フライト・リスク
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メル・ギブソン監督といえば「ブレイブハート」や「ハクソー・リッジ」といった歴史大作ものや、キリストを題材にした「パッション」やマヤ文明を描いた「アポカリプト」が有名。
作風としては歴史もので当時の生々しさを描写するのが特徴ですかね。
そんなメルギブの新作ってんで楽しみにしてたんですけど、どうもB級感しか感じないという…。
重要参考人を送る飛行機の中で3人が騙しあうっていう密室アクションスリラーみたいで。
どうしたメルギブ!?ってなるじゃないですか。
あのグロ描写はないのか!?とか、今回宗教臭はナシかい!?って思うじゃないですか。
ここまでくると逆に気になるんですよ。
彼の職人技が冴えわたるのか、はたまた破綻した脚本なのか。
DV騒動以降地道に活動している彼の作品を堪能すべく、早速鑑賞してまいりました!!
作品情報
「リーサルウェポン」「マッドマックス」シリーズでおなじみであり、ドナルド・トランプ大統領からハリウッドの「特別大使」3人のうちの1人に指名された俳優メル・ギブソンが、アカデミー賞ノミネート作「ハクソー・リッジ」以来9年ぶりに監督を務めた娯楽アクションスリラー。
絶景の大地アラスカを舞台に、上空10,000フィートの航空機内でワケありの3人が命を賭けた予測不能の騙し合いを繰り広げてく姿を、不安と緊張で煽りながら怒涛の展開で描く。
今回主演に「テッド」や「トランスフォーマー」シリーズ、「アンチャーテッド」のマーク・ウォールバーグを起用。
監督とは『パパVS新しいパパ2』、『ファーザー・スチュー/闘い続けた男』で共演しており、撮影中にプロジェクトのアイディアを話し合っていたそう。
そんな監督から抜擢されたウォールバーグは、「リアルを貫く。禿げ頭用のかつらは要らない」と、地毛を剃り上げ左右の毛を残したヘアスタイルに変貌を遂げ、身分を偽って連邦保安官と重要参考人に近づくミステリアスなパイロットを演じる。
他にも「ジェントメルメン」のミシェル・ドッカリーが重要参考人を移送する保安官補を、「スパイダーマン3」のトファー・グレイスが重要参考人役として出演する。
絶望のフライトを生き抜くのは、果たして誰なのか。
あらすじ
ハリス保安官補(ミシェル・ドッカリー)は、重要参考人ウィンストン(トファー・グレイス)を航空輸送する機密任務に就く。
ベテランパイロットのダリル(マーク・ウォールバーグ)は、陽気な会話でハリスの緊張をほぐしていく。
離陸した一行が乗る機体は、アラスカ山脈上空10,000フィートまで上昇。
タイムリミットが気になるハリスだが、頼もしいダリルのお陰で順風満帆な航行になるかに思えた。
一方、ひとり後部座席に繋がれるウィンストンが、足元に落ちていたライセンス証を何気なく見ると、そこには今目の前に座るパイロットとは全くの別人が写し出されているのだった—。(HPより抜粋)
感想
#フライトリスク観賞。全員訳アリのキャラ3人が機内で怒涛の駆け引き!ちゃんと90分フルに面白さを詰め込んだ文句なしのサスペンスアクション!
— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) March 7, 2025
ひたすらスタンガンを我慢するハゲウォールバーグに爆笑!最後も爆笑!
あー楽しかった! pic.twitter.com/2qcBPTeCFf
いやぁ~最高。
通信相手を除いて3人だけで成立させる会話メインのワンシチュエーションサスペンスアクション!
中々くたばらないマーク・ウォールバーグが物語を何度も搔き回す!
