんなからツッコまれますからね。

 

こんなプライバシーのない24時間を約1か月続け、完全に注目されることにその気になっているメイの顔が嬉しそうでもあり、疲れてそうでもあり。

それでも充実した毎日を送ることに満足しているメイは、いいようにベイリーに使われていくんですね~。

 

そのシーチェンジを利用したまま会議に参加。全てを一般人にさらけ出すことでクリーンなイメージを植え付けようと考える政治家とあれこれ計画し、選挙の投票をサークルを通じてできるようにするようにしたいという会社の方針を発表します。

ですがメイはそれを義務化したらいいじゃない、と。

 

はい、ここで思いました。なんでそんなこと民間の企業がやるんだよと。そんなこと思ったら友人のアニーが全く同じこと言ってて、思わず同志!!!と心の中で叫びましたがw

 

 

どんどん他人のプライバシーをシェアすることで、世界中の人たちを監視しようとしている企業だってことが分からないのかメイよ。それを気づかせてくれたのは、そんな事を続けるメイに嫌気が指して疎遠になった幼馴染のマーサーを探すという実験でした。

新しい試作品「ソウルサーチ」は司法からの要請で逃げている犯罪者をこのシステムを使って捕まえるというもので。要はこのサービスを使っているユーザーがその人を探したり情報を提供することで速やかに対象人物を探し当てることができるよってモノで。

それがこの先離れた友人や探し人を探す手立てにもなると。

で、場内の人間の一言により、メイの幼馴染マーサーを探そうって空気になるんですが。

 

 

まぁですね、あり得ないです。こんな会社、こんな世の中。

色々と人権を無視した話ですし、他人が他人を監視するほど人間暇じゃないでしょ。

 

でもだからといって今こういう監視下での社会でないと、もっと危険な犯罪が生まれるかもしれないというのも事実であって、ベイリーがやろうとしている意義というか、理想ってのはわかるんです。

それがもとでメイも事故から生還できたわけで、そういうことには大いに賛成できる部分もあるわけですが、だからといって全て監視されていることを考えると怖いよなぁと。

 

 

映画的には。

まぁそんなSNSがこの先間違った方向に行くとこんな世の中になっちゃうよ、最初こそ抵抗していてもみんながいいね!いいね!って言って慣れちゃうと、プライバシーなんかなくなっちゃうよっていう風刺をきかせた話ではあるんですが、映画として、サスペンスというジャンルで括るのならば、てんで面白みはないです。

 

まずメイがサークルや社内の人間=サークラーに困惑しながらも、徐々にやる気になってシーチェンジのモデルになっていくまでの件が長いです。

本題がそこからなのに、それまでの過程が長いから体感時間がえらく長く感じる。

それ以前にエマ・ワトソンの表情が乏しく、何も感情移入してきません。

半身麻痺のお父さんという設定がメイがこの生活から抜け出そうと頑張るカギになるかと思ったら、そこまでの力強さはなく、結果お父さんの治療は会社が負担するというオマケのような形でしかない。

 

元開発者のタイ・ラフィートと水面下で会社の悪行を暴こうとするのですが、メイは特にこれといったことをしないし、悪行が案外簡単にタイによって発覚する。

うんそこまでわかってるのならタイくんや、メイがシーチェンジのモデルになる前に何とかするべきだったんじゃないか?君を見込んで絶対入ってはいけない場所に入れたのだからその責任はちゃんと取らないと。

 

で、この悪行をどうやって世間に暴くのかというと、案外簡単な方法でやっちゃうというもので。このメイの立場だから実現できることってのはわかるんですが、あ~そうやって解決か!って思いにはならないあっけのなさで。

 

 

ざっとこんな感じですが、SNSを盛んにやっている人間としては身につまされる思いには感じましたが、映画としてはそこまで楽しめる内容ではなかったというのが本音であります。

 

 

最後に

何度も言う運びになってますが、SNSを通じて起きるかもしれない近い世の中の警鐘をならすサスペンス映画だったわけですが、作品としてはそこまでの面白さに欠けるといった内容にちょっとがっかりだったザ・サークルでありました。

 

意外とキャストがいいので、そういう意味では見応えはあるかと思いますが、美女と野獣の時のエマの輝きさはありません。というかそこまでファンじゃないからそう見えてしまったのか。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

 

映画「南瓜とマヨネーズ」感想ネタバレあり解説 妙にバンドマンの彼女感が出ていてリアル。

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11月11日

南瓜とマヨネーズ

 

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ゆでたカボチャにマヨネーズを和えれば、サラダになる。

キューピーハーフ。

コミック原作を映画にしたなんて情報など知る由もなく、ただこのタイトルを見たときに、オレの耳元で福山雅治がこうつぶやいた気がしたんですよね。

 

あ、どうも!!サラダにかけるのはポン酢派のモンキーです。

 今回観賞したのは、男からすると久々に痛そうで共感できなそうなラブストーリーなんですけど、売れないミュージシャンを支える女性というのが親近感が湧くというか、元ミュージシャンとしてはしみじみしてしまうというか。

まぁふたを開けてみないとわからないんですが、とりあえず観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

90年代のファッションカルチャーブームを牽引してきた雑誌「CUTIE」から派生した「CUTIE Comic」で連載し、当時のティーンズ女子のバイブル的存在となった、恋愛マンガの金字塔にして、漫画家・魚喃キリコの代表作を映画化。

鬼才の監督と、原作ファンを裏切らないキャスティングはもちろんのこと、音楽やカメラマンといった人気クリエイターたちが作品に彩りを加え、夢を追いかける恋人と忘れられない昔の男に揺れる女性の姿を浮き立たせます。

 

南瓜とマヨネーズ (フィールコミックスGOLD)

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あらすじ

 

 

ライブハウスで働くツチダ(臼田あさ美)は同棲中の恋人せいいち(太賀)がミュージシャンになる夢を叶えるため、内緒でキャバクラで働きながら生活を支えていた。

一方で、自分が抜けたバンドがレコード会社と契約し、代わりにグラビアアイドルをボーカルに迎えたことに複雑な思いを抱え、スランプに陥っていたせいいちは、仕事もせず毎日ダラダラとした日々を過ごす。

そんなとき、ツチダはお店に来た客、安原(光石研)からもっと稼げる仕事があると愛人契約をもちかけられる。

 

ある晩、隠していた愛人からのお金が見つかってしまい、ツチダがその男と体の関係をもっていることを知ったせいいちは働きに出るようになる。そして、ツチダが以前のようにライブハウスだけで働きはじめた矢先、今でも忘れられない過去の恋人ハギオ(オダギリジョー)が目の前に現れる。

蓋をしていた当時の思いが蘇り、過去にしがみつくようにハギオとの関係にのめり込んでいく。(HPより抜粋)

 

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監督

今作を手掛けたのは冨永昌敬

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 意外と作品撮ってるほうなんですけど、実はあまり見たことがない方で。どちらかというとコメディ色の強い作品を手掛ける傾向にあるのかなと。

 

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」が面白く、その流れで本谷有希子舞台を再び映画化にした作品「乱暴と待機」は鑑賞してます。

 

乱暴と待機(通常版) [DVD]

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 古びた平屋の集合住宅を舞台に、男女4人の歪んだ愛と欲望をブラックユーモアで綴ったコメディ映画なんですが、変な形の復讐をしている偽装兄妹に、浮気性の男と妊娠中の妻が絡んでくることで、事の真相と意外な結末を迎える、というもので、そこまでの楽しさはなかったんですが、浅野忠信の気持ち悪さが尾をひく後味の悪さと、美波のめがねにお下げのスウェット姿が妙にかわいく、一癖も二癖もある役者達の怪演は見ものです。

 

監督は他にも、自称天才レントゲン技師が伝説のオオサンショウウオの誘拐という奇想天外な物語に巻き込まれる「パビリオン山椒魚」や、教え子を盗撮し地元を追われた元教師が、女を連れて戻ってきたのを引き金に、思いもよらない騒動が起こっていく「ローリング」などがあります。

 

 

 

 

キャスト

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人物相関図はこんな感じ。

 

 

 

主演のツチダを演じるのは、臼田あさ美。

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え~おだんご頭のクチビルオバケ、臼田さんです。褒めてます。かわいいです。出会う男全て狂わせる系の人だと思います。この作品でも狂わせるのか、それとも狂わされるのか。そんな話じゃないかw

彼女が主役ってのが全然ピンと来なくて、そもそも彼女は5番手6番手の人じゃないですか。映画でもドラマでも。だから俄然見たくなったってのが今回見たい理由のひとつでもあるんですけど。

 

そんな彼女の出演作をざっくり紹介。

モデルデビューした後テレビで活躍していた彼女。

ロックとは対極の平凡な暮らしをしていた高校生が、思春期特有の恋や煩悩に悩まされながらも、出会いと音楽を通じて成長していく青春コメディ「色即ぜねれいしょん」でヒロインに抜擢されます。

その後、恋などに目もくれず堅実に生きてきた女性が、双子の妹に振り回された末、恋に目覚めていくロマンスドラマ「ランブリングハート」で念願の映画初主演。

その後は脇役ながらも、インパクトのある等身大の女性などを演じ、今の地位を築いています。個人的には「鈴木先生」の彼女役が好きですw

 

色即ぜねれいしょん [DVD]

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 エロチシィズムゥ~っ!!!♪

 

 

 

 

せいいちを演じるのは太賀。

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結構前から俳優業をやっているんですよね。ここ最近ようやく注目されてきた次世代俳優の一人でしょう。

お父さんはアウトレイジの「木村、もういいよ、帰ろう」の木村役(どんな紹介だよw)でお馴染み中野秀雄です。お父さん、「WEAR」でちょこちょこその日のコーデアップしてるんだよなぁ。普通におしゃれw

てか息子の紹介しなきゃw

 

結構たくさん出演してるので、自分が彼を認識した作品をご紹介。

学校で一番の存在だった男が部活をやめたことで周囲の人間の生活が一変していく青春ドラマ「桐島、部活やめるってよ」でバレー部の控え風助を演じていました。

「一生懸命やってこの程度なんだよっ!!」というセリフは忘れられません。

 

他には、平凡な家族の前に一人の男が現れたことで、少しずつ心の闇があぶりだされ崩壊していく様を、ミステリアスかつ不穏な空気で描く「淵に立つ」で、父のことを知るために工場へ就職した孝司を演じていました。

一見好青年ですが、その生い立ちを語ったことで再び家族が揺れ動くキーパーソンとして熱演していました。

 

それとは真逆の役を演じたのが、とある地方都市で失踪したOLの軌跡を、3つのエピソードで描き、ポップで斬新な演出で作り上げた「アズミハルコは行方不明」のユキオ役。

何の取り柄もなく楽してのし上がろうとするチャラい男を見事に演じていました。

 

 

アズミ・ハルコは行方不明 [Blu-ray]

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 現在主演映画「ポンチョに夜明けの風はらませて」も公開中。

 

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ツチダの昔の恋人・ハギオ役に、「湯を沸かすほどの熱い愛」、「オーバーフェンス」のオダギリジョー。

せいいちのバンドメンバー・田中役に、「桐島、部活やめるってよ」、「悪の教典」の浅香航大

ツチダに愛人契約を持ちかけるキャバクラのオーナー・安原役に、「アウトレイジ最終章」、「シン・ゴジラ」の光石研などが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一体オレは忘られない人と好きな人の狭間で揺れる女心を理解できるのか。多分心理描写がどれだけ自分に伝わるかによるんですが・・・。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

やっぱり理解できなかった・・・

いい大人たちの身勝手な恋心のすれ違いを、生活音共に静かに綴った青春恋愛映画でした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツチダに全く共感できない。

バンドマンの恋人を養うために水商売や体を売る仕事までしたのに、恋人には愛想をつかされる主人公。そんな時に昔の恋人が姿を現し、当時の想いが蘇る。

2人の男に揺れながら尽くしたい女の、痛さ、切なさ、やるせなさ、押しつけがましさが隅から隅まで溢れていながらも、相手を思うこと、相手のこれからを理解することで少し成長する女性のお話でした。

 

ええこれはですね、学生時代に選択授業で「女心」という科目を選ばずに大人になってしまったモンキーとしては、全く理解できない、共感できない女の話でございまして。

 

浮気する男は嫌なくせに、今の恋人とうまくいかなくなってたまたまばったり出会った元カレと浮気しちゃう女なんか、こっちから願い下げだよバカヤロー、って気分でですね、こんな女の涙を見ても心ピクリとも動きませんでした。

 

それでいて曲が好きでほれ込んだバンドマンのせいいちに、何もしなくていいから曲を作れ、アタシがあんたを養う。仕事もしなくていい、家事もしなくていい、だから曲を作ってって。

ほぉ~~、只でさえ曲作るの難産なのに産めってか。部屋にずっとこもらせてひたすら音楽に没頭しろってか。まぁそれもいいだろうなぁ、ミュージシャンとしては最高の環境かもな、でもな!そんなことしたってできないもんはできんのや!それ以前にお前のその押し付けが重くて重くて音が降りてこないんじゃ!

 

なんかあの~売れない芸人とかミュージシャンとかを彼に持つ女性って、このツチダみたいなとこありません?彼が売れるために自由にさせて自分が犠牲になって働くことにものすごく一生懸命になって。

で、その見返りを激しく求めるっていう。まぁそれだけ身を粉にしてるのだから頑張ってくれないと困るってのは百も承知ですが、それをですね、頼んでもいないのに押し付けてくるのがものすごく見苦しいと言いますか。

 

で、ですよ。大概そういう関係で付き合ってる男はおそらく売れません。花が咲きません。浮気します。彼女の金を湯水のように使います。そういうもんです。

 

なんて話をよく聞くわけですが、このツチダの恋人せいいちはそんな薄情な男ではなく、音楽に真っ直ぐな優しい青年だったんですよね~。

 

せいいちくんはいい奴だ。

そんな彼女からのプレッシャーを受けてるにもかかわらず、バンドメンバーから彼女の一途で健気な行動に対して何も思わねえのか!とヤジられても、決して彼女に八つ当たりせず、音楽にひたすら打ち込むせいいち。

まぁ棚を1日かけて作って何やってんだよってツッコミはスルーして。おそらく気分転換だとは思うんですけど。

 

きっとね葛藤がものすごくあったんですよ、てか心のやり場がなかったんですよ。

バンドはレコード会社の意向で、グラビアアイドルをボーカルに入れて売り出すことになり、せいいちはそれが許せなった。そんなのどうせ切り捨てられて終わりだ、自分たちが作った音楽もあれこれいじられ思っていたものにはならなくなる。

要はメンバー間で理想論と現実論が歩み寄らない状況だったわけで。せいいちはどっぷり理想を胸に音楽をやってるもんだから、譲れないんですよね。

 

で家に帰れば、彼女が早く曲作れとせがむ。

きっと本音を言えずに苦しんでいたんだと思います。

そのため込んでいたモヤモヤが部屋にたまったゴミ袋と洗濯物なのかなぁと。そんなものに囲まれながら、慰め合う二人。

 

でもやっぱり正義感というか夢に素直な男なもんだから、何で稼いだかわからない札束を見たらやってられなくなるわけで。突発的に怒ったものの、ああ俺は彼女をここまで追い込んでいたのか、俺は彼女に知らぬ間にぶら下がっていたのか、と。

 

だからがむしゃらに働くんですよね、寝る間も惜しんで。音楽ばかり考えてる暇もなく、彼女にそんなことさせちゃいけないって。

で、それがせいいちの音楽制作にも影響してくるわけで、今まで彼女に曲作りをせがまれながら家で一人ぼ~っとしてたけど、少しずつ曲の断片が見えてくる。

 

今後音楽で飯を食ってくには彼女の存在が邪魔になる。ん?言い方がひどいな、彼女の将来を考えたらお互いのために、今の状態の方がいい。それが自分のためにもなるし彼女のためになる、と。

 

 

ハギオ、お前ってやつは。

そんな夢にクソまじめ、女にもクソまじめなせいいち君とは違い、俺女に困ってません、彼女とかめんどくさいしそもそも俺誰かの所有物じゃありません、でも言い寄って来る女がアリだったら、後先考えず、抱きます!って顔に書いてあるようなチャラさMAXの男ハギオが、ツチダのぽっかり空いた穴に侵入してくるんですね~。

 

そもそもツチダはハギオにしろ、せいいちにしろ、どっぷり男に浸かってしまう体質なようで、せいいちと付き合う前にかなりハギオに入れ込んでいたようで、ハギオとの再会場面ではかなりあたふたしながらも、ここであったが百年目!みたいに決してその手を離さないようしっかり繋ぎとめようとしている姿が垣間見えたわけで。

 

で、昔はキャンキャン好き好き押し付けてきてウザかったぁ~とか言っておきながら、あれ今あったら楽しいじゃん、エッチしようよ~と心の隙間にすぐ入り込んでくるテクニック!さすがプレイボーイ。

何でしょう、あ、今こいつ寂しがってるみたいなのわかるんですかね~。常に女を見てると身に着くものなのか。

 

しかも過去にハギオの子を身ごもっていたにもかかわらず、笑顔でハギオのために降ろしたと平気で言ってしまうツチダのハギオへの入れ込みっぷりに興醒めしたかと思えば、ハギオはそれに対し、ウソ~そうだったの~ありがと~、ってその興醒めのさらに上をいく会話!!!

 

あれ、俺今ゾクゾクしてる、ぞくぞくしてる!!嫌っ!!耳鳴りがする!!

恋愛経験の乏しい自分としては、こんな会話を聞いただけで拒否反応です。こんな奴らと仲良くしたくありません。お前らはお前らで好きにしてください。

 

俺は俺だし、お前はお前でいいじゃん、だから後腐れもなしね、なスタンスにも勝皮割らず、そのルックスが女としてはほっとけない。危険なにおい、怪しい目線、セクシーな佇まい、なのに原付!なのにサンダル!飾らない男ハギオ!ハギオって苗字?名前?

 

 

役者陣は文句なし。

登場人物に対して嫌いだとか、好きとか、わかる、わからない、なんてあれこれ文句やら共感やら思いのたけを書き連ねましたが、結局のところお前面白かったんかい!?と。

 

まぁ率直に言えばですね、短い上映時間ながらしっかり登場人物の心理描写も描けてたし、細かな所で監督のコミカルな演出とかが際立っていて楽しめましたよ、ええ。

 

で何といってもですよ、役者陣良かったですね~。

主人公ツチダを演じた臼田あさ美の、あ~お前みたいならうイブハウスのスタッフいるわ~!な感じwやはりバンドマンを夫に持つ女優だからでしょうか、それとも今の旦那と付き合う前からライブハウスに入り浸っていたのか、ライブの転換中にマイクのコードを巻く姿、タバコを吸う手慣れた感じ、瓶ビールを受付で飲みながらライブノリノリで見てるとことか、自分がミュージシャン当時のライブハウスにいたスタッフの子を思い出します。

そこからブルマ姿に競泳水着姿、タンクトップにホットパンツがまぁ似合う。(このドスケベ猿め!!)

でもって、男に尽くしそうなあの重たい感じとかよく演技出来てたと思います。

 

せいいち演じた太賀も芸達者というか、そもそもギター弾けるの?てくらい様になってましたね。仰向けになってメロディー浮かばせながら、ギター見ないで音を探すあたり、パーカッションの手つき。大したもんですw

あとツチダを思う優しさみたいなのが顔から溢れてましたよね。彼ってあの屈託のない笑顔が役者として一つの武器になってるというか、イマイチ大人になり切れてない幼さを持ち合わせながらも、髭を生やすことでちょっとぶっきらぼうな男にも見せることができるふり幅も持ってて、今回見ていてつくづくいい役者だなぁと。

 

で、極めつけはハギオ演じたオダジョーですよ。相変わらず、ああいうクソミソクズイケメンやらせたら似合いますよね~w自分のやってることに罪悪感ないっす、ギルティフリーっすみたいなスカした笑顔。

ちょっと気になったのは頭頂部がちらっと映った時、あれ・・・薄くない・・・?と。結構頭皮が見えていたのが気になったんですが、気のせいです!ええ気のせいです!!

 

 

最後に

一番許せなかったのはですね、あんだけ音楽が生まれてこないせいいちが、結構今風の音楽を作ってるバンドにいたせいいちが、ラストに曲作ったって言ってツチダに聞かせる曲が、ねこがどうたらこうたらにゃ~にゃぁ~って、思いっきりやくしまるえつこ調の歌を歌ったことですね。まぁ音楽提供が彼女なんで仕方ないんですが。

いやいや君音楽性180度変わってるでしょw原点回帰か!?そういう音楽性で今後行くんか!?女の子が歌うならまだしも、男でそんな生ぬる~い猫の歌うたってもヒットしねぇぞ!と。猫の歌を歌っていいのはマサムネさんかハナレグミ、って相場は決まってんだよ、なんて思ってしまいましたw

 

ピースオブケイクでも感じたんですけど、この手の大人の恋愛映画ってやっぱり下北沢じゃないと無理があるなと。これ渋谷でも六本木でもおかしいよね。ハマらないよね。まぁ吉祥寺か高円寺ならハマるか。やっぱりそういう場所じゃないとこの物語は無理があるかな。

 

愚痴をこぼしましたが、ツチダのように男で複雑な思いをした方、それを経て成長したことのある女性は是非見てみたらいいと思います。自分はツチダに共感できませんでしたが。

てか、結局南瓜とマヨネーズってどういう意味?固い頭のせいいちとふにゃふにゃしたハギオってこと?

まぁいいや。

 

 

 

 

ちなみにツチダが来ていたTシャツはこれだ!!松永!!!!

 

 

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

映画「ゴジラ怪獣惑星」感想ネタバレあり解説  アニゴジだからこそできる表現!なんだけど。

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11月17日

GODZZILA 怪獣惑星

 

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 ゴジラはやはり実写でなければいけない。こういう保守的な意見をやはり抱いてしまいます。だって今まで見てきたゴジラがそうだったから。

しかし時代や環境が変わり、見る側の求めるものも変わってくるわけで、去年の「シン・ゴジラ」だってゴジラを初めてフルCGで描いて受け入れられたのから、もしかしたらアニメになってもファンは受け入れてくれるんだろう。

でもですよ?いきなり2万年後の地球でゴジラがどうたらこうたらってのは、何か先を急ぎすぎじゃありません?せめて現代の日本に現れたゴジラって、実写のようにやればいいのにって思ってしまうんですけど。なぜこんなSF要素が強くなってしまうの?

 

何かもう愚痴ばっかりになってすいません。

ファンの皆さんや楽しみにしている方とは違って、 ちょっと冷ややかな目で見てしまいそうになりそうです。読んで気分を害しそうな方は、今のうちに謝っときます。

といううわけで早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

誕生から60年以上日本の巨大なアイコンのひとつとして君臨し続け、あまたのファンを持つ怪獣ゴジラ。昨年はフルCGとなって蘇った「シン・ゴジラ」が一大センセーショナルを巻き起こし、話題となったが、そのゴジラが誰も予想しなかった劇的な進化を遂げ再び映画界を賑わせる。

これまでのゴジラとは違い、シビアでハードな未来世界を舞台に、それと対峙する人類との因縁の物語を、第一線で活躍するアニメーター達が結集し、アニメーション映画として、ゴジラに新たな歴史を刻む。

 

GODZILLA 怪獣黙示録 (角川文庫)

GODZILLA 怪獣黙示録 (角川文庫)

 
アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』オリジナルサウンドトラック

アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』オリジナルサウンドトラック

 
ゴジラ ムービーモンスターシリーズ ゴジラ2017

ゴジラ ムービーモンスターシリーズ ゴジラ2017

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

 

巨大生物「怪獣」の出現と、その怪獣をも駆逐する究極の存在「ゴジラ」。

半世紀にわたる怪獣との戦争の末、人類は敗走を重ね、ついに地球脱出を計画。そして2048年、中央政府管理下の人工知能による選別を受けた人間だけが恒星間移民船・アラトラム号で11.9光年の彼方にある「くじら座タウ星e」を目指し旅立った。

しかし、20年かけてたどり着いたタウ星eの地球との環境条件差は、予測値を遥かに上回り、人類が生存可能な環境と呼べるものではなかった。

 

移民船に乗る一人の青年・ハルオ(声:宮野真守)。4歳の時に目の前でゴジラに両親を殺され、20年の間、地球に戻りゴジラを倒すことだけを考え続けていた。

移民の可能性を閉ざされ、生存環境も劣悪となった船内でハルオを中心とした「地球帰還派」は主流となり、危険な長距離亜空間航行を決断し地球を目指す。

だが、帰還した地球は、既に二万年の歳月が経過し、地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界となっていた。

果たして人類は地球を取り戻せるのか。そして、ハルオの運命は―――。(HPより抜粋)

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監督

今回手掛けたのは静野孔文瀬下寛之

 

静野さんは、2011年からずっと劇場版「名探偵コナン」の監督をされてるというすんげぇ方。そして瀬下さんはファイナルファンタジーのゲームムービーの製作デザイナーや、最近ではアニメ「亜人」の総監督などもやられてる方。CGやVFXに従事しているとのこと。

 

すいません、アニメ製作陣はマジでなんもわかんないんでこれくらいで・・・。

 

 

 

キャラクター紹介

 

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  • 人間

ハルオ・サカキ(24)(声:宮野真守)・・・階級:大尉。ゴジラの襲撃で両親を失い、ゴジラに対する強い憎悪の心を持つ。痩身だが鍛え抜かれた強靭な肉体を持ち、その高い知能でゴジラ戦術を立案する。

 

ユウコ・タニ(19)(声:花澤香菜)・・・階級:曹長。祖父の元で両親を失ったハルオと共に育つ。幼年学校時代ではハルオの後輩。痩せ型で華奢な体型の為、身体能力にコンプレックスはあるが兵器の設計や改造などで一目置かれ、パワードスーツの腕前も軍トップクラス。

 

マーティン・ラッザリ(34)(声:杉田智和)・・・階級:少佐。軍属の環境生物学者。学者らしい好奇心旺盛さで、楽天的な性格。変わり果てた地球生態系の真相を短期間のうちに分析していくスペシャリスト。

 

アダム・ビンデバルト(21)(声:梶裕貴)・・・階級:少尉。揚陸艇のパイロットを務め、ホバー操縦士としての腕も一級。ハルオの行動に畏敬の念を抱く若手士官の一人。精神的に健全で朗らかな性格。

 

エリオット・リーランド(32)(声:小野大輔)・・・階級:大佐地球降下作戦の総司令。船内統治に手こずる中央委員会に苛立ち、ゴジラ討伐による権力交代を狙っている。

 

ウンベルト・モーリ(56)(声:堀内賢雄)・・・階級:大将。移民船アラトラム号の船長で、「人間(地球人)」の代表も務める。地球連合発足以前、ゴジラと戦って敗れた軍の一人。

 

 

 

 

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  • 異星人エクシフ

メトフィエス(50)(声:櫻井孝宏)・・・階級:軍属神官兼中佐(エクシフの宗教階級では大司教)。部族を超えて尊敬を集める人徳者。博愛精神に満ちたやわらかい笑顔と穏やかな口調。ハルオのよき理解者で、船内への機密データへのアクセス権を有する。

 

エンダルフ(105)(声:山路和弘)・・・階級:軍属神官兼中将(エクシフの宗教階級では枢機卿)。「エクシフ」の族長を務める穏健派の聖職者。メトフィエスの上官にあたるが、教団の運営は実質的に一任している。

 

 

 

 

 

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  • 異星人ビルサルド

ムルエル・ガルグ(60)(声:諏訪部順一)・・・階級:中佐・技術士官。元々強靭な身体を持つビルサルド人であるが、その中でも一際立派な体格を持っている。技官の中でも特に優れた能力を持ち、科学至上主義・合理主義を貫くも、ハルオの「対ゴジラ戦術案」の科学的根拠の裏づけを行う。

 

リルエル・ベルベ(55)(声:三宅健太)・・・階級:少佐・軍事教官。ベテラン軍人でハルオ達の軍事教官を務める。「人間」との付き合いが長く、異種族でも分け隔てなく接する。

 

ハルエル・ドルド(70)(声:中井和哉)・・・階級:中将。「ビルサルド」の族長。どんな場面においても感情を表に出さず、冷静沈着な懐疑主義者。

 

(全てHPより抜粋)

 

 

 

 

 本編までの地球での出来事。

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ブレードランナー2049の前日譚のように、どうやって地球が滅んでいったか公式で出てたので、ざっくりまとめてみました。

 

まず、1999年5月にアメリカニューヨークからボストンにかけて、最初の怪獣カマキラスが出現。上陸から移動し撃退するまで通過地域を破壊していきます。(1)

その後、2002年9月にイギリスロンドンからマンチェスターにかかけて怪獣ドゴラ(2)、3年後の2005年にはラドンとアンギラスが中国に出現。ヘドラ作戦なる生物破壊兵器を使ったことで汚染被害が発生します(3)。

落ち着きを戻したかと思ったら、今度は2017年オーストラリアにてダガーラが出現。体内から放出された物質が原因で感染症の被害も発生(4)。2022年にはトルコでオルガが出現し、ここまででのべ2000万人の死傷者が出る、世界的な災害になっていきます。

 

この悲劇は止まることなく続き、2030年にはとうとうアメリカ西海岸にこれまでの規模とははるかに違う怪獣・ゴジラが出現(6)。進路を東にとりながらアメリカを横断し、これまでとは比べ物にならない甚大な被害となります。

4年後の2034年にはヨーロッパへ漂着し、EU連合軍の総攻撃でも全く歯が立たない深刻な事態となりいくつもの国が陥落していきます(7)。

 

そこへ異星人「エクシフ」と「ビルサルド」が現れたことで、人類は「地球連合」を発足し、ヨーロッパを奪還すべく「オペレーション・エターナルライト」なる作戦を実行し、成功を収めます。(8)

ゴジラは活動回数が徐々に増え始め、2042年の時点で世界人口は10億人にまで減少(9)、人類は地球外への移住を計画、選別、船の建造を開始すべくプロジェクトチームを発足します。

現在のゴジラの活動地域から最も離れたリオデジャネイロに政府機能を置き、2045年ゴジラをユーラシア大陸に閉じ込める作戦「オペレーション・グレートウォール」を実行し、ゴジラを1年間進行を停滞させ成功します(10)。

 

ですが、良く2046年にはインドの防衛線を突破(11)、2ヵ月後には日本の浜松に上陸し、対ゴジラ最終決戦に敗北を喫します。(12)

これにより、かねてより進めていた地球外惑星への移住計画を2048年に実行予定(13)とし、残った人類は、地球連合中央政府が所有する人工知能「オムニエレクティオ」による、人類生存のための必要最低指数を算出し、選別されていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか「パシフィック・リム」のような流れになってるのは気のせいでしょうか・・・。それはさておき、この映画前史を読むだけで一気に没入できる設定がいいなと思います。これを読んでから劇場に見に行くことを薦めたいですね。

一応これが3部作の第1章とのことなので、ちょうどいいところで終わりそうだとは思うんですが、果たして内容やいかに。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

クライマックスのドンパチがスゲーーーーっ!!・・・でもそこまでが退屈。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予想はしていた。

ゴジラによって故郷を滅ぼされ、地球からの撤退を余儀なくされた地球人。宇宙へ飛び出したもののやはり彼らに適応する星はなく、主人公のクーデターがきっかけとなり地球へ帰還すると既に2万年の時が過ぎていた。果たして人類は地球を取り戻すことができるのか。

 

とりあえず最初に言っておきたいのは、モンキー自身がそこまでゴジラに思い入れがないこと、そして「シン・ゴジラ」の感想記事が軽く炎上したことに未だトラウマがあることを踏まえて、それでも本音で鑑賞後の感想を書くのでありますので、どうかお手柔らかに。

 

単刀直入に言えば、ゴジラという50年に渡って日本人に親しまれてきたキャラクターが、アニメーション映画でここまで表現できたことは素晴らしいと思います。

実写では到底不可能なカメラワークや、森と化した地球での攻防戦、そしてゴジラの実態そのものがとにかくデカい。んでもって宇宙空間にまで風呂敷を広げたスケールのでかさ。これは中々実写映画では実現不可能です。

 

そういう意味では非常に評価できる作品だったんですが、いかんせん前半から人間側の描写が多く、ゴジラが出てくるまでが、とにかく退屈でした。

 

上記にも書いた映画前史をものの数十秒でまとめた後、本編はいきなりハルオのシャトル内の籠城から始まり、残念ながら失敗に終わったものの、きちんと次の策は打ってあって、あれよあれよと地球帰還へとなるのですが。

ここまで非常に長く感じ、ぶっちゃけ寝オチしそうになりました。

 

やはり3部作の序章ということもあって、色々現在の状況や人物設定といった説明が多くなるのは仕方のないことです。

特にSFとなると、我々が普段聞きなれない言葉だったり、体験したことのない状況が続くわけですから、補足を入れないと伝わらいことが多くなるジャンルだと思います。

 

しかしながら、この前半はそういった我々が馴染みのない状況やら言葉やらを一定のリズムで語るもんだから頭に入ってこないんです。

 

毎回この手のアニメーションを見て感じるのですが、なぜ余韻や間を置くようなことをしないのか疑問に思います。とにかく聞きなれないワードを詰めるだけ詰め、各々の感情吐露を言葉にして詰めるだけ詰める。これは疲れます。眠くなります。

 

こんなこともあって前半の地球に戻るまでの件は、モンキー的にはかなりきつかったです。

 

 

バトルの展開は半端ない!

ここまで低評価な面が続きましたが、やはりゴジラが出てくればそのモヤモヤした部分は一気に解消されました。

 

エアバイクみたいな乗り物で、ゴジラに向かって攻撃するシーンはかっこよかったですね。ゴジラの周りを何周もして攻撃をかわしながら、背中を狙うんですが、これはアニメでしかできない、滑らかでスピード感のあるシーンだったと思います。

中々攻撃できないから思いっきり上昇して急降下して突っ込んでいくとことか、集団攻撃するところでも、何機かあえなくゴジラに激突してしまうのも、空軍さながらのシチュエーションで興奮しましたね。

 

ゴジラを誘導して一斉攻撃するシーンも大迫力です。画面一体が炎と黒煙だらけで、そんな攻撃してもなかなか倒れないゴジラがまた憎い!

 

 

そして、上でもちょっと書きましたが、なんてったってゴジラがでかい!!!

やはり2万年という時の長さはゴジラまでも進化させたわけで、今までのゴジラとは比べ物にならないくらいデカいです。マッチョゴジラです。卑猥な言い方をすれば筋張ったチ〇コのようなゴリラみたいな顔です。顔がね、むくみすぎててアップの画が怖かったです。

でかすぎて歩いてるんだかあるいてないんだかわからないし、熱線の威力が数倍違うし、しっぽ振るだけでみんな吹っ飛ぶ、んでもってシールドを背びれから発するせいで攻撃も効かない。

 

でもってですよ、このゴジラの周りを、翼をもった怪獣がバッサバッサ飛び回ってるじゃない。

 

こんなゴジラとお前らどうやって戦うのさ!

