シンパシー・フォー・ザ・デビル
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ニコラス・ケイジに二度目のオスカーが受賞されることを願う男、モンキーです。
「マッシブ・タレント」以降、ニコケイの新作を鑑賞できること、そしてこうして感想を書けることに喜びを感じている昨今。
本作の次には本命の「LONGLEGS」も控えているわけで、こんな贅沢をしていいのだろうか、夢でも見てるのではないかと疑ってばかりです。
近年の彼について過去記事であれこれ語っているので、これ以上のことは言いませんが、今回鑑賞する映画は「過去イチ狂ってるニコラス・ケイジ」だそうですが、もうね、今更驚きません。
だってあの人過去作で何度狂った芝居をしてきたことか。
とはいえ彼の新たなヌーヴォーシャーマニックを堪能したいと思います。
早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
イスラエル生まれならではの社会派スリラー映画を手掛けてきた監督が、アメリカ進出2作目に選んだ予測不能のノンストップ・アクションスリラー。
正体不明のカージャック男に翻弄される実直な会社員が、悪夢のような一夜のドライブをする羽目になっていく姿を、誰にもマネできない演技で魅了し続けるハリウッドスターが、全編フルスロットルで狂気をまき散らし、不条理なまでに予測不能な展開へと観る者を誘う。
監督を務めたユヴァル・アドラーは、デビュー作にしてベネチア国際映画祭審査員賞を受賞した「ベツレヘム 哀しみの凶弾」や、「ザ・オペラティブ」と、これまで特異な社会派スリラーを得意としてきたが、本作は政治的・歴史的背景を持たず、新人ライターが何年も前に書き上げたオリジナル脚本を基にしたシンプルな設定の元、作り上げた。
その最たる理由は、ニコラス・ケイジとジョエル・キナマンという圧倒的スターの競演による白熱した演技合戦を前面に押し出すため。
彼らの芝居と予測不能なストーリー展開、そして映像的なインパクトも加わり、90分という時間があっという間に感じることだろう。
キャストには、「Pig/ピッグ」以降破竹の勢いを見せ、「ドリーム・シナリオ」でゴールデン・グローブ賞にもノミネートしたニコラス・ケイジと、監督の前作「マヤの秘密」はじめ、「スーサイド・スクワッド2」やリメイク版「ロボコップ」のジョエル・キナマン。
ニコラス・ケイジは本作でプロデューサーも兼任するほど脚本を気に入っており、ラスベガスでの撮影も促すほどの入れ込みよう。
ザ・ローリング・ストーンズが物議をかもした楽曲「悪魔を憐れむ歌」の原題と同じ名前の本作。
果たしてニコラス・ケイジ演じるカージャック男の目的とはいったい。
あらすじ
ある夜、実直な会社員のデイビッド(ジョエル・キナマン)は、愛する妻の出産に立ち会うため、ラスベガス中心部の病院へ車を走らせていた。
ところが病院の駐車場で、見覚えのない男(ニコラス・ケイジ)が後部座席に乗り込んでくる。
「車を出せ」。
拳銃を突きつけられ、やむなく指示に従ったデイビッドは、ハイウェイを走行中にあの手この手の脱出策を試みるが、非情にして狡猾な男にことごとく阻まれてしまう。
支離滅裂な言動を連発する正体不明の男は、なぜデイビッドに異常な悪意を向けるのか。
やがて狂気を剥き出しにした男の暴走はエスカレートし、さらなる大惨事が勃発するのだった。(HPより抜粋)
感想
#シンパシー・フォー・ザ・デビル観賞。
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) February 28, 2025
ただただニコラスケイジを愛でる映画。内容はどうだって良い。赤と緑で覆われた照明に浮かぶニコちゃんの雄叫びと理不尽な詰め具合に慄き笑うのみ。
特に話を遮られた時のニコちゃんの叫びは爆笑!