以下、ネタバレします。
80年代を彷彿させる痛快アクション。
気取った映画が嫌いなモンキーとしては今回非常に堪能できたアクション映画でございました。
正直B級感は否めませんが、よく「重要参考人を護送する」だけの物語を、ここまで膨らませて作り上げたなと感心でございます。
メルギブソンが作ったとは到底思えない低予算で、大迫力な部分はほぼないのに、あの手この手で驚かせ、役者任せのリアクションばかりにも拘らず、いちいち面白く思えてしまうのは、やはり80年代から活躍する彼の嗅覚と経験値あってなんだ有ろうと思わざるを得ない作品でした。
ぶっちゃけ劇場案件ではないと思うけど、劇場で見れば緊迫感を味わえるし、決して劇場でなくとも家でゴロゴロしながら楽しめるテイストの作品だったのではないでしょうか。
あらすじは非常にシンプル。
犯罪組織のボスであるモレッティの金をコツコツかくして送金していた会計士を、モレッティの裁判で証言させるため護送するマデリン捜査官。
しかしオンボロ飛行機を操縦する男は、実はモレッティが送り込んだ刺客であり、マデリンも重要参考人のウィンストンも、彼によって幾度もピンチにあうというもの。
操縦士ダリルに成りすました男によって気を失っていいたマデリンは、持っていたスタンガンで彼を気絶させ拘束することに成功したが、飛行機の操縦に関してはど素人。
なんとか自動操縦に切り替えて、危機的状況を切り抜けようとするが、ゾンビのようによみがえる偽操縦士による錯乱攻撃や、拘束を外して再び襲い掛かったりと、全く落ち着きのないフライトに。
しかもウィンストンを殺害するために様々な工作が裏で行われているため、マデリンもウィンストンも誰が情報を外に漏らしているかわからずじまい。
さらに今回職務に復帰したマデリンには過去に自分のミスで重要参考人が死んでしまった経験を持っており、今回だけは絶対ミスできない状況も重なって、この地獄と化したフライトに全精力をかけるというお話。
一体何が面白いのか。
まず特筆すべきはマーク・ウォールバーグの強烈なキャラ作りを語らずにはいられません。
リアルを追求したかったといって自慢の剛毛を丸刈りして臨んだだけあって、かなりの入れ込みようだと思いましたが、一体リアルとは何ぞや!?と早くもツッコミ。
ホンモノの操縦士は全面的に禿げたおっさんでしたが、ウォールバーグは、なぜか側頭部の毛髪を残し、尚且つ真ん中前ぞりかと思ったら、後頭部は残ってるという臂臑に中途半端な剃り方w
そんな中途半端な変貌だから、ザ・ファイターでチャンベことクリスチャン・ベイルに全部持ってかれて主役のお前はパッとしなかったんだよ!役作りを一からやり直せ!!
・・・と怒りたくもなりましたが、そもそも耳の後ろや腕に血痕がついていたことや、離陸ギリギリに乗り込んできたことから推測するに、かなり急いで現場に到着したんでしょう。
そのために急いで頭を剃ったんだろうなぁと考えると、さらに可笑しくてたまりませんw
別に剃らなくても写真を隠せば済んだ話だろうw
そんな何かがずれている操縦士に成りすました謎の男は、ガムをくちゃくちゃ噛みながら変な訛りで助手席に座るマデリンの緊張を解してるんだか、さらに緊張させてるのかよくわからないテンションで会話を続けるじゃありませんか。
マデリンもマデリンで復帰一発目の重要な任務と同時に、バカみたいに揺れるオンボロ飛行機のせいで不安いっぱいの様子。
こんないかついおっさんでも一服の清涼剤にはなるってもんです。
ウィンストンのサインに気付かずとも、彼のおかしな言動や血痕を見てすぐさま疑惑の目を向けるマデリンは、さすが一流の捜査官です。
見事に化けの皮を剥いだウォールバーグと狭い操縦席で格闘しますが、相手はおっさんとはいえ男。
容赦のない打撃で気を失ってしまいます。
モレッティの刺客はさっさとウィンストンを殺せばいいのに、殺しちゃたらフライトが淋しいだろとかよくわからん理由をつけてウィンストンを生殺し状態にさせていきます。
この後形勢逆転でマデリンがスタンガンをお見舞いしイニシアチブを取りますが、この時のウォールバーグも最高の顔芸を披露。
一般人なら瞬時に気絶するであろう高圧電流にも拘らず、喉を思いっきりやけどするまで気絶しないウォールバーグ。
ただでさえ血圧高めの表情なのに、スタンガンを喰らった時の彼は明らかに要入院レベルの末期状態。
とはいえ人間ですから我慢にも限界があるってことで、数十秒のせめぎ合いの末、ようやく気絶します。
この時アップで悶絶している彼の表情を見ることになるんでんすが、ただのウォールバーグではありません、真ん中だけ禿げてるという最高のオプションによって、どう考えても笑わずにはいられない。
なぜお前は頭を剃ったんだ!!そんなん笑わせたくてやってるに決まってるだろう!福田雄一が見たら絶対百点満点のリアクション芸を見せてくれるのであります。
この後も、手すりに手錠をかけ腕を釣り上げた状態で拘束されるウォールバーグは、マデリンとウィンストンを幾度も挑発。
俺ともっと絡もうぜとか俺を殺したくないのかなど、明らかに立場が低いのにかまってちゃん状態。
そりゃあなたが喚かないとカメラはずっと操縦席の2人にしか向けませんから、もらったギャラ分は映らせてくださいとばかりに、ワーキャー喚くわけです。
操縦席の下に転がっていたナイフを見つけ、どうにかして自分のところに転がしたいウォールバーグ。
もうお前に運は向いてこないんだよバーカ、と思ったらそこは映画!