なんて思ってたら復讐の塊ハルオが無茶なことばっかするんですよねwこれには笑うしかない。

でこの無茶な行動がですね、意外と功を奏してゴジラにダメージを与えるもんだから、みんな活路を見出すわけです。

 

そもそもハルオは、両親をゴジラに殺されたあげく、地球から逃げてしまった人類に怒り心頭だったんですね。こいつは決して無敵なんかじゃない!絶対弱点がある!そう信じてやまないハルオは宇宙船内で実力行使に出たわけで、そこに至るわけなんですが。

 

だからこその無茶な行動でみんなを引っ張っていくんですね。既に特攻隊ですよ。

誰かに戻れなくなるぞ!なんて言われても、なんで戻るんだ、ここが俺たちの場所だろ。みたいなことを言うんですよ。カッコイイ。

 

だからハルオが何回も決死で捨て身で命を捨てるような行動をするんで、あ~こいつ死んだかぁと思ったらケロッと生還してくるんですよ。あれ?もしかしてこいつゴジラより強いんじゃない?って思っちゃうほど。いや復讐心が凄いのか。

ゴジラがシールドを張る前に、それを阻止する攻撃を仕掛けるんですが、思いのほかゴジラの回復が早く予定通りにいかない時に、ハルオが先陣切ってツッコんで、俺にかまわず撃て!っていった時は確実に死んだと思ったんですけどね~。

もうあれですよ、嫌いを通り越して好きなんじゃないかって。あんだけ研究していざ目の前にしてもひるまず突進してく。そして必ず「俺はお前を~っ!!」と告白寸前なセリフを吐く。

何か好きな女性のアプローチと変わらないですよ。こうやって見ちゃうと。

 

とにかく600人程度しかいない人類がゴジラにどう挑むのかは必見であります。

そしてラストはまさかの展開です!ウソだろ!!ってなります。

モンキー的には作戦を立てるときのワクワク感が欲しかったんですけどね~。淡々としちゃって。

 

 

最後に

服部隆之さんの音楽!良かったですね~。過去にゴジラ音楽を手掛けてたこともあって、ポイント掴んでるというか、物語を壮大にしてくれるし、緩急をつけてるなぁと。宇宙SFだからって変な電子音とかいらないんですよね。クラシックで全然いい。

 

アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』オリジナルサウンドトラック

アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』オリジナルサウンドトラック

 

 

アニメでゴジラここまで落とし込んだことは賞賛に値しますが、既視感ありありのSF設定と、ゴジラ登場までの退屈さ、あとはもう感情丸出しの大袈裟なセリフね。「俺はお前を~っ!!」ってハルオ何回言った?

本当なら宇宙に行くまでの経緯を第1章でやればよかったんじゃない?って。アンギラスとかラドンとか、で何よヘドラ作戦て!なんかそっちの方が面白そうじゃない?

 

総じて不満が多い作品でしたが、やはりこれは序章であって本編はこれからなんだろうと。エクシフやビルサルドもなぜ地球人に協力するのかその真意というか思惑がまだ見えてないし。そう思えばまだ許せるかな。

そして早くも来年5月に第2章が公開決定。しかも今作Netflixで配信するそうじゃないですか!!

なんだぁ、2作目見に行く前にネトフリでおさらいできるなこれは。

てか東宝よ、そんな風に金稼ぎをするのか。まぁいいや。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

 

映画「ローガンラッキー」感想ネタバレあり解説 ユルさ爆発!監督復帰作はオーシャンズ6だ!

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11月18日

ローガン・ラッキー

 

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お帰り!!スティーヴン・ソダーバーグ監督!!

監督引退を宣言した当時は、あまりの若さに、なぜ?が頭から離れなかったわけですが、こうして映画を再び撮ってくれるわけですから、見に行かないわけにはいかない!

その復帰を祝うかのように、豪華なキャスティング、彼の代表作「オーシャンズ」シリーズを彷彿とさせる犯罪のにおい、全く運のない奴らの一発逆転モノ!

うんうん!!これは面白そうだ!!

 とはいうものの、オレそこまで「オーシャンズ」にハマれなかったんで、少し落ち着いてじっくり味わおうと思います。はい。

というわけで早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

2013年突如監督引退を発表し、ドラマ制作に力を注いできた監督が、ひとつの脚本に魅了され再び映画業界に帰ってきた。

今作は、軽快でかつユーモアに富んだ、豪華絢爛な強盗を企てる「オーシャンズ」シリーズの詐欺集団とは違い、犯罪とは無縁の3兄妹が不運の連鎖を断ち切るため、巨大組織相手に一攫千金の強盗を仕掛けるクライムエンタテインメントと登場人物たちの設定は真逆。

そんな過去の代表作とは対照的に、運のない男達が一体どんな仕掛けを打って出るのか。

一攫千金×一発逆転の痛快クライムエンタテインメントの幕開けです!!

 

Logan Lucky

Logan Lucky

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

 

足が不自由で仕事を失い、家族にも逃げられ失意の人生を送る炭鉱夫ジミー・ローガン(チャニング・テイタム)にはある企みがあった。

それは、まもなく開催される全米最大のモーターカーイベントNASCARのレース中に大金を盗み出すという<前代未聞の強奪計画>―。

早速、戦争で片腕を失った元軍人で冴えないバーテンダーの弟クライド(アダム・ドライバー)と、美容師でカーマニアの妹メリー(ライリー・キーオ)を仲間に加えたジミーだったが、ツキに見放されてきたローガン一家だけでは頼りがない。

そこで、この大胆な犯行を成功させるため、爆破のプロで現在服役中の変人ジョー・バング(ダニエル・クレイグ)に協力を仰ぐ。彼を脱獄させてレース場の金庫を爆破した後、看守が彼の不在に気づかないうちに刑務所に戻すという作戦だ。

レース当日、ローガン一味は、何百万ドルもの売上金を運ぶ気送管設備があるサーキットの地下に侵入。全米犯罪史上最も驚くべき強盗事件は成功したかのように見えた…しかしFBI捜査官の執念深い捜査の手がすぐそこまで迫っていた――(HPより抜粋)

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監督

今作を手掛けたのはスティーヴン・ソダーバーグ

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冒頭でも書いたとおり、2013年の作品「恋するリベラーチェ」を機に映画業を退いていましたが、今回の脚本を読んで、是非自分が撮りたい!ということで復帰となりました。

うん、案外早いよね、復帰。

歓迎することはもちろんなんだけど、じゃあオマエ、ソダーバーグ好きなの?って言われるとう~~ん・・・、なんですわw

一番有名な「オーシャンズ」シリーズから入って話題作などを見たものの、この人の作品てゴリゴリのエンタメ映画じゃないんですよね。何かスカして終わるみたいなのばかりな気が。

まぁモンキーはおバカさんなので彼の作家性とかメッセージ性とかを当時読み取れなかったんでしょうね。今はあの頃よりかはマシだと思いますけども。

 

そんな監督の代表作をザックリご紹介。

理想的なカップルの裏側が浮き彫りになってく様を、繊細な心理描写で映した「セックスと嘘とビデオテープ」で長編映画デビュー。史上最年少26歳でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞する快挙を成し遂げます。

その後興行的に低迷が続くも、詐欺師を追いながらも彼に惹かれていく女捜査官を軸にしたクライムムービー「アウト・オブ・サイト」で成功を収めます。

巨大企業を相手に最上最大級の集団訴訟を起こし勝利した実在の女性を描いた「エリン・ブロコビッチ」、メキシコとアメリカを結ぶ麻薬ルート巡る人々を描いた「トラフィック」でアカデミー賞監督賞にダブルノミネート、受賞をし、さらに確固たる地位を築いていきます。

そしてジョージー・クルーニーブラッド・ピットを始め、豪華キャストを集めたドリームチームが、カジノの金庫破りという史上最大の強奪作戦を繰り広げる、痛快クライムエンタテインメント「オーシャンズ11」は、後に2作製作されるほどの人気作となり、彼の代名詞ともいえる作品になりました。

引退するまでの近年は、未知の致死性ウィルスが世界中に拡散していく中で、恐怖と混乱が人々を支配していく様をドキュメンタリータッチで描いた「コンティジョン」、主演のチャニング・テイタムの実体験をモチーフに、男性ストリッパーの葛藤と友情を描いた青春サクセスストーリー「マジック・マイク」、新薬の副作用を巡って思いもよらぬ陰謀に巻き込まれていく精神科医の運命を描いた「サイド・エフェクト」など、どれも1度は見て欲しい作品ばかりを世に送り出しています。

 

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キャスト

ゴイゴイスーなメンツが集まってるので、主役だけガッツリ紹介。

ツイてない主人公ジミー・ローガンを演じるのはチャニング・テイタム。

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2枚目はもちろん、アクション、コメディ、なんでもこなす踊れるマッチョマンでございます。

G.I.ジョー」で初めて彼を知って以降、新作映画はほぼ欠かさず鑑賞していると思います。

いいんですよ彼。熱い男もできるし、身体動けるし、イケメンだし、そしてバカな役も最高w

そんな彼は監督作では「マジック・マイク」、「エージェント・マロリー」と「サイド・エフェクト」に出演。マジックマイクは自身の実体験が元になってるだけあって、きっと嬉しかったでしょうね。

 

というわけで彼の代表作をガッツリ紹介。

クラシックバレエとストリートダンスが融合した新たなダンススタイルを生み出した青春ダンスムービー「ステップ・アップ」の主演に抜擢されブレイクを果たします。

その後アメリカの人気ミリタリーアクションフィギュアが映画となった「G.I.ジョー」、突然の事故で記憶を失った妻の愛を勝ち取るために献身的に尽くす夫の姿を描いた「君への誓い」(オレのレイチェル・・・)、バカマッチョとデブオタが高校に潜入捜査するアクションコメディ「21ジャンプストリート」、謎のテロ集団に乗っ取られたホワイトハウスから大統領を守るため奮闘するSPの姿を描いた「ホワイトハウス・ダウン」などありとあらゆる作品で活躍していきます。

 

21ジャンプストリート/22ジャンプストリート [Blu-ray]

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 近年では、レスリング五輪金メダリストとパトロンの大富豪が悲劇の結末を迎えていく実話を基にしたヒューマンサスペンス「フォックスキャッチャー」や、大雪でロッジに足止めをくらったワケアリの8人が繰り広げるバイオレンス西部劇「ヘイトフルエイト」、1950年代のハリウッド映画界を舞台に、誘拐された大物スターの捜索や、一癖も二癖もあるスター達とのドタバタ劇、当時の銀幕世界に対し敬意と愛と少しの皮肉をユーモアに綴ったコメディドラマ「ヘイル、シーザー!」など、著名な監督の作品にも顔を出すようになり、着々とステップアップしていってます。

 

フォックスキャッチャー Blu-ray

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今後の待機作には、「キングスマン/ゴールデンサークル」が来年1月5日に公開予定です。

 

 

他のキャストはこんな感じ。

義手の弟クライド・ローガン役に、「スターウォーズ/最後のジェダイ」が控えているアダム・ドライバー。

妹メリー・ローガン役に、「ランナウェイズ」、「マッドマックス/怒りのデスロード」に出演していたライリー・キーオ。

服役中の男ジョー・バング役に、「ドラゴン・タトゥーの女」、そして6代目ジェームズ・ボンドとして「007」に出演しているダニエル・クレイグ。

ジミーの元妻ボビー・ジョー・チャップマン役に、「バットマン・ビギンズ」、「フォーン・ブース」のケイティ・ホームズ

栄養剤を販売する会社のオーナー、マックス役に、「TED/テッド」、「荒野はつらいよ~アリゾナより愛をこめて~」のセス・マクファーレン

ジミーの高校の後輩で予防接種をして巡回している医者、シルヴィア役に、「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」、「エイリアン・コヴェナント」のキャサリン・ウォーターストン

カーレーサーのデイトン役に、「キャプテンアメリカ/ウィンターソルジャー」のウィンターソルジャー役でお馴染みセバスチャン・スタン

そして彼らを追い詰める特別捜査官サラ・グレイソン役に、「ミリオンダラー・ベイビー」、「P.S.アイラブユー」のヒラリー・スワンクという超豪華キャスト勢ぞろいとなっております!!

 

 

 

 

 

負け組兄弟の一発逆転強奪作戦、一体どんなどんでん返しが待っているのか。オーシャンズを越える内容になっているのでしょうか??

ここから観賞後の感想です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想

 オーシャンズと真逆!!ユルい笑いがてんこ盛りのダメンズクライムムービーでした!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真逆ですよ、真逆。

 ウエストバージニア州に住むローガン兄弟が金庫破りを味方にし、モーターレース場の売り上げ金をごっそりいただいて、今までの悪運から逃れてリッチな生活送っちゃおうぜ~!!という物語を、今までのソダーバーグとは一風変わった、ユルい笑いから自虐ネタまで盛り込んだクライムエンタテインメントでした。

 

どうしても比較してしまうソダーバーグ監督の代表作「オーシャンズ」シリーズ。詐欺師のプロ集団が、カジノの金を根こそぎ奪うというプロットは有名ですが、今作はそれとはまったく真逆の物語でした。

 

何が真逆かっていうのは設定の事で、向こうが豪華絢爛ならこっち地味~なところ。

主人公のジミーは金ナシ、職ナシ、家庭ナシの3拍子揃ったダメダメな男。弟もイラクに戦争に行った際地雷で左腕を失う不運。

オマケに場所は簡素な田舎町。目的地はシャーロットモータースピードウェイの売店の売上金。

 

こんな不運すぎる兄弟が、過去に一度計画したものの失敗に終わったカリフラワー作戦なる強奪計画を再びやろうというもの。 要は素人ですね。

 

それじゃあ地味じゃ!!

お金を盗むってなぁ、もっとド派手にやらんと盛り上がりに欠けるでしょう。

なんかこうあるでしょ!でかい金庫を鍵師の熟練の技で開けるとか、色んなものを欺いてサクッと盗んじゃうとか。来てる服がすんげ~おしゃれとか。そういうのないの??ないのかぁ。

 

 

じゃあ地味なら面白くないじゃん、と思ったら大間違い。

決してプロ顔負けの巧妙な技が光るわけでもなく、かといって計画がてんでうまくいかず失敗続きってわけでもない。不運続きの男が一発逆転を狙うには奇跡を信じるのでなく、堅実的に行動し欲張りをしない、そして計画重視で進む。これを忠実に描いてるのが逆に面白いんですね。

 

強奪計画はこうだ!

ジミーはシャーロットモータースピードウェイの地下での工事現場で働いていた時の事故の際、どうやってこのレース場のお金が流れているかを知ったことがきっかけでした。

仕組みはこうです。

売店で回収したレジの売上金を筒状の容器に入れて、配管へ流します。それがどんどんつたって地下の金庫に落ちるというもの。

 これ盗めるじゃん!とひらめいたジミーはクライドと相談しますが、まず一つ目の壁にぶち当たります。

 

それはどうやって金庫を破るか。

そういえばあの有名な金庫破りジョー・バングが刑務所にいるぜってことで彼に会いに行きます。

とりあえず会って計画に乗ってくれないか相談します。ジョーはまだ服役中のため、ここでも壁にぶち当たります。

そうです、彼をどうやって檻から脱走し、計画を実行させ元の場所へ帰すか。しかもこれをレース当日の真昼間にやらなければいけない。

おいおいハードル高えな!この不運兄弟にその賢さは備わってるのか??

 

 計画を聞いたジョーは、自分の弟2人も仲間に加えることが条件だと話し、計画に乗ります。

 

弟2人はレース場で何やらアホみたいな競技で競っていました。便座を輪投げ代わりにした遊びもやってたな・・・。彼らも色々と言葉を間違えてしゃべっては倫理がどうたらとか言って拒んでいましたが、案外コロッと承諾。

妹のメリーもも加えて、早速計画を実行します。

 

 

計画にトラブルはつきものであり、それが見事に的中します。それは工事が予定より早く終了してしまうということ。1週間予定を早く実行する羽目になるジミー一派。ここで実行日当日とそれまでにしなければいけないこと。

  1. ジョーを刑務所から脱走させ終わったら戻らなければいけないこと。
  2. そのジョーを脱走させるために刑務所にクライドを送り込ませること
  3. 刑務所に服役している受刑者たちにも協力させなければいけないこと
  4. 金庫に通じる配管どの配管か調べること
  5. 爆弾を使わずにどうやって金庫を爆発させるか
  6. 爆発に気付かれないようにするにはどうすればいいか

これをどううまく行動できるかがカギとなります。

 

まず1から3にに関して。クライドはわざと店に車を突っ込んで器物損壊やら営業妨害やらで逮捕されますが、戦地に行ってたことを考慮され90日間刑務所に拘束されることになります。

その間ジョーは刑務所の受刑者の中でボス的存在の黒人に、うまい話があると計画に協力を依頼。

そして当日ジョーは、シャワー用の水をあえて飲み、吐き気を催し医療室へ。その医療室を清掃していたクライドと共に、トイレから脱出します。

丁度その頃食堂で囚人たちが暴動をおこし、緊急事態になり。全ての部屋が強制的にロックされ誰もその場から出ることができなくなり、そのおかげでジョーたちは追いかけられることなく脱出に成功。メリーと合流します。

 メリーもまた自分の車ではなく、ジミーの元妻の旦那の車を使ってお出迎え。カーマニアでスピード狂のメリーは、目的地がだいぶ遠いためいつものようにスピードを出して爆走。おいおいこれじゃあおまわりさんに捕まっちゃうよ!

でも大丈夫、ちゃんとジミーが裏で手をまわし、メリーの職場の美容室の常連のお客さんが紫のキャデラックに乗っていることを事前に聞きつけ、職質するようしかけていたのです。

そこをうまく通り抜けレース場へたどり着く3人。

帰りは囚人たちに食堂でボヤを作ってもらい、火災報知機を鳴らせ消防隊が駆けつける中その消防隊に変装し中へ戻るというものでした。

 

 

 4に関しては、なんでそんなに素手で触れるの・・・とちょっと興醒めしたんですが、あの忌まわしきゴキちゃんたちの体に違う色の絵の具を塗って、配管に送り込みます。

金庫の中で仕事をしている女性宛にバースデーケーキを送り付け金庫の中でみんなで食事している間、駐車している彼女の車を当て逃げ。警察官と外であれこれやっている間終業時間となり、ケーキは食べかけのまま金庫内に。

夜中にゴキちゃんたちはその金庫にあるケーキめがけてやってきます。

翌朝女性が出勤し金庫に入ると、はい、もちろん金庫内はゴキちゃんんだらけ。で、どの色のゴキちゃんがたどり着いたのかを、清掃業者に扮したジョーの弟たちが潜入し確認するという流れでした。

巧妙だな。

 

5と6に関してはこうです。

脱走して爆弾を調達できない中、どうやって爆弾を作るのか。ジョーはまず景気づけにレース場の売店で、酒とつまみにグミを購入。金庫へ通じる配管前に着くとジミーがあらかじめ買っておいたボンドを袋の中に出し、その中にグミと刑務所でゆで卵をたべる際に使っていた偽塩(血圧が高いので塩分控えめの塩を使ってました)を混ぜ爆発物を作ります。

その前にレース場に来たお客さんが現金しか使えないよう、ジョーの弟たちが発電機を爆破させていました。おかげで現金はいつも以上に流れてきます。

そしてその爆発で発生した煙は売店までつたって行ってしまうのですが、これも想定済み。仲のいい整備工場の男に囮になってもらい、休憩所でタバコを吸っておいてもらいそれが煙の原因だと知らせたのでした。

 

このようにして計画通りに実行されていきます。

 

 

ユル~い笑いがてんこ盛り。

素人丸出しなのに巧妙な強奪計画でローガン兄弟やるじゃん!と感心してしまうのですが、それ以上に面白いのは彼らの掛け合いです。

まずローガン兄弟がちょっとおバカな点。これだけ計画できるんだから頭キレるんだろうなぁと思ったら、そうでもない。

そもそも呪いのローガン兄弟なんて異名でバカにされてるのに、そこにキレない。逆に弟をバカにしたらキレる兄、兄をバカにしたら怒る弟というなんとも兄弟愛に満ちた2人が微笑ましいんです。

 

 

一番バカっぽかったのは、ジョーが爆発物を作っている最中。

2人は爆弾を調達してくるものと思っていたようで、まさかのその辺にあるもので簡単に爆発物が作れますという、でんんじろう先生顔負けのジョーのショボさにあっけらかん。

お前らオレがそんなに爆弾持ってきてやってほしかったのかよ!と少々お怒り。2人の呆然な顔に呆れて、急いで事を進めなければいけないのに、まさかの科学の授業にw

爆発とはエネルギーだ、そのエネルギーは、色んな化学式を組み合わせ運動を働かせることによって出来上がるのだ、と壁に石で化学式まで書いて講義をはじめ、それでもボケ~っとした顔をする2人を見て、クスクス笑いが止まりません。

しかもその爆発物を配管に投げたらエラーが怒り跳ね返ってきてクライドがナイスキャッチw原因は袋を閉めすぎたからって絶対違うでしょww益々信用に欠けるジョー。

 

そんなジョーも、出所したら家に金隠してあるから大丈夫と、最初は兄弟の計画に無理してやる必要はないと豪語してましたが、その隠し場所を他のやつに言っていたことが奥さんに伝わり、奥さんはその金をもって他の男とトンズラしてしまうという不運に見舞われます。

ダメだなぁ隠し場所を人に漏らしちゃあw

そんでもって刑務所を訪れたローガン兄弟から小銭を巻き上げ、自販機のゆで卵を、塩分控えめの塩で頂く姿も滑稽です。あんた本当に伝説の金庫破り?

 

で、ジョーの弟たちもアホです。

犯罪は倫理的によくないと、どっかの教科書をただ丸暗記したかのような教養の無さがにじみ出ており、それ故にドラマチックをトラウマチックにみたいな言い間違えが多々ありました。

おまけに煙の出どころを探している警備員と鉢合わせになり、どんな言い訳をしたかと思えば、俺は昔から煙の臭いが感知できない体質なんだ、だから体に火がついてもわからない、といういかにも無理矢理すぎる返答をかますアホっぷり。

アホですw

 

他にも、刑務所のやつらが食堂で監視員を人質にとるんですが、解放の条件が「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作本を図書館に入れろというものw。しかも最新刊が未だ書籍化されてないことに嘘をつくな!見た奴がいるんだ!と怒る囚人。いやあなたたちそれが篭城の理由?ww

あとは、オーシャンズセブンイレブンなんて言葉が出たり、クライドの義手がお金をバキュームで吸い込んでる時に一緒に吸い込まれてしまったり、クマの着ぐるみを着たおっさんにジョーの弟が荷物を預かる意味深な映像もあったりと爆笑まではいきませんが、間をうまく使ったクスクス小笑いを連発する会話やシーンはきっと楽しく鑑賞できる理由の一つになると思います。

 

 

 

 

最後に

大学時代にアメフト選手として活躍したものの、ひざの故障によって選手生命を絶たれ、離婚してしまったことで大好きな娘とも離れ離れの地味な暮らしを余儀なくされたジミー、そんな兄への嫉妬心から軍兵として志願し戦地イラクへ赴き手を失ってしまったクライド。

人生一度踏み外してしまうと這い上がることが難しい世の中。そんな社会的弱者となってしまった彼らに光るをあてるかのような人生一発逆転のドラマは、ウエストバージニアという地が入った名曲カントリーロードの言葉「故郷へ帰ろう」のように、あの頃の自分に戻ろう、幸せだったあの頃にと呼び掛けている気がします。

 

そして、ジミーが建てた計画は決して自分たちだけがウハウハになるのではなく、きちんと迷惑を変えた人たちにまでおすそ分けをする配慮から、彼の人柄の良さも加えられた結末へと向かっていきます。

 

モンキー的にはオーシャンズよりもこっちの方が、弱者に焦点をあてたクライムムービーという点において楽しめました。てかソダーバーグコメディもいけるんじゃね?ゲラゲラ笑うコメディもいいけど、これくらいユルいテイストのコメディもオツなもんです。

 

最後の種明かしはソダーバーグもいつも通りのあっさりサクッとなパターンです。これ見た時は、あ~ソダーバーグの作品だぁ~ってなりましたね。

とにかく一見地味ですが、非常に楽しいケイパームービーでした!

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10


映画「ジャスティスリーグ」感想ネタバレあり解説 Sの灯は消えない!闇を背負った戦士たちの五重奏!

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11月23日

ジャスティス・リーグ

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マーベルヒーローが集結した「アベンジャーズ」が公開したのが2012年。それからというもの、MCU(マーベルシネマティックユニバース)に追いつこうと、DCEU(DCエクステンデットユニバース)は駆け足で作品を公開していきました。

そして今年ようやくマーベルから5年の遅れを経て、ついにDCヒーローが集結する作品が幕を開けます。

 バットマン、ワンダーウーマンの2人しか単独作品がないのに、他のヒーローはよく素性がわからないのに、ヒーローが集まって出演する作品てだけで、気持ちが高ぶるのはやはり根っからの男の子だからなのでしょうか。

あ~~高まるううううぅぅぅうううっっ!!!!

というわけで、アメリカの批評サイトのアーリーレビューも好評!上映時間も121分と丁度いい!ダークシリアス調の内容から明るく!ジャスティスだけに空前絶後なヒットになるんじゃなかろうか!!楽しみぢゃねえがっ!!

そんな、おさえきれないこの気持ちってT-BOLANみたいな感じで早速観賞してまいりました!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

スーパーマンやバットマンなどのDCコミック原作ヒーローたちが集結し、宇宙からの侵略者に立ち向かう壮大なSFアクション映画。

前作「バットマンVSスーパーマン」でドゥームスデイとの死闘の末、命を落としたスーパーマン。

代わりに地球を守る決心をしたバットマンは、自分だけでは世界を救うことはできないと感じ、各地に潜んでいる超人たちをスカウトし、スーパーマンが貫いてきた意志を抱きながら力を合わせ挑んでいく。

 

ザックスナイダー監督指揮の下で製作を続けてきたが、家庭の事情により降板。代わって脚本を手掛けた「アベンジャーズ」のジョス・ウェドンが彼のバトンを受け取り完成。

まるでスーパーマンの意志を受け継いだバットマンのように、天才から天才へと受け継がれ作り上げたこのジャスティスリーグ、が一体どんな作品へと仕上がっていったのか。2017年、No.1アクションの名にふさわしい作品がついに幕を開ける。

 

 

 

ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!) (ShoPro Books THE NEW52!)

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Justice League

Justice League

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

 

命を犠牲にして地球を守ったスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)の献身的な行動により、バットマン(ベン・アフレック)は人類への信頼を取り戻す。

彼は新たな協力者ワンダーウーマン(ガル・ガドット)と共に孤独に戦うヒーローたちを見つけ出し、さらに強大な敵へと立ち向かう最強チームを結成するため行動を開始する。

怪力で無愛想な海の王者アクアマン(ジェイソン・モモア)、地上最速の男フラッシュ(エズラ・ミラー)、そして全身が機械に覆われている謎の男サイボーグ(レイ・フィッシャー)という前代未聞のヒーローリーグを結成するも、地球を破滅させてしまうほどの新たな脅威はすぐそこまで迫っていた……。(Movie Walkerより抜粋)

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監督

監督はDCEUをずっと担ってきた男、その名もザック・スナイダー!

 

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 「マン・オブ・スティール」からDCEUの製作を手掛けてきた方ですが、娘さんが自殺したことを受け降板を決意しました。奥さんであるプロデューサーも降板を発表し、彼の演出プランに沿ってジョス・ウェドンが引き継いだそうです。

今はしっかり静養して頂いて帰ってきて欲しいですね。

 

監督の作風は何と言っても映像にあります。とにかくCGで雨風陽の光などを表現し、影の部分を強調することで、監督特有のゴリッゴリの映像になるんですねぇ。

もうDCヒーローは彼のあの映像でないと成立しないくらい目に焼き付いちゃいましたね。

今回もきっとザック節が炸裂する映像になっているんでしょう。

監督に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

 

 

 

 

キャラクター紹介

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中央上から時計回りで。

  • バットマン/ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)

前作「バットマンVSスーパーマン」からの登場。当初はスーパーマンを敵とみなし戦っていたものの、まさかのお母さんと名前が一緒ということで仲直り。そしてドゥームズデイとの死闘により命を落としたスーパーマンに代わり、彼が貫いてきた正義の灯を絶やさないよう務める。

 今更ですが、ウェイン産業の社長であり、夜は全身コウモリをモチーフにしたスタイルで「闇の騎士」となり犯罪者と戦う。特に大した特殊能力はないため、カネに物いわせたハイテク技術を駆使し、随分年齢のいった執事のアルフレッドをコキ使う。(全部言い方ひどい)

 

  • ワンダーウーマン/ダイアナ・プリンス(ガル・ガドット)

ゼウスとヒッポリタ女王の間に生まれたアマゾン族の王女。スティーブ・トレバーにより外の世界を知ったダイアナは、世界の実情を知り、友情を知り、恋を知り成長を遂げながら戦争を終結させる活躍を見せた。

いつまで経っても歳をとらず、肉体的にも超人的な能力を持つ。盾や腕輪などで銃弾をはじき返し、鞭や剣で攻撃する。外の世界を知らなかったためか前作「ワンダーウーマン」ではド天然が際立ったが、現在はアンティークディーラーとしての仮の姿で人間界で過ごせていける所を考えると、さすがにもう天然ちゃんではないでしょう。

 

  • アクアマン/アーサー・カーリー(ジェイソン・モモア)

海底王国アトランティス生まれ、地上育ちのアトランティス人。魚のうろこを纏ったようなスーツに先が3本に分かれた槍を武器に、超人的な身体能力と水を操る能力を得意とするメタヒューマン。バットマンは彼の扱いに困っている模様。

今回初のお披露目ということで、どんな立ち位置なのかどれくらいの力なのか、周りとの掛け合いなど見所がたくさんありそうです。

 

  • サイボーグ/ビクター・ストーン(レイ・フィッシャー)

大学フットボール選手として活躍していたが、事故の致命傷により選手生命を絶たれた学生。治療により体の大部分を機械化し能力が開花するも、見た目の容姿に嫌悪感を抱き人目を避けて生活している。

人間デジタルデバイスと化し、あらゆるネットワークに接続可能、追跡機能はもちろん、自分の体を異なる武器にも変化させることができる半分人間半分機械、まさにサイボーグである。

こちらも今回初のお披露目ということで、謎が多いですが、機械ともなるとハイテクなものなら何でもイケそうな気がします。

 

  • フラッシュ/バリー・アレン(エズラ・ミラー)

セントラルシティの大学生。稲妻に打たれたことで能力が覚醒。超高速スピードを駆使して戦うが、一度も実戦経験がないのと、最年少ということもあり戸惑いを見せる。

 その速さを利用して周りの時間を遅らせることも可能。おしゃべり。

彼も今回初のお披露目。キャラ的にスパイダーマンを感じさせる立ち位置ですが、その活躍やいかに。

 

 

  • 他のキャラクターたち

ステッペンウルフ(キーラン・ハインズ)・・・今作のヴィラン。使う者に超常的な力をもたらす「マザーボックス」を奪いに地球へやってくる異星人。

 

ロイス・レイン(エイミーアダムス)・・・スーパーマンの地球での姿クラーク・ケントの恋人で、デイリープラネット社に勤める新聞記者。

 

アルフレッド・ペニーワース(ジェレミー・アイアンズ

ブルースに仕える執事。彼の身の回りの世話からバットマンとしてのサポートまで全てこなす。ノーラン版バットマンのアルフレッドよりもちょいインテリな感じ。

 

ジョームズ・ゴードン(J.K.シモンズ

ゴッサムシティ警察の本部長。バットマンとは友人関係にあり、彼を呼ぶときは警察署の屋上にあるバットシグナルを使い連絡を取る。

 

マーサ・ケント(ダイアン・レイン

クラーク・ケントの育ての母。

 

ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン

ダイアナの母親であり、彼女の故郷セミッシラを治める女王。

 

ヘンリー・アレン(ビリー・クラタップ

バリーの父。ある事件によって妻殺害の容疑をかけられ投獄の身。

 

サイラス・ストーン(ジョー・モートン

ビクターの父で、S.T.A.R.ラボの科学者。

 

 

他にも過去作のキャラが登場するとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これを機に一気に人気と成功を加速させて欲しいDCEUシリーズ。これがうまくいけばあの緑色の奴も復活すると思うんですよ!彼ジャスティスリーグに必要でしょ!

ここから観賞後の感想です!!!

感想

今までなかったユーモアをうまく使い、闇を抱えた者同士が団結して悪に立ち向かう、これぞ王道ヒーロー映画でした!!!

以下核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今までのDC映画ではない!

スーパーマン亡き後、かつての希望を取り戻すために立ち上がった5人のヒーローたち。

一人一人が心に闇を抱えながらも世界を救うために命を賭けて戦う姿を、ダークシリアス一辺倒で退屈過ぎた過去の作品から一転、それぞれが抱える闇をあえて前面に押し出さず、強さと華々しさとユーモアをバランスよく抽出し、当初180分強の上映時間を120分にまとめる大英断が功を奏した、良作娯楽映画でした。

 

単純にですよ、こんなに笑ってしまうDCEUシリーズは初めてです。

やっぱりDCってザックが今まで描いてきたダークシリアス色が、万人に受け入れられなくてこれまでコケてきたわけで、ワンダーウーマンの追い風もあって、ここが転換期なんだな、というのが手に取るようにわかる作品だなぁと感じました。

 

そして画質が暗くない!夜の場面も多いんですけど、影の部分が減ったおかげもあって、夜でも細部までしっかり見られるし、会話にユーモアもあって、尚且つその場面のシーンが長くないから全然だれない。

でもって、ホントは各キャラクターの説明を丁寧に描かなければいけないシーンなんだけど、大事な部分だけささっと見せることで、わかりやすく伝わる。要するに一つ一つが集中して見られるんですよね。

 

そういう施しをしながらも、クライマックスに至ってはしっかりDCの世界観っぽく、真っ赤な空をウジャウジャ飛び回るパラデーモンや、町全体を覆うシールド、ボスキャラステッペンウルフのコワモテっぷりを、きちんと映し出してるから、MCUのような映画とはまた違うヒーロー映画としてきちんとDCらしさを確立しているように思えます。

 

各キャラの見どころ

バットマン

ジャスティスリーグの中で何の超人的能力もないバットマン。だけど彼には統率する力がある。今回はスーパーマンが去ってしまった後、押し寄せる驚異のために彼が中心となって、超人たち=メタヒューマンをスカウトするところから始まります。

ルーサーが秘密裏に調査していたメタヒューマンと、その脅威の根源となるマザーボックスの在り処をアルフレッド協力の下、世界を飛び回ります。

今回きちんと自分の立場を把握し、彼らを後方支援しながら、財力を駆使し、彼らをまとめながら戦っていくんですね~。まさにプレイングマネージャーです。

 

これまで20年間バットマンとして戦ってきた彼は、前作でロビンを殺された過去が描かれていた通り失ったものも多く、普通の人間では悪に立ち向かえないと、孤独を背負って戦ってきました。

そんな彼がスーパーマンという希望を目の当たりにしたものの、それを自分のせいで失ってしまったことに負い目を感じていました。

 

だからこそ彼は体にたくさんの傷を負いながらも、希望の灯を絶やさないためにメタヒューマンたちを集め、指揮する姿がステキでしたね。

 

今までクソまじめにやってきたもんだから、ユーモアの一つもねぇのかなと思ったら、今回はガンガンぶっこんできましたねw

かつての敵ペンギンと戦ってきたことに自虐を交えたり、アクアマンに、君は触手とか出るの?クラゲと話せるの?なんて子供じみた質問をしたり、フラッシュにあんたの能力って何?に対して金持ちだって返したりw

 

ノーラン版バットマンでもこの手のユーモアはなかったので、今後どんどん見せてほしい一面でした。

 

ワンダーウーマン

スティーブトレバーという思いを寄せていた相手を失ったことで、アンティークディーラーとして影を潜め地味な生活を送っていたダイアナ。

スーパーマンの登場を機に再び姿を現し、正義のために活動することを決意し、テロ組織の行動を阻止するなどしながら、ブルースのスカウト活動に協力していました。

 

前作の単体映画のヒットを受けて追加撮影で彼女のパートが増えたそうですが、今回ものすごく中心的な活躍を見せます。

バトルシーンに関してはブルースの指示通り、彼女がリーダーとなってステッペンウルフと戦います。剣と真実の投げ縄をフル活用しながらボスキャラと対等に戦う姿は、スーパーマンのいないこのチームではなくてはならない存在なんだな、と感じるシーンでもありました。

 

そして何といってもガルガドットの美貌がスクリーンにあふれんばかりの華やかさを放っていたのも事実で、凛々しい顔も画になるし、時折見せるハニカミスマイルがまぁかわいいw私服姿も抜群のスタイルできれいに着こなす姿に心奪われてしまいますw

特に好きなのは、アクアマンが強がりを言ってる時に、こっそり真実の投げ縄で本音を言わせた時の「あらぁ?どうしたのかなアーサーくん」みたいな感じの笑顔!!超キュートです!!

俺は投げ縄なんていりません、あなたの前なら常に本音です!!好きです!!ガル姉さん!!!