確かにこりゃ悪夢だ。 pic.twitter.com/QRYkvTAjFS
身に覚えのないことでカージャックされちゃう可哀想なお父さん・・・
と思ったら、そういうことかい。
相変わらずニコちゃんはバケモノじみた表情で襲ってくるので笑ってしまいます。
以下、ネタバレします。
内容は大したことないが。
最初の子を死産してしまったデイビッドが、今度こそはと願う新たな命。
一番上の子供を預けて向かうは妻のいる産婦人科。
ガソリンはあとわずかだけどスタンドによる余裕はない。
電話越しで踏ん張る妻のいきり声に、初産で起きた最悪のシチュエーションが脳裏をよぎるデイビッド。
とにかくまずは病院に到着すること。
ようやくついたかと思ったら、真っ赤なスーツに2000ドルのブーツで拳銃構えて乗ってくるおっさん・・・・。
病院に妻がいる、もうすぐ子供が生まれる、俺には子供がいるんだ、緊急事態なんだ・・・・
そんな命乞いに耳も課さず車を出せと要求するその男は、いったい何の目的があって乗り込んだのか。
というのが序盤のあらすじでございます。
本作は基本二人芝居で物語が進みながら、あらゆるアクシデントにも屈せず銃を突きつけ「俺の言うことを聞け~~~~~!!!」とばかりに罵倒するニコラスケイジと、弱々しい表情で冷や汗かきながら命令に従うしかないんだけど、どっかで形勢逆転できねえかなぁ~と様子を伺うジョエル・キナマンの攻防を楽しむ映画でございます。
道中わざとスピード違反を起こして警察に捕まろうとしても、徐行運転にして外に飛び出しても、ダイナーで「真実ゲーム」を言われても、その後火のついた酒瓶を投げつけられても、ニコラスケイジは全く手をゆるめません。
容赦なく、「俺の言うことを聞け~~~~~~!!!」もしくは「そのまま運転してどこどこの町まで連れていけ~~~~~!!!」としか言いません。
一体こいつはなんで俺をカージャックするのか、その目的を全く明かすことなく不条理にデイビッドを追い込むので不快です。
もしかしてどこかで会ったことがある男なのか、何か些細なことで迷惑をかけたのか、デイビッドに心当たりはない様子で、拳銃を突き付けられてる以上言うことを聞かないと、病院に戻れることはおろか、命の危険まであるんだから仕方がない。
謎の男は、当初は「俺の母ちゃんのいる病院へ連れていけ」と要求しますが、それはどうやら嘘の様子。
スピード違反で停車してもおまわりさんの要求には難癖付けて銃で撃ち殺すという残虐ぶりをみせるので、見てるこっちも「もういうこと聞くしかないよ・・・」とあきらめの気持ちでデイビッドを見守ることになります。
途中寄ったダイナーでも、急に帳簿係の話を始めるニコラスケイジ。
因みにこの男は、自分の話を遮るとキレます。
それをわかっているのかいないのか、なぜかデイビッドは彼の話に割って質問するからヒヤヒヤもんw
さらに喚き散らすことで周囲のお客さんに異常だと警戒され、彼らを黙らせるために本性をさらけ出すニコラスケイジ。
このシーンもデイビッド同様拳銃を突きつけるので、無駄な抵抗はできないからたまったもんじゃない。
スマホを没収され、フライヤーにぶっこまれるシェフとウェイトレス。
しかもこの状況を知らずに入店する母娘も巻き込まれてしまうから、色々と不憫で仕方ない。
「いい加減本当のことを言え!!!!」とがなり声で強制する真実ゲームでもどんどん怒りのボルテージを上げるニコラスケイジに対して、全く身に覚えのないデイビッド。
帳簿係の話てのが実はニコラスケイジの話で、妻と子供を殺された、その実行犯はお前だろ!!!デイビッドは偽名で本名は○○だろ!?ああん!!??と再び激昂するんですよ。
あ~なるほど、ようやくニコラスケイジの目的がはっきりしたぞ。その割には大使t驚きがないぞ・・・。
これは困ったな…デイビッドも違うって言ってるからきっと本当なんだろう、とんでもない勘違いに巻き込まれてかわいそうなデイビッド。
結局かけられた手錠を無理矢理外して脱出を図ったデイビッドは、外の駐車場に身を隠して、形勢逆転を狙います。
ようやく拳と拳でぶつかり合っての打撃戦でニコラスケイジに勝利できるか!?ってところまでいくけど、結局は拳銃突き付けられた方が負けという悔しい展開。
一体この先どうなるんでしょうね・・・・って辺りで俺の映画への興味は失せましたw
結局俺はニコラスケイジのバケモノじみた芝居が見られればそれでいいんだなぁ~と思いながら見ていたので、物語の展開には大して期待してませんでした。
内容自体は中々の酷さではありましたが、やはりニコちゃんは今回も最高でした。
目ん玉見開いて拳銃を突き付けたり、テキトーな嘘並べて謎を深める不気味さを軽快なトークで高める芝居、電話越しで切迫しているデイビッドの嫁に「金のシャワーだしてくれよ~」と最上級に不快な会話を繰り広げる姿。
もうね、とにかく嫌~~~~な奴なんですよニコラスケイジが!!
これだけでもう僕は満足でした。
確かに気になりましたよ、彼の言ってることはもしかしたら本当かもしれないとか。
でもそんなことどうでもいいんですよ、かつてのニコラスケイジが戻ってきたというか、この謎の男をイキイキと演じてる、自身がプロデューサーではあるけれど、この役に全身全霊を注いでるニコちゃんを見れるだけで俺は嬉しいんです。(話はつまらんけど…)
最後に
冒頭でデイビッドの息子が「秘密はよくないよ」というんですけど、それに対しデイビッドは「多少の秘密は良いんだよ、だって君は助手席に座ってるじゃないか。お母さんに言ってもいいのかな?」と会話するんですね。
もうこれがオチのヒントです。
全部秘密にする必要はないけれど、黙ってても良い秘密くらいはあるということです。
たったそれだけのために、あそこまで引っ張るかこの話をって思っちゃいますよね。
それだけの裏があるのなら、せめて車の引き出しに拳銃くらいあってもおかしくなくない?とか、せめてもっとどんでん返しがあっても良くないか?と。
お前たちの一方的なドライブに付き合ってやったんだから、その見返りはちゃんとくれよ!!と。
結局ず~っと伏せてたのはそれだけかよっていう。
悪魔は一体どっちだって話ではありましたけど、もっと捻った物語にしてほしかったですね。
それでもニコちゃんは最高でしたよ。
彼が出演する映画に関しては、どんなに話がつまらなくても、彼の芝居でチャラですw
そういうスタンスで今後も感想書くのでよろしくお願いしますw
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10