霧で視界が見えなかった前方にいきなり山が飛び込んできたことで、マデリンはハンドルを弾いて思いっきり急上昇!
機体が上向きになれば操縦席の下のナイフは、後ろに転がってくるってことで、まさかのウォールバーグ2度目の形勢逆転!!
・・・かと思ったら、両手両足拘束されてるのでナイフを使うことができない!
どうしようこうしようということで、再びマデリンに喧嘩を吹っ掛けます。
モレッティからもらった情報はかなり細かかったのでしょう、マデリンがなぜ現場に復帰したのか、そもそもなぜ現場を離れていたのか、彼はすべて把握していたのです。
大きな心を傷を負ったマデリンの傷口に塩、いやもう辛みそレベルの調味料を塗り付けるウォールバーグ。
またこれが嫌味ったらしくネチネチ言うもんだから見てるこっちも腹が立つ。
もちろん頭に来た以上に、過去を知られてほしくない衝動でウォールバーグをフルボッコ。
ひたすら打撃を喰らってもウォールバーグの口だけはボコボコにできないから辛い。
そんなやられてる隙にウォールバーグはマデリンのサングラスをくすねていたのです!
操縦に集中しながら、自分の過去をウィンストンに話すマデリン。
その間、ウォールバーグは後ろでキコキコ手すりをサングラスのフレームで切ろうとしていたのであります。
何度も二人は後ろを振り向いて様子を見たり話しかけますが、なぜかバレないからウォールバーグ凄いw
そして手に入れたナイフでウィンストンを胸を刺し、マデリンを何度も叩きつけます!
しかし救急箱にあった発煙銃でウォールバーグに発砲!再び拘束されてしまうのであります。
ま~~だ終わらない!
今度は着陸寸前で指の骨を折り、手錠から手を抜いて反撃を試みます。
もうここまで来ると笑いを通り越して興醒めですw
いい加減大人しくしろ!!!と。
そこまでして捕まりたくないほど、彼はかつて過ごした刑務所生活が嫌だったということでしょう。
血管が今にもちぎれそうな表情で苦しみに耐えながら手錠を外す姿は、鬼の形相を越えて、鬼です。いやモンスターです。
こんな奴を相手にマデリンはよく生還できましたよ。
最後に
途中から電話越しで操縦をレクチャーしてくれた管制塔のハッサンの手引きによって、エンジン空っぽの状態の中、何とか着陸に成功したマデリン。
その間、ウォールバーグは後ろの扉が壊れたタイミングで外に放り出され、後ろの消防車に惹かれてジエンドというあっけない幕切れw
惹かれる瞬間の彼の顔は、今夜夢に出てくるんじゃないかというほど驚いた表情でした。
おまけにハゲてるしw
ほとんどウォールバーグの事しか言ってませんが、彼なしでは成立しないほどリアクションとテンションありきの機内アクションだったと思います。
もちろん彼だけではなく、バードストライクを始めとしたジャンプスケアも効果的でしたし、操縦士が刺客で、そいつを拘束したら今度は素人で操縦しなくてはいけない危機的状況、さらには内通者は誰なのかなど、いくつも設定を駆使して会話だけで物語をスリリングさせる手腕は、僕は見事だと思います。
ついでにウォールバーグが反撃する時は、横から映した操縦席の背後からフレームインしてくるのでむっちゃ怖いです。
おい!いつ外れたんだ!!という驚きを繰り出すからたまったもんじゃない。
終始落ち着かない展開で、ずっと乱気流の中にでもいるんじゃないかというほど立場が入れ替わる、おまけに謎の究明もしなきゃいけないからまぁ忙しい映画でしたよ。
でも90分で満足させるための要素は多々ありましたから、これくらいが最高です。
そのうちテレ東の午後ローで放映されるでしょう。
でも、できたらCMなしのフルサイズで見てほしいですね。
というわけで以上!あざっしたっ!!
満足度☆☆☆☆☆☆☆★★★7/10