 

フラッシュ

母を殺した罪で刑務所暮らしをしている父を持つバリーは、父の無罪を晴らしたいが、父は現実を受け入れる覚悟ができており、刑務所に足を運んでなんかいないで自分の将来を考えろ、もうここへは来るなと言われてしまいます。

 

そんな時彼を探し求めていたブルースの勧誘により、あっさり仲間になるバリー。そう、彼もまた孤独な思いを抱えていたのでした。

仲間ができたことがうれしいのか、終始落ち着きのないバリーは、今回末っ子的ユーモアキャラとして、この物語にたくさんの笑いを運んでくれます。

 

人より速く動けるため、その分胃の消化も早いようで常に腹が減ってるというのがナイス設定。だから彼にとってブランチって超意味なくね?だって1時間したらランチだぜ?と登場するや否や早口でペラペラ喋り倒す姿がユニークでした。

他にも、ある一連の件を「ペット・セメタリ―」と言ってみたり、そこで距離を縮めるビクターとこぶしをぶつけ合いたいけど、彼がそういうノリじゃないことに躊躇しては再びトライしたりなど、彼の小ネタが満載です。

 

そんなユーモア担当のフラッシュは、エンドロール後のオマケでも見せつけてくれます。お前何やってんねんw

 

今まで戦闘経験のない彼は、バットマンの後押しもあり、この物語で見事な成長を遂げるのも魅力の一つ。

まず1人を助ける。そこから連係プレーで高速を活かしたフォローをしていき、彼の中で一歩ずつ自分がないをすべきなのかを理解し、チームの歯車となってうまく絡まっていきます。

彼の明るさ一つで場面が変わる見事なキャラクターでした。

 

アクアマン

アイスランドの小さな村で魚を大量に運んでくる男として暮らすアーサー。ブルースに勧誘されるも、彼もまた孤独こそ力の源と強がりを言う、一癖ある男でした。

それもそのはず、海底アトランティスの王を継ぐものとして生まれたばかりの自分を陸へと置き去りにした母を憎んでいることから、孤独でしか自分を受け入れられないようになっていたんですね。

 

アトランティスで代々守ってきたマザーボックスをステッペンウルフに奪われたことで、ブルースに協力するアーサー。その力は大量の水を止めるほど強い力を持ち、海中でも力を半減することなく素早い動きで戦う姿は正にアクアマン。

地上でもヒャッハーッ!!と甲高い雄たけびを上げながら、対等に戦うワンダーウーマンをサポートして力の限り戦う姿が印象的です。

 

ただモンキー的には、彼の活躍が少々物足りなかったというのが今回欠点の一つだったなぁと感じます。明らかにワンダーウーマンとの2トップでステッペンウルフと戦えるのに、カット数は明らかにワンダーウーマンの方が多く、致命的ダメージを与えられるのに、効果的な攻撃をしてる場面が少ないなぁと。

 

一応縦横無尽に暴れまわって飛んだり跳ねたりしながらフォークのような槍をブルンブルン振り回す姿は、野生的でよかったんですけどね。

 

サイボーグ

大学のアメフトスター選手だった彼は事故により死亡したことになっていたのですが、研究者である父が、マザーボックスを使って彼の命を取り留めました。死亜kし、彼の姿は機械だらけの姿になっており、その容姿のせいで人目を避けて過ごしていました。

しかも、コンピュータの勝手な修正機能とアップデートにより自分で思ってもみなかった機能が加わることに、今後自身を見失うのではないか、ブルースが調査している脅威とは自分の事なのではないかと怯えていたのでした。

 

やはり彼も日陰を歩いて過ごさなければならない日々から、力を持っているにもかかわらず表に出ようとしないでいました。そんな彼を後押ししてくれたのはダイアナの言葉であり、襲われた父を助けるためでした。

 

人間デジタルデバイスというキャッチコピーがある通り、彼の電脳能力はすさまじく、ネットワークでブルースとダイアナの素性がいとも簡単にわかったり、自分のデータを隠蔽出来たり、果てはバットマンのナイトクロウラーを勝手に操縦したり、マザーボックスまで操れる能力も備わっています。

腕もウィーンガシャンと銃に早変わりしたり、足からジェット機能が備わっていて、空も飛べる。今後どんどんバージョンアップすれば今まで見たことのない新たな機能も見られるかもしれません。

 

 

 

世界を変える力を持っていながらも、今まで陽の目を浴びることなく心に闇を抱えながら孤独に過ごしてきた彼ら5人。その一歩が世界を変える源となり、平和へと導く希望を手にする近道になる、だから主題歌が「Come Together」なんだなぁと。

現に演じてるのは、女性であり、ユダヤ人であり、黒人であり、先住民系の血を引く、いわばマイノリティ達ばかり。演じてる役柄も、容姿や、コミュニケーション、生い立ちなどから、表へと踏み出す一歩を踏み出せないキャラ達なので、いま世界に必要なのはそういう人たちなんだ、だから僕の手を取ってってバットマンがいうのが凄く分かる構図になってるなぁと。

 

5人が横一列に並ぶ姿はほんとカッコイイです。これからの時代を引っ張ってくれそうな頼もしい姿を是非スクリーンで堪能してほしいですね。

 

小ネタも満載

  • 冒頭の新聞

スーパーマンが亡くなったという記事の見出しに、スーパーマンともう2人写真が掲載されていました。それは最近亡くなったスーパースター、デヴィッド・ボウイプリンス

もう21世紀最大の損失といってもいいくらい、影響を与えた2人がスーパーマンと肩を並べるのですから、どれだけ偉大だったかがわかる場面でしたね。

 

  • 過去の戦いにあいつの姿

今回の敵ステッペンウルフは、過去にも地球を襲いに来ていたという回想シーンが流れます。その時は人間とアマゾン、アトランティスが協力して彼を倒したそうですが、その中に宇宙からの協力もあり、というセリフが流れます。

この宇宙からの協力とはグリーンランタンのことです。しっかり緑色の大きく具現化された拳が敵を殴っている姿が映っており、興行に失敗してリーグに加えられなかった彼が今後登場するのでは?と思わせてくれる瞬間でした。

 

  • 懐かしい敵キャラ

ブルースとアルフレッドの会話の一部に、バットマンリターンズのヴィラン、ペンギンの名前が登場しています。

下水道でペンギンたちに育てられ、サーカス団で仲間を増やしながら犯罪に手を染めていく悪党としてバットマンを苦しめた敵キャラで、真っ白な皮膚、尖った鼻、ひれのような手をし、大きなおなかをした正にペンギンのような容姿の男です。

本作では、あの頃のゴッサムシティからしたら今起きている現状何って大したことないね、なんてジョークを飛ばしていました。

 

  • マザーボックス

3つ存在するこの箱は、人間、アマゾン、アトランティスによって管理され平穏を保ててたわけですが、ステッペンウルフによって奪われ、世界は危機にさらされます。

この3つが合わさると地球は破壊され、ステッペンウルフの母星のような世界へと変貌してしまうということでした。

 

  • ゴードン刑事

警察署の屋上でバットシグナルをだし、バットマンを呼び寄せる人はゴードン刑事。

悪事の減らないゴッサムシティの中で、ただ一人正義の名のもとに職務を全うするゴッサム警察の刑事であり、彼を信頼するバットマンは彼から犯罪者の情報を聞き出し、警察に協力し、関係を築き上げています。

過去のバットマン映画でも彼の存在は大きく、ノーラン版バットマンでも、両親を殺されたブルース少年に毛布を掛け、世界はまだ終わらないと声をかける姿に救われるほど。

今後もどう絡んでくるのか楽しみですね。

 

  • スーパーマン

これはもう登場すると確信していました。「バットマンVSスーパーマン」のラスト棺桶の上にあった土が微妙に動くあたりから蘇るだろうと。

マザーボックスの神がかり的な力を使って、彼をよみがえらせるのがこの危機を救うカギだと断言するブルース。肯定派と否定派でひと悶着ありますが、半ば強引にことを進めてきます。否定派はなぜそこまで否定するのか、それは前作「バットマンVSスーパーマン」でゾッド将軍をよみがえらせたレックスルーサーの事が頭をよぎったからです。

ゾッド将軍は蘇りましたが、力を抑えることができず凶暴化し、ドゥームズデイとしてスーパーマンを懲らしめ、結果死なせてしまったためです。

 

実際劇中ではスーパーマンは蘇ったものの、現状を把握できず力が制御できず、ジャスティスリーグの面々を片端から攻撃してしまう凶暴な男へとなっていました。

ブルースの切り札によって正気を取り戻したスーパーマンは、他の5人とは比べ物にならないほどチートすぎる力で敵を一網打尽にしてしまっており、希望の力は果てしなく強いなぁとw

 

  • エンディングのおまけ

今回2つあるんですが、一番最後の方だけ説明を。「バットマンVSスーパーマン」で逮捕され刑務所で収監されていたレックスルーサーは替え玉を使って、シャバに戻っており、彼のクルーザーにマスク姿の男が登場します。

その男こそ、デスストロークであり、予定としては単体映画としての「バットマン」のヴィランとして登場することがアナウンスされたんですが、映画自体が製作されるかも微妙なのでわかりません。

劇中では、ジャスティリーグに対抗して我々も同盟を組もうと思うとルーサーが言及しており、今後のジャスティスリーグの相手として結成されるのではないかと推測できます。

 

 

最後に

娯楽映画として非常に満足のいく、DCEUが明るくなった!これからが楽しみだ!と思わせる内容でした。

しかしながら、予告で出ていたシーンがなかったこと、各キャラクター、特に新キャラのエピソードが短すぎて若干の物足りなさを感じたこと、他にも編集し過ぎて物語に深みが全く感じられないなど、大きなものはありませんが、小さな不満点は数々ありました。

ここまで明るくなっちゃうと、今までのあのダークシリアスな感じがないと少し寂しいかなとも。

バランスって難しいですね。

シリーズ次回作は果たしていつなのかわかりませんが、ようやくいい兆しを見せたので、この調子でどんどん作品を量産してほしいですね。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

 

東京コミコン2017がやってくる!情報をまとめてみたよ。

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(2017年11月24日更新)

今年も世界最大級のポップカルチャーイベント、東京コミコンがやってきます!!!

映画、ゲーム、海外コミックなどを一気に知ることができ、超有名ハリウッドスターに会え、そこに集まるコスプレイヤーさんたちと一緒に盛り上がり、グッズも豊富、レアな展示物も満載、尚且つメシも酒もうまいときたもんだ!!!

 

どうよ映画好きども!いやアメコミ好きどもよ!!こんなイベントが去年大盛況だったおかげで、今年も開催されるんだぜ!!!

 

ちなみに去年の情報とレポートはこれだ!

 

www.monkey1119.com

www.monkey1119.com

 

 

 

なになにぃ~??コミコンって何だって??おっけー!!去年も書いたけど今年も説明しちゃおう!興味を持ってくれたら嬉しいからね!

てなワケで、概要を簡単にまとめるところからいってみよう!

 

 

 

 

 

コミコンとは

12月1~3日に千葉・幕張メッセで初開催される、「東京コミックコンベンション2017」、略して「東京コミコン」。

去年の様子も含め簡単に説明したいと思います。

 

世界最大級のポップカルチャーイベント

 

昨今、MARVELDCコミックといったアメコミ映画や、漫画、ゲーム、アニメなど海外で生まれた大衆文化が日本でも定着してきました。

そんなポップカルチャーを一堂に集めることで、ファン同士の交流を深め、大きなお祭りにしようよ!ってことで、1970年代にアメリカで誕生したイベントなんです。

 

アメリカ・サンディエゴで毎年7月に開催されるこのイベントは、当初はコミックやSF、ファンタジーモノが中心だったようですが、年々文化の幅を広げていき、現在では開催中15万人も訪れるイベントへと成長を遂げています。

 

そのイベントを世界各地でも開催しようということと、世界基準にするなら日本でやらないわけにはいかない!ということで、

数々のヒーローコミックの原作を手掛け、現在の「MARVEL」は彼無しでは語れないであろうアメコミ界の父と称されるスタン・リー氏と、あのスティーブ・ジョブズと共にアップル社を立ち上げたスティーブ・ウォズニアック氏がタッグを組み、去年12月に東京で開催、アメコミファンやSFファン以外の方も訪れるほどの大盛況となり、3日間で延べ3万人が来場し、幕を閉じました。

 

 

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 展示ブースが涙モノ!

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前回は入場するやいなや「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアン号と80年代を過ごした方なら懐かしさが止まらない、「ナイトライダー」のナイト2000が尾で迎えしてくれるというオープニングからテンションMAX状態!!

そんな展示ブースは他にも、「ターミネーター」のT-800や「ダークナイトライジング」のバットスーツなど、めったに見ることのできない貴重な展示物が盛りだくさんでした。

 

ステージイベントもあるぞ!

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会場の一番奥には、大きなビジョンと共にステージも用意されており、そこではコスプレファッションショー、豪華ゲストのトークショー、試写会なども行われました

当初登壇する予定のなかったスタン・リー氏が現れ会場内は騒然だったそうで、別日に訪れた自分は、それを知り悔しがったのを思い出しますw

 

 

一番の目玉、サイン撮影会

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コミコンに訪れる一番の理由はこれが大きいのではないでしょうか。アメリカから遠路はるばるこのイベントのために超豪華なハリウッドスターが来日。

ジェレミー・レナービリー・ボイドらがわれわれを温かく迎えてくれました。

事前にチケットを購入しないといけませんが、確か当日券も出ており、今年ももしかしたら会えるかもしれないですね。

 

 

沢山の企業ブース。

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様々なエンタメに関わる企業が出展してるのも魅力のひとつ

ワーナーや20世紀FOXといった配給会社のブースはもちろん、HOtTOYSを始めとするフィギュア販売、展示しているブースもあれば、VR体験、宇宙航空開発機構(JAXA)も出展する気合の入れ様!

そして各ブースの前に立っているコンパニオンのお姉さんも見逃せないのだっ!!

 

 

コスプレイヤーもたくさん!

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場内に入れば通る人通る人コスプレした人ばかり、と言ってもいいほど沢山のコスプレイヤーが来場しているのもこのイベントの見所。

去年は、スパイディーとデッドプール、それとハーレイクインが目立ちましたが、今年はワンダーウーマンと、ホムカミスパイディーかなぁ。

喫煙所がある裏口で、マーベルVSDCコミックをやっていたのが面白かったですね。

実際声をかける勇気がなくて、あまりツーショットができなかったんですが、皆さん気軽に応じてくれるので是非遊びにいって記念写真を収めて欲しいですね。

 

 

メシも酒もいいぞ!

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まさかビールも飲めるとは思わなかったです!がっつり飲みましたよもちろんw

カレーにちゃんこにドミノピザ!ソフトクリームもあったし、地方から出店されたご当地名物なども堪能でき、お腹も心も満たされること間違い無しです。

 

 

 

 

今年のコミコンの内容は?

去年の大盛況を受けて、今年は規模を拡大するようなことを仄めかしていましたが、一体どんな内容なのかをここに記したいと思います。

 

来日ゲストがスケールアップ!

 今年の来日ゲストはスゲーーーっ!

まずはこの方、北欧の至宝・マッツ・ミケルセン!!

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【全日程参加予定】

007カジノロワイヤル」でのブレイクから、近年は「ローグ・ワン/スターウォーズストーリー」、「ドクター・ストレンジ」などで素晴らしい存在感を魅せてくれたマッツ様が来てくれるんですね~!!

只残念ながら前売りは売り切れなので、当日券を期待していくしか無さなそうです・・・。

 

 

お次はこちら!俺達のマッコイ!カール・アーバン!! 

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 【12/2、3参加予定】

 「ロード・オブ・ザ・リング」でのエオメル役から、「ボーン・スプレマシー」、そして「スター・トレック」でのレナード・マッコイとして一気に浸透した彼。

今年は「マイティ・ソー/バトルロイヤル」でスカージ役として出演しているので記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。坊主頭で裏切り者の奴ね。デスとトロイ。

 ※11/24追記

なんと初日の1日もサイン会をしていただけるとのこと!

 

お次はこの方、ネイサン・フィリオン

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【全日参加予定】 

ごめんなさい、全く存じ上げない方なのですが、TVドラマ「キャッスル~ミステリー作家は事件がお好き」で主役を務めた方だそうで、ドラマファンには今回たまらないキャスティングなんでしょうね。

 映画では「プライベートライアン」や「ドラキュリア」などに出演していたとのこと。

 

 

 そしてそしてマイケル・ルーカー!!

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【全日程参加予定】

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のヨンドゥがコミコンにやってきてくれます!これは意外でしたねぇ。あの口笛は本人吹けるんだろうか。あぁ聞いてみたい。

 

 

彼らとは違い、企業ブースでのサイン会として、「スーサイド・スクワッド」でカタナ役を演じた福原かれんが来場するそうです。

 

もちろんイベントの主催者でもあるスタン・リーとスティーブ・ウォズニアックのサイン会もあるそうなので、会いたい人は早めにチケット購入をオススメします!

俺は金がないからムリ!

 

 

 

ステージもスケールアップ!

1日目から見たい聞きたいがオンパレードの内容です!

 

  • 12/1の日程

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今年参戦してくれた円谷プロダクションの重大が気になりますが、映画でもやるのでしょうか。

他にもアメコミライター杉山すぴ豊さんのトークショーや仮面女子のライブもあります!

※11/24追記 

14時より「ニンジャバットマン」の製作発表会を行うとのこと。水崎淳平監督らが登壇予定。

  • 12/2の日程

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2日目はスターウォーズ鋼の錬金術師のコスプレファッションショーが目玉でしょうか。あとは来日スペシャルゲストのトークショーということで、これは多分スタン・リーだろうなぁ。

モンキーはこの2日目に行く予定なので、色々計画を練りたいと思います。

 

 

  • 12/3の日程

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最終日もトークショーなど充実。ワーナーブラザーズの新作発表会なんてのもありますが何を発表するのか気になりますね~。

※11/24追記14時からのワーナー―ブラザーズ新作発表会は「進撃の巨人」の樋口真嗣監督の最新作発表があるとのことです!!!!

 

フードブースもスケールアップ!!

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恐らく去年より店舗数が増えてる気がします。明らかにどれもうまそうです!というわけでザックリご紹介。

 

  • シーザーズキッチン

提供メニュー・・・アンガスバーガー・ポークバーガー・チキンバーガー・ひよこ豆ハンバーガー・じゃがバター・ペットボトル・ホットコーヒー・生ビール・チョコレートブラウニー

 

 

やはりハンバーガーは手軽にお腹を満たせるのでいいですね!

 

  • 食の三重づくし 三太郎

提供メニュー・・・松坂牛・松阪豚・焼肉

 

なんとコミコンで松坂牛を食べられるなんて!イベントとなると料金がそこそこ割高になるんですけど、その場のテンションで意外と気にならなかったりするんですが、これはいくらするんだろう・・・。

 

  • 鹿島灘 海の幸

提供メニュー・・・たこ飯・あんこう鍋・揚げたこ焼き

 

こちらも手軽に食べられるメニュー。鹿島の海で取れた漁師メシを堪能できるそうです。

 

  • 大分聖地中津からあげ ぶんごや

提供メニュー・・・中津からあげ

 

唐揚げ好きにはたまらない中津からあげが出店!なかでもこちらのお店は最高金賞受賞したお店とか。これ絶対ビールでしょ。

 

  • 肉の匠 将泰庵 名物!!トリュフ香る肉寿司

提供メニュー・・・ローストビーフの肉寿司

 

去年に引き続き今年も出店。今年は食べてみようかな。

 

  • 堂島カレー

提供メニュー・・・ミンチカツカレー

 

こちらも去年に引き続き出店。

 

  • 千葉うまかっぺ屋

提供メニュー・・・勝浦タンタンメン・ポークステーキ串焼き・ステーキ丼・千葉口どけいちご・スムージー・抹茶アイス・フライドポテト・地ビール・ソフトドリンク

 

いくら屋内とはいえ、体のあったまる食べ物はありがたいですね。勝浦タンタンメンは千葉のご当地グルメだそうです。

 

  • 喜作

提供メニュー・・・ほうとうカレー・揚げたこ焼き

 

ん?ほうとうカレー?カレーうどんでなくて?気になります。

 

  • Snap Dragon

提供メニュー・・・牛たんフランク・牛たんドッグ・牛たんとろろ丼・牛たん丼・牛たん皿・南房総プリン

 

牛タンとろろ丼はコミコン限定メニューとのこと。

 

  • 株式会社ディノス・セシール

提供メニュー・・・コミコンポップポーン・電球ソーダ・チュリトス・ポップコーン・助六弁当・すき焼き弁当・紙パックお茶

 

コミコンオリジナルポップコーンをはじめ、小腹を満たすラインナップが魅力です。

 

  • 日本橋三越本店 【HajimarinoCafe】

提供メニュー・・・ぜんざい・ソフトドリンク・カップアイス

 

甘いもの好きのモンキーとしては、目が離せません!創業明治5年老舗和菓子店【坂根屋】と連携しての提供だそうです。

 

  • 志ん橋寿司(タイヘイ)

提供メニュー・・・いなり寿司弁当・手巻き寿司弁当・にぎり寿司弁当・生ビール

 

幕張だけ会って千葉のお店が結構多いですね。こちらも老舗のお寿司屋さんで人気の炙りサーモン寿司が販売されるとのこと。

 

  • 伊豆・いとう地魚王国

提供メニュー・・・ナゲット・みしまコロッケ・地ビール(缶)・ペットお茶・鯖さつま揚げ

 

去年に引き続き今年も、F-1(フィッシュ1)グランプリ日本一のいとうナゲットを始め、伊豆半島ご当地グルメが盛りだくさん!地ビールもうまそう!てか酒飲むことばかり考えてるな・・・。

 

  • 道の駅いたこ

提供メニュー・・・フォー・いちごジェラート・どら焼き・飲むヨーグルト

 

こちらも去年に引き続き茨城県潮来市の道の駅が出店。新作としてフォーが販売されます。

 

  • 竜ちゃん食堂

提供メニュー・・・餃子・かに丼・カニ汁・ペットボトル・缶ビール

 

ニオイなんか気にするな!みんなで食べれば怖くないw

 

  • めんの旭屋

提供メニュー・・・浪江やきそば・地ビール

 

一度食べてみたかった浪江焼きそば。うまそうです。

 

  • 十勝品質事業 協同組合

提供メニュー・・・ガレットのラクレットがけ・アイスクリーム・瓶ビール

 

出ました!チーズ好きにはたまらないラクレット!いっぱいかけてくれるかな。

 

  • ちゃんこ寺尾

提供メニュー・・・しょうゆちゃんこ

 

去年に引き続きこちらも出店。

 

  • コンタツ株式会社

提供メニュー・・・国内外クラフトビール(生・瓶)・ミネラルウォーター・いかわさ・焼きあご(試供品)

 

去年も飲みましたけど、苦味があって飲み応えよかったですね。今年は何杯飲もうか・・・。

 

  • ドミノ・ピザ

提供メニュー・・・ピザ・からあげ・ドリンク

 

安定のドミノピザ!においがねぇたまらんのです。

 

 

去年はランチの時間になるとテーブルが中々なくてみんなステージの端で食べてましたが、食事スペースの確保はきちんとできてるのか気になるところです。

 

 

出展者ブース

今年も沢山の企業が出展してくれている模様です。

ワーナーブラザーズやキノフィルムズ、FOXネットワークスといった配給会社、ホットトイズ、豆魚雷、東京マルイなどのフィギュア系、タカラトミー、バンダイ、バンプレストなどのメジャーホビー系、TBSやHulu、ムービープラスなどのテレビ系などなど沢山の出展者が参加。

そして今年はなんと!!スターウォーズとマーベルが出展決定!!

去年はDCヒーローしかでかいブースがなかったので、この出展を待ちわびておりました!一体何を展示するのか、何を販売するのか気になります!いっそのことインフィニティウォーとハンソロの情報見せてくれないかなぁ。

 

詳細はまだわかりませんが、随時更新したいと思います!

 

 ※11/24追記

各ブースの詳細情報です。

日活・・・「DARK STAR H・Rギーガーの世界」(初回限定特別版ブルーレイ)先行販売

ホットトイズ・・・ファンコ限定アイテム販売、「ラウンジフライ」の先行販売。

豆魚雷・・・「ゴーストバスターズ」カセットテープ型バッテリーチャージャー「TAPES」限定販売

FOXネットワークス・・・海外TVドラマ「TheGifted」などの特設ブース出展。

ワーナーブラザーズ・・・先着4000名様に特製大型バッグをプレゼント予定。

 

 

 

チケット

  • 前売入場券

12/1(金)12:00~19:00 一般3200円、中高生2200円

12/2(土)10:00~19:00 一般3200円 中高生2200円

12/3(日)10:00~18:00 一般3200円 中高生2200円

※上記は税込価格です。※小学生以下:無料(保護者同伴)
※指定日以外の入場は不可となります。
※当日に限り再入場可能(手にスタンプを押させていただきます)

※入場券は、会場内に入場するためのものです。 会場内で行われる俳優のサイン会・撮影会のチケットは今後別途発売されますが、入場券はその際にも必要となります。 サイン会・撮影会チケットには、入場券は含まれませんので必ず入場券もお求めください。

 

発売期間 2017年11月30日まで

 

プレイガイド 

チケットぴあ http://w.pia.jp/t/tokyocomiccon/

ローソンチケット http://l-tike.com/tokyocc

イープラス https://eplus.jp/ath/word/115345

 

 

  • 当日入場券

12/1(金)12:00~19:00 一般3500円、中高生2500円

12/2(土)10:00~19:00 一般3500円 中高生2500円

12/3(日)10:00~18:00 一般3500円 中高生2500円

※上記は税込価格です。※小学生以下:無料(保護者同伴)
※指定日以外の入場は不可となります。
※当日に限り再入場可能(手にスタンプを押させていただきます)

※入場券は、会場内に入場するためのものです。 会場内で行われる俳優のサイン会・撮影会のチケットは今後別途発売されますが、入場券はその際にも必要となります。 サイン会・撮影会チケットには、入場券は含まれませんので必ず入場券もお求めください。

 

発売期間 2017年12月1日~

 

プレイガイド

チケットぴあ http://w.pia.jp/t/tokyocomiccon/

 

 

  • アクセス

幕張メッセ 国際展示場 9・10・11ホール 〒261-8550 千葉市美浜区中瀬2-1

 ●JR京葉線 - 海浜幕張駅(東京駅から約30分、蘇我駅から約12分)から徒歩約5分。
●JR総武線・京成線 - 幕張本郷駅(秋葉原駅から約40分)から「幕張メッセ中央」行きバスで、約17分

●東京都心・羽田空港から約40分。湾岸習志野I.C.(東関東自動車道)、または幕張I.C.(京葉道路)から約5分。
●成田空港から約30分。湾岸千葉I.C.(東関東自動車道)から約5分。

 

最後に

基本的には公式となんら差のない内容ですが、詳細がわかり次第こちらでも追いかけようと思います。

 みんなも是非日米ポップカルチャーの祭典を体験してみてはいかがでしょうか!

というわけで以上!あざっした!!

 

映画「ギフテッド」感想ネタバレあり解説 子供にとって本当の幸せってなんだろう。

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11月24日

ギフテッド/gifted

 

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今月モンキー的期待の映画で1番注目している作品です。

それはなぜかと問われれば、モンキー的オールタイムベストにも入れたいくらい大好きな「(500)日のサマー」の監督の最新作であり、大作映画での重圧から解き放たれた彼が、今一番描きたい作品だからなのです!

 そしてほら見て御覧なさい!!ポスターに写る少女のこのかわいさ!!絶対天才子役だよこの娘!

そんな少女を育てるのが手前でピンボケしてるマッチョなお兄さん!そうだよキャプテンアメリカだよ!!

一体どんな物語なのか、楽しみ楽しみで。

で、オレ監督に会いに行ってきちゃったw

その辺は監督の紹介で。

というわけで早速観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

「(500)日のサマー」でセンセーショナルなデビューを飾った後、「アメイジング・スパイダーマン」という大作映画を監督し、世界的大ヒットを成し遂げた監督が、自身の原点に帰りたい、映画を愛する純粋な気持ちに返りたい、と願い、めぐり合った脚本を映画化。

天から非凡な才能を与えられた少女の育て方を巡って対立する祖母と叔父を通って、本当の幸せは何かを問いかける、感動のヒューマンドラマです。

 

ギフテッド

ギフテッド

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

「とにかく、子供らしく」─7歳のメアリー(マッケナ・グレイス)が初めて小学校に登校する日、男手ひとつで彼女を育てた叔父のフランク(クリス・エヴァンス)は、そう言って送り出した。ところがメアリーは、早速フランクの忠告を無視し、算数の授業で簡単すぎる足し算にイラつき、担任の先生のボニー(ジェニー・スレイト)が試しに出した、他の生徒には絶対にムリな暗算の問題を次々と解いてしまう。

フロリダの海辺の街で、ボートの修理で生計を立てているフランクと、頭がよくて鳥にも優しい片目の猫フレッドと暮らすメアリーは、生まれついての数学の天才だった。隣人で何かとメアリーの面倒を見てくれるロバータ(オクタヴィア・スペンサー)だけが、事情を知っている。

メアリーの才能に気付き、好奇心に駆られたボニーは、フランクの名前をインターネットの検索にかける。すると、「著名な数学者ダイアン・アドラーが自殺。残された遺族は弟のフランク」という記事にヒットする。

金曜の夜、街のバーでよくフランクを見かけていたボニーは、その夜も店に出掛けると、思い切ってフランクに声を掛ける。フランクはボニーに、7年前の出来事を打ち明ける。姉のダイアンが赤ん坊のメアリーを連れて、「話がある」と訪ねて来たのにデートへ出掛けてしまい、その間に姉は死を選んでいた。姉はメアリーの父親である男と別れ、妊娠を機に母親にも縁を切られていたため、フランクがメアリーを引き取るしかなかったのだ。

そんななかメアリーは、自分と同じクラスの男子をいじめた上級生を殴るという問題を起こしてしまう。校長はフランクに、“ギフテッド教育”で名高い学校への転校を勧める。だが、メアリーに“普通の暮らし”を求めていたダイアンの遺志を守るため、フランクは頑なに“特別扱い”を拒むのだった。

少しずつ学校に馴染んでいくメアリーの前に、顔も見たことのなかった“おばあちゃん”、イブリン(リンゼイ・ダンカン)が現れる。メアリーの才能を知り、歴史に名を残す数学者になれたダイアンに代わって、偉業に挑戦させるべく迎えに来たのだ。

メアリーはイブリンから贈られた、数学関係のソフトが入った最新のマックブックに夢中になる一方で、普段はケンカが絶えないけれど、本当は世界一大好きなフランクと引き離されることを恐れ始める。彼女の不安を察したフランクは、「俺たちは何があっても一緒だ」と約束するのだった。

メアリーの親権をかけて、祖母対叔父の裁判が幕を開ける。弁護士を雇うのもギリギリのフランクに、イブリンは財力を駆使して一流弁護士に依頼した、驚くべき調査結果を突き付ける。しかし、フランクもまた、亡き姉から重大な秘密を託されていた─。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

 

監督

今作を手掛けたのはマーク・ウェブ監督。

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冒頭での監督に会いに行ってきた発言ですが、実は監督、先月来日してたんですね~。

クラムボンのミトさんとのトークセッションをApple銀座でやるという情報がtwitterで回ってきて、たまたま休日だったので勢いで参加してきたのです。

 

スパイダーマンの監督なのに全然話題になってないから、洋画情報にアンテナ立てない日本人何なん!?と、超勝手に苛立っていたんですがww

 

内容は映画と音楽の使い方や本作に関して、また(500)日のサマーやスパイダーマンの裏話もちょこっと語ってくれました。

やはりMVを数多く手がけていただけあって、監督にとって音楽はかなり重要なものだと捉えているようで、(500)日のサマーではまずサントラから手をつけたそうです。

 

(500)日のサマー [Blu-ray]

(500)日のサマー [Blu-ray]

 

 

そしてスパイダーマンを監督するということが、どれだけプレッシャーのかかる作業だったかということも具体的な部分は避けて話していました。

 

アメイジング・スパイダーマン シリーズ ブルーレイ コンプリートBOX [Blu-ray]

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成功を収めたものの監督はさぞ疲弊していたことでしょう。だからこそ監督は原点に帰ろうと、(500)日のサマーを配給したFOXサーチライトと手を組み、ハートフルなヒューマンドラマを作り上げたんだと思います。

 

え~もちろんモンキーはしっかりとカバンに(500)日のサマーのブルーレイを忍ばせており、トーク終了後はサインをいただいたのであります!!

 

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でもツーショットは時間がなくて取れなかった・・・。

 

ブログやりたての頃に書いた記事です。

 

www.monkey1119.com

 ちなみに監督は終盤でのサマーに招かれたパーティーでの理想と現実を分割して映したシーンがお気に入りとのこと。(スプリットスクリーンて名前ですって。知らなかった。)

 

 

 

 

 

キャスト

姉の娘を育てるフランクを演じるのは、クリス・エヴァンス。

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アメコミ映画好きならご存知、キャプテンアメリカの彼です。

キャップになる前はファンタスティックフォーのヒューマントーチを演じてました。

それだけヒーロー顔であり、なんてたってマッチョですから。

そんな彼が今回叔父を演じるというから意外です。過去にそんな役やってたか?

監督業も始めたクリスは、どうやら映画を作るほうに回りたいようで、キャップを演じるのも後わずかだと思います。今作でも何かヒントを得たのかな?

 

というわけでクリスの代表作をご紹介。

宇宙の放射線を浴びたことで特殊な能力を身に着けた4人の男女が、その力を武器に悪に立ち向かう、マーベルコミック原作のアメコミ映画「ファンタスティック・フォー【超能力ユニット】」でヒューマントーチ役を演じ、ブレイクします。

その後、ロス市警のベテラン刑事が元相棒の事件を調べていくうちに、巨大な闇に飲み込まれていく「フェイクシティ/ある男のルール」や、一目惚れした女性を手に入れるべく、彼女の元カレと戦わざるを得なくなる様を、日本のゲーム要素を多く盛り込みながらコミカルに描いた「スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団」などでキャリアを積んで生きます。

そして、マーベルコミックの一大チーム「アベンジャーズ」の柱を担う人気キャラ、キャプテン・アメリカとして、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」を皮切りにMCU作品でキャップとして活躍しています。

 

 今後の待機作はもちろん「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」です!来年5月公開予定。

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

フランクの姉の娘メアリー役に、TVシリーズ「ブラーハウス」や「インデペンデンス・デイ・リサージェンス」などに出演し、彼女がオーディションに来なければこの映画は中止になっていたというほど、監督から絶賛されたマッケナ・グレイス。

メアリーの担任の先生ボニー役に、「彼女が目覚めるその日まで」や「ズートピア」などで声優としても活躍するジョニー・スレイト。

メアリーの祖母、フランクの母イヴリン役に、「アリス・イン・ワンダーランド」、「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」のリンゼイ・ダンカン。

そして近所の世話焼きの叔母さんロバータ役を、「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」、「ドリーム」のオクタヴィア・スペンサーが演じます。

 

 

 

 

ギフテッドとは、先天的に高い学習能力を持った子のことを指すようです。そんなメアリーとフランクが一体どう絆を深めていくのか。あ~多分泣くなぁこれ。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 感想

あああぁぁっ!!泣いたっ!!泣いたよぉ~鼻すすって泣いたよぉ~・・・

不器用だけどナイスマッチョな叔父と、大人びた天才少女が紡ぎ出す、本当の幸せを導き出すハートフルヒューマンドラマでした!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マークウェブ天才かよ!

生まれて間もなく母を失った特別な才能を持つメアリーと、彼女を育てる叔父フランクが、時にはぶつかり合うも互いを思いやりながら絆を深めていく中で、突如訪れる親権問題。

彼女にとっての幸せとは何か、彼女にとっての幸せはただの自分のエゴに過ぎないのか、という疑問を投げかけるメッセージ性を孕みながら、理にかなった答えを導いていく構成、時に笑いを誘い、時に涙を誘う演出に、心が揺さぶられっぱなしの良作映画でした。

 

監督の作品て必ず優しさが溢れていて、今作ではそれが爆発してるなぁというのが手に取るようにわかる作品だったなぁと。

終始心の琴線に触れる音楽と、その音楽によってフランクとメアリー、そして片目の猫フレッドの何気ない生活が優しさと愛に満ち溢れていて。

 

海岸ではしゃぐメアリーを、グラサンかけてビーチパラソルの下で彼女を見守りながらくつろぐフランク。はい、これ最高!

砂場で寝転ぶメアリーと同じ格好をするフレッド。その後フランクの膝の上に座ってじゃれ合う二人を、微動だにせず見つめるフレッド。はい、これ最高!

部屋にこもって数学の本を熱心に勉強するメアリーを、外へ連れ出し散歩に出かける2人。その姿を夕日をバックに影だけで2人の距離の近さを描く演出。はい、これ最高!!!

私が生まれてきたことを誰も喜んで無いの?と自分を攻めなきだすメアリーを、誰もが生まれてくる命に喜ばないわけないだろ?と産婦人科へ連れ出し彼女に見せる。するとメアリーもその家族たちと一緒に喜んではしゃぐ。

はい、これ最高!!!

 

実の親子でない二人の絆をどう見せるのか。もちろん二人の掛け合いを見れば一目瞭然なんだけど、画だけでそれを映し出す監督のテクニックがですね、もうたまらんのですよ!

これだけでご飯3杯イケるくらい満々満足なんですよ。

 

他にもですね、隣のロバータおばちゃんちでハンドマイク片手に2人で熱唱する姿とかですね、フレッドのために歌を作ったとか言って、ソファーで寝っ転がってるフランクに飛びかかってくるメアリーとか、メアリーを中心に映し出す世界がどれもこれも微笑ましくて微笑ましくて。

 

マッケナグレイス自体が天才。

監督のトークイベントでも言っていた通り、彼女なしでは実現不可能だった作品だったな、というのが非常に理解できます。

彼女の喜怒哀楽がどれもステキ過ぎで、それでいて、あぁこの子ホント頭いいんだろうなぁという顔つきも見事で。

 

始まってすぐ学校に行きたくないって表情がねぇグッドなんですよ。なんでアタシがあんなガキどもとお勉強しなきゃいけないの?アタシ必要ないじゃん。みたいな不機嫌な表情。

この表情を引きずって学校に行くから教室で明らかに浮いてるのが分かりやすかったですね。

 

そんなアタシみんなとは違うから、みたいなすました顔を見せながらも、家に帰ればフランクやロバータおばちゃんに見せる表情は子供そのもので、屈託のない笑顔や天真爛漫で元気溌剌なはしゃぎっぷり。

散歩に行けばフランクに抱き着いてぶら下がったり、産婦人科で子供が生まれるのに待ちくたびれて、フランクのももに思いっきり仰向けになって寝てしまったり。

 

そして極めつけはフランクと離れ離れになってしまう時の感情むき出しの泣く演技。

これはやられました。

基本子供と親の物語でこういうシーンがあれば必然に泣いてしまうという、自分の涙腺の弱さに、歳をとったなぁと感慨深くなってしまうんですが、それをわかっていながらも寛恕の演技に惚れ惚れしてしまい、涙を流さずにはいられない、この物語の名シーンでありました。

 

でですね、マッケナちゃん歯が欠けてるんですよwこれがずるいんですわぁ。

ムスッとしてるときとかしかめっ面の時はこのクソガキぃ~、俺たちのクリスエヴァンスを困らせやがって!なんて思ってしまうんですが、笑った時や泣いたときは自然と口が開いてしまいますから、欠けた歯がむき出しに見えるんですね。

で、思うのはあぁやっぱり子供だって。どんなに子供のくせに頭が良くてもやっぱり子供なんだって気づかされるんですよ。

でフランクをちゃんと家族だと、自分を育ててくれる親だと認識して離れたくなくて、ずっと一緒だって言ってたのに、なんで約束破るのって、おいてかないでよ連れて帰ってよって、泣きながら訴えるわけですよ!

 

・・・あかん、書きながら思い出して泣きそうになってる・・・。

 

そんなこんなでマッケナちゃんなしでは成立しない物語なんだということです、はい。見事に感情持ってかれましたです、はい。

これだけでわんこそば200杯イケるくらい満々満足ですよ、ええ。

クリエヴァだってよかったぞ。

天才子役のマッケナちゃんがあまりにも表情豊かなもんだからって、同じように叔父のフランクであるクリスエヴァンスが表情豊かな演技をしてたらやっぱり物語として歪になりますよね。

そこは対比しなきゃいけない。それをわかってるからなのか、もしくは表情の引き出しをあまり持ってないのかは置いといて、フランク演じたクリスエヴァンスも好感触だったことは間違いありません。

 

彼はやっぱりキャプテンアメリカなわけで、それはこの映画を見てもそうみえてしまうわけで。

だって、メアリーの親権をとられないように、彼なりに正義を主張して戦うわけですから。たとえそれが場所が法廷だとしても、そう思っちゃいます。

無精ヒゲを生やしてもごまかされません。やっぱり彼はキャプテンアメリカです。

 

しかしながら、そういう表情のバリエーションが少なくとも、キャプテンアメリカに見えようとも、感情を殺しながら演技をすることが、それを溜めに溜めて言葉にするから重みが出てくるわけで、メアリーにとってこれが本当の幸せなんだろうかと葛藤する姿に見えてくるんですよね。

これだけでもうピザハットデラックスLサイズ2枚イケるくらいですよ、ええ。

前半は微笑ましく後半はドキドキ

上映時間が2時間に満たないながらも、決して中弛みのない話の運び方が巧いなぁと

前半ではメアリーが学校という外の世界に触れることに、慣れないながらもフランクに色々教わりながら納得していく展開。

その中でこの2人が日常でどんな関係なのか、メアリーがどれだけ頭が良くてどれだけ同年代と共存することが難しいのかをうまく描いていたように思えます。

 

事ある度にメアリーが学校で問題を起こしたりたしなめなければいけない時に、意見がぶつかり合いながらもフランクとの仲を修復していく姿、学校に出すことが果たしていいことなのか本当にメアリーの事理解してる?とフランクの考えに疑問をぶつけるロバータ、そして少しづつメアリーの才能が知られることで知られたくなかった相手が登場し問題が発生していくまでをテンポよく見せていたと思います。

 

そしてオープニングで特別な朝食ができたよ、とケロッグスペシャルのコーンフレークをたべるところとか、スクールバス内で下級生をいじめる上級生に本でボッコボコにして病院域にまでさせてしまう件、

あれだけ児童と一緒に「おはようございますスティーヴン先生」というのを嫌がっていたメアリーを伏線にして、フランクと担任のボニー先生が夜を共にして、朝ばったりメアリーが遭遇してしまう時に言う「おはようございますスティーヴン先生」は爆笑モノです。

 

そんな2人の絆が垣間見られたり、これから訪れる大変な状況をあまり感じさせない序盤は微笑ましいエピソードが続き、はにかみながら鑑賞することができるでしょう。

 

しかし後半は法廷でのシーンが増えていきます。

才能あるメアリーを、ちゃんとした学校へ連れて行かせたい祖母。それでは自殺した姉の二の舞になってしまうと危惧し、手放したくないフランク。

どちらも決して間違ってはいない言い分に、こちらもメアリーにとって本当の幸せはどっちなんだろうと考えさせられます。

 

実際普通の学校では退屈過ぎて授業に身が入らないメアリーが、彼女様に作ったテストに食い入るようにのめり込む姿を見てしまうと、やはりもっと彼女の身の丈に合った学校の方がいいのではないか?と思ってしまう反面で、まだ彼女は子供であり、子供らしく生活することが今後の人生においてどれだけ大事なことかというのも理解できる。

 

そんなことを考えながらも、法廷のシーンで天才数学者だったフランクの姉がなぜ自殺にまで追いやられてしまったのか、その理由が少しづつ祖母の供述によって見えてくる場面では一気に緊張感が高まります。

 

 

本当の子育てとは。

色んな多様性が生まれたことで、親子の関係や育て方も様々なやり方が生まれた昨今。どれも肯定も否定もしませんが、果たしてその関係が、その育て方が子供の幸せになっているのか、子供のためなのか。

映画では正にそのことを訴えているように思えます。

 

フランクは姉の遺志ではあるけれど、あくまで普通の生活をさせたい、いくら特別な才能を持っていたからとしても、特別扱いしたら普通の感覚を得られなくなるからという主張。

一方祖母は、自分が数学者で、結婚したことで子供ができ、その夢を絶たれてしまったがゆえに、子供たちにその夢を託してしまう。その厳格な教育方針はやがて娘を立派な数学者に育て上げましたが、結果自殺してしまう。だけど、娘の子供は特別な才能をもって生まれた。これは夢の続きが見られるかもしれない。だからどうしてもメアリーを自分の元に置きたいと裁判に持ちかけるわけです。

 

果たしてどちらが正しいのか。どちらがメアリーにとって幸せなんでしょうか。

才能あるメアリーに普通の生活をさせたところで彼女の可能性をつぶしてしまうこともあり得る。だからといって自分が果たせなかった夢を叶えるために、子供にそれを託すのが果たして良いのかどうか。

 

どちらもこれ育てる側の主張であって子供の意見を全く無視した話で。

もちろんどう育てるかは親が決めるのですから、他人が口出しはできないんですけども、育てられた子供はその育て方をどう思っているのか、ですよね。

ものすごく楽しんでるならそれでいいと思うし、嫌々やってるならやめさせた方がいいし。だからといって子供目線だけで見ていたら甘やかしてるだけかもしれないし。

 

自分は独身ですし、子育てなんかしたことありませんから、そんなお前が何言ってるんだ、実際育ててみたらどれだけ大変か知らんだろ!って話なんですけど。

まぁあれですよね、もっと子供の事を思って育てることを考えてほしいってことですね。全然答えになってねぇw

あのぉ、答えはこの映画のラストだと思います、はい。

 

 

最後に

片目の猫フレッドですが、この猫は片目という不自由な生活をするも、家族に囲まれ愛を注がれたことで、とても幸せそうに生活しています。だからそういう状態でも周りや環境によって幸せの度合いは変わってくるわけで、この猫が拾われるまではさぞ大変な生活だったのかもしれません。

そう考えると、メアリーの本当の幸せも、我々が求める本当の幸せも育て方も自ずと見えてくるよなぁと。

最後の本当の子育てがどうたらってのは置いといてですね、映画としては涙なしでは見られない素晴らしい映画だということは間違いなしです。

長く待っていた甲斐がありました。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10

 

映画「火花」感想ネタバレあり解説 どうしたってドラマと比較しちゃうよなぁ。

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11月24日

火花

 

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基本吉本興業が製作の映画はあたらないという風潮があります。数字を見てないので確証はないですが、あくまで業家内の通説といいますか。

でもですよ、一応今回東宝が配給なのでそこそこヒットはするんじゃないかと。キャストもいいですし。

 ただですよ、なぜにこれを板尾創路が監督なのかと。決して彼を貶してるんじゃなくて、実力不足ではないですかと。芸人が書いた芸人の話を芸人が監督しなくてもいいじゃんて思っちゃうんですよ。

そこはやはり吉本ですからガッチガチに自分とこの人間使うってのは承知してましたからね、品川よりかはナイス判断だと思います、はい。

 

Netflixドラマの「火花」がですね、めちゃめちゃ良かったんですよ。相変わらず原作読んでないんですけど、映像のクオリティの高さがすごくてびっくりしましてね。監督陣もすごい人ばかりだったんでさすがネトフリだなぁと。

それきっかけで今回見ようと思ったので、なるべく比較しないように!というのはムリですが、ドラマに負けてないことを願いながら観賞してまいりました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

お笑いコンビ、ピースの又吉直樹の初の純文学作品「火花」。掲載されるやいなや売り上げを伸ばし、その波はとうとう物書きが目標とする「芥川賞」を芸人が受賞するという驚くべき快挙を成し遂げ一躍話題となった。

本が売れればすぐにでもメディアミックスに結びつけるのが、現在のエンタメ界の掟とと言わんばかりに、動画配信サービス「ネットフリックス」にてドラマ化、それが今年地上波で放送され、満を持しての長編映画の公開となりました。

漫才師として売れることを夢見て汗をかきつつも、結果の出ない日々にやきもきする男の前に現れる、ひとりの先輩漫才師。2人は師匠と弟子となり、笑いの何たるかを学び、時に喜び時に挫折を繰り返しながら前へと歩んでいきます。

そんな師匠と弟子の笑いと涙の青春物語です。

 

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

 

 

 

Netflixオリジナルドラマ『火花』ブルーレイBOX [Blu-ray]

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あらすじ

 

 

 

若手コンビ「スパークス」としてデビューするも、全く芽が出ないお笑い芸人の徳永(菅田将暉)は、営業先の熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷(桐谷健太)と出会う。

神谷は「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。その奇想な芸風と人間味に惹かれ、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。

神谷はそれを了承し、その代わり「俺の伝記を作って欲しい」と頼む。その日から徳永は神谷との日々をノートに書き綴る。

 

2年後、徳永は、拠点を大阪から東京に移した神谷と再会する。

二人は毎日のように呑みに出かけ、芸の議論を交わし、仕事はほぼないが才能を磨きあう充実した日々を送るように。

そして、そんな二人を、神谷の同棲相手・真樹(木村文乃)は優しく見守っていた。

しかし、いつしか二人の間にわずかな意識の違いが生まれ始める――。

 

「笑い」に魅せられ、「現実」に阻まれ、「才能」に葛藤しながら、「夢」に向かって全力で生きる2二人の10年間の青春物語。(HPより抜粋)

 

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監督

今回作品を手掛けたのは板尾創路。

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 何かこのタイミングで不倫スクープでちゃいましたけど、これが興行収入に影響で無きゃいいですけど・・・。

 まだ世間では彼は映画監督ではなくお笑い芸人という認識が強いと思います。ですが、演技も立派にこなす俳優さんでもあり、過去2作映画も撮っています。

 

とりあえずモンキー的にはガキ使の板尾よりも、ごっつの板尾の方が好きです。板尾部長とかシンガーソングライターとか。

 

てなワケで一度も見たことないんですが、監督の過去作2作をご紹介。

デビュー作は、昭和初期の世相を背景に、収監先でのいかなる拘束も難なく解いて脱走してしまう男の目的とその行方を、監督の芸風そのものの空気で描いた「板尾創路の脱獄王」。

その後、古典落語の「粗忽長屋」をモチーフに、一人の復員兵が戦死した落語家と間違えられたことから起きた摩訶不思議な物語「月光ノ仮面」を手掛けています。

 

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Netflixドラマ版の「火花」も脚本協力という形で製作に参加してるので、ドラマとどういう差をつけるのか楽しみですね。

 

 

 

 

 

キャスト

主人公でお笑い芸人「スパークス」のボケ担当、徳永を演じるのは菅田将暉。f:id:monkey1119:20171119135021j:plain

ハイ、菅田君はもう散々書いてきたので特になし!!

・・・といいたいですが、彼にとって芸人を演じることは、それなりの思いがあったようで、以前彼が「ダウンタウンなう」のハシゴ酒のコーナーに出演した際、思いの丈を手紙に認め涙ぐんでいたシーンがありまして。

そう思うと上京した際、彼を支えてくれたのは、お笑い芸人だったことを考えると、今回の演技は相当な意気込みを持って演じてるんだろうなと。

なので今回は、いや毎回そうですが彼の演技に注目したいと思います。

 

 過去の出演作はこちら。

 

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漫才コンビ「あほんだら」のボケ担当にして徳永の師匠、神谷を演じるのは桐谷健太。

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熱い男を今やらせたら必ず彼の名前が真っ先に出るくらい、売れっ子の俳優さんになりましたね。

モンキー的に彼を最初に知ったのはTVドラマ「タイガー&ドラゴン」のチビT役。この頃声がかすれ過ぎてて、全然声出てなくて何言ってるかわからなかったんですよね~。

多分ですけど彼ボイストレーニング受けたんだろうなぁと。今もハスキーボイスですけどちゃんと声が届くように発声してるので、影で努力したんだろうなぁと。

今じゃ歌まで出すし、ラップもいけるし、ドラムも叩くし、三線も弾ける芸達者さんです。

 

そんな彼の代表作を簡単にご紹介。

彼がブレイクしたのは、熱血教師と不良生徒が高校野球で甲子園目指して奮闘する青春スポ根ドラマ「ROOKIES」。オールバックに髭の高校生を演じ話題になりました。

その後不良高校生ばかりの男子校を舞台に学園の頂点を目指して激しい抗争を繰り広げるケンカバトルを繰り広げる青春ドラマ「クローズZERO」、「クローズZEROⅡ」、元OLと音楽を志す青年カップルを中心に人間模様を描いた青春音楽映画「ソラニン」、平凡な毎日を送る高校生と、帰国子女のギタリストの出会いをきっかけに音楽を突き詰めていく少年達の成長と葛藤を描いた「BECK」など、音楽や不良系映画で存在感を発揮。

近年では、高校生2人が少年ジャンプで読者投票1位を目指すために奮闘する青春映画「バクマン。」、親の身勝手さゆえに孤独だった少女と従兄弟、その恋人のジェンダーの女性の疑似家族を、ほのぼのとしたタッチでユーモラス且つハートフルに描いた「彼らが本気で編むときは、」では今までのパッション溢れる演技とは全く違う抑えた演技が好評でした。

 

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 今後の待機作品に、地方都市で暮らす3兄弟を描いた「ビジランテ」が来月公開です。

 

 

 

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

神谷が居候している女性、真樹役に、「ポテチ」、「イニシエーション・ラブ」の木村文乃。

徳永の相方、山下役に、お笑いコンビ「2丁拳銃」の川谷修士

神谷の相方、大林役に、「ディストラクション・ベイビーズ」、「まほろ駅前狂騒曲」の三浦誠己

芸人仲間、鹿谷役に、「金メダル男」、「デトロイトメタルシティ」の加藤諒などが出演します。

  

 

 

ドラマ版がかなり手の込んだものだったので、2人の10年間のエピソードをどう2時間にまとめるのか、非常に気になるところですが。

ここから観賞後の感想です!!!

 

 感想

色々言いたいことはあるけれど、夢を叶えたい人は是非鑑賞してほしい青春映画でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢見る人を追う映画っていいよね。

いつか売れてやると必死に漫才師としての夢を追いかける若き青年と、その青年が死を仰ぐ先輩漫才師との夢に憧れ夢に破れた10年間を、夢物語のように映し出す暖かな暖色系の照明で演出し、走馬灯のように駆け巡った2時間でした。

 

例えその人生が大きな花火でなく一瞬の火花だったとしても、彼らのやってきたことはその世界に大きな意味をもたらしている、そう考えたら夢を追いかけ挫折したとしてもことも決して無駄ではないと思わせてくれる作品だったように思えます。

 

実際、音楽や芸の世界で夢を叶えるのはほんの一握りで、作品を作るのにそれ相応の時間がかかり、それを見せる場所を探し求めるのに、あるいはその場所に上がるために幾多の試練があり、上がれたとしてもそれを見る人がいなければいけないし、それを見た人がいてもダメだったら次はないし、成功して次があったとしても、またその場所に上がるためにこれまでの工程を繰り返さなければならない。

その一握りに入ったものにはまた別の戦いがあり、その一握りから漏れた数多の夢破れた人たちは決して報われないのかといったらそうではなくて、その夢を追いかけたから敗れた後の人生で勝負できる自信があるわけで、決して普通の人生では味わえない経験で。

神谷が言ってた通り、この壮大な大会でちゃんと勝ち負けがあるからこの世界は面白いのであって、勝負あっての世界なのだから勝つ者がいれば負ける者もいて、負けたものがいるから勝つ者がいる。

そういう敗者あっての勝者だということをこの映画は教えてくれてる気がします。

 

漫才の世界はよくわかりませんが、よくテレビなどで芸人さんたちが話すような、安い居酒屋で先輩が必ずおごるというしきたりや、その見栄がどれだけ自分を苦しめているのかという現実、芸を磨くには普段の生活でもボケたりツッコんだりして磨いていくという毎日が修行と反復の生活、大きい声が出せる公園での漫才のネタ合わせや練習、オーディションでのダメ出しなどなど、僕らの知らない世界を見せてくれたことも、芸人が監督ということもあり非常にリアリティある流れだったと思います。

 

そんな板尾監督のセンスが光る演出も見事で、冒頭で花開かずつぼみのまま打ちあがる花火を画に、俺達いつか売れようなと誓い合う若きスパークスの声が、その時の二人のこれからがどうなるのかというのをうまく演出しており、その対比としてラストに花火を見上げる神谷と徳永という構図だったり、商店街や居酒屋から始まるシーンは上から見下ろしてから入るシーンも印象的です。

 

そしてモンキー的には吉祥寺という街に思い入れがあり、吉祥寺から真樹の家まで歩いていく道中や、丸井がちらっと映る階段を下りて入る井之頭公園、軒並み店が並ぶハモニカ横丁といった風景に、当時の記憶がよみがえり、感傷に浸ってしまうこともしばしば。

当時金もなく音楽に没頭していたあの頃を思い出し、久々に訪れたくなる気持ちにまでさせてくれたこの映画に妙に入り込んでしまったことも事実。

 

正に自分の青春時代とシンクロさせてくれた映画でありました。

 

とはいえ映画としては。

これはもうそれはお前のせいだろと言われても仕方ないのですが、Netflixドラマ版の「火花」が完成度が良くて。しかも話もこちらは12話の長尺に対して、映画は2時間なのですからタダのまとめじゃん、と思ってしまうわけでありまして。

印象的なエピソードをかいつまんでつなぎ合わせてるだけじゃんというのが、正直な感想であります。

 

上で書いた想いの丈もぶっちゃけドラマ版で思ったことと全く持って一緒で、むしろ当時の記憶とダブってしまうあたりはドラマ版の方がよりリアルなのでどうしたもんかと。

 

で、ドラマの方が良かったという決定的な点は、菅田将暉にあります。

原作は読んではいませんが、やはり会話内でのボケとツッコミや、実際の漫才はどこをどう見ても又吉が考えるネタそのもので、ドラマ版の徳永を演じている林遣都がもろに又吉感が出ていて、徳永は彼しかいない!と、もう脳内に刷り込んでしまってるでんすね。だから、どうしても林君と菅田君を比較してしまった時にどっちが又吉っぽいかと考えた時に、林君に軍配が上がってしまうと。

 

もう勝手な解釈ですけど、徳永はきっと神谷にあんなにニコニコしながら近づかないし、あんなにハキハキしゃべんないし、最後の漫才もですね、法定速度をオーバーするような感情むき出しの漫才をしないと思うんです。やるなら法定速度ギリギリのラインというか、オーバーしても10キロ程度というか。

あとは菅田将暉がやると、妙にヤンキー感が出てしまって、髪を染めるのも似合っちゃってるから余計おしゃれに見えてしまったり。

もうすべて徳永が又吉ならという程で書いてますけど、徳永はきっと妙にイケメンで、妙にナルシストで、妙にダークで、妙にシュールで、全体的にあんなにちゃきちゃきしてないんですよ。主張を押し殺してモノをいうんですよ。

だから神谷をたしなめるときとか、神谷をよいしょするときとか、何か菅田様黄の演技ではノッてこないというか。

 

ほんとそれはお前の勝手な想像だろって言われても仕方ないんですが、やっぱり見ていてそう思ってしまったのが事実で、決して菅田君が悪いわけではなくて。そこはほんと悔しい部分でもありまして。

 

神谷もですね、もっと屁理屈ばっか言ってる野郎だと思うんです。

そう思うのも、ドラマ版ではもっと長いこと二人の居酒屋でのやり取りがあって、ず~っと芸人てのはぁ、とか、ず~っと漫才ってのはぁ、みたいなことを言うわけですよ。

彼女でもないのに、男をたてるために真樹から金もらってその金で徳永をおごってるという男の風上にも置けないやつで、そのうえ借金まで作って、飲んだくれて路上でそのまま寝ちまうどうしようもないあほんだらなんですけど、やはりその魅力を2時間では描き切れてないなぁというのが残念だったわけで。

 

一番苦しいキャスティングだったのは、スパークス山下かなぁと。

なぜ菅田君に対して2丁拳銃の修士なのか。年齢が離れすぎてるし無理があり過ぎます。せめて芸歴10年くらいの若手でないと、見ていて同級生には見えません。

 

 

やはり10年間を2時間で描くのは無理があって、そのうえドラマ版が先にあって、その完成度が素晴らしいから、余計この映画が違うなぁと思う部分が際立って見えてしまうんですね。

 

きっとこの映画に対して正当な評価は下せません。この映画が面白かったという人はこの感想を読んで不快に思うと思いますが、あくまでドラマ版を見てから映画を見た人の感想いうことを踏まえて読んでかみ殺してもらえたら幸いですし、実際映画が良かったのなら是非Netflixに加入してドラマ版を見てほしいです。

スパークスが徐々に漫才が巧くなっていく過程も手に取るようにわかるし、徳永と神谷の関係性が濃密になっていくのも手に取るようにわかります。

でもって最後の漫才はもっと泣けます。

 

 

最後に

太鼓の太鼓のお兄さん♬がどれだけこの物語のせいで頭から離れないフレーズになったか、ベージュのコーデュロイパンツがどれだけ神谷と徳永の芸風の違いを現し、二人の関係性をより深めるキーアイテムになったのか、憧れの漫才師が亡くなった件も、ほんとはスパークス二人が漫才目指したきっかけだったり、真樹と3人で鍋をつつく微笑ましいシーン、真樹と離れたことで神谷が段々おかしくなっていくところ、スパークスが一時売れて、芸人として葛藤し始める徳永が少ないなどなど、色々いいエピソードがあるので、そこをカットして作品を仕上げたのはホントもったいないなぁと。

あと30分伸ばせばもうちょっと徳永と神谷の関係性が深く描けたろうし、あんなにスピード上げて10年間を描かなくてもよかったのにという思いが強いです。

 

何というか急ぎ足で余韻がないというか。映画化するのって難しいですね。

 

とにかく、ドラマ版を先に見てしまった後悔と悔しさが残る映画でした。小説読んでみようかな。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

映画「光(大森立嗣監督)」感想ネタバレあり解説 俳優陣の怪演と底知れぬ怖さが心をざわつかせる。

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 11月25日

 

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奇しくも河瀬直美監督の作品と同じタイトルということで、果たして意識してのことなのか、それとも偶然なのか。

とりあえず原作も読んでいないのに、三浦しをんの原作が映画?じゃあ見るか!って思っちゃうのは、モンキー的毎年正月に見る映画「風が強く吹いている」が好きで、ユルさと人情味がたまらない「まほろ駅前」が好きで、「WOOD JOB!」も好きで、「船を編む」はあんまし好きじゃないんだけど、要はこの方原作の映画はとりあえず見るんですね、ええ。ええ。

 で、今作は予告を見る限り、三浦しをんのなかでも一番異質で暴力のにおいがするので見る前からドキドキしています。

 

というわけで早速観賞してまいりました!

 

 

 

 

 

作品情報

「船を編む」で本屋大賞を受賞した三浦しをんの作品の中で、徹底的に人間の闇を描いた作品を映画化。

平穏な日常を過ごす男女の前に、ある事件を知る男が現れ、運命を狂わされていくさまを、テクノ界の重鎮によるドメスティックなEDMで彩る、人間の狂気と情熱がほとばしる人間ドラマ。

 

光 (集英社文庫)

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あらすじ

 

 

東京の離島、美浜島。中学生の信之は記録的な暑さが続く中、閉塞感のある日々を過ごしている。
美しい恋人の美花がいることで、毎日は彼女を中心に回っていた。
信之を慕う年下の輔は、父親からはげしい虐待を受けており、誰もが見て見ぬふりをしていた。
ある夜、美花と待ち合わせをした場所で、信之は美花が男に犯されている姿を見る。
そして信之は美花を救うために男を殺してしまう―。
その夜、理不尽で容赦ない天災が島に襲いかかり、すべてを消滅させた。
生き残ったのは、信之のほかには美花と輔とろくでもない大人たちだけだった。


それから25年後、島を出てバラバラになった彼らのもとに過去の罪が迫ってくる―。
妻子とともによき父として暮らしている信之(井浦新)と、一切の過去を捨ててきらびやかな芸能界で貪欲に生き続ける美花。
誰からも愛されずに育った輔(瑛太)が過去の秘密を携え、ふたりの前にやってくるのだった。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

 

監督

今回手掛けたのは大森立嗣

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俳優の麿赤兒の息子であり、俳優大森南朋のお兄ちゃんであります。似てますよね顔。

三浦しをん原作映画は「まほろ駅前多田便利軒」、「まほろ駅前狂騒曲」に続いて3作目なので、相性はいいのではないでしょうか。

 

監督作品は子のまほろ駅前シリーズしか見てないので、ああいうユルめのヒューマンドラマを得意とするのかなぁと思っていたのですが、過去作のラインナップが全然真逆のものばかりでだったので、一旦まほろ駅前は忘れて臨もうと思います。

 

というわけで代表作をサクッとご紹介。

花村萬月の芥川賞受賞作を映画化した「ゲルマニウムの夜」で監督デビュー後、居場所もなく閉塞感を抱えた3人の若者の逃避行を描いた青春ロードムービー「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」で日本映画監督協会新人賞を受賞。

他にも、映画からTVドラマ、そして再び映画と徐々に人気を博していった、架空の街で便利屋を営む男と学生時代の友人が、共に過去の傷を抱えながらも、周囲の人々のふれあいにより今を生きていく人情ヒューマンドラマ「まほろ駅前多田便利軒」、「まほろ駅前狂騒曲」や、

小さな町に暮らす一組の夫婦が抱える驚くべき秘密と、それに揺れる2人の真情を綴った「さよなら渓谷」ではモスクワ国際映画祭審査員特別賞を受賞する快挙を成し遂げています。

 

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 キャスト

主人公の黒川信之を演じるのは、井浦新。

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これまでARATAでの活動時は、どこか人を寄せ付けない感じのオーラを纏いながら、ミニシアター系の作品ばかり出演してる人、というイメージがありましたが、本名の井浦新になってからは、地上波のテレビなどでも露出が増え、いろんな役を演じてると思います。

ターニングポイントはきっとTVドラマ「リッチマン、プアウーマン」だろうなぁ。今までの雰囲気と全然違ったし、あれ以降TVドラマでも多く見るようになりましたもんね。

 

系統ととしては、元モデルだからスタイルいいし、センスいいし、でもってミステリアスな空気もあるから、トヨエツっぽい感じで今後活躍したらよろしいんじゃないでしょうか。ただ顔が似てるなぁってだけですけどw

 

そんな彼の代表作をご紹介。

ファッションモデルとして活動しながら受けたオーディションで主演に抜擢され、死んだ人が天国に行くまでの間最も大事な思い出を選という設定の中で、人生を見つめなおす物語「ワンダフルライフ」でデビュー。

その後、松本大洋の原作コミックを映画化し、卓球に青春をささげる高校生達の栄光と挫折を、臨場感溢れる競技展開とさわやかな友情を映し出した「ピンポン」で知名度を上げます。

その後もコンスタントに映画に出演し、2012年に主演した「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」を気に本名での活動を開始。

帰国事業で北朝鮮に渡り25年ぶりに帰国した長男を中心に、2国間で揺れる複雑な思いを描いた「かぞくのくに」や、デビュー時から若松孝二監督作品に頻繁に出演するなど、メジャーマイナー問わず貪欲に映画に出演しています。

 

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 待機作に「二十六夜待ち」が12月23日より公開予定です。

 

 

 

 

信之を慕う黒川輔を演じるのは瑛太。

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リングサイドストーリー」、「ミックス」と立て続けに瑛太作品を見ているのは、もうファンと公言するしかないのかw

たまたまじゃねぇよなぁ。僕はこの方の声が大好きです。活舌いいし、声が通るし。そんな彼が今作で狂気に満ちた感じの役柄を演じるのですから、ドキドキしますね。

 

彼の最近の作品はこちら。

 

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他のキャストはこんな感じ。

篠浦美喜役に、「七夜待」、「後妻業の女」の長谷川京子

黒川南海子役に、「闇金ウシジマくん」、「破門ふたりのヤクビョーガミ」の橋本マナミ

小野役に、「さよなら歌舞伎町」、「葛城事件」の南果歩

洋一役に、「蒲田行進曲」、「22年目の告白~私が殺人犯です~」の平田満などが出演します。

 

 

 

 

 

 

25年前の秘密をちらつかせる輔との再会を機に、信之はどう変わっていくのか。宿っていた野性が再び表面化するのか。R15指定といいうことで描写がきつそうだなこりゃ。

ここから鑑賞後の感想です!!!

感想

光なんてどこにもないくらい、闇、闇、闇な2時間半!

怒りと狂気が波のように音楽とともに押し寄せる作品でした。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語の大まかな流れ

美浜島という地で暮らす少年信之。その彼が想いを寄せる美花。信之を慕うも毎日父親から暴力を受ける輔。

この3人を中心に物語は進んでいきます。

ド頭から唐突にドメスティックなテクノミュージックが流れ島を映し出す始まりに、違和感ありあり。島の美しい風景や道路に散った花を映し出す映像なのに、なぜこんな音楽を・・・。

この映画はそういう違和感で攻めてくるのかい?と思ったらブツッと切れて本編へ。何だおいケンカ売ってんのか。

 

美花はことある度に信之に頼み事をするなど、互いが互いを思っているような関係。

信之も島のじいちゃんからコンドームをもらって、いつでも呼ばれたら抱くぜ!と思春期真っ盛りな男の子。

その信之にひたすらついていく輔に対し、信之は邪険に扱います。ついてくんなよ!あっちいけよ!まぁそうだ、だってコンドームもらいにいくんだからw

 

ある日、美花の家のバンガローに夕食を運ぶのをお手伝ってほしいと頼まれ、夕食も早々に信之は美花の家を訪ねます。

到着しても彼女の姿はなく、辺りを散策していると神社の上の方から女の叫び声が。何か嫌な予感がした信之は、恐る恐る階段を上ります。

すると、木陰で男性に性的暴行をされている美花が信之に「助けて」とささやきます。

 

駆け付けた信之は、一目散に男性を突き放しますが、男性は「違う!違う!俺がこんなところでばったり襲うか?」と誤解してるぞガキンチョ!ばかりに説明します。

確かに、叫び声は聞こえたものの、美花は抵抗しているようには見えず、むしろ応じていたようにも感じます。

しかしながら美花は男性の言い分を否定。しまいには「殺して」と信之に切願します。

てめぇ!俺の美花を襲いやがってええぇぇ~っ!!くらいの怒りがこみ上げたのでしょうか。そりゃあ好きな女が犯されてたら手を出してしまいますわなぁ。

中学生ながら男性をマウントポジションで抑え込み、近くにあった石で頭部を殴打、ものの見事に男性は死亡します。

 

神社の石段で美花の足の爪が割れたことに気付いた信之はひたすら舐めまわします。中学生よ、どこでそんな技覚えた。

で、何が怖いって、その上の方で輔が突っ立っているっていうね。

 

翌日見晴らし台の上で会おうよ、と美花に誘われた信之。その間輔は家からカメラを持ち出し、昨日の死体を写真に収めます。お前は自分のしていることが分かってしているのか?

そして夜信之の家で待っていた輔についてこられながら、見晴らし台の上に行くと、大きな地震が発生。

大きかったね、なんて言いながら海の上に浮かぶ真っ白な月を見ていると、美花は異変に気付きます。

そうです、大きな津波が島めがけて押し寄せるのです。波にのまれる島の直接的な映像はないですが、画面からいなくなった3人の叫び声と大きな音がそれを物語っています。

 

 

それから25年の月日がたち、妻と5歳の女の子を持ち一家の主として信之は市役所に勤めていました。

変質者がごみをあさっていることに、気持ち悪さを感じた妻の南海子は、信之に引っ越し話を持ち掛けるも、進化したカラスの仕業と茶化しさっさと出勤。南海子は子供を幼稚園に送った後、着替えてそそくさとどこかへ出かけていきます。

 

着いた場所は木造のぼろアパート。部屋をノックして出て来たのは輔でした。

寝起きだったにもかかわらず無理矢理部屋へ上がらせ、蒸し暑いアパートの部屋で朝っぱらからお楽しみ。

南海子は輔と不倫をしていたのでした。

 

南海子は団地での生活に嫌気が指し、その鬱憤を輔とのセックスで解消していたのです。

なぜこの二人が知り合っていたのか。

それは輔が信之が殺した男の写真をネタに近づくため。信之に直接行くのではなく南海子に近づいたのは、どんな生活をしているのか逐一覗きに行っていたことが発端でした。

恐らく南海子からアクションを起こしたような気がします。

 

輔は工場で働きながら生計をたて、毎日のように南海子と逢瀬を重ねていました。

その後信之と連絡を取り本題を突き付けます。俺はあんたが殺した男の写真を持っている、返して欲しければ金をよこせと。

しかし信之は、だったら南海子に言えよ、と輔に言い返します。信之は妻が輔と浮気していることを知っていました。

 

ある日、いつものように南海子は輔の元で性欲を吐き出していましたが、帰り道近所のおばさんから、娘が変質者に連れ去られいたずらされてしまったことを知り病院へ駆けつけます。

いったいどうすればいいのかを信之に問い詰めると、信之はいつも通り接していけばそのうち忘れる、と父親らしからぬ発言。それに業を煮やした南海子は信之に責め立てます。

あれだけ言ったよね?ここ変質者が出るから引っ越す話考えようって!起きてほしくないことが起こった、一体どうしたらいいの?

すると信之の顔が強張り、じゃあ俺が犯人捕まえて殺せばいいのか?と言い返します。

誰がそんなことしてってお願いしたの!そんなこと頼んでない!

話は平行線となり、悲しみに暮れる南海子。

 

そして輔は工場を訪ねた暴力オヤジと再会。勝手に家に住み込み飲んだくれては部屋でションベンぶちまかす、ロクデナシ親父に四苦八苦していました。

クソ親父は、島のじいちゃんから輔が人を殺したという手紙をもらい、息子を訪ねて来たのでした。

しかし実際は信之が殺したということを説明し、写真まで見せました。すると親父はだったらそ信之とそこにいた美花を今日は憂くして金をせびろうぜとせっつきます。

 

美花はプロフィールを公表しないミステリアスな女優、篠浦美喜という名でTVに出ていました。

写真を送り付けられた美喜は信之を呼び、大金を渡しこの件を処理するよう頼みます。

 

果たして、この脅迫はどう決着するのか。

 

 

光って何?

日常という大海で闇を隠しながら生きている僕らは、光を探し求め生きているのかもしれない。

その光が自分を照らし続けてくれるのであれば、どんなことも厭わない。

いつだって鋭利な刃物を持ち合わせている僕らは、それを突き刺すことなど容易いことだ。だからずっと照らしてほしい。いつまでも僕の光となって。

 

なぁ~んて自分でも何書いてんだかwな文章を書いてしまいましたが、この映画に関しての着目するところは、怒りと光だと思います。

 

島に住んでいた3人は自然がもたらす怒りによって、住む場所を失ったわけです。

この流れから物語の中では、常に怒りが充満しています。

信之に至っては、至って物静かな顔をしてますが、じっくり見ると怒りに満ちている表情にも。娘の事件を知り病院に駆けつけた時や、南海子に攻められた時の表情はARATA時代の何考えてるかわからないあの感じが出ていて怖かったです。

輔も笑い方が狂気に満ちていて、トチ狂っている感じが恐怖で。

その輔の親父もまたクソ親父ですけど、まぁ暴力がとぶとぶ。あんな怖い平田満さんはじめてみましたよw

 

で、この人物たちの怒りを増幅させたかのように、ジェフ・ミルズのテクノミュージックが一役買ってるんですよね。

ドゥクドゥクドゥクドゥク♬って具合に、場内に爆音が流れるんですよ。これがまぁ胸をえぐるというか不快にさせるというか。冒頭での島を飲み込んだ波のように押し寄せてくるんですよね。すごく息が詰まって嫌でした。

これがホント頻繁に流れては、急に止まって静寂に戻るの繰り返しなんですよね。

自分も短気な方なんで、なんとなくこの演出がわかるんですけど、のど元過ぎれば熱さ忘れるってのと一緒の事をやってるのかなと。怒りでカーッとなるけど、それを過ぎれば普段通りというか。

で、この音楽で一番笑いをこらえた部分がありまして、クソ親父を介抱する輔の怒りの部分なんですけど、親父は平気で寝たまま布団におもらししちゃうんですよ。その匂いが部屋にこもるもんだから臭くてたまんないんですね。

で、また親父がやらかしちゃうんですよ。でもって輔は親父のパンツを途中まで脱がすんです。すると、カメラが輔の視点になって親父の半ケツをズームアップしながら、ドゥクドゥクドゥクドゥクって音楽が始まるんですよ。

なんだそれwwwっていう。いや怒りがこみ上げるけどさぁ、それは明らかに怒りを通り越して笑いだよw

 

そんな笑いをこらえる部分がありながらも、やはり胸中穏やかじゃないシーンの連続で、途中信之親子が公園に遊びに行って、塾に行かせる行かせないの話になった時にも、やはりこの音楽が流れるんですけど、内心怒りが満ちていたんでしょうね。何が夏期講習に行かせるのは普通だボケ!んなもん何の役にも立たんのじゃ!みたいな。

で、そこで岡本太郎の作品をバックに信之と娘の映像が映るんですけど、これって要は芸術は爆発だ!って名台詞があるように、信之も爆発だ!ってことを言いたかったってことなんですかねwちょっと無理矢理かな?

 

ということで、この映画ではこの怒りの部分を沢山描き、それを音楽で表現力を高めているというのが作品としての一つの売りなのかなと思いました。

 

 

それともう一つは光って何を指すのかということ。

これはもう人ですね。対象者です。

信之は島に住んでいた頃から美花に夢中で、それは25年後の今でも変わらないんですね。南海子と話をしていても、TVに映っている美喜から目を離さずにはいられないほどですし、彼女の頼みなら決して断らない。

彼にとって退屈で窮屈な毎日という闇から解放させてくれるのは、美花という光なんですね。

 

輔もまた島に住んでいた時から父親に暴力を加えられ、それをされるたびに信之の元へ行っていたほど、彼を慕っていました。それは25年後も変わらずなんですよ。たとえやり方が変化球だったとしても。金欲しさにとかじゃないんですよね恐らく。形は恐喝にはなりますが、やはりそうでもしないと信之は会ってくれないんじゃないか、とどこかで思っていたのかもしれません。

親父が隠した写真も真剣に探そうとしなかったのは、やはり時間稼ぎというか、探さないでおけばまた信之は会いに来てくれる。

輔にとって信之は正に光だったんだなぁと。

 

南海子もまた日々の生活や子育て、夫への不満もあり光を探し求めていたのでしょう。そんな時現れた輔は光だったのでしょう。

で、いつも母親に怒られている娘もまた父である信之が光だったに違いありません。

しばらく留守にしていた信之を見るや否や朝ごはんをそっちのけにし、パパパパパパパパパパパ~♪と踊りながら歓喜に満ちている表情。窓ガラスから差し込む光に照らされた彼女がそれを物語っているように感じました。

 

 

じゃあ美花にとっての光は何だったのか。これはきっと地位とか名声のような気がします。この女はまぁクソビッチというか、鬼畜の所業とでも言いましょうか、あ、魔性の女かw

これはちょっと核心をついてしまうんですが、要は男を手玉に取り利用して、今の地位を得たというのが最後にわかります。だからまぁ信之は利用されていたわけなんですが。

この美喜を演じた長谷川京子ってのがまたナイスキャスティングで、この人明らかに顔いじってるよなぁってのがものすごく分かるんですよねw、唇あんなに熱くなかったし、歯は白さ透き通り過ぎだし、アゴがシャープすぎるし、皺も一つもない。嫌々あなた昔そんな顔立ちじゃなかったでしょうとw

これは要するに売れるためにそういうこともしてきたっていう象徴にも見えるというか。まぁこういう人が生き残るんですよねなんだかんだで。

 

 

最後に

色々考察のし甲斐があるアイテムがたくさんあって、犬みたいな動物の乳に群がる子供の石像とか、島にそびえる大木、それに結び付くようなアパートから生えた木、美喜の部屋に飾られた横たわる女の胸から生える蔓の画など、けっこう意味深なものが多くあってそれがどれもよくわからなかったのが悔しいですね。

悔しさついでにもうひとつ言うならば、橋本マナミの濡れ場ですかね。横になってバックでエッチしているのにしっかり乳房は瑛太の腕でガードされてて、偉く不自然でして。

トップ見せたくないんならそのアングルで撮るなや!!アホか!しかも全然女優をきれいに撮れてない!あんな小汚いアパートで汗かきながらセックスしてるんだからもっと激しく艶っぽく撮らないと。ヘンリー塚本見習え!

まぁそれ以前に橋本マナミのくびれのなさとケツのでかさにびっくりでしたけどね。寸胴すぎるだろwまぁおじさんが好きになるのもわかる。

俺は抱くなら長谷川京子です、はい。

 

と、色々愚痴が出てしまいましたが、決して爽快になるような話ではなく、終始不快で体力を使う作品だった気がします。

だからといって、見て損はない作品でした。井浦新の無表情から感じ取れる狂気、瑛太のやさぐれっぷりとヤバイ空気感、橋本マナミの悲壮感とそこから漂う色気、長谷川京子のサイボーグ的美貌と腹黒さ。

明らかにアンバランスなテクノ音楽と融合した、怒りに満ちた人間模様をこの4人が巧く演じていた作品でした。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

モンキー的2017年12月期待の新作映画

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11月26日

モンキー的2017年12月期待の新作映画

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 2017年もいよいよ残すところ1ヶ月となりました。

12月。師匠も走ると書いて師走でございます。誰もがバタバタして忙しい、そんな1ヶ月。仕事も書き入れ時に加え夜は忘年会、クリスマスに大晦日とあっという間の1ヶ月になることでしょう。

あ~胃が疲れそう。

 

 

歳を重ねていくうちに、1年という月日がどんどん早く感じていくのは何ででしょうか。それだけ時間を忘れるほど毎日を一生懸命生きているのか。

平日仕事して、休日映画見てブログ書いて酒飲んでのサイクルがまぁ1年に50回。

・・・・・・幸せだよバカヤロー!これ以上のしあわ・・・女っ気ねぇなぁ。

 

そんなモンキー的事情はおいといて、12月はもう毎年恒例となっているアレの新作一強です。みんな待ち望んでいたあの映画ですよ!

ここにこの1年の全てを費やす、といったら大袈裟ですが、それくらいの気持ちで体調管理と復習をしていく所存でございます。

 

それでは12月期待の新作映画です!どうぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鋼の錬金術師

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youtu.be

期待度☆☆☆★★

 

12月1日公開

 

  • 出演

エドワード・エルリック・・・山田涼介(Hey!Say!JUMP)

ウィンリィ・ロックベル・・・本田翼

ロイ・マスタング・・・ディーン・フジオカ ほか

 

  • 解説

 

2001~10年に「月刊少年ガンガン」で連載され、テレビアニメ版も大ヒットを記録した荒川弘の人気コミック「鋼の錬金術師」を実写映画化。

物質の構成や形状を変化させて新たなものに作り変える「錬金術」が存在する世界。幼い兄弟エドワードとアルフォンスは、死んだ母を生き返らせたい一心で錬金術最大の禁忌である人体錬成を行なうが失敗し、その代償としてエドワードは身体の一部を、アルフォンスは身体全てを失い鎧に魂を定着させた姿になってしまう。数年後、国家錬金術師の資格を得たエドワードは、失った身体を取り戻すため、絶大な力を持つという「賢者の石」を探す旅に出る。(映画.comより抜粋) 

 

  • 期待どころ

 公開前から荒れております。

何やらTwitterで#ハガレン感想でツイートすると抽選で何かもらえるみたいで。で、酷評書くとはじかれるみたいな。

これに噛み付いたtwitter民があれこれ反発している模様。

まぁある意味盛り上がっていていいんじゃないでしょうか。

 

そんなハガレンですが読んだことありません。アニメも映画も見たことありません。それでも見に行くシリーズはジョジョ以来でしょうか。

金髪の奴が兄貴で、ブリキの奴が弟ってのは知ってます。等価交換てのも知ってます。で、アニメの主題歌がラルクポルノグラフィティってのも知ってます。関係ないかw

何で見に行こうかってのはまぁ1日が映画の日で、安く見られるからとりあえず見に行ってみるか、位のものでそこまでのこだわりはありません。

まぁこういうのはある程度の期待値で臨むというのが通例なので、そこまでの期待はせず曽利監督のVFXを楽しみにしたいと思います。

 

 

 

  

 

探偵はBARにいる3

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youtu.be

期待度☆☆☆★★

 

12月1日公開

 

  • 出演

 

探偵・・・大泉洋

高田・・・松田龍平

岬マリ・・・北川景子 ほか 

 

  • 解説

 

作家・東直己の「ススキノ探偵シリーズ」を大泉洋と松田龍平の共演で実写映画化した人気シリーズ「探偵はBARにいる」の第3作。

札幌にあるアジア最北の歓楽街・ススキノ。この街の裏も表も知り尽くす探偵のもとに、相棒である高田が人探しの依頼を持ち込んでくる。失踪した女子大生・麗子について調査を開始した探偵たちは、モデル事務所の謎めいた美人オーナー、マリに翻弄されるうちに、いつしか大きな事件に巻き込まれていく。(映画.comより抜粋) 

 

  • 期待どころ

同じ1日公開なら断然こちらの方が楽しみ。日本人てなんだかんだでこういう探偵さん好きですよね。やはり松田優作の影響は大きいのかなぁ。

ちょっと気がかりなのは、今まで監督を務めてきた橋本一ではなく、「疾風ロンド」や「サラリーマンNEO」の吉田照幸ということ。

前2作でのエロスとハードボイルドさと危険な匂いと笑いのバランスがちょうどいいと思ってたので、この交代で映画の質とバランスが変わってしまわないかちと不安

 

 結構やってることハードですよね、このシリーズ。雪に埋めたりとか、則天道場とか、野球男とその集団、後なんだっけ、ゲイのマッチョの2人組とか学生の狂ってる感じとか怖かったもん普通に。 

 麻美ゆまは全く必要なかったなぁw

 

とにかく大泉洋の調子のよさと無駄なカッコよさ、そして泣きの演技に酔いしれたいと思います。

 

 

 

 

パーティで女の子に話しかけるには

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youtu.be

期待度☆☆☆☆★

 

12月1日公開

 

  • 出演

 

ザン・・・エル・ファニング

エン・・・アレックス・シャープ

ボディシーア・・・ニコール・キッドマン ほか 

 

  • 解説

 

「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、「20センチュリー・ウーマン」のエル・ファニングとトニー賞受賞の若手実力派アレックス・シャープを主演に迎え、遠い惑星からやって来た美少女と内気なパンク少年の恋の逃避行を描いた青春音楽ラブストーリー。

1977年、ロンドン郊外。大好きなパンクロックだけを救いに生きる冴えない少年エンは、偶然もぐり込んだパーティで、不思議な魅力を持つ美少女ザンと出会う。エンは好きな音楽やファッションの話に共感してくれるザンと一瞬で恋に落ちるが、2人に許された時間は48時間だけだった。2人は大人たちが決めたルールに反旗を翻すべく、大胆な逃避行に出る。(映画.comより抜粋) 

 

  • 期待どころ

 もうタイトルがいいですよね、まずパーティー行かねえんだけど、どうやったら話しかけられるんだろうってw

てかそんな映画じゃないんでしょうけど、今の自分を支えてくれるのがパンクロックだけで、それにめっちゃ話があって趣味が合う女の子が現れた、あれ?何これ?オレ今すげ~楽しい!いや、そうじゃない!俺この子に恋してる!!みたいな。

だけど制限時間という壁が二人を邪魔するわけで、物語はどんな結末を迎えるのか非常に楽しみです。

あ~青春のにおい!! 

 

監督の作品「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」、実は見ていなくて、本作を見る前に観賞してから臨もうと思います。

 

 

 

  

オリエント急行殺人事件

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youtu.be

期待度☆☆☆★★

 

12月8日公開

 

  • 出演

 

エルキュール・ポワロ・・・ケネス・ブラナー

ピラール・エスドラパドス・・・ペネロペ・クルス

エドワード・ラチェット・・・ジョニー・デップ ほか

 

  • 解説

 

1974年にも映画化されたアガサ・クリスティの名作ミステリーをケネス・ブラナーの製作・監督・主演、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファーら豪華キャストの共演で新たに映画化。

トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、富豪ラチェットが刺殺された。教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、未亡人、セールスマン、メイド、医者、公爵夫人という目的地以外は共通点のない乗客たちと車掌をあわせた13人が、殺人事件の容疑者となってしまう。そして、この列車に乗り合わせていた世界一の探偵エルキュール・ポアロは、列車内という動く密室で起こった事件の解決に挑む。(映画.comより抜粋)

 

  • 期待どころ

あまりにも有名なお話を今リメイクしてどうするのよ!と。あの有名なオチはやっぱり変えないわけでしょ。もしかして変えるつもり?

予告を見る限り、結構大掛かりな映像にもなっているので、結末までの流れに色々楽しませる仕掛けがあると考えると、只の密室劇サスペンスにはしないんでしょうきっと。

 

役者陣も豪華ですね。ケネスブラナーにジョニデ、ペネロペ、ミシェルファイファージュディ・デンチ、そしてスターウォーズのレイ役でおなじみデイジー・リドリー!あと「シング・ストリート」のルーシー・ボイントン!新旧バラエティに富んだキャスティングです。

 

名作サスペンスにふさわしい豪華なこの演者を楽しむだけでも一見の価値ありではないでしょうか。

 

 

 

 

  

 

ビジランテ

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youtu.be

期待度☆☆☆★★

 

12月9日公開

 

  • 出演

 

神藤一郎・・・大森南朋

神藤二郎・・・鈴木浩介

神藤三郎・・・桐谷健太 ほか

 

  • 解説

 

「22年目の告白 私が殺人犯です」「SR サイタマノラッパー」シリーズの入江悠監督によるオリジナル脚本作品。大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太の主演で、入江監督の地元である埼玉県深谷を舞台に地方都市特有の暗部を描いていく。

高校時代に行方をくらました長男の一郎、市議会議員を務める次男の二郎、デリヘルの雇われ店長をしている三男の三郎。三兄弟はまったく世界の異なるそれぞれの道を生きてきた。兄弟の父親が亡くなり、失踪していた一郎が30年ぶりに突然帰ってきたことにより、三兄弟の運命が交じり合い、欲望や野心、プライドがぶつかり合う中で、三兄弟を取り巻く事態は凄惨な方向へと動いていく。(映画.comより抜粋)

 

  • 期待どころ

 入江悠監督のオリジナル脚本というのに惹かれて期待作に入れてみました。

今年は「22年目の告白」が当たりましたからね~この波に乗って快作をたたき出して欲しいものです。

そして埼玉県深谷市が舞台ということで、監督の原点である「サイタマノラッパー」を越えることができるのか。

 

ちなみにビジランテってのはゴジラが戦った相手じゃなくて(そりゃビオランテ)、自警団という意味なんですが、この3兄弟が街を守るために暴力を繰り返すような話なのか、それとも何かを守るためなら法も無視して戦う話なのか。

いや~暴力描写きつそぅ・・・。

 

 

 

 

 

 

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

 

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youtu.be

期待度☆☆☆☆☆

 

12月15日公開

 

  • 出演

レイ・・・デイジー・リドリー

フィン・・・ジョン・ボイエガ

カイロ・レン・・・アダム・ドライバー ほか

 

  • 解説

 

「スター・ウォーズ」の10年ぶりの新作として大ヒットを記録した「スター・ウォーズ フォースの覚醒」に続くシリーズ作品で、伝説のジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーを探し当てた主人公レイがたどる、新たな物語が描かれる。

前作で「スター・ウォーズ」の新たな主人公レイに大抜てきされ一躍注目を集めたデイジー・リドリーのほか、ストームトルーパーの脱走兵フィンを演じるジョン・ボイエガ、ダースベイダーを受け継ぐカイロ・レン役のアダム・ドライバー、そしてルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル、2016年12月に急逝したレイア・オーガナ役のキャリー・フィッシャーらおなじみのキャストが出演。監督・脚本は「BRICK ブリック」「LOOPER ルーパー」などで頭角を現したライアン・ジョンソンが担当した。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 つい先日、スターウォーズシリーズの更なる3部作の製作をするという発表があり、府喜んだファンもいれば、こんなにやったらありがたみもご利益もねえわ・・・と嘆くファンもいたりと様々な思いがツイッターなどでつぶやかれていました。

 さすがディズニーといいますか、このコンテンツをどう有効活用しようかという事を、何年先を見据えて考えてらっしゃるんですね~。

オレもうそれならテーマパーク作ってくれたほうがいいなぁと思うんですけど。

 

って、いきなり後ろ向きな発言から入ってしまいましたが、12月一番の期待作はもちろんコレ!!

 

予告編では意味深なセリフや映像がバンバン出てくるもんだからあれこれ深読みしちゃうよね~w一応、最後のジェダイってのはルークのことだと思うんですけど、そうなるとじゃあレイは?カイロレンは?フィンは?何者???って話でますます混乱しております。

こういうのは黙って公開日まで情報を遮断するのが一番いいんでしょうけども!気になるよねぇ~。

 

そしてレイア演じるキャリー・フィッシャーの遺作ともなる今作。泣いちゃうんだろうなぁ。レイアどうなるんだろ。 

 

 とりあえずこれ見た後、映画ブロガー仲間集めて忘年会だいっ!酒飲みながらSW談義3時間の今年の映画3時間でwwいつものお三方に声かけとかないと、へっへっへ。

 

 

 

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命

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youtu.be

期待度☆☆☆★★

 

12月15日公開

 

  • 出演

 

アントニーナ・・・ジェシカ・チャスティン

ヘック・・・ダニエル・ブリュール

ヤン・・・ヨハン・ヘルデンベルグ ほか

 

 

  • 解説

第2次世界大戦中のポーランド・ワルシャワで、動物園の園長夫妻が300人ものユダヤ人の命を救った実話を、ジェシカ・チャステイン主演で映画化。

1939年の秋、ドイツのポーランド侵攻により第2次世界大戦が勃発した。ワルシャワでヨーロッパ最大規模を誇る動物園を営んでいたヤンとアントニーナ夫妻は、ユダヤ人強制居住区域に忍び込み彼らを次々と救出。ユダヤ人たちを動物園の檻に忍びこませるという驚くべき策を実行する。夫婦によるこの活動がドイツ兵に見つかった場合、自分たちやわが子の命も狙われるという危険な状況にありながら、夫婦はひるむことなく困難に立ち向かっていく。(映画.comより抜粋)

 

 

  • 期待どころ

 しれっとスターウォーズの影に隠れて、アンチスターウォーズな女性層を取り込もうとする興行側の魂胆が見え見えなんだけど、そんなのおいといて涙なくては見られない感動ヒューマンドラマの予感。

ユダヤ人300名を自分が経営する動物園に匿い、命を救った女性のお話。

人を救う内容と、動物まで入ってくるんだもの、感動云々の前に、泣くの前提で行く事になりそう。

スターウォーズの誘惑に勝てればこちらも観賞すると思いますが、う~~~んどうだろ当日にならんとなんとも。

 

 

 

 

 

ブライト

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youtu.be

期待度☆☆☆☆★

 

 

12月22日Netflixにて配信

 

  • 出演

 

ウォード・・・ウィル・スミス

ジャコビー・・・ジョエル・エドガートン

ノオミ・ラパス ほか

 

 

  • 解説

 

はるか昔から人間と怪物などが共存社会を築いている“もうひとつの世界”を舞台に、人間のウォード(スミス)とオーク族のジャコビーの刑事コンビが、種族間の衝突を乗り越え事件解決に挑むアクション大作。

地球の運命を左右する事件に巻き込まれ、正体不明の敵からの追撃をかわしながら真相を探る主人公たちを、昨年の大ヒット作「スーサイド・スクワッド」でスミスとタッグを組んだデヴィッド・エアー監督が描き出す。(映画.comより抜粋)

 

  • 期待どころ

 昔「48時間」てのがありましてね。白人刑事と服役中の黒人のチンピラがコンビ組んで解決に向かう、ザ・80'sな映画なんですけど。

このブライトは黒人と異星人がコンビ組んで事件に立ち向かうって刑事の話で、時代が経つとこうも設定が変わるんだなぁと。

で、これをデヴィッドエアーが監督ってことを考えると、良作「エンド・オブ・ウォッチ」が蘇るわけで。

え、もしかして面白いかもってなるんですけど、パラレルワールドの世界で、警察が魔法の杖を守るという、ファンタジー要素がガッツリ入っておりまして。

 なんっじゃそりゃ!!って。ごちゃ混ぜもいいとこだろwと。

スーサイドスクワッドでちょっと壊れたか?

でもきっと銃撃戦とかあの人のことだからすげえ画を撮ってくれるんでしょう。一応今年最後の大作モノとして鑑賞したいと思います。おうちでね。

 

 

 

 

 

 

勝手にふるえてろ

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youtu.be

期待度☆☆☆☆★

 

12月23日公開

 

  • 出演

 

江藤良香(ヨシカ)・・・松岡茉優

ニ・・・渡辺大知

イチ・・・北村拓海 ほか

 

 

  • 解説

芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説の映画化で、恋愛経験のない主人公のOLが2つの恋に悩み暴走する様を、松岡茉優の映画初主演で描くコメディ。

OLのヨシカは同期の「ニ」からの突然の告白に「人生で初めて告られた!」とテンションがあがるが、「ニ」との関係にいまいち乗り切れず、中学時代から同級生の「イチ」への思いもいまだに引きずり続けていた。一方的な脳内の片思いとリアルな恋愛の同時進行に、恋愛ド素人のヨシカは「私には彼氏が2人いる」と彼女なりに頭を悩ませていた。そんな中で「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」という奇妙な動機から、ありえない嘘をついて同窓会を計画。やがてヨシカとイチの再会の日が訪れるが……。(映画.comより抜粋)

 

  • 期待どころ

 松岡茉優初主演映画です。妄想彼氏とリアル彼氏に揺れる乙女の苦悩と葛藤そして選択。現代の非モテ女子特有の悩みを象徴したような映画なんですかね。こういうこというと女性達に怒られるんでしょうけど。いや現実見なって。

 ほんとタイトルがうまいというか、端から見たらこういうことですもんね、お前ら勝手にふるえてろ、と。

この痛い女子を彼女がどう演じるのか楽しみですね。実際彼女モー娘。ヲタですから素の感情とかも垣間見えそうな感じがするw

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の話題作

 

  • 8日公開

肯定と否定(レイチェル・ワイズ主演の法廷劇)

  • 9日公開

DESTINY鎌倉ものがたり(山崎貴監督の妖怪ファンタジードラマ)

  • 16日公開

8年越しの花嫁/奇跡の実話(佐藤健土屋太凰主演の難病モノラブストーリー)

映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド鬼王の復活(劇場版第4弾)

オレの獲物はビンラディン(ニコラスケイジ主演のコメディ映画)

彼女が目覚めるその日まで(クロエ・モレッツ主演のヒューマンドラマ)

  • 22日公開

カンフー・ヨガ(ジャッキー・チェン主演最新作)

  • 23日公開

未成年だけどコドモじゃない(SexyZone中島建人とHey!Say!JUMP知念侑季主演の同名コミック映画化)

 

 

 

 は~~いっ!!というわけで、12月期待の作品ズラっと並べてみましたけども、やはり興行的にはスターウォーズというキングオブムービーがドシっと構えてしまってるので、他の配給会社はどこも大作映画ぶつけないんですよね~。

逆に山崎貴は2年連続でスターウォーズの前週に公開なんて何考えてんだか。東宝にやれっていわれてるのかなぁ。

 

 12月は個人的には東京コミコンに遊びに行ったり、年末恒例のモンキー的映画ベストテン、そして現在水面下で進行中のあることを年明けに発表できたらと思います。

もったいぶってますけど全然大したことないですww

 

 というわけで以上!あざっした!!

映画「鋼の錬金術師」感想ネタバレあり解説 ハガレン実写化は俺の心も機械鎧にしてしまった。

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12月1日

鋼の錬金術師

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ポスターに主人公がおらんッ!!

さすがジャニーズ・・・ってことで。

今月も残り1ヶ月。冬休み興行がいよいよ盛り上がってまいりました。

そんな話題作だらけの1発目を華々しいスタートで飾れるのか。

今年は人気コミック実写3大映画ということで、「銀魂」「ジョジョの奇妙な冒険」そしてこのハガレンが2017年の日本映画界を盛り上げてきたわけですが、結果はまさかの銀魂が続編製作されるほどの人気、逆にジョジョは評価は賛否あれど興行に結びつくような人気はなく大惨敗。

そしてハガレンはどういう末路をたどるのか・・・。

 

 公開前にもかかわらず、twitterでのハガレン感想キャンペーンがどうやら物議をかもしており、某映画レビューサイトのコメントにも明らかに日本人ではない方々の意味不明なコメントが羅列しておりサクラとも取れる印象操作。幸先の良いスタートが見込めない予感の本作。

ただでさえ人気コミックの実写化は、ファンあっての作品だけにデリケートに扱わないと大変なのことになるのに、色々と想定してなかったのでしょうか。

 

その上モンキー的にはこの原作もアニメも全く見たことがなく、ただただ興味があっての程度。

一体どんな内容なのか、怖いもの見たさで(失礼だなw)観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

全世界シリーズ累計発行部数7000万部の超ベストセラーである荒川弘原作の人気コミックを、日本映画史上最大規模のVFXを起用し、映像のスペシャリストによって作られた渾身の一作。

 

鋼の錬金術師全27巻 完結セット (ガンガンコミックス)

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鋼の錬金術師 Blu-ray Disc Box(完全生産限定版)

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あらすじ

 

錬金術— それはあらゆる物質を新たなものに作りかえる魔法のような科学。 

幼くして天才的才能を持つエド(山田涼介)と弟アル(声:水石亜飛夢)は、亡くなった母にもう一度会いたいと禁忌の「人体錬成」に挑んだ。しかし、結果は失敗。❝錬金術とは等価交換である——❞その容赦ない鉄則は、エドの左脚と、アルの身体全てを奪い去った。瀕死のエドは自らの右腕と引き換えに弟の魂をなんとか引き戻し、近くにあった鎧に定着させた。

多くを失ったエドだったが、諦めはしなかった。アルを元の身体に戻す。そう決心し、鋼の義肢、オートメイル(機械鎧)を付けた身で、史上最年少の国家錬金術師「鋼の錬金術師」になった。兄は自分が巻き込んでしまった弟のために。そして弟は、命を捨てる覚悟で自分の魂を錬成してくれた兄のために。

絶対の絆で結ばれた兄弟は、失った体を取り戻すため、カギとなる伝説の「賢者の石」を求めて旅に出る。

支え励ましてくれる人々との出会い。2人の前に現れる謎多きホムンクルス(人造人間)たち。その先に待ち受ける驚愕の真実。そして兄弟は再び、「人間の命とは何なのか—」という命題と向き合うことになる。

どんな困難が待ち受けていようとも、エドとアルは前へと進む。全てを圧倒する愛と信頼、そして兄弟の絆をかけた、超ド級の冒険が、今始まる。(HPより抜粋)

 

youtu.be

 

 

 

 

監督

今作を手掛けたのは、曽利文彦

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基本VFXがすごい人!とかアクションが凄い人!みたいな監督は映画全体を考えた時にう~ん・・・な作品ばかり手掛けていることが多いです。山〇貴とかね。

正直監督もモンキー的にはその部類に入れちゃうんだけど、監督の代表作「ピンポン」だけは許せる。あとはナシw

てかピンポン以外何撮ってた?ってくらいこの人の作品は覚えておりません・・・。

 

とまぁいきなり失礼な書き出しで申し訳ないんですが、とりあえず監督の作品をサクッとご紹介。

 

TBSに入社後映画製作へと足を踏み入れ、アメリカで「タイタニック」CGアニメータ―を経験、後に「ケイゾク」や「池袋ウエストゲートパーク」などでVFXシーンを製作しキャリアを重ねていきます。

そして2002年にデビューした作品が、卓球に青春を賭ける高校生の栄光と挫折と友情をさわやかに描き、臨場感あふれる卓球シーンで観客の心を鷲掴みにした「ピンポン」。

この作品で日本アカデミー賞優秀作品賞などを受賞し、映画監督として華々しいスタートをきります。

その後も、ハイテク技術を駆使して鎖国を強行した日本を舞台に描いたSFサスペンスアニメ「ベクシル2077日本鎖国」、日本を代表するヒーロー座頭市を女に設定を変え挑み、男たちと繰り広げる戦いと、旅先で出会う男との切ない恋の行方を描いた「ICHI」、昭和の傑作漫画を実写化し、ケンカに明け暮れる青年がボクシングの道を歩み、傷害のライバルと死闘を繰り広げる青春スポ根映画「あしたのジョー」などを手掛けています。

 

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キャラクター紹介

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左上から順に。

  • エド(山田涼介)・・・一言で現すと瞬間湯沸かし器。史上最年少で国家錬金術師の称号を得た天才。彼の右腕左脚が鋼の義肢、オートメイル(機械鎧)であることから由来している。不屈の精神と抜群の行動力で試練を乗り越え、弟アルを思う心は誰にも負けない。
  • アル(声:水石亜飛夢)・・・エドが湯沸かし器なら、アルは冷却器。人体錬成により魂のみの存在となったエドの弟。鎧姿の見た目のゴツさとは裏腹に、とても優しい心を持ち、常に冷静なしっかり者で、暴走しがちな兄をたしなめることもあるが、最良の理解者でもある。
  • ウィンリィ(本田翼)・・・オート―メイル(機械鎧)技師として、エドとアルの兄弟を心身両面から支え、そばで見守り続ける幼馴染。2人がケンカを始めると、すかさずしかりつける気の強い一面も。

 

  • マスタング大佐《ロイ・マスタング》(ディーン・フジオカ)・・・軍のトップになる野望を胸に、エリート街道を突き進む若き将校。発火布で作られた手袋から繰り出す火炎錬成を得意とする「焔の錬金術師」。
  • ホークアイ中尉《リザ・ホークアイ》(蓮佛美沙子)・・・マスタング大佐の信頼あつい副官。「鷹の目」の異名をとる一流の狙撃手として、その背後を命を賭けて守り続ける。凄惨な戦場を体験してきた彼女は常に緩みなく、感情を表に出すことも少ない。
  • ヒューズ大佐《マース・ヒューズ》(佐藤隆太)・・・マスタング大佐とは同期で盟友。彼の理想に共鳴し、支え続けている。お調子者に見られがちだが、友情と家族愛に満ちた人物で頭も切れ部下の信頼も厚い。

 

  • ハクロ将軍(小日向文世)・・・軍部の将軍。温厚な性格かつ部下への理解があり、弟の身体を取り戻そうとしているエドたち兄弟の身の上を聞くと、彼らの力になれそうなタッカーを2人に引き合わせた。
  • ショウ・タッカー(大泉洋)・・・キメラ(合成獣)研究の権威として知られる「綴命の錬金術師」。郊外の自宅兼研究所で、一人娘のニーナと飼い犬のアレキサンダーと共に暮らしている。
  • ロス少尉《マリア・ロス》(夏菜)・・・左目の下にある泣きボクロが特徴の、凛々しい女性。ドクター・マルコーによる賢者の石研究についての調査を行う。

 

  • グレイシア・ヒューズ(原田夏希)・・・ヒューズ中佐の妻。料理上手で家庭的。とくに自家製のアップルパイは絶品ともっぱらの評判。
  • ラスト(松雪泰子)・・・「色欲」の名を持つ、美しい女性の姿をしたホムンクルス(人造人間)。高い知性を持ち、エンヴィー、グラトニーを率いるリーダー格として、暗殺、工作活動を行う。伸縮自在の爪を鋭利な刃物に変えることができ、相手の身体を容易く貫く。
  • エンヴィ(本郷奏多)・・・「嫉妬」の名を持つホムンクルス(人造人間)。性別は不明。変幻自在の変身能力を持っており、見知った相手なら外見をそっくりに変化させることができる。その力を使って敵陣深くまで潜入し、攪乱や暗殺の任務を得意とする。

 

  • グラトニー(内山信二)・・・「暴食」の名を持つホムンクルス(人造人間)。巨体に見合った無尽蔵の食欲を持ち、いつでも腹をすかせた状態にある。ラストを特別に慕っているようで、彼女にだけは従順。
  • ドクター・マルコー(國村隼)・・・生体錬成を説くとする元軍属の錬金術師。かつて軍では指導的立場の研究者として賢者の石を研究・精製実験に携わっていた。賢者の石を探し求めるエドに重大な秘密を託す。
  • コーネロ(石丸謙二郎)・・・レト教の教主。ホムンクルス(人造人間)から与えられた不完全な賢者の石を使い、「奇跡の業」と称して町の人々を騙していたが、エドたちにその化けの皮をはがされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、というわけで、賭けに失敗した兄弟が元に戻るためのお話ということでよろしいでしょうか!!・・・ってそんな簡単にまとめるなって?w

いやいやこれは失礼、兄と弟の絆を感じながら賢者の石探しに奮闘する姿、その道中で仲間に出会いながら、命とは何かを学んでいく。そして主人公を邪魔する奴らの目的は何か!てことですね?何か見てしまったような気分が・・・、おいおいこれから鑑賞なんだよ!はい!

とにかく原作未読、アニメ未鑑賞のモンキーは楽しめるのか。

ここから鑑賞後の感想です!!!

 感想

見事なまでにコミック実写化映画の悪い部分を見てしまいました。

原作ファンのみなさんはこれでよかったと思えるのでしょうか。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思った通り。

自分たちの愚かな過ちによって失った弟の肉体を取り戻すべく、軍の戌となり存在すらわからない賢者の石を探し求める兄弟の旅路の行方を、日本屈指のVFX技術によって実写可能となった本作。

兄弟の絆を感じさせるエピソードや、命とは何を指して「命」と呼ぶのか。魂なのか心なのか、それともただの記憶なのか。そういった自問自答や葛藤を繰り返しながら、ただただ弟のために何が何でも賢者の石を手に入れてみせるという兄の無鉄砲さながらの心意気と、その兄を冷静にたしなめながらも影で支える弟との、美しい兄弟の物語でありました。

 

だがその実態はあまりにも陳腐で陳腐でちんぷんかんぷんな脚本と、演劇界レベルの俳優陣の演技によって、何とも苦痛な2時間ちょっとの無駄な時間を過ごしてしまったわけであります。

 

愚痴が止まらない。

話の背景について

現に私、原作もアニメも知りません。等価交換がどうたらこうたらってのは何かで知った程度なので、そういった設定はわかるんですが、この国が錬金術師を国家規模で育て上げている理由もよくわからず、かつてこの国で何があったのかといった背景も全く描かれず。

暴動が起きている理由は何なのか、その暴動の首謀者は誰なのか。ただのレジスタンスなのかテロリストなのか、それとも市民の反乱なのかさえもよくわからず、なぜそこから場所を特定できるのかヒューズ!俺にはよくわからないよ!

 

エキストラまで日本人。

そして一番の違和感は全員日本人が演じていること。

冒頭の幼少期のエドとアルが無理矢理金髪にしている時点で失笑です。それから出てくる町の民も全員日本人が無理矢理かつらやウィッグをつけて西洋人を演じており、しゃべり方はどこか時代劇のような、下町風情な「仕方ないねぇ~」みたいな口調。

不完全な和洋折衷という言葉が適切でしょうか。とにかく石畳でレンガの家を練り歩く日本人がこれほど画にならないのは、それだけ日本で暮らしてきたという見慣れなさからくるものなのか。

だからといって、主要キャストだけが日本人てなると余計違和感が生まれるから仕方ないと言えば仕方ないんでしょうけど、もっとやり方があったんじゃないか。そもそも設定に無理がある。

とにかく不自然極まりない映像の連続でありました。

 

 

その後も何だこれ・・・という描写は続き、母をよみがえらせる人体錬成で起こる不可解な現象も、アルが吹き飛ばされてしまうわけですが、板の上でグルグル渦にのまれておにい~ちゃぁ~ん!!といってても、そのスピードだったら板から飛び降りれば助かるんじゃね?と思える竜巻のスピードの遅さ。

コ―ネロとの攻防戦で家から道から飛び出る石柱に小走り程度で逃げるエドから伝わるあらゆるアクションでの迫力の無さ、「CanningCompany」や「Food」「MauroHospital」といった安っちい看板から見える街並の再現度の低さ。

たとえイタリアでロケをしようが、ただコスプレをしている役者が歩いてるだけにしか見えない作り込みの低さなどなど、どこをどう切っても予算が足らない部分が見え見え。

また序盤の話ですけど、コ―ネロと戦うシーンで街を歩いてる人が全くいないのはおかしいでしょう。なんでみんな市場みたいなところにしかいないんですか。これどう考えても、その後のCG処理にお金がかかるから、できるだけ最低限の人物だけで映吸って魂胆でしょう。その後も街に人なんかこれっぽっちも歩いていない現象。ここはゴーストタウンですか?

 

CGについて。

錬金術で作り上げた武器やら壁やらもショボいです。

あの粘土質のような物体じゃあ幼稚すぎます。何年前のCGをやってるんですか。もっときめ細かいCGでないと通用しませんよ。

もちろんよくできた部分はありました。マスタング大佐の焔で人間が燃える件はちょっと直視できないほどよく燃えていて、これ小っちゃい子が見たらトラウマにならないかな・・・とも感じられるしーんだったし、賢者の石によって命を吹き込まれたできそこないの一つ目ホムンクルスも、妙にグロテスクでそれが何百匹もいるわけで、あ~こういうのは気持ち悪さが出ていて良いなと。

しかしながら、全体を通してみればやはりショボさが目立つCGで。

よくこれで「東京国際映画祭」のオープニングを飾れましたね。海外でも人気なんですよねこれ?エズラ・ミラーがコスプレまでする認知度ですよ?これ海外に持っていくんですか?やめてくださいマジで。

アルに至っても重量感が全く感じられないです。あの図体で動くんだからもっと重みのある動きにしないと。中身が空っぽだからってそんな軽くないでしょ。軽いのか?

あとなんですか合成獣?あの展開はさすがに「嘘だろ・・・タッカーてめぇっ!!」ってなる気持ちにもなりますが、犬のお人形にロン毛のかつら被せて合成獣って、コントの置物レベルですよ。やっと感情が揺さぶれられるシーンが来たかと思えばこれかよ、と。

 

カメラワークについて。

後はカメラワークも硬いです。やはりコミック原作の悪いところで、全部漫画の1コマで映そうとするからせっかく映像にしたのに意味がない。

「ジョジョの奇妙な冒険」でも言及しましたが、アクションでの引きの画が全くないんですよ。これも予算の都合上の事だとは思うんですが、全部片っぽの役者に寄っての戦い方しか映していない。これではせっかくのアクションが台無しです。

 

細かいところで言えば、三日三晩賢者の石について調べものしていたエドがヒューズの差し入れで気が緩んで爆睡しているシーン。ヒューズとロスが核心に迫っていくところで急に起きてしゃべり出すところ。

あそこはカメラが切り替わったらもうエドは起きているんですが、そこは普通仰向けに寝ながらしゃべり出すのがリアルってもんです。起きたことに気付かない軍人二人っていうのが狙いですか?

心理の扉のシーンもあのデカい扉に飲み込まれるまでの画をとらず、カメラが切り替わったら扉の中で触手みたいなのに既に飲み込まれている。一連の動作を描くことが欠けているようでは、せっかくの映像化が台無しです。

 

演技について

大作映画の主役としてそれなりに大きなプレッシャーを感じながらもなんとかエドを演じきった山田涼介ですが、そもそも彼は引き出しが少ないから、こういうキャラを演じるのが力不足だったんじゃないかというのがうかがえます。

その一番の理由は表情の硬さ。本田翼のとにかくキーキーいって嘘くさい笑顔を見せればなんかとかなるくらいの割り切った演技ができればいいのですが、その端正でクールなお顔立ちでは、喜怒哀楽がどれも同じパターンで、どれも強度が少ない。

端的に言えばもっとオーバーにやっちゃえばよかったのにどこか恥じらいがあるのかな?とも感じられる演技でした。泣く演技と怒る演技はまぁ形になってるけどそれ以外はリミッター外してやらんとこれからきついぞ。

 

本田翼はもう予想通りで典型的な大根役者です。

嘘くさい笑顔とキーキーわめいて怒る口調、何かショッキングな出来事や声に出せない嬉しい表情をするときはとりあえず口を手で覆うという引き出しの少なさ。

ここに関してはまぁ期待値は低いので逆にこれ以上言うことはないです、はい。そもそもこの子は何で売れて主要キャストに入れたんだい?

 

ディーンフジオカはよくわかりません。マスタング大佐はあんな感じなんですか?ヒューズ大佐演じた佐藤隆太はそのまんま佐藤隆太でしたね。あれはあれで役者を見るという点では唯一心の拠り所だったかもしれません。ヒューズ中佐を知らない分佐藤隆太としていい奴を演じていた気がします。ちょっと生え際後退してきたかな。

 

まぁ抜群に存在感を醸し出していたのは松雪泰子でしょう。

「やだ・・・一回死んじゃったじゃない・・・」言葉ひとつひとつから妖艶さと恐怖を放つキャラへの入り込みはさすがベテラン女優といったところでしょうか。またああいう衣装も似合うというか。一番コスプレしてない感じが良かったですかね。

 

話に関して

これが一番ひどいですが、長い巻数を誇る原作を2時間ちょっとにまとめるのは仕方ないとして、絶対的な悪が存在しないせいで、話がころころ変わる。タッカーが黒幕なのか、将軍なのか、大佐なのか、ドクターなのか、ホムンクルスなのか。

きっと原作では各々のエピソードで敵として描かれてるんでしょうけど、全部やる必要ないんじゃないか。

後はもう感情移入が全然しない。おそらく見せ場である兄弟げんかは、タッカーの話を鵜呑みにしたアルの暴走が如何にも突発的で、そんな理由のケンカこれまでに何度もしてるだろきっと。今になって始まったことじゃないだろ。てか他人から言われないと気づかなかったかアルよ。

マスタングとヒューズが同期としてどれだけの仲なのかも描かれてないから、ヒューズの敵!って言われても、それ多分自分をダシに使われた腹いせじゃない?と思っちゃうし、ウィンリィとの幼少期のカラミもないから兄弟との仲もイマイチわからない。

しかもそれを順を追って描くからテンポが悪く鈍重で、しかもユーモアが全くない。

一応頂いた0巻をぱらぱらっと読みましたけど、コミカルな描写もいくつかあって楽しそうじゃないですか。そういう細かなやりとりもないし、やった箇所もあったかもしれないけど笑えない。

 

 

 

とりあえずですね、海外ロケを敢行して世界観を崩さないよう配慮した「ジョジョの奇妙な冒険」の方がまだマシで、CGってのはこうだ!モーションキャプチャーってのはこうだ!って技術を駆使してアクションメインにシフトした「亜人」の方がましで、ちゃんと原作から日本人に改編して大勢の日本人を使った「進撃の巨人」のほうがマシなもんです。

 

 

最後に

原作ファンに受け入れてもらうために、またはそのファンを恐れて忠実に描くという話の内容、またはキャラ設定、もうやめませんか?

先日マーベルの人が日本のマンガ実写映画に関して言及してましたけど、予算は仕方ないとして、もっと原作を咀嚼して映画として大胆に改変しなければいけないと思うのですよ、そろそろ。

コミックはコミック、映画は映画としてもっと割り切って作ってほしいというか。

もちろん忠実に再現して成功した事例もあるんですけど、今回のような内容でしかも長期連載したものだと、やはり無理があるというか。

 

とりあえず映画の日で1000円で見られるし、一応話題作だから抑えとくか、という程度で見たわけで、かなり辛口な感想になりましたが、コミック実写化映画の悪い部分をすべて見たという印象が率直な感想です。

原作ファンの方で楽しく鑑賞できた方には申し訳ありませんが、こういう形になりました。お察しください。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆★★★★★★★★★1/10


映画「探偵はBARにいる3」感想ネタバレあり解説 監督が代わったことで良かったこと悪かったこと。

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12月1日

探偵はBARにいる3

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これ3作目までやると思ってませんでしたね~。だって2が興行成績振るわなかったでしょう。でも配給元の東映からしたら、「相棒」と「仮面ライダー」とこのコンテンツにすがらないと厳しいですからね。

 でもやるのだったら好きなシリーズですから、見に行かないわけにはいかない。

水曜どうでしょう」と思ってしまうほど体を張る大泉洋を見てるだけでも楽しい。東映ならではの、危険なニオイがするハードボイルド&バイオレンスも素晴らしい。

毎回登場するヒロインがとてもキレイ。

探偵物語」の模倣なんていわずに、是非見て欲しいと思うのです。

 

とにかくですね、監督が代わってしまったのがちょっと不安なんですが、楽しみにしていたので早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

作品情報

妖しいネオンが輝く、アジア最北の歓楽街=札幌・ススキノ。この町の裏も表も知り尽くした、自称「ススキノのプライベートアイ」。

ミステリー作家・東直己の代表作「ススキノ探偵」シリーズを映画化した第3弾。

フィリップ・マーロウ(ロング・グッドバイ)、ジェイク・ギテス(チャイナタウン)から、工藤俊作(探偵物語)、金田一耕介、果ては江戸川コナンに至るまで、誰もが一度は憧れ、誰もがこよなく愛してしまう「探偵」モノと、主人公とはまるで対照的な相棒が生み出すバディムービー、そして美しい容姿とミステリアスな雰囲気を兼ね備えたヒロインとの叶いそうで叶わない恋路を、作品の中にうまく落とし込んで人気を博してきた「探偵はBARにいる」。

前作、前々作と変わらぬキャスティング、変わらない関係、お決まりのセリフが飛び交う中で、今までとは違う予想だにしない方向へと進んでいく。

 

 

 

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探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫JA)

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あらすじ

 

 

「恋人の麗子(前田敦子)が失踪した」。

高田(松田龍平)の後輩からのありふれた依頼を安易に引き受けた探偵(大泉洋)。早速調査に乗り出すと、探偵は麗子がアルバイトをしていたモデル事務所のオーナー・マリ(北川景子)と出会い、かすかな既視感を覚える。

しかし周囲を嗅ぎまわる探偵はマリの手下に襲われ、これまで無敗を誇った高田も倒されてしまう。

次第に麗子の失踪の陰に、裏社会で暗躍する札幌経済界のホープ・北城グループの殺人事件が見え隠れする。マリはグループの代表・北城の愛人だった。

そんな中、何かを思い出す探偵。なじみの元娼婦・モンロー(鈴木砂羽)がかわいがっていた、今にも死にそうに震えていた女――「あれか…?あれがマリか…?」
緊張が走る裏社会、巨額の薬物取引、2つの殺人事件――。すべてはマリによる、北城(リリー・フランキー)をも欺く作戦であった。そしてマリは、探偵に最後の依頼を託す。

その時、探偵と高田の別れへのカウントダウンが始まっていた。(HPより抜粋)

 

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監督

今まで手掛けてきた橋本一から交代し、今作を手掛けるのは吉田照幸

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NHKからキャリアをスタートしたお方だそうで、これまでに「サラリーマンNEO」や「あまちゃん」などの演出を手掛けてきたいわゆるコメディ畑の人。

今回彼の監督作を初めて見るわけですが、正直あまりにもゆるすぎたらちょっとどうしようと、多少の不安を持ってます。ユーモアに重きをおかないような話運びになっていることを願いたいですね。

 

そんな監督がこれまで手掛けた作品を紹介。

NHKのイメージを覆す斬新なスタイルで人気を博したコント番組が映画となった「サラリーマンNEO劇場版(笑)」で監督デビュー。

その後、東野圭吾のベストセラー小説で、研究所から生物兵器を盗んだ犯人が事故死したことで、探す羽目になってしまった主人公の悪戦苦闘をユーモラスに描いた「疾風ロンド」の2作品をこれまで手掛けています。

 

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キャラクター紹介

 

左上から。

 

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  • 探偵(大泉洋)・・・探偵とはあくまで職業で名は明かされていない。普段夜は行きつけのバー「ケラーオオハタ」の一番奥のカウンターで相棒の高田とオセロをしながら依頼の電話を待つ。朝は決まって喫茶「モンデ」でナポリタンとブレンドコーヒー。ススキノの表も裏も精通している顔の広さで、基本見た目で人を判断しない。人情に厚く、女に惚れっぽい。携帯電話は持たない主義。もじゃもじゃ頭のカットはそんじょそこらの人では手に負えない。

 

  • 高田(松田龍平)・・・北大農学部で助手の傍ら、空手の師範代という異色の経歴を持つ男。基本常に眠い。探偵がピンチのとき必ず呼び出しに遅れるが持ち前の格闘センスで敵を一網打尽にしてしまう。愛車はどうやって車検に通ったのかわからないほどオンボロのビュート。中々エンジンがかからないが心をこめてお願いすると黒煙を出しながら動く。おかきが大好き。

 

  • 岬マリ(北川景子)・・・モデルエージェンシー❝ピュアハート❞のオーナー。だが店の実態は若い女性を男たちにあっせんする風俗店。北城の愛人でもあり、失踪した麗子の行方に深くかかわるなど、謎多き美女。

 

  • 諏訪麗子(前田敦子)・・・道央女子大学に通う、一見普通の女子大生。合コンで知り合った原田と交際しているが、実は原田に内緒で❝ピュアハート❞でアルバイトをしていた。ある日、突然疾走する。

 

  • 北城仁也(リリー・フランキー)・・・札幌経済界のホープともてはやされる、北城グループの社長。表向きは慈善活動に積極的な人道派だが、実は異常なまでのサディスト。ヤクザと盃を交わし、あらゆる悪事に手を染めている。

 

  • モンロー(鈴木砂羽)・・・探偵の昔なじみの元・娼婦。姉御肌で若い娼婦の面倒見もよかったが、現在は結婚し、幼い子供を育てながら小さな漁港の食堂で忙しく働いてる。マリの過去を知る数少ない人物。

 

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  • 松尾(田口トモロヲ)・・・北海道日報の敏腕記者。隠れゲイ。以前探偵に自身が男と寝ていた写真を回収してもらってからの仲。現在は探偵の情報源として協力。

 

  • 波瑠(志尊淳)・・・北城の手下の青年。華奢な外見とは裏腹に、あの高田を完膚なきまでに叩きのめすほどの使い手。いつも不気味なほほ笑みを浮かべているが、ケンカになると冷酷な男。

 

  • 源(マギー)・・・ススキノのソープでサンドイッチマンとして客引きをしている男。ヘビースモーカー。探偵と会うたびに金髪美女いるよと声をかけるもあしらわれるが、彼の仕事に協力する頼もしい存在。

 

  • 峰子(安藤玉恵)・・・探偵行きつけの喫茶店「モンデ」の看板娘。常にパッツンパッツンの制服でボディラインを強調し探偵を誘惑するも邪険に扱われる。それでもめげない。探偵が依頼人の女を連れてくると嫉妬する。日本人かどうか不明。

 

  • 教頭先生(正名僕蔵)・・・キャバクラである国際問題を起こし、探偵に弱みを握られ泣く泣く潜入捜査の手伝いをする。ススキノ内の店を知り尽くす❝風俗王❞として界隈では有名人。

 

  • フローラ(篠井英介)・・・ショーパブ❝トムボーイズ・パーティ❞のママ。前作で殺されたマサコちゃんを店で雇っていた縁で、今も店の面倒な客を追い払ってもらうなど互いに協力し合う。

 

  • 相田(松重豊)・・・桐原組若頭。探偵が組長の子供を家庭教師していた縁で、今でも腐れ縁の仲。組長の隠し子の日常を定期報告しなければならない探偵が、それを怠ると押しかけてくる。サウナ好きで首を白めにして首を鳴らす癖がある。裏の世界の情報は基本彼から。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はいったいどんな事件に首を突っ込むことになるのか。高田をクビにするとはどういうことなのか。コンビ解消!?そしていつも通りの切ないラストとなるのか!?楽しみで仕方ない第3弾!

ここから鑑賞後の感想です!!!

 感想

相変わらずの軽妙と刹那!でもハードボイルドさが薄れちゃったかなぁ。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北海道の未来は大泉洋にかかっている。

暇つぶしで受けた依頼料10800円のありふれた依頼が、あれよあれよと白い粉の行方にまで絡んでいくやば~い案件と、その事件の真実を握る美女。

日本の最北端にある歓楽街は今回も危険なにおいでいっぱいな、相変わらずのテイストで楽しませてくれました。

 

いちいちカッコつけては痛い目に遭い、素なのか演技なのかわからない芝居で観衆を楽しませる「糞尿まみれの天パ野郎」こと探偵さんと、それとは対照的にぼぉ~っと事件の行く末を見守る高田君。

そんな二人の軽妙な掛け合いに待ってました!と心の中で叫んだんはきっと僕だけじゃないはず。

いつも傷だらけの探偵に傷をなかなか追わない高田。喜怒哀楽のはっきりする態度の探偵に、何を考えているかわからない高田。また惚れたんじゃないだろなぁ、な探偵に、実は後輩思いの高田。どんなに危険な目に遭っても余裕綽々な2人のセリフのやり取りが、コンビ解消の予感が水面下で流れる中でも、非常に頼もしくあり、ほんとに高田はクビなのか!?と不安にもなり。

 

それでも期待は僕らを裏切ることなく、「用があるときはここへ連絡してくれ」とケラーオオハタの名刺を渡すシーン、オンボロ車のご機嫌伺いやお尻を一杯刺された傷をおカマが癒す件、相変わらず睡魔と戦う高田君、彼の手には必ずおかき。

シリーズファンにとってこういう些細な変わらない小道具やエピソードが出てくるたびに、興奮するものです。

他にも、実は探偵を掘ろうとしていたことが発覚した北海道日報の松尾や、腐れ縁なんだからちょっとは手加減してやれよと、彼の肩を叩いてなだめたくなる相田、マジかよ・・・なんて色のブラつけて出てくるんだ・・・でもセリフ増えてよかったね!な峰子、今回しれっとプチ活躍してる源ちゃんなどなど愛すべきキャラも健在。

ブッチョは相変わらず相田の下っ端なのねw貫禄出たのに。

 

そんな東映が代表する人気シリーズを背負って立ち、北海道に生まれ北海道を愛し、北海道の未来を一身に受けて立つ男、大泉洋。

今回も寒空と雪景色の中を体を張ってPR。シリーズ存続のため、連覇を逃しエースの離れる北海道日本ハムファイターズのため、地元のタレントを使って地元愛を全国に広めるため。

ただ、多少のタイアップは目を瞑るとしてちょっと今回は癒着が過ぎたか。

それでも彼らが帰ってきたことは何より嬉しいことだよなぁと、改めて思うわけでございます。

監督変わるとこうも変わるか。

しかしながら、やはり鑑賞前からずっと抱えていた不安は見事に的中で、1作目での背中から漂うあの切なさと銃弾が飛び交うクライマックス、2作目での身を挺ての深手とエロスとヤバイ自警団と、この「探偵はBARにいる」にかかせないハードボイルドさがとうとう今回では無くなってしまった。

 

やはりコメディ専門の監督ということだけあって、今までなかった間の取り方で観衆をクスッとさせる演出は見事だったものの、それと相反してなくてはならない男くささだったり血の匂いだったり、飛び交う銃弾などなど、裏も表も知り尽くす探偵のヤバイ局面てのが明らかに少なく、そこは非常に物足りなさを感じました。

 

せっかくシリーズ名物の昭和歌謡ロック主題歌として今回使われたあがた森魚の「大寒町」が霞んでしまい、ヒロイン・マリの真実を知った時のあの物悲しさも薄れてしまい、ちょっと悔しさも入り混じった気持ちを抱いてしまいます。

 

後は変な演出というか編集もすごく引っかかる。

いつも通り情報提供する場の一つとして描かれる相田とのサウナのシーンで、ブッチョが熱波を探偵に送る際、絶妙にいらないCGで熱波を描いたり、波留とのバトルでズボンをおろして蹴りをさせないていうのもちょっとマヌケ。

そしてクライマックスで来ないはずの高田登場後、スローモーションでアクションを描く意味が全く分からず、長回しで彼らの激闘ぶりを描いてくれるのがこのシリーズの醍醐味の一つだったと思っている自分としては非常にいらない演出が目立った作品でありました。

 

他にも色々気づくことも多く、探偵の部屋が今回変わっていること、強敵登場で高田が道着を着て特訓しているとこ、コンプライアンスのせいで路上喫煙をするシーンが減ったこと、ヒロインと寝てしまうことなどなど、色々な変化に良かったこともあったけど悪かったことの方が多くてモンキー的にはちょっと残念にも。

 

実は話もちょっとややこしいのが難点。一番の理由は今回の依頼が高田の後輩から始まり、首を突っ込んだあげくマリの計画によって探偵がダシにされ、終盤でようやく依頼を受けるという流れ。いかにもスマートな流れでないため話の本題になかなかいかないのがこれまただるい。

もちろんシリーズからずっと携わってきた古沢良太の脚本だから、最後はビシッと占めてくれるんだけども、これまでに挙げた自分がしっくりこなかった部分を総合してみるとやっぱり物足りなさがありました。

 

役者陣は安定の演技

話に関してあれこれ苦言を呈した感想ですが、役者陣に関しては全然問題ございません。

探偵演じた大泉洋は、いつも通り、絶妙にかっこよくて絶妙にコミカルで絶妙に切ない顔を僕らに見せることで愛着がわくし。今回もド派手にバトルしたかと思えば、雪が舞う中素っ裸で漁船の先導に括られる体を張り様、拳銃を口に突っ込まれても絶対に弱音を吐かない、覚悟と肝の据わった演技。

高田演じる松田龍平も、「まほろ駅前~」の行天とどこが違うんだ?というくらいのら~くら~りないつも通りの芝居。今回仮面ライダー張りのキックを見せるのが一番の見どころでしょうかw

 

北川景子は相変わらずの美しさで、金に目のくらんだ女王様気質のモデル事務所社長tってのが様になっていました。それと逆に過去のシーンでも薄幸な様子がこれまたピッタリ。セリフ回しや細かい芝居はまぁ置いといて雰囲気を出すだけでも女優としてはセーフだったと思います。

逆に前田敦子はどうだったのか。モンキー的に彼女はホームランバッターなので、中々打席に立っても空振りばかりが多いですが、今回は天然を装う今どきの女子大生というのを、あえてそれが分かるように露骨に嘘くさく演じたのがうまかったと思います。褒めてますw

 

リリーフランキーはいつも通りコワモテサディスティックなヤクザまがいのやり手社長を演じていたし、まさかの天山にタラバガニを口に押し込んで苦しめるというシーンは、ああこの社長言われた通りのドSだなぁと、主要キャストに関しては特にマイナス要素もなく良かったですね。

 

最後に

命を燃やすものが現れれば、今の苦しい状況は一変し希望に向かって生きていける。そんなメッセージを込めた物語は、監督交代のための余計な演出が目立ち、前作までのヤバイ匂いから大衆向けのバディムービーへとなり下がってしまったように感じます。

しいかしながら、改めてマリという女の一生を考えてみるとめちゃくちゃ切ないよなぁと。本当にあれで彼女は救われたのか?と疑問を感じるんだけど、それは探偵が言うように、他人にはまったく理解できない、命を燃やすものに彼女は出会えたわけで。

だからさ、ラストはもっとグッとさせてよぉ~ってなっちゃうんだよなぁ。

 

クライマックスは、披露宴という晴れの場で銃を乱射し復讐を遂げる1と政治家の演説の中で殺害しようとするヒロインをギリギリで制止する2を足して割ったような流れで、群衆の中で発砲するも実行できない流れにするなら、3ならではの結末にしてほしかったなぁ、というのも本音。

 

どれもこれもシリーズが好きだからこその苦言であり、モンキー的には1の時のようなあの雰囲気に戻ってほしいのであります。橋本一よ、戻ってこいっ!!

あ、今回エンドロール後のオマケもありますのでお楽しみに。あそこが一番笑えたなぁw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

映画「パーティで女の子に話しかけるには」感想ネタバレあり解説 パンクとSFが融合した異色のラブストーリー。

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12月1日

パーティで女の子に話しかけるには

 

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中々パーティに行くことってないんだけど、もしそういう場に行ってかわいい女の子がいたらどうやって話しかけるか、っていうナンパテクニック伝授!tって話ではないようです。

当たり前か。

 音楽、ファッション、空気、時代性、などなどとにかく今でも憧れてしまうロンドンを舞台にしたボーイミーツガールな青春恋愛映画ということで、予告を見てから非常に楽しみにしていました。

こういうの弱いんだよねぇ、おれ。

コレ系見るなら渋谷だろwってことで早速観賞してまいりました!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

現在で傑作との呼び声高い「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の監督と、アカデミー賞で何度も受賞した衣装デザイナーがタッグを組んで作り上げた作品は、ニール・ゲイマン原作小説を映画化したもので、内気なパンク少年と遠い惑星から来た美少女の、甘くて切ないラブストーリー。

1977年のロンドンを舞台に音楽とファッションが彼らを彩り、見た者全てが、あの日輝いていた自分に再会できる。2017年、パンクでロックでキュートでスイートなラブストーリーを堪能しよう。

 

 

壊れやすいもの

壊れやすいもの

  • 作者:ニール・ゲイマン,金原瑞人,野沢佳織
  • 出版社/メーカー:角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/10/30
  • メディア:単行本
  • 購入: 2人 クリック: 13回
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あらすじ

 

セックス・ピストルズ、ラモーンズ、ヴィヴィアン・ウエストウッド・・・

1977年、ロンドン郊外。音楽だけに夢中だった僕は、48時間後に別れなければならない相手と恋に落ちてしまった。

パンクなのに内気な少年エン(アレックス・シャープ)は、偶然もぐりこんだパーティで、反抗的な瞳が美しい少女ザン(エル・ファニング)と出会う。

大好きなセックス・ピストルズやパンクファッションの話に共感してくれるザンと、たちまち恋に落ちるエン。

だが、二人に許された自由時間は48時間。

彼女は遠い惑星へと帰らなければならないのだ。

大人達が決めたルールに反発した二人は、危険で大胆な逃避行に出るのだが・・・。(HPより抜粋)

 

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監督はジョン・キャメロン・ミッチェル

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恥ずかしながら監督作品を一度も見たことがないモンキーではありますが、監督作品くらいはわかってます。てかねぇ、俺が働いてたレンタル屋に「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」が無かったんだよッ!!こういう映画ってさ、歳とって観たらダメだと思うわけですよ。まぁ全てにおいて言えるんですけどねw

頼みますよ町のレンタルビデオ屋さん。何でもかんでも赤字だからって中古で売っちゃあ夢がない。

 

今回ヒロインの設定が異星人=自分とは異なる存在ということに関して、相手が異なるからといって、理解できないからといって排除することは年寄りの考えだと言及。今若い世代がそういう感覚でいることに不安を感じているようで、だからこそこのリアルでアナログなラブストーリーを観て欲しいとインタビューで話しています。

少年達よ、スマホばっかやってないで女の子達を理解しようぜ。

 

というわけで監督作品をサクッとご紹介。

 オフ・ブロードウェイで評判を呼んだミュージカルを監督自身が脚本主演し、性転換手術を受けたロックシンガーとなった主人公の波乱の半生を描いた魂の叫びの物語「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」でデビューします。

その後、愛に迷える7人の男女がアンダーグラウンドのサロンで奔放な性の宴に活路を見出してく「ショートバス」、愛するわが子を失った母親の悲痛な再生への道のりを描いたヒューマンドラマ「ラビット・ホール」を手掛けています。

 

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キャスト

遠い惑星から来た少女、ザンを演じのはエル・ファニング。

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今年は「ネオン・デーモン」で田舎からモデルになりたくて都会へ出てきた初心な美少女がどんどん隠された本性を露にしていく姿を熱演し、「20センチュリーウーマン」では、主人公の少年を面倒見ながらも、他の男には抱かれるくせに、主人公とベッドに添い寝して触らせない、男からしたらこの野郎!な愛に不安定な少女を演じていました。

今回は異星人ということで、どこか不思議めいた雰囲気からパンクにはじけるのでしょうか。モンキー的にはそこまでタイプではないのですがこれを機キュンキュンしてしまうのかどうか。楽しみですね。

彼女に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

 

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内気なパンク少年・エンを演じるのはアレックス・シャープ。

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ブロードウェイにデビューしたとたん、トニー賞史上最年少で主演男優賞を受賞した逸材とのこと。

今後映画にも積極的に参加するそうで、これを機に覚えたいですね。

彼が出演の日本で公開した作品が無いみたいなんですが、摂食障害を抱えた女性がグループホームでの生活や仲間に支えられながら再生していくNetflix製作の映画「心のカルテ」に出演しているとのこと。

 

 

 

他のキャストとして、ボディシーア役に、「めぐり合う時間たち」、「LION~25年目のただいま~」、そして監督作「ラビット・ホール」に出演しているニコール・キッドマン

PTステラ役に、「アンナ・カレーニア」、「ローンレンジャー」に出演していたルース・ウィルソン

PTワイン役に、「アリス・イン・ワンダーランド」のトゥイードルディとトゥイードルダム役でお馴染み、マット・ルーカスが出演しています。

 

 

 

 

 

70年代パンクはあまり得意ではないですが、どんなパンクロックが彼らを包むのか、そしてどれだけこの二人がパンクなのか。異性人との限られた時間がどれだけ愛しくも切ないものなのか。楽しみでございます!

ここから観賞後の感想です!!!

 感想

想像していたボーイミーツガールじゃねぇ!!!だけどドパンクでドSFで意味不明な描写ばっかりだけど飽きねえっ!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全てをぶっ壊して自由を手に入れる。

 エリザベス女王の即位25周年を祝う中、未だ童貞のパンク少年の主人公と遠い惑星から来たという少女が、窮屈で退屈な日常を破壊しながら恋から愛へと構築し自由を手に入れてくまでの過程を、これぞパンクロックでエモーショナルでアナーキーな描写、それとは真逆なのか実はつながっているのか70年代SFコスチュームの集団が放つエキセントリックな描写が重なり、もはや意味不明なまでに発展してく、難解でありながらそれこそがパンクだと表現された作品でした。

 

一言で言えばほんと意味不明だったボーイミーツガール映画だったわけですが、一つ一つがユニークな描写で、どこか90年代のミニシアターのような映像で、懐かしいのに斬新な切り口が見事にマッチしていた映画だったように思えます。

 

勝手な想像ですが、歌を披露したエル・ファニングは絶対お姉ちゃんの作品「ザ・ランナウェイズ」を参考にしたに違いないと思えるロックなステージングだったし、モンキー的にはそんなにファンじゃないけど、エルファンにはどれこれもがキュートでロックな彼女にフォーリンラブになるだろうし、全ての不満をぶちまけて自由を謳歌したいと願ったあの少年少女の時代をこの映画は体現してくれている、そんな風に感じました。

それでいてめっちゃ愛を訴える映画に進化するもんだからラストカットがまぁ素敵で。

 

今日は朝から「鋼の錬金術師」、午後には「探偵はBARにいる3」そして本作、でもってその間にブログを書いて飯食ってと、脳が疲れたのか座ってるだけでもカロリーが消費していくのかよく分かりませんが結果的に飯を4食くらうほど、疲労困憊ながらも楽しい1日として満喫した次第であります。

そんな今日を締めくくる作品として、この映画を鑑賞したわけですが、はっきり言って全てを把握できるような代物ではございません。ナンデスカー♪ナンデスカー♪西の国からぁ~♪状態です。

 

まぁ何が一番難解かってのは、やはりザンと共に来た惑星の面々です。とにかく不可解な行動ばかりするせいで、純粋に少年少女のピュアなラブスト―リーだとばかり思いこんであらすじ読んできたのに、全然方向があさっての方に行くから、あれぇ~?俺映画間違ってないよなぁ?くらいのクエスチョンが浮かぶほど。

 

それは徐々に見ていくことで解消されていくんですが、当初はそんな感じで見てしまっていました。

 

簡単に説明するのであれば、この異星人たちは、観光的な感じで地球のイギリスのロンドン郊外へと足を踏み入れたわけですが、個性の尊重を重んじながらも決して地球の人間と交わってはいけない、飲食もしてはいけないなどのありとあらゆる決まりが存在しており、それにストレスを感じていたザンがエンに出会うことで彼女の探求心が芽生えるわけです。

ねえ君なんかパンクだねイカすよ!パンクって何?こういうことさ!と服をジョキジョキ切り始めるエン。しかし勢い余って彼女の肌まで傷つけてしまう。

そこでザンはおもむろに血の付いたエンの指を舐める。わおっ

!!まさにパンクだぜ!!

んなもん、出会っていきなりそんなことしたら童貞君は惚れるでしょう!でもってパンクでしょう!

そんなこんなで住処から脱走し、エンの家で一夜を共にする2人。そうだ!自由への疾走だ!まさにパンクだぜ!!

そして勢いでキスをしようとしますが、ザンは吐き気をもよおし嘔吐!なんてことだ!ファーストキスがゲロまみれだなんて!まさにパンクだぜ!!

 

それからというもの、退屈な現代にドロップキックならぬ、退屈な現代にパンクロックな時間を過ごす2人。朝食でエンの母親と意味不明なダンス!まさにパンクだぜ!!

昼食用のパンを壁にぶつける!まさにパンクだぜ!!いやパンがクラッシュだぜ!!

ザンが脇をエンにこすりつける、バターの味がするとエンの顔を舐める!

 

そうやって愛を確かめ合う二人はパンクとは何かを教えるために、通いなれたライブハウスへと足を運ぶ。

何もわからないままボディシーアのメイクアップでステージで歌を披露することになったザン。思ったことを思ったように歌えばいい。そこで抱えていた悩みを吐き出し叫ぶことで、今までの窮屈だった生活から解放され、本当の意味でパンクとは何か、心を通わせるエンとザン。

しかしエンは彼女がこの後食べられてしまうという残酷な真実をすることになるわけです。

 

こいつらやっぱりあの国のメタファー?

さてさて意味不明過ぎて物語をかき回す存在だった異星人たち。

彼らは6つの国から作られた集合体で、それぞれ赤、青、黄、紫、白、オレンジと色分けされていました。

黄色に属するザンの組織はグループ内で個性の尊重と称し互いの顔を触りまくるような団体で、青は奇声を発しながら音楽に合わせ踊る修正を持ち、オレンジは指をあなるに入れて性行為をし、徐々に分裂をはじめ男女に分かれるという奇妙な奴ら。

白はこの異星人たちをまとめるリーダー率いる団体で彼らもまた変な踊りをし、赤色は組体操的なもので表現したりと、とにかくどいつもこいつもよくわからないことをしています。

 

彼らはどうやって繁栄してきたのかというと、親が子を食べその親を白色のリーダーが食べて、再び生まれるというのです。お~こっちの方がパンクな気が・・・。

何故そんなことをしていたのか、彼らは私利私欲のためにとにかく食べ続けてきたことで星を失い、1つの集合体として暮らしてきたわけです。

食べられることに何の疑問も恐怖も抱かなかった異星人たちは、ザンがステージで歌った歌をきっかけに、徐々にその行為に対して怖さを感じていきます。生きるというこてゃ食べられることじゃない。生まれてきたのだからゴールを決められる権利なんてない。

そんな中、渦中のザンに異変が起き、彼らの中で大問題に発展します。

 

クライマックスで捉われたザンを助けるために、ボディシーヌたちを使って住処へ押し入れるシーンがあるのですが、ボディシーヌたちは彼らをアメリカ人!と罵るセリフがあります。お前らどうせイギリスからの移民だろ!なことまで言うんですけど。

この時に、あれ?そういえばエンがザンをお母さんに紹介するときもアメリカ人て言ってたっけな、とふと思い出します。別にイギリス人でいいのになぜアメリカ人というのだろう。そしてこのセリフ。

 

ここであるひとつの仮定を考えました。この異星人たちはアメリカ人のメタファーなのではないだろうかと。

異星人たちはいろんな人種が演じていました。白人黒人アジア系もいましたしメキシコ系も。そうアメリカは多様民族の集まりです。そして今まさにアメリカ社会では自分のためだけに欲を尽くし、差別ばかりを繰り返し、どこを見渡しても相手を思いやる愛が存在しないようにも見えるわけで。ま、現代のイギリスにも言えるんですけどねw

そんな奴らがユニオンジャックの布を纏いイギリスを視察しに来るというのがどういう皮肉なのかうまく分かりませんが、きっと何かを示しているに違いないと思います。

 

監督もインタビューで愛を必要としない人たちに向けて作ったと仰っているので、異星人たちは今の世代、それを代表して多様民族である大国アメリカ人のようなメタファーにしたのかなと勝手ながら考えてみました。うん、説得力ないなww

 

最後に

今日は疲れたのでこの辺で。

食べてクソして踊って恋する、それが俺たちだ!そうそれこそが人生なんだ!こんなこともできない世の中はポイズンだ!とりあえずブルーハーツ聞いて寝るか!そこはピストルズじゃねえのかよw

なんというか毎日仕事してストレスを家に持ち帰る繰り返しなんでね、こういうパンクな衝動なかなかできないんだけど、あの時のような勢いが欲しいなぁと、あの時のような恋愛がしたいなぁと思わせてくれる映画だったなぁと。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10

映画「オリエント急行殺人事件」感想ネタバレあり解説 この事件の終着駅は哀愁が待っている。

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12月8日

オリエント急行殺人事件(2017)

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 日本でこれ公開すると聞いたとき、あと2年くらい早くやってくれたら、みんなオチを知ることなくこの作品を楽しめたのかなぁと。

なんでって?ええ~それはですね、2015年のお正月に三谷幸喜脚本でTVスペシャルドラマを二夜連続やったからです。

今や国民的アイドルの地位を得た嵐のニノも出演していたこともあり、お茶の間の皆さんは自宅滞在率の高い正月の夜、家族揃ってみたって人も多いんじゃないでしょうか。

 

 正直アガサ・クリスティ原作映画なんて1本も観たことない私も、このドラマを観るちょっと前に気になって初めて74年版「オリエント急行殺人事件」を見たくらいで。

だからこのTVドラマのおかげでみ~んなオチを知っちゃったと思うんです。

 

それ以前に超有名な作品ですから、何を今更サスペンス映画をリメイクするのか疑問なんですけど、74年版同様本作も豪華なキャストですから、彼らの共演を楽しもうと思うわけです。

とりあえずどんなリメイクになったのか、早速観賞してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

数多くの推理小説が映画化されたミステリー作家アガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」。エルキュール・ポアロという人気名探偵キャラクターを生み出した原作は、過去に豪華キャストで映画化されアカデミー賞にノミネートされた名作中の名作。

そんな名作を今回、再び豪華キャストによってリメイク。

パリとイスタンブールを結ぶ豪華寝台列車内で起きた殺人事件をたまた乗り合わせることになった名探偵が挑む。

乗客全員にアリバイがある中、名探偵は犯人を探し出すことができるのか。そして犯人はなぜ殺されたのか。あの名推理と真実が再び蘇る。

 

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あらすじ 

 

エルサレムで教会の遺物が盗まれ、鮮やかな推理で犯人を突き止めた名探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)。イスタンブールで休暇を取ろうとした彼だが、イギリスでの事件の解決を頼まれて、急遽オリエント急行に乗車する。

 

出発したオリエント急行でくつろぐポアロに話しかけてきたのは、アメリカ人富豪のラチェット(ジョニー・デップ)だ。脅迫を受けているという彼は、ポアロに身辺の警護を頼む。しかしポアロはラチェットの要請をあっさり断るのだった。

 

深夜オリエント急行は雪崩のために脱線事故を起こし、山腹の高架橋で立ち往生してしまう。そしてその車内では殺人事件が起こっていた。

ラチェットが12箇所も刺され、死体で発見されたのだ。乗り合わせていた医師のアーバスノット(レスリー・オドム・ジュニア)は、死亡時刻を深夜の0時から2時の間だと断定する。

 

鉄道会社のブーク(トム・ベイトマン)から捜査を頼まれたポアロは、乗客たち一人一人に話を聞き始める。ラチェットの隣室のハバート夫人(ミシェル・ファイファー)が、「自分の部屋に男が忍び込んだ」と訴えるなど、乗客たちの証言によって、様々な事実が明らかになってきた。

しかし乗客全員にアリバイがあり、ポアロの腕をもってしても犯人像は浮上しない。

 

ラチェットの部屋で発見された手紙の燃えかすから明らかになったのは、彼がかつてアームストロング誘拐事件に関わっていた事実だった。

少女を誘拐し、殺害したラチェットが、復讐のために殺されたのか?殺害犯は乗客の中にいるのか、それとも・・・?(HPより抜粋)

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監督

この名作をリメイクした監督は、本作で名探偵ポアロとして主演も務めるケネス・ブラナー。

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舞台俳優としてキャリアを積み、映画では俳優、監督、製作、脚本もこなす多彩なお方。ただ日本ではそこまでずば抜けての知名度は無いんですよね~。あ、そうか「ダンケルク」に出演してたからそれで知った人も多いのかな?

彼をちゃんと認識したのは、恐らく「マイティ・ソー」の監督をやった時かなぁ。だから監督として認識しかなかったから、その後レンタルビデオ屋で返却してるときに演者の中に彼の名前を見つけて、えっ!?俳優もやってんのこの人!?と。

とにかくすんごいお方だってことですよ、えぇ。

 

とりあえず監督作で代表的なのをサクッとご紹介。

ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーという団体で舞台俳優として活躍した彼は、映画界にも足を踏み入れます。

 

舞台でシェイクスピアを演じてきたこともあり、最初に手掛けた作品もシェイクスピア。15世紀前半、百年戦争最中のイギリスを舞台に、若きヘンリー5世の活躍を描いた作品「ヘンリー五世」で監督と主演を務め、アカデミー賞監督ならびに主演男優賞にノミネートされます。

 

その後も、輪廻転生を題材に40年の歳月を越えて結びつく真実をヒッチコック調のサスペンスタッチで描いたハリウッドデビュー作「愛と死の狭間で」や、古典ホラーの大作映画化「フランケンシュタイン」、長年熱望し実現した「ハムレット」など、自身が深く思い入れのあるシェイクスピア作品や、あらゆるジャンルに挑戦しています。

 

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近年では、史劇などを手掛けてきた彼だからこそ抜擢されたであろう、北欧神話の神がヒーローとなって活躍するマーベルコミック実写映画「マイティ・ソー」、CIAエージェントとして何度も映画となったジャック・ライアンシリーズのリブート作「エージェント・ライアン」、ディズニーが誇る王道ファンタジーラブストーリー「シンデレラ」などを手掛けています。

 

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 次回作はヤングアダルト小説「アルテメス・ファウル」を映画化するとのこと。

 

 

 

キャラクター紹介

 

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わかりやすいかなぁということで、一応74年版の作品と三谷幸喜版の作品の配役も付け足して紹介しようと思います。

左上から。

 

 

  • エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)《74年版アルバート・フィニー》《日本版・野村萬斎》・・・ベルギー人の名探偵。ロンドンに向かうために急遽、オリエント急行に乗車。

 

  • ラチェット(ジョニー・デップ)《74年版リチャード・ウィドマーク》《日本版・佐藤浩市》・・・アメリカ人の富豪美術商。脅迫状が届き、命の危険を感じている。

彼がヴィランとして出演する「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」の続編が18年秋に公開予定。

 

  • ハバート夫人(ミシェル・ファイファー)《74年版ローレン・バコール》《日本版・富司純子》・・・アメリカ人。ラチェットの隣室で、深夜に部屋に男がいたと証言。

最近では「ダーク・シャドウ」に出演していたのが印象的。

 

  • ドラゴミロフ公爵夫人ジュディ・デンチ)《74年版ウェンディ・ミラー》《日本版・草笛光子》・・・ロシアの貴族。愛犬も連れて列車に乗り込む。

英国演劇界のスターです。「007」シリーズのボンドの上司Mが有名ですね。

 

  • ピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)《74年版イングリット・バーグマン》《日本版・八木亜希子》・・・宣教師。かつては乳母の仕事をしていた。デブナムと同室。

オール・アバウト・マイ・マザー」や「パイレーツオブカリビアン生命の泉」などでお馴染み。

 

  • メアリ・デブナム(デイジー・リドリー)《74年版ヴァネッサ・レッドグレイヴ》《日本版・松嶋菜々子》・・・バグダッドで家庭教師をしていた。アーバスナットと親しい。

スターウォーズ新3部作の主人公レイでおなじみ。「スターフォース/最後のジェダイ」がまもなく公開。

 

  • ゲアハルト・ハードマン(ウィレム・デフォー)《74年版コリン・ブレイクリー》《日本版・池松壮亮》・・・オーストリア人の教授。人種差別発言が多い。

スパイダーマン」でのグリーンゴブリン、「グランド・ブタベスト・ホテル」、「ジョン・ウィック」などに出演している名脇役。

 

  • ヘクター・マックイーン(ジョシュ・ギャッド)《74年版アンソニー・バーキンス》《日本版・二宮和也》・・・ラチェットの秘書で帳簿を管理する。アルコール依存症。

アナと雪の女王」のオラフの声、そして「美女と野獣」ではル・フウを演じ話題に。

 

  • エドワード・マスターマン(デレク・ジャコビ)《74年版ジョン・ギールグッド》《日本版・小林隆》・・・ラチェットの執事。ガンで余命が短いと宣告されている。マルケスと同室。

「ヘンリー五世」や「シンデレラ」など監督作に多く出演。

 

  • ドクター・アーバスノット(レスリー・オドム・ジュニア)《74年版ジョージ・クールリス》《日本版・笹野高史》・・・従軍経験のある医師。ラチェットの遺体を調べ、死亡時刻を推測する。

※アーバスノットという名前は、74年版でショーン・コネリーが大佐役でこの役名になっていますが、ここでは医師を演じたコンスタンティンで置き換えています。

 

  • ピエール・ミシェル(マーワン・ケンザリ)《74年版ジャン=ピエール・カッセル》《日本版・西田敏行》・・・オリエント急行の車掌。深夜、ラチェットのうめき声を聞く。

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」に出演していた方です。

 

  • ヒルデガルデ・シュミット(オリヴィア・コールマン)《74年版レイチェル・ロバーツ》《日本版・青木さやか》・・・公爵夫人のメイド。ミシェルとは別の車掌がいたと証言。

イギリスの女優さんで「ホット・ファズ」や「ロブスター」などに出演。

 

  • エレナ・アンドレニ伯爵夫人ルーシー・ボイントン)《74年版ジャクリーン・ビセット》《日本版・》・・・体調を崩して薬を常用している。

シング・ストリート」で一躍人気となった方。クイーンの伝記映画「ボメミアン・ラプソディ」に出演予定。

 

  • マルケス(マヌエル=ガルシア・ルルフォ)《74年版デニス・クイリー》《日本版・藤本隆宏》・・・キューバで脱獄し、アメリカにわたって自動車販売で成功。

マグニフィセント・セブン」に出演しブレイク。

 

  • ルドルフ・アンドレニ伯爵セルゲイ・ボルーニン)《74年版マイケル・ヨーク》《日本版・玉木宏》・・・ハンガリーの貴族。有名なダンサーでもある。

英国ロイヤル・バレエ団で史上最年少でトップダンサーになるも引退し、俳優業に進出。

 

  • ブーク(トム・ベイトマン)《74年版マーティン・バルサム》《日本版・高橋克実》・・・オリエント急行を運営する鉄道会社の重役

監督のシアターカンパニーのメンバーとなり多くの舞台作品に出演。

 

 

 

 

 

 

というわけで豪華なキャストで、元の作品から人種や設定などの改変もされているみたいですね。

配役から色々思い出せると思い一緒に書き込んでみましたが、ちょっとややこしいかな・・・。

世界一の探偵が豪華客船で謎解きに挑むミステリー映画の傑作映画。一体どんなリメイクになたのでしょうか!

ここから観賞後の感想です!!!

感想

 ようこそケネスブラナー劇場へ!!彼より豪華なキャストの見せ場がないぜ!

でもリメイクされてもいい映画なんだよなぁ。

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お金かかってますね~。

エルサレムでサクッと事件を解決し、休暇を楽しもうとしたのもつかの間、寝泊りする部屋の番号「3」が、彼の中で不吉な数字を意味した通り、豪華寝台列車オリエント急行車内で起きた殺人事件の解決を求められ奔走する名探偵ヘラクレス・・・失礼、エルキュール・ポアロ。

車内いた乗客や被害者を調べていく中で、ガウンや車掌の制服、ハンカチや燃えカス、パイプクリーナーなど多すぎる手がかりに困惑しながらも、過去に起きたの事件に結び付いていく。

いったい誰が犯人なのか。そしてその動機は、過去に起きた事件とどう結びついていくのか。それが明かされた時名探偵は試練の時を迎える。

 

74年版では車内がほとんどの撮影だった中、今作は列車の屋根に上ったり、列車から逃げる男と追いかけっこ、はたまたポアロが窮地に立たされたり、真相解明シーンでは列車の外に出てトンネル内でまるで「最後の晩餐」のように横並び座らせて映したり、と推理以外でも楽しめる内容になっていました。

他にも、今だからこそ描ける雪山を走る列車を遠目から映す大スケールな風景にうっとりするし、雷が鳴って起きる雪崩もちょっとチープなCGではありましたが壮大でしたし、列車内の食堂や厨房といった部分の豪華さ、冒頭での船から眺める街並、エルサレムでのポアロの腕を示す事件の解決シーンなど、ロケーションにも力を入れることで、キャスト以上に華やかで美しい景色を堪能できました。

 

列車内で撮影してるから通路を歩く際は外からノーカットで乗客と会話したり、部屋の中を上から映す手法もまた面白い演出でよかったですね。

 

名作ミステリーを再び現代に甦らせたケネスブラナー監督主演というだけあって、彼がとにかくカッコイイ。てか男前すぎるだろw

74年版のアルバート・フィニーが演じたポアロは、背が小っちゃくぴっちり横分けおひげびっしりの太った体格という、原作のポアロに近い風貌でまぁクセが凄い演技でありましたが、こちらはクセはもちろんあるものの、スマートでスタイリッシュな紳士という容姿から、肌身離さず持っているステッキで軽くアクションもこなす鮮やかさも兼ね備えており、新たなポワロ像を確立したのではないでしょうか。

 

その分、これ見よがしなカメラ目線、愛するカトリーヌを思うが故の、誰に語ってんだ・・・な独り言の多さ、どこをとっても彼が映っているほど、そのギラついた視線に、その圧の強さによって、ケネスのケネスによるケネスのための映画となってしまっているようにも感じます。

舞台役者というだけあって彼の演技は素晴らしいのは当たり前だとしても、主役やって自身が監督しているのを理解したとしても、後ろに控える豪華なキャスト陣を活かしきれてないのが非常に残念でありました。

 

今作と74年版の上映時間はほぼ変わらないのですが、74年版は容疑者との取り調べでじっくり時間をかけての会話劇だったのに対し、今作は要点だけを絞ってテンポよく流れるように取り調べていました。

確かに今回はそれによって、軽快に事が運ばれ、その余った尺によって前作にはなかったポワロのピンチやアクション、列車外での出来事などを描き差別化を図ったことでエンタメ映画として完成されていましたが、観衆が誰が一体犯人なのかという考える余韻も与えず、どんどん話が進んでいくから置いてけぼりになる部分も多々あったように思えます。

単純にミステリーとして楽しみたかったモンキーとしては、この流れは少々残念に感じます。

 

そして、このケネス劇場を見ることによって、せっかく豪華なキャスト陣との演技合戦がほとんどないというのも残念だったひとつ。

食堂内でのやり取りもあまり長くなかったし、逆に前作ではなかった乗客たちのやり取り何か加えてもよかったんじゃないかなぁと。

 

とはいえですよ、やっぱりクライマックスのシーンは涙を誘う哀愁が漂っていてよかったです。ほんとラチェットを殺した理由がせつないんで、ここはどうしても感情移入しちゃいます。

そしてポワロは今回、冒頭のシーンからこの世には善と悪しかない、とか、ゆで卵が同じ大きさじゃないと食べないとか、片方の足でうんち踏んだらバランスが悪いからもう片方の足も踏んだ方がいいとか、とにかく自分の中の天秤が同じ重さでないと許せないという信念を持っている人物像なんですね。

今回ポワロがこの事件を自分の中でどう決着するかという葛藤を描いてるのもまた良くて、最後まで哀愁を漂わせながら幕を閉じる終わり方がオツでありました。

 

次回作を匂わせるキーワードが出て来たのも嬉しかったですね。お、アレやるのかい!?みたいな。

 

スターウォーズという横綱がドンと構えていることもあって、あまり大作映画が乱立しない冬興行なんですが、この映画はそういう意味では冬の大作映画らしく景色もキャストも豪華絢爛で、それでいて謎を解いた後の切なさに涙してしまう娯楽映画でありました。

 

 

 

74年版との改変箇所。

ここからはがっつりネタバレ含んでおりますのでご注意を。

 

原作未読のモンキーなので比較するのがどうしても74年版の作品に泣てしまうのですがご容赦ください。

エルキュール・ポワロ

上でも書いた通り、容姿はまるで違います。スラッとした体格で、いかにもモテそうな紳士ヅラ。蓄えた髭も髪も白髪交じりで、特に髭はもっさり。

今作ではカトリーヌという女性の存在がいたことを描いており、寝る前に彼女の写真を眺めて恋焦れる場面がありました。

冒頭でのエルサレムの事件解決シーンで、彼がどれだけの名推理をするかというを知らしめるのは前作にはなく、これによってグッと没入できたように思えます。

 

ラチェット

前作では彼は引退した身で、同業者から狙われているような設定でしたが、今作では美術商にもかかわらず、その目利きは素人以下で贋作を売り付けていたことで命を狙われてたという設定に変わっています。

彼はアームストロング家の娘デイジーを誘拐し、身代金を受け取ったにもかかわらず殺してしまうという残虐な男でした。今作はそのデイジーの敵を討つために彼を殺す計画だったというわけです。

 

ハバート夫人

彼女のカバンから短剣や制服のボタンが出てくる件は今回カットされ、その代わり、彼女が背中を刺されるというシーンが追加されていました。犯人に顔を覆われ背中を刺され、その隙に逃走を図ったよう見せていたということですね。

アリバイ作りのためラチェットが夜中うなされて声を発したのも、懐中時計を壊したのも彼女に改変されています。(74年版はマックイーンがやっています)

彼女は殺されたデイジーの祖母であり、娘の死により早期出産で母子ともに命を落としたソニアの母、そして名女優と称されたリンダ・アーデン。

事件によって魂が抜かれ隠居しているという噂でしたが、今回の計画の首謀者として、女優としておしゃべりな夫人のふりをしていました。

 

ドラゴミロフ侯爵夫人

特に大きな改変は見当たりませんでしたが、前作ほど年を取っているようなそぶりは見当たらず、車いすも使ってませんでしたね。確か前作ではグリーンサラダをドレッシングなしで頼んでいたのに、今作はドレッシングかけた野菜を頼んでいたようなw

彼女の正体はデイジーの名付け親で、ソニアの母親リンダ・アーデンの友人でした。

 

ピラール・エストラバドス

前作はスウェーデン人で片言の英語を話す宗教に没頭した女性でしたが、今作では人種についての説明は特にな買ったように思えます。何より取り調べの時間が短く人物像を掘り下げていないので、この役は特に目立ったエピソードがなかったのです。

彼女の正体はデイジーの乳母で、事件の夜ワインを飲み過ぎてしまってうたた寝をしてしまったところを誘拐されてしまい、それ以来彼女は宗教に入れ込んでいました。

 

メアリ・デブナム

冒頭からポワロと会話するシーンや、彼女だけ列車外での取り調べシーンなどがありました。前作では、恋仲であるアーバスノットと同席しての取り調べだったのでそのあたりが改変された箇所でしょうか。

74年版ではアメリカ人であることを言い当てられてましたが、今作ではなかったですね。

彼女の正体は、デイジーの家庭教師。冒頭でのポワロとのやり取りで袖にチョークがついていたことから推理されていました。

 

ゲアハルト・ハードマン

彼は人種差別発言の多いドイツ人大学教授ということでしたが、実際はドイツ訛りの男で、ピンカートン探偵社の探偵で、ラチェットに雇われていたということを自白します。

この雇われ探偵というのは前作も一緒なんですが、大学教授という部分と、正体が元警察官というのは改変されていましたね。

彼は、アームストロング家に仕えていたメイドの恋人であり、犯人に仕立てられた彼女が自殺したことに憤りを感じ今回の計画に参加しました。

前作のハードマンより年を取ってれていたので全く違う設定なのかなと思いましたが、そこは歳の差が離れていても彼女は自分を愛してくれていたと語っており、ハードマン自体はそこまで改変してなかったようですね。

 

ヘクター・マックイーン

ラチェットの秘書として彼をサポートしていましたが、目利きのない素人なラチェットに変わって彼が仕事を仕切っていました。74年版ではそこまで重要な仕事をしてなかったのが改変された箇所でしょうか。

他には彼の帳簿をごまかし金を横領していたというのが大きな改変箇所だと思います。

彼の正体は、検事として彼の父がデイジーの事件に関与しており、メイドを犯人にしたあげくそれが間違っていたことに非難を受け、亡くなってしまったという過去を持っていました。

74年版では幼くしてッ母を亡くていたことで、それをソニアで埋めていたような描写がありましたが今作ではありませんでしたね。

 

エドワード・マスターマン

ラチェットの執事として仕えているのは一緒ですが、彼に睡眠薬を飲ませる件はなく、またがんで余命わずかという設定も前作にはありませんでした。

彼の正体は軍人としてアームストロングの部隊におり、その後あー彼の家で執事として仕えていました。

 

ドクター・アーバスノット

前作では、アーバスノットは大佐のみの設定。別にギリシャ人医師がいたので、彼と合わせての設定になっています。デブナムと恋仲であるということは同じですが、前作はショーン・コネリーが演じているため人種が違うこと、取り調べでアームストロングの過去を語るなどの描写はなく、自ら正体をさらす運びになっていました。

彼の正体は、アームストロングと共に戦争で戦った仲で、その後彼の援助で医師になっったことを明かします。

 

ピエール・ミシェル

74年版では神の名を2つも持っているにもかかわらず、娘と妻を亡くしている設定でしたが、年齢をグッと若くした設定になっています。

彼の正体は、犯人に仕立て上げられたメイド・スザンナの兄。74年版ではメイドの父親という設定でした。

 

ヒルデガルデ・シュミット

74年版ではうっかり自分の正体を明かしてしまうような件がありましたが、今作ではそこはカットされ、その代わりドイツ語でのやり取りが加わっていましたね。

彼女にも目立った見せ場がなかったのでこれといった改変はなかったように思えます。

彼女の正体は、アームストロング家に仕えた料理人でした。

 

エレナ・アンドレニア伯爵夫人

彼女はずっと薬を服用している設定で、前作と大きく違うのはその体調の部分でしょうか。

パスポートの名前に「H」が消えていて、そこから彼女の正体が見えてくる流れは一緒でしたね。

彼女の正体は、ソニアの妹であり、デイジーは姪にあたります。事件のショックで薬を摂取しているため、昼と夜が逆転していました。

 

マルケス

彼は脱獄後、自動車販売で成功した男という設定でしたが、74年版では陽気なイタリア人ディーラーとして、とにかく話しかけて同室のマスターマンを困らせていたエピソードがありませんでした。

彼の正体はアームストロング家の運転手で、資金を出してもらいビジネスを成功した過去を持った男でした。

 

ルドルフ・アンドレニ伯爵

貴族でありながら有能なダンサーというのは、演じたセルゲイ・ボルーニンがバレエダンサーだからという理由だからだと思います。

カメラに獲られるのを執拗に嫌い、その身の軽さで華麗な攻撃を見せていたのが印象的でした。やはり俳優としては場数を踏んでいないためかほとんどセリフがなかったのが残念ですね。

すぐキレる、すぐ反抗するという点においては前作でも似ており、妻が疑われるようものならば、口が出る手が出る男でした。

彼の正体は、妻エレナの夫なので、デイジーやソニアと義理の家族にあたることになります。事件のショックで隊長のすぐれない妻を支えていました。

 

ブーク

74年版はビアンキという名の中年の重役でしたが、今作では若いコネ入社のチャラい男として設定されていました。また、事件を推理するポワロの手伝いをしていましたが、取り調べをするごとに「あいつが犯人だ!」という流れが今回一切なく、そこが坪だった自分としてはちょっと寂しかったですねw

クライマックスでもビアンキの一人でこの犯人たちを警察に突き出すか黙認するかを委ねられた立場でしたが、そんな見せ場もなかったのが残念でした。

 

 

というわけで、この事件はハバート夫人を中心に、アームストロング家の娘デイジーの命を奪ったラチェットを殺害すべく計画されたもので、計画に賛同したのはデイジーを、ソニアを、アームストロング家を愛した者で構成されていたということです。

そして計画当日たまたま乗車することになった名探偵を欺くべく、当初計画にはなった行動をする羽目となり、即興でのアリバイ作りをしたものの、それが糸口の見えない事件となりポワロを困惑させていたのであります。

 

最後に

ざっくりとネタバレしてしまってますが、モンキー的には74年版を鑑賞していても、今作は全然楽しめたクチで、やはりラチェットを殺した動機が明かされるシーンは何度見ても涙を誘うので、そこは非常に満足してますし、話を知ってる人でもきっと同じような気持ちになれるだろうと思っています。

ただ、感想の部分でも書いた通り、ケネスの独壇場になっているし、他のキャストの見せ場がない、そのキャストの役が深掘りされていない、意外と早く容疑者が正体を明かしちゃう、テンポはいいけどあっさりし過ぎていてミステリーとして楽しめないなど、多少の不満は出てしまったのが本音です。

 

デイジーリドリーとルーシーボイントンがかわいかったから案外それで満足だったりしてw

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆★★★★★★4/10

映画「スターウォーズ8/最後のジェダイ」感想ネタバレあり解説 これからが本当の始まり。

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12月15日

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

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遠い昔、遥か彼方の銀河系で・・・

 

 

デンッ!!!♪

 

はい~とうとうこの日を迎えることになりました!世界40億人(ホント!?)が待ちに待った「スターウォーズ」の最新作がついに公開でございます!!!

 

レイとルークが出会ったところで幕を閉じた前作「フォースの覚醒」から2年。今回はその後を描くということで、一体どんな物語へと進んでいくのか、早く見たくて気が気じゃないんですけども!!

 

 

予告編解禁後、あらゆる媒体で展開の予想や考察をする者もいれば、一切情報を入れないようシャットアウトしている者と、皆それぞれがそれぞれの期待と思いを抱きながらこの日を待っていたわけです。

全くSWシリーズに関心の無い人、どうか我々の馬鹿騒ぎを温かい目で見守ってくださいw。もしご興味があれば、私達はいかなる場合も受け入れますから!

ハイ、前置きはこれくらいにして、早速観賞してきましたよ!最速上映で!!!

フォースと共にあらんことを!!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

10年ぶりに「スターウォーズ」新シリーズとして爆発的大ヒットを記録した「スターウォーズ/フォースの覚醒」。その語を描いた続編がついに公開される。

シス、帝国軍と形を変えてきた悪の存在は今回ファースト・オーダーとして銀河の独裁をもくろみ、それに抵抗するレジスタンスは新たなる希望を武器に、壮大な攻防戦を展開していく。

そしてジェダイの唯一の生き残り、ルーク・スカイウォーカーを探す冒険は、大きな犠牲を受けつつも無事発見し、前作のラストシーンで主人公レイとルークはついに対面する。

この出会いからどんな物語が描かれるのであろうか。

誰も見たことのない“衝撃”のスターウォーズがついに幕を開ける。

 

 

 

一番くじ スター・ウォーズ 最後のジェダイ全17種

一番くじ スター・ウォーズ 最後のジェダイ全17種

 

 

 

スター・ウォーズ ぬいぐるみ S 最後のジェダイ ポーグ 高さ約16cm

スター・ウォーズ ぬいぐるみ S 最後のジェダイ ポーグ 高さ約16cm

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

 

『フォースの覚醒』のラストシーンで、万感の思いを込めてルーク(マーク・ハミル)にライトセーバーを差し出すレイ(デイジー・リドリー)。彼女をじっと見つめるルーク。そこに言葉はない。観る者の胸を感動で満たし、同時に様々な想像をかき立てずにはいられなかった、このラストシーン。――そして物語は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』へと受け継がれる。

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーとめぐり逢ったレイが知ることになる驚くべき真実とは? なぜカイロ・レン(アダム・ドライバー)はダース・ベイダーを受け継ごうとするのか? さらには、レジタンスを率いるカイロ・レンの母親レイア(キャリー・フィッシャー)と、ポー(オスカー・アイザック)、フィン(ジョン・ボイエガ)、BB-8らレジスタンスたちの新たなるミッションとは? そして、タイトルの“最後のジェダイ”が意味するものとは?
――知られざる秘密が明かされるとき、さらなる謎が生まれる。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

監督

前作「フォースの覚醒」のJ.J.エイブラムスからバトンをうけ、今作を手掛けたのはライアン・ジョンソン

 

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野球かバスケの選手みたいな名前ですが、映画監督ですよ~。

彼の作品といえばご存知「LOOPER/ルーパー」。

 

LOOPER/ルーパー [Blu-ray]

LOOPER/ルーパー [Blu-ray]

 

 殺すべき対象が30年後の自分、というひねりの聞いた設定と巧みな脚本で、SF映画ファンをざわつかせたであろう1本。

自分も公開年の個人的ベストに入れたほど面白かった作品でした。

現在と未来の自分が鉢合わせることに、また過去と未来を行ったり来たりするとちょっとややこしくなることもありますが、そんなことも忘れさせてくれるほど順を追って描いてること、広大な畑を前にしてもSFになっている展開、心理描写もいいし人間ドラマとしてもしっかりしてる。ガジェットもカッコいい。

そして強烈なインパクトを与えたキーマンで、超能力をもつ男の子シド!。君が一番怖かったよ・・・。ウソつき!ウソつき!ウソつき!って。お母さんよくトラウマにならないなぁ。

 

どう考えても、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの30年後がブルース・ウィリスってかわいそうだなぁ、でもジョセフちょっと頭髪が後退してるからハゲるのは確実かぁ、とか思ってたら、ジョセフの顔が既にブルースに寄った顔になってて、その時点でショックでしたねw

 

この作品の評価を得てのスターウォーズ抜擢だと思います。頼むぜライアン。

 

 

 

キャラクター紹介

既存のキャラに加え新しいキャラも登場。クソかわいいキャラから素性のわからぬ存在までわかった範囲で説明したいと思います。

 

既存のキャラたち

 

 

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左側から順に。

  • レイ(デイジー・リドリー)・・・砂漠の惑星ジャクーで孤独に暮らしていた少女。ひょんなことからフィンとハン・ソロと共に宇宙を旅し、やがてフォースを身につけた後、ルークの元へ向かう。
  • フィン(ジョン・ボイエガ)・・・ファーストオーダーから離反した元ストームとルーパー。識別番号「FN-2187」。組織の恐ろしさに逃げてばかりだったが、ソロやレイを思い、レジスタンスの作戦に参加。
  • ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)・・・レジスタンスのパイロット。ルークの行方を捜す際にファーストオーダーに捕まるが、フィンの手助けにより脱出。一時行方不明だったが無事帰還し、スター・キラー破壊作戦の先頭に立つ。
  • カイロ・レン(アダム・ドライバー)・・・レイアとソロの息子。本名はベン・ソロ。ルークの元で修行を積むも、スノークの手によってダークサイドへと堕ちファーストオーダー側につく。祖父であるダースベイダーを崇拝している。
  • ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)・・・かつて銀河での大きな戦いで多大な功績を反乱同盟軍にもたらしたジェダイ。あれから30年後、ジェダイを育てるためにレイアの息子ベンを預かるも、彼が率いる「レン騎士団」によって機関は壊滅。自責の念にかられたルークは行方をくらまし、惑星アク=トゥーで隠居する。
  • レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)・・・ルークの妹であり、私設軍隊レジスタンスの将軍。フィンとレイを連れてきた夫であるソロに、息子の帰還を託すもフォースで彼の死を悟る。兄の力を借りるためレイを彼の元へ送りだす。
  • スノークアンディ・サーキス)・・・ファーストオーダーの最高指揮者。顔に大きな傷跡があり、細身で蒼白。極めて冷静に判断しハックスに支持を促す。カイロ・レンをダークサイドへと導く。
  • ハックス将軍ドーナル・グリーソン)・・・ファースト・オーダー将軍。スノークに一目おかれているレをライバル視している。スターキラー基地の指揮を執り、レジスタンスへの見せしめに共和国の首都を壊滅させる。
  • キャプテン・ファズマグウェンドリン・クリスティ)・・・ファースト・オーダーに仕える女性士官。トルーパー兵を指揮し、レジスタンスとの戦いに従事。フィンによって一度捉えられダスターシュートに放り込まれるといった、見た目のカッコよさとは程遠い活躍だったが今回はいかに。
  • チューバッカピーター・メイヒュー)・・・ウーキー族の男性でハン・ソロの宇宙船「ミレニアム・ファルコン号」の副操縦士。レイとフィンと共に、ルークの捜索に参加し、その道中でソロを失う。戦いのあと、レイと共にルークのいる惑星アク=トゥーへ向かう。
  • R2-D2ジミー・ヴィー)・・・主に修理、整備用のドロイドとして幾多の時代を見届けてきた。ルークの失踪後、スリープモードになり口を閉ざしていたが、地図を持ったBB-8が現れると再起動し、ルークの居場所を導く。レイとともに主人の下へ向かう。
  • C-3POアンソニー・ダニエルズ)・・・知覚生物とコミュニケーションをとるために開発されたドロイド。R2-D2と共に銀河の重大事件を見届けてきた。レイアの下でレジスタンスで情報収集のリーダーとして活躍.。
  • マズ・カナタルピタ・ニョンゴ)・・・フォースを感じることができるヒューマノイド種族の女性。惑星タゴダナで城を構え、旅人達のたまり場として解放していた。ルークが持っていたライトセーバーを持っており、レイに託す。
  • BB-8・・・レジスタンスのパイロット、ポー・ダメロンに忠実なBBユニット。磁気キャスターで頭部を起こしたまま球状のボディを回転させて動く。時に勇敢に時に臆病な人間味溢れる存在。

 

今作から登場する新キャラクターたち。

 

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  • ローズ・ティコケリー・マリー・トラン)・・・レジスタンス所属の整備クルー。姉・ペイジも砲手として参加している。フィンと共に行動するとのこと。
  • アミリン・ホルドー中将ローラ・ダーン)・・・レジスタンスの中将。レイアに代わって指揮を執るのか、はたまた裏切るのか存在が謎。
  • DJ(ベニチオ・デル・トロ)・・・あくまで呼び名とのこと。レジスタンスにもファーストオーダーにも属さない人物で、暗号解読者らしい。フィンとローズをカジノの街カント・バイトから敵艦に侵入し役目を果たす。
  • ポーグ・・・ルークが隠遁生活を送っていた惑星アク=トゥーに生息する海鳥。つぶらな丸い目と丸い体を羽毛で覆った生物で短距離なら飛ぶことも可能。好奇心旺盛。
  • ウルプテックス・・・惑星クレートに生息する狐のような生物は、惑星の表面にある塩を摂取したことにより体が結晶のようになったとのこと。普段は地下の穴やトンネルで生活している。
  • BB-9E・・・ファースト・オーダーに仕える黒いボディのBBユニット。頭部がBB-8とは違いドーム型。

 

 

 

 

 

 

詳細もあらすじも全くわからず、ベールに包まれた内容ですが、レイは、ルークは、フィンは、どういう道をたどるのか。そしてレンは完全なダークサイドへと堕ちるのか。最後のジェダイとは一体誰のことなのか!? 

高まる期待を胸にいざ!!!

ここから観賞後の感想です!!!

 

感想

 やっぱり祭りは楽しいね!!

光と闇、善と悪に焦点を充てた、まだ何者にもなれてない者たちの大人への階段を登る物語でした!!!

以下、何を書いてもネタバレになりますが、一応核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この空気感が毎度素晴らしい。

東京に住んでいるということもあり、毎回大作映画は新宿で最速上映があるときは必ずといっていいほど鑑賞するのですが、スターウォーズともなると、これまでの大作映画とは比べ物にならないほど、場内の盛り上がりはお祭り状態で、皆それぞれ思い思いのコスチュームで参加したりライトセイバーを振り回したり、上映開始すれば拍手で迎え、ひとたびエキサイティングなシーンが始まれば再び拍手、もちろん上映終了後はほとんどの人たちが席を立たずエンドロールを見終え、再び拍手。

これなんですよね、映画館で見る利点て。皆がその映画を楽しみにしてて同じ空間を共有し、同じ気持ちになれる。

例え、例えですよ?これがつまらなかったと感じても、この空気感を味わえたなら許せてしまうわけで、それがまた思い出となり記憶となり、僕の脳内に心に細胞に刻み込まれることがすごくうれしいことだなぁと。

これを家で一人で見てたらだいぶ印象も変わるだろうし、翌日仕事だとしても見てよかったって気持ちを胸に仕事ができるってもんで、この環境に感謝したいなと今日改めて感じました

 

正直な感想

さてさて本題に入りますが、いったいどんな感想だったか。

ルークに会いに訪れたレイ、そのレイを心配しつつも再び逃げることを選択しようとするフィン、未だ悪に染まり切れない自分に苦悩するレン、周りの事を考えずに己の力を過信し無茶な行動を繰り返すポー、この4人の個々のエピソードをつなぎ合わせた本作。

その中で光と闇とは、善と悪とは、ジェダイとは、フォースとは何かを物語に組み込み、主要人物の心の内面にフォーカスをあてることで、より一層物語が深みを増し、今までにないスターウォーズへと変化させた意欲作であり、挑戦的内容にも感じた作品でした。

また、ジェダイマスターであるルークの枯れっぷりからの再び立ち上がるまでの活躍や、レイアが初めて見せるあの力、新たなキャラたちの見せ場、かわいいクリーチャーたちの仕草や行動、時にふと放り込まれてくるユーモア、ダイナミックに繰り広げる空中戦などなど、いつだってスターウォーズは僕らを楽しませてくれる作品だと改めて感じた作品でした。

 

いつからか僕らはジェダイが正義で光でいいもんで、ダークサイドが悪で闇でワルもんでと決めつけて見ていたんだと思います。

そんな頭の中で勝手に決めつけていた線引きを、今回まだ何者にもなれていない、これから自分はどうあるべきか見えていない主要人物たちを分岐点にたたせることで、全てボーダーレスにし、それぞれがどう進んでいくかを緻密に描いていたと思います。

 

新たなキャラDJのセリフにもあるように、この世の善悪はカラクリになっていて、誰がどうやって得をしているのかという背景を見せることで、それが正しいかどうかは抜きにして善も悪も操作されているということを描いてるのも特徴でした。

 

 

また新3部作の2作目ということで「帝国の逆襲」のような雰囲気もあって、今作を機に今まであったものを全て壊し構築させていく運びになっているのも一つの重要な部分だったように思えます。

その役目を担うのが今回ルークだったわけで、今作は誰よりも主役だったような気がします。

 

 

と、こんなことを述べつつも、実際のところ振り返ってみると、「今まで見たことのない衝撃のスターウォーズ」というキャッチコピーに振り回されたせいか、「フォースの覚醒」のような興奮と歓喜を感じるには程遠い作品だった、というのが率直な感想です。

この「衝撃」という部分が何を指すのか、きっとレイの両親の存在が明らかになりそれが今まで出て来たキャラの中の誰かで、フィンもきっとフォースが覚醒して、誰かと誰かにロマンスが芽生えて、などなどビッグなサプライズがきっと描かれるんだ!

そんな衝撃の連続が訪れるんだろうとモンキー的には思ってたわけです。

 

だが実際ふたを開けてみるとそんなことは一切描かれず。おいおい何が衝撃だ!と若干ふてくされながら見てしまったわけでして・・・。

 

まぁ他にも不満はあるんですが、それは後半書くとして。

 

 

核心までのあらすじ

デスキラーを破壊したことで、レジスタンス側に勝利の活路が見いだせたのもつかの間、総動員で奇襲してくるファースト・オーダー。レジスタンスの基地を見つけ出し総攻撃を仕掛けてきます。

そこへ小さな戦闘機が1機。レジスタンスのパイロットのリーダー、ポーが一人トレットノートに立ちはだかります。

明らかに不利なポーですが、見事にファーストオーダーは彼の作戦にまんまとハマります。小さな戦闘機は標的には小さすぎて素早く、大きな戦艦では撃ち落とすのに困難。そこを逆手に取り、トレッドノートのキャノン砲をひたすら撃ち落とすポー。そこに爆弾を積んだ船が現れ一気に撃ち落そうというポーの作戦でした。

しかし、ファーストオーダーの方が一枚上手で、数で圧倒されてしまう。

最後まで残った爆弾を積んだ船の砲手ペイジ・ティコは命を捨てる代わりに爆弾をドレッドノートに落とすことに成功。

見事勝利したポーは喜びに沸くが、その分多数の犠牲が出てしまったことを考えないポーの行動を問題視したレイアはポーを降格させます。

その場を逃れたはずのレジスタンスは、すぐさま追ってきたファーストオーダーから一目散に逃げ始めますが、カイロ・レン率いるTIEサイレンサー艦隊の攻撃になす術がありませんでした。

レイアのいる部屋をフォースで感知したレンは、ミサイルのスイッチを押そうとしますが躊躇。だが別の戦闘機がその場所を狙いレイアは宇宙空間へ放り出されます。

するとフォースの力で何とか船内まで生還しますが意識不明に。

彼女の代わりに指揮を執ることになったボルドー中将は、シールドを張りながら逃げることを選択。

その選択に疑問を感じるポーは反発しますが状況は変わらず。どうすればいいのか模索し始めます。

 

一方フィンは、レイの事を気遣いながらも再びレジスタンスから離れ逃げようとします。すると整備クルーのローズ・ティコに見つかりスタンガンのようなものであえなく御用に。

姉ペイジを先の戦闘で亡くしたローズにとって、この状況にもかかわらず逃げることを選択したフィンに怒りをあらわにしたローズ。フィンとのやり取りの中で、ファーストオーダーの追跡から逃れる事が出来る弱点があることに気付き、早速ポーに相談。

元トルーパー兵で戦艦のどこに何があるか把握しているフィンと、エンジニアの腕を持つローズが戦艦に侵入し破壊すればこの追われている状況から抜け出せると考え、ポーはマズ・カナタに相談。

敵艦に侵入するにはコードを解除できる人間が必要で、その人物はセレブ達とギャンブラーたちが集う惑星カント・バイトへ向かうよう指示。早速2人はその星へ向かう。

 

一方、レイアにルークのいる惑星アク=トゥーへ向かうよう頼まれたレイは、ルークに会うことに成功するも、門前祓いを食らう。

チューバッカと久々に再会し驚く表情を浮かべるルークだが、レイがいくらレジスタンスにとってルークが必要と説明しても頑なに首を縦に振らなかった。

彼の行動をひたすら追いながら説得を試みるレイは、ジェダイの書物がある場所に足を踏み入れる。

フォースが覚醒したとはいえ未だコントロールできないレイに、君は誰だ?と問うルーク。困惑する彼女を見ても一向に要求をのんでくれないルークだったが、ミレニアムファルコン号を訪れると、級友R2-D2と再会。

ルークにとって冒険の始まりだった、過去のレイアによるオビ=ワンへのメッセージ映像を見せられ、レイを修行することを決意する。

フォースとは何かを教えられたレイは、彼女の潜在意識にあった力が覚醒されるや否や、その大きさに驚きルークは修行を中断してしまう。

一人修行の続きを始めると、フォースによって遠い場所にいるはずのレンを感じ、お互いで会話する機会が増えていきます。

レンをひたすら攻めるレイ、それに対し君にも弱さがあるだろうと核心をついて来るレン。いつしか二人は互いが信じあえる存在になりつつあることを理解し始めます。

修行の第二段階に入るころ、ルークがレンを修行していた頃いったい何があったのか問い詰めます。

彼のフォースがあまりにも強大だったためそれが暴走し、寺院ごと破壊され自分も瓦礫の下に埋もれてしまい、いざ外へ出ると何もかもを失ったことに気付いたルークは身を隠したことを告げます。

その後レンと再びフォースで会話するレイ。レンとルークの話が食い違うことを知った彼女は再びルークに事の真相を問いただします。実際は闇の力が大きくなり過ぎていたレンを生かしておくわけにはいかないと夜中に仕留めようとしますが、自分の思ってもいなかった行動から我に返り、躊躇していたところをレンに気付かれてしまいます。

レンは師匠に裏切られたと思い込み暴走したのでした。

結果カイロ・レンを生み出してしまたのはルークであり、その失態から彼は身を隠していたことがわかります。

彼はまだ救えると確信したレイは修行半ばにもかかわらずファルコン号で彼の元へ向かいます。

 

果たして、レイはレンを救えるのか。レジスタンスはファーストオーダーから逃れることができるのか。そしてルークは。

 

 

 

良かった点

いつも通りといいますか、オープニングでの攻防戦はこれぞスターウォーズ!という展開で一気に心を掴まされました。

この「モンキー的映画のススメ」でも散々俺のオスカーアイザックと繰り返し言っている通り、彼演じるポー・ダメロンがいきなり大活躍する姿をいきなり見せてくれるなんて監督分かってんじゃん!!!と大興奮。

前作「フォースの覚醒」ではあまり見せ場のなかったので、これは良かった。てか今回ポーが暴走してかき回しまくるエピソードにかなりの尺を撮って描いてたので是非オスカーファンは楽しんでもらえたらと思います。

ポーはその過信ぶりから、勝つことにばかり執着していて周りの犠牲がどれほどのものなのか全く理解できていなかったんですね。そのことをレイアからたしなめられ、しかも彼女の代わりとなったホルドーからも直接ではないにせよ指摘されていたことに気付き、最後は勝つことがどういうことなのか、希望の火花であるレジスタンスがこれからも戦っていくのはどうすればいいかを理解していく姿が印象的でした。

 

一番アガッたのは、ヨーダが出てくるということでしょうか。しかもフルCGではなくパペットで。レイの勝手な行動に、そして自分が今どうするべきか困惑しているルークの前に現れ彼を導く姿にファンとしては感動してしまうシーンだったのではないでしょうか。いくらジェダイマスターといえども、ルークも迷える男だったわけで、ヨーダの存在は彼にとっては今でも大きなものなんだなぁと感慨深くなった瞬間でした。

神聖な木を燃やそうと立ち上がるも躊躇してしまうルークにヨーダは、書物なんか下らん!といってしまうのがいいんですよね。失敗を教えるのが師の務めでもある、頭に叩き込んだもの何かでなく目の前にあるものを見つめろと。

これで目覚めるルークのこの後の姿を目に焼き付けてほしいですね。

 

レイとレンが共闘するシーンもアガりました。まさかこういう展開になろうとは思っても見ず、剣裁きはかつてのスターウォーズに比べると劣ってしまう部分も多々ありましたが、今まで見ることの出来なかったとどめの刺し方とかカッコよかったですね。

 

 ハックス将軍は今回でヘタレキャラ確定になりましたね。小者は使いようによってはいい働きをするとスノークが言っていた通り、見事な小者っぷりを見せコメディリリーフとして大活躍でした。

序盤からポーにハグス将軍と小バカにされ、スノークに影でいい扱いされてることも知らず打倒レジスタンスに奮闘し、スノークがいなくなったことで誰が指揮を執るの?レン!お前じゃねえぞ!ってうわ~フォースヤベ~ごめんなさい閣下~・・・でも引き下がらないぞ!行け軍隊どもよ怯むな~!!ってまたまたフォースの力ヤベ~・・・という流れ。

次回作でもヘタレっぷりに期待です。

 

 

不満な点

まず一つ大きく挙げるとするならば脚本です。このエピソード要るか?だったり、結果的に意味ないじゃんというエピソードがあり、ここのエピソードが最後ひとつに繋がっても果たしてこれでよかったのか?と思える出来に不満を感じました。

 

フィンが敵艦に侵入したのは、ポーの独断によりレジスタンスをファーストオーダーから遠ざけるための作戦だったわけですが、結果的にポーを信用していなったホルドーが本当の作戦を言わなかったためにしてしまった早とちりで、ちゃんとホルドがポーに作戦の概要を伝えていればフィンはあんな無茶をする必要なかったわけで、ポーもクーデターみたいなことをする必要もなかったわけで。

こうなってくると、ここ全部レジスタンスの指揮系統の問題で話がこじれただけで全く必要ないじゃんと。

まぁ、このエピソードがあるからフィンは逃げずに立ち向かう強さを得たわけで、ポーもまた自分の立場を自覚するので、彼らの内面の成長を描くという点では必要だったのかもしれませんが、もっといいやり方があったろうにと。

せめてレイとフィンはもっと近しい存在で描いてくれないと前作での絆が活きてこないし、二人が互いを思うことで成長を遂げるようなストーリーラインでないと続編の意味がなくなってくるというか。

その分レイはレンと対になって何者かになっていく様子を描いてるからいいのか?となるともうフィンは次回作も後手に回っちゃうんだろうなぁ。

 

そして今回もまたファズマはコマ扱いでかっこいい見せ場が無くて残念でしたw

 

スノークの存在って何なのか。もんのすごいフォースの力でレイを圧倒したわけですが、隙を突かれてレンにあっさり殺されてしまうというオチ。

最高指導者なのにここで退場ですか?

で、彼がいる真っ赤な部屋がどこか安っぽくて何かショボかったですね。

 

カント・バイトのカジノが如何にも地球のカジノという雰囲気で全然宇宙っぽくない!やってる人たちは様々な人種がいましたが、今までのシリーズの酒場のようなものは全然違って残念。ここもシリーズと差別化を図ろうとしたのでしょうか。だとしたら失敗だと思います。はい。

 

これ多分なんですけど、「嫌な予感がする」てセリフありました?なかったですよね?

 スターウォーズといえば必ず登場するこのセリフまで排除してしまうのか。どんだけスクラップ&ビルドしようとしてんだ。

 

あとはこれ、過去作のファンだからという思いが強いからなんですが、やっぱり主要人物の誰かが血を受け継いでるような設定であってほしかったですね。

今回でレイの両親がただの何でもない人という事実が語られましたが、やはりそこで大きなサプライズを期待していただけに、残念で仕方ありませんでした。

ただ、もしかしたら次回作でこのことが実は…みたいな形で描かれるかもしれないので、そこはまだ期待していたいところなんですが。いや多分ないかなぁ・・・。

 

最後に

フォースとはバランスだ。闇を閉ざせばそのバランスは崩れてしまう。そして闇が大きくなれば光もまた大きくなっていく。そのバランスは善悪も同じように存在し、シスや帝国軍、そしてファーストオーダーと姿形を変えて現れる悪に対し、共和国軍やレジスタンスという光もまた存在する。

その善悪は古い体制を壊しては生まれ、常に争い、その中で多くの犠牲を生み、本当の勝利とは何なのかを問いかけてくる。そして何者にもなれてないレイたちはそんな戦いの中で本当の善悪を見出していく。

作品もまた、今までのスカイウォーカー家とジェダイの伝説という、古い体制を壊し、新たなスターウォーズを構築しようという企みが垣間見えた、衝撃のスターウォーズでありました。

 

とまぁ、まとまったんだかまとまってないんだかこんな裏テーマだったんではないでしょうか。

 

しかしながら脚本の弱さ、キャラの描き方などなど挙げればキリがない不満な点があるので、一応スターウォーズってだけで☆5個は確定ですが、それ以上は伸びないですね。

クライマックス以外は避けてネタバレしたわけですが、やっぱり今回に限っては観てから読むのをオススメします。

とりあえず観ましょう。年に1度のお祭りなのですから。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10

Netflix映画「ブライト」感想ネタバレあり解説 人間と怪物のお巡りさんが魔法の杖を守る話。はぁ?

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12月22日

ブライト

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 とうとうネトフリでウィル・スミスの主演映画が配信なんて!

今年のNetflixのオリジナルコンテンツはドラマは当たり前として、見ごたえある映画も増えたなぁと非常に感心しております。

ただいつも思うのは毎回事前情報が少ないのが難点。公式HPがあるわけでもないので、誰が監督で誰がキャストでっていう位しかわからない。

しかも今回ウィルスミスの隣にいるの何!?

なんか青白いエイリアンみたいなのが警官の格好してるよ!?一体どんな話なんだよ!?

 人間とエイリアンの警察官バディものなのか?二人で難解な事件解決ってか?

てか、時代設定がわからん!未来なんだろうけども。

まぁ四の五の言わず配信開始まで楽しんで待てってか!

というわけで早速自宅にて観賞いたしました!!

 

 

 

 

 

 

 

作品情報

DCコミックの悪役達を集結させた映画「スーサイド・スクワッド」の監督主演コンビがストリーミング配信サービス「NETFLIX」のオリジナルコンテンツで再びタッグ。

人間を含めた様々な種族が共存しているロサンゼルスを舞台に、人間と怪物の警官コンビが巡回中の夜に遭遇した謎の少女と魔法の杖によって、地球の運命を左右する大きな事件に巻き込まれていく様を、アクションあり、ユーモアありといった娯楽大作テイストに仕上げた1作。

ウィルスミスいわく、ウォルター・ヒル監督の名作「48時間」をにおわせると豪語する今作は、異なる人種間での問題を取り入れながら解決へと向かっていくメッセージ性も孕んでいるようだ。

 

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Ost: Bright

Ost: Bright

 

 

 

あらすじ

 

 

様々な種族が一触即発の空気の中で暮らすロスの街。

ある日人間ウォード(ウィル・スミス)と怪物オークのジャコビー(ジョエル・エドガートン)の警察官コンビは、絶大な魔力を持つある物体に遭遇。

種族間の抗争に巻き込まれていく。(HPより抜粋)

youtu.be

 

 

 

 

監督

今作を手掛けたのはデヴィッド・エアー

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昨今のアクション映画にかかせない。銃撃戦やらせたらめっちゃいい画を撮る人。

色々と残念だった、DCEU映画「スーサイド・スクワッド」でも銃撃戦だけはド迫力で見ごたえがありました。まぁもう一度見るのかって言われるとちょっと・・・。

今回、人間と怪物と妖精が共存するという近未来でファンタジーな世界観はもしかしたらこのスーサイドスクワッドの雰囲気を取り入れているかもしれないですね。

もっと言えば警察ものってことで、「フェイクシティ ある男のルール」や彼の出世作「エンド・オブ・ウォッチ」も取り入れているかもしれないですね。さすがに今回POV方式ではなさそうなので、せめて警察官たちで犯人のアジトを制圧するようなシーンあったりするんじゃないかと。

 

彼に関してはこちらをどうぞ。

 

www.monkey1119.com

 

次回作でギャング映画の名作「スカーフェイス」のリメイクを手掛けるというニュースがありましたが、残念ながら降板。「スーサイド・スクワッド」から生まれた人気キャラ、ハーレイクインと女性悪役キャラを集めた「Gotham City Sirens(原題)」の製作を進めているとのこと。

 

 

 

 

 

キャスト

人間の警察官でめんどくさがり屋の男、ウォードを演じるのはウィル・スミス。

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彼の作品、実はそんなに見てなくて、特にこの4,5年は「アフターアース」と監督とのタッグ作になる「スーサイド・スクワッド」くらいで。

ちょっと前なら主演作絶対ヒットするくらい影響力持った人なんだけど、最近はおとなしいですかね。そういう意味では今回の作品はかつてのウィルスミスが活躍したような大作モノのニオイがするので楽しみです。

 

彼に関しては次の機会で紹介しようと思います。

 

 

 

ウォードの相棒となる怪物ジャコビーを演じるのは、ジョエル・エドガートン。

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は?誰?

 

一応素顔はこちら。

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あのですね、彼今ノリにノッてるわけですよ。

徐々におっきい映画にも出演して、顔売れて、でもって映画監督やったらめっちゃ評価よくて。

このままいい映画にめぐり合えたら、いい役にめぐり合えたら、オスカーだっていけるかもしれない。

どうしてこれ引き受けた??

 

まぁ自分がどう喚こうが彼の判断で出演したんですからこれ以上何も言いません。とにかく楽しませてくれたらオッケーです。

 

そんなジョエルの代表作を簡単にご紹介。

実はチョイ役でスター・ウォーズエピソード2と3に出演していた彼。ルークの里親役で出てたんですねぇ。

その後「アーサー王と円卓の騎士」の物語に挑んだ歴史スペクタクルロマン「キング・アーサー」でガウェイン役を演じたり、なき父親のあとを継ぎ工場を任された男とドラァグクイーンが二人三脚で工場再生に奮闘する「キンキー・ブーツ」では優柔不断な社長の息子役として主役に抜擢。

近年では総合格闘技の舞台を背景に、対照的な人生を歩んできた兄弟の普通な運命を、家族の葛藤と絆とともに描いた「ウォーリアー」で、教師という役から醸し出される知性と強靭な肉体を見事に体現し、劇場未公開ながら絶大な評価を獲得。

そして越してきた住居の隣に住んでいた、夫の高校時代の同級生の不可解な行動に恐怖と不安を募らせていくサスペンススリラー「ザ・ギフト」では監督デビュー。自らも執拗に贈り物を届ける隣家の男を熱演し、監督としても役者としても高い評価を得ました。

 

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 ウォーリアーは熱い兄弟の絆で泣けるし、ザ・ギフトはラストの描写で議論ができるような終わり方に妙な余韻が残るなど、どちらも良作ですよ!!

 

 

 

他のキャストはこんな感じ。

ダークロードなる悪の根源を甦らせようとする反社会組織「イルファーニ」のリーダーでエルフ・レイラ役に、「プロメテウス」、「セブン・シスターズ」のノオミ・ラパス

他にもエルフの魔法捜査官役に、「ガール・オン・ザ・トレイン」、「X-ミッション」のエドガー・ラミレス

魔法の杖を持つ若いエルフ・ティッカ役に、「ヴァンパイア・アカデミー」のルーシー・フライらが出演します。

 

 

 

 

 

 

 

ファンタジーあり、ド迫力なアクションあり、そしてバディムービーありとごちゃ混ぜ感満載ですが、斬新と取れるか、はたまた欲張りな作品となるのか。面白そうですがちと怖いw

ここから観賞後の感想です!!!

 

感想

もっとバカバカしく描けばいいのに・・・。

人種問題を背景に、異種族警官2人が世界を救うファンタジーアクション映画でした!!!

以下、核心に触れずネタバレします。

 

 

 

 

超ざっくり話の流れ

人間とエルフ、オークが共存し合う世界。

この物語に登場する種族に何があったのか、そしてこの世界で彼らがどういう目に遭っているかなどを、グラフィックアートで説明していく。

 

とある事件で重傷を負い職場復帰した人間のウォード。相棒の復帰を迎えようとオークであるジャコビ―は彼の家に赴くも、二度と来るなと煙たがられる始末。

オークはその見た目と、過去の人種間の争いから人間から敵視されており、そういった差別をなくす取り組みが盛んにおこなわれていた。そのひとつとしてロス市警では、オークであるジャコビ―を警官として迎え入れ、ウォードとコンビを組ませたわけで。

ウォード自身そういった差別の目は持っていないものの、重傷を負わされたオーク仁蔵を抱いており、尚且つその犯人をジャコビ―が逃がしたと思い込み、邪険に扱っているわけで。

 

念願の夢がかない相棒も帰ってきた、高い志で職務を全うしたいジャコビ―と、バディを替えたいことで頭がいっぱいのウォードは、巡回中にとあるアジトを見つけ潜入、銃を乱射させられ応援要請もせず2人出強行突破を果たしたところ、灼けて粉々になった死体や、壁にオブジェのように死んだ者もあり、何やら不気味。

そこに生存者を発見、追いかけるとそれは魔法の杖をもったエルフだった。

 

ティッカと名乗るそのエルフは、魔法の杖を奪いに来る女に追われていて、事情の分からない二人はとりあえず保護し警察へ連れていく。

何でも願いが叶うと言われる魔法の杖は、ブライトという特殊な存在しか触ることができず、そうでないものが振れれば木っ端みじんになり爆発を起こすとんでもないものだった。

それを持ち帰ったウォードたちは同僚たちにこのことを上に報告して任せようと持ち帰るが、目の前の欲に駆られた同僚たちは、画策しウォードたちを始末し杖を自分たちのものにしようと企む。

 

それに気づいたウォードは同僚たちを射殺し逃亡者となるが、自分たちのシマのものもは俺らのものと言い張るアルタミラという名のギャング集団、杖を盗まれティッカを追うエルフの反社会組織イルファーニ、ウォードたち警察に苦汁をなめられてきたオーク、そして魔法捜査官といった、あらゆる組織が、彼らの持つ杖を奪いに襲いかかるのだった。

 

 

ズートピアを目指したか。

超リッチなエルフ、低層階級にあたる怪物オーク、そして中間層を担う人間が共に暮らすロサンゼルス。

人種間の問題を取り入れながら、何でも願いが叶うといわれる魔法の杖とその杖を操る者を、警察、反社会組織、ギャングから守るために、いがみ合ってる警官2人が良心と預言に従い絆を深め戦い抜く物語。

 

さすがデヴィッドエアーだけあって、迫力ある銃撃戦の数々とカメラワーク、それと比例して増える爆発シーン、血を流し無様ながらも反抗する泥臭さなんかは観てて惚れ惚れ。「エンド・オブ・ウォッチ」でのリアルな銃撃戦の描き方が再び!といった白熱する攻防戦と、それによってどんどん追い込まれていき負傷していく主役2人の姿。

悪と戦う男たちはこうでなきゃ。

 

重傷を負って復帰した警官とロス市警初のオークの警察官。片方は差別はしないが一緒に働くのは嫌だと言い張る黒人で、もう片方は子供の頃から警官に憧れ、周りのオークからできそこないと言われても、人間たちから憎悪や偏見の目で見られても決して自身を曲げずに夢を叶えたクソまじめ。

バディムービーさながらの全く違う存在の男たちが、軽妙な掛け合いで和ませながら、悪の根源の復活を阻止するべく、事件に巻き込まれながらも解決しようと魔法の杖を守るファンタジーの世界へ誘う流れは、例えていうなら「ズートピア」ミーツ「スーサイドスクワッド」といったところか。

 

ノオミラパス演じるレイラも、ダークロードに心酔し怪しい表情を浮かべるヴィランとして立ちはだかる姿は妖艶であり、そのくせ強い。怖い。その強さに思わずわらけてしまうわけだが、その手下たちもめっちゃ強くて、こいつらとのアクションは中々楽しい。

これまでそういった警察ものや大規模な銃撃戦などの作品を手掛けてきた監督だからこそ描けたリアル指向な作品だったように思えます。

 

何となく予想はしていた

そんな主役2人の掛け合いとヴィランのキャラが際立った作品でしたが、まぁやっぱりいろいろ無理があるなと感じてしまったわけで。

まぁ何となく予想はしていたが、はっきり言って人種間の問題を訴えて描こうとするならば、リアルとファンタジーなんか一緒にせず、リアルならリアル、ファンタジーならファンタジーで分ければいいわけで、なぜにこんなややこしくしたのかと考えてみたわけです。

 

それはきっとこうすれば眉間にしわを寄せずに普通の娯楽映画として、警官二人があるものを守って悪と戦うというオーソドックスな話として楽しめるのではないかと。

 

いやいややっぱり無理ですよw

 

2000年前のある出来事を境にこの世界は異種族が一緒に共存して暮らすことになった、とか、ジラフ、クランの掟、光る盾、ダークロードなどなど一回で租借しにくいワードが散乱する会話の中で、最初こそ何とかついていこうとしたけれど、どうしたって覚えられない。

それに加え、警官という設定がクライマックスではもうどうでもいい感じになっていて、人間としてオークとしてどうあるべきか、みたいな種族の誇りみたいな話にスライドしちゃってる。

ようやくラストでそれを思い出させてくれるわけですが、人種的なことをメッセージに入れたいなら、単純にリアルでやればいいだけで、ファンタジー要素がものすごく邪魔をしてしまい、これ逆効果になってないか?と。

楽しませたいのか伝えたいのか、その線引きが非常にあいまいになっていてよく分からなくなってましたね。現代での人種問題と同様でリアルとファンタジーも共存できないってか。

 

ウィルスミスはやっぱりヒーローになりたい

普通バディムービーって全てにおいて真逆の二人が同じものを追いかけ絆を深めていくてのが定番だと思うんですが、これも種族の違う二人が最初こそいがみ合ってて、逃亡していく中で互いを認めていくという意味ではバディムービーだったんですよね。

 

ただ性格がね~微妙だったんですよ。

ジャコビ―は頭から爪の先までクソまじめ。子供の頃から警官になりたいと思い、人間みたいなオークとバカにされても、その信念だけは曲げずに生きてきた男。

だから会話のジョークもうまくないし、キャリアも浅いから人を撃つことも躊躇するほど。

要するに真面目で不器用でピュアな性格なんですね。

 

だからウィルスミス演じるウォードは不真面目だけど人懐っこくって器用みたいな、ジャコビ―とは真逆の立場にならなきゃいけないわけです。

ところがどっこい、ウォードはいたって普通の警官で、ジャコビ―を嫌う一方で差別主義者ではなく、仕事に誇りを持ったベテラン警官で。

だから、掛け合いこそ一見楽しいけどその会話にキャラから浮き出る面白みがなく、ジャコビ―はオークとして崇高な立場になっていく成長的部分が描かれていきますが、ウォードはそれ以上の活躍して、結果お前もヒーローかよwと。

そこはさぁ、ベテラン警官なんだから彼を受け入れるくらいの見せ場にして、後ろから見守る立場になるとか、杖で自分も欲に駆られようとする場面を入れるとか、ちょっと悪さを働くようなことしないとジャコビ―の存在が薄れちゃうんですよね。

 

だから「スーサイドスクワッド」でも、ウィルスミスは悪になり切れなくて結局いい奴みたいなことになって、話をつまらなくさせてしまったわけで、今回もまた同じことをして、バディムービーの楽しさを失わせてしまってるんですよ。

もういい加減あなたヒーローとして世界救ってきたんだから、そろそろ悪いことするとか違う役をやってみたらどうだい。トムクルーズだってやってるぜ?悪役とかハゲ頭とか色んな役。

 

 

最後に

警察官モノに魔法を取り入れた、蕎麦をナポリタンみたいにケチャップかけて炒めてみたら案外おいしいかも!という実験的なお話で色々ぶっ飛んだ内容ではありましたが、まぁ普通に世界観とか状況説明とかをなぁ~んも考えずに観ればどうってことありません。楽しい映画です。

ナポリタン蕎麦。ん~やっぱり不味かったよね・・・。

 

ただ、え?結局2000年前にオークと人間とエルフが何したの?レイラは結局何がしたいの?杖を3つ集めるとどうなっちゃうの?てか1つしかないよ?魔法捜査官は何がしたいの?

杖ってステッキっていうんじゃんくてワンドっていうの?などなど序盤から説明がややこしくてついていけなくなると、どんどん面白みが欠けてきてしまうでしょう。

 

なんせあれこれ説明してるのに、最後全く説明したヤバイ状況まで行きませんからねwそこまで説明したなら絶対的危機になれよ!

 

ネットフリックスですから何度でも視聴できるんで気になったら2回3回おかわりしましょう。俺はしないけど。

というわけで以上!あざっした!!

満足度☆☆☆★★★★★★★3/10

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